JP3723272B2 - レンズ付きフイルムユニット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、レンズ付きフイルムユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
レンズ付きフイルムユニットには、露光開口を挟んだ両側にそれぞれパトローネを収納するパトローネ収納室と未露光の写真フイルムを収納するフイルム収納室とが設けられており、撮影によりフイルム後端側の露光コマから露光を行い、撮影後のフイルム巻き上げ操作により露光済みの写真フイルムをパトローネの内部に収納する。そして、最後のコマに撮影を完了した後のフイルム巻き上げ操作によってフイルム先端部までをパトローネの内部に完全に収納できる。これにより、現像所での取り出しの際に、パトローネからフイルム先端部が飛び出ていないので、パトローネ収納室から確実に取り出すことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、現像所では、提出されたレンズ付きフイルムユニットを確認する意味で、必ずフイルム巻き上げ操作を行っている。というのは、レンズ付きフイルムユニットに露光済みの写真フイルムをパトローネに巻き込んだことを知らせる手段がなく、最後のコマに撮影を完了した後のフイルム巻き上げ操作量が足らずに、フイルム先端部までをパトローネの内部に完全に巻き込んでいない恐れがあるためである。
【0004】
本発明は、露光済みの写真フイルムがパトローネの内部に収納したことを認識させる手段を備えたレンズ付きフイルムユニットを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本願発明のレンズ付きフイルムユニットでは、パトローネ収納室の近傍で前記フイルム通路に入り込む一端が前記フイルム通路を通る写真フイルムのうちのフイルム幅方向に沿った一方のエッジにフイルム幅方向に向けて当接するフイルム有位置と、前記写真フイルムの全てがパトローネに巻き込まれたときに前記一端の前記エッジとの当接が解除されるフイルム無位置との間で移動自在に設けられており、前記一端を前記エッジに押し付ける方向に向けて付勢部材により付勢されている当接部材と;前記当接部材がフイルム無位置に向けて移動することに連動して、該フイルムユニットの外部に写真フイルムの全部をパトローネの内部に巻き込んだ旨を表示する表示位置に移動する表示部材と;を備えたものである。
【0006】
これによれば、最後のコマに撮影を完了した後のフイルム巻き上げ操作により露光済みの写真フイルムの全部がパトローネの内部に巻き込まれると、当接部材がフイルム有位置からフイルム無位置に移動する。この移動に連動して表示手段が該フイルムユニットの外部に、巻き込み完了の旨の表示位置に移動する。当接部材の一端には、写真フイルムのエッジが摺動する。そこで、一端がエッジから脱落しないように、切り欠き部を当接部材の一端に形成するのが好適である。当接部材としては、フイルム幅方向にスライド移動する検知棒や、フイルム幅方向に向けて回転する検知レバーとするのが好適である。
【0007】
また、表示部材は、第2の付勢部材の付勢に抗して前記当接部材の他端で非表示位置に保持されており、前記当接部材のフイルム無位置への移動により前記他端が退避することで前記第2の付勢部材の付勢により表示位置に回転するように構成するのが好適である。さらに、写真フイルムとしては、フイルム先端とフイルム後端との間の有効露光範囲に、撮影コマに対して2個の配列でパーフォレーションを形成した写真フイルムとしてもよい。
【0008】
【発明の実施の形態】
図2は、レンズ付きフイルムユニット10の外観を示すものである。レンズ付きフイルムユニット10は、写真フイルムパトローネや各種撮影機構が内蔵されたユニット本体11とこれを収納する外ケース12とから構成されている。外ケース12は、ユニット本体11に組み込まれた巻上げノブ13、及びシャッタボタン14等を露呈させるような輪郭となっており、また、フイルム巻込み完了用の表示窓15、撮影レンズ17、ファインダ光学18、及びフイルム枚数表示用の表示窓19等を露出させるための穴が設けられている。
【0009】
ユニット本体11は、図3に示すように、本体基部20、パトローネ付き写真フイルム25、及び外カバーとで構成されている。外カバーは、後カバー21と前カバー23とから構成されている。
