JP3724996B2 - 半導体集積回路装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定の論理演算機能を有するよう半導体チップ内の複数の回路素子を組み合せてまとめたものをセルと呼ぶとき、各セルを半導体チップの最適位置に配置し、セルの集合体であるマクロセルとマクロセルの間を最適に配線するようにした半導体集積回路装置と、このような半導体集積回路装置をパターン設計するための半導体集積回路配線装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
INV、AND等の基本ゲートや、セレクタのように基本ゲートを組み併せて汎用の論理機能を持たせたものをスタンダードセルと呼ぶ。またある特定機能を持ったカスタムセル等を総称してマクロセルと呼ぶ。最近では、スタンダードセルを多数組み合わせた大規模集積回路の設計においては、半導体チップ内に6層程度の多層配線を用いることが主流になってきている。また昨今では上記の設計を行う半導体集積回路設計手法として、自動配置配線方式を用いることが主流になってきている。
【0003】
自動配置配線方式では、計算機の負荷を削減するために、多層配線で使用する配線方向を各層で一定方向に規則付けをし、配線接続を行うようになっている。また、自動配置配線方式には大きく分けて、エリアベースの配置配線手法と、チャネルベースの配置配線手法とがある。チャネルベースの配置配線手法とは、マクロセルを配置してから配線を行う際に、ある領域で配線が混雑することにより、全てのマクロセル間の配線が完了しなければ、セルの配置位置を変えて配線領域を増加させたりチップ面積を増加させることによりマクロセルを再配置し、配線が混雑していた領域から配線可能な領域(チャネルエリア)を確保して配線を実現する手法である。
【0004】
一方、現在主流になってきているエリアベースの配置配線手法とは、まず最初にマクロセルを配置するためのチップ面積を決定し、その領域を変えずに配線を行う手法である。例えば配線が混雑している領域では、その領域を迂回することによりマクロセル間の接続を行ったり、多層配線であることを利用して配線層を乗り換え、回り道をさせて配線を行う。このような配線をスネーク配線と呼ぶ。それでも配線が完了しない場合は、もう一度チップ面積を決め直し、改めて配置配線を行う必要がある。
【0005】
上記のような自動配置配線装置によって設計された標準的なチップの一般的な配線パターンの従来例を図8に示す。以下の説明では、半導体チップにおいて、回路素子が形成される層を回路素子層と呼ぶとき、多数の回路素子の集合体であるセル又はマクロセル間を導体で結合するために設けられた層を配線層又はメタル層と呼ぶ。
【0006】
図8においてL21、L22、・・・L2nは、2層目のメタル層からなり、横方向(X方向)に沿った座標軸と平行な配線用の基線(以下、配線と呼ぶ)である。L31、L32、・・・L3nは3層目のメタル層からなる縦方向(Y方向)の配線である。L41、L42、・・・L4nは4層目のメタル層からなる横方向の配線である。またL51、L52、・・・L5nは5層目のメタル層からなる縦方向の配線である。このように1層目から5層目に向かって基線が縦方向と横方向に交互に配設され、格子状をなしているのが特徴である。
【0007】
また、多層配線の上層の配線ほど長距離の回路間の接続に使用され、配線抵抗による影響を削減するために断面積が大きく設定されている。配線ピッチも4層目と5層目は、2層目や3層目の2倍というように設計することによって、配線容量を削減し、配線遅延による悪影響を減らしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図8に示した従来の配線方式では、配線方向がX、Yの2方向であるために、あるポイントから他のポイントへ配線を引く場合は、引き出す方向が上下左右の4方向しかないため、短距離で配線を引くことができない場合が多くなる。またチップ全体にクロック信号を伝達する場合に、等距離配線を施すことが困難となる。このように、最先端の微細プロセスを用いて高速動作を行う半導体集積回路装置を製造するとき、半導体集積回路装置のレイアウト設計から考えて、タイミング的にクリティカルパスとなるような配線を行うためには、前記の従来例による方法だけでは最適な配線とはならない。
【0009】
以上のことから、各配線層の配線パターンの割り当方法、配線ピッチの考え方、配線層の乗り換え及び配線長の見積もり方法を夫々最適になるよう考慮することにより、配線遅延の影響を削減し、LSIを高速に動作させると共に、クロック信号線等を等距離配線することにより、スキュー削減などの配線最適化を図ることが必要である。
【0010】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたものであって、各配線層に対して複数の座標系に用いることにより、3次元的な最短距離配線を容易な方法で実現し、このことによって配線領域(チャネルエリア)を小さくしてチップ面積を縮小し、配線遅延の影響を最小限に抑えることのできる半導体集積回路装置及び半導体集積回路配線装置を実現することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本願の請求項の発明は、複数の回路素子から成るセルを有して矩形状にカットされた半導体チップにおいて、その外周辺のいずれかと平行な第1軸、及び前記第1軸と直交する第2軸からなる座標軸を持つ座標系を第1の座標系とし、前記第1の座標系の第