JP3724027B2 - 組み付け用ストッパ付オートテンショナ - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明の対象となるオートテンショナは、自動車用エンジンのタイミングベルトに適正な張力を付与する為に利用する。本発明は、この様なオートテンショナに組み付け用ストッパを組み合わせる事により、エンジンへの組み付け作業時にダンパ装置内に、性能低下に結び付く様な気泡が入り込むのを防止するものである。
【0002】
【従来の技術】
エンジンのカムシャフトをクランクシャフトと同期して回転駆動する為に、段付ベルトであるタイミングベルトによる駆動装置が広く使用されている。この様なタイミングベルトには、内周面に設けた段と駆動プーリ及び従動プーリの外周面に形成した段とがずれる、所謂歯飛びを防止する為に、適正な張力を付与する必要がある。一方、上記タイミングベルトの全長は、温度変化や経時的変化により伸縮する事が避けられない。この為従来から、ばねの弾力によりプーリをタイミングベルトの外周面に押圧し、温度変化や経時的変化に拘らずこのタイミングベルトの張力を一定に保つ、オートテンショナが広く使用されている。
【0003】
この様な目的で使用されるオートテンショナには、次の▲1▼▲2▼の機能が要求される。
▲1▼ タイミングベルトの外周面を弾性的に押圧し、このタイミングベルトに適正な張力を付与する機能。
▲2▼ タイミングベルトの一部でプーリにより抑え付けた部分の張力が急激に上昇した場合に、直ちには退避せずに当該部分を強く抑え付け、他の部分の張力が過度に低下するのを防止する機能。
【0004】
この様な機能を有するオートテンショナとして、例えば特開平7−54943号公報には、図6〜9に示す様なオートテンショナ1が記載されている。このオートテンショナ1を構成する固定部材2は、中間部の取付孔3に挿通したボルト(図示せず)により、シリンダブロック前面等の固定の部分に固定される。この固定部材2の一端部(図6〜8の上端部)に形成した円孔4には、円管状の固定軸5の基端部を、内嵌固定している。この固定軸5が第一軸である。又、揺動部材6の基端部(図6〜8の下端部)に形成した円筒部7を上記固定軸5の周囲に、滑り軸受8を介して外嵌する事により、上記固定軸5の周囲に揺動部材6の基端部を、回転自在に支持している。そして、上記固定軸5に挿通したボルト9をシリンダブロック前面等の固定の部分に形成したねじ孔に螺合させ、上記取付孔3に挿通した図示しないボルトとの共働により、上記固定部材2の回転防止を図っている。
【0005】
又、上記揺動部材6の先端部(図6〜8の上端部)には、上記固定軸5と平行な第二軸を構成する円形の凸部10を形成し、この凸部10の周囲にプーリ16を、転がり軸受11により回転自在に支持している。即ち、ボルト12を上記転がり軸受11を構成する内輪13の中心孔及び座板14に通してからナット15を緊締し、上記内輪13の中心孔周囲を抑え付けている。この状態で、前記固定軸5は、上記プーリ16の外周面よりも直径方向外側に位置する。
【0006】
又、上記円筒部7の周囲には、ベルト18に張力を付与する為のばねである、捩りコイルばね17のコイル部19を配置している。そして、この捩りコイルばね17の一方の係止部20aを前記固定部材2に形成した係止孔21aに係止し、他方の係止部20bを上記揺動部材6に形成した係止孔21bに、スリーブ22を介して挿入している。そして、この捩りコイルばね17により上記揺動部材6に、前記固定軸5を中心として、図6で時計方向に回動しようとする弾力を付与している。
【0007】
又、前記固定部材2の一部で、前記固定軸5から離れた位置に設けた固定側腕片23には、ダンパ装置24の基端部を支持している。一方、前記揺動部材6の一部で前記凸部10から離れた位置には、揺動側腕片25を設け、この揺動側腕片25に形成した凹部26に、受ブロック27を内嵌固定している。そして、この受ブロック27の端面に、上記ダンパ装置24を構成するプランジャ28の先端を突き当てている。
【0008】
