JP3404834B2 - 車両用パワーウィンドの制御装置 - Google Patents

車両用パワーウィンドの制御装置

Info

Publication number
JP3404834B2
JP3404834B2 JP28899493A JP28899493A JP3404834B2 JP 3404834 B2 JP3404834 B2 JP 3404834B2 JP 28899493 A JP28899493 A JP 28899493A JP 28899493 A JP28899493 A JP 28899493A JP 3404834 B2 JP3404834 B2 JP 3404834B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
window
motor
opening
detecting
threshold value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP28899493A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07139259A (ja
Inventor
善久 佐藤
聖浩 石川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP28899493A priority Critical patent/JP3404834B2/ja
Publication of JPH07139259A publication Critical patent/JPH07139259A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3404834B2 publication Critical patent/JP3404834B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Power-Operated Mechanisms For Wings (AREA)
  • Window Of Vehicle (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】この発明は、特に閉じ動作時にお
いて挟み込みが生じたときにウィンドの上昇動作を停止
させ、安全が確認できるようにした車両用パワーウィン
ドの制御装置に関する。 【0002】 【従来の技術】車両用に設置されるウィンド機構にあっ
ては、モータの回転によってウィンドを閉方向に上昇駆
動し、また開方向に下降駆動するようにしたパワーウイ
ンドが多用されている。この様なパワーウィンドにあっ
ては、車室内に設置されるウィンドの開閉制御用のスイ
ッチ機構を操作することにより、ウィンドを駆動するモ
ータに対して回転駆動電流を切り換え供給するように構
成されているものであるが、ウィンドの閉動作時におい
て例えば人体の一部等が挟み込まれた場合には危険とな
ることがあるため、上昇動作中のウインドに対して動作
抵抗力が作用したときに、ウィンド駆動用のモータを停
止制御することが行われている。 【0003】この場合、ウィンドを上昇駆動するモータ
の回転速度の変動を監視し、あるいはモータの駆動電流
の変化を監視することによって、モータの回転速度ある
いはモータの駆動電流が、設定された特定のしきい値を
越えて変化したときに、挟み込みを判定している。そし
て、この挟み込みが判定されたときには、ウィンドを駆
動するモータの回転方向を逆転し、挟み込み状態を解除
させている。 【0004】この様なウィンドの挟み込みは、原則的に
ウィンドに作用する負荷の急激な変動によって検出され
るもので、例えば凍結等によってウィンドの動作に対し
て大きな負荷が作用するような状態となった場合には、
異物を挟み込んでいないにもかかわらず、異物挟み込み
と判定してしまう可能性が大きい。 【0005】この様なパワーウィンド機構にあっては、
ウィンドが全閉の状態となったときには、ウィンドがそ
れ以上上昇できないものであるため、このウィンドを駆
動するモータに大きな負荷が作用し、その駆動電流が急
激に上昇する。したがって、モータの駆動電流を監視し
ていて、その駆動電流が所定のしきい値を越えて上昇し
たときにウィンドの全閉が判定できる。この場合、この
しきい値はウィンドに対して不要に大きな駆動力が作用
されないような値に設定されているもので、例えばウィ
ンドが凍結によって閉じきれないような状態が生じた場
合、その凍結位置でウィンドが停止されて、それ以上全
閉位置までウィンドを上昇させることができない、すな
わち閉め切れない状態となることがある。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】この発明は上記のよう
な点に鑑みなされたもので、ウィンドを閉め切る上昇動
作の途中において、例えば凍結等によってウィンドの上
昇動作が停止されたような場合に、再度のウィンドの閉
動作指令に対応して、ウィンドが全閉位置まで上昇駆動
して閉め切ることができるようにした車両用パワーウィ
ンドの制御装置を提供しようとするものである。 【0007】 【課題を解決するための手段】この発明では、ウィンド
を開方向あるいは閉方向に選択的に駆動するウィンド制
御用のモータと、前記ウィンドに開指令または閉指令を
出力するスイッチ機構からの入力に対応して前記モータ
に正もしくは逆の回転指令を与える開閉制御手段とを有
する。またウィンド開度検出手段が設けられ、前記ウィ
ンドの全開および全閉と共にその開度位置が検出され
る。また、前記モータの駆動電流のロック電流を検出
し、このロック電流検出で前記ウィンドの全開を検出す
ると共に前記モータを停止制御する全閉検出手段と、少
なくともウィンドの閉じ動作時に、前記ウィンド開度検
出手段で検出されるウィンド開度の所定の挟み込み検出
範囲で、前記ウィンドの上昇負荷の増大判別により挟み
