JP3721538B2 - エラスターゼのパーフルオロアルキルケトン阻害剤およびそれらを製造する方法 - Google Patents

エラスターゼのパーフルオロアルキルケトン阻害剤およびそれらを製造する方法 Download PDF

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Description

発明の背景
本発明は、種々の生理学的および最終用途適用に対して有用なエラスターゼ、特にヒトの好中球エラスターゼの阻害剤である化合物および該阻害剤を製造する方法に関するものである。
ヒトの好中球エラスターゼは、慢性気管支炎、嚢胞性線維症および慢性関節リウマチの様な多数の炎症性疾患に関連した組織破壊の原因となる作用物と解されている〔J.L.MalechおよびJ.I.Gallin,Neu′Engl.J.Med.,317(11),687(1987)〕。エラスターゼは、エラスチン、フィブロネクチン、コラーゲンおよびプロテオグリカンを包含する多数の結合組織高分子に対して広い範囲の蛋白分解活性を有している。酵素エラスターゼの存在は、これらの疾患の病状に寄与するものとなり得る。
正常な血漿は、結合組織代謝回転(turnover)および炎症に関係する種々な酵素を制御する多量のプロテアーゼ阻害剤を含有している。例えば、α−1−プロティナーゼ阻害剤(α−1−PI)は、エラスターゼの活性を遮断するセリンプロテアーゼ阻害剤である。正常値の15%以下までの血漿レベルにおけるα−1−PIの減少は気腫の初期発生と関連するので、α−1−PIはかなり重要であると容認されている。血漿由来のプロテアーゼ阻害剤のほかに、気管支、鼻、子宮頸管粘液および粘液を包含する分泌液は、エラスターゼを不活性化することができそして炎症性細胞プロテアーゼの存在下において上皮の完全性の維持に重要な役割を果すと信じられている分泌ロイコプロテアーゼ阻害剤(SLPI)と称される内因性プロテアーゼ阻害剤を含有している。ある病態において、α−1−PIおよびSLPIは、好中球酸化機構によって不活性化され、好中球プロテアーゼが、本質的に阻害剤が存在しない環境で機能することを可能にする。例えば、成人呼吸窮迫症候群(ARDS)の患者からの気管支洗浄液は、活性エラスターゼおよび酸化によって不活化されたα−1−PIを含有することが見出された。
酸化機構のほかに、好中球は、抗プロテアーゼによる阻害を回避する非−酸化機構を有す。慢性肉芽腫性疾患の患者からの好中球は、過剰のα−1−PIの存在下において内皮細胞基質を分解することができる。刺激された好中球はそれらの基質に堅く結合することができ、その結果、血清抗プロテアーゼは堅い細胞−基質接触の小環境からの有効に除外されるというかなりな試験管内証拠がある。炎症部位への多数の好中球の流入は、この領域において起きる蛋白分解のためにかなりな組織損傷を生ずる。
本発明者等は、エラスターゼは、軟骨基質プロテオグリカンを分解する好中球溶解産物、精製されたエラスターゼおよび刺激された好中球の能力により測定されるように軟骨基質変性の原因となる主な好中球プロテアーゼの1種であるということを決定した。さらに、本発明者等は、以前に、価値ある薬理学的活性を示すエラスターゼ阻害剤として有用なペプチド誘導体を発見した。例えば、末端カルボキシル基がペンタフルオロエチルカルボニル(-C(O)C2F5)基により置換されそしてN−末端アミノ酸が種々な保護基により置換されているエラスターゼ阻害剤として有用なペプチド誘導体が、1993年3月3日に公開された欧州特許出願OPI No.0529568(発明者Peet等)および1991年1月30日に公開された欧州特許出願OPI No.0410411(発明者Bay等)に開示されている。パーフルオロアルキルカルボニルペプチドを製造する新規な方法のために、本発明者等は、最近、エラスターゼ阻害剤のヘプタフルオロプロピルカルボニルおよびノナフルオロブチルカルボニル部分を発見した。
発明の要約
本発明は、エラスターゼの阻害剤として有用な次式I
K-P4-P3-P2-NH-CH(R1)-C(=O)-X′ (I)(配列番号:1)
を有する化合物、またはその水和物、同配体または医薬的に許容し得る塩に関するものである。
上記式において、
P4は、Ala、bAla、Leu、Ile、Val、Nva、bVal、Nleまたは結合手であり;
P3は、Ala、bAla、Leu、Ile、Val、Nva、bVal、NleまたはN−メチル誘導体、Pro、Ind、TicまたはTca、またはイプシロンアミノ基においてモルホリノ−B−基で置換されたLysまたはデルタアミノ基においてモルホリノ−B−基で置換されたOrnであり;
P2は、Pro、Ind、Tic、Pip、Tca、Pro(4-OBzl)、Aze、Pro(4-OAc)またはPro(4-OH)であり;
R1は、Ala、Leu、Ile、Val、NvaまたはbValの側鎖であり;
X′は、-CF2CF2CF3または-CF2CF2CF2CF3であり;
Kは、水素、ホルミル、アセチル、サクシニル、ベンゾイル、t−ブチルオキシカルボニル、カルボベンジルオキシ、トシル、ダンシル、イソバレリル、メトキシサクシニル、1−アダマンタンスルホニル、1−アダマンタンアセチル、2−カルボキシベンゾイル、フェニルアセチル、t−ブチルアセチル、ビス((1−ナフチル)メチル)アセチル、-C(=O)N-(CH3)2
Figure 0003721538
-A-RZ
〔式中、
Aは、
Figure 0003721538
または
Figure 0003721538
であり、そして
RZは、独立して弗素、塩素、臭素、沃素、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、1〜6個の炭素を含有するアルキル、1〜6個の炭素を含有するアルコキシ、カルボキシ、アルキル基が、1〜6個の炭素を含有するアルキルカルボニルアミノ、5−テトラゾリルおよび1〜15個の炭素を含有するアシルスルホンアミドからなる群から選択された1〜3個の基によって場合により置換された、6、10または12個の炭素を含有するアリール基(但し、アシルスルホンアミドがアリールを含有する場合は、アリールはさらに弗素、塩素、臭素、沃素およびニトロから選択された基によって置換されていてもよい)である〕または
Figure 0003721538
〔式中、
Zは、NまたはCHであり、そして
Bは、式
Figure 0003721538
(波線は、分子の残余への結合であること、すなわちZに結合するものでない)そしてR′は水素またはC1-6アルキル基である〕である。
式Iの化合物は、痛風、慢性関節リウマチおよび他の炎症性疾患、例えば成人呼吸窮迫症候群、敗血症、播種性血管内血液凝固症候群、嚢胞性線維症、慢性気管支炎、慢性閉塞性肺疾患、炎症性腸疾患(特に潰瘍性大腸炎またはクローン病)の治療におよび気腫の治療に有用である抗炎症作用を示す。
他の実施化においては、本発明は、
(a)適当なカップリング剤の存在下および適当なカップリング溶剤の存在下において、式NH2-CH(R1)C(=O)OR2(式中、R2は(C1-6)アルキルまたは(C3-12)シクロアルキルである)のアミノ酸エステルを式K′-P4-P3-P2-OHの適当にN−保護されたペプチドとカップリングさせて適当にN−保護されたペプチドエステルを得、
(b)適当なアルカリ金属塩基および適当な無水の溶剤の存在下において、適当にN−保護されたペプチドエステルを適当な過弗素化剤(perfluorinating agent)と反応させる工程からなる式
K′-P4-P3-P2-NH-CH(R1)-C(=O)-X (II)(配列番号:2)
{式中、
P4はAla、bAla、Leu、Ile、Val、Nva、bVal、Nleまたは結合手であり;
P3は、Ala、bAla、Leu、Ile、Val、Nva、bVal、NleまたはN−メチル誘導体、Pro、Ind、TicまたはTca、またはイプシロンアミノ基においてモルホリノ−B−基で置換されたLysまたはデルタアミノ基においてモルホリノ−B−基で置換されたOrnであり;
P2は、Pro、Ind、Tic、Pip、Tca、Pro(4-OBzl)、Aze、Pro(4-OAc)またはPro(4-OH)であり;
R1は、Ala、Leu、Ile、Val、NvaまたはbValの側鎖であり;
Xは、-CF2CF3、-CF2CF2CF3または-CF2CF2CF2CF3であり;
K′は、水素、ホルミル、アセチル、サクシニル、ベンゾイル、t−ブチルオキシカルボニル、カルボベンジルオキシ、トシル、ダンシル、イソバレリル、メトキシサクシニル、1−アダマンタンスルホニル、1−アダマンタンアセチル、2−カルボキシベンゾイル、フェニルアセチル、t−ブチルアセチル、ビス((1−ナフチル)メチル)アセチル、-C(=O)N-(CH3)2
Figure 0003721538
-A-RZ
〔式中、
Aは、
Figure 0003721538
であり、そして
RZは、独立して弗素、塩素、臭素、沃素、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、1〜6個の炭素を含有するアルキル、1〜6個の炭素を含有するアルコキシ、カルボキシ、アルキル基が、1〜6個の炭素を含有するアルキルカルボニルアミノ、5−テトラゾリルおよび1〜15個の炭素を含有するアシルスルホンアミドからなる群から選択された1〜3個の基によって場合により置換された、6、10または12個の炭素を含有するアリール基(但し、アシルスルホンアミドがアリールを含有する場合は、アリールはさらに弗素、塩素、臭素、沃素およびニトロから選択された基によって置換されていてもよい)である〕である}の化合物を製造する新規な方法を提供する。
さらに、本発明は
(a)適当なカップリング剤の存在下および適当なカップリング溶剤の存在下において、式NH2-CH(R1)C(=O)OR2(式中、R2は(C1-6)アルキルまたは(C3-12)シクロアルキルである)のアミノ酸エステルを、式K′-P4-P3-P2-OHの適当に保護されたペプチドとカップリングさせて、適当にN−保護されたペプチドエステルを得;
(b)適当なアルカリ金属塩基および適当な無水の溶剤の存在下において、適当にN−保護されたペプチドエステルを適当な過弗素化剤と反応させて、適当にN−保護されたパーフルオロアルキルペプチドを得;
(c)適当な有機溶剤の存在下において、適当にN−保護されたパーフルオロアルキルペプチドを脱保護してパーフルオロアルキルペプチドを得;
(d)適当な非−求核性塩基および適当な有機溶剤の存在下において、パーフルオロアルキルペプチドを式
Figure 0003721538
(式中、BおよびZは後述する通りである)の化合物と反応させる工程からなる式
K″-P4-P3-P2-NH-CH(R1)-C(=O)-X (III)(配列番号:3)
{式中、
P4はAla、bAla、Leu、Ile、Val、Nva、bVal、Nleまたは結合手であり;
P3は、Ala、bAla、Leu、Ile、Val、Nva、bVal、NleまたはN−メチル誘導体、Pro、Ind、TicまたはTca、またはイプシロンアミノ基においてモルホリノ−B−基で置換されたLysまたはデルタアミノ基においてモルホリノ−B−基で置換されたOrnであり;
P2は、Pro、Ind、Tic、Pip、Tca、Pro(4-OBzl)、Aze、Pro(4-OAc)またはPro(4-OH)であり;
R1は、Ala、Leu、Ile、Val、NvaまたはbValの側鎖であり;
Xは、-CF2CF3、-CF2CF2CF3または-CF2CF2CF2CF3であり;
K″は、
Figure 0003721538
〔式中、
Zは、NまたはCHであり、そして
Bは、式
Figure 0003721538
の基でありそしてR′は水素またはC1-6アルキル基である〕である}の化合物を製造する新規な方法を提供する。
さらに、本発明は
(a)適当なアルカリ金属塩基および適当な無水の溶剤の存在下において、式Pg-NH-CH(R1)C(=O)OR2(式中、R2は(C1-6)アルキルまたは(C3-12)シクロアルキルでありそしてPgは適当な保護基である)の適当に保護されたアミノ酸エステルを適当な過弗素化剤と反応させて、適当にN−保護されたパーフルオロアルキルケトンを得;
(b)適当な有機溶剤の存在下において、適当にN−保護されたパーフルオロアルキルケトンを適当な脱保護剤で脱保護して、パーフルオロアルキルケトンを得;
(c)適当なカップリング剤の存在下および適当なカップリング溶剤の存在下において、パーフルオロアルキルケトンを式K′-P4-P3-P2-OHの適当に保護されたペプチドとカップリングさせる工程からなる式(II)の化合物を製造する新規な方法を提供する。
さらに、本発明は、
(a)適当なアルカリ金属塩基および適当な無水の溶剤の存在下において、式Pg-NH-CH(R1)C(=O)OR2(式中、R2は(C1-6)アルキルまたは(C3-12)シクロアルキルでありそしてPgは適当な保護基である)の適当に保護されたアミノ酸エステルを適当な過弗素化剤と反応させて適当にN−保護されたパーフルオロアルキルケトンを得;
(b)適当な有機溶剤の存在下において、適当にN−保護されたパーフルオロアルキルケトンを適当な脱保護剤で脱保護して、パーフルオロアルキルケトンを得;
(c)適当なカップリング剤の存在下および適当なカップリング溶剤の存在下において、パーフルオロアルキルケトンを式K″-P4-P3-P2-OHの適当に保護されたペプチドとカップリングさせる工程からなる式(III)の化合物を製造する新規な方法を提供する。
さらに、本発明は、式(IV)
Figure 0003721538
{式中、
P1は、Ala、Val、Nva、bVal、Leu、IleまたはNleであり;
P2は、Ala、bAla、Leu、Ile、Val、Nva、bVal、Met、Nle、Gly、Phe、Tyr、TrpまたはNal(1)〔アルファ−アミノ基の窒素は、R基(Rは(C1-6)アルキル、(C3-12)シクロアルキル、(C3-12)シクロアルキル(C1-6)アルキル、(C4-11)ビシクロアルキル、(C4-11)ビシクロアルキル(C1-6)アルキル、(C6-10)アリール、(C6-10)アリール(C1-6)アルキル、(C3-7)ヘテロシクロアルキル、(C3-7)ヘテロシクロアルキル(C1-6)アルキル、(C5-9)ヘテロアリール、(C5-9)ヘテロアリール(C1-6)アルキル、縮合(C6-10)アリール−(C3-12)シクロアルキル、縮合(C6-10)アリール−(C3-12)シクロアルキル(C1-6)アルキル、縮合(C5-9)ヘテロアリール(C3-12)シクロアルキルまたは縮合(C5-9)ヘテロアリール(C3-12)シクロアルキル−(C1-6)アルキルである)で置換されていてもよい〕であるかまたはP2はPro、Ind、TicまたはTcaであり;
P3は、Ala、bAla、Leu、Ile、Val、Nva、bValまたはNleであり;
P4は、Ala、bAla、Leu、Ile、Val、Nva、bVal、Nleまたは結合手である}を有する新規な化合物またはその水和物、アイソスターまたは医薬的に許容し得る塩を提供する。
発明の詳細な記述