1軸に対して+θ(θ<90°)の角度差を持つ軸を第3軸、及び前記第1の座標系の第1軸に対して−θ′の角度差を持つ第4軸からなる座標軸を持つ座標系を第2の座標系とするとき、前記第1の座標系の第1軸に沿って形成された導体線を有するX配線層と、前記第1の座標系の第2軸に沿って形成された導体線を有するY配線層と、前記第2の座標系の第3軸に沿って形成された導体線を有するXθ配線層と、前記第2の座標系の第4軸に沿って形成された導体線を有するYθ′配線層と、を設け、前記半導体チップの回路素子が形成される回路素子層を第0層とし、その上に順次第1層から最上層の第n層までを配線層として積層するとき、前記第0層と前記第n層の間の任意の第K層(1≦K≦n−3)に対しては前記第1軸〜第4軸のいずれか1つの座標軸を持つ配線層で形成し、第K+1層に対しては前記K層で用いた座標系以外の座標系であり2つの座標軸の内いずれか一方の座標軸を持つ配線層で形成し、第K+2層に対しては前記K層と同一の座標系であり第K層で用いた座標軸以外の座標軸を持つ配線層で形成し、第K+3層に対しては前記K+1層と同一の座標系であり第K+1層で用いた座標軸以外の座標軸を持つ配線層で形成し、前記第1軸〜第4軸の内いずれか3種類の座標軸に沿った基線で形成される最小単位の3角形は直角三角形であり、前記3角形の各辺長比が整数値を有するものであり、夫々の配線層の導体線のいずれかを用いて特定のセルから他のセル間を接続することを特徴とするものである。
【0013】
本願の請求項の発明は、請求項記載の半導体集積回路装置において、前記第2の座標系におけるXθ配線層の座標軸及びYθ′配線層の座標軸は、マクロセルのレイアウトを行う機能ブロックの外郭を矩形とするとき、前記矩形の対角線角度で配設されていることを特徴とするものである。
【0018】
本願の請求項の発明は、請求項記載の半導体集積回路装置において、前記半導体チップに複数のマクロセルが存在し、各マクロセルのレイアウトを行う機能ブロックの矩形形状が夫々異なるとき、各機能ブロック毎に前記第1の座標系に対する第2の座標系の角度差θを設定し、前記角度差θのうち少なくとも一つを、前記矩形の対角線の角度とすることを特徴とするものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の各実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
発明を具体化した実施の形態1の半導体集積回路装置について、図1〜図4を用いて説明する。図1は本実施の形態による半導体集積回路装置の配線座標を示す平面図である。図1において、半導体チップ11は矩形の形状にカットされたもので、長手方向をX軸とし、X軸と直角方向をY軸とする。X軸に平行な半導体チップ11の長辺に平行な基準線を座標軸12(第1軸)とし、半導体チップ11の短辺、即ちY軸に平行な基準線を座標軸14(第2軸)とし、第1軸及び第2軸からなる座標系を第1の座標系又は直交座標系と呼ぶ。そしてX軸に平行な導体線を持つ配線層をX配線層と呼ぶ。またY軸に平行な導体線を持つ配線層をY配線層と呼ぶ。
【0021】
また+X軸と角度θ=θ1(θ1<90°)をなし、矩形の半導体チップ11の一方の対角線と平行な基準線を座標軸13(第3軸)とし、−X軸と角度θ′=θ2(θ2<90°)をなし、半導体チップ11の他方の対角線と平行な基準線を座標軸15(第4軸)とし、第3軸及び第4軸からなる座標系を第2の座標系と呼ぶ。そして座標軸13とに平行な導体線を持つ配線層をXθ配線層と呼ぶ。また座標軸15に平行な導体線を持つ配線層をYθ′配線層と呼ぶ。
【0022】
例えば、6層の多層配線を用いて半導体集積回路装置のレイアウト設計を行う場合、半導体チップの回路素子が形成される回路素子層を第0層と呼ぶ。これより上層に位置し、例えば第1層及び第4層の配線には座標軸12に平行な配線を用いる。第2層及び第6層の配線には座標軸14に平行な配線を用いる。第3層の配線には座標軸13に平行な配線を用いる。第5層の配線には座標軸15に平行な配線を用いる。即ち、1層目と2層目は、同一の座標系を用いているが、3層目から5層目の配線に対しては、各層の上下層の配線は異なる座標系を割り当てて配線を行う。但し上記の各配線層の座標軸の割り当て方はこれに限られるものではない。
【0023】
上記の例によれば、半導体チップ11の各辺の内いずれかの一辺に平行な座標軸12及び座標軸14に対して、90°以下の斜め方向となる座標軸の配線を新たに設けることにより、2次元的に最短距離配線が利用できるだけでなく、配線層間の移動を考慮した3次元的な最短距離配線が実現できる。このことについて図2〜図4を用いて具体的に説明する。
【0024】
まず、複数の座標系を用いた場合の2点間の配線接続方法を、図2を用いて説明する。図2の特定の点21から他の点22を最短距離で配線するためには、この2点を結んだ直線23を用いればよい。しかし、自動配置配線方式においては、予め設定された座標軸を用いて配線を行うため、与えられた座標軸の基線に沿った配線接続方法を設定しなければならない。そこで、図1に示したような複数の座標系を用いて配線を行う場合、2点を結んだ直線23にできるだけ平行な成分を持った座標軸13を用いて配線24を設定することが効率的である。
【0025】
