JP3726523B2 - ステアリングコラムの取付け構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車の組立てにおいて、ステアリングコラムを車体側に取付ける際に用いられるステアリングコラムの取付け構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種のステアリングコラムの取付け構造としては、例えば特開平8−295245号公報に記載されているものがある。同公報に記載された取付け構造は、ステアリングシャフトを回転自在に保持するステアリングコラムの上下に、アッパブラケットおよびロアブラケットを設けると共に、ロアブラケットに、下部側に開放された2つの切欠部を設けている。ステアリングコラムは、車体側に設けた2本のボルトにロアブラケットの各切欠部を係合し、各ボルトにナットを設けてロアブラケットを車体側に連結すると共に、アッパブラケットをボルト類で車体側に連結していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記したようなステアリングコラムの取付け構造では、車体側のボルトにロアブラケットの切欠部を係合した段階で、ステアリングコラムの軸線方向の位置決めを行うが、この位置決めの精度が不良である場合、車体側とアッパブラケットとの連結が困難になる。また、近年では、自動車の衝突により運転者がステアリングホイールに衝突した際に、軸長が短くなるように部分破壊を起こすことによって衝突の衝撃を緩和する機能を備えたステアリングコラムが提案されており、このようなステアリングコラムでは、車体側に対して軸線方向の移動を許容し得るように、アッパブラケットにおけるボルトの挿通部を長孔にしている。このため、ステアリングコラムの位置決めの精度が不良である場合、精度不良であるにもかかわらず長孔によってアッパブラケットと車体側との連結が可能となり、その結果、ステアリングシャフトの下端部に設けたロアジョイントと車軸側伝達機構との連結が困難になる。
【0004】
このようなステアリングコラムの取付けにおいて、従来のステアリングコラムの取付け構造では、車体側の2本のボルトにロアブラケットの切欠部を同じ方向からほぼ同時に係合し、作業者による突き当て作業でステアリングコラムの軸線方向の位置決めを行うことから、位置決め精度にばらつきが生じやすく、車体側とアッパブラケットとの連結や、ロアジョイントと車軸側伝達機構との連結が困難になる恐れがあるという問題点があり、このような問題点を解決することが課題であった。
【0005】
【発明の目的】
本発明は、上記従来の課題に着目して成されたもので、ステアリングコラムをその上下に設けたアッパブラケットおよびロアブラケットを介して車体側に取付ける構造において、車体側とロアブラケットとの間でステアリングコラムの軸線方向の位置決めを簡単に且つ精度良く行うことができ、ステアリングコラムの取付けの作業性を高めることができるステアリングコラムの取付け構造を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係わるステアリングコラムの取付け構造は、請求項1として、ステアリングコラムをその上下に設けたアッパブラケットおよびロアブラケットを介して車体側に取付ける構造であって、車体側のロアブラケット連結位置には、ステアリングコラムの軸線に対して左右に配置した2本の連結用ボルトが互いに略平行に設けてあり、ロアブラケットに、連結用ボルトの直径に対応する幅で端部から切欠形成した各連結用ボルトの挿通部を設け、一方の挿通部をステアリングコラムの軸線に対して横方向であるロアブラケットの側部に開放させると共に、他方の挿通部をステアリングコラムの軸線に沿う下方向であるロアブラケットの下部に開放させた構成とし、請求項2として、挿通部の開放部分に、外側に向けて挿通部の幅を拡大するテーパ部を設けた構成とし、請求項3として、両挿通部のうちの少なくともロアブラケットの側部に開放させた挿通部に、対向する縁部のうちの片側の縁部をブラケット外側に延長させたガイド部を設けた構成とし、請求項4として、挿通部が、連結用ボルトの直径に比べて大きい深さに形成してある構成としており、上記の構成をもって従来の課題を解決するための手段としている。
【0007】
【発明の作用】