式(I)〜(IV)の化合物のアイソスター(isosteres)は、(a)P2-P4置換分のα−アミノ基の1個または2個以上が、その非天然配置(天然配置がある場合)にありまたは(b)正常なペプチドのアミド結合〔-C(=O)NH-〕が変性され、例えば=CH2NH-(還元)、-COCH2-(ケト)、-CH(OH)CH2-(ヒドロキシ)、-CH(NH2)CH2-(アミノ)、-CH2CH2-(炭化水素)、-CH=CH-(アルケン)を形成する化合物を包含する。好ましくは、本発明の化合物はアイソスターの形態にあってはならない。特に、ペプチドアミド基が変性されていないことが好ましいが、変性がある場合は、アイソスター変性を最小に保持することが好ましい。
本明細書に使用される“(C1-6)アルキル”なる用語は、1〜6個の炭素原子の直鎖状または分枝鎖状のアルキル基、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、第三ブチル、n−ペンチル、第二ペンチル、イソペンチルおよびn−ヘキシルを意味する。“(C3-12)シクロアルキル”なる用語は、低級アルキル基によって置換されていてもよい3〜8員の環からなる環状アルキル基、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、4−メチルシクロヘキシル、4−エチルシクロヘキシル、シクロヘプチルおよびシクロオクチルを意味する。“(C3-12)シクロアルキル(C1-6)アルキル”なる用語は、(C3-12)シクロアルキル基により置換された(C1-6)アルキル基、例えばシクロヘキシルメチルまたはシクロペンチルエチル基を意味する。“(C4-11)ビシクロアルキル”なる用語は、1対のブリッジヘッド炭素原子を含有するアルキル基、例えば2−ビシクロ〔1.1.0〕ブチル、2−ビシクロ〔2.2.1〕ヘキシルおよび1−ビシクロ〔2.2.2〕オクタンを意味する。“(C4-11)ビシクロアルキル(C1-6)アルキル”なる用語は、(C4-11)ビシクロアルキルにより置換された(C1-6)アルキル、例えば2−ビシクロヘキシルメチルを意味する。“(C6-10)アリール”なる用語は、共役炭素原子の環状芳香族組み立て体、例えばフェニル、1−ナフチルおよび2−ナフチルを意味する。“(C6-10)アリール(C1-6)アルキル”なる用語は、(C6-10)アリールにより置換された(C1-6)アルキル、例えばベンジル、フェネチルおよび1−ナフチルメチルを意味する。“(C3-7)ヘテロシクロアルキル”なる用語は、酸素、窒素および硫黄から選択された1〜3個の異種原子を含有する非芳香族性炭素含有環式基、例えばモルホリニルおよびピペリジニルを意味する。“(C3-7)ヘテロシクロアルキル(C1-6)アルキル”なる用語は、(C3-C7)ヘテロシクロアルキル基により置換された(C1-6)アルキル基、例えばモルホリノメチルを意味する。“(C5-9)ヘテロアリール”なる用語は、共役炭素原子および1〜3個の窒素、酸素および硫黄原子の一環式または二環式の芳香族性組み立て体、例えばピリジニル、2−キノキサリニルおよびキノリニルを意味する。“(C5-9)ヘテロアリール(C1-6)アルキル”なる用語は、(C5-9)ヘテロアリール基により置換された(C1-6)アルキル基、例えば3−キノリニルメチルを意味する。“縮合(C6-10)アリール(C3-12)シクロアルキル”なる用語は、“(C6-10)アリール”基と共有した1または2個以上の側面を有する“(C3-12)シクロアルキル”基を意味しそして例えばベンゼンおよびシクロペンタンの場合により誘導された基、すなわち、2−インダニルを包含することができる。“縮合(C6-10)アリール(C3-12)シクロアルキル(C1-6)アルキル”なる用語は、縮合(C6-10)アリール(C3-12)シクロアルキル基により置換された(C1-6)アルキルを意味する。“縮合(C5-9)ヘテロアリール(C3-8)シクロアルキル”なる用語は、(C3-8)シクロアルキル基と共有した1個または2個以上の側面を有する(C5-9)ヘテロアリール基を意味しそして例えばシクロヘキサンおよびピリジンの縮合により誘導された基、すなわちテトラヒドロキノリンを包含することができる。最後に、“縮合(C5-9)ヘテロアリール(C3-8)シクロアルキル(C1-6)アルキル”なる用語は、縮合(C5-9)ヘテロアリール(C3-8)シクロアルキル基により置換された(C1-6)アルキルを意味する。
式(I)〜(IV)の化合物は、何れの非毒性の有機または無機酸とも医薬的に許容し得る塩を形成することができる。適当な塩を形成する無機酸の例は、塩酸、臭化水素酸、硫酸および燐酸または酸性の金属塩、例えばオルト燐酸−水素ナトリウムおよび硫黄水素カリウムを包含する。適当な塩を形成する有機酸の例は、モノ−、ジ−およびトリ−カルボン酸を包含する。このような酸の例は、例えば酢酸、グリコール酸、乳酸、ピルビン酸、マロン酸、コハク酸、グルタール酸、フマール酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、フェニル酢酸、桂皮酸、サリチル酸、2−フェノキシ安息香酸、およびスルホン酸、例えばメタンスルホン酸および2−ヒドロキシエタンスルホン酸である。
それぞれのα−アミノ酸は、特有の“R−基”を有す。R−基は、α−アミノ酸のα−炭素原子に結合した側鎖または残基である。例えば、グリシンに対するR−基側鎖は水素であり、アラニンに対してはそれはメチルであり、バリンに対してはそれはイソプロピルである。(すなわち、本明細書を通じて、R1部分は、それぞれの記載したα−アミノ酸のR−基である)。α−アミノ酸の特定のR−基または側鎖に対しては、A.L.Lehninger's text on Biochemistryにおける説明(特にChapter4参照)が役に立つ。
グリシンを除いた天然のアミノ酸は、キラル炭素原子を含有する。特にことわらない限り、好ましい化合物は、L−配置の光学的に活性なアミノ酸である。しかしながら、本発明者等は、式(I)〜(IV)の化合物のアミノ酸がD−またはL−配置であることができることまたはラセミ混合物を包含するD−およびL−異性体の混合物であることができることを企図する。α−アミノ酸に対して認められている略号を、表Iに示す。
Figure 0003721538
さらに、以下に示した構造および名称により示されるα−アミノ酸に対して認められている略号は、次の通りである。
Figure 0003721538
1,2,3,4−テトラヒドロ−3−イソキノリンカルボン酸
Figure 0003721538
チアゾリジン−4−カルボン酸
Figure 0003721538
アゼチジンカルボン酸
Figure 0003721538
ピペコリン酸
Figure 0003721538
4−ヒドロキシプロリン
Figure 0003721538
4−アセトキシプロリン
Figure 0003721538
4−ベンジルオキシプロリン
特定の一般的利用性を有する構造的に関連した化合物の基に関して、ある基および配置が好ましい。式(I)の好ましい化合物は、以下のグループを包含する。
置換分P4に関しては、P4がAlaまたは結合手である式(I)の化合物が好ましい。P4が結合手である式(I)の化合物が、特に好ましい。
置換分P3に関しては、P3がIle、ValまたはAlaである式(I)の化合物が好ましい。P3がValである式(I)の化合物が特に好ましい。
置換分P2に関しては、P2がPro、Tic、Pip、Tca、Pro(4-OBzl)、Aze、Pro(4-OAc)またはPro(4-OH)である式(I)の化合物が好ましい。P2がProである式(I)の化合物が特に好ましい。
置換分R1に関しては、R1がそれぞれアミノ酸ValおよびNvaの特有の“R−基”である-CH(CH3)2または-CH2CH2CH3である式(I)の化合物が好ましい。R1が-CH(CH3)2である式(I)の化合物が特に好ましい。
置換分Kに関しては、Kがベンゾイル、t−ブチルオキシカルボニル、カルボベンジルオキシ、イソバレリル、-C(=O)N(CH3)2
Figure 0003721538
〔式中、
ZはNでありそしてBは、
Figure 0003721538
の基でありそしてR′は水素または(C1-6)アルキル基である〕である式(I)の化合物が好ましい。Kが
Figure 0003721538
でありそしてZがNでありそしてBが
Figure 0003721538
の基でありそしてR′が水素またはC1-6アルキル基である式(I)の化合物が特に好ましい。
式(I)の好ましい化合物の具体的な例は、次の化合物を包含する。
N−〔4−(4−モルホリニルカルボニル)ベンゾイル〕−L−バリル−N′−〔3,3,4,4,5,5,5−ヘプタフルオロ−1−(1−メチルエチル)−2−オキソペンチル〕−L−プロリンアミド;
N−〔4−(4−モルホリニルカルボニル)ベンゾイル〕−L−バリル−N′−〔3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロ−1−(1−メチルエチル)−2−オキソヘキシル〕−L−プロリンアミド;
N−〔(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル〕−L−バリル−N′−〔3,3,4,4,5,5,5−ヘプタフルオロ−1−(1−メチルエチル)−2−オキソペンチル〕−L−プロリンアミド;
N−〔(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル〕−L−バリル−N′−〔3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロ−1−(1−メチルエチル)−2−オキソヘキシル〕−L−プロリンアミド;
N−〔4−(4−モルホリニルカルボニル)ベンゾイル〕−L−バリル−N′−〔3,3,4,4,5,5,5−ヘプタフルオロ−1−(1−メチルエチル)−2−オキソペンチル〕−L−2−アゼトアミド;
N−〔4−(4−モルホリニルカルボニル)ベンゾイル〕−L−バリル−N′−〔3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロ−1−(1−メチルエチル)−2−オキソヘキシル〕−L−2−アゼトアミド;
N−〔(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル〕−L−バリル−N′−〔3,3,4,4,5,5,5−ヘプタフルオロ−1−(1−メチルエチル)−2−オキソペンチル〕−L−2−アゼトアミド;
N−〔(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル〕−L−バリル−N′−〔3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロ−1−(1−メチルエチル)−2−オキソヘキシル〕−L−2−アゼトアミド;
N−〔4−(4−モルホリニルカルボニル)ベンゾイル〕−L−バリル−N′−〔3,3,4,4,5,5,5−ヘプタフルオロ−1−(1−メチルエチル)−2−オキソペンチル〕−D,L−2−ピペコリンアミド;
N−〔4−(4−モルホリニルカルボニル)ベンゾイル〕−L−バリル−N′−〔3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロ−1−(1−メチルエチル)−2−オキソヘキシル〕−D,L−2−ピペコリンアミド;
N−〔(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル〕−L−バリル−N′−〔3,3,4,4,5,5,5−ヘプタフルオロ−1−(1−メチルエチル)−2−オキソペンチル〕−D,L−2−ピペコリンアミド;
N−〔(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル〕−L−バリル−N′−〔3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロ−1−(1−メチルエチル)−2−オキソヘキシル〕−D,L−2−ピペコリンアミド;
N−〔4−(4−モルホリニルカルボニル)ベンゾイル〕−L−バリル−N′−〔3,3,4,4,5,5,5−ヘプタフルオロ−1−(1−メチルエチル)−2−オキソペンチル〕−D,L−1,2,3,4−テトラヒドロ−3−イソキノリンアミド;
N−〔4−(4−モルホリニルカルボニル)ベンゾイル〕−L−バリル−N′−〔3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロ−1−(1−メチルエチル)−2−オキソヘキシル〕−D,L−1,2,3,4−テトラヒドロ−3−イソキノリンアミド;
N−〔(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル〕−L−バリル−N′−〔3,3,4,4,5,5,5−ヘプタフルオロ−1−(1−メチルエチル)−2−オキソペンチル〕−D,L−1,2,3,4−テトラヒドロ−3−イソキノリンアミド;
N−〔(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル〕−L−バリル−N′−〔3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロ−1−(1−メチルエチル)−2−オキソヘキシル〕−D,L−1,2,3,4−テトラヒドロ−3−イソキノリンアミド;
N−〔4−(4−モルホリニルカルボニル)ベンゾイル〕−L−バリル−N′−〔3,3,4,4,5,5,5−ヘプタフルオロ−1−(1−メチルエチル)−2−オキソペンチル〕−L−チアゾリジン−4−カルボン酸;
N−〔4−(4−モルホリニルカルボニル)ベンゾイル〕−L−バリル−N′−〔3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロ−1−(1−メチルエチル)−2−オキソヘキシル〕−L−チアゾリジン−4−カルボン酸;
N−〔(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル〕−L−バリル−N′−〔3,3,4,4,5,5,5−ヘプタフルオロ−1−(1−メチルエチル)−2−オキソペンチル〕−L−チアゾリジン−4−カルボン酸;
N−〔(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル〕−L−バリル−N′−〔3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロ−1−(1−メチルエチル)−2−オキソヘキシル〕−L−チアゾリジン−4−カルボン酸。
式(II)の好ましい化合物は、次のグループを包含する。
置換分P4に関しては、P4がAlaまたは結合手である式(II)の化合物が好ましい。P4が結合手である式(II)の化合物が特に好ましい。
置換分P3に関しては、P3がIle、ValまたはAlaである式(III)の化合物が好ましい。P3がValである式(II)の化合物が特に好ましい。
置換分P2に関しては、P2がPro、Tic、Pip、Tca、Pro(4-OBzl)、Aze、Pro(4-OAc)またはPro(4-OH)である式(II)の化合物が好ましい。P2がProである式(II)の化合物が特に好ましい。
置換分R1に関しては、R1がそれぞれアミノ酸ValおよびNvaの特有の“R−基”である-CH(CH3)2または-CH2CH2CH3である式(II)の化合物が好ましい。R1が-CH(CH3)2である式(II)の化合物が、特に好ましい。
置換分K′に関しては、K′がベンゾイル、t−ブチルオキシカルボニル、カルボベンジルオキシ、イソバレリル、-C(=O)N(CH3)2
