JP3723398B2 - 基板処理装置および基板処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体ウエハや液晶表示パネル用ガラス基板あるいは半導体製造装置用マスク基板等の基板を処理する基板処理装置および基板処理方法に関し、特に、基板を加熱または冷却して熱処理するための熱処理プレートを含む熱処理ユニットを備えた基板処理装置およびこの基板処理装置を利用した基板処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
このような基板処理装置における熱処理ユニットは、例えば半導体製造工程において、基板上に形成されたフォトレジスト膜の露光処理前の加熱処理(プリベーク処理)や露光後の加熱処理(ポストエクスポージャベーク処理)、あるいは、現像後の加熱処理(ポストベーク処理)等に用いられる。
【0003】
このような熱処理ユニットは、加熱手段としてのマイカヒータ等のヒータを内蔵した熱処理プレートを処理室内に備え、この熱処理プレートの上面に基板を載置した状態で基板を加熱する構成となっている。また、例えば実開昭63−193833号公報に記載されたように、熱処理プレートの上面より微小高さ突出する球体を配設し、熱処理プレート上に、いわゆるプロキシミティギャップと称される微小な間隔を保って基板を近接支持させた状態で、基板を加熱するものもある。
【0004】
ところで、近年においては、基板上に形成されるパターンの特性に応じて種々のフォトレジストが使用されており、これに対応して熱処理装置における基板の処理温度も異なっている。
【0005】
このため、従来の基板処理装置においては、基板の処理温度の種類毎に複数台の熱処理装置を設置し、基板をその処理温度と対応する熱処理装置により熱処理する構成をとっている。しかしながら、このような構成をとった場合においては、多数の熱処理装置を設置する必要が生じ、その専有面積と設備費用が増大するという問題が生ずる。
【0006】
一方、このような問題に対応するため、熱処理プレートの温度を任意の温度に調整しうるように構成することにより、基板を任意の処理温度で処理可能な熱処理ユニットを有する基板処理装置も提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このような熱処理プレートの温度を任意の温度に調整しうるようにした熱処理ユニットを有する基板処理装置を使用して基板を処理する場合においては、従来、熱処理ユニットにおける熱処理プレートの温度が、次に処理を行うべき基板の処理温度と一致した後に、次に処理を行うべき基板の搬入を開始している。
【0008】
このため、熱処理プレートの温度が次に処理を行うべき基板の処理温度となるまでの間、基板処理装置による基板の処理動作が停止されることになり、基板の処理効率が低下する。この基板の処理効率の低下は、処理温度を変更する熱処理ユニットが、基板処理装置における基板の処理フローの後工程に位置する程、顕著となる。
【0009】
この発明は上記課題を解決するためになされたものであり、熱処理ユニットにおける基板の処理温度が変更された場合においても、基板を効率よく処理することができる基板処理装置および基板処理方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、前段の処理工程から搬送されてきた基板を搬入するための基板搬送ユニットと、基板を加熱または冷却して熱処理するための熱処理プレートを含む熱処理ユニットと、基板に液体を供給して処理する液体処理ユニットとを備えた基板処理装置であって、現在の基板処理工程において前記熱処理ユニットにより基板を処理する第1の処理温度Aと、次の基板処理工程において前記熱処理ユニットにより基板を処理する第2の温度Bと基づき、前記熱処理プレートが前記第1の温度Aから前記第2の温度Bとなるまでに要する時間t1を演算する演算手段と、前記基板搬送ユニットが第2の処理温度Bで処理すべき基板を搬入した後、この基板が前記熱処理ユニットに到達するまでに要する時間t2を演算する演算手段と、現在の基板処理工程において第1の温度Aで処理すべき最後の基板が前記熱処理ユニットから排出されるのに要する時間t3を演算する演算手段と、[t1−t2+t3]を演算する演算手段と、[t1−t2+t3]時間が経過した以降に、前記基板搬送ユニットにより第2の処理温度Bで処理すべき基板の搬入を開始させる搬送制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、[t1−t2]を演算する演算手段と、基板処理装置におけるタクトタイムをTとし、[t1−t2]/Tの小数点以下を切り上げた値をnとて[nT+t3]を演算する演算手段とを備え、前記搬送制御手段は、[nT+t3]時間が経過した後に、前記基板搬送ユニットにより第2の処理温度Bで処理すべき基板の搬入を開始させている。
【0012】
請求項3に記載の発明は、前段の処理工程から搬送されてきた基板を搬入するための基板搬送ユニットと、基板を加熱または冷却して熱処理するための熱処理プレートを含む熱処理ユニットと、基板に液体を供給して処理する液体処理ユニットとを備えた基板処理装置であって、現在の基板処理工程において前記熱処理ユニットにより基板を処理する第1の処理温度Aと、次の基板処理工程において前記熱処理ユニットにより基板を処理する第2の温度Bとに基づき、前記熱処理プレートが前記第1の温度Aから前記第2の温度Bとなるまでに要する時間t1を演算する演算手段と、前記基板搬送ユニットが第2の処理温度Bで処理すべき基板を搬入した後、この基板が前記熱処理ユニットに到達するまでに要する時間t2を演算する演算手段と、[t1−t2]を演算する演算手段と、[t1>t2]である場合には前記第1の処理温度Aで処理される最後の基板が前記熱