JP3727323B2 - 通帳取扱装置 - Google Patents

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Description

本発明は銀行等の金融機関において、未記帳取引履歴の印字,及び複数の通帳を収納しておき、記帳取引に応じてこの通帳を自動的に発行する通帳取扱装置に関するものである。
従来より、銀行等の金融機関においては、現金自動預入支払機(Automated Teller Machine:以後、ATMと称する)を利用してキャッシュカードを使用した現金の預け入れや引き下ろし取引を行なっている。これらの現金の入出金取引は自らが口座開設している預貯金取引口座内の預貯金残高(金額)を増減することにより行なわれ、この取引結果を取引履歴情報として通帳に印字している。銀行等では複数種の通帳に関わる処理業務を扱っており、これらの通帳の種類(科目)は、一般的に約10〜20種程度と言われている。それらの通帳を発行する装置では、まず、通帳収納部より取引科目に対応した通帳を1冊繰り出し、表紙に顧客氏名,口座番号等の印字を行ない、次に表紙を捲り、表紙裏にも顧客氏名,口座番号,営業店名等を印字し、更に中紙を捲り、その開かれた中紙に取引内容を印字した後、裏表紙側に設けられた磁気ストライプに磁気情報の記録を行ない、通帳発行口に搬送し排出して通帳取扱装置での発行処理を終了している。
使用中の通帳に取引内容を印字しきれない場合、通帳繰越が発生し、新通帳の発行処理が行われるが、新通帳を発行する場合、例えば特開平5−73600号公報に開示されるように、新通帳を発行すべきかどうかの情報を書き込んだ新通帳発行識別部を通帳の磁気ストライプに設け、通帳発行機能を有する装置に通帳を挿入することにより新通帳を発行可能にした方法も提案されている。
特開平5−73600号公報
しかしながら、従来の通帳取扱装置では、取引科目に対応した通帳を複数種用意して顧客の希望するデザインのものを発行するには窓口係員の対応になる。また、ATMでの取引を行なったあと窓口に立ち寄るという煩わしさや通帳発行待ち時間が必要なことから新通帳の繰越発行頻度は少なく、キャッシュカードによる入出金取引、更に各種公共料金の口座振替えの普及から、取引履歴情報が膨大な情報量になり、それらの取引履歴情報を記憶する記憶装置の記憶容量が増加する傾向にあるため、記憶装置の設備投資の負担増になっている。本発明は、通帳繰越が発生した際には通帳発行を顧客が煩わしさを感じることなく操作できるようにするとともに、顧客に対する利便性を向上させた通帳取扱装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明は、顧客口座に対応して発行された通帳に印字可能頁がなくなったら新通帳を発行可能な通帳取扱装置において、顧客情報ファイルを有する上位装置に接続され、顧客の虹彩情報を取得する虹彩情報取得手段と、前記虹彩情報取得手段により取得された虹彩情報を照合する照合手段とを設け、前記新通帳の発行処理に先立って前記虹彩取得手段で取得した顧客の第1の虹彩情報と、新通帳発行処理開始後で新通帳を排出する前に前記虹彩取得手段で取得した顧客の第2の虹彩情報とを前記照合手段により照合し、前記照合の結果、前記第1の虹彩情報と前記第2の虹彩情報が一致していない場合、前記第2の虹彩情報を前記上位装置へ送信し、上位装置で顧客情報の検索が行われて、顧客情報ファイルから顧客と特定の関係のある者であるか否かの判定がなされ、顧客と特定の関係のある者であるとの判定結果を受信した場合に新通帳を発行することを特徴とするものである。
本発明によれば、通帳繰越が発生しても顧客が煩わしさを感じることなく通帳取扱装置を操作して新通帳を入手できるとともに、新通帳発行処理の途中で顧客が特定の関係にある者と入れ替わっても、新通帳を発行可能になり、顧客に対する利便性が向上する。
以下、図面に従って本発明の第1の実施の形態を説明する。図1は本発明の通帳取扱装置の外観図であり、図2は本発明の通帳取扱装置の概略構成図であり図1に示す矢印A方向より見たものである。図3は本発明の通帳取扱装置の制御ブロック図である。なお、各図面に共通する要素については同一の符号を付す。
図において、1は前述した通帳2を処理する通帳取扱装置であり、上部に通帳2を処理するための通帳印字処理部3、そして下部に通帳2を複数収納している通帳収納部4が配置されている。通帳印字処理部3は通帳挿入返却口5より挿入される図示しない通帳2に印字処理など行なうもので、更に後述する機構により通帳2に記録されている情報の読取りや更新を行なう手段、及び印字頁行の検出手段や改頁手段等を有している。6は顧客操作部であり、顧客による取引入力するために顧客誘導表示を行なったり、操作入力するためのタッチパネルであり、図4に示した取引開始時の顧客誘導画面の表示例のように、通帳記帳の案内などを表示したり、そのキー表示部や絵柄に軽く触れる(押下)ことで相当するキー操作入力がなされるようになっている。
上部に設けられた通帳印字処理部3には、磁気読取書込部8が設けられ、通帳2の裏表紙面に予め設けてある磁気ストライプ2a(図示なし)に対して磁気記録情報の読み取りや書込みが可能になっている。9は開かれた通帳2のページマーク2b(図示なし)を光学的に読み取ったり、印字済行を光学的に検出することが可能な頁・行読取部である。10は通帳2に印字処理を行なうための印字ヘッドやプラテン及び印字ヘッドの駆動手段等で構成される印字部であり、上位装置より取引履歴情報を受信して所定の頁、行に印字出力を行なう。
11は改頁部であり、取り扱う通帳2に対して頁繰越しが発生した場合に頁捲りを行なったり、後述する新通帳発行時に通帳2の表紙や中紙を捲ることや通帳2を閉じるための機構部である。12は顧客が取り忘れた通帳2や発行不適と判断された新通帳2を取り込み、保管するためのリジェクトボックスである。