本発明の請求項1に係わるステアリングコラムの取付け構造では、ステアリングコラムをその上下に設けたアッパブラケットおよびロアブラケットを介して車体側に取付ける構造において、車体側のロアブラケット連結位置に設けた2本の連結用ボルトに対して、ロアブラケットに、連結用ボルトの直径に対応する幅で端部から切欠形成され且つステアリングコラムの軸線に対して横方向であるロアブラケットの側部に開放した挿通部と、同じく連結用ボルトの直径に対応する幅で端部から切欠形成され且つステアリングコラムの軸線に沿う下方向であるロアブラケットの下部に開放した挿通部を設けているので、側部開放の挿通部を一方の連結用ボルトに係合したのち、この一方の連結用ボルトを中心にステアリングコラムを回動させる要領で、下部開放の挿通部を他方の連結用ボルトに係合することにより、側部開放の挿通部の縁部と一方の連結用ボルトとの当接でステアリングコラムの軸線方向の移動が拘束されると共に、下部開放の挿通部の縁部と他方の連結用ボルトとの当接でステアリングコラムの軸線に直交する方向の移動が拘束される。
【0008】
本発明の請求項2に係わるステアリングコラムの取付け構造では、挿通部の開放部分にテーパ部を設けたので、連結用ボルトに挿通部を係合させる際に、テーパ部によって連結用ボルトに対する挿通部の案内が成される。
【0009】
本発明の請求項3に係わるステアリングコラムの取付け構造では、少なくともロアブラケットの側部に開放させた挿通部に、対向する縁部のうちの片側の縁部を延長させたガイド部を設けたので、最初に側部開放の挿通部を一方の連結用ボルトに係合する際に、ガイド部によって一方の連結用ボルトが捕えやすくなり、ガイド部による案内で一方の連結用ボルトに側部開放の挿通部が係合する。また、ロアブラケットの下部に開放した挿通部にもガイド部を設ければ、一方の連結用ボルトを中心にステアリングコラムを回動させた際に、ガイド部によって他方の連結用ボルトが捕えやすくなり、ガイド部による案内で他方の連結用ボルトに下部開放の挿通部が係合する。
【0010】
本発明の請求項4に係わるステアリングコラムの取付け構造では、挿通部が、連結用ボルトの直径に比べて大きい深さに形成してあるので、2本の連結用ボルトに位置誤差があっても、両挿通部によって2方向の位置誤差が吸収される。
【0011】
【発明の効果】
本発明の請求項1に係わるステアリングコラムの取付け構造によれば、ステアリングコラムをその上下に設けたアッパブラケットおよびロアブラケットを介して車体側に取付ける構造において、車体側の2本の連結用ボルトとロアブラケットの側部と下部に開放された2つの挿通部との係合により、車体側とロアブラケットとの間でステアリングコラムの軸線方向および軸線に直交する方向の位置決めを簡単に且つ精度良く行うことができ、位置決め精度のばらつきを防止して、例えば、車体側とアッパブラケットとの連結や、ステアリングシャフトのロアジョイントと車軸側伝達機構との連結を確実に行うことができ、ステアリングコラムの取付けの作業性を著しく高めることができる。また、2本の連結用ボルトの位置関係に誤差があっても、いずれか一方の係合部分が基準となって位置決めが成され、ステアリングコラムを正確に取付けることができる。
【0012】
本発明の請求項2に係わるステアリングコラムの取付け構造によれば、請求項1と同様の効果を得ることができるうえに、挿通部の開放部分に設けたテーパ部により、連結用ボルトと挿通部との係合を容易に行うことができ、ステアリングコラムの取付けの容易化や迅速化などに貢献することができる。
【0013】
本発明の請求項3に係わるステアリングコラムの取付け構造によれば、請求項1および2と同様の効果を得ることができるうえに、少なくともロアブラケットの側部に開放させた挿通部に設けたガイド部により、一方の連結用ボルトを容易に捕えて連結用ボルトと側部開放の挿通部とを簡単に係合させることができる。また、ロアブラケットの下部に開放させた挿通部にもガイド部を設ければ、他方の連結用ボルトが捕えやすくなり、下部開放の挿通部と他方の連結用ボルトとの係合もより一層容易に行うことができる。
【0014】
本発明の請求項4に係わるステアリングコラムの取付け構造によれば、請求項1〜3と同様の効果を得ることができるうえに、連結用ボルトの直径に比べて大きい深さの挿通部を形成したことから、2本の連結用ボルトに位置誤差があっても、両挿通部によって2方向の位置誤差を吸収し、いずれか一方の係合部分を基準にしてステアリングコラムを正確に位置決めし且つ取付けることができる。
【0015】
【実施例】
図1および図2は、本発明に係わるステアリングコラムの取付け構造の一実施例を説明する図である。
【0016】