処理ユニットにおける熱処理を完了した後[t1−t2]時間が経過した後に、また、[t1<t2]である場合には前記第1の処理温度Aで処理される最後の基板が前記熱処理ユニットにおける熱処理を完了する前の[t1−t2]時間後に、前記基板搬送ユニットにより第2の処理温度Bで処理すべき基板の搬入を開始させる搬送制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、基板処理装置におけるタクトタイムをTとし、[t1−t2]/Tの小数点以下を切り上げた値をnとしてnTを演算する演算手段を備え、前記搬送制御手段は、[t1>t2]である場合には、前記第1の処理温度Aで処理される最後の基板が前記熱処理ユニットにおける熱処理を完了するnT時間後に、前記基板搬送ユニットにより第2の処理温度Bで処理すべき基板の搬入を開始させ、また、[t1<t2]である場合には、前記第1の処理温度Aで処理される最後の基板が前記熱処理ユニットにおける熱処理を完了する前のnT時間後に、前記基板搬送ユニットにより第2の処理温度Bで処理すべき基板の搬入を開始させている。
【0014】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項4いずれかに記載の発明において、前記熱処理プレートが前記第1の温度Aから前記第2の温度Bとなるまでに要する時間t1を、式t1=k1(B−A)+k2(但し、k1、k2は定数)に基づいて演算する。
【0015】
請求項6に記載の発明は、前段の処理工程から搬送されてきた基板を搬入するための基板搬送ユニットと、基板を加熱または冷却して熱処理するための熱処理プレートを含む熱処理ユニットと、基板に液体を供給して処理する液体処理ユニットとを備えた基板処理装置により基板を処理する基板処理方法であって、現在の基板処理工程において前記熱処理ユニットにより基板を処理する第1の処理温度Aと、次の基板処理工程において前記熱処理ユニットにより基板を処理する第2の温度Bとに基づき、前記熱処理プレートが前記第1の温度Aから前記第2の温度Bとなるまでに要する時間t1を演算し、前記基板搬送ユニットが第2の処理温度Bで処理すべき基板を搬入した後、この基板が前記熱処理ユニットに到達するまでに要する時間t2を演算し、現在の基板処理工程において第1の温度Aで処理すべき最後の基板が前記熱処理ユニットから排出されるのに要する時間t3を演算し、[t1−t2+t3]を演算し、[t1−t2+t3]時間が経過した後に、前記基板搬送ユニットにより第2の処理温度Bで処理すべき基板の搬入を開始することを特徴とする。
【0016】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の発明において、[t1−t2]を演算し、基板処理装置におけるタクトタイムをTとし、[t1−t2]/Tの小数点以下を切り上げた値をnとして[nT+t3]を演算し、[nT+t3]時間が経過した後に、前記基板搬送ユニットにより第2の処理温度Bで処理すべき基板の搬入を開始させている。
【0017】
請求項8に記載の発明は、前段の処理工程から搬送されてきた基板を搬入するための基板搬送ユニットと、基板を加熱または冷却して熱処理するための熱処理プレートを含む熱処理ユニットと、基板に液体を供給して処理する液体処理ユニットとを備えた基板処理装置により、第1の処理温度Aで処理すべき基板と第2の処理温度Bで処理すべき基板とを同一処理工程で処理する基板処理方法であって、前記熱処理プレートが前記第1の温度Aから前記第2の温度Bになるまでに要するを時間t1、基板処理装置におけるタクトタイムをT、t1/Tの小数点以下を切り上げた値をnとしてnTを演算し、前記基板搬送ユニットによる基板の搬入動作を、第1の処理温度Aで処理すべき基板と第2の処理温度Bで処理すべき基板との間で、nT時間だけ停止させることを特徴とする。
【0018】
なお、この明細書における「切り上げ」とは、「[t1−t2]/Tあるいはt1/Tにおける小数点以下の端数を取り去り、その代わりに末位に1を加える」ことを指す。このとき、[t1−t2]/Tの値が負となった場合においても、同様に、[t1−t2]/Tにおける小数点以下の端数を取り去り、その代わりに末位に1を加えることとする。
【0019】
また、この明細書における「タクトタイム」とは、「基板搬送ユニットが熱処理ユニットまたは液体処理ユニットにおける動作開始から順次動作を行って次に同一の熱処理ユニットまたは液体処理ユニットにおいて同一動作の開始を行うまでの時間」を意味する。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1はこの発明に係る基板処理装置を模式的に示す平面概要図である。
【0021】
この基板処理装置は、前段の処理工程での処理が終了した複数枚の基板を収納したカセットから基板を1枚ずつ搬出するとともに処理を終えた基板を再度カセット内に搬入するためのインデクサ部IDと、基板に対してフォトレジストを塗布する第1、第2のスピンコータSC1、SC2と、露光後の基板を現像する第1、第2のスピンデベロッパSD1、SD2と(以下、第1、第2のスピンコータSC1、SC2および第1、第2のスピンデベロッパSD1、SD2を総称して「液体処理ユニット」という)、基板に対して熱処理を行う複数の熱処理ユニットを有する熱処理部2と、図示を省略した露光装置との間で基板の受け渡しを行うインターフェース部IFと、インデクサ部ID、各液体処理ユニット、熱処理部2の各熱処理ユニットおよびインターフェース部IFの間で基板を搬送する基板搬送ユニットTRとを備える。
【0022】