13は通帳反転部であり、取り扱う通帳2が図5に示したような複合科目通帳(所謂、ダブルストライプ通帳で、図では総合口座と国債定期の2科目用でありそれぞれの科目に対応して磁気ストライプ2a,2a′を有する)の場合に搬送方向において前後端を入れ換えるためのもので、水平回転テーブル上まで搬送した通帳2を載置したまま回転し、通帳の前後端を入れ換えて第1の搬送路15に送出するものであり、特開昭61−283961号公報等により公知の技術により構成されている。
14は通帳挿入返却口5より挿入された流通通帳(すでに発行され顧客が所有する通帳であり、以後、通帳2cと称す)に印字可能頁が無くなり、通帳繰り越しが発生した時に通帳2cを一時的に退避させておくための通帳退避部である。15は第1の搬送路であり、前述した通帳挿入返却口5から挿入される通帳2cを磁気読取書込部8,頁・行読取部9,印字部10,改頁部11,リジェクトボックス12,通帳反転部13及び通帳退避部14に搬送可能にしたものであり、図示しない搬送機構により構成され通帳印字制御部16により駆動制御される。また、15aは通帳挿入返却口5の近傍に設けた挿入検知器である。なお、第1の搬送路15においてリジェクトボックス12及び通帳退避部14への分岐部には図示せぬ搬送方向切り換え手段を有するが説明は省略する。
次に通帳収納部4の概要を説明する。通帳収納部4には媒体として複数の異なる取引科目の未使用通帳(以後、通帳2dとする)をそれぞれ収納可能な複数の通帳カセット4a〜4fが設けられ、各通帳カセットには同一取引科目の通帳2dが100冊程度づつ収納されている。なお、通帳2dは通帳収納部4の略中央に設けられ上下方向に移動可能な媒体キャリア17により通帳カセット4a〜4fのいずれかから1冊づつ取り出されて矢印B方向に運搬されることにより装置上部の第2の搬送路18を介して通帳印字処理部3に送られる。
19は各種の制御を行なうためのプログラムが記憶されたRAMやROM又はフロッピィディスクなどで構成された記憶部である。20は主制御部であって、前述した顧客操作部6,通帳印字制御部16,媒体キャリア17及び記憶部19を制御するもので、図示しないインターフェース部を介して上位装置に接続されている。21は前記各部に電力を供給する電源部である。顧客操作部6に表示される顧客誘導画面は、記憶部19に予め複数種が記憶されていて取引の進行に従って主制御部20の指示により順次、表示,制御される。
図6は発行可能な通帳の優先表示順を示す関係図表であり、図では科目「総合口座通帳」の場合を示し、男女別,年代別,趣味・特技別に予め定められた識別コードが付与されている。例えば趣味・特技の分類「00」は特別な趣味や特技を申告していない場合を示し、「01」はスポーツしたりそれを鑑賞することを趣味又は特技として登録されているもの、「10」は絵画や読書,映画鑑賞などを趣味としている場合などに区分けしている。また通帳種別A,B,C,Dは発行可能な通帳を示し、優先順位1〜4までの順が図示しない登録方法により装置毎に設定してある。
22はターミナルコントローラであり、通帳取扱装置1や図示しないATM等と上位装置であるホストコンピュータ23との通信制御を行なうものである。23は前記ターミナルコントローラ22と通信回線により接続されているホストコンピュータであり、顧客毎の口座番号や預貯金残高情報および顧客識別データなどを記憶している記憶装置24を有している。
記憶装置24には、顧客毎の口座番号に対応した取引履歴情報や預貯金残高情報及び顧客識別データ等を記憶した口座情報ファイル24aや、顧客情報として顧客の属性情報である生年月日や性別,血液型,趣味,特技,家族構成などを記憶している顧客情報ファイル24b、更に取扱う媒体毎に予め付与されている媒体識別番号や外形サイズ情報やページマーク付与情報を記憶している媒体情報ファイル24cなどがある。
<通帳記帳処理>
次に顧客の持参した通帳2cに未記帳取引履歴を印字する「通帳記帳」処理を説明する。顧客が通帳取扱装置1に近づくと、図示しない顧客接近検出器により顧客が所定距離範囲内に入ったことが検出され、図4に示したような顧客誘導画面を表示する。表示に従って通帳2cが通帳挿入返却口5より挿入されると、これを挿入検知器15aが検知し通帳印字処理部3が稼動を開始する。まず、第1の搬送路15の搬送機構により通帳2cが搬送され磁気読取書込部8により通帳2cに設けられた磁気ストライプ2aより顧客口座情報を読み取り、この口座情報をホストコンピュータ23に送信すると、ホストコンピュータ23側において記憶装置24内の顧客口座情報の検索が開始される。
一方、通帳2cは印字部10に向かって搬送が開始され、第1の搬送路15に設けられた頁・行読取部9により通帳2cの所定場所に設けられている頁情報としてのページマーク2bや印字済行情報を光学的に読み取る。この磁気読取書込部8及び頁・行読取部9で読み取られた情報は照合され、開かれた頁から光学的に読み取った情報と印字すべき頁が不一致のときには改頁部11により所定頁を開く動作が行なわれる。ホストコンピュータ23より顧客口座情報として顧客口座の未記帳取引履歴情報が返信されてくると通帳2cに印字を行なう。ここで、全ての印字可能頁に印字を行なっても未記帳取引履歴情報が残っている場合には「通帳繰越」となる(詳細は後述する)。
印字が終了すると磁気読取書込部8まで逆方向に搬送される。この際に頁・行読取部9により印字した印字済行を読取検知して、所定の印字行まで印字されていることを確認する。続けて、磁気読取書込部8において磁気ストライプ2aの記録情報を更新(例えば、印字可能頁や印字済行情報など)して通帳挿入返却口5まで排出する。以上が挿入された通帳2cの記帳処理である。顧客により通帳2cを抜き取ったことが挿入検知器15aにより検知されると、顧客誘導画面を「ありがとうございました。○○様、お気をつけてお帰りください」と表示する。一方、主制御部20がホストコンピュータ23に取引終了信号を送ると、ホストコンピュータ23は記憶装置24の口座情報ファイル24aの更新を実行する。
<通帳発行処理1>