込みを検出する挟み込み検出手段と、この挟み込み検出
手段で挟み込みが検出された状態で前記モータを逆転さ
せてウィンドを開方向に駆動する逆転制御手段とを有す
る。ここで、しきい値変更手段が設けられており、前記
挟み込み検出手段で挟み込みが検出されたときに、挟み
込みがあった位置またはその付近のみに対応する前記挟
み込み検出のしきい値を増加させるようにしている。ま
た初期設定手段では、前記ウィンド開度検出手段が前記
ウィンドの全閉を検出したときに前記しきい値を初期値
に戻すようにしている。 【0008】 【作用】この様に構成される車両用パワーウィンドの制
御装置においては、スイッチ機構の操作にしたがってウ
ィンド駆動用のモータが回転制御され、ウィンドの開閉
動作が実行されるもので、ウィンドが全開もしくは全閉
位置に到来したときに、ウィンドの動作が強制的に停止
されてモータのロック電流の検出によって、ウィンドの
全開並びに全閉が検出されてモータの停止制御がされ
る。この場合、例えば凍結等によってウィンドが上昇す
る途中において、例えばウィンドの上昇速度の減少ある
いは駆動モータ負荷の上昇によって、凍結等によるウィ
ンド抵抗の増大を含む異物挟み込みの状態が検知され
る。この異物挟み込みが検知された場合には、モータが
停止されると共にさらに逆方向に回転され、ウィンドを
下降方向に駆動して挟み込まれた異物が排除できるよう
にされるが、そのまま再度ウィンドの上昇動作が行われ
ても、ウィンドが停止した原因が排除されない限り、モ
ータの駆動電流が大きくその回転速度は減少している状
態にあり、ウィンドをそれ以上閉め切りの方向に駆動す
ることができない。しかし、このこの挟み込み検出のし
きい値を、挟み込み検出に対応して増加する方向に変更
されると、再度ウィンドの上昇動作が指令されたときに
はモータの駆動電流が増加されて、ウィンド上昇の抵抗
に抗してウィンドが上昇されるように、モータの駆動ト
ルクが増加されて、例えばウィンドの凍結状態に逆らっ
てこのウィンドを上昇駆動し、全閉状態までも駆動する
ことができる。 【0009】 【実施例】以下、図面を参照してこの発明の一実施例を
説明する。図1は車両に搭載されるパワーウィンドシス
テムの構成を示すもので、例えばマイクロコンピュータ
等によって構成された制御回路11を備え、この制御回路
11には車室内に設定されるウィンドの上昇(UP)指令
スイッチ12および下降(DOWN)指令スイッチ13から
の操作指令信号が入力される。 【0010】この制御回路11からは、それぞれバッファ
アンプを介して第1のリレースイッチ14および第2のリ
レースイッチ15にそれぞれ切り換え駆動指令が供給され
る。この第1および第2のリレースイッチ14および15
は、パワーウィンド駆動用のモータ16の電源回路を構成
するもので、第1および第2のリレースイッチ14および
15が図の状態に設定された状態で、第1のリレースイッ
チ14を介して+B電源がモータ16に接続され、第2のリ
レースイッチ15を介してモータ16が抵抗17を介して接地
回路に接続され、モータ16が正方向に回転駆動されるよ
うになる。すなわち、図示しないパワーウィンドは開方
向に駆動される。 【0011】また、制御回路11からの指令で第1および
第2のリレースイッチ14および15が図の状態から切り換
えられれば、モータ16に対する電源+Bの極性が反転さ
れ、このモータ16が逆の方向に回転駆動される。そし
て、ウィンドが閉方向に駆動されるようになる。 【0012】モータには、例えばホール素子等を用いて
構成した回転検出回路18が設けられているもので、この
回転検出回路18からはモータ16の回転に伴ってパルス信
号を発生し、この回転検出パルス信号は制御回路11に入
力されて計数され、ウィンドの開度位置等が検出される
ようにする。また、そのパルス速度に基づいてモータ16
の回転速度が算出されるようになる。 【0013】抵抗17にはモータ16に流れる駆動電流が流
れるもので、この抵抗17の端子電圧を検出することでモ
ータ16の駆動電流を知ることができる。このため、抵抗
17の端子電圧を波形成形回路19に供給し、モータ16の駆
動電流に対応した波形の電圧信号を形成するもので、こ
の波形成形回路19からの出力は制御回路11に供給し、モ
ータ17の駆動電流が制御回路11において検知されるよう
にする。この場合、制御回路11において、A/D変換部
111 で電圧波形信号をディジタル信号に変換して入力す
る。 【0014】この様に構成される装置において、まず出
荷時等の初期の状態における処理について図2で説明す
ると、車両にバッテリが設定されてこのバッテリが所定
の回路に接続されると、ステップ101 においてまずスイ
ッチ13が投入されてウィンドに対する下降指令が与えら
れる。この状態で第1およひ第2のリレースイッチ14お
よび15が図1の状態から切り換えられた状態に設定さ
れ、モータ16が逆方向に回転されてウィンドが下降方向
に駆動される。 【0015】ウィンドの下降動作に方向の限界、すなわ
ち全開の状態まで至ると、その状態でモータ16が機械的
に動きを拘束されてモータ16にロック電流が流れる。ス
テップ102 でこのロック電流が検出されるとモータ16が
停止され、ステップ103 でウィンドが全開状態で停止制
御される。 【0016】この様にウィンドが全開状態で停止された
ならば、ステップ104 で位置カウンタPを“0”にクリ
アして初期設定する。この位置カウンタPは、回転検出
回路18からのパルス信号を計数するもので、この位置カ
ウンタPが計数値“0”の状態でウィンド全開となり、
このカウンタの計数値によってウィンドの開度位置が知
ることができる。 【0017】ステップ105 においては、ウィンドが全開
状態とされたときの位置カウンタの計数値To ないし全
閉状態の計数値Ts をイニシャル設定し、パワーウィン
ド制御のための、例えば出荷時における初期化処理が終