なお、第1のスピンコータSC1の上方には、熱処理部2を構成する熱処理ユニットとしてのクールプレートユニットCP1と密着強化ユニットAHLとが配設されており、第2のスピンコータSC2の上方には、熱処理部2を構成する熱処理ユニットとしてのクールプレートユニットCP2とホットプレートユニットHP1とが配設されている。また、第1のスピンデベロッパSD1の上方には、熱処理部2を構成する熱処理ユニットとしての第3のクールプレートユニットCP3と第2のホットプレートユニットHP2とが配設されており、第2のスピンデベロッパSD2の上方には、熱処理部2を構成する熱処理ユニットとしての第4のクールプレートユニットCP4と第3のホットプレートユニットHP3とが配設されている。
【0023】
ここで、各クールプレートユニットCP1、CP2、CP3、CP4は基板を冷却して処理するためのものであり、また、各ホットプレートユニットHP1、HP2、HP3は基板を加熱して処理するためのものであり、さらに、密着強化ユニットAHLは、基板を加熱して密着強化処理を行うものである。
【0024】
基板処理装置の中央部に配設された基板搬送ユニットTRは、インデクサ部ID、各液体処理ユニット、熱処理部2の各熱処理ユニットおよびインターフェース部IFにアクセスして、これらとの間で基板の受け渡しをするためのものである。この基板搬送ユニットは、後述するように、鉛直方向(Z軸方向)、水平方向(X方向)および回転方向(θ方向)に移動可能な一対の基板搬送アーム5a、5bを備える。
【0025】
基板処理装置の一端に配設されたインデクサ部IDは、複数枚の基板を収納したカセットを複数個載置可能な載置台と、載置台上に載置されたカセットから処理を行うべき基板を取り出して基板搬送ユニットTRに搬送し、あるいは、処理が完了した基板を基板搬送ユニットTRから受け取って載置台に載置されたカセット内に収納する搬送機構とを有する。
【0026】
また、基板処理装置の他端に配設されたインターフェース部IFは、フォトレジストが塗布された基板を基板搬送ユニットTRから受け取って図示を省略した露光装置に搬送し、あるいは、露光が終了した基板を露光装置から受け取る搬送機構と、基板を一時的に収納するバッファカセットを載置するための載置台とを有する。
【0027】
次に、基板搬送ユニットTRの構成について説明する。図2は、この基板搬送ユニットTRの要部を示す斜視図である。
【0028】
この基板搬送ユニットTRは、基板Wを保持して搬送するための上下一対の基板搬送アーム5a、5bと、これらの基板搬送アーム5a、5bを互いに独立して水平方向(X方向)に移動させるための水平移動機構と、これらの基板搬送アーム5a、5bを同期して鉛直方向(Z方向)に移動させるための伸縮昇降機構と、これらの基板搬送アーム5a、5bを鉛直軸まわり(θ方向)に同期して回転させるための回転駆動機構とを備える。
【0029】
上述した伸縮昇降機構は、カバー24をカバー23内に、カバー23をカバー22内に、カバー22をカバー21内に、各々収納可能なテレスコピック型の多段入れ子構造を有する。基板搬送アーム5a、5bを下降させる際には、カバー24をカバー23内に、カバー23をカバー22内に、カバー22をカバー21内に、各々収納する。また、基板搬送アーム5a、5bを上昇させる際には、カバー24をカバー23内から、カバー23をカバー22内から、カバー22をカバー21内から、各々引き出すようにする。
【0030】
また、上述した回転駆動機構は、テレスコピック型の伸縮昇降機構を基台25に対してθ方向に回転させる構成を有する。なお、基台25には、カバー26が付設されている。
【0031】
次に、上述した基板搬送アーム5a、5b、および、これらの基板搬送アーム5a、5bを互いに独立して水平方向に移動させるための水平移動機構の構成について説明する。図3は基板搬送アーム5a、5bの斜視図である。
【0032】
これらの基板搬送アーム5a、5bは、各々、基台50上方において、基板Wを保持するための基板保持部51と、第1連結部材52と、第2連結部材53とを備え、この第1、第2連結部材52、53が屈伸動作を行うことにより、基板保持部51を水平方向であるX方向に直進させる構成を有する。なお、図4に示すように、基板保持部51の上面における基板Wとの当接部には、そこに保持した基板Wの位置決めを行うためのテーパ構造を有する当たり部材60が付設されている。
【0033】
図5は、基板搬送アーム5aの内部構造を示す側断面図である。なお、基板搬送アーム5bも、この基板搬送アーム5aと同様の構造を有する。
【0034】
この基板搬送アーム5aは、基板Wを保持するための先端側に設けられた基板保持部51と、この基板保持部51を水平面内で回動自在に支持する第1連結部材52と、この第1連結部材52を水平面内で回動自在に支持する第2連結部材53と、この第2連結部材53を水平面内で回動させるモータ54を有する水平移動機構とを備える。
【0035】
基板保持部51の基端部には軸55が配設されており、この軸55にはプーリ61が固定されている。また、第1連結部材52の基端部には軸56が配設されており、この軸56には2個のプーリ62、63が固定されている。さらに、第2連結部材53の基端部にはモータ54と連結する軸57が配設されており、この軸57にはプーリ64が回転自在に装着されている。また、プーリ61とプーリ62との間には同期ベルト58が、プーリ63とプーリ64との間には同期ベルト59が、各々掛架されている。
【0036】
ここで、プーリ61の径とプーリ62の径とは2対1に設定され、プーリ63の径とプーリ64の径とは1対2に設定されている。また、軸55から軸56までの距離と軸56から軸57までの距離とは、いずれもRに設定されている。
【0037】
図6は、上述した構成を有する基板搬送アーム5a、5bの動作を概念的に説明する説明図である。
【0038】
