JP3726364B2 - 過給機付内燃機関の吸気弁制御装置および制御方法 - Google Patents

過給機付内燃機関の吸気弁制御装置および制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、4サイクル内燃機関に関し、特に、過給機と可変動弁機構とを具備した過給機付内燃機関の吸気弁制御装置および制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関のトルクを高める方法として、従来から吸気系に過給機を設けることが知られている。この過給機としては、機関出力によって駆動される機械式過給機(いわゆるスーパーチャージャ)や、排気ガスによって駆動されるターボチャージャ等があり、吸気弁上流側の圧力を高めることによりシリンダ内に新気を押し込み、その体積効率を高めるようになっている。
【0003】
一方、内燃機関の吸気弁の開閉時期を可変制御する可変動弁機構は従来から種々の形式のものが提案されており、一部で既に実用に供されている。例えば、カムシャフトと該カムシャフトを駆動するクランクシャフトとの間の位相関係を相対的にずらすことによって、吸気弁の開閉時期を同方向へ変化させるものや、異なるカムプロフィールを有する2つのカムに従動する2つのロッカアームを設け、吸気弁が実際に連動するロッカアームを選択的に切り換えることによって、バルブリフト特性を2種類に切り換えるようにした装置などが実用されている。また、特開平6−185321号公報には、不等速軸継手の原理を応用して、円筒状カムシャフトを不等速回転させることでバルブリフト特性を連続的に可変制御し得るようにした可変動弁機構が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
実用されている過給機付内燃機関の多くは、固定的な特性の動弁機構と組合わされており、吸気弁のバルブリフト曲線は、過給圧の高低に拘わらず一定である。そのため、内燃機関の出力等の性能を必ずしも十分には高めていない。また、上述した可変動弁機構にあっても、一般に、低速低負荷域でリフト量を小さく、高速高負荷域でリフト量を大きくする程度の制御がなされているに過ぎず、過給圧と関連した制御はなされていない。
【0005】
本発明の目的は、可変動弁機構を備えた過給機付内燃機関において、過給圧に応じて吸気弁の開閉時期を一層最適に可変制御し、過給による機関の性能向上を最大限に確保することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1に係る吸気弁制御装置および請求項に係る吸気弁制御方法は、吸気系に過給機を有し、かつ吸気弁の開閉時期を制御信号により制御可能な可変動弁機構を備えた内燃機関において、吸気弁のバルブリフト曲線におけるリフト開始から最大リフトまでの上り作動角と最大リフトからリフト終了点までの下り作動角の作動角比(=上り作動角/下り作動角)が、低過給圧時には1より小さく、高過給圧時には1より大きくなるように吸気弁開閉時期を可変制御することを特徴としている。
【0007】
すなわち、過給圧が高いと、吸気行程後期の下死点後、つまりピストンが上昇し始めてからであっても、その高い過給圧により、ピストン上昇に打ち勝って新気がシリンダ内に押し込まれる。一方、過給圧が低いと、この吸気行程後期の新気押し込み効果は薄れる。
【0008】
従って、高過給圧時には、吸気弁のバルブリフト曲線におけるリフト開始から最大リフトまでの上り作動角と最大リフトからリフト終了点までの下り作動角の作動角比(=上り作動角/下り作動角)を相対的に大きくし、最大リフトを遅らせる、つまり下死点に近づけることにより、上述した吸気行程後期の新気押し込み効果を利用して、充填効率を高め、トルク向上が図れる。
【0009】
そして、上述した吸気行程後期の新気押し込み効果が薄れる低過給圧時には、吸気弁のバルブリフト曲線におけるリフト開始から最大リフトまでの上り作動角と最大リフトからリフト終了点までの下り作動角の作動角比(=上り作動角/下り作動角)を相対的に小さくし、バルブリフト曲線の立ち上がりを早めることにより、やはり充填効率が高く得られる。
