JP3728381B2 - サテライトrna、キユウリモザイクウイルス弱毒ウイルス、キユウリモザイクウイルスの防除法およびキユウリモザイクウイルス抵抗性植物 - Google Patents

サテライトrna、キユウリモザイクウイルス弱毒ウイルス、キユウリモザイクウイルスの防除法およびキユウリモザイクウイルス抵抗性植物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多くの作物に接種してもその防除効果を奏し、また継代接種しても強毒ウイルスとして変異しない、そしてピーマンなどに接種した場合においても、ウイルス症状が極めて弱い性質を有するサテライトRNA、を含むキユウリモザイクウイルス弱毒ウイルス、該弱毒ウイルスを用いるキユウリモザイクウイルスの防除法およびキユウリモザイクウイルス抵抗性植物に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、植物には既に感染しているウイルス病と同じウイルスまたは極めて近縁なウイルスには感染しにくいという現象(干渉作用)があるので、植物に容易に感染して、その体内で盛んに増殖しても植物そのものの生育にほとんど影響を及ぼさない程度の弱い病原性のウイルス(以下、弱毒ウイルスという)を、無病の植物にあらかじめ感染させると強毒ウイルスの感染や被害を防ぐこと(以下、防除という)が可能となる。
【0003】
従来、この現象を利用したキユウリモザイクウイルス(以下、CMVということがある)の防除法が知られているが、従来知られている弱毒ウイルスは、非常に少ない植物に対してのみ、その防除効果を奏するものであり、対象としない植物に対しては反対にキユウリモザイクウイルス症による病害をもたらすという欠点を有する。従って、圃場などにおいて適用する場合、対象としない植物に感染してモザイク、糸葉、黄化、矮化、えそなどの病害がでる影響を考慮し、隔離した状態での栽培を余儀なくされる欠点を有する。また、一般に弱毒ウイルスは、常に変異を起こす可能性があり、継代接種や圃場での利用の過程で、突然変異などによって強毒ウイルスに変化して、対象作物などに病害が生じる危険性を有する。そのため作出した弱毒ウイルスは、継代接種してウイルス症状の変化を調べることが、非常に重要であるが、その操作に労力と時間を要する欠点を有する。
【0004】
一方、ピーマンもCMVに感染すると、葉は明瞭なモザイク症状となり、株は萎縮し、果実は硬化し変形する。特に近年、風味、歯応えが良好で、赤色、黄色などの色が鮮やかで、艶があり、形がよく、大きい、カラーピーマンの需要が伸びているが、このカラーピーマンも、CMVに対する防除が難しく、またこのウイルスに効果的な防除薬はなく、一度感染し発病すれば、症状は回復せず、品質が劣化し、収量が低下する。
しかしながら、ピーマンに発生するCMVを特に対象にした弱毒ウイルスについては、これまでのところ知られていないため、従来公知のナス科およびウリ科作物を対象に作出された弱毒ウイルスを取り寄せ、ピーマンでの適応性を検討し、利用しているにすぎない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、多くの作物に接種してもその防除効果を奏し、また継代接種しても強毒ウイルスとして変異しない、そしてピーマンなどに接種した場合においても、ウイルス症状が極めて弱い性質を有するサテライトRNA、を保有するキユウリモザイクウイルス弱毒ウイルス、該弱毒ウイルスを用いるキユウリモザイクウイルスの防除法およびキユウリモザイクウイルス抵抗性植物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、このような課題を解決するため、種々検討を重ねた結果、自然界より得たウイルス症状の軽微なCMVのなかから、上記課題を解消するサテライトRNAの選抜を重ねた結果、多種の作物に感染してもウイルス症状が極めて軽微であって、その弱毒ウイルスを対象作物の苗に接種しておくことにより一般栽培圃場において多種、多様の強毒CMVに対して防除効果を有し、また植物に継代接種しても変異せず症状が安定して、農薬散布等の環境汚染の問題がなく安全で、直ちに実用化できるサテライトRNAを探索することに成功し、これに基づいて本発明を完成した。
