JP3726056B2 - 車両用開閉体制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に搭載される開閉体、特にスライドドアの作動を制御する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、スライド式のドアを有する車両が多くなっており、更に、スライド式ドアは、ドアの開閉操作に大きな力が必要であることから、昨今では、電動操作でスライド式のドアの開閉を行うようにしたオートスライドドアが提案され、実用化されている。
【0003】
オートスライドドアは、車体に対してドア本体をスライド移動可能に取り付け、更に、ドア本体にワイヤーを連結し、駆動モータにより該ワイヤーを引っ張ることにより、ドア本体を車両の前後方向に移動させ、乗員の乗車口を開閉する。
【0004】
このようなオートスライドドアは、ドア本体の位置が所定の閉状態(ハーフラッチ位置)、及び全開位置に達したところで、モータの駆動を停止させる必要がある。そこで、従来より使用されているオートスライドドアにおいては、ドア本体の全開位置、及びハーフラッチ位置を検知するためのリミットスイッチを搭載し、該リミットスイッチの出力信号に基づいてドア本体の全開位置での停止、及びハーフラッチ位置での停止を制御している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来のオートスライドドアでは、ドア本体の全開状態、及びハーフラッチ状態を検知するために、リミットスイッチを具備する構成としているので、コスト高となり、高価なリミットスイッチを用いずに、ドア本体の全開状態、及びハーフラッチ状態を検知したいという要望が高まりつつあった。
【0006】
本発明はこのような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、パルスエンコーダより出力されるパルスカウント値とドア本体の位置との関係に基づいて、ドア本体の全開位置、及び所定の閉位置を設定し、所望の停止位置でドア本体を停止させることのできる車両用開閉体制御装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本願請求項1に記載の発明は、開閉体を開閉作動させて、前記開閉体の開閉操作を行う車両用開閉体制御装置において、前記開閉体に連結された連結部材と、前記連結部材を介して前記開閉体を開閉作動させるための回転動力を出力する駆動モータと、前記駆動モータの回転数に応じたパルス信号を出力するパルスエンコーダと、前記パルスエンコーダから出力されたパルス数を検出するパルスカウント手段と、を有し、更に、前記開閉体が、全開突き当たり位置に達したときの、前記パルスカウント手段によるカウント値を所定の第1のカウント値とし、この状態から前記開閉体を所定の閉位置まで移動させ、前記パルスカウント手段は、該所定の閉位置に達したときのカウント値を所定の第2のカウント値とし、前記第1のカウント値と第2のカウント値、及び、前記第2のカウント値の所定の範囲とに基づいて、前記開閉体の前記全開突き当たり位置よりも若干閉方向の位置である全開位置、及び所定の閉位置のパルスカウント値を学習すること、を具備したことを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、記全開位置、及び所定の閉位置に対応するパルスカウント値が設定されていない場合に、前記開閉体の全開位置、及び所定の閉位置のパルスカウント値を学習することを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、前記開閉体による障害物の挟み込みを検知する挟み込み検知手段を備え前記パルスカウント手段によるパルスカウント値を前記第1のカウント値とした後、前記開閉体を所定の閉位置へ移動している際に、前記挟み込み検知手段によって障害物の挟み込みを検知した際には、前記開閉体を再度全開突き当たり位置まで移動させ、再度、前記パルスカウント手段によるカウント値を前記第1のカウント値として第2のカウント値を求める処理を行うことを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、められた前記第2のカウント値が、適切な値でないと判断した場合には、再度第2のカウント値を求める処理からの手続を行うことを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載の発明は、前記所定の閉位置は、ハーフラッチ位置であることを特徴とする。
【0012】
【発明の効果】