本発明の第1の実施の形態の動作を図7、図8に示す動作フローチャートにより説明する。更に、ここでは通帳収納部4に収納されている通帳2dで「総合口座通帳」を繰越発行する場合を例とする。なお、Sはステップを示す。通帳2cが挿入されて、未記帳取引履歴情報の印字が順次行なわれ(S1)、全ての印字可能頁に印字を行なっても未記帳取引履歴情報が残っている場合には通帳繰越となる(S2)。ここで通帳繰越になると通帳2cの最終頁には「新通帳に繰越ました」と印字すると共に顧客には「○○様,新しい通帳に繰越しますので、しばらくお待ちください」と報知し(S3)、通帳2cを通帳退避部14に搬送して一時退避に入る(S4)。
通帳取扱装置1は顧客情報ファイル24bから顧客の性別,年齢,趣味・特技情報などを受信すると記憶部19内に記憶している発行可能な通帳2dの絵柄を表示する(S6)。この表示は図6に示す関係図表に従って優先的に表示する通帳種別が決定される。例えば、この絵柄は図9に示すように複数種の絵柄(201〜204)であり、顧客の希望する通帳を選択可能にする。顧客がこの通帳表紙絵柄を見て、希望する絵柄表示部を押下すると(S7)、主制御部20は絵柄201が選択された場合には図10に示すようにその絵柄のみを表示して(S8)、「よろしければ確認ボタンを押してください」と表示し確認を求める(S9)。なお、ステップS9において、顧客が「取消」キーを押下した場合にはステップS6で表示(図9)した絵柄画面の表示に戻る。また、図11に示すように顧客情報からの優先順位と共に、表紙絵柄の一部を重ねて表示すれば、表示を小さくすることなく多種類の通帳を実物に近い大きさで表示することもできる。
発行すべき通帳2d(総合口座通帳)が選択され「確認」キーが押下されると、その発行指示が発信され(S9)、通帳収納部4の総合口座通帳の収納場所に媒体キャリア17を移動させて所定の動作により1冊だけ媒体キャリア17内に通帳2dを取り込む(S10)。通帳2dを保持した媒体キャリア17は矢印B方向に移動し、一点鎖線で示す位置まで上昇して停止する。続けて媒体キャリア17内の搬送手段を制御して、通帳2dを第2の搬送路18に引き渡す。
第2の搬送路18に保持された通帳2dは第1の搬送路15に搬送されて、磁気読取書込部8まで搬送されて、通帳2dの磁気ストライプ2aを読み取る(S11)。この読み取りにより顧客の要求している通帳2dであることの媒体識別情報を検出したら(S12)、次の処理に移行し新通帳発行処理(S13)を開始する。
ステップS12において、顧客の要求している通帳2dと異なる媒体識別情報(例えば普通預金通帳であることなど)を検出したら、まずこの通帳2dをリジェクトボックス12に取り込む(S14)。そして再度媒体キャリア17を移動させて所定の動作により1冊だけ媒体キャリア17内に通帳2dを取り込む動作を繰り返す(S10〜S12)。この繰り返し動作を所定回数行なっても顧客の要求している通帳2dと異なる媒体識別情報を検出したら回数オーバとして(S15)、エラー処理に入り係員対応などに移行することになる(S16)。
次にステップ13に示す新通帳発行処理を説明する。磁気読取書込部8での読み取りにより所定の「総合口座通帳」であることが確認されると印字部10へ搬送され、表紙に顧客氏名と口座番号が印字される、次に中紙に印字するために表紙捲り動作が必要になる。改頁部11まで搬送され表紙捲りが所定の手順で実行され表紙が開かれると、次に頁・行読取部9に搬送し、開かれた頁のページマーク2bを読み取り、印字すべき頁であることを確認後、再び印字部10に搬送して表紙裏面に顧客氏名や口座番号及び営業店名,電話番号等を印字処理する。続けて改頁部11に再送され、中紙捲りを行ない印字部10により未記帳取引履歴情報の印字処理を行ない、最後に磁気読取書込部8に搬送し磁気ストライプ2aに口座番号等の顧客情報を磁気記録する。
ここで、「総合口座通帳」が複合科目通帳である場合には、改頁部11で開かれた通帳2dの頁閉じ動作を実行する。この時には裏表紙側が上面を向くように通帳2dの下側(裏側)の頁を上側に閉じるように制御する。次に通帳反転部13に搬送され、水平に角度180度回転された後に印字部10に戻される。これによって、裏表紙面側と印字ヘッドが対向し裏表紙への印字が表表紙と同様な制御で可能になる。続けて、この閉じられた通帳2dの動作は印字部10において裏表紙に顧客氏名と口座番号が印字される、以下、表紙側の処理と同様に中紙に印字するために裏表紙捲り動作が改頁部11まで搬送して所定の手順で実行されると、頁・行読取部9に搬送し、開かれた頁が印字すべき頁であるかを前述同様にして確認され、再び印字部10に搬送して未記帳取引履歴情報の印字処理を行ない、磁気読取書込部8に搬送し表紙面側に設けた磁気ストライプ2a′に磁気記録を行なう。
なお、裏表紙の閉じ動作を行なってから通帳反転部13により反転させるよう説明したが、先に反転させてから閉じ動作を行なってもよし、閉じる前に中紙を印字し閉じてから裏表紙の印字を行ってもよいことは言うまでもない。
再び動作フローチャートの説明に戻る。磁気情報の記録が完了すると「○○様,お待ちどうさまでした、新しい通帳をお受け取りください」と報知し(S17)、通帳2dを通帳挿入返却口5まで搬送する(S18)。挿入検知器15aが通帳2dの抜き取りを検知すると(S19)、次に通帳退避部14に一時退避している通帳2cの返却に移行するが、ステップS19において通帳2dの抜き取りが所定時間行なわれないことが時間監視により検出されると(S20)、通帳取扱装置1は通帳2dの取り忘れと判断し、その通帳2dをリジェクトボックス12に取り込む(S21)。
通帳2cの返却にあたっては、磁気読取書込部8で磁気ストライプ2aにペイド情報を記録してから通帳2cを通帳挿入返却口5まで搬送する(S22)。挿入検知器15aが通帳2cの抜き取りを検知すると(S23)、通帳印字処理部3での処理が完了する。