座標軸13の基線を用いて配線を行った後は、その座標軸13の移動成分だけでは目的の点22には接続することはできない。また、座標軸13と同じ座標系の座標軸15は座標軸13の移動成分を補う角度で配設されているが、目的の点22には効率的に接続できない。よって、座標軸13により配線を行った後は、その座標軸13とは異なる座標系であり、同じ方向の移動成分(+Y方向)を持った座標軸により配線を行う必要がある。つまり、座標軸13による配線24の後、目的の移動成分をもつ座標軸14に沿った配線25を用いればよい。
【0026】
ここで、図1及び図2の特徴を用いたマクロセル間の配線例を図3に示す。各配線層間を電気的に結合するため貫通ホールを設け、半導体プロセスで貫通ホールに導体を形成する。このような貫通ホールを以降はコンタクトと呼ぶ。また各座標系において、X−Y平面と直交するZ軸から見て最小間隔の基線の各交点を格子点又はグリッドと呼ぶ。また任意の座標系の基線に沿ってある格子点から隣接する他の格子点に至る最短距離を1グリッド長と呼ぶ。
【0027】
ここではエリアベースの配置配線方式により、半導体チップ11のコンタクト30からコンタクト39への配線を行うものとする。まず、コンタクト30とコンタクト39の座標から、図1の座標軸12に平行な配線と座標軸13に平行な配線とにより最短で配線を施す。そこで、コンタクト30から先ず座標軸13に平行な方向に配線を行うことを考えたとき、配線33が既に目標方向に直線状に存在している。このため、座標軸12に平行な配線31を第4の配線層を用いて所定グリッド長だけ配設する。
【0028】
次に、コンタクトを使用して第3の配線層に移動し、座標軸13に平行な配線32を配設する。しかしここでも、配線32の延長線上に配線38が既に存在する。このため、前のグリッドで縦横のどちらかに移動する。ここでも座標軸14の方向には配線34が既に配設されているために、コンタクトを用いて第4の配線層に移動する。そして座標軸12に平行な配線35を所定グリッドの長だけ配設する。さらに、コンタクトを用いて第3の配線層に移動して、座標軸13に平行に配線36を配設する。最後にコンタクトを用いて第2の配線層に移動して、座標軸14に平行な配線37によりコンタクト39まで配設する。
【0029】
これと比較して上下層に異なる座標系を用いていない配線パターンを用いて配線を施した場合の例を考える。まず複数の座標系を用いているが、上下層交互に異なる座標系を用いていない一般的な配線パターンの例を図9の平面図に示す。図9において、M21、M22、・・・M2nは2層目のメタル層からなるX方向の配線である。M31、M32、・・・M3nは3層目のメタル層からなるY方向の配線である。これらの配線は縦方向と横方向との格子状をなしている。一方、M41、M42、・・・M4nは4層目のメタル層からなる斜めの配線である。またM51、M52、・・・M5nは5層目のメタル層からなる斜めの配線である。このように4層目のメタル層と5層目のメタル層とにおける配線が、2層目及び3層目のメタル層の配線に対してθ=45°の角度差を持たせて配設されている。
【0030】
ここで、図9に示した配線パターンを用いて配線を行った場合の例を、再び図3を用いて説明する。座標軸12に平行な配線31を第2の配線層を用いて所定グリッド長だけ配設する。次に、コンタクトを使用して第3の配線層を経由して第4の配線層に移動し、座標軸13に平行な配線32を配設する。コンタクトを用いて第3の配線層を経由して第2の配線層に移動して、座標軸12に平行な配線35を所定グリッド長だけ配設する。更に、コンタクトを用いて第3の配線層を経由して第4の配線層に移動して、座標軸13に平行に配線36を配設する。最後にコンタクトを用いて第3の配線層に移動して、座標軸14に平行な配線37によりコンタクト39まで配設する。このように、図9に示す配線パターンを用いると、図1に示す配線パターンを用いた場合と比べて、上下層の配線を接続するコンタクト間の距離(貫通ホールの距離)が増加することが分かる。
【0031】
図1に示す2組の配線内容を全座標軸として1つの図に表示した半導体集積回路装置の配線座標モデルを図4に示す。第1の座標系におけるX方向の格子点間隔、即ち第2軸に沿った基線のピッチをP1xとし、Y方向の格子点間隔、即ち第1軸に沿った基線のピッチをP1yとする。図示のように第1の座標系の格子点と第2の座標系の格子点とは、X方向で0.5P1xずれ、Y方向で0.5P1yずれている。また第2の座標系のX方向に沿った格子点間隔は2P1xであり、Y方向に沿った格子点間隔は2P1yとなっている。
【0032】
さて図4に示す配線例では、コンタクト40の近傍に、図1の座標軸13に平行な成分である配線43が既に配設されている。同様に図1の座標軸14に平行な成分である配線44が既に配設されている。そして図1の座標軸13に平行な成分である配線48が既に配設されている。
【0033】
このためまず、コンタクト40から第4の配線層を用いて所定グリッド長だけ配線41を配設する。次に、コンタクトを使用して第3の配線層に移動し、配線42を配設する。次にコンタクトを用いて第4の配線層に移動する。そして第4の配線層を用いて所定グリッド長だけ配線45を配設する。更に、コンタクトを用いて第3の配線層に移動して、配線46を配設する。最後にコンタクトを用いて第2の配線層に移動して、配線47によりコンタクト49まで配設する。このように、上下の一層間の移動と方向転換により配線を行うことができる。
【0034】
以上のように、エリアベースの配置配線方式では、各上下層間を移動してスネーク配線を行うことが比較的多い。また配線混雑により既設配線を回避する場合は、異なる座標系を用いて回避し、再び元の座標軸により配線を行い、配線距離も短くする。直交座標に対して斜めに変形した座標系は、横方向が同じ移動成分でも縦方向が上下逆になる性質がある。このように2次元における座標系では、必ず相反する移動成分を持つという特徴に着目することにより、エリアベース配置配線方式で頻繁に発生するような配線層の上下移動があった場合も、既設配線を2次元的に最短で回避することできる。また層間の移動距離を最短にでき、コンタクトの数も削減できるため、3次元的に最短距離の配線を施すことが可能となる。これは異なる座標系の座標軸が上下層に割り当てられているためである。つまり図3に示すようなコンタクトを持つ半導体集積回路装置において、異なる座標系を用いて特定のマクロセルのコンタクト30から、他のマクロセルのコンタクト39を配線パターンを用いて接続する場合、図1のような複数の座標系を用いて図3及び図4のような配線方法により配設することで、3次元的に移動距離の少ない配線を行うことができる。
【0035】
以上の例は、半導体チップの回路素子が形成される回路素子層を第0層とするとき、半導体チップの最上層を第6層とした。しか半導体チップの最上層を第n層とするとき、第0層の上に順次第1層から第n層までを配線層として積層する場合、第0層と第n層の間の任意の第K層(1≦K≦n−3)をX配線層又はY配線層で形成し、K+1層をXθ配線層又はYθ′配線層で形成し、K+2層をY配線層又はX配線層で形成し、K+3層をYθ′配線層又はXθ配線層で形成し、夫々の配線層の導体線のいずれかを用いて特定のセルから他のセル間を接続しても良い。また第1の座標系において、第1軸と第2軸は直交しなくてもよい。
【0036】
以上の構成を更に一般的に表現すると、半導体チップの回路素子が形成される回路素子層を第0層とし、その上に順次第1層から最上層の第n層までを配線層として積層するとき、第0層と第n層の間の任意の第K層(1≦K≦n−3)に対しては第1軸〜第4軸のいずれか1つの座標軸を持つ配線層で形成する。第K+1層に対してはK層で用いた座標系以外の座標系であり、2つの座標軸の内いずれか一方の座標軸を持つ配線層で形成する。第K+2層に対してはK層と同一の座標系であり、第K層で用いた座標軸以外の座標軸を持つで配線層で形成する。第K+3層に対してはK+1層と同一の座標系であり、第K+1層で用いた座標軸以外の座標軸を持つ配線層で形成する。そして夫々の配線層の導体線のいずれかを用いて特定のセルから他のセル間を接続する。
【0037】
(実施の形態2)
前述した実施の形態1では、複数の座標系を交互に各層に割り当てることによって、容易に3次元的に最短距離となる配線を実現することができた。しかし、第1の座標系に対して、第2の座標系を90°以下の角度差θをもって形成するとしたが、第2の座標系の座標軸13(Xθ配線層)と座標軸15(Yθ′配線層)の最適な角度の決定方法については言及していない。一般的に直交座標系に対してそれを補完する方向である45°の角度を用いて座標系を設定すれば、統計的にある程度の効率が得られる。ところが実際の半導体集積回路装置では、各機能ブロックでのレイアウト形状が非常に細長い長方形になる場合がある。この場合は、図1に示す座標軸12に対して45°方向の角度を有する座標軸を設定することは最適と言えない。つまり、夫々の機能ブロックの形状は様々であり、各信号の物理設計上の信号伝達方向に夫々の特徴があるため、機能ブロックの形状に応じた座標系の設定方法が必要となる。
【0038】
そこで、実施の形態2の半導体集積回路装置について、図5を用いて説明する。図5は本実施の形態による半導体集積回路装置の座標系を示す平面図であり、図5(A)は特に横に長い形状の機能ブロック50を示す平面図である。図5(A)において、細線で囲まれた矩形領域はスタンダードセルを示し、多数のスタンダードセルが3行に渡って形成されている。破線で示す対角線51、52は機能ブロック50の対角線である。また、図5(B)は、機能ブロック50の配線に使用する第1の配線座標モデルであり、第1の座標系53に対して、第2の座標系54がθ1=45°の角度差を持って形成されている。
【0039】
図5(C)は、機能ブロック50の配線に使用する第2の配線座標モデルであり、第1の座標系55に対して、第2の座標系55がθ2の角度差を持って形成されている。θ2は45°より小さく、機能ブロック50の対角線51、52の傾斜角に近い角度を有している。図5(B)と図5(C)の効果の差を考えるために、一般的なマクロセル間の接続の傾向(配線傾向)について説明する。
【0040】
一般にマクロセル間の接続は、大きく分けて2つの性質に分類できる。まず第1の配線傾向として、ある論理信号を生成するために比較的近い領域のマクロセル間の配線接続を行う場合がある。そして第2の配線傾向として、第1の配線傾向により生成された論理信号を、物理的に遠方の場所に配置されたマクロセル群に配線接続を行う場合がある。これらの配線傾向を考慮した場合、第1の配線傾向により生成される信号は、予め近距離間で配線接続が行われているため、短距離接続方法を適用しても、更なる効果は比較的少ないと言える。
【0041】
しかし、第2の配線傾向に示したような場合は、信号が物理的に遠くの場所で用いられるために、タイミング的にクリティカルパスになる確率が高い。そのため図5(A)に示した機能ブロック50の配線を行う場合は、図5(B)のように直角座標に対して45°の角度差を持つような座標系により配線するよりも、図5(C)に示すように機能ブロック50の対角線51、52に近い角度差を有する第2の座標系56により配線を行う方が、効率良く短距離で配線することができる。
【0042】