請求項1の発明では、ドア本体が全開突き当たり位置となったときのパルスカウント値(第1のカウント値)、及び所定の閉位置となったときのカウント値(第2のカウント値)を求め、これらの各カウント値に基づいて、ドア本体を停止させる位置を設定している。従って、リミットスイッチ等の高価な計装機器を搭載することなく、ドア本体を所望する位置にて停止させることができる。
【0013】
請求項2の発明では、ドア本体の全開位置(全開突き当たり位置よりもやや手前の位置)及び所定の閉位置に対応するパルスカウント値が設定されていないときに、パルスカウント値とドア本体の位置との関係を設定するので、確実に、ドア本体の位置を設定することができる。
【0014】
請求項3の発明では、第1のカウント値を設定した後、ドア本体が閉方向に移動しているときに、該ドア本体が障害物を挟み込んだときには、この状態からドア本体を反転させ、再度全開状態としてから、ドア本体の位置設定を行うので、安全性を向上させることができる。
【0015】
請求項4の発明では、パルスカウント値とドア本体の位置との関係を設定する際に、第2のカウント値が第1のカウント値に対して適切な値でない場合には、再度設定をやり直すように動作するので、確実にドア本体の位置を設定することができる。
【0016】
請求項5の発明では、所定の閉位置をハーフラッチ位置に設定するので、確実にドアクロージャを作動させて、ドア本体を全閉状態とすることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る車両用開閉体制御装置の構成を示すブロック図である。同図に示すように、該車両用開閉体制御装置1は、ドア本体(開閉体)を車両の前後方向にスライド移動させる制御を行うものであり、制御手段2と、ドア駆動モータ3と、該ドア駆動モータ3の回転数を検知するパルスエンコーダ4と、を具備している。更に、ドア駆動モータ3を駆動制御する駆動回路5と、ドア駆動モータ3に流れる電流を検知するモータ電流検知回路6と、バッテリ電圧検知回路7と、を具備している。
【0018】
図2,図3は、ドア駆動モータ3により回転駆動されるプーリ、及び該プーリに取り付けられるパルスエンコーダ4を示す説明図であり、図2は、表面側から見た斜視図、図3は裏面側から見た斜視図である。
【0019】
図3に示すように、プーリ41の中心には、ドア駆動用モータ(図3では図示を省略している)の回転軸が連結され、該ドア駆動用モータを正転或いは逆転させることにより、プーリ41に係合されているワイヤー42を可逆的に動作させ、該ワイヤー42に連結されているドア本体(図示省略)をスライド移動させることができるようになっている。
【0020】
また、プーリ41の回転に伴い、パルスエンコーダ4がパルス信号を発生するので、このパルス数をカウントすることにより、ドア本体の現在位置を検出することができる。即ち、ドア本体のハーフラッチ位置(所定の閉位置)、及び全開位置を検出することができるので、このハーフラッチ位置、全開位置に達した際に、ドア駆動モータ3を停止させるように制御する。なお、ここで全開位置とは、ドア本体の開方向の駆動限界位置よりも、所定量閉方向側の位置とし、以下単に全開位置と記載する。
【0021】
また、図1に示す制御手段2は、ドア駆動モータ3の目標回転速度を生成する目標速度生成部11と、パルスエンコーダ4より出力されるパルス信号に基づいて、ドア本体の現在位置を求めるドア位置算出部12と、該パルス信号のパルス幅を求めるパルス幅検出部14と、このパルス幅に基づいてドア本体の移動速度を求める速度算出部13と、を具備している。
【0022】
更に、制御手段2は、揮発性メモリ21aと不揮発性メモリ21bとを有しドア本体の位置とパルスエンコーダ4より出力されるパルスカウント値との対応を初期的に設定するための初期学習制御部21と、該初期学習制御部21のオン、オフを切り換えるためのスイッチ22,23を具備している。
【0023】
また、制御手段2は、ドア本体の位置のデータ、パルス幅検出部14によって検出されたパルス幅、及びモータ電流検知回路6にて検知される電流値に基づいて、ドア本体が障害物を挟み込んだことを検知する挟み込み判断部15と、速度算出部13の出力信号、及び目標速度生成部11の出力信号に基づいて駆動回路5のフィードバック制御を行うフィードバック制御部16と、バッテリ電圧及びドア本体の位置のデータに基づいてフィードバックゲインを求めるフィードバックゲイン算出部17と、を具備している。
【0024】