【0010】
前カバー23は、本体基部20の前面に着脱自在に取り付けられ、本体基部20との間で露光ユニット22を前及び上下方向から覆う。この前カバー23の上面には、一部を切り欠いて弾性自在に形成したシャッタボタン14が設けられている。
【0011】
本体基部20には、露光開口33を挟んだ両側に各々隙間を空けてパトローネ収納室27とフイルムロール室29とが一体に形成されている。パトローネ収納室27は、パトローネ26を収納するため部屋であり、またフイルムロール室29は、パトローネ26から引き出した未露光の写真フイルム28をフイルムロールの形態で収納するための部屋である。なお、巻芯に未露光の写真フイルムを巻き付けた状態でフイルムロール室に収納してもよい。この場合には、フイルム先端が巻芯から容易に離れるようにしておく。
【0012】
パトローネ収納室27とフイルムロール室29との底は開口となっており、パトローネ付き写真フイルム25を装填した後に、後カバー21に設けたプルトップ式の底蓋30,31によってそれぞれ光密に塞がれる。底蓋30は、露光済みの写真フイルム28を巻き込んだパトローネ26を取り出す際の蓋である。
【0013】
パトローネ収納室27の上には、巻上げノブ13が回動自在に配置されている。巻上げノブ13には、パトローネ26のスプール26bに係合する軸が一体に形成されている。この軸は巻上げノブ13とともにフイルム巻き上げ機構を構成している。巻上げノブ13は、一部が後カバー21の開口21aから露呈されており、この露呈された部分をフイルム巻き上げ方向(図2に示す矢印方向)に回転させることによりスプール26bが回転し、撮影済みの写真フイルム28をパトローネ26の内部に巻き上げる。
【0014】
巻上げノブ13の外周には歯列13aが形成されている。この歯列13aには、本体基部20に設けた逆止爪20aが係合している。逆止爪20aは、巻上げノブ13がフイルム巻き上げ方向とは逆の方向に回転操作されることを禁止する。
【0015】
パトローネ収納室27とフイルムロール室29との間には、暗箱の一部32が設けられている。この暗箱の一部32の前面には、露光付与機構をユニット化した露光ユニット22が着脱自在に取り付けられる。露光ユニット22には、残りの分割暗箱を一体に形成したベースに、撮影レンズ17、間欠スプロケット、フイルム巻き止め機構、シャッタ機構、フイルムカウンタ機構、及びファインダ光学等が組み込まれており、上面に配置した天板46でこれらの機構が支持されている。この露光ユニット22を本体基部20に取り付けることで暗箱が形成される。
【0016】
間欠スプロケットは、本体基部20の暗箱32の上で、且つパトローネ収納室27の側に寄った位置に形成された開口34からフイルム面に向けて突出される。この位置は、写真フイルムのパーフォレーション28a,28bの移送軌跡内とされている。間欠スプロケットは、写真フイルム28の1コマ分の移送により半回転する。この間の回転力を利用してシャッタ機構のシャッタチャージが行われ、半回転した時点でフイルム巻き止め機構が作動して写真フイルムの移送と巻き上げノブ13の巻き上げ操作とを阻止する。また、この間のスプロケットの回転力を利用してフイルムカウンタ機構の一歩進が行われる。
【0017】
写真フイルム28は、フイルム先端とフイルム後端との間の有効露光範囲に、一方の側縁28dに沿って2個のパーフォレーション28a,28bが2種類の間隔で交互に配列されており、間隔の長いパーフォレーション28b,28aの間の中心が露光開口33を通る撮影光軸17aに合うように1コマずつ巻き上げられて露光が行われる。
【0018】
露光開口33が形成された本体基部20の裏面には、パトローネ収納室27とフイルムロール室29との間で写真フイルム28の通路となるフイルム通路が設けられている。このフイルム通路は、後カバー21のフイルム支持面21bが嵌合することで光密にされる。
【0019】
パトローネ26は、スプール26bの回転により写真フイルム28を送り出せる構造とされており、フイルム送出口の内部に開閉自在な蓋部材26aが設けられている。この蓋部材26aは、パトローネ26の内部遮光用であり、この両端には、キー溝が形成されている。これらのキー溝は、スプール26bの軸方向に沿った側面から外部に各々露呈されている。露光ユニット22とパトローネ収納室27との隙間には、現像所で行われる後カバー21の底蓋30を開く動作に連動して蓋部材26aを閉じる蓋部材閉じ機構が内蔵されている。