モータ54の駆動により軸57を介して第2連結部材53を角度αだけ反時計回りの方向に回動させる。これにより、第2連結部材53の先端部に位置する軸56は、同期ベルト59およびプーリ63を介して駆動を受け、軸57の回転角度の2倍の角度β=2αだけ時計回りの方向に回転する。これによって、第1連結部材52の先端部に位置する軸55は、図6に示すX方向に直進する。
【0039】
このとき、軸55は、プーリ61、62および同期ベルト58により回転角を制御されている。ここで、第1連結部材52を基準とすると、軸55は軸56の1/2の角度γ=αだけ反時計回りの方向に回転することになるが、第1連結部材52自体も回転していることから、基板保持部51は基台50に対して同一姿勢を維持した状態でX方向に直進することになる。
【0040】
以上のように、基板搬送ユニットTRは、基板Wを保持して搬送するための上下一対の基板搬送アーム5a、5bと、これらの基板搬送アーム5a、5bを互いに独立して水平方向に移動させるための水平移動機構と、これらの基板搬送アーム5a、5bを同期して鉛直方向に移動させるための伸縮昇降機構と、これらの基板搬送アーム5a、5bを鉛直軸まわりに同期して回転させるための回転駆動機構とを備え、基板保持部51に保持した基板Wを任意の基板処理ユニットに搬送することが可能な構成となっている。
【0041】
次に、熱処理部2を構成する熱処理ユニットのうち、密着強化ユニットAHLおよびホットプレートユニットHP1、HP2、HP3の構成について説明する。図7は、熱処理ユニットとしてのホットプレートユニットHP1の概要図であり、図8はその熱処理プレート71の平面図である。なお、密着強化ユニットAHLおよび他のホットプレートユニットHP2、HP3も、このホットプレートユニットHP1と同様の構成を有する。
【0042】
このホットプレートユニットHP1は、熱処理プレート71と、この熱処理プレート71の下面に配設されたヒータ72と、このヒータ72のさらに下面に配設された冷却ジャケット73と、熱処理プレート71の温度を検出するための温度センサ74とを備える。
【0043】
前記熱処理プレート71は、その上方に基板Wを載置して熱処理するためのものであり、例えば、アルミニュウム等の伝熱性が良好な金属材料によって円筒状に形成されている。なお、図示を省略しているが、熱処理プレート71の表面には、アルミナ、マテアタイト等の低伝熱部材から構成された3個の球体が配設されている。この球体の上端は、熱処理プレート71の表面より微小量だけ突出する状態で配設されており、基板Wと熱処理プレート71の表面との間にいわゆるプロキシミティギャップと称される微小間隔を保った状態で、基板Wを熱処理プレート71の球体上に載置、支持して、この基板Wを加熱するよう構成されている。
【0044】
なお、基板Wを、熱処理プレート71の表面と直接接触する状態で熱処理プレート上に載置してもよい。
【0045】
前記ヒータ72は、熱処理プレート71を加熱するためのものであり、例えば、マイカヒータ等の平面状のヒータが使用される。
【0046】
前記冷却ジャケット73は、熱処理プレート71の温度を直前の設定温度より低い設定温度まで降温するために熱処理プレート71を冷却するためのものである。
【0047】
この冷却ジャケット73の下面には、後述する冷却用気体供給源84から供給される冷却用気体を注入するための4個の注入口81が配設されている。これらの注入口81は、平面視において熱処理プレート71の中心部付近に中心部を中心として等距離の位置に形成されている。また、熱処理プレート71の周縁部側には、4個の排出口82が形成されており、各注入口81と排出口82とは、気体流路83により連通接続されている。なお、各気体流路83は、冷却ジャケット73に接する面積を増大させるため、図8に示すように、多数の屈曲部を有する形状に形成されている。
【0048】
上記各注入口81は、気体配管87により、流量調整弁86および電磁開閉弁85を介して、冷却用気体を供給するための冷却用気体供給源84と接続されている。なお、この冷却用気体としては、例えばクリーンルームのユーティリティとして一般的に配備されているドライエア供給源から供給されるドライエアを使用することができる。
【0049】
このような構成を有するホットプレートユニットHP1においては、熱処理プレート71の温度を直前の設定温度より低い温度に変更する際には、この冷却ジャケット73により熱処理プレート71を急速に強制冷却することで、熱処理プレート71の温度を直前の設定温度より低い温度に迅速に変更することが可能となる。
【0050】
次に、この基板処理装置の主要な電気的構成について説明する。図9は、この基板処理装置の主要な電気的構成を示すブロック図である。
【0051】
この基板処理装置は、装置の制御に必要な動作プログラムが格納されたROM91と、制御時にデータ等が一時的にストアされるRAM92と、論理演算を実行するCPU93とからなる制御部9を備える。
【0052】
この制御部9は、インターフェース94を介して、図9に示すホットプレートユニットHP1を含む各熱処理ユニットにおける各々のヒータ72、センサ74および電磁開閉弁85と接続されている。また、この制御部9は、インターフェース94を介して、基板搬送アーム5a、5bを水平移動するためのモータ54と、基板搬送アーム5a、5bを昇降するために伸縮昇降機構を駆動する図示しないモータと、基板搬送アーム5a、5bを回転するために回転駆動機構を駆動する図示しないモータ等とに接続されている。
【0053】
なお、この制御部9は、後述するいずれかのホットプレートユニットHP1、HP2、HP3または密着強化ユニットAHLにおける熱処理プレート71が第1の温度Aから第2の温度Bとなるまでに要する時間t1と、基板搬送ユニットTRが第2の処理温度Bで処理すべき基板Wを搬入した後この基板Wが前記いずれかのホットプレートユニットHP1、HP2、HP3または密着強化ユニットAHLに到達するまでに要する時間t2と、現在の基板処理工程において第1の温度Aで処理すべき最後の基板Wが前記いずれかのホットプレートユニットHP1、HP2、HP3または密着強化ユニットAHLから排出されるのに要する時間t3とを演算するための演算手段として機能する。