【0007】
即ち(1)本発明は、配列番号1の塩基配列を含むサテライトRNAを含むキユウリモザイクウイルス弱毒ウイルスであり、(2)また本発明は、配列番号1の塩基配列を含むサテライトRNAを含むキユウリモザイクウイルス弱毒ウイルスであり、(3)また本発明は、上記キユウリモザイクウイルス弱毒ウイルスを植物に接種することを特徴とするキユウリモザイクウイルスの防除法であり、(4)また本発明は、上記キユウリモザイクウイルス弱毒ウイルスを接種して得られるキユウリモザイクウイルス抵抗性植物であり、(5)また本発明は、上記キユウリモザイクウイルス弱毒ウイルスを接種して得られるキユウリモザイクウイルス抵抗性植物の一部を組織培養して得られるキユウリモザイクウイルス抵抗性植物であり、(6)また本発明は上記キユウリモザイクウイルス弱毒ウイルスを接種して得られるキユウリモザイクウイルス抵抗性植物の一部を栄養繁殖して得られるキユウリモザイクウイルス抵抗性植物である。
【0008】
以下、本発明を詳細に説明する。
(1)キユウリモザイクウイルス弱毒ウイルスの採取と作出
1988年に関東から甲信越にかけて50か所の圃場より、ナス科、ウリ科、キク科、アブラナ科などの植物からウイルス症状の葉を300枚採集し、これらの葉に10倍量のリン酸緩衝液(中性付近の0.1Mリン酸緩衝液)を加えて磨砕しその液をトマト(日本デルモンテ社製TMK143)に接種して一週間後、各々のエライザ−検定を行った結果、144系統についてCMVの感染を確認した。
これらの中から弱毒ウイルスを選抜すべく、144系統のトマトの感染葉をそれぞれトマト(TMK143)10株ずつに接種し、一週間後、リボ核酸(RNA)分析を行った結果、サテライトRNAを有するCMVが11系統から検出された。その後それらについてウイルス症状調査を行い、ネクロシス、モザイクが発病した系統や感染力を有しない系統を取り除き、ウイルス症状が軽微でウイルス増殖量の多い弱毒ウイルスを選抜した。
この選抜した弱毒ウイルスは遺伝的に均一でなく、ウイルス症状が異なったので、トマト500株にこのウイルスを接種し、弱いウイルス症状が揃っている株だけを選抜し、さらにサテライトRNAの存在が継続されている株だけを採集して、ウイルス接種液の調製を行い、再度トマトに接種し、同じ選抜操作をしてウイルス接種液の調製する作業を5回繰り返し、トマトで継代接種を行ってサテライトRNAを安定して含む弱毒ウイルス(NDM−3)を作出した。
【0009】
(2)サテライトRNAの単離
サテライトRNAを含む弱毒ウイルス(NDM−3)をトマトの子葉に接種、感染させ、1〜4週間程度ウイルスを増殖させた後、トマト子葉を採取し超低温にて凍結した。この感染葉を粉砕し、2倍量の 0.1%チオグリコ−ル酸を含む 0.5Mクエン酸緩衝液(pH6.5)と同量のクロロホルムを加え、ワ−リングブレンダ−で破砕した。この破砕液を9,500Xg、10分間遠心し、上層(水層)の10%に当たる重量のポリエチレングリコ−ルを加え溶解させた後、40分間静置した。この溶液を9,500Xg、20分間遠心し、得られた沈殿に2%トライトンX−100を含む0.05Mクエン酸緩衝液(pH7.0) を加え懸濁均一化した。この粗精製品を12,000Xgで遠心分離した上清を240,000Xg、45分間遠心し、沈殿を回収した後 10mMリン酸緩衝液(pH7.0) に懸濁した。この溶液に最終濃度で1%になるように10% SDSを加え、さらに溶液と等量のフェノ−ルを加えた後12,000Xg、15分間遠心した。この上層(水層)を回収し常法に従ってエタノ−ル沈殿を繰り返してRNAを単離、精製した。