Figure 0003721538
である式(II)の化合物が好ましい。
式(II)の好ましい化合物の具体的な例は次の化合物を包含する。
N−〔(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル〕−L−バリル−N′−〔3,3,4,4,4−ペンタフルオロ−1−(1−メチルエチル)−2−オキソブチル〕−L−プロリンアミド;
N−〔(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル〕−L−バリル−N′−〔3,3,4,4,5,5,5−ヘプタフルオロ−1−(1−メチルエチル)−2−オキソペンチル〕−L−プロリンアミド;
N−〔(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル〕−L−バリル−N′−〔3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロ−1−(1−メチルエチル)−2−オキソヘキシル〕−L−プロリンアミド。
式(III)の好ましい化合物は、次のグループを包含する。
置換分P4に関しては、P4がAlaまたは結合手である式(III)の化合物が好ましい。P4が結合手である式(III)の化合物が特に好ましい。
置換分P3に関しては、P3がIle、ValまたはAlaである式(II)の化合物が好ましい。P3がValである式(III)の化合物が特に好ましい。
置換分P2に関しては、P2がPro、Tic、Pip、Tca、Pro(4-OBzl)、Aze、Pro(4-OAc)またはPro(4-OH)である式(III)の化合物が、好ましい。P2がProである式(III)の化合物が特に好ましい。
R1に関しては、R1がそれぞれアミノ酸ValおよびNvaの特有の“R−基”である-CH(CH3)2または-CH2CH2CH3である式(III)の化合物が、好ましい。R1が-CH(CH3)2である式(III)の化合物が特に好ましい。
K″に関しては、K″が
Figure 0003721538
であり、ZがNでありそしてBが式
Figure 0003721538
の基でありそしてR′が水素またはC1-6アルキルである式(III)の化合物が特に好ましい。
式(III)の好ましい化合物の具体的な例は、次の化合物を包含する。
N−〔4−(4−モルホリニルカルボニル)ベンゾイル〕−L−バリル−N′−〔3,3,4,4,4−ペンタフルオロ−1−(1−メチルエチル)−2−オキソブチル〕−L−プロリンアミド;
N−〔4−(4−モルホリニルカルボニル)ベンゾイル〕−L−バリル−N′−〔3,3,4,4,5,5,5−ヘプタフルオロ−1−(1−メチルエチル)−2−オキソペンチル〕−L−プロリンアミド;
N−〔4−(4−モルホリニルカルボニル)ベンゾイル〕−L−バリル−N′−〔3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロ−1−(1−メチルエチル)−2−オキソヘキシル〕−L−プロリンアミド。
式(IV)の好ましい化合物は、次のグループを包含する。
置換分P4に関しては、P4がAlaまたは結合手である式(IV)の化合物が好ましい。P4が結合手である式(IV)の化合物が特に好ましい。
置換分P3に関しては、P3がIle、ValまたはAlaである式(IV)の化合物が好ましい。P3がValである化合物が特に好ましい。
置換分P2に関しては、P2がPro、Ind、TicまたはTcaである式(IV)の化合物が好ましい。P2がProである化合物が特に好ましい。
置換分P1に関しては、P1がValまたはNvaである式(IV)の化合物が特に好ましい。
式(IV)の好ましい化合物の具体的な例は、次の化合物を包含する。
N−〔3−(3−ピリジル)プロパノイル〕−L−バリル−N′−〔3,3,4,4,4−ペンタフルオロ−1−(1−メチルエチル)−2−オキソブチル〕−L−プロリンアミド;
N−〔3−(3−ピリジル)プロパノイル〕−L−バリル−N′−〔3,3,4,4,4−ペンタフルオロ−1−(1−メチルエチル)−2−オキソブチル〕−D,L−1,2,3,4−テトラヒドロ−3−イソキノリンアミド;
N−〔3−(3−ピリジル)プロパノイル〕−L−バリル−N′−〔3,3,4,4,4−ペンタフルオロ−1−(1−メチルエチル)−2−オキソブチル〕−L−チアゾリジン−4−カルボン酸。
一般に式(I)〜(IV)の化合物は、当該技術において既知の方法と同様なそしてスキームAに示されたような標準化学反応を使用して製造することができる。
Figure 0003721538
P2、P3およびK-P4基は、製造(1)のアミノ酸の遊離アミノ基に結合させることができる。構造(1)は、遊離カルボン酸基が上述した“X”部分により置換されたP1部分を示す。P2、P3およびK-P4は、既知のペプチドカップリング技術によって保護されない遊離アミノ化合物(P1-X)に結合させることができる。さらに、P1、P2、P3およびK-P4基は、最終化合物がK-P4-P3-P2-P1-Xである限り、任意の順序で一緒に結合させることができる。例えば、K-P4をP3に結合させてK-P4-P3を得、それからこれをP2-P1-Xに結合させるか;またはK-P4をP3-P2に結合させ、それから適当にC−末端保護されたP1に結合させそしてC−末端保護基をXに変換することができる。
一般に、ペプチドは、記載された方法を使用して、N−末端残基のα−アミンを脱保護しそしてペプチド結合によって次の適当にN−保護されたアミノ酸をカップリングすることによって伸長される。この脱保護およびカップリング操作は、所望の配列が得られるまで反復する。このカップリングは、スキームAに示したように段階的方法でまたはフラグメント(2〜数個のアミノ酸)の縮合によってまたは両方の方法の組み合わせによって、またはMerrifield〔J.Am.Chem.Soc. 1963,85,2149〜2154〕により記載されている方法による固相ペプチド合成によって、構成アミノ酸を使用して遂行することができる。該文献の開示は、参照によって本明細書中に加入する。固相合成法を使用する場合は、C−末端カルボン酸を、不溶性担体(普通ポリスチレン)に結合させる。これらの不溶性担体は、アルデヒド基と反応して、伸長条件に対しては安定であるが後で容易に開裂される結合を形成する基を含有する。このような不溶性担体の例は、クロロ−またはブロモメチル樹脂、ヒドロキシメチル樹脂、およびアミノメチル樹脂である。すでに結合された所望のC−末端アミノ酸を有するこれらの樹脂の多くが商業的に入手される。
このようにする代りに、本発明の化合物は、自動ペプチド合成装置を使用して合成することができる。前述したことのほかにペプチド合成は、StewartおよびYoung,“Solid Phase Peptide Synthesis”,2nd ed.,Pierce Chemical Co.,Rockford,IL(1984);Gross,Meienhofer,Udenfriend,Eds.,“The Peptides:Analysis,Synthesis,Biology”,Vol.1,2,3,5および9,Academic Press,New York,1980〜1987;Bodanszky,“Peptide Chemistry:A Practical Textbook”,Springer-Verlag,New York(1988);およびBodanszky等,“The Practice of Peptide Synthesis”Springer-Verlag,New York(1984)に記載されている。これらの文献の開示は、参照によって本明細書中に加入する。
2個のアミノ酸、アミノ酸およびペプチドまたは2個のペプチドフラグメントの間のカップリングは、標準カップリング操作、例えばアジド法、混合炭酸−カルボン酸無水物(クロロギ酸イソブチル)法、カルボジイミド(ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミドまたは水溶性カルボジイミド)法、活性エステル(p−ニトロフェニルエステル、N−ヒドロキシ−コハク酸イミドエステル)法、Woodward試薬K法、カルボニルジイミダゾール法、燐試薬、例えばBOP-Clまたは酸化−還元法を使用して実施することができる。これらの方法の若干(特にカルボジイミド法)は、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、N−ヒドロキシサクシンイミド、ジメチルアミノピリジンなどを加えることによって強化することができる。これらのカップリング反応は、溶液(液相)または固相において遂行することができる。
構成アミノ酸の官能基は、一般に、望ましくない結合の形成を回避するためにカップリング反応の間保護しなければならない。使用することのできる保護基は、Greene,“Protective Groups in Organic Chemistry”,John Wiley & Sons,New York(1981)および“The Peptides:Analysis,Synthesis,Biology”,Vol.3,Academic Press,New York(1981)に記載されている。これらの文献の開示は、参照により本明細書中に加入する。
C−末端残基のα−カルボキシル基は、普通、保護されないけれども、開裂してカルボン酸を与えることのできるエステルにより保護することができる。使用することのできる保護基は、(1)アルキルエステル、例えばメチルおよびt−ブチルエステル、(2)アリールエステル、例えばベンジルおよび置換されたベンジルエステル、または(3)おだやかな塩基処理またはおだやかな還元手段によって開裂することのできるエステル、例えばトリクロロエチルおよびフエナシルエステルを包含する。
伸長するペプチド鎖に結合されるそれぞれのアミノ酸のα−アミノ基は、保護されなければならない。当該技術において知られている何れの保護基も使用することができる。これらの保護基の例は、(1)アシル型、例えばホルミル、トリフルオロアセチル、フタリルおよびp−トルエンスルホニル;(2)芳香族カルバメート型、例えばベンジルオキシカルボニル(CbzまたはZ)および置換されたベンジルオキシカルボニル、1−(p−ビフェニル)−1−メチルエトキシカルボニルおよび9−フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc);(3)脂肪族カルバメート型、例えば第三ブチルオキシカルボニル(Boc)、エトキシカルボニル、ジイソプロピルメトキシカルボニルおよびアリルオキシカルボニル;(4)環状アルキルカルバメート型、例えばシクロペンチルオキシカルボニルおよびアダマンチルオキシカルボニル;(5)アルキル型、例えばトリフェニルメチルおよびベンジル;(6)トリアルキルシラン、例えばトリメチルシラン;および(7)チオール含有型、例えばフェニルチオカルボニルおよびジチアサクシノイルを包含する。好ましいα−アミノ保護基は、BocまたはFmoc、好ましくはBocである。ペプチド合成のために適当に保護された多くのアミノ酸誘導体を、商業的に入手することができる。
新しく付加されたアミノ酸残基のα−アミノ基の保護基は、次のアミノ酸とのカップリングに先立って開裂される。Boc基を使用した場合は、選定される方法は、正味またはジクロロメタン中のトリフルオロ酢酸またはジオキサン、ジエチルエーテルまたは酢酸エチル中のHClである。それから、得られたアンモニウム塩を、カップリングに先立ってまたはその場で塩基性溶液またはジクロロメタンまたはジメチルホルムアミド中の第三級アミンで中和する。Fmoc基を使用した場合は、選定される試薬は、ジメチルホルムアミド中のピペリジンまたは置換されたピペリジンであるが、第二級アミンまたは塩基性水溶液の何れも使用することができる。脱保護は、0℃と室温との間の温度で実施される。
側鎖官能基を有するアミノ酸の何れも、ペプチドの製造中、何れかの上述した基を使用して保護しなければならない。当該技術に精通せし者によって理解されるように、これらの側鎖官能基に対する適当な保護基の選定および使用は、アミノ酸およびペプチド中の他の保護基の存在に依存する。このような保護基の選定は、それが、α−アミノ基の脱保護およびカップリング中除去されてはならないという点において、重要である。
例えば、Bocがα−アミノ保護基として使用される場合は、次の側鎖保護基が適当である。p−トルエンスルホニ(トシル)部分は、LysおよびArgのようなアミノ酸のアミノ側鎖を保護するために使用することができ;p−メチルベンジル、アセトアミドメチル、ベンジル(Bzl)またはt−ブチルスルホニル部分は、システインのようなアミノ酸のスルフィド含有側鎖を保護するために使用することができ:そしてベンジル(Bzl)エーテルは、SerまたはThrのようなアミノ酸のヒドロキシ含有側鎖を保護するために使用することができる。
Fmocが、α−アミノ保護に対して選定される場合は、普通第三ブチルを基礎にした保護基が利用される。例えば、Bocをリシンに対して、第三ブチルエーテルをセリンおよびスレオニンに対してそして第三ブチルエステルをグルタミン酸に対して使用することができる。
ペプチドの鎖伸長が完了したら、すぐに、すべての保護基を除去する。液相合成が使用される場合は、保護基は、保護基の選定によって課せられる何れの方法においても除去される。これらの操作は、当該技術に精通せし者によく知られている。
固相合成が使用される場合は、普通、保護基の除去と同時にペプチドを樹脂から開裂させる。Boc保護スキームが合成において使用される場合は、0℃における硫化ジメチル、アニソール、チオアニソールまたはp−クレソールのような添加剤を含有する無水のHFによる処理が、樹脂からペプチドを開裂させる好ましい方法である。ペプチドの開裂は、また、トリフルオロメタンスルホン酸/トリフルオロ酢酸混合物のような他の酸試薬によって達成することもできる。Fmoc保護スキームが使用される場合は、N−末端Fmoc基は、初期に記載した試薬で開裂される。他の保護基およびペプチドは、トリフルオロ酢酸およびアニソールなどのような種々な添加剤の溶液を使用して樹脂から開裂される。
上述したようにする代りに、式(I)〜(IV)の化合物は、当該技術において知られている方法と同様なそしてスキームBに示されるような標準化学反応を使用して製造することができる。
Figure 0003721538
スキームBは、式(I)〜(IV)の化合物を製造する上述した方法に代る他の一般的合成スキームを示す。
スキームAにおいて上述したようにして、P2、P3およびK-P4基を構造(2)のアミノアルコール誘導体の遊離アミノ基に結合させて構造(3)のペプチドアルコールを得ることができる。
それから、構造(3)のペプチドアルコールのアルコール官能基を、当該技術に精通せし者によってよく知られそして認められている技術および操作によって、例えば塩化オキサリルまたはトリフルオロ酢酸無水物およびジメチルスルホキシドを使用するSwern酸化によって酸化して式Iの化合物を得る。