ステップS23において通帳2cの抜き取りが所定時間行なわれないことが時間監視により検出されると(S24)、通帳取扱装置1は通帳2cの取り忘れと判断し、その通帳2cをリジェクトボックス12に取り込む(S21)。顧客により通帳2cを抜き取ったことが挿入検知器15aにより検知されると、顧客誘導画面を「ありがとうございました、○○様,またのご来店をお待ちしております」と表示する(S25)。一方、主制御部20がホストコンピュータ23に取引終了信号を送ると、ホストコンピュータ23は記憶装置24の口座情報ファイル24aの更新を実行すると共に、通帳取扱装置1は図示しない取引ジャーナルの記録を行ない全ての動作が終了する(S26)。
<通帳発行処理2>
次に本発明の第2の実施の形態を、図12に示すシステム構成図及び図13、図14に示す動作フローチャートにより説明する。なお、本実施の形態でも通帳収納部4に収納されている通帳2dで「総合口座通帳」を繰越発行する場合を例とする。なお、Sはステップを示す。
図において、7a,7b,7cはATMであり、ターミナルコントーラ22によりホストコンピュータ23と回線接続されている。更に通帳取扱装置1も前述のターミナルコントローラ22に接続されている。なお、事前に顧客はATM7を使用して通帳2cを使用した取引(有通取引)を行ない、通帳繰越が発生して通帳取扱装置1による通帳2dを受領するための操作を容認した場合とする。
顧客が通帳取扱装置1に近づくと、図示しない顧客接近検出器により顧客が所定距離範囲内に入ったことが検出され(S31)、図4に示したような顧客誘導画面を表示する(S32)。この表示に従って通帳2cが通帳挿入返却口5より挿入されると、これを挿入検知器15aが検知し(S33)、通帳印字処理部3が動作を開始する。
まず、第1の搬送路15の搬送機構により通帳2cが搬送され磁気読取書込部8により通帳2cに設けられた磁気ストライプ2aより顧客口座情報を読み取る(S34)。この顧客口座情報により顧客には「○○様,新しい通帳を発行しますので、しばらくお待ちください」と表示し(S35)、通帳発行を行なう旨を報知すると共にこの口座情報をホストコンピュータ23に送信する(S36)。ホストコンピュータ23側において口座情報から通帳繰越の必要なことが確認され(S37)、通帳2cを通帳退避部14に搬送して一時退避に入る(S38)。
通帳取扱装置1は顧客情報ファイル24bから顧客の性別,年齢,趣味,特技情報などを受信すると記憶部19内に記憶している優先表示基準に従って発行可能な通帳の絵柄を表示する(S39)。この絵柄は図9に示すように複数種の絵柄(201〜204)であり、顧客の希望する通帳を選択可能にする。顧客がこの通帳表紙絵柄を見て、希望する絵柄表示部を押下すると(S40)、主制御部20は図10に示すように選択された通帳の絵柄のみを表示して(S41)、「よろしければ『確認』ボタンを押してください」と表示して確認を求める(S42)。なお、ステップS42にて顧客が「取消」キーを押下した場合にはステップS39で表示した絵柄画面の表示に戻る。
発行すべき通帳が選択され「総合口座通帳」の発行指示が発信されたら、通帳収納部4の総合口座通帳の収納場所に媒体キャリア17を移動させて所定の動作により1冊だけ媒体キャリア17内に通帳2dを取り込む(S43)。通帳2dを保持した媒体キャリア17は図2に示す矢印B方向に移動し、一点鎖線で示す位置まで上昇して停止する。続けて媒体キャリア17内の搬送手段を制御して、通帳2dを第2の搬送路18に引き渡す。
第2の搬送路18に保持された通帳2dは第1の搬送路15に搬送されて、磁気読取書込部8まで搬送され通帳2dの磁気ストライプ2aを読み取る(S44)。この読み取りにより顧客の要求している通帳2dの媒体識別情報を検出したら(S45)、次の処理に移行し前述した新通帳発行処理(S46)を開始する。
ステップS45において、顧客の要求した通帳2dと異なる媒体識別情報を検出したら、まずこの通帳2dをリジェクトボックス12に取り込む(S47)。そして再度媒体キャリア17を移動させて所定の動作により1冊だけ媒体キャリア17内に通帳2dを取り込む動作を繰り返す(S43〜S45)。この繰り返し動作を所定回数行なっても顧客の要求している通帳2dと異なる媒体識別情報を検出したら(S48)、回数オーバとしてエラー処理に入り、係員対応などに移行することになる(S49)。印字部10に搬送して未記帳データの印字処理を行ない、磁気読取書込部8に搬送し磁気ストライプ2aに磁気記録を行なうといった前述、新通帳発行処理を終了させる。
磁気情報の記録が完了すると、「○○様,お待ちどうさまでした、通帳は2冊でます、まず新通帳からお受け取りください」と報知し(S50)、通帳2dを通帳挿入返却口5まで搬送する(S51)。挿入検知器15aが通帳2dの抜き取りを検知すると(S52)、「通帳をもう1冊お受け取りください」と報知すると共に通帳退避部14に一時退避している通帳2cの返却に移行する。なお、ステップS52にて通帳2dの抜き取りが所定時間行なわれないことが検出されると(S53)、通帳取扱装置1は通帳2dの取り忘れと判断し、その通帳2dをリジェクトボックス12に取り込む(S54)。
次に、通帳2cの返却にあたっては、磁気読取書込部8で磁気ストライプ2aにペイド情報を磁気記録してから(S55)、通帳2cを通帳挿入返却口5まで搬送する(S56)。挿入検知器15aが通帳2cの抜き取りを検知すると(S57)、通帳印字処理部3での処理が完了する。また、ステップS57にて通帳2cの抜き取りが所定時間行なわれないことが検出されると(S58)、通帳取扱装置1は通帳2cの取り忘れと判断し、その通帳2cをリジェクトボックス12に取り込む(S54)。
顧客により通帳2cを抜き取ったことが挿入検知器15aにより検知されると、顧客誘導画面を「ありがとうございました。○○様、またのご来店をお待ちしております。」と表示する(S59)。一方、主制御部20がホストコンピュータ23に取引終了信号を送ると、ホストコンピュータ23は記憶装置24の口座情報ファイル24aの更新を実行すると共に、通帳取扱装置1は図示しない取引ジャーナルに記録を行ない取引が終了する(S60)。
<通帳発行処理3>