この方法で感染葉100gより約100μgのRNAを得た。上記の方法で得られたRNAを水に溶解し、10〜40%ショ糖密度勾配により超遠心分離(175,000Xg,16時間)して得られたサテ ライトRNAのバンドを採取し、常法に従ってエタノ−ル沈殿を繰り返してサテライトRNAを単離精製した。精製が不十分な場合は6M尿素を含む9%ポリアクリルアミドゲル電気泳動を行なった後、臭化エチジウムの溶液で染色し、サテライトRNAのバンドの部分をカミソリ等で切り取った。サテライトRNAのバンドを含むゲル断片を透析チュ−ブに入れEDTAを含むトリス−酢酸緩衝液中で電気泳動による溶出を行なってサテライトRNAを回収した後、常法に従ってエタノ−ル沈殿を繰り返してサテライトRNAを単離精製した。この電気泳動によるサテライトRNAの溶出の詳細はT.Maniatisらの方法[Molecular Cloning(1982)]に従って行なった。
【0010】
(3)サテライトRNAのクロ−ニングとシ−クエンス
単離精製したサテライトRNAからマイナス鎖(以下−鎖と表記する)cDNAを合成するために、サテライトRNA(約3μg)と3´末端塩基配列に相補的なDNAプライマー(8塩基、1μg)を95℃に加熱した後、徐冷してRNAとDNAプライマ−をアニ−リングさせた。−鎖cDNA合成反応は以下の緩衝液中で1.5時間、42℃に放置することによって行なった。[cDNA合成反応液;50mM Tris−HCl 、10mM MgCl2 、140mM KCl、30mM β−mercapto−ethanol,500μM dN TP 、50μCi[α−32P]dCTP、150units RNasin(P romega)、105units AMV reversetranscriptase(Life Sciences)]。
−鎖cDNA合成反応はFirst−strand cDNA Synthesis Kit(Pharmacia Biotech) を用いて行った。次 に、得られたcDNAをPCR法によって増幅させた。すなわち、プラス鎖サテライトRNAの5´末端に相同的なDNAプライマ−と3´末端塩基配列に相補的なDNAプライマーを用い、94℃1分間、37℃1分間、72℃2分間の反応を45回繰り返すことによってPCR反応を行った。
[PCR反応液;10mM Tris−HCl、1.5mM MgCl2 、50mM KCl、100μM dNTP、5units Taq DNA polymerase(Boehringer Mannheim)]
このcDNAを1.5%アガロースゲル電気泳動によって分離させた後、ゲルより切り出し、DNA回収キットGENEPURE(ニッポンジーン)を用いて精製した。得られたcDNAをT−Aクローニング用ベクターpCR2.1(Invitrogen)に導入した。このプラスミドを制限酵素EcoRIで切断することによってサテライトRNA由来のcDNAの存在を確認した。
【0011】
このサテライトRNAの塩基配列をThermo Sequenase Cycle Sequencing Kit(Amersham社製)とDNAシーケンサDSQ−1000L(島津製作所製)を用いて決定し、339塩基から成る塩基配列を配列番号1に示した。
この配列番号1に示すサテライトRNAの塩基配列に相同的な塩基配列を有するプラスミドを大腸菌に導入し、大腸菌(E.coli)JM109(pNDM3A)FERM P−16701として工業技術院生命工学技術研究所に寄託した。
【0012】
【配列表】
Figure 0003728381
【0013】
(4)弱毒ウイルス(NDM−3)の接種源作成