了される。ステップ105 におけるイニシャル設定では、
ウィンドの位置Pが全閉Sから全開0までの、それぞれ
のステップS、S−1、…0に対応する計数値Tp (T
s 、Ts-1 、…To )が、図3で示すように制御装置11
に内蔵されるRAMに書き込み記憶されるようにする。
ここで、Fp は挟み込みカウンタであり、挟み込みを検
出する毎に歩進される。 【0018】この様に初期化処理の行われた装置におい
てパワーウィンドの開閉操作が行われるもので、図4は
この開閉操作における処理の流れを示している。まずス
テップ201 においては下降指令のスイッチ13が操作され
たか否かを判定するもので、このスイッチ13の操作が行
われていないと判定されたときは、ステップ202 に進ん
で上昇のスイッチ12が操作されているか否かを判定す
る。 【0019】ステップ201 で下降スイッチ13が操作され
ていると判定されたときは、ステップ203 に進んで第1
および第のリレースイッチ14および15を下降側に設定し
てモータ16を逆方向に回転し、ウィンドを下降動作す
る。ステップ204 では回転検出回路18からのパルスの有
無を判定し、回転パルスがあればステップ205 で位置カ
ウンタPをデクリメントし、ウィンドの開位置が位置カ
ウンタPで計数されるようにする。そしてステップ201
に戻る。ステップ202 で上昇スイッチ12がオンされてい
ないことが判定されたときは、ステップ206 に進んでモ
ータ16を停止し、ウィンドが動作されないようにする。 【0020】ステップ202 でウィンド上昇の指令スイッ
チ12がオンされていることが確認されたならば、ステッ
プ207 に進んで第1および第2のリレースイッチ14およ
び15を制御して、ウィンドを上昇させる。このウィンド
の上昇に対応するモータ16の回転に伴い回転検出回路18
で発生される回転パルスの存在がステップ208 で確認さ
れ、ステップ209 で位置カウンタPをインクリメントす
る。そして、ウィンドの上昇に伴って位置カウンタを歩
進し、このカウンタPにウィンドの開度位置が計数設定
するもので、ステップ210 でその計数値Pが全閉位置S
に達したが否かを判定している。 【0021】“P≦S”であると判定されたときは、ス
テップ211 に進んで回転検出回路18からのパルス信号を
計数することによって得られた回転速度変化率(この場
合は減少率)Tと、このときのウィンド位置Pに対応し
たしきい値Tp とを比較し、変化率Tがしきい値Tp よ
り大きくないと判定されたときは、ステップ201 に戻
る。そして“T>Tp ”と判定されたときは、ウィンド
に挟み込みがあって上昇速度が低下したものと判断し、
テップ212 に進んでモータ16に逆回転指令を与えて、上
昇動作中のウィンドの上昇動作を停止すると共に所定位
置まで下降させ、挟み込みが排除されるようにする。 【0022】この様にウィンドの挟み込みが排除された
状態で、ステップ213 に進み、このステップ213 ではモ
ータ16の回転速度減少率のしきい値Tp がその最大値T
maxより小さいか否かを判定する。現在のしきい値Tp
がTmax より大きいと判定されたときは、ステップ214
でしきい値Tp をTmax としてステップ201 に戻る。ま
た、しきい値Tp がその最大値Tmax より小さいと判定
されたときは、ステップ215 に進んで処理1が行われ
る。 【0023】ステップ210 で“P≦S”ではないと判定
されたときは、ステップ216 に進んでモータ16のロック
電流の有無を検出する。そして、ロック電流があると判
定されたときは、ステップ217 に進んで処理2が実行さ
れる。 【0024】図5はステップ215 における処理1の流れ
を示すもので、この処理にはウィンドが異物を挟んだと
判定した後に入るものにで、まずステップ301 で挟み込
みカウンタFp をインクリメントする。ステップ302 で
は挟み込みカウンタの最大値Nとその時挟み込みカウン
タの値Fp とを比較し、Fp がまだNを越えていないと
判定されたときにステップ303 に進む。ここで、Nは例
えば“3”に設定されている。 【0025】ステップ303 では、そのときのウィンド位
置Pにおけるしきい値Tp に対してこのウィンド位置に
対応するしきい値増加分“ΔTup(p) ”を加算して、新
しいしきい値Tp を設定する。すなわち、ウィンドの移
動速度に対応するモータ16の回転速度の減少によって挟
み込みが検出されたときには、しきい値Tp がそのウィ
ンド位置に対応した増加分だけ増加される。この処理に
おけるしきい値の増加分“ΔTup(p) ”は、例えば図6
で示すようなマップによって、制御装置11に内蔵される
ROMに記憶されている。そして、ここのしきい値増加
の処理がN回、すなわち3回以上繰り返されたときに、
これがステップ302 で検知され、このしきい値増加処理
の繰り返しが終了される。 【0026】図7はステップ217 における処理2の流れ
を示しているもので、この処理にはモータ16のロック電
流が検出されたときに入る。ステップ311 ではウィンド
位置Pを挟み込み検出領域の上限位置Sに設定する。 【0027】この処理2においては、ウィンドが正常に
動作して(全閉状態までウィンドが上昇したことで判断
される)ウィンド位置0からSまでの挟み込み領域の全
域において、処理1によってしきい値が増加された部分
をΔTdownだけ減少させる処理が行われるもので、ステ
ップ312 においてウィンド位置Pが0(全開位置)より
大きいか否かを判定する。このステップ312 で“P>
0”の判定がされたならば、ステップ313 に進んで挟み
込みカウンタの値Fp が0回より大きいか否かを判定
し、0回以上とされたときにはステップ314 に進んでこ
のカウンタ値Fp をデクリメントする。 【0028】ステップ315 では、しきい値Tp がそのと
きのウィンド位置Pに対応する初期値Tpint(p) と比較