次に第3の実施の形態を説明する。図15は本発明の第3の実施の形態の通帳取扱装置の外観図,図16は制御ブロック図である。第1,第2の実施の形態の説明と異なる部分は図15,図16に示すカード処理部30が付加されたところであり、図17にこのカード処理部30の詳細を記載した。なお、システム構成は第2の実施の形態で説明したものと同一である。
7a,7b,7cはATMであり、ターミナルコントーラ22によりホストコンピュータ23と回線接続されている。更に通帳取扱装置1aも前述のターミナルコントローラ22に接続されている。30は図に示すように通帳挿入返却口5の右側方に位置したカード挿入口31を有するカード処理部であり、32は顧客に発行され出金取引等に用いられる所謂、キャッシュカードである(以後、顧客カードと称する)。33aはカード搬送路33に設けられ、カード挿入口31から挿入される顧客カード32の挿入を検知する挿入検知器である。
34は搬送ローラであり、カード搬送路33に顧客カード32を搬送可能な間隔で設けられ、図示しない駆動手段により回転させることにより顧客カード32を搬送する。35は磁気読取部であり、顧客カード32に設けられた磁気ストライプ32aより顧客情報として記録されている磁気記録情報を読み取るものである。36は顧客カード32を取り込むスタッカであり、顧客が取り忘れて通帳取扱装置1aから離れた場合などに一時的に保管するためのものである。
次に図18,図19に示す動作フローチャートにより「普通預金通帳」を繰越発行する場合を説明する。なお、事前に顧客はATM7等を使用して通帳を使用した取引(有通取引)を行ない、通帳繰越が発生して通帳取扱装置1aによる新通帳を受領することを希望し、かつ顧客カード32を所有しているものとして説明する。
顧客が通帳取扱装置1aに近づくと、図示しない顧客接近検出器により顧客が所定距離範囲内に入ったことが検出され、図4に示したような顧客誘導画面を表示する。表示に従って「繰越発行」キーが押下されると(S61)、「カードを挿入してください」と表示し顧客カード32の挿入を促す(S62)。顧客により顧客カード32がカード挿入口31より挿入されると(S63)、これを挿入検知器33aが検知しカード処理部30が動作を開始する。
まず、搬送ロ−ラ34が顧客カード32を挟持し回転することにより内部の磁気読取部35まで搬送し顧客カード32に設けられた磁気ストライプ32aより顧客口座情報を読み取る。この顧客口座情報をホストコンピュータ23に送信すると、ホストコンピュータ23側において受信情報に対応した口座情報の検索が開始される。
顧客口座が特定され、通帳繰越が行なわれていないことが確認されると、顧客には「○○様,新しい通帳を発行しますので、暗証番号を入力してください」と報知すると共に、数字キーボード等を表示する(S64)。顧客により予め定められた桁数の入力が行われると(S65)、この入力情報もホストコンピュータ23に送信される(S66)。ホストコンピュータ23では口座情報ファイル24a内の暗証番号と照合し(S67)、一致した場合にはホストコンピュータ23より顧客情報を通帳処理装置1aに送信する(S68)。
なお、顧客により入力された暗証番号がホストコンピュータ23側にて照合された結果、不一致となった場合には顧客操作部6に「暗証番号がちがいます、もう一度暗証番号を入力してください」と表示して再入力要求を行なう(S69)。この再入力回数を計数して回数オーバになったら(S70)、「暗証番号がちがいますので、お取引きできません。お近くの窓口までお越しください」と表示すると共に顧客カード32をカード挿入口31まで排出する(S71)。
通帳取扱装置1aとしては顧客カード32が抜き取られることを挿入検出器33aにより所定時間監視して、顧客カード32の抜き取りが行われると、図4に示した初期画面に戻す(S72)。更に顧客接近検知器が顧客を検知しなくなったら待機画面表示に移る。
通帳取扱装置1aは顧客情報ファイル24bから顧客の性別、年齢,趣味,特技情報などを受信すると記憶部19内に記憶している優先表示基準に従って発行可能な通帳の絵柄を表示する(S73)。この絵柄は発行可能な普通預金通帳の複数の絵柄を表示して顧客の希望する通帳を選択可能にする。顧客がこの絵柄を見て、希望する表示部を押下すると(S74)、主制御部20は選択された通帳2dの絵柄のみを表示して「よろしければ『確認』ボタンを押してください」と表示し確認を求める(S75)。また、ステップS76にて顧客が「取消」キーを押下した場合にはステップS73で表示した絵柄画面の表示に戻る。
発行すべき通帳2dが選択され「普通預金通帳」の発行指示が発信されたら、通帳収納部4の普通預金通帳の収納場所に媒体キャリア17を移動させて所定の動作により1冊だけ媒体キャリア17内に通帳2dを取り込む(S77)。通帳2dを保持した媒体キャリア17は図2に示す矢印B方向に移動し、一点鎖線で示す位置まで上昇して停止する。続けて媒体キャリア17内の搬送手段を制御して、通帳2dを第2の搬送路18に引き渡す。
第2の搬送路18に保持された通帳2dは第1の搬送路15に搬送されて、磁気読取書込部8まで搬送され通帳2dの磁気ストライプ2aを読み取る(S78)。この読み取りにより顧客の要求している通帳2dの媒体識別情報を検出したら(S79)、次の処理に移行し説明した新通帳発行処理(S80)を開始する。ステップS78において、顧客の要求している通帳2dと異なる媒体識別情報を検出したら、まずこの通帳2dをリジェクトボックス12に取り込む(S81)。そして、再度媒体キャリア17を移動させて所定の動作により1冊だけ媒体キャリア17内に通帳2dを取り込む動作を繰り返す(S77〜S79)。この繰り返し動作を所定回数行なっても顧客の要求している通帳2dと異なる媒体識別情報を検出したら(S82)、回数オーバとしてエラー処理に入り、係員対応などに移行することになる(S83)。