スキームAおよびBにおいて使用される出発物質は、当該技術に精通せし者によって容易に入手することができる。例えば、アミノ酸P2、P3およびK-P4(式中、Kは水素である)は、商業的に入手することができそして構造(L1)のリンカー化合物は、J.Am.Chem.Soc.,114,3157〜59(1992)に記載されている。さらに、置換されたアミノ酸K-P4{式中、Kはアセチル、サクシニル、ベンゾイル、t−ブチルオキシカルボニル、カルボベンジルオキシ、トシル、ダンシル、イソバレリル、メトキシサクシニル、1−アダマンタンスルホニル、1−アダマンタンアセチル、2−カルボキシベンゾイル、フェニルアセチル、t−ブチルアセチル、ビス〔(1−ナフチル)−メチル〕アセチルまたは-A-RZ〔式中、
Figure 0003721538
RZは、独立して弗素、塩素、臭素、沃素、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、1〜6個の炭素を含有するアルキル、1〜6個の炭素を含有するアルコキシ、カルボキシ、アルキル基が1〜6個の炭素を含有するアルキルカルボニルアミノ、5−テトラゾリルおよび1〜15個の炭素を含有するアシルスルホンアミド(すなわち、アシルアミノスルホニルおよびスルホニルアミノカルボニル)からなる群から選択された1〜3個の基によって必要によって置換された6、10または12個の炭素を含有するアリール基(但し、アシルスルホンアミドがアリールを含有する場合は、アリールはさらに弗素、塩素、臭素、沃素およびニトロから選択された基によって置換されていてもよい)である〕;および官能的にこれに均等であるこのような他の末端アミノ保護基である}は、1990年4月11日の欧州特許出願OPI No.0363284に記載されている。
構造(1)の出発アミノ化合物は、当該技術に精通せし者によって容易に入手することができる。例えばXが-CF2CH3である構造(1)のアミノ化合物は、1992年9月16日の欧州特許出願OPI No.0503203に記載されている。さらに、Xが-CF2CH3である構造(1)のアミノ化合物は、1991年1月30日の欧州特許出願OPI No.0410411に記載されている。
さらに、スキームAおよびBにおいて使用される他の出発物質は、当該技術に精通せし者によってよく知られそして認められている次の合成操作によって製造することができる。
Kが
Figure 0003721538
(式中、
ZはNまたはCHでありそしてBは、式
Figure 0003721538
の基でありそしてR′は水素またはC1-6アルキル基である)である構造の置換されたアミノ酸K-P4は、当該技術において知られている方法と同様な標準化学反応を使用して製造される。
Kが
Figure 0003721538
(式中、Bは、-C(=O)-である)である置換されたアミノ酸K-P4を製造する操作は、スキームCにおいて示される通りである。スキームCにおいて、R4およびZは上述した通りであるかまたはこれらの基の官能性の均等物である。
Figure 0003721538
特に、Kが
Figure 0003721538
(式中、Bは-C(=O)である)であるアミノ酸K-P4は、Kが水素でアミノ酸K-P4を、ハロゲン化水素受容体として作用することのできる適当なアミンの1〜4モル当量の存在下において構造(4)の酸クロライドとカップリングさせることによって製造される。ハロゲン化水素受容体として作用するのに適したアミンは、第三級有機アミン、例えばトリ(低級アルキル)アミン、例えばトリチルアミンまたは芳香族アミン、例えばピコリン、コリジンおよびピリジンである。ピリジン、ピリコリンまたはコリジンを使用する場合は、非常に過剰において使用されそしてそれ故に、また、反応溶剤として使用することもできる。特に反応に対して適したものは、N−メチルモルホリン(“NMM”)である。カップリング反応は、Kが水素であるアミノ酸K-P4の溶液に、過剰の例えば1〜5、好ましくは約4−倍モル過剰のアミンを加えそしてそれから構造(4)の酸クロライドを加えることによって遂行することができる。溶剤は、何れかの適当な溶剤、例えば石油エーテル、塩素化炭化水素、例えば四塩化炭化水素、塩化エチレン、塩化メチレンまたはクロロホルム、塩素化芳香族化合物、例えば1,2,4−トリクロロベンゼン、またはO−ジクロロベンゼン、二硫化炭素、エーテル溶剤、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフランまたはジオキサン、または芳香族溶剤、例えばベンゼン、トルエンまたはキシレンである。塩化メチレンが、このカップリング反応に対して好ましい溶剤である。反応は反応剤、溶剤、濃度および他の因子例えば約0℃〜約60℃になし得る温度、有利には約室温すなわち25℃によって約15分〜約6時間進行させることができる。Kが
Figure 0003721538
(式中、Bは、-C(=O)-である)であるN−保護されたアミノ酸K-P4は、何れかの適当な技術、例えばシルカゲル上のクロマトグラフィーによって、反応混合物から単離することができる。
Kが
Figure 0003721538
(式中、Bは、-C(=O)-以外のものである)である置換されたアミノ酸K-P4は、スキームCにおける構造(5)の化合物の代りに、単に適当な中間体
Figure 0003721538
(式中、Bは、-C(=O)-以外のものでありそしてAはClまたはOHである)(相当する酸、酸クロライドまたはスルホニルクロライド)を使用することによって同様に製造することができる。
構造(4)の酸クロライドおよび式
Figure 0003721538
(式中、Bは、-C(=O)-以外のものでありそしてAはClまたはOHである)相当する酸、酸クロライドまたはスルホニルクロライド)は、商業的に入手することができるかまたは当該技術に精通せし者によってよく知られそして認められている技術および操作によって容易に製造することができる。
例えば、式
Figure 0003721538
の適当な中間体は、スキームDに記載したようにして製造することができる。この場合、中間体は、すべて上述した通りである。
Figure 0003721538
(式中、Zは上述した通りである)の適当な中間体を製造する一般的な合成操作を与える。
工程aにおいては、適当な2,5−ピリジンジカルボン酸2−メチルエステル(6)(Nippon Kagaku Zasshi,1967,88,563)のカルボン酸官能基を、当該技術に精通せし者によく知られそして認められている技術および操作を使用して、例えば塩化チオニルを使用してその酸クロライドに変換して、相当する6−カルボメトキシニコチノイルクロライド(7)を得る。
工程bにおいては、酸クロライド(7)を、当該技術に精通せし者によく知られそして認められている技術および操作によって、モルホリン(8)でアミノ化して相当する5−(モルホリン−4−カルボニル)−2−ピリジンカルボン酸メチルエステル(9)を与える。
工程cにおいては、メチルエステル官能基(9)を、当該技術に精通せし者によってよく知られそして認められている技術および操作によって、例えばメタノール中の水酸化リチウムによって加水分解して5−(モルホリン−4−カルボニル)−2−ピリジンカルボン酸(10)を得る。
さらに、式
Figure 0003721538
の適当な中間体は、スキームEに記載したようにして製造することができる。この場合において、置換分は、すべて上述した通りである。
Figure 0003721538
(式中、Zは上述した通りである)の適当な中間体を製造する一般的合成操作を与える。
工程aにおいては、2,5−ピリジンジカルボン酸2−メチルエステル(6)(Nippon Kagaku Zasshi,1967,88,563)の遊離カルボン酸官能基を、当該技術に精通せし者によりよく知られそして認められている技術および操作を使用して、例えばジシクロヘキシルカルボジイミドのt−ブチルアルコール付加物を使用して、そのt−ブチルエステルに変換して、相当する2,5−ピリジンジカルボン酸2−メチルエステル、5−t−ブチルエステル(11)を得る。
例えば、2,5−ピリジンジカルボン酸2−メチルエステル(6)を、塩化メチレンのような適当な有機溶剤中においてジシクロヘキシルカルボジイミドのt−ブチルアルコールの付加物のモル過剰と合する。反応は、典型的には、0℃〜室温の温度範囲でそして2〜24時間の範囲の時間行う。2,5−ピリジンジカルボン酸2−メチルエステル5−t−ブチルエステル(11)は、当業者に知られている標準抽出法によって反応混合物から単離しそして結晶化により精製することができる。
工程bにおいては、(11)のメチルエステル官能基を、モルホリン(8)でアミノ化して相当する6−(モルホリン−4−カルボニル)ニコチン酸t−ブチルエステル(12)を得る。
例えば、2,5−ピリジンジカルボン酸2−メチルエステル、5−t−ブチルエステル(11)をテトラヒドロフランのような適当な有機溶剤中においてモル過剰のモルホリンと接触させる。反応は、典型的には、室温〜還流の温度範囲および5時間〜3日間の範囲の期間で実施する。6−(モルホリン−4−カルボニル)ニコチン酸t−ブチルエステル(12)は、当業者に知られている標準抽出法によって反応混合物から単離されそして結晶化によって精製することができる。
工程cにおいては、t−ブチルエステル官能基(12)を、例えばニトロメタン中のHClで加水分解して相当する6−(モルホリン−4−カルボニル)ニコチン酸(13)を得る。
Xが-CF2CF3である構造(1)の化合物を製造する他の方法は、スキームFに示される通りである。
Figure 0003721538
(14)によって定義される必要な出発物質は、商業的に容易に入手することができるかまたは既知の従来の技術の原理および技術を使用することによって容易に入手することができる。“Pg”なる用語は詳細に上述したような適当な保護基を意味する。
スキームFの工程aにおいては、保護されたアミノ酸(14)を、ヒドロキサメート(15)に変換する。このアミノ化は、保護されたアミノ酸(14)およびN−アルキル−O−アルキルヒドロキシルアミンを使用して、2個のアミノ酸の間におけるようなカップリング反応を使用して遂行することができる。標準カップリング反応は、2個のアミノ酸の間のカップリングに対して上述したような標準カップリング操作を使用して実施してヒドロキサメート(15)を得ることができる。
工程bにおいては保護されたヒドロキサメート(15)を保護されたペンタフルオロケトン(17)〔または(18)〕に変換する。この反応は、次の文献M.R.Angelastro,J.P.Burkhart,P.Bey,N.P.Peet,Tetrahedron Letters,33(1992),3265〜3268に記載された型の反応を使用して遂行することができる。
工程cおいては、ヒドロキサメート(15)をT.H.Green“Protection Groups in Organic Synthesis”,Jhon Wiley and Sons, 1981,Chapter 7に記載されているような当業者によく知られている条件下で脱保護して脱保護されたヒドロキサメートを得る。この脱保護されたヒドロキサメートを、スキームAにおいて上述した方法を使用してペプチド結合によって次の適当に保護されたアミノ酸とカップリングすることによってまたはフラグメントの縮合によってまたはこれらの両方法の組み合わせによって伸長させて伸長したペプチド(16)を得る。
工程dにおいては、ケトン(17)を上述したような条件下で脱保護する。脱保護したケトンは、スキームAに上述した方法を使用してペプチド結合によって次の適当に保護されたアミノ酸とカップリングすることによってまたはフラグメントの縮合によってまたはこれら両方法の組み合わせによって伸長して、伸長したケトン(18)を得る。
このようにする代りに、(14)の相当するN−保護されたアミノ酸エステル〔すなわちPgNH-CH(R1)C(=O)OR2(15a)(式中R2およびPgは上述した通りである)〕を、ヒドロキサメート(15)の代りに使用することができる。(14)のこの相当する保護されたアミノ酸エステルは、商業的に入手することができるまたは当該技術に精通せし者によく知られている操作によって(14)から容易に合成される。工程bにおいて、このアミノ酸エステル(15a)は、相当するヒドロキサメートに対して使用した方法と同様な方法でN−保護されたペンタフルオロケトン(17)〔または(18)〕に変換される。工程cおよびdは、ヒドロキサメート(15)を使用する場合に使用された方法と同じである。
スキームFはまた、Xが-CF2CF2CF3または-CF2CF2CF2CF3である構造(1)の化合物の製造に対して適用することもできる。相当するブロマイドもまた使用することもできるけれども、アミノ酸エステル(15a)は、適当な過弗素化剤、例えば4〜8当量の沃化パーフルオロプロピルまたは沃化パーフルオロブチルと反応させる。該反応は、適当な無水の溶剤(または混合溶剤)例えばエーテル、t−ブチルメチルエーテルまたはトルエン中において適当なアルカリ金属塩基、例えば4〜8当量のMeLi/LiBrの存在下で実施される適当なアルカリ金属塩基の他の例は、t-BuLi、EtMgBr、PhMgBr、n-BuLiなどを包含する。反応は、−100℃〜0℃、好ましくは−30℃〜−80℃の低い温度で実施して、それぞれ保護された過フルオロプロピルアミノケトンおよび保護された過フルオロブチルアミノケトンを得る。工程cおよびdは、ヒドロキサメート(15)を利用する場合に使用される方法と同じである。
このようにする代りに、N−保護されたアミノ酸エステル(15a)は、はじめに、脱保護しそして適当なカップリング剤の存在下および適当なカップリング溶剤の存在下において、適当にN−保護されたペプチドとカップリングさせる。
その後形成したN−保護されたペプチドエステル〔KP4P3P2NH-CH(R1)C(=O)OR2、(16a)〕を、それから、相当するヒドロキサメートに対して使用した方法と同様な方法で過弗素化する。工程cおよびdは、ヒドロキサメート(16)を利用する場合に使用した方法と同じである。
本発明の目的に対して、“適当なカップリング剤”および“適当なカップリング溶剤”なる用語は、上述した標準カップリング操作において使用される標準カップリング試薬および溶剤の何れかを包含することを意味する。関連した操作は、Gassman P.G.,O'Reilly N.J.Org.Chem.1987,52,2481およびPortella C.,Doussot P.,Dondy B.,Synthesis 1992,995に記載されている。
式Iの合成に使用されるアミノ酸はすべて、商業的に入手することができるかまたは関連した技術に精通せし者によって容易に合成される。例えば、P2において定義される
Figure 0003721538
は、当該技術に精通せし者によく知られている技術を使用して
Figure 0003721538
をエステル化することによって製造することができる。
以下の実施例は、スキームA〜Fに記載されたような典型的な合成を示す。これらの実施例は、説明のためにのみ示すものであると理解されるべきであってそして如何なる点においても本発明の範囲を限定するものではない。以下に使用される用語の意味において、“g”はグラムを意味し、“mmol”はミリモルを意味し、“ml”はミリリットルを意味し、“bp”は沸点を意味し、“℃”は摂氏温度を意味し、“mmHg”は水銀のmmを意味し、“μL”はミクロリットルを意味し、“μg”はミクログラムを意味し、“μM”はミクロモルを意味し、“DME”は1,2−ジメトキシエタンを意味し、“DCC”はジシクロヘキシルカルボジイミドを意味し、“h”は時間を意味し、“DMF”はN,N′−ジメチルホルムアミドを意味し、“conc”は濃厚を意味し、“NMM”はN−メチルモルホリンを意味し、“in vacuo”は減圧下における溶剤の除去を意味し、“GC”はガスクロマトグラフィーを意味し、“Rt”は保持時間を意味する。