更に、制御手段2は、車両に搭載されるキーレスコントローラ35、ドア操作スイッチ31、及びドア駆動モータ3によるドア駆動を許可及び禁止するメインスイッチ32の操作を検出するスイッチ操作判断部18と、ドア位置算出部12の出力信号、ハーフラッチスイッチ33の出力信号、及び挟み込み判断部15の出力信号に基づいてドア駆動モータ3の駆動・停止、及び駆動方向を設定する駆動判断部19と、駆動回路5に駆動方向の指令信号を出力する駆動方向決定部20と、を具備している。
【0025】
更に、ドア本体が駆動する際に、これを音や光で報知する報知部34を有している。
【0026】
初期学習制御部21が有する揮発性メモリ21aは、過去にハーフラッチ位置を学習したかどうかの履歴を記憶するものであり、該揮発性メモリ21aは、ハーフラッチ位置を学習していない場合には、学習完了フラグを「0」とし、ハーフラッチ位置を学習した場合には、学習完了フラグを「1」として保存する。なお、装置を修理する場合等、制御手段2が電源から切り離された場合には、揮発性メモリ21aに記憶されているフラグはクリアされる。即ち、学習フラグが「0」とされる。
【0027】
更に、該初期学習制御部21は、揮発性メモリ21a内のフラグが「0」の場合には、スイッチ22の接点aと接点bとを接続し、且つ、スイッチ23の接点dと接点fとを接続するように制御する。また、フラグが「1」の場合には、スイッチ22の接点aと接点cとを接続し、且つ、スイッチ23の接点dと接点eとを接続するように制御する。
【0028】
目標速度生成部11は、図4,図5に示す如くのドア速度設定テーブルを有している。図4は、ドア本体を全開状態から閉方向にスライド移動させる際の、設定速度を示している。即ち、図4の横軸は、パルスエンコーダ4にてカウントされるカウント値(ドア本体のスライド位置に対応する)を示しており、ドア本体の開方向駆動限界位置(最終端に突き当たる全開の位置)のときをカウント値「300」とし、ハーフラッチ位置(ドアクロージャが作動する位置)をカウント値「HL」(HLは、例えば「20」)としている。そして、ドア本体の位置がカウント値「295」から「250」までの間ではドア速度が増大し、その後カウント値「150」に達するまで一定速度を保持し、その後、減速してカウント値(HL+20)の位置でやや速度を上げて、ハーフラッチ「HL」に達するように動作する。なお、上記開方向駆動限界位置とは、ドア本体の開方向における機械的限界位置であって、前述の全開位置(図4のカウント値295の位置)とは異なる位置である。
【0029】
他方、図5には、ドア本体をハーフラッチ位置から開方向に向けてスライド移動する際の、設定速度が示されており、図示のように、「HL」から「HL+55」の間で、ドア速度が増大し、その後、カウント値「250」まで一定の速度を保持し、その後、減速するように動作する。
【0030】
また、図1に示す挟み込み判断部15には、ドア本体が障害物を挟み込んだかどうかを判断するために、以下の表1に示す如くの挟み込みしきい値が設定されている。
【0031】
【表1】
Figure 0003726056
即ち、通常駆動時には、ドア本体位置がカウント値「201」〜「300」のとき(ドア全開状態及びその少し手前の位置)には、パルス幅が200msec以上或いはドア駆動モータ3に流れる電流値が8[A]以上のときに挟み込みと判断する。また、カウント値が「51」〜「200」の時には、パルス幅が150msec以上或いは電流値が6[A]以上のときに挟み込みを検知し、カウント値が「50」以下のときには、パルス幅が100msec以上或いは電流値が5[A]以上のときに挟み込みを検知する。
【0032】
また、初期学習時には、パルスカウント値全域において、パルス幅300msec以上或いは電流値10[A]以上のときに、挟み込みを検知する。
【0033】
以下、本実施形態の動作を、図6,図7に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0034】
以下に示すパルスカウント値の設定動作は、例えば、車両に搭載されるバッテリ電圧が低下した場合や、バッテリを新たなものに取り換えることにより、パルスカウント値と、ドア本体のスライド位置の対応関係を示すデータが失われたときに行う。
【0035】
まず、ドア本体を作動させるスイッチ(図1に示すドア操作スイッチ31、或いはキーレスコントローラ35)の操作が判断され(ステップST1)、ドア「閉」の操作が入力されると(ステップST1で「閉」)、ドア本体を自動で閉方向に動作させ(ステップST11)、反転荷重が検知されず(ステップST12でNO)、且つハーフラッチ位置が検知された際には(ステップST13でYES)、ドア駆動モータ3を停止させ(ステップST14)、全閉停止制御を行う(ステップST15)。その後、「開」操作の入力待ちとなる(ステップST16)。
