JP3720494B2 - Cutting fluid spraying system in machining - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、工作機械による機械加工分野に関する。
【0002】
【従来の技術】
工作機械またはマシニングセンタに切削液を供給するための装置として、主軸頭の近傍にスネークパイプ付きのノズルを配備してノズルの位置や角度を様々に調整し、切削加工部に切削液を供給するものが周知である。
【0003】
この種の切削液供給装置は専ら工具やワークの冷却および切削抵抗の軽減や工具の目詰りの防止を主目的とするものであって、切粉の除去を目的としたものではなく、切粉を除去できる範囲は工具およびワークにおける切削加工部の周辺に限定されている。つまり、ワークの全体部分やワークを載置するテーブルの上またはワーク取り付け用治具の周辺に関しては切粉の除去機能に関しては全く保証されていない。
【0004】
マシニングセンタを利用した加工では、ワークをテーブルに固定したまま主軸頭の工具を交換したりテーブルを転回させたりして穴アケ,中グリ,フライス削リ等の複数種の加工を連続的に行うため、異種の専用工作機械を並列してワークを載置換えしながら行う従来式の加工の場合とは相違し、ワークの段取り、つまり、テーブルや取り付け用治具に対するワークの脱着作業や再位置決め作業を必要とせず、ワークとテーブルまたは取り付け用治具との間に異物が侵入することがないので、テーブルの上や取り付け用治具の周辺に切粉が散乱していたとしても、基本的には短時間の運転では加工精度等に悪影響が及ぶことはない。しかし、長時間の無人運転を行って複数のワークを順次加工するような場合では、異種の専用工作機械を並列して用いる場合と同様、やはりワークの段取りの変更(ワークの積み替え等)が必要であり、テーブルの上や取り付け用治具の周辺に切粉が残っていると、ワークの取り付けや再位置決め作業に支障が生じるとともに、大量の切削熱を帯びた切粉の堆積によるワーク等の熱膨張による、加工誤差等の問題が発生するといった問題がある。
【0005】
従来、このような切粉の除去作業は、加工が一段落した段階で作業者がハケで掃くか、または、ブロワー等で吹き飛ばす等の方法で行っており、このような人手の介入が長時間の無人運転の妨げとなっていた。
【0006】
また、マシニングセンタや工作機械にブロワーやシャワー装置をリジッドに取り付けて切粉の除去作業を行う装置も一部では実施されているが、いずれのものも、切粉を完全に除去するためには、強力な風量や風圧および液量や液圧を必要とし、周辺の装備が大規模となる欠点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、切粉の残留の問題を解消し、安価な装備で工作機械やマシニングセンタの長時間無人運転を実施することのできる切削液噴霧システムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、切粉の除去または切削の補助に用いる液体を噴出するためのノズルをロボットの先端に取り付け、ノズルの姿勢および位置を制御して液体の到達位置および該到達位置における吹き付け角度を調整して切粉の除去作業を行う切削液噴霧システムであって、ワーク台等との干渉を避けてロボットを工作機械の上方部に配備し、加工プログラム毎のロボットの動作プログラムとワークパレット清掃用の動作プログラムを制御装置に記憶させておき、加工プログラムに応じて前記動作プログラムを選択してノズルの姿勢および位置と液体の噴出のON/OFFを制御するようにして、切削加工部の切粉清掃を行い、加工終了後はワークパレット清掃用の動作プログラムを選択してノズルの姿勢及び位置と液体の噴出のON/OFFを制御するようにしてワークパレットの切粉清掃を行い、前記液体は前記工作機械で用いる切削液と同じものを使用し、前記工作機械の下部に配置した回収手段で回収された切削液は、不純物除去フィルタを通した後に、その一部をポンプで前記ノズルに送り出して再利用するようにすることで前記目的を達成した。
【0009】
ノズルの姿勢および位置に加え、噴出する液体の圧力を制御することで、より自由度の高い洗浄作業を行うことができる。また、ノズルの噴霧方式を2種類以上に切替えることができるようにする。
【0010】
また、ワーク台等との干渉を避けてロボットを工作機械の上方部に配備することにより、液体の落下距離が伸び、重力加速度を利用してより強力な洗浄作業が可能となる。また、液体の落下所要時間が増大するため、同じ噴出圧力でより広い範囲(水平方向)に対して洗浄作業を行うことが可能となる。
【0011】
しかも、ロボットの動作プログラムを加工プログラム毎に制御装置に記憶させておき、加工プログラムに応じて動作プログラムを選択してノズルの姿勢および位置と噴出する液体の圧力およびON/OFFを制御することができるので、ワークの形状や取り付け位置等に応じた最適の洗浄作業が可能となる。
【0012】
ロボットの動作プログラムを記憶する制御装置としては、ロボット制御装置または工作機械の制御装置を利用することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。図1は本発明を適用した切削液噴霧システムを装備した一実施形態のマシニングセンタ1の概略を示す正面図である。