図1(c)に示すステアリングコラム1は、軸線上にステアリングシャフト2を貫通状態にして、同シャフト2を回転自在に保持している。ステアリングシャフト2は、図1右側となる上端側に、図示しないステアリングホイールを取付けるためのスプライン3が設けてあり、下端側には、十字軸を備えた自在継手4を介して、図示しない車軸側伝達機構(ラック・アンド・ピニオン)に連結するためのロアジョイント5が設けてある。
【0017】
ステアリングコラム1は、中間部および下部に、アッパブラケット6およびロアブラケット7を備えている。アッパブラケット6は、車体側に連結して、ステアリングコラム1を吊り下げるように保持するものであって、図1(b)に平面を示すように車体側への連結片8を有し、連結片8の両側には、ステアリングコラム1の軸線方向に長い長孔9,9が形成してある。
【0018】
すなわち、この実施例のステアリングコラム1は、自動車の衝突により運転者がステアリングホイールに衝突した際に、上下のブラケット6,7の間で軸長が短くなるように部分破壊を起こすことにより、衝突の衝撃を緩和する機能を備えたものであって、長孔9にボルトを通してアッパブラケット6を車体側に連結することにより、負荷が加わった際に、車体側に対してステアリングコラム1の上端側が長孔9の長さ分だけ移動し得るようにしてある。
【0019】
また、アッパブラケット6には、ステアリングコラム1を左右から挟む保持片10が設けてあって、その下側には、左右の保持片10に貫通する調整ボルト11を介して、チルトレバー12が取付けてある。このチルトレバー12を回動操作すると、調整ボルト11が回動して左右の保持片11によるステアリングコラム1の挟持が解除され、ステアリングコラム1のチルト角を調整し得る。
【0020】
ロアブラケット7は、アッパブラケット6と同様に、車体側に連結して、ステアリングコラム1を吊り下げるように保持する。ロアブラケット7は、ステアリングコラム1から立ち上がる逆L字形を成していて、ステアリングコラム1の下方向に張り出す連結片13を有しており、図1(a)に平面を示すように、連結片13の両側に、車体側の2本の連結用ボルト14,14を挿通させる挿通部15A,15Bが設けてある。
【0021】
上記2本の連結用ボルト14,14は、車体側のロアブラケット連結位置において、ステアリングコラム1の軸線に対して左右に配置され、下向きに突出した状態で互いに略平行に設けてあると共に、予めワッシャ16およびナット17が取付けてある。
【0022】
両挿通部15A,15Bは、連結用ボルト14の直径に対応した幅で略U字形に切欠形成されており、一方の挿通部15Aは、図1に示す如くステアリングコラム1の軸線に対して横方向であるロアブラケット7の側部に開放しており、他方の挿通部15Bは、同じく図1に示す如くステアリングコラム1の軸線に沿う下方向であるロアブラケット7の下部に開放している。また、各挿通部15A,15Bの開放部分には、外側に向けて挿通部15A,15Bの幅を拡大するテーパ部15Tが設けてある。
【0023】
さらに、ステアリングコラム1には、ロアブラケット7の下側に、コラムシフト型のシフトレバーを取付けるためのブラケット18が取付けてある。
【0024】
上記の構成において、車体側にステアリングコラム1を取付けるには、まず、図2(a)に示すように、ステアリングコラム1をやや側方に傾けて、側部開放の挿通部15Aを一方の連結用ボルト14に係合し、こののち、一方の連結用ボルト14を中心にステアリングコラム1を回動させて、図2(b)に示す如く下部開放の挿通部15Bを他方の連結用ボルト14に係合する。このとき、各挿通部15A,15Bの開放部分にテーパ部15Tが設けてあるので、テーパ部15Tによって各連結用ボルト14に対する挿通部の案内が成され、双方の係合が容易に且つ円滑に行われる。
【0025】
このようにして各連結用ボルト14に挿通部15A,15Bを係合すると、側部開放の挿通部15Aの縁部と一方の連結用ボルト14との当接でステアリングコラム1の軸線方向の移動が拘束されると共に、下部開放の挿通部15Bの縁部と他方の連結用ボルト14との当接でステアリングコラム1の軸線に直交する方向の移動が拘束されるので、位置決めの精度にばらつきを生じさせることなく、ステアリングコラム1の位置決めが完了する。その後、各連結用ボルト14に設けたナット17を締めることにより、車体側にロアブラケット7を連結する。
【0026】