【0054】
また、この制御部9は、[t1−t2+t3]時間が経過した以降に、基板搬送ユニットTRにより第2の処理温度Bで処理すべき基板Wの搬入を開始させる搬送制御手段としても機能する。
【0055】
次に、上述した構成を有する基板処理装置による基板Wの処理工程について説明する。図10は、この基板処理装置による基板Wの処理フローを示すフロー図である。
【0056】
前段の処理工程からキャリアに収納された状態でインデクサ部IDに搬入された基板Wは、このインデクサ部IDにおいて図示しない基板移載手段によりキャリアから取り出され、基板搬送ユニットTRに受け渡され、基板搬送ユニットTRにより密着強化ユニットAHLに搬送される。そして、この基板Wは、密着強化ユニットAHLにおいて加熱による密着強化処理を施された後、基板搬送ユニットTRによりクールプレートユニットCP1に搬送されて冷却される。
【0057】
冷却後の基板Wは、基板搬送ユニットTRによりスピンコータSC1またはSC2のいずれかに搬送されてその表面にフォトレジストを塗布される。そして、この基板Wは、ホットプレートユニットHP1において加熱によるプリベーク処理を施された後、基板搬送ユニットTRによりクールプレートユニットCP2に搬送されて冷却される。冷却後の基板Wは、基板搬送ユニットTRによりインターフェースIFに搬送される。
【0058】
インタフェースIFに搬送された基板Wは、図示しない移載ロボットによりステッパSTPに搬送され、その表面のフォトレジストに対してパターン露光が施される。パターン露光後の基板Wは、移載ロボットにより、再度、インターフェースIFに搬送される。
【0059】
インターフェースIFに搬送された基板Wは、基板搬送ユニットTRによりホットプレートユニットHP2に搬送される。そして、この基板Wは、ホットプレートユニットHP2において加熱によるポストエクスポージャベーク処理を施された後、基板搬送ユニットTRによりクールプレートユニットCP3に搬送されて冷却される。
【0060】
冷却後の基板Wは、基板搬送ユニットTRによりスピンデベロッパSD1またはSD2のいずれかに搬送されてパターン露光後のフォトレジストを現像処理される。そして、この基板Wは、ホットプレートユニットHP3において加熱によるポストベーク処理を施された後、基板搬送ユニットTRによりクールプレートユニットCP4に搬送されて冷却される。そして、冷却後の基板Wは、基板搬送ユニットTRにより、インデクサ部IDに搬送され、キャリアに収納された後、後段の処理工程に向けて搬出される。
【0061】
なお、上述した基板処理工程においては、基板搬送ユニットTRにおける一対の基板搬送アーム5a、5bのうち、一方の基板搬送アームが各処理ユニット中の基板Wを処理ユニットから搬出した後、他方の基板搬送アームがその処理ユニットに基板Wを搬入するという動作を実行する。
【0062】
一方、このような基板処理工程においては、基板処理装置はタクト管理を行いつつ複数枚の基板Wからなるロットを連続して処理する構成となっている。ここで、タクト管理とは、基板Wの処理手順に沿って基板搬送ユニットTRを循環させるにあたって、タクトタイムTが一定に保たれるように制御することをいう。これにより、例えば、特許第2638668号や、特開平8−153765号公報に記載されているように、基板Wの熱履歴を一定に保つことが可能となる。
【0063】
ここで、タクトタイムTは、基板Wの処理フローに従ってインデクサ部IDから所定の処理ユニットを経て再びインデクサ部IDに戻るまでに、ある基板Wを基板搬送ユニットTRによって次の行程に移す一連の繰り返し作業(循環搬送)の周期をいう。すなわち、タクトタイムTとは、基板搬送ユニットTRがある処理ユニットにおける動作開始後、順次動作を行って再度同一の処理ユニットで同一の動作を開始するまでの時間をいう。このタクトタイムTは、同一の基板処理フローで処理すべき基板Wを連続投入して基板処理装置を無限に連続動作させた場合のスループットタイムと一致する。
【0064】
タクトタイムTの決定は、基板Wの搬送順序、処理時間等に基づいて搬送時間によって律速される搬送律速であるか、各処理ユニットにおける処理時間によって律速される処理律速であるか等を判定し、その判定結果に基づいて基板処理フローに要する全処理時間を最小とすることによって行う。
【0065】
ところで、上述したように、近年においては、基板W上に形成されるパターンの特性に応じて種々のフォトレジストが使用されており、これに対応して各熱処理ユニット、特に、ホットプレートユニットHP1、HP2、HP3および密着強化ユニットAHLにおける基板Wの処理温度も異なっている。このため、ホットプレートユニットHP1、HP2、HP3および密着強化ユニットAHLにおける各熱処理プレート71の温度を任意の温度に調整することにより、基板Wを任意の処理温度で処理する必要がある。
【0066】
このような場合においては、熱処理プレート71の温度が次に処理を行うべき基板Wの処理温度と一致した後に、次に処理を行うべき基板Wの搬入を開始した場合には、熱処理プレート71の温度が次に処理を行うべき基板Wの処理温度となるまでの間、基板処理装置による基板Wの処理動作が停止されることになる。
【0067】
この基板W処理動作の停止時間は、処理温度を変更する熱処理ユニットが、基板処理装置における基板Wの処理フローの後工程に位置する程、顕著となる。例えば、図10に示す処理フローにおいてクールプレートユニットCP2における処理温度を変更する場合においては、基板Wがインデクサ部IDからクールプレートユニットCP2まで処理/搬送されるのに要する時間だけ、基板Wの処理動作が停止することになる。