され、“Tp ≦Tint(p)”と判定されたときにステップ
316でそのときのしきい値Tp を初期値Tint(p)とす
る。また“Tp ≧Tint(p)”と判定されたときは、ステ
ップ317 に進んでしきい値Tp をそのウィンド位置に対
応した減少分“ΔTdown(p) ”減ずる。そして、ステッ
プ318 でウィンド位置カウンタの値Pを“−1”する。 【0029】すなわち、この様に構成される装置におい
ては、初期化処理された後に指令スイッチ12あるいは13
の操作に対応して制御回路11によりモータ16が駆動さ
れ、ウィンドが閉じ方向に上昇駆動され、あるいは開方
向に下降駆動される。この様なウィンドの動作状態にお
いて、回転検出回路18からの出力パルスを計数すること
によって、ウィンドの開度位置が認知される。 【0030】仮に、挟み込み領域をウィンドの全閉直前
の閉め切り領域以外の全域(カウント値0〜S)とする
と、その間の各ウィンド位置でモータ16の回転速度変化
率、この場合は減少率を設定されたしきい値と比較し、
この回転速度の減少率がしきい値以上となったときに挟
み込みと判定している。この様に挟み込みが判定された
ときには、モータ16の逆転制御によってウィンドを一旦
下降方向に駆動すると共に、そのウィンド位置に対応し
たしきい値をΔTupだけ(最大Tmax )増加させ、挟み
込み検出感度を鈍化する。 【0031】この様にしきい値を増加させることによ
り、挟み込みがあった位置またはその付近の感度が鈍化
され、例えば凍結等によってモータ16の負荷が急変して
ウィンドが閉め切れないような不具合が回避できる。 【0032】ただし、このままでは負荷の増加状態がな
くなって負荷が正常に戻った場合においても検出感度は
そのままであるため、危険である。したがって、ウィン
ドが全閉(安全にウィンドが最後まで移動されたことが
判断されたとき)毎に、初期値以上のしきい値は全てΔ
Tdownだけ減少させ、検出感度を敏感にする。この場合
の下限値は初期値とする。 【0033】この様な制御において、しきい値の増加分
および減少分共に固定値としてもよいが、ウィンド位置
Pに対応する増加分ΔTup(p) および減少分ΔTdown
(p) をROMテーブルに設定し、ウィンド位置に対応し
たしきい値制御を行うと、さらに信頼性が向上される。 【0034】挟み込み検出のフェールカウンタFp を設
定することで、挟み込みが検出されたならば、その位置
に対応するカウンタFp を“1”インクリメントする。
そして、その位置における挟み込みが所定回数(N=
3)に達したならば、しきい値をΔTup(p) を上昇させ
ることで、負荷変動による挟み込み検出時においてしき
い値が増加される。これは同一位置でN回挟み込むこと
は事実上あり得ないとの判断からこの処理を行う。 【0035】この挟み込み検出のカウンタは、閉め切り
状態の確認毎にデクリメントするようにしているが、そ
の際例えばウィンドの中間位置でこのカウンタがカウン
トアップされていたとして、閉め切り付近と閉め切り位
置で何回も上下させることによりデクリメントされてし
まうので、カウントアップされたフェールカウンタより
も下の位置から閉め切ることで、このカウンタをデクリ
メントするようにしてもよい。 【0036】これまで説明した実施例においては、ウィ
ンドの上昇負荷の増大判別による異物の挟み込みを検出
する手段として、ウィンドの上昇負荷をその上昇速度の
減少判別に置き換えて検出していた。この異物の挟み込
みの状態と同等の、例えば凍結によってウィンドの上昇
に大きな負荷が作用する状況においては、ウィンドの上
昇速度が抵抗によって低下すると共に、このウィンドを
駆動するモータの駆動電流が上昇する。特に、ウィンド
が凍結しているような状況では、一旦上昇を開始したウ
ィンドが完全に停止することは考え難くその上昇速度が
減少する。したがって、実施例のように上昇速度の減少
によって異物挟み込みが検出される。 【0037】このため、この様な異物挟み込みの状況で
は、まずこのウィンドを上昇駆動するモータの駆動電流
が、ウィンドの駆動負荷の上昇と共に上昇するもので、
この駆動モータの駆動電流の変化率が増加すれば、直接
的にウィンドの負荷上昇が判定できて、異物挟み込みが
検出されるようになる。 【0038】 【発明の効果】以上のようにこの発明に係る車両用パワ
ーウィンドの制御装置によれば、例えば凍結等によって
ウィンドの閉め切り動作中において、ウィンド駆動用の
モータに作用する負荷が上昇するような急激な負荷変動
があった場合において、検出しきい値を増加させること
により、再度ウィンドの上昇動作が繰り返すことができ
るようになり、この様な状況におけるウィンドの閉め切
りが不能となる不具合が解決される。また、この様な制
御に際して負荷変動のない部分における検出感度を低下
させることなく、ジャムプロテクションの目的である安
全性も充分に確保される。
【図面の簡単な説明】 【図1】この発明の一実施例に係る車両用パワーウィン
ドの制御装置を説明する回路構成図。 【図2】上記実施例の制御装置における初期設定の処理
を説明するフローチャート。 【図3】制御装置に設定されるRAMに記憶されるしき
い値のテーブルを説明する図。 【図4】同じく制御装置におけるウィンドの制御状態を
説明するフローチャート。 【図5】上記制御フローにおける処理1を説明するフロ
ーチャート。 【図6】この処理において使用されるしきい値増減分を
記憶するROMのテーブルを示す図。 【図7】上記制御フローにおける処理2を説明するフロ
ーチャート。 【符号の説明】 11…制御装置、111 …A/D変換部、12…上昇指令スイ
ッチ、13…下降指令スイッチ、14、15…リレースイッ
チ、16…モータ、17…負荷抵抗、18…回転検出回路、19
…波形成形回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E05F 15/16 B60J 1/00