上記ダンパ装置24は、図9に示す様に、シリンダ筒29の内部に粘性液体30を封入すると共に、このシリンダ筒29の内部にピストン31を、軸方向(図9の上下方向)に亙る変位自在に嵌装している。このピストン31と上記シリンダ筒29の奥端面(図9の下端面)との間には圧縮コイルばねである付勢ばね32を設けて、このピストン31をシリンダ筒29から突出する方向に押圧している。上記プランジャ28は、その基端面(図9の下端面)をこのピストン31に当接させている。従って、上記付勢ばね32の弾力に基づいてこのピストン31が変位する(押し上げられる)と、上記プランジャ28のシリンダ筒29からの突出量が増大する。尚、プランジャ28とピストン31とは一体的に結合されていても良い。
【0009】
上記ピストン31の中央部には通油路33を形成して、上記ピストン31の軸方向両端面同士を連通させている。そして、上記通油路33の下端開口部にボール34を、圧縮ばね35の弾力に基づいて押し付ける事により、上記通油路33の下端開口を開閉する、ボール弁式の逆止弁36を構成している。この逆止弁36は、上記ピストン31が上記付勢ばね32の弾力に抗して変位(下降)する場合に閉じ、付勢ばね32の弾力により上昇する場合に開く。
【0010】
尚、図6〜8に示したストッパピン37は、前記捩りコイルばね17の弾力に拘らず、前記固定軸5を中心とする揺動部材6の揺動を不能とする事により、前記プーリ16へのベルト18の掛け渡し作業を容易に行える様にするものである。即ち、上記揺動部材6を捩りコイルばね17の弾力に抗し揺動させた状態で、この揺動部材6に形成した小孔38と前記固定部材2に形成した小孔39とを整合させ、上記ストッパピン37を両小孔38、39に挿通させておく。
【0011】
この状態で、上記揺動部材6に支持されたプーリ16が上記捩りコイルばね17の弾力により変位する事はなくなるので、このプーリ16にベルト18を掛け渡す作業を容易に行える。ベルト18を掛け渡した後に上記ストッパピン37を引き抜けば、上記プーリ16は、捩りコイルばね17の弾力に基づいて、上記ベルト18に押圧される。
【0012】
上述の様に構成されるオートテンショナの使用状態に於いては、捩りコイルばね17の弾力に基づいて揺動部材6が揺動し、この揺動部材6の先端部に回転自在に支持されたプーリ16を、ベルト18に向け弾性的に押圧する。プーリ16がベルト18に押し付けられる事で、上記揺動部材6の揺動は制限され、この揺動部材6に設けた揺動側腕片25がそれ以上変位する事がなくなる。この為、固定部材2の固定側腕片23に支持されたダンパ装置24を構成するピストン31が付勢ばね32の弾力により変位し、プランジャ28のシリンダ筒29からの突出量が増大すると、このプランジャ28の先端が揺動側腕片25の先端部に支持した受ブロック27に押し付けられた状態となる。
【0013】
この状態からベルト18が弛むと、捩りコイルばね17の弾力に基づいて揺動部材6が、固定軸5を中心として図6の時計方向に揺動し、上記プーリ16をベルト18の動きに追従させる。この際、上記プランジャ28の変位は少し遅れる為、このプランジャ28の先端と上記受ブロック27とが離隔する。従って、ベルト18が弛む際には、プーリ16をベルト18の動きに追従させるべく揺動部材6を回転させる事に対し、上記ダンパ装置24が全く抵抗とはならず、上記プーリ16をベルト18の動きに対し迅速に追従させて、このベルト18の張力が低下する事を防止する。
【0014】
上記プランジャ28は付勢ばね32の弾力により、上記揺動部材6の動きよりも少しだけ遅れて、その先端部が上記受ブロック27に衝合するまで、シリンダ筒29から突出する。この様に、付勢ばね32の弾力に基づいてシリンダ筒29からプランジャ28を押し出す際には、ダンパ装置24内の逆止弁36が開く為、ピストン31並びにプランジャ28の変位は比較的迅速に行われ、極く短時間の後に、このプランジャ28の先端が上記受ブロック27に衝合する。
【0015】
反対にベルト18の張力が増大すると、上記揺動部材6が捩りコイルばね17の弾力に抗して、固定軸5を中心として図6の反時計方向に揺動する傾向となる。この状態では、上記受ブロック27が上記プランジャ28の先端に押し付けられる。この為、上記揺動部材6を回動させる為には、このプランジャ28及びピストン31を、付勢ばね32の弾力及びダンパ抵抗に抗して、シリンダ筒29内に押し込まなければならない。
【0016】