実施例 1
N−〔(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル〕−L−バリル−N′−〔3−メトキシ−1−(1−メチルエチル)−2−オキソプロピル〕−L−プロリンアミドの製造
Figure 0003721538
−20℃のCH2Cl2(100ml)中のN−(第三ブチルオキシカルボニル)−L−バリル−L−プロリン(Advanced ChemTechから、3.1g、0.01モル)およびNMM(1.10ml、0.01モル)の溶液に、−20℃のクロロギ酸イソブチル(1.30ml、0.01モル)を加えた。20分撹拌した後、さらに追加的な相当量のNMM(1.10ml、0.01モル)を加え次いで固体としてのL−バリンメチルエステル塩酸塩(1.67g、0.01モル、Aldrich)を一度に加えた。反応混合物を、−20℃でさらに1時間撹拌しそしてそれから、室温に加温した。それから、反応混合物を追加的なCH2Cl2(50ml)でうすめそして1N HCl(3×50ml)、飽和NaHCO3(2×50ml)およびブライン(1×50ml)で洗浄した。得られた有機抽出物を乾燥(MgSO4)しそして真空中で蒸発して所望の生成物(MDL 104,259)(4.27g、100%)を白色のフォーム状物質として得た。TLC Rf 0.33(3:1のEt2O−ヘキサン)。
FT-IR(KBr)3553,3537,3520,3510,3310,2968,2935,2876,1741,1687,1631,1527,1440,1390,1367,1338,1309,1244,1203,1172,1114,1093,1043,1016,962,923,883,831,754,665,628,603cm-1
1H NMR(300MHz,CDCl3)δ7.22(br d,1H,J=8.4Hz,NH),5.24(br d,1H,J=11.0Hz,NH),4.62(dd,1H,J=8.2,2.9Hz,ValのCH),4.43(app.dd,1H,J=8.6,5.1Hz,ProのCH),4.30(dd,1H,J=9.5,6.4Hz,ValのCH),3.75-3.70および3.63-3.59(pr m,2H,CH2N),3.7(s,3H,OMe),2.36(m,1H,Valのβ-CH),2.17-1.91(m,5H,CH2CH2およびValのβ-CH),1.43(s,9H,t-Bu),1.00(d,3H,J=6.7 Hz,CH3),0.95-0.90(m,9H,3×CH3)
13C NMRδ172.5,172.1,170.9,155.8,79.5,77.4,77.1,76.9,76.8,76.5,59.9,57.5,56.7,52.0,47.6,31.4,31.0,28.3,28.2,27.1,25.1,19.5,18.9,17.8,17.3
MS(Cl/CH4)m/z(相対的強度)428(MH+,22),372(68),328(100)
元素分析値(C21H37N3O6に対する)
計算値:C 58.99 H 8.72 N 9.83
実測値:C 58.68 H 8.79 N 9.55
実施例 2
N−〔(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル〕−L−バリル−N′−〔3,3,4,4,4−ペンタフルオロ−1−(1−メチルエチル)−2−オキソプロピル〕−L−プロリンアミドの製造
Figure 0003721538
Et2O(100ml)中の実施例1の生成物(3.8g、9.0ミリモル)の−78℃の溶液に、凝縮した沃化ペンタフルオロエチル(5.5ml、48.0ミリモル)を加えた。この混合物に、内部反応温度を−70℃以下に維持するような速度で、メチルリチウム−臭化リチウム複合体(28.5ml、42.0ミリモル)を加えた。反応混合物を、−78℃で0.5時間撹拌し、冷却浴を除去しそして撹拌を5分つづけた。混合物を、H2O(100ml)に注加しそして水性相を1N HClで酸性にした。水性相を、追加的なEt2O(100ml)で抽出しそして合したエーテル抽出液を乾燥した。溶剤を真空中で除去して粗製の黄色の油を得そしてこれを直接フラッシュクロマトグラフィー処理(カラム4.0×25cm、溶離剤3:1のEt2O−ヘキサン)して、白色のフォーム状物質として所望の生成物(MDL 102,051)(1.95g、42%)を得た。
1H NMR(300MHz,CDCl3)δ7.60(br d,1H,J=7.6Hz,NH),5.23(br d,1H,J=9.2Hz,NH),4.94(dd,1H,J=7.6,4.4Hz,ValのCH),4.63(dd,1H,J=8.1,2.8Hz,ProのCH),4.28(dd,1H,J=9.3,6.5Hz,Valのα-CH),3.81-3.69および3.64-3.54(pr m,2H,CH2N),2.44-1.81(mのシリーズ,6H,Valのβ-CH,CH2CH2),1.44(s,9H,t-Bu),1.02(d,3H,J=6.8Hz,CH3),0.98(d,3H,J=6.8Hz,CH3),0.95(d,3H,J=6.8Hz,CH3),0.88(d,3H,J=6.8Hz,CH3)
19F NMRδ-82.15(s,CF3),-121.70および-122.70(AB quartet,J=296Hz,CF2)
MS(Cl/CH4)m/z(相対的強度)516(MH+,52),460(100),416(26)
実施例 3
N−〔(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル〕−L−バリル−N′−〔3,3,4,4,5,5,5−ペンタフルオロ−1−(1−メチルエチル)−2−オキソペンチル〕−L−プロリンアミドの製造
Figure 0003721538
Et2O(100ml)中の実施例1の生成物(3.8g、9.0ミリモル)の−78℃の溶液に、N2下で、沃化過フルオロプロピル(6.6ml、48.0ミリモル、Aldrichから、Cuで安定化)を滴化した。この混合物に、内部反応温度を−70℃以下に維持する速度で、メチルリチウム−臭化リチウム複合体(28.5ml、42.0ミリモル)を加えた。反応混合物を、−78℃で1時間撹拌し、冷却浴を除去しそして撹拌を5分つづけた。混合物をH2O(100ml)に注加しそして水性相を1N HClで酸性にした。水性相を追加的なEt2O(100ml)で抽出しそして合したエーテル抽出液を乾燥(MgSO4)した。溶剤を真空中で除去して粗製の黄色の油を得そしてこれを直接フラッシュクロマトグラフィー処理(カラム4.0×25cm、溶離剤3:1のEt2O−ヘキサン)して、白色のフォーム状物質として所望の生成物(MDL 103,830)(645mg、13%)を得た。
FT-IR(KBr)3423,3292,2972,2937,2879,2823,2771,2739,2253,1755,1687,1635,1525,1444,1392,1367,1348,1313,1232,1178,1126,1041,1018,966,922,910,877,837,798,756,736,667,650,632,596cm-1
1H NMR(300MHz,CDCl3)δ7.63(d,1H,J=8.2Hz,NH),5.44(d,1H,J=9.2Hz,NH),5.02(dd,1H,J=7.8,4.5Hz,ValのCH),4.64(dd,1H,J=8.0,3.0Hz,ProのCH),4.30(dd,1H,J=9.2,6.8Hz,Valのα-CH),3.80-3.74および3.66-3.60(pr,m,2H,CH2N),2.31-1.92(mのシリーズ,6H,Valのβ-CH,CH2CH2),1.44(s,9H,t-Bu),1.02(d,3H,J=7.0Hz,CH3),0.98(d,3H,J=6.9Hz,CH3),0.94(d,3H,J=6.7Hz,CH3),0.88(d,3H,J=6.9Hz,CH3)
13C NMRδ193.3,193.0,192.7,172.9,171.1,155.7,118.7,115.8,111.3,108.9,108.6,108.2,105.9,79.6,77.3,77.2,76.9,76.6,59.7,59.3,56.8,47.8,31.4,29.0,28.3,26.9,25.1,19.9,19.8,19.7,19.5,19.4,17.5,17.4,16.3,16.1
19F NMR(376.3MHz,CDCl3)δ-80.91(t,CF3),-119.03および-120.43(AB quartet,J=297Hz,CF2),-126.62(s,CF2)
MS(Cl/CH4)m/z(相対的強度)566(MH+,100)
HRMS(C23H34F7N3O5)(M+)計算値566.2492 観察値566.2475
実施例 4
N−〔(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル〕−L−バリル−N′−〔3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロ−1−(1−メチルエチル)−2−オキソヘキシル〕−L−プロリンアミドの製造
Figure 0003721538
無水のEt2O(100ml)中の実施例1の生成物(3.8g、9.0ミリモル)の−78℃の溶液に、N2下で、沃化パーフルオロプロピル(7.6ml、48.0ミリモル、Aldrichから)を滴加した。この混合物に、内部反応温度を−70℃以下に維持する速度で、メチルリチウム−臭化リチウム複合体(28.5ml、42.0ミリモル)を加えた。反応混合物を、−78℃で1時間撹拌し、冷却浴を除去しそして撹拌を5分つづけた。それから混合物をH2O(100ml)に注加しそして水性相を1N HClで酸性にした。水性相を追加的なEt2O(100ml)で抽出しそして合したエーテル抽出液を乾燥(MgSO4)した。溶剤を真空中で除去して粗製の黄色の油を得そしてこれを直接フラッシュクロマトグラフィー処理(カラム4.0×25cm、溶離剤3:1のEt2O−ヘキサン)して、白色のフォーム状物質として所望の生成物(MDL 105,731)(493mg、9%)を得た。
FT-IR(KBr)3421,3292,2972,2937,2879,2773,1755,1687,1637,1525,1444,1392,1367,1309,1238,1174,1138,1093,1043,1016,960,927,875,848,744,709,690,667,653,632,599,574cm-1
13C NMRδ173.0,170.9,155.7,79.7,77.2,77.1,76.9,76.6,59.7,59.3,56.8,47.8,31.3,28.9,28.3,26.7,25.1,19.8,19.5,17.4,16.2
19F NMR(376.2MHz,CDCl3)δ-81.35(s,CF3),-118.27および-119.91(AB quartet,J=297Hz,CF2),-123.09(s,CF2),-125.97(s,CF3)
MS(Cl/CH4)m/z(相対的強度)616(MH+,68),560(100),516(31)
元素分析値(C24H34F9N3O5に対する)
計算値:C 46.83 H 5.57 N 6.83
実測値:C 46.32 H 5.65 N 6.66
HRMS(C24H34F9N3O5)(M+)計算値616.2433 観察値616.2435
実施例 5
N−L−バリル−N′−〔3,3,4,4,5,5,5−ヘプタフルオロ−1−(1−メチルエチル)−2−オキソペンチル〕−L−プロリンアミドの製造
Figure 0003721538
氷−水浴中で冷却したEtOAc(10ml)中の実施例3の生成物(0.21g、0.37ミリモル)の撹拌溶液に、HClガスを4分泡立ち導入した。泡立ち導入を止めそして反応混合物を乾燥管で栓をしそして撹拌しながら周囲温度に加温した。1時間後に反応混合物を濃縮しそしてCCl4と一緒に共沸しそして高真空下において、白色の固体として所望の生成物(185mg、100%)を得た。
1H NMR(300MHz,CDCl3)δ8.29(br s,2H,NH2),7.88(br s,1H,NH),5.70(m,1H,CH),4.89(m,1H,CH),4.16-3.55(mのシリーズ,4H,CH,CH,CH2N),2.40-1.94(mのシリーズ,5H,Valのβ-CHおよびCH2CH2),1.13(br s,6H,2×CH3),1.01(d,3H,J=5.8Hz,CH3),0.94(d,3H,J=4.8Hz,CH3)
19F NMRδ-81.02(s,CF3),-120.11(s,CF2),-126.75(s,CF2)
実施例 6
N−〔4−(4−モルホリニルカルボニル)ベンゾイル〕−L−バリル−N′−〔3,3,4,4,5,5,5−ヘプタフルオロ−1−(1−メチルエチル)−2−オキソペンチル〕−L−プロリンアミドの製造
Figure 0003721538
1,2−ジクロロメタン(20ml)中の4−(4−モルホリニルカルボニル)安息香酸(0.13g、0.53ミリモル)およびベンジルトリエチルアンモニウムクロライド(1mg、0.004ミリモル)の撹拌溶液に、塩化チオニル(0.05ml、0.53ミリモル)を加えそして反応混合物を加熱還流する。2.5時間後に、反応混合物を室温に冷却しそして真空濃縮する。それから、残留物を、CCl4と一緒に共沸しそして真空下において明るいオレンジ色の油(定量的収量)を得、これをさらに精製することなしに使用した。分離したRBフラスコにおいて、CH2Cl2(10ml)中の実施例5の生成物(185mg、0.37ミリモル)の撹拌溶液を、−20℃に冷却した。NMM(0.2ml、2.0ミリモル)を加えそして直ぐに、内部反応温度を−10℃またはそれ以下に維持するような速度で、CH2Cl2(5ml)中の酸クロライドを滴加した。添加完了後に、反応混合物を、室温に加温した。室温で1.5時間後に、反応混合物をCH2CL2(20ml)でうすめそして1N HCl(2×20ml)、飽和NaHCO3(2×20ml)およびブライン(1×20ml)で洗浄した。乾燥(MgSO4)および真空下の濃縮によって所望の生成物の粗製形態(260mg)を得た。この粗製の白色のフォーム状物質を、直接フラッシュクロマトグラフィー処理(カラム2×15cm、溶離、1:27のMeOH-CH2Cl2)して、白色のフォーム状物質として所望の生成物(MDL 105,495)(162mg、64%)を得た。
IR(KBr)3431,3323,3049,2970,2935,2877,1755,1693,1631,1529,1437,1394,1346,1300,1278,1259,1232,1161,1118,1068,1014,933,896,862,842,798,785,740,686,653,628,596cm-1