弱毒ウイルス(NDM−3)に感染したトマト葉1gに緩衝液(中性付近の0.1Mリン酸緩衝液)を加えた磨砕液10mlをトマト100株の子葉または本葉に接種し、1〜2週間程度ウイルスを増殖させたのち、トマト感染葉150gを採取し、超低温−80℃で凍結した。この感染葉を粉砕した後、0.1%チオグリコ−ル酸を含む0.5Mクエン酸緩衝液(PH6.5)300mlと同量のクロロホルムを加え、ワ−リングブレンダ−で磨砕し、CMV粒子を含む磨砕液を得た。この磨砕液を2,000 Xg、10分間遠心し、上層(水層)120 mlを回収し、それに10重量%の粉末ポリエチレングリコ−ル12gを加え溶解させた後、40分静置して、析出させ、沈殿し易くした。
この溶液を9,500 Xg、20分間遠心し、得られた沈殿(CMV粒子) を回収し、これに2%トライトンX−100を含む0.05Mクエン酸緩衝液(PH7.0)を洗浄のため加え溶解した。
これを12,000Xgで遠心分離し、CMV粒子を含む上澄を分取して、これを240,000Xg、45分間遠心し、得られた沈殿を10mMリン酸緩衝液に懸濁して、弱毒ウイルス(NDM−3)のCMV粒子を約10mg抽出し、接種源を得た。
【0014】
弱毒ウイルスを接種する時期は、目的とする植物の生育中の適宜な時期でよいが、植物の幼苗の時期が好ましい。
【0015】
キユウリモザイク弱毒ウイルスの接種の方法は、純化した弱毒ウイルスの粒子を50〜500μg/mlになるように燐酸緩衝液に懸濁し、公知の方法により接種すればよく、例えば、噴霧ローラー法(特開平4−330005号参照)で行なうことが好ましい。すなわち、植物体の表面に弱毒ウイルスと研磨材を介在させて、ローラーを圧接回転せしめ、該植物体を被傷せしめると共に該弱毒ウイルスの接種を行なう方法または、目的とする植物体の表面に、研磨材の散布と弱毒ウイルス懸濁液の噴霧を行い、その上からローラーを接触回転させる方法で行うことが好ましい。この方法は、少量の弱毒ウイルス液で、迅速、簡便、かつ高い感染率で接種することができる特徴を有する。
【0016】
こうして、植物体に弱毒ウイルスを接種すると、容易に弱毒ウイルスが全身に感染した植物苗が得られる。
したがって、この植物体を適当な大きさに切断したあと、挿し木し、通常の育苗管理をすると、容易に弱毒ウイルスが全身に感染した植物苗が得られる。
【0017】
また、この植物体を適当な大きさに切断したあと、これを穂木として、弱毒ウイルスの接種していない他の台木に接ぎ木し、通常の育苗管理をすると、台木に弱毒ウイルスが移行し、容易に弱毒ウイルスが全身に感染した植物体が得られる。
【0018】
さらにまた、この植物体からその一部(例えば側芽)を採り、消毒した後、植物ホルモンを適宜の濃度で含有する寒天培地に挿し芽し、外界と隔離された室内で、至適な温度、照度条件下で育成し、幼苗(例えば本葉の十分展開した幼苗)を得、この葉片を適当な大きさに切断したあと、植物ホルモンを適宜の濃度で含有する寒天培地に2〜4回移植し、通常の植物体の組織培養法と同様に操作して、葉片から直接誘導させた不定芽から個体の再生を行い弱毒ウイルス保毒苗を大量に得ることができる(例えば「今月の農業 2月号(1992)」102〜105頁、弱毒ウイルス感染作物の組織培養不定芽誘導法による弱毒ウイルス保毒トマトの増殖方法参照)。また植物体からその一部を採り、植物ホルモンを適宜の濃度で含有する寒天培地に2〜4回移植し、カルスから誘導させた不定芽から個体の再生を行い、弱毒ウイルス苗を大量に得ることができる。
【0019】
【実施例】
以下実施例を示して本発明をより具体的に説明する。
実施例1
弱毒ウイルス(NDM−3)の安定性
外界から隔離されてあるガラス温室において、弱毒ウイルス(NDM−3)のウイルス粒子を50〜500μg/mlの接種濃度にし、トマト(品種はTMK143)において、子葉または本葉に接種し、5世代以上にわたって継代接種して本葉6〜8枚期までウイルス症状が現れるか否か調べた結果、ウイルス症状はまったく発生せず、変異によってえそやモザイク症状が発生しない安定している弱毒ウイルス(NDM−3)であることが分かった。
【0020】
実施例2
弱毒ウイルス(NDM−3)の多種作物に対する影響