この際、ダンパ装置24に内蔵された逆止弁36を構成するボール34は、通油路33の開口部に押し付けられ、ピストン31の両側を連通する通油路33は閉じられる。この為、ピストン31の下側に存在する粘性液体30は、ピストン31外周面とシリンダ筒29内周面との間のリーク隙間を通じてのみ流れる。そして、このリーク隙間を流れた粘性液体30が、上記ピストン31の上端縁部に形成した切り欠き40、40(図9)を通じて上記ピストン31の上側に流れ込み、上記ピストン31が下降する。従って、このピストン31並びにプランジャ28の変位は緩徐にしか行われなくなる。この結果、上記揺動部材6に支持されたプーリ16の変位も、上記ダンパ装置24の作用により緩徐にしか行われなくなり、上記ベルト18はプーリ16により抑え付けられ、このベルト18の振動が成長する事がなくなる。
【0017】
上述の様な従来のオートテンショナ1の場合、所定の手順で組み付けられさえすれば、優れた作用・効果を奏する事ができるが、組立手順によっては所定の性能を発揮できなくなる可能性がある。この理由は次の通りである。ベルト18の張力が急激に上昇した場合にプーリ16がこのベルト18を効果的に抑え付ける為には、ダンパ装置24を構成するプランジャ28がシリンダ筒29内に緩徐に押し込まれる様にしなければならない。この為には、このシリンダ筒29の底部で逆止弁36の下側に存在する圧力室41内には、非圧縮性流体である粘性液体30のみが存在し、圧縮性流体である空気が存在しない様にしなければならない。従って、使用状態で上記ダンパ装置24は、上記圧力室41が下側に存在する様にして、エンジンに組み付けられる。但し、エンジンへの組み付け作業中、或はオートテンショナ1の搬送中には、上記圧力室41が下側に存在するとは限らない。
【0018】
この様な組み付け作業中、或は搬送中に、圧力室41が上側に存在する状態で、上記プランジャ28がシリンダ筒29から突出する方向に変位して上記逆止弁36が開くと、上記圧力室41内に気泡が入り込む。この様にして圧力室41内に入り込んだ気泡は、この圧力室41から抜け出しにくく、しかもピストン31の弾性変位を許容する原因となる。ピストン31が弾性変位すると、上記ダンパ装置24の振動吸収性能が低下し、ベルト18の振動を効果的に抑え付ける事ができなくなる。
【0019】
この様な事情に鑑みて実公平4−25557号公報には、ダンパ装置に着脱自在なストッパを組み付け、オートテンショナの組み付け作業が完了するまでの間、プランジャがシリンダ筒から突出する方向に変位しない様にする構造が記載されている。又、この公報に記載された構造の場合には、上述の図6〜8に示した構造の場合とは異なり、ダンパ装置が有する伸長方向の弾力によりプーリをベルトに押し付け、このベルトに所定の張力を付与する様にしている。この公報に記載された構造によれば、組み付け作業時、或は搬送時に圧力室内に気泡が入り込まない様にして、上記ダンパ装置の性能が低下する事を防止できる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
但し、上記公報に記載された構造の場合には、ストッパを装着した状態ではベルトに張力を付与できない。エンジンの組立ラインによっては、オートテンショナを組み付けると共にベルトを掛け渡した後、このオートテンショナによりこのベルトに張力を付与した状態で、このベルトを動かして、ベルトによる駆動系の動作をチェックする場合がある。しかも、このチェック作業を、実際のエンジンの支持方向で行なうとは限らない。より具体的には、ダンパ装置の圧力室が上側に存在する状態で、このチェック作業を行なう可能性がある。実公平4−25557号公報に記載された構造の場合には、ベルトに張力を付与すべくダンパ装置からストッパを取り外すと、この様な条件下では圧力室内に気泡が入り込む可能性が生じる。
【0021】