1H NMR(300MHz,CDCl3)δ7.86(d,2H,J=8.4Hz,アリール),7.52(d,1H,J=8.4Hz,NH),7.46(d,2H,J=8.3Hz,アリール),7.12(d,1H,J=8.7Hz,NH),5.04(dd,1H,J=8.2,4.2Hz,Valのα-CH),4.84(dd,1H,J=8.6,7.3Hz,Valのα-CH),4.62(dd,1H,J=7.9,2.9Hz,ProのCH),3.94-3.37(m,10H,Proの2×NCH2CH2OおよびNCH2),2.29-1.97(mのシリーズ,6H,Valの2×β-CHおよびCH2CH2),1.06(d,3H,J=6.8Hz,CH3),1.01(d,6H,J=6.7Hz,2×CH3),0.86(d,3H,J=6. Hz,CH3)
13C NMRδ172.2,170.9,169.2,166.3,138.5,135.1,127.4,127.3,77.4,77.1,76.9,76.5,66.7,59.9,59.3,55.9,47.9,31.8,29.1,27.0,25.1,19.8,19.5,17.8,16.2
19F NMR(470.2MHz,CDCl3)δ-80.24(t,J=9Hz,CF3),-118.39および-119.87(bq,J=295,9Hz,COCF2),-125.99(AB m,CF2)
MS(Cl/CH4)m/z(相対的強度)683(MH+,59),367(100)
元素分析値(C30H37F7N4O6・1.3H2Oに対する)
計算値:C 51.01 H 5.65 N 7.92
実測値:C 51.34 H 5.27 N 7.87
実施例 7
Boc-Val-CF2CF3の製造
Figure 0003721538
Et2O(14ml)/PhMe(11.3ml)中のBoc-Val-OCH3(2.27g、9.81ミリモル)の溶液を、−50℃に冷却しそしてCH3CF2I(3.7ml、31.1ミリモル、3.2当量)で処理し、それからさらに−60℃に冷却しそしてメチルリチウム−臭化リチウム複合体(55分、−60℃〜−50℃、Et2O中1.5M、20ml、30ミリモル、3.1当量)で滴加処理した。得られた反応混合物を、1時間撹拌し、それからイソプロパノール(20分;<−50℃)で滴加処理した。30分撹拌した後、反応混合物を、0℃に加温し、それから1M KHSO4(60ml)に注加した。相を分離しそして水性相をEt2O(1×50ml)で抽出した。有機相を合しそして乾燥(MgSO4)し、濾過しそして濾液kを真空中で蒸発(室温、15mmHg)して白色の固体を得た。粗製物質は、3:1の所望の生成物:出発物質の比を示し、他の不純物は>1%の全面積(GC)を示さない。粗製の白色の固体をSiO2(40g、3×6.5cm、ヘキサン(400ml)それから10%EtOAc/ヘキサン400ml)上でクロマトグラフィー処理して、所望の生成物2.22g(収率70%)を得た。この固体をヘキサン(40ml)から再結晶(還流それから0℃に冷却)して純粋な所望の生成物(MDL 101,286)1.62g(57%)(はじめの収量、母液中の残留物質)を得た。
Rf=20%EtOAc/ヘキサン中で0.77。融点69〜70℃
1H NMR(CDCl3)5.0(m,1H),4.8(m,1H),2.3(m,1H),1.44(s,9H),1.1(d,3H,J=6.8Hz),0.84(d,3H,J=6.9Hz)
19F NMR(CDCl3)−82.1(s),-121.4(d,J=297Hz),-122.8(d,J=297Hz)
IR(CHCl3max3443,2976,1753,1716,1500,1369,1234,1197,1163cm-1
UV(MeOH)λmax225nm(ε=754)
CIMS(CH4)m/z(相対的強度)320(M+H+,100)
元素分析値(C12H18NO3F5に対する)
計算値:C 45.14 H 5.68 N 4.39
実測値:C 45.28 H 5.71 N 4.26
実施例 8
Boc-Val-CF2CF3の他の製造
Figure 0003721538
Boc-Val N−メチル−O−メチルヒドロキサム酸288.0g(1.11モル)および無水のEt2O 4.7lの混合物を、撹拌機、温度計、ドライアイス冷却器、ガス分散管および連続N2パージを具備した12lの三頚フラスコに充填した。得られた溶液を、−60℃〜−65℃に冷却した。温度を約−65℃に維持しながら、C2F5Iの全量885.2g(3.60モル)を、ガス分散管を経て約30分にわたって、Boc-Val N−メチル−O−メチルヒドロキサム酸の溶液に加えた。ガス添加完了後すぐに、反応温度を−52℃〜−58℃に維持しながら、Et2O中の1.5M CH3Li・LiBrの全量2.39l(3.59モル)を1時間にわたって加えた。CH3Li・LiBrの約1/3の添加後沈澱が形成するけれども、添加の終りにおいて、完全な溶液が存在した。得られた溶液を−52℃〜−58℃で1時間撹拌した。反応は、GC(MDL 101,286のRt=1.3分、Boc-Val N−メチル−O−メチルヒドロキサム酸のRt=5.1分)によって監視した。そしてBoc-Val N−メチル−O−メチルヒドロキサム酸7.2%を含有していることが見出された。−52℃〜−58℃の反応温度を維持しながらアセトンの全量255ml(3.47モル)を約15分にわたって加えそして得られた混合物を10分撹拌した。混合物を約0℃に冷却した0.75M KHSO44.7lを含有する22lのフラスコ中でクエンチした。有機相を分離しそしてH2O3lで洗浄した。有機相をMgSO4500gを使用して乾燥しそして濾過して乾燥剤を除去した。濾液を40℃/100トールで濃縮して409gの半固体を得た。この粗製物質を45℃のヘキサン1.2lに溶解しそして約30分にわたって−25℃〜−30℃に徐々に冷却した。結晶化した固体を濾去しそして−30℃のヘキサン250mlで洗浄した。得られたMDL 101,286を真空乾燥(25℃/100トール)して176.7gを得た、濾液を、35℃/100トールで濃縮して残留物153.5gを得た。この物質をKugelrohr蒸溜装置上におきそして前流を40℃/0.6トールまで集めた。受器を変えそしてMDL 101,286の100.5gの全量を40℃〜60℃/0.6トールで集めた。この粗製生成物を約50℃のヘキサン500mlに溶解した。得られた溶液を−30℃に冷却した。結晶化した固体を濾去しそして冷(−30℃)へキサン100mlで洗浄した。生成物を25℃/100トールで真空乾燥してさらにMDL 101,286の68.0gを得た。全体の収量は、244.7g(収率70%)でありそして純度はGCによって99.9%であった。
元素分析値(C12H18F5NO3(319.28)に対する)
計算値:C 45.14 H 5.65 N 4.39
実測値:C 45.30 H 5.50 N 4.26
C 45.49 H 5.58 N 4.35
実施例 9
N−〔3−(3−ピリジル)プロパノイル〕−L−バリル−N−〔3,3,4,4,4−ペンタフルオロ−1−(1−メチルエチル)−2−オキソブチル〕−L−プロリンアミド
Figure 0003721538
a) H-Val-CF2CF3・塩酸塩の製造
Boc-Val-CF2CF3(350mg、1.1ミリモル)を酢酸エチル(50ml)に溶解しそして0℃に冷却した。塩化水素ガスで5分処理しそして30分撹拌した。溶剤を真空中で除去して標記化合物を得た。
b) Boc-Val-Pro-Val-CF2CF3の製造
Boc-Val-Pro-OH(314mg、1.0ミリモル)を塩化メチレン(4ml)に溶解しそしてN−メチルモルホリン(252mg、2.5ミリモル)を加えた。−22℃に冷却しそしてクロロギ酸イソブチル(136mg、1.0ミリモル)を加えた。20分撹拌しそしてH-Val-CF2CF3・塩酸塩(1.1ミリモル)に加えた。−22℃で1時間撹拌し、室温に加温しそして3時間撹拌した。シリカゲルクロマトグラフィー(40%酢酸エチル/ヘキサン)によって精製して標記化合物(405mg)を得た。
c) H-Val-Pro-Val-CF2CF3・塩酸塩の製造
Boc-Val-Pro-Val-CF2CF3(385mg、0.74ミリモル)を酢酸エチル(50ml)に溶解しそして0℃に冷却した。塩化水素ガスで5分処理しそして30分撹拌した。溶剤を真空中で蒸発して標記化合物(334mg)を得た。
d) N−〔3−(3−ピリジル)プロパノイル〕−L−バリル−N−〔3,3,4,4,4−ペンタフルオロ−1−(1−メチルエチル)−2−オキソブチル〕−L−プロリンアミドの製造
3−(3−ピリジル)プロピオン酸(174mg、1.15ミリモル、Walker F.A.等,J.Amer.Chem.Soc.,102,5530〜5538(1980))を塩化メチレン(15ml)に懸濁した。N−メチルモルホリン(0.38ml、3.45ミリモル)およびトリエチルアミン(0.32ml、2.30ミリモル)を加えそして得られた透明な無色の溶液を−18℃に冷却した。クロロギ酸イソブチル(0.15ml、1.15ミリモル)を加えそして20分撹拌した。次に、N−メチルモルホリン(0.13ml、1.15ミリモル)およびH-Val-Pro-Val-CF2CF3・塩酸塩(520mg、1.15ミリモル)を加えそして−20℃で1時間撹拌した。反応混合物を室温に加温し、反応混合物を追加的な塩化メチレン(35ml)でうすめそして順次に1N HCl(3×20ml)、飽和NaHCO3(2×20ml)およびブライン(1×20ml)で洗浄した。粗製生成物を乾燥しそして濃縮した。粗製生成物をフラッシュクロマトグラフィー(75:25のアセトン:EtOAc)処理して白色の固体のフォーム状物質として標記化合物を得た。(収量:470mg、74%、3:1::LLL:LLD)
TLC Rf0.43(3:1のアセトン:EtOAc)。
1H NMRδ8.49(br s,1H,アリール),8.45(br d,1H,J=4.2Hz,アリール),7.84(br d,1/4 H,J=7.7Hz,NH),7.53(dt,1H,J=7.8,1.7Hz,アリール),7.50(br d,3/4 H,NH),7.21(dd,1H,J=7.7,4.8Hz,アリール),6.31(br d,3/4 H,J=8.9Hz,NH),6.24(br d,1/4 H,J=8.9Hz,NH),5.02-4.92(m,1H,CH),4.67(dd,1/4 H,J=8.1,2.1Hz,Proのα-CH),4.63-4.55(m,1 3/4 H,Proのα-CHおよびValのα-CH),3.87-3.72および3.70-3.55(prm,2H,CH2N),3.07-2.87および2.63-2.50(pr m,4H,アリールCH2CH2CO),2.50-1.80(m,6H,2×β-CHおよびCH2CH2),1.12-0.79(dのシリーズ,12H,4×CH3)
19F NMRδ-82.13(s,CF3,主異性体),-82.17(s,CF3,マイナー異性体),-121.53および-122.71(AB quartet,J=295Hz,CF2マイナー異性体),-121.59および-122.61(AB quartet,J=295Hz,CF2,主異性体)
MS(EI)m/z(相対的強度)548(M+,4),401(6),233(65),205(100),134(45),106(35),70(77)
実施例 10
N−〔3−(3−ピリジル)プロパノイル〕−L−バリル−N−〔3,3,4,4,5,5,5−ヘプタフルオロ−1−(1−メチルエチル)−2−オキソペンチル〕−L−プロリンアミド
Figure 0003721538
a) Boc-Val-Pro-Val-OCH3の製造
クロロギ酸イソブチル(1.30ml、0.01モル)を、−20℃の塩化メチレン(100ml)中のBoc-Val-Pro-OH(3.1g、0.01モル、Advanced ChemTech)の溶液に加えそして20分撹拌した。さらに、N−メチルモルホリン(1.10ml、0.01モル)を加えた。固体としてのL−バリンメチルエステル塩酸塩(1.67g、0.01モル、Aldrich)を一度に加えた。反応混合物を、−20℃でさらに1時間撹拌し、そしてそれから室温に加温した。さらに、塩化メチレン(50ml)でうすめそして1N HCl(3×50ml)、飽和NaHCO3(2×50ml)およびブライン(1×50ml)で洗浄した。得られた有機抽出液を乾燥(MgSO4)しそして真空中で濃縮して、白色のフォーム状物質として標記化合物を得た。(収量:4.27g、100%)
TLC Rf0.33(3:1のEt2O−ヘキサン)
FT-IR(KBr)3553,3537,3520,3510,3310,2968,2935,2876,1741,1687,1631,1527,1440,1390,1367,1338,1309,1244,1203,1172,1114,1093,1043,1016,962,923,883,831,754,665,628,603cm-1
1H NMR(300MHz,CDCl3)δ7.22(br d,1H,J=8.4Hz,NH),5.24(br d,1H,J=11.0Hz,NH),4.62(dd,1H,J=8.2,2.9Hz,ValのCH),4.43(app.dd,1H,J=8.6,5.1Hz,ProのCH),4.30(dd,1H,J=9.5,6.4Hz,ValのCH),3.75-3.70および3.63-3.59(pr m,2H,CH2N),3.7(s,3H,OMe),2.36(m,1H,Valのβ-CH),2.17-1.91(m,5H,ValのCH2CH2およびβ-CH),1.43(s,9H,t-Bu),1.00(d,3H,J=6.7Hz,CH3),0.95-0.90(m,9H,3×CH3)
13C NMRδ172.5,172.1,170.9,155.8,79.5,77.4,77.1,76.9,76.8,76.5,59.9,57.5,56.7,52.0,47.6,31.4,31.0,28.3,28.2,27.1,25.1,19.5,18.9,17.8,17.3
MS(Cl/CH4)m/z(相対的強度)428(MH+,22),372(68),328(100)
元素分析値(C21H37N3O6に対する)
計算値:C 58.99 H 8.72 N 9.83
実測値:C 58.68 H 8.79 N 9.55
b) Boc-Val-Pro-Val-CF2CF2CF3の製造
沃化パーフルオロプロピル(6.6ml、48.0ミリモル、Aldrichから、Cuで安定化した)を、N2下で、無水のジエチルエーテル(100ml)中のBoc-Val-Pro-Val-OCH3(3.8g、9.0ミリモル)の−78℃の溶液に加えた。内部反応温度を−70℃以下に維持する速度で、メチルリチウム−臭化リチウム複合体(28.5ml、42.0ミリモル)を加えた。反応混合物を−78℃で1時間撹拌し、それから冷却浴を除去しそして撹拌を5分つづけた。反応混合物をH2O(100ml)に注加しそして水性相を1N HClで酸性にした。この水性相をジエチルエーテル(100ml)で抽出し、そして合したエーテル抽出液を乾燥(MgSO4)した。溶剤を真空中で除去しそして得られた黄色のフォーム状物質をフラッシュクロマトグラフィー処理(カラム4.0×25cm、3:1のEt2O−ヘキサンで溶離)して白色のフォーム状物質として標記化合物を得た。(収量:654mg、13%)
FT-IR(KBr)3423,3292,2972,2937,2879,2823,2771,2739,2253,1755,1687,1635,1525,1444,1392,1367,1348,1313,1232,1178,1126,1041,1018,966,922,910,877,837,798,756,736,667,650,632,596cm-1