以上のように配線接続すべてに対して最短距離接続を行うことよりも、タイミング的にクリティカルパスとなる部分の接続を優先に考慮して配線座標系を決定することが、LSIを高速に動作させることができる。上記のように、機能ブロックの形状に応じて、機能ブロックの対角線に近い角度により配線座標系を決定することにより、効率的な配線を行うことができる。
【0043】
(実施の形態3)
一方、クロックやモード信号のようにチップ全体に行き渡る信号のスキューが、タイミング的にクリティカルパスになる機能ブロックに関しては、最短距離接続よりも等距離配線が重要視される。そこで、実施の形態3の半導体集積回路装置について、図6を用いて説明する。図6は本実施の形態による半導体集積回路装置の配線座標を示す平面図であり、等距離配線を形成し易い座標系を持つことを特徴とする。図6(A)に示すように、半導体チップの1辺に平行な座標軸62(第1軸)と、座標軸62と直交する座標軸64(第2軸)とからなる座標系を第1の座標系とする。そして第1軸と平行な基線を持つ配線層をX配線層と呼び、第2軸と平行な基線を持つ配線層をY配線層と呼ぶ。
【0044】
次に座標軸62(+X方向)とθ3=60°の角度差をなす座標軸63(第3軸)と、座標軸62と(−X方向)とθ4=60°の角度をなす座標軸65(第4軸)とからなる座標系を第2の座標系とする。そして第3軸と平行な基線を持つ配線層をXθ配線層と呼び、第4軸と平行な基線を持つ配線層をYθ′配線層と呼ぶ。第2軸に沿った基線の最小間隔をPxとするとき、第1軸に沿った基線の最小間隔Pyを31/2 Pxに設定する。そして座標軸62の配線ピッチ、座標軸63の配線ピッチ、及び座標軸65の配線ピッチを31/2 Pxに設定する。こうすると、第1の座標系に対する第2の座標系の角度差θは60°となるので、近接格子点を結ぶ第1軸、第3軸、第4軸の基線は正三角形を形成することになる。
【0045】
図6(B)に示すように、座標軸62に平行な配線N41、N42、・・・N4nを第4層に設ける。また座標軸63に平行な配線N31、N32、・・・N3nを第3層に設ける。また座標軸65に平行な配線N51、N52、・・・N5nを第5層に設ける。このような座標系で配線を行った場合は、第1軸、第3軸、第4軸で形成される格子点間の長さ互いに等しくなるため、クロック信号の配線(クロックツリー)等を行う場合、等距離配線を容易に実現できる。尚、座標軸64に平行な配線N21、N22、・・・N2nを第2層に設けてもよいが、等距離配線の場合はこれらの配線N21、N22、・・・N2nを用いないものとする。
【0046】
この等距離配線が好適に用いられる半導体集積回路装置の配線モデルを図7に示す。図7において、図6の座標軸62に平行な配線をN41、N42、・・・N46とする。座標軸62(+X方向)に対して60°の角度差で配設された配線をN31、N32、・・・N36とする。また座標軸62(−X方向)に対して60°の角度で配設された配線をN51、N52、・・・N56とする。
【0047】
ここで等距離をなすクロックツリーを作成したい場合、クロックの分岐点を70とすると、分岐点70から番号を付した全ての〇印の点に対して、等距離、即ち正三角形の3辺分の距離で配線を行うことができる。
【0048】
図7は一例として分岐点70から点71〜79のすべてに等距離配線を行う例を太い実線で示す。以下に示す配線移動は各1グリッドずつ説明する。先ず分岐点70から点71に進むには、N43、N43、N43を通る。この場合3グリッドの配線となる。次に分岐点70から点72に進むには、N43、N33、N44を通る。分岐点70から点73に進むには、N43、N54、N36を通る。分岐点70から点74に進むには、N43、N54、N54を通る。分岐点70から点75に進むには、N34、N42、N55を通る。分岐点70から点76に進むには、N34、N42、N55を通る。分岐点70から点77に進むには、N34、N42、N33を通る。分岐点70から点78に進むには、N34、N42、N53を通る。分岐点70から点79に進むには、N43、N52、N52を通る。いずれの場合も3グリッド分の距離で配線を行うことができる。
【0049】
このように図6(A)に示す座標軸62、座標軸63、座標軸65に夫々平行な配線は、全て同じ最小グリッド距離を持っているため、上記の分岐点70から点71、72、・・・79までの全てのポイントへ3グリッド分の等距離配線を行うことができる。このような特徴を用いることにより、信号源又はその分岐点から多くのポイントに対して等距離配線を行い、信号の遅延時間を揃えることができる。
【0050】
このように半導体集積回路装置において配線接続を行う場合、ある点から他の点への距離が明らかに異なるような場合でも、本座標系のような設定によって等距離に配線できる確率が増加する。こうして機能ブロック全体に行き渡る必要のあるクロック信号やモード信号に対して、本実施の形態の配線方法を用いるよってスキューを減らすことができる。
【0051】
(実施の形態4)
また、前述した実施の形態3のように、チップ全体に行き渡る信号に対しては、等距離配線を行うことが重要である。しかし、これらの対策に加えて、配線の寄生容量をできるだけ削減したり、配線間のクロストークの影響を少なくしたり、信号遅延の減少を図ることが更に必要となる。そこで、実施の形態4の半導体集積回路装置について、図10を用いて説明する。
【0052】