本発明の組み付け用ストッパ付オートテンショナは、この様な事情に鑑みて発明したもので、ダンパ装置を構成するプランジャをシリンダ筒に押し込んだままの状態でプーリをベルトに押し付け自在とし、圧力室に気泡が入り込む可能性を生じさせる事なく、ベルトへの張力付与を可能にするものである。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明の組み付け用ストッパ付オートテンショナのうち、オートテンショナは、固定の部分に直接若しくはこの固定の部分に固定された固定部材を介して支持された第一軸と、この第一軸を中心として揺動自在な揺動部材と、この揺動部材の一部で上記第一軸と離隔した部分に設けられた、上記第一軸と平行な第二軸と、この第二軸の周囲に回転自在に支持されて、その外周面を張力を付与すべきベルトに押圧されるプーリと、上記固定の部分若しくは固定部材と上記揺動部材との間に設けられ、この揺動部材が上記ベルトに押されて変位する事に対する抵抗となるダンパ装置とを備える。そして、このダンパ装置は、内部に粘性液体を封入したシリンダ筒と、このシリンダ筒の内部に軸方向に亙る変位自在に嵌装されたピストンと、このピストンとシリンダ筒との間に設けられ、このピストンを一方向に付勢する付勢ばねと、この付勢ばねの弾力に基づく上記ピストンの変位に伴って上記シリンダ筒からの突出量を増し、その先端部が対向する部材を弾性的に押圧するプランジャと、上記ピストンの軸方向両端面同士を連通する通油路と、この通油路と直列に設けられ、上記ピストンが上記付勢ばねの弾力に基づいて変位する場合にのみ開く逆止弁とを備えたものである。
【0023】
本発明の組み付け用ストッパ付オートテンショナは、この様なオートテンショナと、上記プランジャの先端部とこの先端部が対向する部材との間に着脱自在に設けられた組み付け用ストッパとから構成される。この組み付け用ストッパは、上記プランジャの先端部とこの先端部が対向する部材との間で突っ張る事によりこれらプランジャの先端部とこの先端部が対向する部材との間隔を広げる弾性を有する。そして、この弾性を上記付勢ばねの弾力よりも大きくしている。
【0024】
【作用】
上述の様に構成される本発明の組み付け用ストッパ付オートテンショナは、組み付け用ストッパがプランジャの先端部とこの先端部が対向する部材との間で突っ張る為、揺動部材に第二軸により枢支されたプーリをベルトに押し付け、このベルトに張力を付与できる。又、上記組み付け用ストッパの弾性がダンパ装置に組み込まれた付勢ばねの弾力よりも大きい為、この組み付け用ストッパを装着した状態では、プランジャがシリンダ筒から突出する方向に変位する事はない。従って、ダンパ装置の圧力室内に気泡が入り込む事がなく、このダンパ装置及びこのダンパ装置を組み込んだオートテンショナの性能が低下する事がない。
【0025】
【発明の実施の形態】
図1〜2は、本発明の実施の形態の第1例を示している。尚、本発明の特徴は、ダンパ装置24を構成するプランジャ28の先端部と揺動部材6との間に、これら両部材28、6同士の間で突っ張る組み付け用ストッパ42を設け、組み付け作業に伴って上記ダンパ装置24の圧力室41内に気泡が入り込むのを防止する部分にある。その他の部分の構成及び作用は、前述の図6〜9に示した従来構造と同様である為、同等部分には同一符号を付して重複する説明を省略若しくは簡略にし、以下、本発明の特徴部分を中心に説明する。
【0026】
上記組み付け用ストッパ42は、ばね板を断面ヘアピン状に曲げ形成する事により造られている。即ち、この組み付け用ストッパ42は、1対の平板部43、44と、これら両平板部43、44の一端縁同士を連続させる湾曲部45とから成る。この湾曲部45には、自由状態で上記両平板部43、44同士の間隔を広げる方向の弾力を付与している。この弾力は、上記ダンパ装置24に組み込まれた付勢ばね32の弾力よりも大きくしている。尚、図2は、これら両平板部43、44同士を近づける方向の力を加え、上記湾曲部45を弾性変形させた状態を示している。上記1対の平板部43、44のうち、一方の平板部43には、半円弧形の切り欠き46を形成している。この切り欠き46の自由状態での曲率半径は、上記揺動部材6に嵌合固定した受ブロック27の外周面の曲率半径よりも僅かに小さくしている。又、この切り欠き46の奥端部にはスリット47を形成して、この切り欠き36の内周縁を弾性的に拡大自在としている。
【0027】
上述の様に形成される組み付け用ストッパ42は、上記切り欠き46を上記受ブロック27に外嵌すると共にこの切り欠き46を形成した平板部43の片面を揺動側腕片25に突き当て、他方の平板部44の片面を前記プランジャ28の先端面に突き当てた状態で、オートテンショナ1に組み付ける。この状態で上記組み付け用ストッパ42は、上記プランジャ28の先端面と上記揺動側腕片25との間で突っ張る事により、これらプランジャ28の先端面と揺動側腕片25との間隔を広げる。