【0010】
要するに、上記作動角比を、低過給圧時に相対的に小さく、高過給圧時に相対的に大きくなるように吸気弁開閉時期を可変制御すれば、バルブリフト曲線が常に一定である場合に比べて、トルク向上が図れる。
【0012】
また請求項においては、高過給圧時の吸気弁閉時期が低過給圧時の吸気弁閉時期よりも遅くなるように吸気弁開閉時期が可変制御される。
【0013】
一般に知られているように、高過給圧時は充填効率が高いためノッキングが発生しやすい。ここで、吸気弁閉時期を遅くすると、吸気弁が閉じてからピストンが上死点に至るまでの圧縮ストロークが短くなるため、上死点付近での混合気温度が相対的に低くなる。そのため、ノッキングが発生しにくくなり、結果としてノッキングによるトルク低下を回避できる。また、このようにノッキングが発生しにくくなった余裕分だけ圧縮比を高めるようにすれば、燃費向上も実現できる。
【0014】
また請求項においては、高過給圧時の吸気弁開時期が低過給圧時の吸気弁開時期と略同一となっている。
【0015】
すなわち、高過給圧時には、排気マニホルド内の排気ガス圧は高くなっており、特に、ターボチャージャの場合には、一層顕著である。このような条件の下でバルブオーバーラップが大きいと、排気ガスがシリンダ内に逆流し、耐ノック性の悪化や新気充填効率の低下などによってトルクが低下してしまう。請求項4によれば、過給圧が高くなってもバルブオーバーラップが比較的小さな一定値に保たれるため、排気ガスの逆流を防止でき、耐ノック性や充填効率が向上する。
【0016】
また、高過給圧状態からの急減速時に吸気弁開閉時期の切換が遅れ、高過給圧時の開閉時期のままであったとしても、バルブオーバーラップが小さいことから、機関の運転の不安定化あるいは停止を招くことがない。
【0017】
上記のような吸気弁開閉時期の可変制御を実現するために、請求項に係る吸気弁制御装置は、上記可変動弁機構として、機関の回転に同期して回転する駆動軸と、この駆動軸と同軸上に配設され、かつ吸気弁を駆動するカムを外周に有するカムシャフトと、このカムシャフトの端部に設けられ、かつ半径方向に沿って係合溝が形成された一方のフランジ部と、この一方のフランジ部に対向するように上記駆動軸側に設けられ、かつ半径方向に沿って係合溝が形成された他方のフランジ部と、上記両フランジ部の間に揺動自在に配設された環状ディスクと、この環状ディスクの両側部に互いに反対方向に突設されて、上記両フランジ部の各係合溝内に夫々係合するピンと、上記環状ディスクを機関運転状態に応じて揺動させる駆動機構とを備えている。
【0018】
この構成においては、環状ディスクの回転中心が駆動軸およびカムシャフトの中心と同心状態にある場合には、駆動軸とカムシャフトとが等速回転し、また環状ディスクが偏心位置にある場合には、両者が不等速回転する。従って、上記環状ディスクの位置に応じて、吸気弁のバルブリフト特性が連続的に変化し、吸気弁の開閉時期と作動角とが変化する。なお、駆動軸とカムシャフトとの位相が常に一致する同位相点をバルブリフト開始時期と一致させておけば、請求項4のように、吸気弁開時期が常に一定となる。
【0019】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、低過給圧時および高過給圧時の双方で最適なバルブリフト曲線となり、それぞれの運転条件において充填効率を高めてトルクを向上させることができる。
【0020】
また、請求項によれば、高過給圧によるノッキングを防止でき、それだけ圧縮比を高めることが可能となる。
【0021】
そして請求項によれば、高過給圧時における排気ガスの逆流を防止でき、耐ノック性能や充填効率の上で一層有利となる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の好ましい実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0023】