通帳2dに対して前述した新通帳発行処理が終了し磁気情報の記録が完了すると、「○○様,お待ちどうさまでした、カードと新しい通帳をお受け取りください」と報知し(S84)、先にカード処理部30では磁気読取部35で保持していた顧客カード32の搬送を開始してカード挿入口31に排出する(S85)。挿入検知器33aが顧客カード32の抜き取りを検知すると(S86)、続けて新通帳2dの排出に移る。なお、顧客カード32の抜き取りが所定時間行なわれないことが検出されると(S87)、通帳取扱装置1aは顧客カード32の取り忘れと判断し、その顧客カード32をスタッカ36に取り込む(S88)。
次に通帳2dを通帳挿入返却口5まで搬送する(S89)。挿入検知器15aが通帳2dの抜き取りを検知すると(S90)、顧客誘導画面を「ありがとうございました。○○様、またのご来店をお待ちしております」と表示する(S91)。なお、通帳2dの抜き取りが所定時間行なわれないことが検出されると(S92)、通帳取扱装置1aは通帳2dの取り忘れと判断し、その通帳2dをリジェクトボックス12に取り込む(S93)。
一方、主制御部20がホストコンピュータ23に取引終了信号を送ると、ホストコンピュータ23は記憶装置24の口座情報ファイル24aの更新を実行する(S94)。なお、上記の説明は顧客カード32を先に排出し、続けて新通帳2dを排出したが同時に排出することも可能である。また、新通帳2dを先に排出し、顧客カード32を続けて排出するように制御可能であることも言うまでもない。
<通帳発行処理4>
次に第4の実施の形態を説明する。図20,図21は本発明の第4の実施の形態の動作フローチャートであり、第3の実施の形態の説明と異なる部分は顧客カードに換えて、銀行保有の専用カードにより処理することである。
本説明では「普通預金通帳」を繰越発行する場合を説明する。なお、前述の実施の形態同様に事前に顧客はATM7を使用して通帳2cを使用した取引(有通取引)を行ない、通帳繰越が発生して通帳取扱装置1aによる新通帳を受領するための操作用媒体として図22に示したような専用カード38を貸与されたものとして説明する。また、ホストコンピュータ23では、ATM7等から専用カード38を発行する際に、顧客識別情報とカード情報をリンクして記憶しておくものとする。
顧客が専用カード38を所持して通帳取扱装置1aに近づくと、図示しない顧客接近検出器により顧客が所定距離範囲内に入ったことが検出され、図4に示したような顧客誘導画面を表示する。表示に従って「繰越発行」キーが押下されると(S101)、「専用カードを挿入してください」と表示し顧客に専用カード38の挿入を促す(S102)。顧客により専用カード38がカード挿入口31より挿入されると(S103)、これを挿入検知器33aが検知しカード処理部30が動作を開始する。
まず、搬送ロ−ラ34が専用カード38を挟持し回転することにより内部の磁気読取部35まで搬送し、専用カード38に設けられた磁気ストライプ38aよりカード情報を読み取る(S104)。顧客には「新しい通帳を発行しますので、しばらくお待ちください」と報知する(S105)。なお、ステップS104にてカード読み取りが不良の場合にはエラー処理を行なうが(S106)、専用カード38以外のカードや表裏を間違えて挿入される場合などもあり得るが本発明に関係ないため省略する。専用カード38から読み取ったカード情報をホストコンピュータ23に送信すると(S107)、ホストコンピュータ23側においてカード情報に対応した顧客情報の検索が開始される。
顧客口座が特定され、通帳繰越が行なわれていないことが確認されると、通帳取扱装置1aは顧客情報ファイル24bから顧客の性別,年齢,趣味,特技情報などを受信し(S108)、記憶部19内に記憶している優先表示基準に従って通帳の絵柄を表示する(S109)。この絵柄は発行可能な普通預金通帳の複数の表紙絵柄を表示して顧客の希望する通帳を選択可能にする。
顧客がこの絵柄を見て、希望する表示部を押下すると(S110)、主制御部20は選択された通帳2dの絵柄のみを表示して「よろしければ『確認』ボタンを押してください」と表示し確認を求める(S111)。また、ステップS112にて顧客が「取消」キーを押下した場合にはステップS109で表示した絵柄画面の表示に戻る。
発行すべき通帳2dが選択され「普通預金通帳」の発行指示が発信されたら、通帳収納部4の普通預金通帳の収納場所に媒体キャリア17を移動させて所定の動作により1冊だけ媒体キャリア17内に通帳2dを取り込む(S113)。通帳2dを保持した媒体キャリア17は図2に示す矢印B方向に移動し、一点鎖線で示す位置まで上昇して停止する。続けて媒体キャリア17内の搬送手段を制御して、通帳2dを第2の搬送路18に引き渡す。
第2の搬送路18に保持された通帳2dは第1の搬送路15に搬送されて、磁気読取書込部8まで搬送され通帳2dの磁気ストライプ2aを読み取る(S114)。この読み取りにより顧客の要求している通帳2dの媒体識別情報を検出したら(S115)、次の処理に移行し新通帳発行処理(S116)を開始する。ステップS115において、顧客の要求している通帳2dと異なる媒体識別情報を検出したら、まずこの通帳2dをリジェクトボックス12に取り込む(S117)。そして、再度媒体キャリア17を移動させて所定の動作により1冊だけ媒体キャリア17内に通帳2dを取り込む動作を繰り返す(S113〜S115)。この繰り返し動作を所定回数行なっても顧客の要求している通帳2dと異なる媒体識別情報を検出したら(S118)、回数オーバとしてエラー処理に入り、係員対応などに移行することになる(S119)。
通帳2dに対して前述した新通帳発行処理が終了し磁気情報の記録が完了すると、「○○様,お待ちどうさまでした、新しい通帳をお受け取りください」と報知し(S120)、通帳2dを通帳挿入返却口5まで搬送する(S121)。挿入検知器15aが通帳2dの抜き取りを検知すると(S122)、顧客操作は終了する。顧客により挿入検知器15aが通帳2dを抜き取ったことが検知されると、顧客誘導画面を「ありがとうございました。○○様、またのご来店をお待ちしています」と表示する(S123)。なお、通帳2dの抜き取りが所定時間行なわれないことが検出されると(S124)、通帳取扱装置1aは通帳2dの取り忘れと判断し、その通帳2dをリジェクトボックス12に取り込む(S125)。