【0028】
尚、図1に示した構造が前述の図6〜9に示した従来構造の場合と異なる点としては、上述した組み付け用ストッパ42を設ける事の他に、捩りコイルばね17の係止部20cを固定部材2の係止溝48に係止した点と、ストッパピン37aの形状をL字形とした点とがある。但し、これらの相違点は、技術的には均等範囲に属するものであり、本発明の要旨とも関係ない。
【0029】
上述の様に構成される本発明の組み付け用ストッパ付オートテンショナを自動車用エンジンに組み付ける際には、図1に示す様に、上記組み付け用ストッパ42とストッパピン37aとを装着した状態のまま、上記固定部材2をシリンダブロックの前面に固定し、プーリ16にベルト18を掛け渡す。この状態では、捩りコイルばね17の弾力に拘らず、上記固定部材2に対して揺動部材6が揺動する事はない。従って、前記受ブロック27の端面とプランジャ28の上端面とは近接しており、上記組み付け用ストッパ42の平板部44は、ほぼこれら両端面の間に挟持されている。勿論、上記プランジャ28はピストン31と共に、シリンダ筒29内に、突き当たるまで押し込まれている。
【0030】
上述の状態にまで各部材を組み立てたならば、次いで、このベルト18に張力を付与した状態でベルト18による駆動系の動作をチェックすべく、上記ストッパピン37aを引き抜く。この結果、上記捩りコイルばね17の弾力に基づき、上記揺動部材6が図1の時計方向に揺動し、上記プーリ16をベルト18に押し付けて、このベルト18に所定の弾力を付与する。これと同時に、上記受ブロック27の端面とプランジャ28の上端面とが離隔する。そして、これら両面の離隔に伴って、上記組み付け用ストッパ42を構成する湾曲部45が弾性的に復元し、前記1対の平板部43、44の間隔を広げ、これら両平板部43、44を、上記プランジャ28の先端面と上記受ブロック27の端面とに弾性的に押圧する。即ち、上記組み付け用ストッパ42が、これら両面同士の間で突っ張る。
【0031】
この様に組み付け用ストッパ42が上記両面間で突っ張る弾性は、ダンパ装置24に組み込まれた付勢ばね32の弾力よりも大きい。従って、この組み付け用ストッパ42を装着した状態では、プランジャ28がシリンダ筒29から突出する方向に変位する事はなく、ピストン31がこのシリンダ筒29の開口部に向け変位する事もない為、このピストン31に付設した逆止弁36が開く事もない。従って、上記ダンパ装置24の圧力室41内に気泡が入り込む事がなく、このダンパ装置24及びこのダンパ装置24を組み込んだオートテンショナの性能が低下する事がない。エンジンの組み付けが完了し、オートテンショナの組み付け方向が所定方向(シリンダ筒29の開口が上方に向いた方向)からずれる事がなくなったならば、上記組み付け用ストッパ42を取り外す。この結果、上記プランジャ28が付勢ばね32の弾力によりシリンダ筒29から突出し、このプランジャ28の上端面と上記受ブロック27の下端面とが当接する。その後の作用は、前述の図6〜9に示した従来構造と同様である。
【0032】
次に、図3〜4は本発明の実施の形態の第2例を示している。本実施例の場合には、上述した第1例から捩りコイルばね17(図1)を省略したものである。この代わりに本例の場合には、ダンパ装置24aに組み込まれた付勢ばね32aの弾力を大きくし、この付勢ばね32aにより、ベルト18に所定の張力を付与する様にしている。即ち、ベルト18に張力を付与する場合には、図4に示す様に、上記付勢ばね32aの弾力が、ピストン31とプランジャ28とを介して揺動部材6に伝達され、この揺動部材6に枢支されたプーリ16をベルト18に押圧する。この為に本例の場合には、圧力室41aの軸方向(図3〜4の上下方向)長さを大きくして、上記付勢ばね32aの長さ寸法を確保している。この理由は、プランジャ28の変位に伴ってこの付勢ばね32aの弾性が急激に変化する事を防止し、上記ベルト18に付与する張力を安定化させる為である。その他の構成及び作用は、上述した第1例の場合と同様である。
【0033】