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 ウィンドを開方向あるいは閉方向に選択
    的に駆動するウィンド制御用のモータと、 前記ウィンドに開指令または閉指令を出力するスイッチ
    機構からの入力に対応して前記モータに正もしくは逆の
    回転指令を与える開閉制御手段と、 前記ウィンドの全開および全閉と共にその開度位置が検
    出されるようにしたウィンド開度検出手段と、 前記モータの駆動電流のロック電流を検出し、このロッ
    ク電流検出で前記ウィンドの全開を検出すると共に前記
    モータを停止制御する全閉検出手段と、 少なくともウィンドの閉じ動作時に、前記ウィンド可井
    戸検出手段で検出されるウィンド開度の所定の挟み込み
    検出範囲で、前記ウィンドの上昇負荷の増大判別により
    挟み込みを検出する挟み込み検出手段と、 この挟み込み検出手段で挟み込みが検出された状態で前
    記モータを逆転させてウィンドを開方向に駆動する逆転
    制御手段と、 前記挟み込み検出手段で挟み込みが検出されたときに
    挟み込みがあった位置またはその付近のみに対応する
    記挟み込み検出のしきい値を増加させるしきい値変更手
    段と、 前記ウィンド開度検出手段が前記ウィンドの全閉を検出
    したときに前記しきい値を初期値に戻す初期設定手段と
    を具備し、 前記挟み込みが検出された状態で前記しきい値を増加さ
    せて、再度前記ウィンドの閉じ動作が繰り返し行なうこ
    とができるようにしたことを特徴とする車両用パワーウ
    ィンドの制御装置。
JP28899493A 1993-11-18 1993-11-18 車両用パワーウィンドの制御装置 Expired - Fee Related JP3404834B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28899493A JP3404834B2 (ja) 1993-11-18 1993-11-18 車両用パワーウィンドの制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28899493A JP3404834B2 (ja) 1993-11-18 1993-11-18 車両用パワーウィンドの制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07139259A JPH07139259A (ja) 1995-05-30
JP3404834B2 true JP3404834B2 (ja) 2003-05-12