【0068】
このため、この発明に係る基板処理装置においては、次のような手順により、基板搬送ユニットTRによるインデクサ部IDからの基板Wの搬入動作を開始している。なお、以下の説明においては、プリベーク処理を行うホットプレートユニットHP1により基板Wを処理する温度が、現在処理中の第1の処理温度Aから新たな第2の処理温度Bに変更された場合について説明する。
【0069】
この場合においては、先ず、第1の処理温度Aと第2の温度Bと基づき、ホットプレートユニットHP1における熱処理プレート71が第1の温度Aから第2の温度Bとなるまでに要する時間t1を演算する。この演算は、制御部9において、下記の式を演算することにより行われる。
【0070】
t1=k1(B−A)+k2(但し、k1、k2は定数)
【0071】
このような式を利用するのは、熱処理プレート71が第1の温度Aから第2の温度Bとなるまでに要する時間t1は、第1の処理温度Aと第2の温度Bとの温度差にほぼ比例することが判明しているためである。なお、定数k1、k2の値は、熱処理プレート71の昇降温度を予め実験的に測定することにより求められる。
【0072】
次に、基板搬送ユニットTRが、第2の処理温度Bで処理すべき基板Wをインデクサ部IDから搬入した後、この基板WがホットプレートユニットHP1に到達するまでに要する時間t2を演算する。この演算は、制御部9において、タクト時間Tと、インデクサ部IDからホットプレートユニットHP1至るまでの工程数を乗算することにより行われる。
【0073】
なお、この工程数は、第2の処理温度Bで処理すべき基板Wが図10に示す処理フローに従って処理される場合には3となる。第2の処理温度Bで処理すべき基板Wの処理フローが変更された場合においては、第2の処理温度Bで処理すべき基板Wがインデクサ部IDからホットプレートユニットHP1至るまでの工程数をカウントすればよい。
【0074】
次に、現在ホットプレートユニットHP1において第1の温度Aで処理すべき最後の基板WがこのホットプレートユニットHP1から排出されるのに要する時間t3を演算する。この演算は、例えば、インデクサ部IDからホットプレートユニットHP1からスピンコータSC1またはSC2までの間に存在する第1の温度Aで処理すべき基板Wの枚数とタクトタイムTとを乗算することにより行われる。
【0075】
そして、[t1−t2+t3]時間が経過した以降に、基板搬送ユニットTRにより第2の処理温度Bで処理すべき基板Wのインデクサ部IDからの搬入を開始させる。このとき、[t1−t2+t3]時間が経過した後できるだけ早く基板搬送ユニットTRにより第2の処理温度Bで処理すべき基板Wのインデクサ部IDからの搬入を開始させることが好ましく、[t1−t2+t3]時間が経過した直後に基板搬送ユニットTRにより第2の処理温度Bで処理すべき基板Wのインデクサ部IDからの搬入を開始させることが好ましい。
【0076】
このような手順により基板搬送ユニットTRによるインデクサ部IDからの基板Wの搬入動作を開始した場合には、熱処理プレート71が第1の温度Aから第2の温度Bまで変更された後すぐに、第2の処理温度Bで処理すべき基板WがホットプレートユニットHP1に到達する。このため、基板Wに対する処理温度が変更された場合においても、基板Wを効率よく処理することが可能となる。
【0077】
なお、上述した基板処理装置は、タクト管理を行いつつ複数内の基板Wからなるロットを連続して処理する構成となっている。このような場合には、基板処理装置におけるタクトタイムをTとし、[t1−t2]/Tの小数点以下を切り上げた値をnとしたとき、[nT+t3]時間が経過した後に、基板搬送ユニットTRにより第2の処理温度Bで処理すべき基板Wのインデクサ部IDからの搬入を開始させる必要がある。
【0078】
このような構成とすることにより、第1の処理温度Aで処理すべき基板Wと第2の処理温度Bで処理すべき基板Wとが同一基板処理装置内で混在した場合においても、基板搬送ユニットTRにより第2の処理温度Bで処理すべき基板Wのインデクサ部IDからの搬入動作の開始時期がタクトタイムの始期と一致することになり、上述したタクト管理を有効に実行せしめることが可能となるためである。
【0079】
以上のような手順による基板搬送ユニットTRのインデクサ部IDからの基板Wの搬入動作は、別の観点から見れば、次のように表現することができる。
【0080】
すなわち、上述した動作は、第1の処理温度Aで処理される最後の基板WがホットプレートユニットCP1における熱処理を完了した後、[t1−t2]時間が経過した以降に、基板搬送ユニットTRにより第2の処理温度Bで処理すべき基板Wのインデクサ部IDからの搬入を開始させることと同義である。
【0081】
このとき、熱処理プレートが前記第1の温度Aから前記第2の温度Bとなるまでに要する時間t1が、基板搬送ユニットTRが第2の処理温度Bで処理すべき基板Wを搬入した後この基板WがホットプレートユニットHP1に到達するまでに要する時間t2よりも小さい場合には、第1の処理温度Aで処理される最後の基板WがホットプレートユニットHP1における熱処理を完了する[t1−t2]時間前以降に、基板搬送ユニットTRにより第2の処理温度Bで処理すべき基板Wのインデクサ部IDからの搬入を開始させることと同義となる。
【0082】
なお、このように、熱処理プレートが前記第1の温度Aから前記第2の温度Bとなるまでに要する時間t1が、基板搬送ユニットTRが第2の処理温度Bで処理すべき基板Wを搬入した後この基板WがホットプレートユニットHP1に到達するまでに要する時間t2よりも小さい場合には、上述した[t1−t2]の値は負となるが、この場合においても[t1−t2]/Tの小数点以下を切り上げるとは、[t1−t2]が正の場合と同様、「[t1−t2]/Tあるいはt1/Tにおける小数点以下の端数を取り去り、その代わりに末位に1を加える」ことを指す。これにより、基板Wが1タクトタイム分だけ早く搬入されてしまうという現象を防止することができる。