次に、図5は本発明の実施の形態の第3例を示している。本例の場合には、前述した第1例及び上述した第2例とは異なり、ダンパ装置24を揺動部材6aに保持している。一方、シリンダブロックの前面に固定される固定部材2aの上端部には突出壁49を形成し、この突出壁49の下面に受ブロック27を保持固定している。上記ダンパ装置24を構成するプランジャ28の上端面は、この受ブロック27の下端面に当接させている。この様な構成を有する構造の場合にも、上記突出壁49の下面と上記プランジャ28の上端面との間に組み付け用ストッパ42を設ける事により、エンジンへの組み付け作業中に上記ダンパ装置24の圧力室内に空気が入り込むのを防止して、このダンパ装置24の性能低下を防止できる。その他、基本的な構成及び作用は、前述した第1例の場合と同様である。
【0034】
【発明の効果】
本発明の組み付け用ストッパ付オートテンショナは、以上に述べた通り構成され作用するので、オートテンショナをエンジンに組み付ける手順や方向の如何に拘らず、オートテンショナの圧力室内に気泡が入り込む事を防止できる。従って、常にオートテンショナに最良の性能を発揮させる事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1例を示す部分縦断正面図。
【図2】組み付け用ストッパの斜視図。
【図3】本発明の実施の形態の第2例を示す部分縦断正面図。
【図4】第2例を構成するオートテンショナの組み付け完了後の状態を示す部分縦断正面図。
【図5】本発明の実施の形態の第3例を示す正面図。
【図6】従来から知られたオートテンショナの1例を示す正面図。
【図7】一部を切断して図6の右方から見た図。
【図8】上記従来のオートテンショナの分解斜視図。
【図9】このオートテンショナに組み込まれるダンパ装置の縦断面図。
【符号の説明】
1 オートテンショナ
2、2a 固定部材
3 取付孔
4 円孔
5 固定軸
6、6a 揺動部材
7 円筒部
8 滑り軸受
9 ボルト
10 凸部
11 転がり軸受
12 ボルト
13 内輪
14 座板
15 ナット
16 プーリ
17 捩りコイルばね
18 ベルト
19 コイル部
20a、20b、20c 係止部
21a、21b 係止孔
22 スリーブ
23 固定側腕片
24、24a ダンパ装置
25 揺動側腕片
26 凹部
27 受ブロック
28 プランジャ
29 シリンダ筒
30 粘性液体
31 ピストン
32、32a 付勢ばね
33 通油路
34 ボール
35 圧縮ばね
36 逆止弁
37、37a ストッパピン
38、39 小孔
40 切り欠き
41、41a 圧力室
42 組み付け用ストッパ
43、44 平板部
45 湾曲部
46 切り欠き
47 スリット
48 係止溝
49 突出壁

Claims (1)

  1. 固定の部分に直接若しくはこの固定の部分に固定された固定部材を介して支持された第一軸と、この第一軸を中心として揺動自在な揺動部材と、この揺動部材の一部で上記第一軸と離隔した部分に設けられた、上記第一軸と平行な第二軸と、この第二軸の周囲に回転自在に支持されて、その外周面を張力を付与すべきベルトに押圧されるプーリと、上記固定の部分若しくは固定部材と上記揺動部材との間に設けられ、この揺動部材が上記ベルトに押されて変位する事に対する抵抗となるダンパ装置とを備え、このダンパ装置は、内部に粘性液体を封入したシリンダ筒と、このシリンダ筒の内部に軸方向に亙る変位自在に嵌装されたピストンと、このピストンとシリンダ筒との間に設けられ、このピストンを一方向に付勢する付勢ばねと、この付勢ばねの弾力に基づく上記ピストンの変位に伴って上記シリンダ筒からの突出量を増し、その先端部が対向する部材を弾性的に押圧するプランジャと、上記ピストンの軸方向両端面同士を連通する通油路と、この通油路と直列に設けられ、上記ピストンが上記付勢ばねの弾力に基づいて変位する場合にのみ開く逆止弁とを備えたものであるオートテンショナと、上記プランジャの先端部とこの先端部が対向する部材との間に着脱自在に設けられた組み付け用ストッパとから成り、この組み付け用ストッパは、上記プランジャの先端部とこの先端部が対向する部材との間で突っ張る事によりこれらプランジャの先端部とこの先端部が対向する部材との間隔を広げる弾性を有し、この弾性を上記付勢ばねの弾力よりも大きくしている、組み付け用ストッパ付オートテンショナ。
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