図1は、この発明に係る内燃機関の一実施例を示すもので、シリンダブロック1に複数のシリンダ2が直列に配置されているともに、各シリンダ2内にピストン3が摺動可能に嵌合している。シリンダ2頂部を覆うシリンダヘッド4には、吸気弁5によって開閉される吸気ポート6と、排気弁7によって開閉される排気ポート8とが形成され、かつ点火栓9が装着されている。上記吸気ポート6に接続される吸気通路の上流側には、ターボチャージャもしくはスーパーチャージャ等の図示せぬ過給機が介装されている。特に、この過給機としては、過給圧を可変制御し得る形式のものが用いられている。
【0024】
排気弁7は、排気側カムシャフト10によって固定的なバルブタイミングでもって開閉されるようになっている。これに対し、吸気弁5は、可変動弁機構11によって、その開閉時期を可変制御できる構成となっている。
【0025】
12は、上記吸気弁5のバルブタイミングを機関運転条件、特に過給圧に応じて制御するマイクロコンピュータシステムからなるコントロールユニットであって、このコントロールユニット12には、過給圧を示す信号が入力され、この検出信号に基づいて、可変動弁機構11の油圧制御弁13に制御信号を出力している。なお、過給圧は、図示せぬ過給圧センサを吸気系に設けて直接検出するようにしてもよく、あるいは、回転数信号と吸入空気量信号とから間接的に推定するようにしてもよい。
【0026】
上記可変動弁機構11は、特開平6−185321号公報や米国特許第5,365,896号明細書等において開示されているように、不等速軸継手の原理を応用して各気筒の円筒状カムシャフト22を不等速回転させることでバルブリフト特性を連続的に可変制御し得るようにしたものである。
【0027】
この機構自体は公知であるので、図1および図2を参照して簡単に説明すると、図において、21は図外の機関クランク軸からタイミングチェーン14(図2参照)を介して回転力が伝達される駆動軸、22は該駆動軸21の外周に回転自在に嵌合した中空円筒状のカムシャフトである。このカムシャフト22は、各気筒毎に分割して構成されている。
【0028】
上記カムシャフト22は、シリンダヘッド4上端部のカム軸受に回転自在に支持されていると共に、外周に、各気筒一対の吸気弁5を開作動させる一対のカム26が形成されている。また、カムシャフト22は、上述したように複数個に分割形成されているが、その一方の分割端部に、第1フランジ部27が設けられている。また、この複数に分割されたカムシャフト22の端部間に、それぞれスリーブ28と環状ディスク29が配置されている。上記第1フランジ部27には、半径方向に沿った細長い係合溝が形成されている。
【0029】
上記スリーブ28は、駆動軸21に固定されているものであって、該スリーブ28に、上記第1フランジ部27に対向する第2フランジ部32が形成されている。この第2フランジ部32には、やはり半径方向に沿った細長い係合溝が形成されている。
【0030】
両フランジ部27,32の間に位置する上記環状ディスク29は、略ドーナツ板状を呈し、駆動軸21の外周面との間に環状の間隙を有するとともに、ディスクハウジング34の内周面に回転自在に保持されている。また、互いに180°異なる直径線上の対向位置にそれぞれ反対側へ突出する一対のピン36,37を有し、各ピン36,37が各係合溝に係合している。
【0031】
ディスクハウジング34は、略三角形をなし、その円形の開口部内に環状ディスク29が保持されているとともに、三角形の頂部となる2カ所に、それぞれ第1カム嵌合孔38および第2カム嵌合孔39が貫通形成されている。
【0032】
そして、上記第1カム嵌合孔38および第2カム嵌合孔39内には、それぞれ第1偏心カム41および第2偏心カム43の円形カム部41a,43aが回動自在に嵌合している。
【0033】
上記第2偏心カム43は、図1に示すように、互いに所定量偏心している円柱状の軸部43bと円形カム部43aとからなり、両者が回転可能に嵌合されて一体化されている。なお、円形カム部43aは、スナップリング30により抜け止めされている。上記軸部43bは、図2に示すように、フレーム33の隔壁部に圧入固定されている。
【0034】