カード処理部30では磁気読取部35で保持していた専用カード38の搬送を開始してスタッカ36に収納する(S126)。一方、主制御部20がホストコンピュータ23に取引終了信号を送ると、ホストコンピュータ23は記憶装置24の口座情報ファイル24aの更新を実行する(S127)。
<通帳発行処理5>
次に第5の実施の形態を説明する。本発明の第5の実施の形態と第3,第4の実施の形態の説明と異なる部分はカード処理部に換えて図23に示す外観図のように虹彩データ処理部40が付加されたところであり、図24にこの虹彩データ処理部を記載した。本実施の形態においては「総合口座通帳」を繰越発行する場合を説明するが、事前に顧客はATM7等を利用して通帳2cを使用した取引を行ない、通帳繰越が発生し、通帳取扱装置1bにより新通帳を受領することを容認したものとする。
図24において、41はカメラであり顧客の人体、特に顔や目などの固有データを採取するためのもので、垂直方向にカメラ41を回動させるモータなどで構成される回動機構42と水平方向にカメラ41を回動させるモータなどで構成される回動機構43を有し、所定の角度範囲だけ視野を移動可能になっているものであり、虹彩画像処理部44により眼球の撮影及び画像処理が行なわれる。虹彩画像処理部44はカメラ41により顧客から撮影した眼球の映像を虹彩データに処理するための機能を有するものである。なお、本実施の形態においても図12で説明したように通帳取扱装置1やATM7はターミナルコントーラ22によりホストコンピュータ23と回線接続されている。
ここで、虹彩データについて簡単に説明すると、人間の眼球の表面層のパターン、特に虹彩は、水晶体を中心に放射状の黒い筋や外周の輪郭などのパターンで形成され、このパターンは幼年期に完成されるものであり、個人毎にまた同一人であっても右目と左目で異なっている。よって、この虹彩パターンを使用すると個人識別能力が特に優れたデータになる。
この虹彩パターンを所定の線に沿って光学的な走査を行ない、その走査によって抽出された明暗をデジタル符号化したものを虹彩データと称することとする。主制御部20により虹彩画像処理部44を介してカメラ41に撮影指示が出され、虹彩画像処理部44は、周囲の動画データを採取して、数フレーム前の動画データと比較し、この動画データの変化を伴う部分を検知する。
このような部分を検知して、その部分の形状と予め記憶部19に記憶されている人体の形状とを比較して人体の形状に近いか否かを識別し、人体の形状に近いと識別した時に、『人体』と判定する。そして、その識別した人体から『顔』を抽出して、続けて『目』の位置を特定し、その目の虹彩データを読み取り画像処理して個人識別に使用するものである。
顧客が通帳取扱装置1bに近づくと、図示しない顧客接近検出器により顧客が所定距離範囲内に入ったことが検出され、図4に示したような顧客誘導画面を表示する。表示に従って「繰越発行」キーが押下されると(S131)、「お客様を確認します」と表示し、カメラ41の回転機構42,43を制御して(S132)、顧客の虹彩画像の取得動作を開始する。上記した手順で虹彩データを取得したら(S133)、ホストコンピュータ23に送信すると共に(S134)、通帳取扱装置1bの記憶部19にも一時記憶する。
ホストコンピュータ23に送信された虹彩データは記憶装置24の顧客口座ファイル24a予め記憶された顧客毎の虹彩データとの検索が行なわれ(S135)、一致した虹彩データから該当する顧客の氏名,口座番号等の顧客データが通帳取扱装置1bに返信され通帳記帳モードとなる(S136)。顧客口座が特定され、通帳繰越が行なわれていないことが確認されると、顧客には「○○様,新しい通帳を発行しますので、しばらくお待ちください」と報知する(S137)。
通帳取扱装置1bは顧客情報ファイル24bから顧客の性別,年齢,趣味,特技情報などに基づいて記憶部19内に記憶している優先表示基準に従って通帳の絵柄を表示する(S138)。この時に例えば60歳(還暦)になった顧客であれば絵柄は図27に示すような「祝」絵柄の通帳を表示して希望するか否かを選択可能にする。
顧客がこの絵柄を見て「確認」ボタンを押下すると(S139)、主制御部20は選択された通帳2dの絵柄を表示して「よろしければ、もう一度『確認』ボタンを押してください」と表示し確認を求める(S140)。また、ステップS139にて顧客が「次候補」キーを押下した場合にはステップS138で表示した絵柄画面の表示に戻る。なお、ステップS135において虹彩データがホストコンピュータ23側で照合され、通帳繰越が不要な顧客の場合や、該当する顧客を識別できない場合,又は虹彩データが取得できない場合などには窓口への誘導表示を行なうが、詳細は本発明に関係しないため省略する。
発行すべき通帳2dが選択され「総合口座通帳」の発行指示が発信されたら、通帳収納部4の総合口座通帳の収納場所に媒体キャリア17を移動させて所定の動作により1冊だけ媒体キャリア17内に通帳2dを取り込む(S142)。通帳2dを保持した媒体キャリア17は図2に示す矢印B方向に移動し、一点鎖線で示す位置まで上昇して停止する。続けて媒体キャリア17内の搬送手段を制御して、通帳2dを第2の搬送路18に引き渡す。
第2の搬送路18に保持された通帳2dは第1の搬送路15に搬送されて、磁気読取書込部8まで搬送され通帳2dの磁気ストライプ2aを読み取る(S143)。この読み取りにより顧客の要求している通帳2dの媒体識別情報を検出したら(S144)、次の処理に移行し新通帳発行処理(S145)を開始する。ステップS144において、顧客の要求している通帳2dと異なる媒体識別情報を検出したら、まずこの通帳2dをリジェクトボックス12に取り込む(S146)。そして、再度媒体キャリア17を移動させて所定の動作により1冊だけ媒体キャリア17内に通帳2dを取り込む動作を繰り返す(S142〜S144)。この繰り返し動作を所定回数行なっても顧客の要求している通帳2dと異なる媒体識別情報を検出したら(147)、回数オーバとしてエラー処理に入り、係員対応などに移行することになる(S148)。