外界から隔離されてあるガラス温室において、ナス、マメ、ヒユ、ウリ、アカザ、アブラナ、キク科などの作物の種子を播種し、発芽して10〜20日後それぞれの作物の幼苗に弱毒ウイルス(NDM−3)、公知の弱毒ウイルス(NDM−1)(植物防疫、1996、1 VOL50 第23頁参照)および外界から得た強毒ウイルス(CM85−3)のCMV粒子を400μg/mlの接種濃度で5〜10株ずつ接種し、同時に無接種株も5〜10株ずつ設けて、それぞれの作物のウイルス症状を接種後一ケ月以上にわたって調査した。無接種には全くウイルス症状が現れなかったので調査結果を示さないが、弱毒ウイルス(NDM−3)接種株、公知弱毒ウイルス(NDM−1)接種株および強毒CMV(CM85−3)接種株についてウイルス症状結果を表1に示した。
【0021】
Figure 0003728381
Figure 0003728381
Figure 0003728381
a)病徴:0無病徴、cs弱いクロロシス、CSクロロシス、m弱いモザイク、 Mモザイク、y弱い黄化、Y黄化、stやや矮化、St矮化、R縮葉、N壊死、L局部斑点
b)戻し接種:弱毒CMVまたは強毒CMVをそれぞれの植物に接種して10日以上経過した後、その植物の葉を擦り潰して液汁を採取し、これをササゲ(品種:黒種3尺)の初生葉に接種して局部斑点の発生(すなわち感染)の有無を調べた。+は局部斑点有り(CMV検出)、−は無し(CMV不検出)を示す。
※ピ−マンの戻し接種では、ササゲの局部斑点は発生しにくいことから、CMV不検出であった。そこで、全品種全株について、ウイルス全核酸分析を行なった。その結果、全株からCMVを検出した。+は、その感染を示す。
【0022】
表1より、対照の強毒ウイルス(CM85−3)は、多くの作物に感染してモザイク、糸葉、黄化、矮化、えそなどの病徴がでる欠点を有することが判る。また、従来公知の弱毒ウイルスNDM−1は、トマト、ナス、タバコに適用した場合、比較的軽微であるがモザイクの病徴が観察され、またピーマン、メロンに対しては、強いモザイクの病徴が観察され、適用することができない。これに対し、本発明により得られた弱毒ウイルスは、トマト、ナス、タバコばかりでなく、ピーマンおよびメロンなど適用作物の種類が多く、しかも適用した場合、現れるウイルス症状が、極めて軽微であるか、まったくないことが判る。すなわち、より多くの作物へ感染して、その弱毒効果を奏し、ウイルス症状への影響は極めて少ないことが判る。
【0023】
上記実施例1および実施例2の結果より、本発明の自然界から選択分離した配列番号1の塩基配列を含むサテライトRNAを有する弱毒ウイルス(NDM−3)は、変異しにくく、多種の作物に対してウイルス症状が極めて軽微で、安全な弱毒ウイルスであることが分かった。
【0024】
実施例3
本発明の弱毒ウイルス(NDM−3)の外界強毒CMVに対する防除効果試験
(1)弱毒ウイルス(NDM−3)接種苗の育成及び植え付け
タキイ種苗社製の培土「たねまき培土」とホ−ネン社製の同「セルトップミックス」を1:1に混合して作成した育苗培土を、ヤンマ−農機社製の200穴トレイに充填し、これに、カラ−ピ−マンの種子「ゴ−ルデンサマ−ハイブリット(米国ピ−トシ−ド社製)」を3月上旬に播種して育苗管理し、本葉0.5枚期に弱毒ウイルス(NDM−3)粒子をリン酸バッファに希釈して噴霧ロ−ラ−法(特開平4−330005号参照)により接種した。
弱毒ウイルスの感染確認は、接種10日後に接種苗をランダムに選び、その苗の本葉片(0.2g程度)を採取してすり潰し、液汁を作成した後、全核酸をフェノ−ル抽出し、NDM−3の2本鎖サテライトRNAのバンドの位置を電気泳動で確認する分析方法で行った。その結果、配列番号1の塩基配列を含むサテライトRNAを100%(24株/24株中)検出した。また弱毒ウイルスを接種したすべての苗には接種後20日頃より本葉に軽微なウイルス症状であるクロロシスが発生し、この点からも感染を確認することが出来た。