【0083】
ここで、例えば特開平11−54587号公報に記載されているように、各処理ユニットのうち同一種類の処理を行う複数の熱処理ユニット(例えば、ホットプレートユニットHP1、HP2、HP3および密着強化ユニットAHL)を同一種類処理群として取り扱い、この同一種類処理群のうち最短時間で処理を開始することができる熱処理ユニットを優先して使用するカテゴリー制御を行った場合には、最短時間で処理を開始することができる熱処理ユニット(ホットプレートユニットHP1、HP2、HP3および密着強化ユニットAHL)を上述したホットプレートユニットHP1として使用すればよい。
【0084】
また、ホットプレートユニットHP1、HP2、HP3および密着強化ユニットAHLのうちのいずれかの熱処理ユニットを使用しない処理工程により基板Wを処理している場合や、ホットプレートユニットHP1、HP2、HP3および密着強化ユニットAHL以外に現在未使用の熱処理ユニットが配設されている場合等においては、未使用の熱処理ユニットにおける熱処理プレート71の温度を第2の処理温度Bに変更して使用すればよい。この場合においては、上述した時間t3をゼロとして取り扱えばよい。
【0085】
さらに、第1の処理温度Aで処理すべき基板Wと第2の処理温度Bで処理すべき基板Wとを同一処理工程で処理する場合においては、上述した手順による基板搬送ユニットTRのインデクサ部IDからの基板Wの搬入動作は、別の観点から見れば、次のように表現することができる。
【0086】
すなわち、例えば、第1の処理温度Aで処理すべき基板Wと第2の処理温度Bで処理すべき基板Wとを、共に、例えば図10に示す処理工程で処理する場合においては、上記の場合と同様、ホットプレートユニットHP1が第1の温度Aから前記第2の温度Bになるまでに要するを時間t1、基板処理装置におけるタクトタイムをT、t1/Tの小数点以下を切り上げた値をnとしたとき、基板搬送ユニットTRによるインデクサ部IDからの基板Wの搬入動作を、第1の処理温度Aで処理すべき基板Wと第2の処理温度Bで処理すべき基板Wとの間で、nT時間だけ停止させればよい。
【0087】
これは、第1の処理温度Aで処理すべき基板Wと第2の処理温度Bで処理すべき基板Wとを同一処理工程で処理する場合においては、第1の処理温度Aで処理すべき基板Wと第2の処理温度Bで処理すべき基板Wとの間に、ホットプレートユニットHP1の温度変更に要する時間だけラグタイムが存在すればよいためである。
【0088】
なお、上述した実施の形態においては、いずれも、基板Wを加熱処理するホットプレートユニットHP1、HP2、HP3および密着強化ユニットAHLにおける処理温度を変更しているが、基板Wを冷却処理するクールプレートユニットCP1、CP2、CP3、CP4の温度を変更するようにした基板処理装置にこの発明を適用することも可能である。
【0089】
【発明の効果】
請求項1乃至請求項8に記載の発明によれば、熱処理ユニットにおける基板の処理温度が変更された場合においても、基板を効率よく処理することが可能となる。このため、互いに熱処理ユニットにおける処理温度が異なる複数のロットの基板を処理する際に、全体的なスループットを向上させることができる。
【0090】
このとき、タクトタイムを考慮して基板の搬入を開始するようにした場合には、1の処理温度Aで処理すべき基板Wと第2の処理温度Bで処理すべき基板Wとが同一基板処理装置内で混在した場合においても、タクト管理を有効に実行せしめることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る基板処理装置を模式的に示す平面概要図である。
【図2】基板搬送ユニットTRの要部を示す斜視図である。
【図3】基板搬送アーム5a、5bの斜視図である。
【図4】基板保持部51に付設された当たり部材60を示す正面図である。
【図5】基板搬送アーム5aの内部構造を示す側断面図である。
【図6】基板搬送アーム5a、5bの動作を概念的に説明する説明図である。
【図7】ホットプレートユニットHP1の概要図である。
【図8】熱処理プレート71の平面図である。
【図9】基板処理装置の主要な電気的構成を示すブロック図である。
【図10】基板処理装置による基板Wの処理フローを示すフロー図である。
【符号の説明】
2 熱処理部
3 第1の磁石
4 第2の磁石
5a 基板搬送アーム
5b 基板搬送アーム
9 制御部
71 熱処理プレート
72 ヒータ
73 冷却ジャケット
74 温度センサ
ID インデクサ部ID
IF インターフェース部IF
TR 搬送ユニット
SC1 第1のスピンコータ
SC2 第2のスピンコータ
SD1 第1のスピンデベロッパ
SD2 第2のスピンデベロッパ
AHL 密着強化ユニット
HP1 ホットプレートユニット
HP2 ホットプレートユニット
HP3 ホットプレートユニット
CP1 クールプレートユニット
CP2 クールプレートユニット
CP3 クールプレートユニット
CP4 クールプレートユニット
W 基板
Claims (8)
- 前段の処理工程から搬送されてきた基板を搬入するための基板搬送ユニットと、基板を加熱または冷却して熱処理するための熱処理プレートを含む熱処理ユニットと、基板に液体を供給して処理する液体処理ユニットとを備えた基板処理装置であって、
現在の基板処理工程において前記熱処理ユニットにより基板を処理する第1の処理温度Aと、次の基板処理工程において前記熱処理ユニットにより基板を処理する第2の温度Bと基づき、前記熱処理プレートが前記第1の温度Aから前記第2の温度Bとなるまでに要する時間t1を演算する演算手段と、