Family

ID=17737474

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28899493A Expired - Fee Related JP3404834B2 (ja) 1993-11-18 1993-11-18 車両用パワーウィンドの制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3404834B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007009636A (ja) * 2005-07-04 2007-01-18 Tachibana Eletech Co Ltd 開閉制御装置
JP4864452B2 (ja) * 2005-12-27 2012-02-01 三和シヤッター工業株式会社 建築用電動シャッターにおける制御装置
JP6099129B2 (ja) 2013-01-21 2017-03-22 オムロンオートモーティブエレクトロニクス株式会社 開閉体制御装置
JP6775967B2 (ja) * 2016-02-26 2020-10-28 株式会社Lixil 便座昇降装置
CN116065913B (zh) * 2021-10-29 2024-09-10 比亚迪股份有限公司 车窗防夹控制系统及汽车

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07139259A (ja) 1995-05-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5563483A (en) Control function-power operated lift gate
JP3467875B2 (ja) パワーウインド制御装置
JP2891869B2 (ja) 開閉体の駆動制御装置
USRE38400E1 (en) Control function-power operated lift gate
EP1840685A1 (en) Motor controller and method for controlling motor
JP3675632B2 (ja) パワーウインド装置の挟み込み検知方法
JP4734716B2 (ja) 開閉体の開閉制御装置
JP3404834B2 (ja) 車両用パワーウィンドの制御装置
JPH07224572A (ja) 車両用パワーウィンドの制御装置
JP2002327574A (ja) 開閉体の挟み込み判定制御方法
WO1992020891A1 (en) A motor reverse system
JP3578568B2 (ja) 車両用パワーウィンドゥ制御装置
JP2854189B2 (ja) パワーウインドの安全装置
JP2954471B2 (ja) 開閉体の開閉制御方法
JP3948043B2 (ja) 開閉機構のモータ制御装置
JP2746533B2 (ja) 開閉体の駆動制御装置
JPH0921273A (ja) 開閉体の開閉制御装置
JP3237519B2 (ja) 窓開閉装置
JP2782313B2 (ja) 窓・扉開閉制御装置
JP2004116051A (ja) パワーウィンドの制御装置
JP2539602Y2 (ja) 窓ガラスの開閉制御装置
JP2818108B2 (ja) 開閉体の駆動制御装置
JP2830543B2 (ja) 車両用開閉装置
JP3498460B2 (ja) 窓開閉装置
JP3324850B2 (ja) パワーウインド装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100307

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100307

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110307

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees