JP3724722B2 - 遊技機のシール貼付構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ遊技機等の弾球遊技機やスロットマシン等の遊技機に関し、特に遊技機の外枠に遊技盤が遊技機の前面側より取り付けられる構造の遊技機のシール貼付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ遊技機等の弾球遊技機やスロットマシン等の遊技機は、大別すると、中空の外枠(筐体)と、この外枠に取り付けられ且つ遊技機の主要構成部が集約して設けられる遊技盤と、前記外枠の一側にヒンジを介して開閉自在であり、開放時に前記遊技盤が露出するように取り付けられる前扉と、を備えた形状をしている。そして、外枠(筐体)は前面が開放した箱形を成している。
【0003】
例えば、弾球遊技機1は、図8の正面図及び図9の前扉を開放した場合の正面図に示すように、縦長な方形状に枠組み形成される外枠11と、この外枠11に取り付けられ且つ弾球遊技機1の主要構成部が集約して設けられる遊技盤12と、外枠11の一側にヒンジ(蝶番)13(図9)を介して開閉自在であり、その開放時に遊技盤12が露出するように取り付けられる前扉14とを備えている。
【0004】
前扉14には、図8に示すように、その閉鎖時に内部の遊技盤12が見えるようにするための透視可能領域15が設けられている。また、枠体11の下部には、操作ハンドル16、打球発射装置(図示せず)、玉受け皿(図示せず)を備えた受け皿台17が設けられている。
【0005】
この遊技盤12は、図9に示すように、図中の左端部が外枠11の弾発性を有する係止部材18、18に係止され、右端部が取付部材19,20によって外枠11に取り付けられる。この取付部材19,20は細長いレバー状であり、これを回すことによって遊技盤12に係止するようになっている。
【0006】
遊技機12を外枠11に取り付ける際には、遊技盤12の左端部を係止部材18に係止し、右側を下に押し込むようにして遊技盤12全体を外枠11に当接させ、取付部材19,20を回して遊技盤12に係止させる。このとき、取付部材19,20を前面側より操作できるようにする必要があるため、取付部材19,20は遊技機12の前面に露出するようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前面取付型の遊技盤12は、前扉14の透視可能領域15(図8)がアーチ形状の場合には、図9の右下側の取付部材20が透視可能領域15より前面に露出してしまい、美観を損なうという問題があった。
【0008】
前扉14の透視可能領域15が円形の場合は、係止部材18,18及び取付部材19,20が透視可能領域15外にあるため、右下の取付部材20が前面より露出することはない。
【0009】
これに対して、透視可能領域15をアーチ形状にすると、アーチ形状下部にレール飾り21を設けたり、このレール飾り21に装飾を施すことで弾球遊技機1の盤面に特色をつけることができるため、アーチ形状を有する透視可能領域15とするのが一般的であり、その結果右下の取付部材20が露出するケースが多くなる。
【0010】
なお、図8においては、取付部材20が前面に露出していない状態を図示しているが、実際には、斜め上側から見た時に取付部材20が見えてしまう。
【0011】
一方、遊技盤12には遊技機の業界組合に所属していることを示す許諾証や、特許の許諾証等のシールを貼ることが義務づけられているが、従来、これらシールを貼付することを目的とした部材はなく、その都度適宜な場所を見つけて貼付していたので、貼付する場所によっては美観を損なうこともあった。
【0012】
本発明は、前記問題点に鑑みなされたもので、前面取付型の遊技盤において取付部材の露出を防ぐと共に、許諾証等のシールを貼付する場所を一定にすることができ、これにより、美観を良好に保持できる遊技機のシール貼付構造を提供することを技術的課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記課題を達成するために、本発明の遊技機のシール貼付構造は以下に示す手段を採用した。
【0014】
すなわち、本発明の遊技機のシール貼付構造は、縦長な方形状に枠組み形成される遊技機の外枠と、この外枠に遊技機の前面側より取付部材を用いて取り付けられ且つ遊技機の主要構成部が集約して設けられる遊技盤と、前記取付部材を被うと共に前記遊技盤に取り付けられる遮蔽部材と、を備え、前記遮蔽部材の前面にシールを貼付する領域を設けたことを特徴とする。
【0015】
この構成により、前面取付型の遊技盤において、遮蔽部材によって取付部材の露出を防ぐと共に、この遮蔽部材に許諾証等のシールを貼ることにより、シールが一定の場所に貼付されるため、美観を損なうことを防止できる。
【0016】
本発明の遊技機のシール貼付構造は、前述した必須の構成要素からなるが、その構成要素が具体的に以下のような場合であっても成立する。
【0017】
すなわち、本発明の遊技機のシール貼付構造は、前記外枠の一側にヒンジを介して開閉自在であり、開放時に前記遊技盤が露出するように取り付けられる前扉を備え、前記前扉は閉鎖時に前面より前記遊技盤の一部が透視可能な領域を有し、前記遮蔽部材は前記前扉の透視可能領域から覗く取付部材を被う部分に設けられていることを特徴とする。
【0018】
この構成によれば、レール飾りにより遊技盤を装飾でき、前扉の透視可能領域から覗く取付部材を被う部分のみ遮蔽部材を設けるだけでよい。
【0019】
また、本発明の遊技機のシール貼付構造は、前記遮蔽部材は前記遊技盤に対して開閉自在に取り付けられ、その開放時に前記取付部材が前面に露出することを特徴とする。
【0020】
この構成によれば、遊技盤を着脱する際に、遮蔽部材を開放することにより、遮蔽部材が邪魔になることなく、取付部材を簡単に操作できるので、着脱作業が容易になる。
【0021】
更に、本発明の遊技機のシール貼付構造は、前記遮蔽部材は前記遊技盤に対して着脱自在に取り付けられ、その開放時に前記取付部材が前面に露出することを特徴とする。
【0022】
この構成においても、上述と同様に、遊技盤を着脱する際に、遮蔽部材を取り外すことにより取付部材を簡単に操作できるので、着脱作業が容易になる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係る遊技機のシール貼付構造について図1〜図7に基づき説明する。なお、この実施の形態では、本発明を弾球遊技機に適用した例について説明する。また、図8及び図9と同一の部分には同一の符号を付けると共に、図示していない部分の名称には符号を付けていない。
【0024】
[弾球遊技機5の構造]
本発明の弾球遊技機5は、図1の正面図に示すように、縦長な方形状に枠組みにて構成され遊技機設置場所に強固に固定される外枠11と、この外枠11に一側を保持され、且つ外枠11に対して開閉自在に設けられた遊技盤12と、この遊技盤12の前面上部に開閉自在に設けられた前扉14とを備えている。
【0025】
[外枠11]
外枠11は、遊技盤12を前面側から取付られる構成になっている。
【0026】
[遊技機12]
遊技盤12は、図2に示すように、その左端部がヒンジ13,13によって外枠11に開閉自在に取り付けられている。この遊技盤12には、弾球遊技機5を構成する主要構成部品のほぼ全てが集約されて構成されている。
【0027】
遊技盤12に設けられる主要構成部品としては、この遊技盤12の裏面側に設けられ遊技盤12上に遊技球を打ち出す発射装置と、この発射装置を操作するための操作ハンドル16と、弾球遊技機5に供給すべき遊技球(以下、パチンコ玉という)、およびパチンコ玉が入賞口に入り入賞した際に弾球遊技機5から払い出される賞球の一部を貯留する球受皿と、必要に応じて所定個数の弾球を排出する弾球払出ユニットと、各種装置を制御することで遊技状態を制御する制御装置とが挙げられる。
【0028】
そして、前扉14には、図1に示すように、遊技盤12の遊技領域全体をその枠内にほぼ覗きみることができる透視可能領域15が設けられている。この透視可能領域15は例えばガラス板などでアーチ形状に形成され、その外周に沿って、装飾LED、装飾ランプ、スピーカー等が設けられている。これらの装飾LEDや装飾ランプは、遊技の進行状況に応じて点滅する。また、スピーカーは遊技の進行状況に応じて各種効果音を発する。
【0029】
更に、遊技盤12は、その裏面側に一体的に形成される収納枠に収納固定されるべく、ほぼ正方形状の合板により形成されている。その前面には、ほぼ円形状に植立され、発射装置により打ち出されたパチンコ玉の行き先を誘導する誘導レールと、誘導レールによって囲まれた領域に設けられた釘や風車などの障害物と、パチンコ玉が入ることで賞球を払い出させる条件成立の契機となる入賞口が複数設けられている。
【0030】
また、遊技盤12の中央には種々の図柄及び情報を遊技の進行に合わせて表示する画像表示装置が設けられている。画像表示装置の直下には、画像表示装置の表示内容を可変せしめる為のトリガーとなるパチンコ玉を受け入れる始動入賞口(始動口)が設けられている。これらの入賞口あるいは始動入賞口にパチンコ玉が入ると、所定数のパチンコ玉が賞球として払い出される。弾球遊技機5の最下方には何れの入賞口にも入賞しないパチンコ玉が取り込まれるアウト口が設けられている。
【0031】
[遊技盤12の取付構造]
遊技盤12は、図3にも示すように、その左端部を外枠11の弾発性を有する係止部材18に係止し、右端部を取付部材19,20に係止することによって、外枠11に着脱自在に取り付けるようになっている。
【0032】
係止部材18は、遊技盤12の裏面を前面側に付勢するバネ23を有している。遊技盤12は係止片22と係止部材18との間に係止される。また、取付部材19,20はその断面形状が細長いレバー状に形成され、外枠11に回転自在に取り付けられている。一方、遊技盤12の右下側には取付プレート26が設けられ、この取付プレート26に右下の取付部材20を挿通させる長穴27が設けられている。
【0033】
遊技盤12を外枠11に取り付ける場合には、図4に示すように、先ず遊技盤12の左端部を外枠11の係止部材18,18に係止する。このとき、遊技盤12は前面側に付勢される。
【0034】
取付部材19,20は、図5(a)に示すように、予めその向きを遊技盤12の取付プレート26における長穴27の向きに合わておく。そして、遊技盤12の左端部を係止部材18,18に係止した後、遊技盤12の右側を付勢力に対抗して外枠11側に押し込み、取付プレート26の長穴27を取付部材19,20に嵌め込む。
【0035】
次に、そのままの状態で、図5(b)に示すように、取付部材19,20を略90度回転させる。これにより、取付部材19,20が遊技盤12の前面に係止されて、遊技盤12が外枠11に取り付け固定される。
【0036】
更に、本発明の遊技盤12には、図1及び図2に示すように、右下の取付部材20を遮蔽するため、遮蔽部材30が開閉自在に設けられている。
【0037】
[遮蔽部材30]
この遮蔽部材30は、遊技盤12を外枠11に取り付けた時に、取付部材20が前扉14におけるアーチ形状の透視可能領域15から前面に露出するのを防止するためのものである。
【0038】
すなわち、この遮蔽部材30は、図6に示すように、取付部材20を遮蔽できる程度の大きさで平板状に形成され、その一側端をヒンジ31によって遊技盤12に固定することにより、開閉自在になっている。
【0039】
そして、図7に示すように、遮蔽部材30を開くことにより、取付部材20が前面に露出され、前面側から取付部材20を簡単に操作できるようになっている。なお、遮蔽部材30は、ヒンジ31に代えて適宜な着脱手段によって着脱自在に取り付けることもできる。
【0040】
また、遮蔽部材30は、図2及び図6に示すように、この遮蔽部材30を閉鎖した時に前面となる部分に、シール貼付領域32を有している。このシール貼付領域32は適宜な広さを有し、ここに弾球遊技機5の設置者が遊技機の業界組合に所属していることを示す許諾証や、特許の許諾証等のシールを貼ることができる。
【0041】
[前扉14の形状]
前扉14は、図1に示すように、その閉鎖時に前面側より遊技盤12の主要部分を見るための透視可能領域15を有している。この前扉14の透視可能領域15は、例えばガラス板などでアーチ状に形成されている。また、前扉14には、遊技の進行に応じた効果音を発生するスピーカが設けられている。
【0042】
[玉受け皿台17]
玉受け皿台17は、遊技盤12の下側に設けられている。この玉受け皿台17には、操作ハンドル16や、打球発射装置の駆動を開始せしめるメインスイッチ及びタッチアンテナを内蔵していると共に、弾発力を調節する手段が設けられている。また、玉受け皿台17には、貸し玉や賞玉を一次貯留する玉受け皿が設けられている。
【0043】
このように、本発明の弾球遊技機5は、前面取付型の遊技盤12に、右下の取付部材20を遮蔽するための遮蔽部材30を開閉自在に設けたので、アーチ形状の透視可能領域15を有する前扉14を採用した場合でも、取付部材20が透視可能領域15から前面に露出するのを防止でき、これにより外観を良好に保持することができる。
【0044】
また、この遮蔽部材30には、その閉鎖時に前面となる部分に、シール貼付領域32を設けたので、各種の許諾証などのシールをシール貼付領域32に貼付することにより、遊技機5の前面からシールを確実に視認できると共に、シールが各弾球遊技機5毎に異なる場所に貼付されるのを回避でき、これにより、美観が損なわれるのを防止できる。
【0045】
【発明の効果】
本発明によれば、前面取付型の遊技盤において、この遊技盤を外枠に取りつけた時に、取付部材を遮蔽するための遮蔽部材を設けたので、取付部材の露出を防ぐことができ、美観が損なわれるのを防止できる。
【0046】
また、遮蔽部材にシール貼付領域を設けたので、各遊技盤の一定の場所にシールを貼付することができ、これによって、美観を良好に保持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る弾球遊技機の正面図である。
【図2】本発明に係る遊技機の正面図であり、前扉を開放した状態を示す。
【図3】本発明に係る遊技盤と外枠の取付け構造を示す断面図であり、図2のA−A断面図である。
【図4】本発明に係る遊技盤を外枠に取り付ける方法を示す断面図である。
【図5】本発明に係る取付部材を示す図であり、図5(a)は遊技盤を取り付ける前の状態を示し、図5(b)は遊技盤を取り付けた後の状態を示す。
【図6】本発明に係る遮蔽部材を閉じた状態を示す図である。
【図7】本発明に係る遮蔽部材を開けた状態を示す図である。
【図8】従来例に係る弾球遊技機の正面図であり、前扉を閉めた状態を示す図である。
【図9】従来例に係る弾球遊技機の正面図であり、前扉を開けた状態を示す図である。
【符号の説明】
5 弾球遊技機
11 外枠
12 遊技盤
13 ヒンジ
15 透視可能領域
20 取付部材
30 遮蔽部材
32 シール貼付領域

Claims (2)

  1. 縦長な方形状に枠組み形成される遊技機の外枠と、この外枠に前記遊技機の前面側より取付部材を用いて取り付けられ且つ遊技領域を有する遊技盤と、前記取付部材を被うと共に前記遊技盤に取り付けられる遮蔽部材と、を備え、
    前記取付部材は、前記遊技機の前面側より回転操作自在に前記外枠に取り付けられ、
    前記遊技盤は、前記取付部材が回転操作され前記遊技盤の前面に係止されることによって前記外枠に固定され、
    前記遮蔽部材は前記遊技盤に対して開閉自在に取り付けられ、前記遮蔽部材の開放時に前記取付部材が、前記遊技機の前面に露出され、
    前記遮蔽部材の前面には、シールを貼付する領域が設けられたことを特徴とする遊技機のシール貼付構造。
  2. 前記遮蔽部材は前記遊技盤に対して着脱自在に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機のシール貼付構造。
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