播種して30日後、黒ポリポット(10.5cm)に仮植して40日目の本葉約10枚、草丈約12cmの苗を、弱毒ウイルス(NDM−3)接種苗と無接種苗とに振り分け、5月中旬にそれぞれ37株ずつナス科作物栽培1年目の露地圃場の畦(畦の高さ約20cm)に畦間150cm、株間50cm(10a当り植え付け本数1,333株)として一条に植え付けた。10a当りの元肥の施肥成分量はN:12kg、P25 :26kg、K2 O:12kgとし、堆肥を約2トン施した。
【0025】
(2)弱毒ウイルス(NDM−3)接種の外界ウイルスに対する防除効果
圃場に植え付けた後、それぞれの株に支柱(長さ1.2m、外径2cm)を立て、生育するに従い紐で株を巻き縛り側枝の枝折れ防止を図った。また、最初に着果した果実は3〜4ケ摘除し、生育の促進を促した。ピ−マンは乾燥に弱いので、灌水は晴天時には毎回株当たり2〜4リットル行った。また、6月下旬より2週間おきに液肥(大塚製薬社製OK−F1)を100〜300倍に薄めて株元に灌注した。 アブラムシ媒介による外界ウイルスの感染を図るため、栽培圃場での殺虫剤、殺菌剤などの農薬散布は一切行わなかった。そのため、5月下旬よりアブラムシが多数飛来し、外界ウイルスによるウイルス症状が無接種株に6月下旬より発生し始め、8月下旬に至ってはウイルス症状が激しく現れた。そのウイルス発生調査結果を表2に示す。
【0026】
Figure 0003728381
(a)植え付け後の日数
(b)NS:無病徴 c:クロロシス M:モザイク S:矮化 n:えそ斑点
(c)植え付け株数37株の中の発病株数
【0027】
表2より、植え付け時から3ケ月の長期の渡り、弱毒ウイルス(NDM−3)接種株にはウイルス症状としては極めて軽微であるクロロシスが全株に発生したのみであったが、無接種株は植え付け97日になると、モザイク、えそ、矮化などの激しい多様のウイルス症状が大発生し、健全な生育株は全く見られなくなった。従って、弱毒ウイルス(NDM−3)接種によって外界強毒ウイルスを防ぐ効果が歴然と認められるに至った。また弱毒ウイルス(NDM−3)接種苗の草丈が揃っていたが、無接種株はウイルスの被害を受けたため不揃いであった。
【0028】
実施例4
次に、外界のウイルスが激しく無接種株に被害をもたらしていたので、どのようなCMVが関与しているのか知るため、リボ核酸分析、ウエスタンブロツト分析などのウイルス検定を8月に供試株のすべてにおいて行った。
値は植え付け株数37株中の検出率(%)を示す。
【0029】
Figure 0003728381
【0030】
表3の結果から、弱毒ウイルス(NDM−3)接種株からは配列番号1の塩基配列を含むサテライトRNAを有するCMVが苗の時点と同様に100%(37株/37株中)検出され、外界CMVの感染による変化は見られなかった。これに対して、非接種苗からは約390塩基数のサテライトRNAを有するCMVが41%(15株/37株中)、約340塩基数のサテライトRNAを有するCMVは41%(15株/37株中)、サテライトRNAを有しないCMVが16%(6株/37株中)検出され、非接種株の97%(36株/37株中)の株からCMVが検出されるに至った。従って、多種、多様の外界CMVが無接種株に激しいウイルス症状を起こしていることが分かった。
【0031】
次に、供試株のすべてについて8月にウエスタンブロツト分析によりTMV(ピーマンのキウリモザイクウイルスとして問題となっているトウガラシ系キウリモザイクウイルス)の感染を調べた結果、弱毒ウイルス(NDM−3)接種株、非接種株のいずれからもTMVは全く検出されず、この栽培圃場において、TMVが関与しているウイルス症状は発生していないことが判明した。このことから、非接種株のウイルス症状にはCMVが大きく影響していることが分かった。
【0032】
(3)弱毒ウイルス(NDM−3)接種株と非接種株の収量調査比較
8月18日から晩霜の直前の11月4日まで着色果の収穫調査を行った。その収量調査結果を表4に示す。
【0033】