ステップS145における新通帳発行処理と並行して、再度虹彩データの採取を行なう(S149)。再採取した虹彩データと記憶部19に記憶している虹彩データを照合し(S150)、一致した場合には同一人であると判定する。通帳2dに対して前述した新通帳発行処理が終了し磁気情報の記録が完了すると「○○様,お待ちどうさまでした、新しい通帳をお受け取りください」と報知する(S151)。通帳2dが通帳挿入返却口5まで搬送され(S152)、挿入検知器15aが通帳2dの抜き取りを検知すると(S153)、顧客操作は終了する。
顧客により挿入検知器15aが通帳2dを抜き取ったことが検知されると、顧客誘導画面を「ありがとうございました。○○様、またのご来店をお待ちしております」と表示する(S154)。なお、通帳2dの抜き取りが所定時間行なわれないことが検出されると(S155)、通帳取扱装置1bは通帳2bの取り忘れと判断し、その通帳2bをリジェクトボックス12に取り込む(S156)。一方、主制御部20がホストコンピュータ23に取引終了信号を送ると、ホストコンピュータ23は記憶装置24の口座情報ファイル24aの更新を実行する(S157)。
また、ステップS150で虹彩データが不一致となった場合には、採取した虹彩データをホストコンピュータ23に送信し、顧客情報の検索を行ない、顧客情報ファイル24cから同一家族であると判定した場合には発行処理を進める。しかしながら、その他の不一致の場合には、顧客が入れ代わったと判断して、通帳取扱装置1bの前にいる顧客に「先のお客様の取引が終了していませんので少々お待ちください」などと表示して先の顧客と交替するように誘導する(S158)。なお、ステップS149からステップS150を繰り返して回数オーバになったら(S159)、ステップS156に移る。
なお、先の顧客が所定時間内に戻ったことが検知されない場合には、取り忘れとして扱うことは言うまでもない。以上述べた、第1〜第5の実施の形態について顧客操作部に表示する通帳は異なる「絵柄」を表示することとして説明したが、同一絵柄で配色の異なるものを準備しておきカラー画面表示することも可能であることは言うまでもない。
本発明の第1,第2の実施の形態の通帳取扱装置を示す外観図である。 本発明の通帳取扱装置の概略構成図である。 本発明の第1,第2の実施の形態の制御ブロック図である。 本発明の顧客誘導画面の表示例を示す説明図である。 複合科目通帳を示す説明図である。 本発明の発行可能な通帳の優先表示順を示す関係図表である。 本発明の第1の実施の形態の動作フローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の動作フローチャートである。 本発明の顧客誘導画面の表示例を示す説明図である。 本発明の顧客誘導画面の表示例を示す説明図である。 本発明の顧客誘導画面の表示例を示す説明図である。 本発明の第2〜第5の実施の形態を示すシステム構成図である。 本発明の第2の実施の形態の動作フローチャートである。 本発明の第2の実施の形態の動作フローチャートである。 本発明の第3,第4の実施の形態の通帳取扱装置の外観図である。 本発明の第3,第4の実施の形態の制御ブロック図である。 本発明の第3,第4の実施の形態を示す側面図である。 本発明の第3の実施の形態の動作フローチャートである。 本発明の第3の実施の形態の動作フローチャートである。 本発明の第4の実施の形態の動作フローチャートである。 本発明の第4の実施の形態の動作フローチャートである。 本発明の第4の実施の形態の専用カードの説明図である。 本発明の第5の実施の形態の通帳取扱装置の外観図である。 本発明の第5の実施の形態を示す側面図である。 本発明の第5の実施の形態の動作フローチャートである。 本発明の第5の実施の形態の動作フローチャートである。 本発明の顧客誘導画面の表示例を示す説明図である。
符号の説明
1,1a,1b 通帳取扱装置
2 通帳
2a,2a′ 磁気ストライプ
2b ページマーク
2c 通帳(流通通帳)
2d 通帳(新通帳)
3 通帳印字処理部
4 通帳収納部
5 通帳挿入返却口
6 顧客操作部
17 媒体キャリア
23 ホストコンピュータ
30 カード処理部
32 顧客カード
38 専用カード
40 虹彩データ処理部
41 カメラ

Claims (4)

  1. 顧客口座に対応して発行された通帳に印字可能頁がなくなったら新通帳を発行可能な通帳取扱装置において、
    顧客情報ファイルを有する上位装置に接続され、
    顧客の虹彩情報を取得する虹彩情報取得手段と、
    前記虹彩情報取得手段により取得された虹彩情報を照合する照合手段とを設け、
    前記新通帳の発行処理に先立って前記虹彩取得手段で取得した顧客の第1の虹彩情報と、新通帳発行処理開始後で新通帳を排出する前に前記虹彩取得手段で取得した顧客の第2の虹彩情報とを前記照合手段により照合し、
    前記照合の結果、前記第1の虹彩情報と前記第2の虹彩情報が一致していない場合、前記第2の虹彩情報を前記上位装置へ送信し、上位装置で顧客情報の検索が行われて、顧客情報ファイルから顧客と特定の関係のある者であるか否かの判定がなされ、顧客と特定の関係のある者であるとの判定結果を受信した場合に新通帳を発行することを特徴とする通帳取扱装置。
  2. 請求項1記載の通帳取扱装置において、
    前記顧客と特定の関係にある者は家族である通帳取扱装置。
  3. 請求項2記載の通帳取扱装置において、
    前記第2の虹彩情報が前記顧客の家族のものであると判定されない場合は、顧客の交替を誘導することを特徴とする通帳取扱装置。
  4. 請求項1または2記載の通帳取扱装置において、
    前記第1の虹彩情報を記憶する記憶手段を有することを特徴とする通帳取扱装置。
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