また上記第1偏心カム41は、機関前後方向に沿って複数気筒に亙って連続した制御カム軸42と、該カム軸42に各気筒に対応して固設された複数個の円形カム部41aとからなり、両者が所定量偏心している。なお、各気筒の円形カム部41aは、それぞれカム軸42の所定の角度位置において偏心している。上記制御カム軸42は、上記フレーム33にカムブラケット35を介して回転自在に保持されている。内燃機関の一端部に位置する上記制御カム軸42の一端には、駆動機構として回転型の油圧アクチュエータ46が取り付けられている。また、内燃機関の前部に位置する制御カム軸42の他端には、該制御カム軸42の回転位置つまり円形カム部41aの位相を検出する回転型のポテンショメータ47が取り付けられている。
【0035】
上記の可変動弁機構11においては、第1偏心カム41を介して環状ディスク29の偏心位置を可変制御することにより、カムシャフト22が不等速回転し、駆動軸21との間で、その偏心量に応じた位相差が生じる。例えば、図3の(A)に示すように、環状ディスク29の中心Yと駆動軸21の中心Xとが一致している状態では、カムシャフト22が駆動軸21と等速で同期回転するため、図4の(B)の実線(イ)に示すようなカムプロフィールに沿ったバルブリフト特性が得られる。これに対し、図3の(B)に示すように、環状ディスク29の中心Yが一方へ偏心した状態では、図4(A)の一点鎖線に示すように偏心量に応じた位相差が生じ、これに伴って図4(B)に一点鎖線(ロ)で示すようなバルブリフト特性が得られる。
【0036】
なお、図4の上部には、偏心状態にある場合のカムシャフト22等の回転位置を併せて図示してあり、それぞれ矢印で対応関係を示してあるように、駆動軸21の回転位置が、0°のとき、90°のとき、180°のとき、および270°のときの位相関係を示している。
【0037】
図4(A)では、カムシャフト22が相対的に進む方向の位相差を正に、相対的に遅れる方向の位相差を負にしてあるが、図示するように、駆動軸21が1回転する間に、正方向の位相差と負方向の位相差とが生じ、その途中に、同位相点(P点)が存在する。そして、この実施例では、カムリフトの開始点が上記同位相点に一致しているとともに、カムリフト期間全体が、位相差が正となる期間に含まれている。特に、カムリフトの開始点となる同位相点は、当該気筒の上死点に一致している。従って、図3の(B)のように環状ディスク29の中心が偏心すると、開時期が変化しないのに対し、閉時期ならびにバルブリフトの最大リフト時期が早まるようになり、バルブ作動角が狭まる。
【0038】
ここで、各タイミングでの位相差は、図4の(A)のようにそれぞれ異なっているので、同心時のバルブリフト曲線と偏心時のバルブリフト曲線とは、相似形とはならない。詳細には、リフト開始から最大リフトまでの上り作動角αと最大リフトからリフト終了点までの下り作動角βの作動角比M(=α/β)に着目したときに、同心時には、図示するように、リフト開始から最大リフトまでの上り作動角αAが最大リフトからリフト終了点までの下り作動角βAよりも大きく、従って、作動角比Mは1よりも大である。これに対し、最大偏心時には、図示するように、リフト開始から最大リフトまでの上り作動角αBが最大リフトからリフト終了点までの下り作動角βBよりも小さくなり、従って、作動角比Mは1よりも小となる。
【0039】
そして、上記のバルブリフト特性は、過給圧に応じて制御されるのであり、低過給圧時には、最大偏心状態に制御されて図4の(ロ)の特性となり、高過給圧時には、同心状態に制御されて図4の(イ)の特性となる。また、中間過給圧のときには、両者の中間の特性に制御される。
【0040】
次の表1は、過給圧とバルブリフト特性との関係をまとめて示したものである。
【0041】
【表1】
Figure 0003726364
【0042】
このように、上記の実施例においては、低過給圧時に作動角比Mが相対的に小さく、高過給圧時に作動角比Mが相対的に大きくなる。すなわち、過給圧が高いと、吸気行程後期の下死点後、つまりピストン3が上昇し始めてからであっても、その高い過給圧により、ピストン3上昇に打ち勝って新気がシリンダ2内に押し込まれる。一方、過給圧が低いと、この吸気行程後期の新気押し込み効果は薄れる。
【0043】
従って、高過給圧時に、最大リフトを遅らせて下死点に近づけることにより、上述した吸気行程後期の新気押し込み効果が有効利用でき、充填効率が高くなって、トルク向上が図れる。また過給圧による吸気行程後期の新気押し込み効果が薄れる低過給圧時には、バルブリフト曲線の立ち上がりを早めることにより、やはり充填効率が高く得られる。
【0044】
また、高過給圧時の吸気弁閉時期は、低過給圧時の吸気弁閉時期よりも遅くなる。これにより、吸気弁5が閉じてからピストン3が上死点に至るまでの圧縮ストロークが短くなるため、上死点付近での混合気温度が相対的に低くなる。そのため、高過給圧時に問題となるノッキングが発生しにくくなる。
【0045】
さらに、上記実施例では、高過給圧時の吸気弁開時期が低過給圧時の吸気弁開時期と同一となっている。特に、この開時期はほぼ上死点であり、バルブオーバーラップが常に小さなものとなっている。すなわち、高過給圧時には、排気マニホルド内の排気ガス圧は高くなっており、特に、ターボチャージャの場合には、一層顕著である。このような条件の下でバルブオーバーラップが大きいと、排気ガスがシリンダ内に逆流し、耐ノック性の悪化や新気充填効率の低下などによってトルクが低下してしまう。上記実施例では、過給圧が高くなってもバルブオーバーラップが小さく保たれるため、排気ガスの逆流を防止でき、耐ノック性や充填効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る内燃機関の一実施例を示す構成説明図。
【図2】その可変動弁機構の構成を示す要部の斜視図。
【図3】この可変動弁機構の作動を示す説明図であって、(A)は同心状態、(B)は偏心状態の様子を示す説明図。
【図4】この可変動弁機構における駆動軸とカムシャフトとの回転位相差およびバルブリフト特性を対比して示す特性図。
【符号の説明】
2…シリンダ
5…吸気弁
11…可変動弁機構

Claims (5)

  1. 吸気系に過給機を有し、かつ吸気弁の開閉時期を制御信号により制御可能な可変動弁機構を備えた内燃機関において、吸気弁のバルブリフト曲線におけるリフト開始から最大リフトまでの上り作動角と最大リフトからリフト終了点までの下り作動角の作動角比(=上り作動角/下り作動角)が、低過給圧時には1より小さく、高過給圧時には1より大きくなるように吸気弁開閉時期を可変制御することを特徴とする過給機付内燃機関の吸気弁制御装置。
  2. 高過給圧時の吸気弁閉時期が低過給圧時の吸気弁閉時期よりも遅くなることを特徴とする請求項1に記載の過給機付内燃機関の吸気弁制御装置。
  3. 高過給圧時の吸気弁開時期が低過給圧時の吸気弁開時期と略同一であることを特徴とする請求項1または2に記載の過給機付内燃機関の吸気弁制御装置。
  4. 上記可変動弁機構は、機関の回転に同期して回転する駆動軸と、この駆動軸と同軸上に配設され、かつ吸気弁を駆動するカムを外周に有するカムシャフトと、このカムシャフトの端部に設けられ、かつ半径方向に沿って係合溝が形成された一方のフランジ部と、この一方のフランジ部に対向するように上記駆動軸側に設けられ、かつ半径方向に沿って係合溝が形成された他方のフランジ部と、上記両フランジ部の間に揺動自在に配設された環状ディスクと、この環状ディスクの両側部に互いに反対方向に突設されて、上記両フランジ部の各係合溝内に夫々係合するピンと、上記環状ディスクを機関運転状態に応じて揺動させる駆動機構とを備え、上記環状ディスクの位置に応じて吸気弁の開閉時期と作動角とが変化するものであることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の過給機付内燃機関の吸気弁制御装置。
  5. 吸気系に過給機を有し、かつ吸気弁の開閉時期を制御信号により制御可能な可変動弁機構を備えた内燃機関において、吸気弁のバルブリフト曲線におけるリフト開始から最大リフトまでの上り作動角と最大リフトからリフト終了点までの下り作動角の作動角比(=上り作動角/下り作動角)が、低過給圧時には1より小さく、高過給圧時には1より大きくなるように吸気弁開閉時期を可変制御することを特徴とする過給機付内燃機関の吸気弁制御方法。
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