Figure 0003728381
(a) (b) (c) は株にCMVが感染したことにより発生したものを示す。
(a)えそ果:果実の表面に茶褐色の斑点が発生した果実を示す。
(b)リング斑点果:果実の表面にリング状の斑点が発生した果実を示す。
(c)小果:果実の大きさが60g未満であるものを示す。(ウイルスの被害に
より株が矮化して果実の肥大が悪くなった場合に多かった)
【0034】
表4より、弱毒ウイルス(NDM−3)接種株のウイルス果の発生は全体個数の2%程度の発生であった。これに対して非接種株にはえそ果、リング斑点果が多く発生し、ウイルスの被害により矮化した株には小果が発生してウイルスが関与している果実は収穫果の半分近くにも及んだ。そのうえ、えそ、モザイクが発生して葉が損傷を受けている株には日焼け果、腐敗果が多く発生した。
正常果(無症状)の収量は圧倒的に弱毒ウイルス(NDM−3)接種株が多く、非接種株を倍近く上回った。
【0035】
次に正常果収量と一果重について、時期別に比較した結果を表5示す。
Figure 0003728381
【0036】
カラ−ピ−マンの露地栽培では、着色した100g程度の正常果実を株当たり10ケ程度採るのが目安となるが、表−5より、弱毒ウイルス(NDM−3)接種株は株当たり正常果が15.8ケ採れたのに対して、非接種株は8.9ケに止まった。10a当り収量においては弱毒ウイルス(NDM−3)株は2.3トンであったのに対し、非接種は1.2トンで大幅に低かった。
1果実当り重量の調査では、弱毒ウイルス(NDM−3)接種株がほぼ全収穫期を通じて果実の大きさが安定していたのに対して、非接種株はウイルスの被害により生育が衰え始めていたため、収穫後半には果実が小さくなり、果実の粒揃いが悪かった。
【0037】
以上のカラ−ピ−マンの露地圃場での結果により、本発明の弱毒ウイルス(NDM−3)接種苗は副作用であるウイルス症状が極めて弱く、強毒に変異することがなく安全で、多種多様にわたる外界の強毒ウイルスに対して歴然たる防除効果を有し、ウイルスが激しく発生する圃場において無接種苗より正常果の収量が大幅に向上し、しかも果実の粒揃いが良くなることが判明した。
【0038】
【本発明の効果】
本発明の弱毒ウイルス(NDM−3)は、自然界に揉まれて存在したCMVの系統から選抜しているので変異しにくく、多種の作物にわたって副作用のウイルス症状は極めて弱く、継代接種しても安定な症状を示す安全な弱毒ウイルスである。
また弱毒ウイルス(NDM−3)を作物の苗に接種し、一般栽培圃場において栽培した場合、多種、多様の強毒CMVに対して防除効果を有し、直ちに実用化できる弱毒ウイルスである。
さらに、ウイルスを媒介するアブラムシ防除の農薬や、アブラムシ忌避資材などを要せず、環境汚染の問題がなく、栽培経費を削減できる効果も合わせて奏するものである。

Claims (7)

  1. 配列番号1の塩基配列を含むサテライトRNA。
  2. 配列番号1の塩基配列を含むサテライトRNAを含むキユウリモザイクウイルス弱毒ウイルス。
  3. 請求項2記載のキユウリモザイクウイルス弱毒ウイルスを植物に接種することを特徴とするキユウリモザイクウイルスの防除法。
  4. 請求項2記載のキユウリモザイクウイルス弱毒ウイルスを接種して得られるキユウリモザイクウイルス抵抗性植物。
  5. 請求項2記載のキユウリモザイクウイルス弱毒ウイルスを接種して得られるキユウリモザイクウイルス抵抗性植物の一部を組織培養して得られるキユウリモザイクウイルス抵抗性植物。
  6. 請求項2記載のキユウリモザイクウイルス弱毒ウイルスを接種して得られるキユウリモザイクウイルス抵抗性植物の一部を栄養繁殖して得られるキユウリモザイクウイルス抵抗性植物。
  7. 植物が、ピーマンである請求項4〜6のいずれかに記載のキユウリモザイクウイルス抵抗性植物。
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