1H NMR(300MHz,CDCl3)δ7.63(d,1H,J=8.2Hz,NH),5.44(d,1H,J=9.2Hz,NH),5.02(dd,1H,J=7.8,4.5Hz,ValのCH),4.64(dd,1H,J=8.0,3.0Hz,ProのCH),4.30(dd,1H,J=9.2,6.8Hz,Valのα-CH),3.80-3.74および3.66-3.60(pr m,2H,CH2N),2.31-1.92(mのシリーズ,6H,Valのβ-CH,CH2CH2),1.44(s,9H,t-Bu),1.02(d,3H,J=7.0Hz,CH3),0.98(d,3H,J=6.9 Hz,CH3),0.94(d,3H,J=6.7Hz,CH3),0.88(d,3H,J=6.9Hz,CH3)
13C NMRδ193.3,193.0,192.7,172.9,171.1,155.7,118.7,115.8,111.3,108.9,108.6,108.2,105.9,79.6,77.3,77.2,76.9,76.6,59.7,59.3,56.8,47.8,31.4,29.0,28.3,26.9,25.1,19.9,19.8,19.7,19.5,19.4,17.5,17.4,16.3,16.1
19F NMR(376.3MHz,CDCl3)δ-80.91(t,CF3),-119.03および-120.43(AB quartet,J=297Hz,CF2),-126.62(s,CF2)
MS(Cl/CH4)m/z(相対的強度)566(MH+,100)
HRMS(C23H34F7N3O5)(M+)計算値566.2492,観察値566.2475
c) H-Val-Pro-Val-CF2CF2CF3・塩酸塩の製造
HClガスを、酢酸エチル(50ml)中のBoc-Val-Pro-Val-CF2CF2CF3(0.21g、0.37ミリモル)の撹拌溶液に加えそして氷水浴中で冷却した。塩化水素ガスで4分処理した。反応混合物を1時間撹拌しそして周囲温度に加温した。反応混合物を濃縮しそしてCCl4と一緒に共沸した。高真空下におき、白色の固体として標記化合物を得た。(収量:185mg、100%)
1H NMR(300MHz,CDCl3)δ8.29(br s,2H,NH2),7.88(br s,1H,NH),5.70(m,1H,CH),4.89(m,1H,CH),4.16-3.55(mのシリーズ,4H,CH,CH,CH2N),2.40-1.94(mのシリーズ,5H,Valのβ-CHおよびCH2CH2),1.13(br s,6H,2×CH3),1.01(d,3H,J=5.8Hz,CH3),0.94(d,3H,J=4.8Hz,CH3)
19F NMRδ-81.02(s,CF3),-120.11(s,CF2),-126.75(s,CF2)
d) 3−(3−ピリジル)プロパノイルクロライドの製造
塩化チオニル(0.05ml、0.53ミリモル)を、1,2-ジクロロエタン(20ml)中の3−(3−ピリジル)プロピオン酸(80.2mg、0.53ミリモル)およびベンジルトリエチルアンモニウムクロライド(1mg、0.004ミリモル)の撹拌懸濁液に加えそして2.5時間加熱還流した。反応混合物を室温に冷却しそして真空中で濃縮した。残留物をCCl4と一緒に共沸しそして真空下においた。得られた酸クロライドは、さらに精製することなしに使用した。
e) N−〔3−(3−ピリジル)プロパノイル〕−L−バリル−N−〔3,3,4,4,5,5,5−ヘプタフルオロ−1−(1−メチルエチル)−2−オキソペンチル〕−L−プロリンアミド
H-Val-Pro-Val-CF2CF2CF3・塩酸塩(185mg、0.37ミリモル)を塩化メチレン(10ml)に溶解しそして撹拌しながら−20℃に冷却した。N−メチルモルホリン(0.2ml、2.0ミリモル)を加え次いですぐに、内部反応温度を−10℃またはそれ以下に維持するような速度で、塩化メチレン(5ml)中の3−(3−ピリジル)プロパノイルクロライドを滴加した。添加完了後に、反応混合物を室温に加温した。室温で1.5時間後に、反応混合物を塩化メチレン(20ml)でうすめそして1N HCl(2×20ml)、飽和NaHCO3(2×20ml)およびブライン(1×20ml)で洗浄した。乾燥(MgSO4)しそして真空中で濃縮して粗製形態で標記生成物を得た。すぐに粗製生成物をフラッシュクロマトグラフィー(カラム2×15cm、1:27のMeOH-CH2Cl2で溶離)により精製して標記化合物を得た。
実施例 11
N−〔3−(3−ピリジル)プロパノイル〕−L−バリル−N−〔3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロ−1−(1−メチルエチル)−2−オキソヘキシル〕−L−プロリンアミド
Figure 0003721538
a) Boc-Val-Pro-Val〔CF2CF2CF2CF3〕の製造
沃化パーフルオロブチル(7.6ml、48.0ミリモル、Aldrichから)をN2下で、無水のジエチルエーテル(100ml)中のBoc-Val-Pro-Val〔CO2CH3〕(3.8g、9.0ミリモル)の−78℃の溶液に滴加した。内部反応温度を−70℃以下に維持するような速度で、メチルリチウム・臭化リチウム複合体(28.5ml、42.0ミリモル)を加えた。反応混合物を−78℃で1時間撹拌し、それから冷却浴を除去しそして撹拌を5分つづけた。反応混合物をH2O(100ml)に注加しそして水性相を1N HClで酸性にした。水性相をさらにジエチルエーテル(100ml)で抽出しそして合したエーテル抽出液を乾燥(MgSO4)した。溶剤を真空中で除去しそして得られた黄色の粗製油を、フラッシュクロマトグラフィー処理(カラム4.0×25cm、3:1のEt2O−ヘキサンで溶離)によって精製して、白色のフォーム状物質として標記化合物を得た。(収量:493mg、9%)
FT-IR(KBr)3421,3292,2972,2737,2879,2773,1755,1687,1637,1525,1444,1392,1367,1309,1238,1174,1138,1093,1043,1016,960,927,875,848,744,709,690,667,653,632,599,574cm-1
13C NMRδ173.0,170.9,155.7,79.7,77.2,77.1,76.9,76.6,59.7,59.3,56.8,47.8,31.3,28.9,28.3,26.7,25.1,19.8,19.5,17.4,16.2
19F NMR(376.2MHz,CDCl3)δ-81.35(s,CF3),-118.27および-119.91(AB quartet,J=297Hz,CF2),-123.09(s,CF2),-125.97(s,CF2)
MS(Cl/CH4)m/z(相対的強度)616(MH+,68),560(100),516(31)
元素分析値(C24H34F9N3O5に対する)
計算値:C 46.83 H 5.57 N 6.83
実測値:C 46.32 H 5.65 N 6.66
HRMS(C24H34F9N3O5)(M+)計算値616.2433 観察値616.2435
b) H-Val-Pro-Val-CF2CF2CF2CF3・塩酸塩の製造
HClガスを酢酸エチル(50ml)中のBoc-Val-Pro-Val-CF2CF2CF2CF3(245mg、0.40ミリモル)の撹拌溶液に泡立ち導入しそして氷水浴中で冷却した。塩化水素ガスで4分処理した。反応混合物を1時間撹拌しそして周囲温度に加温した。反応混合物を濃縮しそしてCCl4と一緒に共沸した。高真空下におき標記化合物を得た。
c) N−〔3−(3−ピリジル)プロパノイル〕−L−バリル−N−〔3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロ−1−(1−メチルエチル)−2−オキソヘキシル〕−L−プロリンアミドの製造
H-Val-Pro-Val-CF2CF2CF2CF3・塩酸塩(221.0mg、0.40ミリモル)を塩化メチレン(10ml)に溶解しそして撹拌しながら−20℃に冷却した。N−メチルモルホリン(0.2ml、2.0ミリモル)を加えそしてすぐに、−10℃またはそれ以下の内部反応温度を維持するような速度で塩化メチレン(5ml)中の3−(3−ピリジル)プロパノイルクロライドを滴加した。添加完了後に反応混合物を室温に加温する。室温で1時間後に、反応混合物を塩化メチレン(20ml)でうすめそして1N HCl(2×20ml)、飽和NaHCO3(2×20ml)およびブライン(1×20ml)で洗浄した。乾燥(MgSO4)しそして真空中で濃縮して粗製フォーム状物質として標記生成物を得た。すぐに粗製生成物をフラッシュクロマトグラフィー処理(カラム2×15cm、1:27のMeOH-CH2Cl2で溶離)して標記化合物を得た。
他の実施化においては、本発明は、式(I)〜(IV)の化合物の治療的に有効な量を患者に投与することからなる好中球関連炎症性疾患にかかった患者を治療する方法を提供する。“好中球関連炎症性疾患”なる用語は、好中球が炎症の部位に移行しそして生物学的基質の蛋白分解的分解におけるその関与によって特徴づけられる疾患または病気を意味する。式(I)〜(IV)の化合物による処理が特に有用である好中球関連炎症疾患は、気腫、嚢胞性線維症、成人呼吸窮迫症候群、敗血症、慢性気管支炎、炎症性腸疾患(特に潰瘍性大腸炎またはクローン病)、播種性血管内血液凝固症候群、痛風および慢性関節リウマチを包含する。好中球関連炎症性疾患の治療に対して特に好ましい式(I)〜(IV)の化合物は、次のものを包含する。
N−〔4−(4−モルホリニルカルボニル)ベンゾイル〕−L−バリル−N′−〔3,3,4,4,5,5,5−ヘプタフルオロ−1−(1−メチルエチル)−2−オキソペンチル〕−L−プロリンアミド;
N−〔4−(4−モルホリニルカルボニル)ベンゾイル〕−L−バリル−N′−〔3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロ−1−(1−メチルエチル)−2−オキソヘキシル〕−L−プロリンアミド;
N−〔(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル〕−L−バリル−N′−〔3,3,4,4,5,5,5−ヘプタフルオロ−1−(1−メチルエチル)−2−オキソペンチル〕−L−プロリンアミド;
N−〔(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル〕−L−バリル−N′−〔3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロ−1−(1−メチルエチル)−2−オキソヘキシル〕−L−プロリンアミド;
N−〔3−(3−ピリジル)プロパノイル〕−L−バリル−N′−〔3,3,4,4,4,−ペンタフルオロ−1−(1−メチルエチル)−2−オキソブチル〕−L−プロリンアミド;
N−〔3−(3−ピリジル)プロパノイル〕−L−バリル−N′−〔3,3,4,4,4,−ペンタフルオロ−1−(1−メチルエチル)−2−オキソブチル〕−D,L−1,2,3,4−テトラヒドロ−3−イソキノリンアミド;
N−〔3−(3−ピリジル)プロパノイル〕−L−バリル−N′−〔3,3,4,4,4,−ペンタフルオロ−1−(1−メチルエチル)−2−オキソブチル〕−L−チアゾリジン−4−カルボン酸。
本明細書に使用される“患者”なる用語は、特定の炎症性疾患状態にかかった哺乳動物のような混血動物を意味する。モルモット、犬、猫、ラット、マウス、馬、牛、羊およびヒトがかかる用語の意義の範囲内の動物の例であることは理解されるべきである。
“医薬的に有効な量”なる用語は、患者に対する1回または多数回の投与量の投与において、好中球関連炎症性疾患に関連した症候を軽減するのに有効な量を意味する。本明細書において使用される呼吸疾患の“症候の軽減”なる用語は、治療の不存在下において予期されそして必然的に疾患の全体の除去または治療を示さない程度における減少を意味する。治療的に有効な量の決定においては、限定するものではないが、哺乳動物の種類;その大きさ、年令および一般的健康状態;治療される特定の疾患;疾患の環境または程度;個々の患者の応答;投与される特定の化合物;特定方法;投与される製剤の生物学的利用能特性;選択される投与量範囲;付随的医薬の使用および他の関連した環境を包含する多数の因子が診断医によって考慮される。
式(I)〜(IV)の化合物の治療的に有効な量は、1日につき体重1kg当り約0.1mg(mg/kg/日)〜約100mg/kg/日に変化される。好ましい量は、約0.5〜約10mg/kg/日である。
本発明の化合物は、エラスターゼ、特にヒトの好中球エラスターゼの非常に強力な阻害剤である。本発明の化合物は、酵素エラスターゼの阻害によってその阻害作用を示しそしてそれによって、限定するものではないが、気腫、嚢胞性線維症、成人呼吸窮迫症候群、慢性気管支炎、炎症性腸疾患、敗血症、播種性血管内血液凝固症候群、痛風および慢性関節リウマチを包含するエラスターゼ仲介疾患を軽減するものと信じられる。しかしながら、本発明が、最終使用の適用におけるその有効性を説明する何れの特定の理論または提案された機構によっても限定されるものではないことは理解されるべきである。
上述した疾患状態にかかった患者の有効な治療においては、式(I)〜(IV)の化合物は経口的、エーロゾル的および非経口的方法を包含する化合物を有効な量で使用する何れかの形態または方法で投与することができる。例えば、式(I)〜(IV)の化合物は、経口的、エーロゾル的、皮下的、筋肉内的、静脈内的、経皮的、鼻内的、直腸的、局所的などによって投与することができる。一般に、経口的またはエーロゾル的投与が好ましい。処方を製造する技術に精通せし者は、選択される化合物特性、治療される疾患の状態、疾患の段階および関連した情況によって、投与の適当な形態および投与方法を容易に選択することができる。Remington's Pharmaceutical Sciences,8th Edition,Mack Publishing Co.(1990)参照。
化合物は、単独で、または、医薬的に許容し得る担体または賦形剤と組み合わされた医薬組成物の形態で投与することができる。この担体または賦形剤の割合および性質は、選択される化合物の可溶性および化学的性質、選択される投与方法および標準製薬プラクチスによって決定される。本発明の化合物は、それ自体有効であるけれども、安定性、結晶化の便利さ、増加した溶解性などの目的のために、例えば酸付加塩のような医薬的に許容し得る塩の形態で処方しそして投与することができる。
他の実施化においては、本発明は、混合物としてまたはさもなければ1種または2種以上の不活性担体と一緒にした式(I)〜(IV)の化合物を含有する組成物を提供する。これらの組成物は、例えば効力検定標準物(assay standards)として、バルク輸送(bulk shipments)を製造する普通の手段としてまたは医薬組成物として有用である。式(I)〜(IV)の化合物の効力検定できる量は、当該技術に精通せし者によく知られそして認識されている標準検定操作および技術によって容易に測定できる量である。検定できる式(I)〜(IV)の化合物の量は、一般に組成物の約0.001〜約75重量%に変化する。不活性担体は、式(I)〜(IV)の化合物で分解しないまたはさもなければ該化合物と共有的に反応する何れかの物質である。適当な不活性担体の例は、水、高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)分析において一般に有用であるもののような水性緩衝液;有機溶剤、例えばアセトニトリル、酢酸エチル、ヘキサンなど;および医薬的に許容し得る担体または賦形剤である。