【0036】
そして、ドア操作スイッチ31、或いはキーレスコントローラ35より、開方向の操作信号が入力されると(ステップST1で「開」)、スイッチ操作判断部18にて操作信号が入力されたことが検出され、駆動判断部19へスイッチ入力信号を出力する。
【0037】
次いで、駆動判断部19は、スイッチ操作判断部18より出力されたスイッチ入力信号を受信すると、初期学習制御部21にフラグ確認信号を送信し、該初期学習制御部21はフラグ確認信号を受信すると、揮発性メモリ21a内のフラグを読み込み、フラグが「0」の場合は初期学習信号を駆動判断部19、及び挟み込み判断部15へ送信する。また、目標速度生成部11に初期学習開作動時の目標速度生成指令信号を出力する。
【0038】
駆動判断部19は、初期学習信号が入力されると、駆動方向決定部20へ、ドア本体の駆動方向を開扉方向とするように、開扉指令を出力する(ステップST2)。また、挟み込み判断部15は、初期学習制御部21より初期学習信号が入力されると、上述の表1に示したように、通常の挟み込みしきい値よりも大きい値となる挟み込みしきい値を設定する。
【0039】
そして、挟み込み判断部15では、モータ電流検知回路6にて検知されるドア駆動モータ3のモータ負荷電流、或いはパルス幅検出部14で検出されるパルス幅(パルスの立ち上がりから次のパルスの立ち上がりまでの時間)が、表1に示した初期学習時の挟み込みしきい値を越えた場合には(即ち、反転検知された場合には;ステップST3)、初期学習制御部21へ停止信号を出力する。即ち、ドア本体が開扉方向の機械的な限界まで達すると、駆動判断部19は、駆動方向決定部20へ停止指令を出力してドア本体の駆動を停止させる。
【0040】
初期学習制御部21は、停止信号が入力されると、テンショナー44(図3)がフルストロークであることを確認し(ステップST4)、ドア位置算出部12へ、現在のドア位置(ドア位置に対応するパルスカウント数)が所定値(例えば、300パルス;第1のカウント値)となるように指令信号を出力する(ステップST5〜ST7)。また、ドア本体が開扉中に停止した場合には、再度開操作信号を入力することにより、ステップST2からの処理を繰り返す(ステップST8)。
【0041】
次いで、駆動判断部19は、再度スイッチ入力信号(閉操作信号)が入力されると(ステップST9でYES)、初期学習制御部21、及び駆動方向決定部20へ、ドア本体の駆動方向を閉扉方向とするように、閉扉指令を出力する(ステップST10)。
【0042】
初期学習制御部21は、閉扉指令が与えられると、目標速度生成部11へ初期学習閉作動時の目標速度生成信号を出力する。
【0043】
次いで、目標速度生成部11は、初期学習閉作動時の目標生成信号が入力されると、フィードバック制御部16へ、所定のドア目標駆動速度値を出力する。なお、目標速度生成部11に初期学習閉作動時の目標速度生成指令が入力された際に、出力する所定のドア目標駆動速度値は、初期学習開作動時の目標速度生成指令が与えられたときに出力するドア目標駆動速度値と同一値であっても、異なる値であっても良い。
【0044】
この閉作動時に挟み込みが発生して(即ち、反転荷重が検知されて)、挟み込み判断部15から駆動判断部19へ挟み込み発生信号が送信された場合には(ステップST17)、ドアを開扉方向に反転させてドア本体を開扉方向の機械的な限界位置まで駆動した後、再度ステップST2からの処理を行う。
【0045】
ドア位置算出部12は、パルスエンコーダ4からのパルスカウント値を「300」パルスから減算してドア本体の位置を算出する。
【0046】
そして、駆動判断部19は、ハーフラッチスイッチ33がオンとなったことを検出すると(ステップST18)、駆動方向決定部20、及び初期学習制御部21へそれぞれ停止指令を送信して、ドア本体の駆動を停止させる(ステップST19,ST20)。
【0047】
その後、初期学習制御部21は、ドア本体がハーフラッチ位置に達したときのパルスカウント値(第2のカウント値)が、適切な値であるかどうかを判断する。即ち、ドア本体が全開位置からハーフラッチ位置に達するまでの距離は決まっているので、全開位置のパルスカウント値を「300」と設定した場合には、ハーフラッチ位置におけるパルスカウント値Nは、おおよそ決まっており、本実施形態では、7≦N≦23の範囲にあるときに適切な値であると判断し、それ以外の場合には、適切な値でないと判断する(ステップST21)。
【0048】