【0020】
図4に示すように、蓋部材閉じ機構は、捩じりバネ60、駆動軸61、連結棒62、及び後カバー21の底蓋30に形成された係止爪30aとで構成されている。駆動軸61は、パトローネ収納室27の上面に形成した開口27aを通して、パトローネ26の蓋部材26aのキー溝に係合し、蓋部材26aを開閉する。捩じりバネ60は、一端が本体基部20のバネ受けに、また他端が駆動軸61のバネ受けにそれぞれ引っ掛けられ、蓋部材26aが閉じ位置となる方向に向けて駆動軸61を付勢する。
【0021】
連結棒62は、パトローネ収納室27の外側で暗箱の一部32の横に組み込まれ、上端が駆動軸61の回転軌跡内に臨む上昇位置と回転軌跡内から退避する下降位置との間で移動自在に組み込まれる。連結棒62の上端は、上昇位置のときに、蓋部材26cを開いた位置で駆動軸61に当接してその回転を阻止している。この上昇位置のときに連結棒62の下端は、底蓋30がパトローネ収納室27の底を閉じた状態で係止爪30aに係合する。
【0022】
底蓋30を開けると、これに連動して連結棒62が下降位置に移動し、駆動軸61の回転軌跡内から連結棒62の上端が退避し、駆動軸61がバネ60の付勢により回転する。これにより、パトローネ26の蓋部材26aが開く。底蓋30がある程度開かれると、連結棒62の下端と係止爪30aとの係合が解除され、連結棒62は下降位置の状態で保持される。
【0023】
駆動軸61の隣には、パトローネ収納室27の内部のパトローネ26のフイルム出入口の近傍で写真フイルムの在席を検知するフイルム検知手段が配置されている。フイルム検知手段の上方には、天板46の端が位置している。この天板46には、フイルム検知手段のフイルム無しの検知に応答して巻込み完了を表示する表示手段が設けられている。フイルム検知手段は、検知棒63と圧縮バネ64とで構成されており、また表示手段は、表示板65と捩じりバネ66とで構成されている。
【0024】
検知棒63は、詳しくは図1に示すように、フイルムの幅方向に沿って延びた棒形状の真ん中に鍔が設けられた形状とされており、下方側の一端63aがパトローネ収納室27の開口27aを通して写真フイルム28の上側の側端面(以下「エッジ」と称す。)に当接し、また、上方の他端63bが天板46の開口46aを通して上方に露呈され、これらの開口27a,46aによりフイルム幅方向に沿って移動自在に支持されている。
【0025】
圧縮バネ64は、天板46の下面と検知棒63の鍔との間で検知棒63を写真フイルム28に押し付けるように付勢している。この押し付け方向は、フイルム幅方向である。一端63aの先端には、図5に示すように、断面コの字状に切り欠いた切り欠き部63cが形成されている。この切り欠き部63cは写真フイルム28の上側のエッジに入り込んで脱落しないようにされている。
【0026】
表示板65は、詳しくは図6に示すように、天板46の軸46bに回動自在に設けられており、捩じりバネ66により反時計方向に付勢されている。そして、前述した検知棒63の他端63bが天板46の開口46aから突出して、表示板65の回転を阻止している。他端63bで回転が阻止された表示板65は、上面に記された表示マーク65aが表示窓15からずれた状態とされている。また、天板46には、表示窓15から表示マーク65aが露呈する位置で表示板65の回転を阻止するストッパー46cが設けられている。
【0027】
次に上記構成の作用を説明する。レンズ付きフイルムユニット10は、シャッタチャージ直前の状態となっており、間欠スプロケット38の歯38a,38bとの間の間隔の長い面が写真フイルム28に接した状態となっている。写真フイルム28の上側のエッジには、検知棒63の切り欠き部63cが入り込んでいる。検知棒63は、圧縮バネ64の付勢により写真フイルム28に押し付けられている。また、表示板65は、捩じりバネ66で表示位置の方向に向けて付勢されているが、この方向に突出した他端63bで表示位置からずれた位置で回転が阻止されている。このため、表示窓15には、何の表示も示されていない。
【0028】
撮影者は、フイルム巻き上げ操作を行う。この操作は、巻き上げノブ13をフイルム巻き上げ方向に回転させる。これにより、写真フイルム28が巻き上げられ、フイルム後端側から最初の一対のパーフォレーション28a,28bが到達する。これらのパーフォレーション28a,28bが到達することで1コマ分の長さだけ写真フイルム28が移送され、この間に間欠スプロケット38が半回転する。間欠スプロケット38の半回転によりシャッタ機構のシャッタチャージが行われ、半回転した時点でフイルム巻き止め機構が作動して間欠スプロケット38の回転と巻き上げノブ13の回転とを阻止する。これにより、露光開口33には、フイルム後端側の最初のコマがセットされる。
【0029】
撮影は、シャッタボタン14を押下操作する。この操作によりシャッタ機構が作動して露光が行われる。シャッタ機構の作動が完了すると、フイルム巻き止め機構の作動が解除され、次回のフイルム巻き上げ操作が供用される。
【0030】
以下、前述した操作を繰り返すことで、有効露光範囲のフイルム後端側のコマから順に露光が行われ、露光済みの写真フイルム28がパトローネ26に内部に巻き取られる。この間、写真フイルム28の1コマ移送ごとにフイルムカウンタ機構が一歩進して、表示窓19を通して外部にその時点での残りのフイルム枚数を表示する。
【0031】
最後のコマに撮影を行った後には、写真フイルム28の最も先端側にある一対のパーフォレーション28a,28bが間欠スプロケット38に到達し、有効露光範囲外にコマを形成してしまう。このため、これらパーフォレーション28a,28bを無効化する必要がある。この機構は、フイルムカウンタ機構に内蔵されており、最後のコマに撮影を完了した後のフイルム巻き上げ操作により、残りのフイルム枚数が無い旨を表示する位置に歩進した時点で、フイルムカウントをロックし、またフイルム巻き止め機構の作動を阻止するとともに、間欠スプロケット38の回転をロックする。このとき、間欠スプロケット38は歯38a,38bの間隔の長い面をフイルム通路に向けた状態でロックされる。したがって、前述した一対のパーフォレーション28a,28bが到達してもフイルム巻き止め機構が作動せず、しかも間欠スプロケット38の歯38a,38bが写真フイルム28に触れることもないから、安全にフイルム先端部のパトローネ26への巻き込みが行える。
【0032】
引続きフイルム巻き上げ操作を行っても、表示窓19には残りのフイルム枚数が無い旨の表示がなされたままである。このため、この時点では露光済みの写真フイルム28の全部がパトローネ26に巻き込まれているか知る術がない。しかしながら、本実施例では、フイルム先端が検知棒63を通過してしまうと、検知棒63が圧縮バネ64の付勢により下方向に移動し、検知棒63の鍔がパトローネ収納室27の開口27aの縁に当接することで停止する。この移動により、検知棒63の他端63bが天板46から退避するから、表示板65の回転阻止が解除される。したがって、表示板65は、捩じりバネ66の付勢により軸46bを中心として反時計方向に向けて回転し、天板46のストッパー46cで阻止されることで回転が停止される。このとき、表示板65の上面に記した表示マーク65aを表示窓15を通して外部に露呈する表示位置となる。これにより、撮影者は、写真フイルム28の全部がパトローネ26の内部に巻き込まれたことを知り、フイルム巻き上げ操作を終了する。
【0033】
使用済みのレンズ付きフイルムユニット10は、そのまま現像所に提出され、ここで底蓋30が開かれる。この底蓋30の開き動作に連動して蓋部材閉じ機構が作動してパトローネ26の蓋部材26aが閉じられる。このとき、フイルム先端までの全部がパトローネ26の内部に確実に巻き込まれているから、フイルム先端を蓋部材26aで挟み込んで写真フイルム28に傷等を付けることや、パトローネ26を取り出したときにフイルム先端を挟み込んだ蓋部材26aの隙間からパトローネ26の内部に外光が入射して露光済みの写真フイルム28に光被れを生じさせる等の不具合を未然に防止することができる。
【0034】
取り出したパトローネ26は、確実に蓋部材26aが閉まっているから、暗室で蓋部材26aを開いた後に、スプール26bをフイルム送り出し方向に回転させる。これにより、写真フイルム28がフイルム送出口から外部に送り出され、露光済みの写真フイルム28を簡単に現像処理できる。現像した後には焼付け処理が行われて、プリント写真が得られる。現像済みの写真フイルム28は、元のパトローネ26に戻されてプリント写真とともにユーザーに返却される。
【0035】
図7に示す実施例では、フイルム巻込み完了を表示する表示窓15を後カバー21に設けた例である。この実施例では、パトローネ収納室27の内部で写真フイルム28の上側のエッジに当接する検知レバー70と、パトローネ収納室27及びフイルム通路の外部に配置された表示板71とが軸73により一体に連結されており、検知レバー70がバネ72の付勢により写真フイルム28に押し付けられている。この押し付け方向は、フイルム幅方向であり、且つ、フイルム給送方向と平行に配置した軸73を中心とする回転方向に沿った方向である。
【0036】
検知レバー70が写真フイルム28のエッジに当接しているときには、表示板71が表示面71aを上に向けた状態とされている。そして、写真フイルム28の全部がパトローネ26の内部に巻き込まれると、検知レバー70がバネ72の付勢によりパトローネ収納室27の開口で支持された軸73を中心に反時計方向に向けて回転する。この回転は、表示板71が本体基部20のフイルム通路を形成する壁面74に当接するまで行われる。このとき、表示板71の表示面71aが後カバー21の表示窓15を通して外部に露呈される。
【0037】
図8に示す実施例では、表示窓15をレンズ付きフイルムユニットの底面に設けた例である。フイルム検知手段は、検知棒80である。この検知棒80は、写真フイルム28の下側の縁(パーフォレーション28a,28bが形成されていない縁)の部分で、且つフイルム面方向に沿って移動自在に配置されている。また、表示手段は、表示板81である。この表示板81は、検知棒80に一体に形成され、この検知棒80の移動方向に対して直交する方向に表示面81aを備えている。バネ82は、検知棒80を写真フイルム28に押し付けるように付勢している。この付勢方向は、フイルム面方向である。
【0038】
写真フイルム28がパトローネ26に巻き込まれると、バネ82の付勢により検知棒80がフイルム通路を突き抜けて後カバー21の凹部21bに入り込む位置に移動する。この移動により表示板81が同図に示す二点鎖線の位置に移動する。これにより、表示面81aが後カバー21のプルトップ式の底蓋30に形成された表示窓15から露呈される。
【0039】
図9に示す実施例では、写真フイルム28の在席が無いことを検知したことに連動してフイルム巻取り完了を表示するとともに、パトローネ26の蓋部材26aを閉じるようにした例である。フイルム検知手段は、パトローネ収納室27の内部で写真フイルム28の上側の縁に当接する検知レバー90と、パトローネ収納室27及びフイルム通路の外部に配置された規制板91とが軸93により一体に連結されており、バネ92により検知レバー90を写真フイルム28に押し付けるように付勢されている。この付勢方向は、フイルム面方向である。
【0040】
検知レバー90が写真フイルム28の縁に当接しているときには、規制板92の一端92aがパトローネ収納室27の上面から上方に突出した状態とされている。パトローネ収納室27の上面には、図4で説明したと同じ蓋部材26aを閉じる駆動軸94が回動自在に配置されている。駆動軸94は、捩じりバネ95により蓋部材26aを閉じる方向に向けて付勢されている。バネ95による駆動軸94の回転は、前記規制板91の一端91aで阻止されている。このとき、後カバー21に設けた表示窓15からずれた位置となるように駆動軸94には、表示部94aが設けられている。
【0041】
写真フイルム28がパトローネ26に巻き込まれると、バネ92の付勢により検知レバー90がフイルム通路に向けて回転する。この回転により駆動軸94の回転阻止が解除されて駆動軸94がパトローネ収納室27の上面の開口を中心に反時計方向に回転する。この回転は、パトローネ収納室27の上面に設けたストッパー27bに当接することで終了する。このとき、駆動軸94の表示部94aが表示窓15から露呈される。これによれば、図4で説明した底蓋30の開き動作に連動して蓋部材26aを閉じる蓋部材閉じ機構を省略することができる。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のレンズ付きフイルムユニットでは、パトローネ収納室の近傍のフイルム通路で当接部材が写真フイルムの有無を検知しており、写真フイルムの全部がパトローネの内部に巻き込まれると当接部材がフイルム無位置に移動し、この移動に連動して表示部材を表示位置に移動させるようにしたから、全ての写真フイルムをパトローネに収納した時点を確実に知らせることができる。これにより、フイルム先端までの全部がパトローネの内部に確実に収納してから、現像所での確認作業を省略することができ、作業効率が向上する。しかも、構成要素の部品点数が少なくて済み、さらに構造が簡単であるから、ローコストで達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パトローネ収納室及びフイルム通路の要部を示す縦断面図である。
【図2】レンズ付きフイルムユニットの外観を示す斜視図である。
【図3】ユニット本体の構成を示す分解斜視図である。
【図4】蓋部材閉じ機構、フイルム検知手段、及び巻込み完了表示手段の要部を示す斜視図である。
【図5】写真フイルムのエッジと検知棒の先端との当接状態を示す要部拡大断面図である。
【図6】ユニット本体の横断面図である。
【図7】フイルム検知手段と表示手段とを一体化した別の実施例の要部を示す斜視図である。
【図8】表示手段を該フイルムユニットの底面に表示するようにした他の実施例を示す縦断面図である。
【図9】フイルム検知手段のフイルム無しの検知に連動して蓋部材を閉じるようにしたさらに別の実施例の要部を示す斜視図である。
【符号の説明】
15 フイルム巻込み完了用の表示窓
26 パトローネ
27 パトローネ収納室
28 写真フイルム
29 フイルムロール室
61,94 駆動軸
63 検知棒
64,66,72,82,92,95 バネ
65 表示板
70,90 検知レバー
71 表示板
80 検知棒
91 規制板
Claims (4)
- パトローネを収納するパトローネ収納室と、前記パトローネから引き出した未露光の写真フイルムを収納するフイルムロール室と、撮影ごとに行われるフイルム巻き上げ操作時には前記フイルムロール室から引き出された未露光の写真フイルムの新たな撮影コマを、前記パトローネ収納室とフイルムロール室との間に設けた露光開口に案内するとともに、露光済みの写真フイルムを前記パトローネの内部に収納するように案内し、また、全ての撮影コマに露光完了後のフイルム巻き上げ操作時には写真フイルムの全てをパトローネに収納するように案内するフイルム通路と、前記パトローネ収納室の底に開閉自在に設けられ、露光済みの写真フイルムの全てを収納したパトローネを外部に取り出すための底蓋と、を備えたレンズ付きフイルムユニットにおいて、
前記パトローネ収納室の近傍で前記フイルム通路に入り込む一端が前記フイルム通路を通る写真フイルムのうちのフイルム幅方向に沿った一方のエッジにフイルム幅方向に向けて当接するフイルム有位置と、前記写真フイルムの全てがパトローネに巻き込まれたときに前記一端の前記エッジとの当接が解除されるフイルム無位置との間で移動自在に設けられており、前記一端を前記エッジに押し付ける方向に向けて付勢部材により付勢されている当接部材と、
前記当接部材がフイルム無位置に向けて移動することに連動して、該フイルムユニットの外部に写真フイルムの全部をパトローネの内部に収納した旨を表示する表示位置に移動する表示部材と、
を備えたことを特徴とするレンズ付きフイルムユニット。 - 前記当接部材の一端には、前記写真フイルムのエッジが入り込む切り欠き部が形成されていることを特徴とする請求項1記載のレンズ付きフイルムユニット。
- 前記表示部材は、第2の付勢部材の付勢に抗して前記当接部材の他端で非表示位置に保持されており、前記当接部材のフイルム無位置への移動により前記他端が退避することで前記第2の付勢部材の付勢により表示位置に回転することを特徴とする請求項1又は2記載のレンズ付きフイルムユニット。
- 前記写真フイルムは、フイルム先端とフイルム後端との間の有効露光範囲に、撮影コマに対して2個の配列でパーフォレーションを形成した写真フイルムとなっていることを特徴とする請求項1ないし3いずれか記載のレンズ付きフイルムユニット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04502396A JP3723272B2 (ja) | 1996-03-01 | 1996-03-01 | レンズ付きフイルムユニット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP04502396A JP3723272B2 (ja) | 1996-03-01 | 1996-03-01 | レンズ付きフイルムユニット |
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