上記のように車体側とロアブラケット7との間でステアリングコラム1の位置決めを完了することにより、車体側とアッパブラケットとの位置決めおよび連結も容易に且つ確実に行われ、さらに、ロアジョイント5と車軸側伝達機構との位置決めおよび連結も容易に且つ確実に行われることとなる。また、2本の連結用ボルト14,14の位置関係に多少の誤差があっても、いずれか一方の係合部分を基準とすることで、ステアリングコラム1の正確な取付けが可能となる。
【0027】
図3は、本発明に係わるステアリングコラムの取付け構造の他の実施例を説明する図である。なお、先の実施例と同一の構成部位は、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0028】
この実施例の取付け構造では、図3(a)に示すように、ロアブラケット7において、両挿通部15A,15Bに、対向する縁部のうちの片側の縁部をブラケット外側に延長させたガイド部15G,15Gが設けてある。側部開放の挿通部15Aにおいては、図3上側である下部側に、ガイド部15Gを設けている。他方、下部開放の挿通部15Bにおいては、ステアリングコラム1から離れた側に、ガイド部15Gを設けている。
【0029】
上記のロアブラケット7を用いた取付け構造では、図3(b)に示すように、最初に側部開放の挿通部15Aを一方の連結用ボルト14に係合する際に、ガイド部15Gによって一方の連結用ボルト14が捕えやすくなる。そして、連結用ボルト14にガイド部15Gを当接させた状態にしてステアリングコラム1を横に滑らせることにより、ガイド部15Gによる案内で一方の連結用ボルト14に側部開放の挿通部15Aが係合する。なお、図面上ではステアリングコラム1と他方の連結用ボルト14が重なっているが、図1(c)に示す如くロアブラケット7がステアリングコラム1から立ち上がっているので、双方は干渉しない。その後、一方の連結用ボルト14を中心にステアリングコラム1を回動させると、他方のガイド部15Gによって他方の連結用ボルト14が容易に捕えられ、図3(c)に示すように、ガイド部15Gによる案内で他方の連結用ボルト14に下部開放の挿通部15Bが係合する。このようにガイド部15Gを設けることにより、各連結用ボルト14と挿通部15A,15Bとの係合がより一層容易なものとなり、ステアリングコラム1の正確な位置決めが速やかに完了する。
【0030】
図4は、本発明に係わるステアリングコラムの取付け構造のさらに他の実施例を説明する図である。
【0031】
この実施例の取付け構造では、ロアブラケット7に設けた両挿通部15A,15Bが、各連結用ボルト14の所定位置に対して連結用ボルト14の係合方向に深く形成してある。各挿通部15A,15Bは、連結用ボルト14の直径に比べて充分に大きい深さDを有しており、連結用ボルト14の位置が正確であれば、図示の如く中間部に連結用ボルト14が係合する状態となる。
【0032】
つまり、当該取付け構造では、側部開放の挿通部15Aの縁と一方の連結用ボルト14との係合により、ステアリングコラム1の軸線方向の移動を拘束し、下部開放の挿通部15Bの縁と他方の連結用ボルト14との係合により、ステアリングコラム1の軸線に直交する方向の移動を拘束するので、挿通部15A,15Bの深さDを連結用ボルト14の直径より充分大きくしてもステアリングコラム1の位置決め機能が何ら損なわれることはない。
【0033】
そして、当該取付け構造では、両挿通部15A,15Bの深さDを設定したことにより、位置決め機能を備えたうえで、両挿通部15A,15Bにおいて2本の連結用ボルト14,14の2方向の位置誤差をも吸収し得るものとなる。すなわち、2本の連結用ボルト14,14間の位置精度のばらつきに対処し得るものである。このように2本の連結用ボルト14,14に位置誤差がある場合には、いずれか一方の係合部分が基準となってステアリングコラム1の位置決めが正確に成される。
【0034】
また、後に行われる他方の連結用ボルト14と下部開放の挿通部15Bとの係合は、ステアリングコラム1の回動により行われるので、とくに、側部開放の挿通部15Aを連結用ボルト14の所定位置よりも係合方向に深く形成すれば、先に係合した一方の連結用ボルト14と側部開放の挿通部15Aとの係合位置をずらせることができ、これにより、他方の連結用ボルト14と下部開放の挿通部15Bとの回動を伴う係合がより一層容易になる。
【0035】
図5は、本発明に係わるステアリングコラムの取付け構造のさらに他の実施例を説明する図である。
【0036】