そして、パルスカウント値Nが適切な値である場合には(ステップST21でYES)、初期学習制御部21は、ドア位置算出部12にて算出されたパルス数と、不揮発性メモリ21b内に記憶されている前回のハーフラッチ位置に対応するパルスカウント数とを比較し(ステップST23)、ドア位置算出部12にて算出されたカウント値が不揮発性メモリ21bに記憶されているカウント値以下であれば(ステップST23でYES)、算出されたカウント値をハーフラッチ位置のカウント値「HL」として決定し、不揮発性メモリ21b内に記憶する(ステップST25)。
【0049】
他方、ドア位置算出部12にて算出されたカウント値が、不揮発性メモリ21b内に記憶されているカウント値以上である場合には(ステップST23でNO)、算出されたカウント値に所定値(この例では、1パルス)を加算した値をハーフラッチ位置のカウント値として決定し、不揮発性メモリ21b内に記憶する。
【0050】
この操作(ハーフラッチ位置のカウント値を設定し直す操作)は、初期学習後に経年変化によってハーフラッチ位置が変化する可能性あり、メンテナンスなどの為に、電源が切断された後、再度電源を接続したときに、不揮発性メモリ21b内に記憶されているハーフラッチ位置のカウント値「HL」を修正するためである。従って、工場オフライン時の初期学習時には、不揮発性メモリ21b内には、通常のハーフラッチ位置のカウント値よりも十分大きい値(例えば、300)が記憶されている。
【0051】
ここで、ステップST21の処理で求められたハーフラッチ位置のカウント値が前回のカウント値(記憶されているカウント値)よりも小さいときには、求められたカウント値をそのまま新たなカウント値とし、大きいときには前回のカウント値に「1」を加算する理由は、ハーフラッチ位置のカウント値が小さくなる方向に変更される場合には、新たなカウント値を用いても、ドア本体が確実にハーフラッチ位置に達し、確実にドアクロージャによりドア本体を全閉させることができるが、ハーフラッチ位置のカウント値が大きくなる方向に変更される場合には、新たなカウント値をそのまま用いると、ドア本体がハーフラッチ位置まで届かないことがあり、ドア本体を全閉させることができない場合があるからである。
【0052】
つまり、ハーフラッチ位置のカウント値が大きくなる方向に変更する場合には、カウント値を1ずつ増加させることにより、上記の問題を解決する。
【0053】
その後、初期学習制御部21は、ハーフラッチ位置のカウント値が決定されると、目標速度生成部11へ、決定したハーフラッチ位置のカウント値のデータを出力し、スイッチ22の接点aと設定cとが接続されるように切り換える。同様に、スイッチ23の接点dと接点eとが接続されるように切り換える制御を行う。
【0054】
そして、目標速度生成部11は、前述した図4、図5に示すハーフラッチ位置「HL」に、前述の処理で求められたハーフラッチ位置のカウント値を代入して記憶する(ステップST25)。
【0055】
また、ハーフラッチ位置が適正な値でない場合、即ち、7≦N≦23の範囲内にないときには(ステップST21でNO、ST22でNO)、次回開操作が入力された際に(ステップST16でYES)、再度ステップST2以降の処理により、カウント値の設定を行う。そして、ハーフラッチ位置のカウント値として、3回連続して適正な値が得られなかった場合には(ステップST22でYES)、何らかの異常があるものとし、オート作動を禁止する(ステップST26)。
【0056】
こうして、パルスエンコーダ4より出力されるパルスカウント値と、ドア本体のスライド位置との対応が設定されるのである。
【0057】
このようにして、本実施形態に係る車両用開閉体制御装置1では、パルスカウント値とドア本体のスライド位置との対応関係を求めることができるので、ドア本体が全開位置となるときのカウント値、及びハーフラッチ位置となるときのカウント値に基づき、確実に、ドア本体を全開位置、及びハーフラッチ位置ひいては全閉位置にて停止させることができる。これにより、リミットスイッチ等の高価な計装機器を用いることなく、ドア本体の停止位置を制御することができる。
【0058】
以上、本発明の車両用開閉体制御装置を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置き換えることができる。
【0059】
例えば、上記した実施形態では、車両用開閉体として、スライドドアを例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、パルスエンコーダ出力により位置決めされる形式のドアに対して適用することができる。
【0060】