図10は、実施の形態3で説明した図6の配線パターンに加えて、第6の配線としてN61、N62、・・・N6nを多層配線層の最上層に加えたものである。ただし、図6に示したN21、N22、・・・N2nの配線は、図を見易くするために省略している。N61、N62、・・・N6nの配線は、多層配線層の最上層である第6層に形成され、かつ、図6(A)に示す座標軸64に平行な方向に配設されている。配線N61、N62、・・・N6nのピッチは、配線N31、N32、・・・N3nのピッチ、及び配線N51、N52、・・・N5nのピッチをPとすると、31/2 Pとなる。また6層目の配線は配線間隔を大きく設定し、配線の断面積は、これより下層の配線の断面積よりも大きいことを特徴とする。
【0053】
図10に示した6層目の配線を併用してクロックツリーを形成することにより、配線抵抗の低抵抗化及び配線容量の削減が可能となる。この結果、LSI設計に重要な配線遅延によるクロックスキューの影響を低減することができる。更に、第6の配線層では、第2の配線層と平行な座標軸を使用することにより、6層目の配線に関しては他の配線層を乗り換える必要なく、チップ内全域に配線を自由に行うことができる。
【0054】
これにより、クロックスキューの幹に当る配線に関しては、図12の配線125のように他の配線との交差を配慮しないで自由に行うことができる。このため、より正確な等距離配線を実現できる。配線断面積や配線ピッチを任意の値に広げることにより、配線抵抗や配線容量を大幅に削減することができる。このため、クロックのスキューも大幅に削減できる。
【0055】
尚、上記の例では、最上層の配線N61、N62、・・・N6nを、図6の座標軸64に平行な方向に配設するとした。しかし最上層は、X配線層、Y配線層、Xθ配線層、Yθ′配線層の上層に位置し、任意の方向の座標軸に沿って導体線を有するものとしてもよい。この場合最上層を任意方向配線層と呼ぶ。この場合、半導体チップの回路素子が形成される回路素子層を第0層とし、半導体チップの最上層を第n層とするとき、第0層と第n層のうち任意の連続する少なくとも4つの配線層が、第1の座標系及び前記第2の座標系の座標軸を交互に用いて異なる方向に導体線を配設したものであり、4つの配線層と任意方向配線層の導体線のいずれかを用いて特定のセルから他のセル間を接続する。
【0056】
(実施の形態5)
尚、前述した実施の形態5の配線方法を使用した場合には、配線ピッチや、最小格子間隔の長さの単位に無理数(21/2 、31/2 倍等)を扱う必要が生じる。このような単位を用いて大規模な自動配置配線手法を行わせるには、論理的には無理数として桁数の多い小数近似値の計算を行う必要が生じるため、計算機にかかる負担も大きくなる。また全ての位置をグリッド上で扱う必要があるため、無理数で表される座標値と、実際にグリッド上に載せなおした座標値とで誤差が生じてしまう。
【0057】
そこで、実施の形態5の半導体集積回路装置について、図11を用いて説明する。図11は配線に対して全体的に距離の見積もり及び座標の認識を容易にする配線パターンの平面図である。図11(A)に示すように、半導体チップの1辺に平行な座標軸を112とし、座標軸112と直交する座標軸を114とし、これらの座標軸からなる座標系を第1の(直交)座標系とする。また座標軸112と傾き3/4の角度θ5をなす座標軸を113とし、座標軸112と−3/4の角度θをなす座標軸を115し、これらの座標軸からなる座標系を第2の座標系とする。座標軸112に沿った格子間隔を4Pとした時、座標軸114に沿った格子間隔は3Pとなり、座標軸113に沿った格子間隔は5Pとなる。この場合、座標軸113に沿った配線ピッチは4.80Pとなる。
【0058】
このような座標軸の取り方により、3辺が整数比で成り立つ直角三角形を作成できる座標系群を持つことにより、斜め配線を行っても、従来のように無理数の値で表示される配線長になることを避けることができる。こうすると、常に配線長が整数比で実現できるため、机上での見積もりも容易であり、計算機の負荷も軽くなる。但しここでは、3辺が3:4:5の辺の比を持った直角三角形を例として用いたが、例えば5:12:13や、7:24:25などのように、3辺が整数比をなす直角三角形であれば、同様の効果を得ることができる。
【0059】
このように実施の形態では、X配線層、Y配線層、Xθ配線層、Yθ′配線層の内いずれか3種類の配線層に形成される基線が最小単位の3角形を描くとき、3角形の各辺長を整数値にする。
【0060】
(実施の形態6)
次に実施の形態6の半導体集積回路装置について、図12を用いて説明する。図12において、半導体チップ121の中に外形形状の異なる複数の機能ブロック122、123、124が存在するものとする。。また、機能ブロック122の外形形状は横長の長方形であり、機能ブロック123の外形形状は縦長の長方形である。これらの機能ブロックに対しては、実施の形態2で述べたように機能ブロックの対角線に平行な座標軸を用いる。また機能ブロック124に対しては、実施の形態3及び実施の形態4の配線方法を用いる。このような配線方法を用いて、個々の機能ブロックをレイアウト設計し、図12に示すように各々が独立した手法のものを1チップに組み合わせる。
【0061】
このように、半導体チップに複数のマクロセルが存在し、各マクロセルのレイアウトを行う機能ブロックの外郭形状が夫々異なるとき、各機能ブロック毎に第1の座標系に対する第2の座標系の角度差θを設定する。こうすると、従来では制御が困難であった同一層内において、異なる座標軸を使用することができる。よって1チップ全体の配線角度と配線距離が最適化された自動配置配線が実現できる。
【0062】
(実施の形態7)