前記基板搬送ユニットが第2の処理温度Bで処理すべき基板を搬入した後、この基板が前記熱処理ユニットに到達するまでに要する時間t2を演算する演算手段と、
現在の基板処理工程において第1の温度Aで処理すべき最後の基板が前記熱処理ユニットから排出されるのに要する時間t3を演算する演算手段と、
[t1−t2+t3]を演算する演算手段と、
[t1−t2+t3]時間が経過した後に、前記基板搬送ユニットにより第2の処理温度Bで処理すべき基板の搬入を開始させる搬送制御手段と、
を備えたことを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1に記載の基板処理装置において、
[t1−t2]を演算する演算手段と、
基板処理装置におけるタクトタイムをTとし、[t1−t2]/Tの小数点以下を切り上げた値をnとして[nT+t3]を演算する演算手段と、
を備え、
前記搬送制御手段は、[nT+t3]時間が経過した後に、前記基板搬送ユニットにより第2の処理温度Bで処理すべき基板の搬入を開始させる基板処理装置。 - 前段の処理工程から搬送されてきた基板を搬入するための基板搬送ユニットと、基板を加熱または冷却して熱処理するための熱処理プレートを含む熱処理ユニットと、基板に液体を供給して処理する液体処理ユニットとを備えた基板処理装置であって、
現在の基板処理工程において前記熱処理ユニットにより基板を処理する第1の処理温度Aと、次の基板処理工程において前記熱処理ユニットにより基板を処理する第2の温度Bとに基づき、前記熱処理プレートが前記第1の温度Aから前記第2の温度Bとなるまでに要する時間t1を演算する演算手段と、
前記基板搬送ユニットが第2の処理温度Bで処理すべき基板を搬入した後、この基板が前記熱処理ユニットに到達するまでに要する時間t2を演算する演算手段と、
[t1−t2]を演算する演算手段と、
[t1>t2]である場合には前記第1の処理温度Aで処理される最後の基板が前記熱処理ユニットにおける熱処理を完了した後[t1−t2]時間が経過した後に、また、[t1<t2]である場合には前記第1の処理温度Aで処理される最後の基板が前記熱処理ユニットにおける熱処理を完了する前の[t1−t2]時間後に、前記基板搬送ユニットにより第2の処理温度Bで処理すべき基板の搬入を開始させる搬送制御手段と、
を備えたことを特徴とする基板処理装置。 - 請求項3に記載の基板処理装置において、
基板処理装置におけるタクトタイムをTとし、[t1−t2]/Tの小数点以下を切り上げた値をnとしてnTを演算する演算手段を備え、
前記搬送制御手段は、[t1>t2]である場合には、前記第1の処理温度Aで処理される最後の基板が前記熱処理ユニットにおける熱処理を完了するnT時間後に、前記基板搬送ユニットにより第2の処理温度Bで処理すべき基板の搬入を開始させ、また、[t1<t2]である場合には、前記第1の処理温度Aで処理される最後の基板が前記熱処理ユニットにおける熱処理を完了する前のnT時間後に、前記基板搬送ユニットにより第2の処理温度Bで処理すべき基板の搬入を開始させる基板処理装置。 - 請求項1乃至請求項4いずれかに記載の基板処理装置において、
前記熱処理プレートが前記第1の温度Aから前記第2の温度Bとなるまでに要する時間t1を、式t1=k1(B−A)+k2(但し、k1、k2は定数)に基づいて演算する基板処理装置。 - 前段の処理工程から搬送されてきた基板を搬入するための基板搬送ユニットと、基板を加熱または冷却して熱処理するための熱処理プレートを含む熱処理ユニットと、基板に液体を供給して処理する液体処理ユニットとを備えた基板処理装置により基板を処理する基板処理方法であって、
現在の基板処理工程において前記熱処理ユニットにより基板を処理する第1の処理温度Aと、次の基板処理工程において前記熱処理ユニットにより基板を処理する第2の温度Bとに基づき、前記熱処理プレートが前記第1の温度Aから前記第2の温度Bとなるまでに要する時間t1を演算し、
前記基板搬送ユニットが第2の処理温度Bで処理すべき基板を搬入した後、この基板が前記熱処理ユニットに到達するまでに要する時間t2を演算し、
現在の基板処理工程において第1の温度Aで処理すべき最後の基板が前記熱処理ユニットから排出されるのに要する時間t3を演算し、
[t1−t2+t3]を演算し、
[t1−t2+t3]時間が経過した後に、前記基板搬送ユニットにより第2の処理温度Bで処理すべき基板の搬入を開始する
ことを特徴とする基板処理方法。 - 請求項6に記載の基板処理方法において、
[t1−t2]を演算し、
基板処理装置におけるタクトタイムをTとし、[t1−t2]/Tの小数点以下を切り上げた値をnとして[nT+t3]を演算し、
[nT+t3]時間が経過した後に、前記基板搬送ユニットにより第2の処理温度Bで処理すべき基板の搬入を開始させる基板処理方法。 - 前段の処理工程から搬送されてきた基板を搬入するための基板搬送ユニットと、基板を加熱または冷却して熱処理するための熱処理プレートを含む熱処理ユニットと、基板に液体を供給して処理する液体処理ユニットとを備えた基板処理装置により、第1の処理温度Aで処理すべき基板と第2の処理温度Bで処理すべき基板とを同一処理工程で処理する基板処理方法であって、
前記熱処理プレートが前記第1の温度Aから前記第2の温度Bになるまでに要するを時間t1、基板処理装置におけるタクトタイムをT、t1/Tの小数点以下を切り上げた値をnとしてnTを演算し、
前記基板搬送ユニットによる基板の搬入動作を、第1の処理温度Aで処理すべき基板と第2の処理温度Bで処理すべき基板との間で、nT時間だけ停止させることを特徴とする基板処理方法。
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