また、上記した実施形態では、ドア全開状態のカウント値を「300」とし、ハーフラッチ位置のカウント値を「20」としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、その他の値とすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る車両用開閉体制御装置の構成を示すブロック図である。
【図2】ドア駆動モータに連結されるプーリ及び、該プーリに係合されるワイヤーの構成を示す表面側の斜視図である。
【図3】ドア駆動モータに連結されるプーリ及び、該プーリに係合されるワイヤーの構成を示す裏面側の斜視図である。
【図4】目標速度生成部にて設定される、ドア本体閉動作時の、パルスカウント値とドアの移動速度との関係を示す特性図である。
【図5】目標速度生成部にて設定される、ドア本体開動作時の、パルスカウント値とドアの移動速度との関係を示す特性図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る車両用開閉体制御装置の動作を示すフローチャートの、第1の分図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る車両用開閉体制御装置の動作を示すフローチャートの、第2の分図である。
【符号の説明】
1 車両用開閉体制御装置
2 制御手段
3 ドア駆動モータ
4 パルスエンコーダ
5 駆動回路
6 モータ電流検知回路
7 バッテリ電圧検知回路
11 目標速度生成部
12 ドア位置算出部
13 速度算出部
14 パルス幅検出部
15 挟み込み判断部
16 フィードバック制御部
17 フィードバックゲイン算出部
18 スイッチ操作判断部
19 駆動判断部
20 駆動方向決定部
21 初期学習制御部
21a 揮発性メモリ
21b 不揮発性メモリ
22,23 スイッチ
31 ドア操作スイッチ
32 メインスイッチ
33 ハーフラッチスイッチ
34 報知部
35 キーレスコントローラ
41 プーリ
42 ワイヤー
44 テンショナー

Claims (5)

  1. 開閉体を開閉作動させて、前記開閉体の開閉操作を行う車両用開閉体制御装置において、
    前記開閉体に連結された連結部材と、
    前記連結部材を介して前記開閉体を開閉作動させるための回転動力を出力する駆動モータと、
    前記駆動モータの回転数に応じたパルス信号を出力するパルスエンコーダと、
    前記パルスエンコーダから出力されたパルス数を検出するパルスカウント手段と、を有し、更に、
    前記開閉体が、全開突き当たり位置に達したときの、前記パルスカウント手段によるカウント値を所定の第1のカウント値とし、この状態から前記開閉体を所定の閉位置まで移動させ、前記パルスカウント手段は、該所定の閉位置に達したときのカウント値を所定の第2のカウント値とし、前記第1のカウント値と第2のカウント値、及び、前記第2のカウント値の所定の範囲とに基づいて、前記開閉体の前記全開突き当たり位置よりも若干閉方向の位置である全開位置、及び所定の閉位置のパルスカウント値を学習すること、
    を具備したことを特徴とする車両用開閉体制御装置。
  2. 記全開位置、及び所定の閉位置に対応するパルスカウント値が設定されていない場合に、前記開閉体の全開位置、及び所定の閉位置のパルスカウント値を学習することを特徴とする請求項1に記載の車両用開閉体制御装置。
  3. 前記開閉体による障害物の挟み込みを検知する挟み込み検知手段を備え前記パルスカウント手段によるパルスカウント値を前記第1のカウント値とした後、前記開閉体を所定の閉位置へ移動している際に、前記挟み込み検知手段によって障害物の挟み込みを検知した際には、前記開閉体を再度全開突き当たり位置まで移動させ、再度、前記パルスカウント手段によるカウント値を前記第1のカウント値として第2のカウント値を求める処理を行うことを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の車両用開閉体制御装置。
  4. められた前記第2のカウント値が、適切な値でないと判断した場合には、再度第2のカウント値を求める処理からの手続を行うことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の車両用開閉体制御装置。
  5. 前記所定の閉位置は、ハーフラッチ位置であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の車両用開閉体制御装置。
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