最後に実施の形態7の半導体集積回路配線装置について、図13〜図15を用いて説明する。図13は半導体集積回路配線装置130のシステム構成図である。この半導体集積回路配線装置130は、配線層座標軸決定手段131、配線層配線パターン決定手段132、配線層間コンタクトパターン決定手段133、配置位置決定手段134、配線接続手段135を有している。半導体集積回路配線装置130は、マクロセルを半導体チップ上に配置した後のマクロセル配置位置情報138と、それぞれのマクロセルの形状及びピンの配置位置を示すマクロセルピン配置位置情報137と、すべてのマクロセル間の接続関係を示すマクロセル間接続情報136とが入力されるように構成されている。
【0063】
配線層座標軸決定手段131は、各配線層の使用できる配線座標軸を設定するものである。配線層配線パターン決定手段132は、配線層座標軸決定手段131によって設定された座標系に対して、どの方向の配線を自動配線時に用いるかを設定するものである。配線層間コンタクトパターン決定手段133は、配線層配線パターン決定手段132で決定された配線パターンに対応して、上下層間の移動に使用するコンタクト(貫通ホール)の配置位置を決定するものである。
【0064】
配置位置決定手段134は、全ての配線、マクロセルの位置、マクロセルのピン位置を、計算機に認識させた値に基づいて決定するものである。配線接続手段135は、実際の配線接続方法を決定するものである。
【0065】
このように構成された半導体集積回路配線装置130は、実施の形態1で説明したように、複数の座標系を用いて最短距離を優先するように配線を行う。そして配線の混雑や既に配線がなされている場合には、図3を用いて説明したように、上下層間の移動を行い、異なる座標系の配線を用いて配線混雑領域を迂回する。こうして特定の信号出力端から他の信号入力端に配線接続が実施される。
【0066】
また、本半導体集積回路配線装置によれば、半導体チップ上に格子点を敷き詰めることによって、全ての配線、マクロセルの位置、マクロセルの貫通ホール(ピン)の位置を、配置位置決定手段134が計算機の演算を用いて決定している。その際、直交座標系以外の座標を使用したとき、座標値が無理数で表現される場合は、配線長も含めて計算された格子点を、実際に設定された格子点のうち最も近いものを用いることになる。
【0067】
このような機能を有する半導体集積回路配線装置が、実施の形態4の配線パータンを用いて配線を行う動作について、図14及び図15を用いて説明する。図10の配線パターンを、図14及び図15に示す配線層に設定する。まず配線層座標軸決定手段131は6層の多層配線を行うために、1層目から6層目までの配線座標系を設定する。例えば図14(A)に示すように、1層目141、2層目142、4層目144、及び6層目146は直交座標系を使用し、3層目、5層目は1、2、4層目の座標軸と60°及び30°の角度を持った座標系を使用する。
【0068】
さらに配線層配線パターン決定手段132は、各配線層においてどの座標軸を使用して配線を行うかを設定する。例えば図14(B)に示すように、1層目141、4層目144は縦方向のみの配線パターンを使用し、2層目142は横方向のみの配線パターンを使用し、3層目143は右上がりの配線パターンを使用し、5層目145は右下がりの配線パターンを使用し、6層目146においては、縦横両方の配線パターンを使用する。
【0069】
また配線層間コンタクト決定手段133は、夫々の層間を移動するコンタクトを図15(B)のように設定する。例えば1−2層間のコンタクトパターンを151、2−3層間のコンタクトパターンを152、3−4層間のコンタクトパターンを153、4−5層間のコンタクトパターンを154として設定する。そして5層と配線ピッチの大きい6層とを接続するコンタクトパターンとして1535を使用する。
【0070】
また、配線位置決定手段134は、図15(A)に示すように最小間隔の格子点を再配置することによって、計算機により無理数の値を持つ値ではなく、小数値で表せる値に変換して配線位置を決定する。このような設定方法によれば、多少の誤差は存在するが、実施の形態4で示した半導体集積回路装置を容易に製造することができる。
【0071】
また本発明は上記各実施の形態に限られたものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能であることは言うまでもない。例えば、5層又は6層による多層配線について説明をしたが、それ以上の配線層を有する半導体集積回路装置においても適用できる。また、各層の配線全てが座標軸に平行な配線を用いている必要はなく、局所的に異なる座標を用いる場合においても適用できる。
【0072】
【発明の効果】
請求項記載の発明によれば、半導体チップの各層に複数の座標系を交互に割り当てることにより、2次元的な配線距離の短縮化ができる。さらに配線混雑を回避するために、各層を頻繁に移動するスネーク配線が頻発した場合においても、上下層の移動距離を最低限にすることによって、各配線層を結ぶコンタクト数を減し、3次元的な最短距離配線を実現することができる。また斜め配線を行うと無理数値をもつ配線が生じるが、無理数値をなくすこともでき、計算機にかかる負担を軽減することができる。このため、より大規模な半導体集積回路の配置配線装置を容易に行うことができる。
【0073】
請求項記載の発明によれば、3次元的最短距離配線が実現できる上に、機能ブロックの対角線に比較的近い座標系を利用することにより、タイミング的にクリティカルパスとなるマクロセル間の配線に対して優先的に短距離配線の効果を得ることができる。
【0076】