さらにくわしくは本発明、混合物としてまたはさもなければ1種または2種以上の医薬的に許容し得る担体または賦形剤と一緒にした式(I)〜(IV)の化合物の治療的に有効な量からなる。
医薬組成物は、製薬技術においてよく知られている方法で製造される。担体または賦形剤は、活性成分のベヒクルまたは媒質として役立つ固体、半−固体または液状の物質である。適当な担体または賦形剤は、当該技術においてよく知られている。医薬組成物は、経口的、非経口的または局所的使用に適しておりそして錠剤、カプセル、坐剤、溶液、懸濁液などの形態で患者に投与される。
本発明の化合物は、例えば不活性希釈剤または可食担体と一緒に経口的に投与することができる。これらの化合物は、ゼラチンカプセルに封入するかまたは錠剤に圧縮することができる。経口的治療投与の目的に対して、化合物を賦形剤と混合しそして錠剤、トローチ、カプセル、エリキサー、懸濁液、シロップ、ウエハース、チューインガムの形態で使用することができる。これらの製剤は、本発明の化合物の少なくとも4%を含有しなければならないが、特定の形態によって変化することができ、そして有利には単位の重量の4%〜約70%の間にすることができる。組成物中に存在する化合物の量は、適当な投与量が得られるような量である。本発明による好ましい組成物および製剤は、経口投与単位形態が本発明の化合物5.0〜300mgを含有するように製造される。
錠剤、ピル、カプセル、トローチなどは、また、1種または2種以上の補助剤:結合剤、例えば微小結晶性セルロース、トラガカントゴム、またはゼラチン;賦形剤、例えば澱粉またはラクトース、崩壊剤例えばアルギン酸、プリモゲル、とうもろこし澱粉など;滑沢剤、例えばステアリン酸マグネシウムまたはステロテックス;滑走剤、例えばコロイド二酸化珪素;および甘味剤、例えばスクロースまたはサッカリンまたは風味剤、例えばハッカ、サリチル酸メチルまたはオレンジ風味料を含有することができる。投与単位形態がカプセルである場合は、それは、上述した型の物質以外に、液状担体、例えばポリエチレングリコールまたは脂肪油を含有することができる。他の投与単位形態は、投与単位の物理的形態を変性する他の種々な物質、例えば被膜を含有することができる。すなわち、錠剤またはピルは、糖、シェラックまたは他のエンテリック被膜剤で被膜することができる。シロップは、本発明の化合物のほかに、甘味剤としてのスクロースおよび防腐剤、染料および着色剤および風味料を含有することができる。これらの種々な組成物の製造に使用される物質は、医薬的に純粋でありそして使用される量において非毒性でなければならない。
非経口的治療投与に対しては、本発明の化合物は、溶液または懸濁液に混合することができる。これらの製剤は、本発明の化合物の少なくとも1%を含有しなければならないが、0.1〜約50%に変化することができる。このような組成物中に存在する本発明の化合物の量は、適当な投与量が得られるような量である。本発明による好ましい組成物および製剤は、非経口的投与単位が本発明の化合物5.0〜100mgを含有するように製造される。
本発明の式(I)〜(IV)の化合物は、またはエーロゾルによって投与することもできる。使用されるエーロゾルなる用語は、コロイド性のものから加圧容器からなる系までの種々な系を意味する。液化または圧縮ガスによってまたは活性成分を分散する適当なポン系により供給することができる。式(I)〜(IV)の化合物のエーロゾルは、活性成分を供給するために、単一相系、二相系または三相系で供給することができる。エーロゾルの供給は、必要な容器、アクチベーター、バルブ、サブコンティナーなどを包含する。好ましいエーロゾルは、当該技術に精通せし者によって決定することができる。
本発明の式(I)〜(IV)の化合物は、また、局所的に適用することができるそしてそのようにする場合、担体は、好ましくは溶液、軟膏またはゲル基剤からなる。基剤は、例えば1種または2種以上のワセリン、ラノリン、ポリエチレングリコール、みつろう、鉱油、希釈剤、例えば水およびアルコールおよび乳化剤および安定剤からなる。典型的な処方は、約1〜10w/v%(単位容量当りの重量)の式Iの化合物または医薬的に許容し得る塩の濃度を含有している。
この溶液または懸濁液は、また、1種または2種以上の補助剤:滅菌希釈剤、例えば注射用水、生理食塩液、不揮発性油、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコールまたは他の合成溶剤;抗菌剤、例えばベンジルアルコール、またはメチルバラベン;抗酸化剤、例えばアスコルビン酸または酸性亜硫酸ナトリウム;キレート剤例えばエチレンジアミンテトラ酢酸;緩衝剤、例えば酢酸塩、クエン酸塩または燐酸塩および塩化ナトリウムまたはデキストロースのような緊張性の調節剤を包含することもできる。非経口的製剤は、ガラスまたはプラスチックから製造したアンプル、使い捨て注射器、多数回使用バイアルに封入することができる。
ヒトの好中球エラスターゼを、基質として商業的に入手できるN-MeOSuc-Ala-Ala-Pro-Val−p−ニトロアニリドを使用して試験管内で検査した。検査緩衝液、pHおよび検査技術は、Mehdi等,Biochemical and Biophysical Research Communications,166,595(1990)によって記載された方法と同様である。酵素は現在商業的に入手することができるけれども、酵素は、ヒトの略痰から精製した。直接的な阻害の動力学的特徴化はDixonプロットにより、これに反して、データ分析技術を使用した緩慢−および(または)堅固−結合した阻害剤の特徴化は、WilliamsおよびMorrisonにより検討した。エラスターゼの高度に感受性のそして有利な基質は、J.Bieth,B.SpiessおよびC.G.Wermuth,Biochemical Medicine,11(1974)350〜375に記載されている。表2はエラスターゼを阻害する本発明の選択された化合物の能力を要約する。この表の目的に対して、MCBzは、4−(4−モルホリニルカルボニル)ベンゾイルを意味し、そしてPyrは3−(3−ピリジル)プロパノイルを意味する。
Figure 0003721538
生体内検査
げっ歯動物におけるHNEの気管支内点滴注入は、気管支洗浄液(“BAL”)におけるヘモグロビン(“Hgb”)を測定することによって容易に定量化することのできる急性肺損傷を生ずる。Fletcher D.S.等,Am.Rev.Resp.Dis.141,672〜677(1990)。肺出血を減少しそして(または)生体内でヒトの好中球エラスターゼ(“HNE”)の阻害を示す式(I)〜(IV)の化合物の効能を、Fletcher D.S.等,Id and Shah S.K.等,J.Med.Chem.35,3745〜3754(1992)に説明されているように、げっ歯動物における肺出血モデルによって証明することができる。
例えば、ハムスターを、HNE(20μg、気管支内投与)による挑戦の30分前にN−〔3−(3−ピリジル)プロパノイル〕−L−バリル−N′−〔3,3,4,4,4−ペンタフルオロ−1−(1−メチルエチル)−2−オキソブチル〕−L−プロリンアミド(“Pyr-Val-Pro-Val-CF2CH3”)(10.25または50mg/kg、経口投与)で予備処理した。動物を挑戦の1時間後に犠牲にした。HNEによる挑戦の30分前にPyr−Val−Pro−Val−CF2CF3の25mg/kgを経口投与したハムスターは、BAL Hgbによって測定してHNE−誘発肺出血の67±6%の阻害を示した。
配列表
配列番号:1
配列の長さ:4
配列の型:アミノ酸
トポロジー:直鎖状
配列の種類:ペプチド
配列
Figure 0003721538
配列番号:2
配列の長さ:4
配列の型:アミノ酸
トポロジー:直鎖状
配列の種類:ペプチド
配列
Figure 0003721538
配列番号:3
配列の長さ:4
配列の型:アミノ酸
トポロジー:直鎖状
配列の種類:タンパク質
配列
Figure 0003721538
配列番号:4
配列の長さ:4
配列の型:アミノ酸
トポロジー:直鎖状
配列の種類:ペプチド
配列
Figure 0003721538
配列番号:5
配列の長さ:4
配列の型:アミノ酸
トポロジー:直鎖状
配列の種類:ペプチド
配列
Figure 0003721538
配列番号:6
配列の長さ:4
配列の型:アミノ酸
トポロジー:直鎖状
配列の種類:ペプチド
配列
Figure 0003721538

Claims (13)


  1. Figure 0003721538
    の化合物、その水和物または医薬的に許容し得る塩。
    上記式において、
    P1は、Ala、Val、Nva、bVal、Leu、IleまたはNleであり;
    P2は、Ala、bAla、Leu、Ile、Val、Nva、bVal、Met、Nle、Gly、Phe、Tyr、TrpまたはNal(1)〔式中、アルファ−アミノ基の窒素はR基(Rは(C1-6)アルキル、(C3-12)シクロアルキル、(C3-12)シクロアルキル(C1-6)アルキル、(C4-11)ビシクロアルキル、(C4-11)ビシクロアルキル(C1-6)アルキル、(C6-10)アリール、(C6-10)アリール(C1-6)アルキル、(C3-7)ヘテロシクロアルキル、(C3-7)ヘテロシクロアルキル(C1-6)アルキル、(C5-9)ヘテロアリール、(C5-9)ヘテロアリール(C1-6)アルキル、縮合(C6-10)アリール−(C3-12)シクロアルキル、縮合(C6-10)アリール−(C3-12)シクロアルキル(C1-6)アルキル、縮合(C5-9)ヘテロアリール(C3-12)シクロアルキルまたは縮合(C5-9)ヘテロアリール(C3-12)シクロアルキル−(C1-6)アルキルである)により置換されていてもよい〕であるかまたはP2はPro、Ind、TicまたはTcaであり;
    P3は、Ala、bAla、Leu、Ile、Val、Nva、bValまたはNleであり;
    P4は、Ala、bAla、Leu、Ile、Val、Nva、bVal、Nleまたは結合手である。
  2. P1がValまたはNvaであり;P2がPro、TicまたはTcaであり;P3がVal、Nva、AlaまたはbAlaであり;そしてP4がAlaまたは結合手である請求項1記載の化合物。
  3. P1がValであり;P3がValであり;そしてP4が結合手である請求項2記載の化合物。
  4. 化合物がN−〔3−(3−ピリジル)プロパノイル〕−L−バリル−N′−〔3,3,4,4,4−ペンタフルオロ−1−(1−メチルエチル)−2−オキソブチル〕−L−プロリンアミドである請求項1記載の化合物。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物からなるエラスターゼ阻害剤。
  6. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物および医薬的に許容し得る担体からなる、痛風、慢性関節リウマチ、成人呼吸窮迫症候群、敗血症、播種性血管内血液凝固症候群、襄胞性線維症、慢性気管支炎、慢性閉塞性肺疾患、潰瘍性大腸炎およびクローン病を含む炎症性腸疾患、または気腫から選ばれる好中球関連炎症性疾患の治療用の医薬組成物。

  7. K-P4-P3-P2-NH-CH(R1)-C(=O)-X′ (配列番号:1)
    の化合物、その水和物または医薬的に許容し得る塩。
    上記式中、
    P4は、Ala、bAla、Leu、Ile、Val、Nva、bVal、Nleまたは結合手であり;
    P3は、Ala、bAla、Leu、Ile、Val、Nva、bValまたはNleであり;
    P2は、Pro、Ind、Tic、Pip、Tca、Pro(4-OBzl)、Aze、Pro(4-OAc)またはPro(4-OH)であり;
    R1は、Ala、Leu、Ile、Val、NvaまたはbValの側鎖であり;
    X′は、-CF2CF2CF3または-CF2CF2CF2CF3であり;そして
    Kは、
    Figure 0003721538
    である。
  8. R1が-CH(CH3)2であり;P2がPro、Pip、Pro(4-OBzl)またはAzeであり;P3がIle、ValまたはAlaであり;そしてP4がAlaまたは結合手である請求項7記載の化合物。
  9. P2がProであり;P3がValでありそしてP4が結合手である請求項8記載の化合物。
  10. 請求項7記載の化合物からなるエラスターゼ阻害剤。
  11. 請求項7記載の化合物および医薬的に許容し得る担体からなる、痛風、慢性関節リウマチ、成人呼吸窮迫症候群、敗血症、播種性血管内血液凝固症候群、襄胞性線維症、慢性気管支炎、慢性閉塞性肺疾患、潰瘍性大腸炎およびクローン病を含む炎症性腸疾患、または気腫から選ばれる好中球関連炎症性疾患の治療用の医薬組成物。
  12. (a)適当なカップリング剤の存在下および適当なカップリング溶剤の存在下において、式NH2-CH(R1)C(=O)OR2(式中、R1は後述の定義を有しそしてR2はC1-6アルキルである)のアミノ酸エステルを式K′-P4-P3-P2-OHの適当にN−保護されたペプチドとカップリングさせて適当にN−保護されたペプチドエステルを得、
    (b)適当なアルカリ金属塩基および適当な無水の溶剤の存在下において、適当にN−保護されたペプチドエステルを適当な過弗素化剤と反応させる工程からなる、式
    K′-P4-P3-P2-NH-CH(R1)-C(=O)-X(配列番号:2)
    〔式中、
    P4はAla、bAla、Leu、Ile、Val、Nva、bVal、Nleまたは結合手であり;
    P3は、Ala、bAla、Leu、Ile、Val、Nva、bValまたはNleであり;
    P2は、Pro、Ind、Tic、Pip、Tca、Pro(4-OBzl)、Aze、Pro(4-OAc)またはPro(4-OH)であり;
    R1は、Ala、Leu、Ile、Val、NvaまたはbValの側鎖であり;
    Xは、-CF2CF3、-CF2CF2CF3または-CF2CF2CF2CF3であり;そして
    K′は
    Figure 0003721538
    である〕の化合物、またはその水和物または医薬的に許容し得る塩の製法。
  13. (a)適当なアルカリ金属塩基および適当な無水の溶剤の存在下において、式Pg-NH-CH(R1)C(=O)OR2(式中、R2はC1-6アルキルでありそしてPgは適当な保護基である)の適当に保護されたアミノ酸エステルを適当な過弗素化剤と反応させて、適当にN−保護されたパーフルオロアルキルケトンを得;
    (b)適当にN−保護されたパーフルオロアルキルケトンを適当な有機溶剤の存在下において適当な脱保護剤で脱保護してパーフルオロアルキルケトンを得;
    (c)適当なカップリング剤および適当なカップリング溶剤の存在下においてこのパーフルオロアルキルケトンを式K′-P4-P3-P2-OHの適当に保護されたペプチドとカップリングさせる工程からなる請求項12記載の化合物を製造する方法。
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