【0014】
マシニングセンタ1の構造自体は従来のものと同様であり、テーブル2はライン構成の必要を満たしたり自動搬送装置等への接近性を保つために標準座標系のX軸方向(図1を正置して左右方向)にのみ移動し、旋回主軸頭3を備えたコラム4がY軸方向(図1の前後方向)に移動し、また、旋回主軸頭3自体はコラム4に沿ってZ軸方向(図1を正置して上下方向)に移動できるようになっている。なお、旋回主軸頭3に代えてインデックステーブルを付加して4面の加工を行う場合がある。シールド5は、テーブル2の送り軸の構成部に切粉や水分等が侵入するのを防止するためのもので、テレスコピック・カバーもしくはベローズ状のカバー等で構成されている。
【0015】
また、マシニングセンタ1を支えるベース6の外周部には、切粉の除去または切削の補助に用いる液体の跳ね返りや切粉の飛び跳ねを防ぐためのハウジング7が四面を囲むようにして立設されており、そのうち、少なくとも正面パネル8の部分は、加工状況の確認等のため透明または半透明のパネルによって構成され、更に、ベース6の上面外周部には、切粉の除去または切削の補助に用いられた液体を回収するための回収樋9が設けられている。
【0016】
ロボット10はテーブル2等との干渉を避けてマシニングセンタ1の上方部に位置するようにハウジング7の天板11に懸吊して固設されている。ロボット10自体は、θ軸周りの旋回軸、W軸およびU軸周りの揺動軸と、手首先端の旋回軸および揺動軸α,β,γを備えた6軸型のロボットであり、その先端部に、切粉の除去または切削の補助に用いる液体を噴出または噴霧するためのノズル12が取り付けられていている。
【0017】
無論、ロボットの軸構成は、液体の噴出,噴霧の形態に応じて、直交型など他の構成でもよく、その軸数も3〜5軸で足りる場合もある。
【0018】
天板11におけるロボット10の懸吊位置は、ロボット10が回転主軸頭3やコラム4またはテーブル2に干渉しない限り格別の制限はないが、図1に二点鎖線で示すように、ロボット10の各軸の揺動および旋回限度内で、ノズル12からの噴流によってベース6上の全ての位置を洗浄できるような位置とすることが望ましい。
【0019】
ノズル12への液体の供給はマシニングセンタ1の近傍に配備した貯溜槽15からポンプ13およびフレキシブル管14を介して行われ、ポンプ13のモータのON/OFFおよび回転速度の制御は、ロボット10の各軸のモータと同様、ロボット制御装置(図示せず)によって行われる。また、ベース6の回収樋9からは、使用済みの液体が不純物除去フィルタおよび管路16を介して貯溜槽15に返還されるようになっている。
【0020】
なお、生産ラインや自動搬送装置等への接続のためにハウジング7のパネル構成要素の一部に開口部や自動開閉扉等を設け、テーブル2と生産ラインまたは自動搬送装置等との間でハンドリングロボット等によるワークの受け渡しを行う場合もある。
【0021】
図1ではクランプ18,19,20,21によりワーク22を一体的に固定したワークパレット17をテーブル2上に載置して回転主軸頭3の工具で加工を行う場合について例示している。なお、この場合のワーク22は産業用ロボットのウエスト部の構成部材である。
【0022】
既に従来の技術の項でも述べた通り、マシニングセンタ1を利用した加工では、ワーク22を載せたワークパレット17をテーブル2に固定したまま回転主軸頭3の工具を交換して穴アケ,中グリ,フライス削リ等の複数種の加工を連続的に行うことができるので、異種の専用工作機械を並列して行う加工の場合のようにワーク22の段取りの変更やワークパレット17の積み替えを頻繁に行う必要はないが、いずれにしても、最終的には、マシニングセンタ1における加工が終わった段階でパレット17を運び出して、次のパレット17(未加工のワーク22を載せたもの)をテーブル2に積み替える必要がある。
【0023】
この時、パレット17の上に積もっていた切粉23がテーブル2上に落下すると、次のパレット17を載置する時の取り付け精度が確保されなくなるといった問題がある。また、パレット17上の切粉23が落下しないとしても、切粉23を載せたパレット17をそのまま次の加工工程または組み立て工程に移送すると前記と同種の問題が発生するので、少なくとも、パレット17をハウジング7から運び出すまでの間にパレット17やワーク22に積もった切粉23を処分しておく必要がある。
【0024】
そこで、本実施形態においては、ロボット10およびポンプ13を駆動制御するロボット制御装置に、ワーク22や工具の冷却および切削抵抗の軽減や工具の目詰り防止を目的とする液体散布に用いるためのロボット10およびポンプ13の動作プログラム(以下、切削液供給プログラムという)と、ワーク22およびワークパレット17等から切粉を洗い流すことを目的とする液体散布に用いるためのロボット10およびポンプ13の動作プログラム(以下、洗浄液供給プログラムという)とを記憶させ、ワーク22の加工中に切削液供給プログラムを、また、加工終了後に洗浄液供給プログラムを実行させるようにする。
【0025】