この実施例の取付け構造では、図5(a)に示すように、ロアブラケット7の両挿通部15A,15Bに、対向する縁部のうちの片側の縁部をブラケット外側に延長させたガイド部15G,15Gが設けてあり、側部開放の挿通部15Aにおいて、図5下側である上部側に、ガイド部15Gを設けた点で図3に示す実施例と相違している。
【0037】
上記のロアブラケット7を用いた取付け構造では、図5(b)に示すように、最初に側部開放の挿通部15Aを一方の連結用ボルト14に係合する際に、一方の連結用ボルト14にガイド部15Gがステアリングコラム1の組付け方向(上方向)から当接するので、一方の連結用ボルト14がより捕えやすくなる。そして、連結用ボルト14にガイド部15Gを当接させた状態にしてステアリングコラム1を横に滑らせることにより、ガイド部15Gによる案内で一方の連結用ボルト14に側部開放の挿通部15Aが係合する。その後は、図3に示す実施例と同じように、一方の連結用ボルト14を中心にステアリングコラム1を回動させることにより、他方のガイド部15Gによって他方の連結用ボルト14が容易に捕えられ、図5(c)に示すように、ガイド部15Gによる案内で他方の連結用ボルト14に下部開放の挿通部15Bが係合する。この実施例によっても、各連結用ボルト14と挿通部15A,15Bとの係合がより一層容易なものとなり、ステアリングコラム1の正確な位置決めが速やかに完了する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるステアリングコラムの取付け構造の一実施例を説明する図であって、ステアリングコラムのロアブラケット部分の平面図(a)、アッパブラケット部分の平面図(b)、およびステアリングコラムの側面図(c)である。
【図2】一方の連結用ボルトに側部開放の挿通部を係合した状態を説明する概略平面図(a)、および図aに続いて他方の連結用ボルトに下部開放の挿通部を係合した状態を説明する概略平面図(b)である。
【図3】本発明に係わるステアリングコラムの取付け構造の他の実施例を説明する図であって、ロアブラケットと連結用ボルトを示す概略平面図(a)、一方の連結用ボルトに側部開放の挿通部を係合する状態を示す概略平面図(b)、および図bに続いて他方の連結用ボルトに下部開放の挿通部を係合した状態を示す概略平面図(c)である。
【図4】本発明に係わるステアリングコラムの取付け構造のさらに他の実施例を説明する概略平面図である。
【図5】本発明に係わるステアリングコラムの取付け構造のさらに他の実施例を説明する図であって、ロアブラケットと連結用ボルトを示す概略平面図(a)、一方の連結用ボルトに側部開放の挿通部を係合する状態を示す概略平面図(b)、および図bに続いて他方の連結用ボルトに下部開放の挿通部を係合した状態を示す概略平面図(c)である。
【符号の説明】
1 ステアリングコラム
6 アッパブラケット
7 ロアブラケット
14 連結用ボルト
15A 側部開放の挿通部
15B 下部開放の挿通部
15G ガイド部
15T テーパ部
Claims (4)
- ステアリングコラムをその上下に設けたアッパブラケットおよびロアブラケットを介して車体側に取付ける構造であって、車体側のロアブラケット連結位置には、ステアリングコラムの軸線に対して左右に配置した2本の連結用ボルトが互いに略平行に設けてあり、ロアブラケットに、連結用ボルトの直径に対応する幅で端部から切欠形成した各連結用ボルトの挿通部を設け、一方の挿通部をステアリングコラムの軸線に対して横方向であるロアブラケットの側部に開放させると共に、他方の挿通部をステアリングコラムの軸線に沿う下方向であるロアブラケットの下部に開放させたことを特徴とするステアリングコラムの取付け構造。
- 挿通部の開放部分に、外側に向けて挿通部の幅を拡大するテーパ部を設けたことを特徴とする請求項1に記載のステアリングコラムの取付け構造。
- 両挿通部のうちの少なくともロアブラケットの側部に開放させた挿通部に、対向する縁部のうちの片側の縁部をブラケット外側に延長させたガイド部を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載のステアリングコラムの取付け構造。
- 挿通部が、連結用ボルトの直径に比べて大きい深さに形成してあることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のステアリングコラムの取付け構造。
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