請求項記載の発明によれば、1チップの中の各機能ブロック毎に上記の効果を満たすことができるため、1チップ全体での配線座標系に影響されず、1チップ上の同層において異なる座標系を使用することができ、各機能ブロックの信号伝播方向に依存した配線を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における半導体集積回路装置に用いられる配線座標の説明図である。
【図2】実施の形態1の半導体集積回路装置において、2点間の配線方法を示す説明図である。
【図3】実施の形態1の半導体集積回路装置において、配線パターンの具体例(その1)を示す平面図である。
【図4】実施の形態1の半導体集積回路装置において、配線パターンの具体例(その2)を示す平面図である。
【図5】本発明の実施の形態2における半導体集積回路装置に用いられる配線座標の説明図である。
【図6】本発明の実施の形態3における半導体集積回路装置に用いられる配線座標の説明図である。
【図7】実施の形態3の半導体集積回路装置において、クロックツリー配線パターンの具体例を示す平面図である。
【図8】従来の半導体集積回路装置において用いられる配線座標(その1)の説明図である。
【図9】従来の半導体集積回路装置において用いられる配線座標(その2)の説明図である。
【図10】本発明の実施の形態4における半導体集積回路装置に用いられる配線座標の説明図である。
【図11】本発明の実施の形態5における半導体集積回路装置に用いられる配線座標の説明図である。
【図12】本発明の実施の形態6における半導体集積回路装置に用いられる配線座標の説明図である。
【図13】本発明の実施の形態7における半導体集積回路配線装置のシステム構成図である。
【図14】実施の形態7の半導体集積回路配線装置において、配線層座標軸決定手段と配線層配線パターン決定手段の動作説明図である。
【図15】実施の形態7の半導体集積回路配線装置において、配線層間パターンコンタクト決定手段と配置位置決定手段の動作説明図である。
【符号の説明】
11,121 半導体チップ
12〜15,62〜65,112〜115 座標軸
22,21,171〜179 点
23〜25,31〜38,41〜48,N31〜N36,N41〜N46,N51〜N56,M21〜M26,M31〜M36,M41〜M46,M51〜M56 配線
30,39,40,49 コンタクト
50,122,123,124 機能ブロック
51,52 対角線
53〜56 座標系
L21〜L2n 2層目の配線(基線)
L31〜L3n 3層目の配線(基線)
L41〜L4n 4層目の配線(基線)
L51〜L5n 5層目の配線(基線)
L61〜L6n 6層目の配線(基線)
70 分岐点
131 配線層座標軸決定手段
132 配線層配線パターン決定手段
133 配線層間コンタクトパターン決定手段
134 配置位置決定手段
135 配線接続手段
136 マクロセル間接続情報
137 マクロセルピン配置位置情報
138 マクロセル配置位置情報

Claims (3)

  1. 複数の回路素子から成るセルを有して矩形状にカットされた半導体チップにおいて、その外周辺のいずれかと平行な第1軸、及び前記第1軸と直交する第2軸からなる座標軸を持つ座標系を第1の座標系とし、前記第1の座標系の第1軸に対して+θ(θ<90°)の角度差を持つ軸を第3軸、及び前記第1の座標系の第1軸に対して−θ′の角度差を持つ第4軸からなる座標軸を持つ座標系を第2の座標系とするとき、
    前記第1の座標系の第1軸に沿って形成された導体線を有するX配線層と、
    前記第1の座標系の第2軸に沿って形成された導体線を有するY配線層と、
    前記第2の座標系の第3軸に沿って形成された導体線を有するXθ配線層と、
    前記第2の座標系の第4軸に沿って形成された導体線を有するYθ′配線層と、を設け、
    前記半導体チップの回路素子が形成される回路素子層を第0層とし、その上に順次第1層から最上層の第n層までを配線層として積層するとき、前記第0層と前記第n層の間の任意の第K層(1≦K≦n−3)に対しては前記第1軸〜第4軸のいずれか1つの座標軸を持つ配線層で形成し、第K+1層に対しては前記K層で用いた座標系以外の座標系であり2つの座標軸の内いずれか一方の座標軸を持つ配線層で形成し、第K+2層に対しては前記K層と同一の座標系であり第K層で用いた座標軸以外の座標軸を持つ配線層で形成し、第K+3層に対しては前記K+1層と同一の座標系であり第K+1層で用いた座標軸以外の座標軸を持つ配線層で形成し、前記第1軸〜第4軸の内いずれか3種類の座標軸に沿った基線で形成される最小単位の3角形は直角三角形であり、前記3角形の各辺長比が整数値を有するものであり、
    夫々の配線層の導体線のいずれかを用いて特定のセルから他のセル間を接続することを特徴とする半導体集積回路装置。
  2. 前記第2の座標系におけるXθ配線層の座標軸及びYθ′配線層の座標軸は、マクロセルのレイアウトを行う機能ブロックの外郭を矩形とするとき、前記矩形の対角線角度で配設されていることを特徴とする請求項記載の半導体集積回路装置。
  3. 前記半導体チップに複数のマクロセルが存在し、各マクロセルのレイアウトを行う機能ブロックの矩形形状が夫々異なるとき、各機能ブロック毎に前記第1の座標系に対する第2の座標系の角度差θを設定し、前記角度差θのうち少なくとも一つを、前記矩形の対角線の角度とすることを特徴とする請求項記載の半導体集積回路装置。
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