切削液供給プログラムは使用する工具の種別や工具の移動経路によって異なり、また、洗浄液供給プログラムもワーク22の全体的な形状や大きさ等によって異なるので、いずれのプログラムも、ワーク22を加工する加工プログラム毎に別途編集して加工プログラム毎に対応させて記憶させておく必要がある。なお、ここでいう切削液と洗浄液とは同じものであり、例えば、エマルジョンタイプの潤滑兼冷却液や鉱物油等である。
【0026】
切削液供給プログラムは、回転主軸頭3の工具移動経路にノズル12から噴出する切削液の到達位置を追従させることにより切削加工部に切削液を供給して切削抵抗を軽減させ、同時に、工具および切削加工部の冷却や切削加工部からの切粉の排出を促すためのものであり、基本的に、切削液の到達位置の移動軌跡は工具の加工経路と同一であってよい。
【0027】
ポンプ13のモータを定速で駆動する場合はノズル12から噴出する切削液の初速が一義的に決まるので、理論的には、ロボット10の先端位置を適当な位置に決めることにより、加工経路上の各位置における工具とロボット10先端位置との相対的な位置関係、要するに、加工プログラム上の各時点における工具位置とその時点で定義されているロボット10の先端位置との相対的な位置関係から、工作機械の制御装置やロボット制御装置またはその他のコンピュータによりノズル12に必要とされる姿勢を工具位置毎に割り出してロボット10の姿勢制御プログラム(時系列上不連続的に割出した姿勢間の補間的な姿勢変化プログラムを含む)を自動的に生成させることが可能である。
【0028】
これは、例えば、工具位置がaであるときに最適なノズル12の姿勢がb、また、工具位置がa′であるときに最適なノズル12の姿勢がb′であるとしたとき、工具がaからa′まで連続的に移動する間にノズル12の姿勢がbからb′まで連続的に変化するような補間プログラムを生成するという意味合いである。
【0029】
無論、ロボット10の先端位置を適当な位置に決めるとはいっても、その位置が必ずしも固定である必要はない。ロボット10の先端位置が既知でありさえすれば、工具とロボット10先端位置との相対的な位置関係が求まるので、切削加工部を切削液の到達位置(ターゲット)とするためのロボット10の姿勢を切削液の初速に基いて求めることができるという意味である。図1の例ではコラム4がX軸方向に移動せず、しかも、コラム4とロボット10との間に十分なクリアランスがあるので、コラム4とロボット10とが干渉することはないが、もし、他の構成を利用した結果コラム4の移動によってコラム4とロボット10とが一時的に干渉するような事態が発生するとしても、その場合は、干渉が発生すると予想される期間だけ、最初に決めた位置からロボット10の先端を退避させ、この退避位置と工具との相対位置関係および液体の初速に基いてロボット10の姿勢を求めることができ、ロボット10を取り付けられるスペースが狭い場合でも、ロボット10を退避移動させながら切削加工部に切削液を供給することが可能になる。
【0030】
ポンプ13のモータの回転速度(ノズル12から噴出する切削液の初速)に関してもこれと同じである。つまり、ポンプ13のモータを定速で駆動するとはいっても、その回転速度が終始同一である必要はない。初速とロボット10の先端位置が既知で、しかも、ポンプ13のモータの回転速度(ノズル12から噴出する切削液の初速)さえ定義されていれば、工具とロボット10先端位置との相対的な位置関係が求まり、切削加工部を切削液の到達位置とするためのロボット10の姿勢を、切削液の初速に基いて求めることができるという意味である。
【0031】
つまり、ロボット10の先端位置とポンプ13のモータの回転速度(ノズル12から噴出する切削液の初速)は共に任意の値でよく、これらの値を予め決めておくか、または、必要に応じて適当なタイミング(機会という意味であって時系列的という意味ではない)でそれらの値を設定もしくは設定変更することにより、工具とロボット10先端位置との相対的な位置関係やポンプ13のモータの回転速度に応じて、切削加工部を切削液の到達位置とするためのロボット10の姿勢を求めることができるということである。
【0032】
しかし、実際には、このようにしてロボット10の先端位置とポンプ13のモータの回転速度とを決め、切削加工部を切削液の到達位置とするためのロボット10の姿勢を求めて、切削液の到達位置の移動軌跡が工具の加工経路と同一となるような切削液供給プログラムを生成したとしても、各時点における切削加工部に必ずしも切削液が適切に供給されるとは限らない。ワーク22の突出部が切削液の噴出経路を遮って、切削加工部へ切削液が到達するのを阻止する場合があるからである。このような場合は、切削液の到達位置をワーク22上の他部またはクランプ18,19,20,21上の他部にずらせ、該切削液の到達位置からワーク22やクランプ18,19,20,21等に切削液を伝わせて所望する切削加工部へ切削液を供給する必要が生じる。
【0033】
また、前述のようにして切削液の到達位置の移動軌跡が工具の加工経路と同一となるような切削液供給プログラムが生成され、しかも、切削加工部に必ず切削液が供給されるとしても、それが冷却や潤滑および切粉の排出に最も適した切削液の供給態様であるとは限らない。ワーク22の形状や工具の移動方向等により、冷却や潤滑および切粉の排出に適した切削液の流れ方向に差が生じるからである。本実施形態の場合、ノズル12の位置やノズル12から噴出する切削液の初速を所定範囲内で任意に設定することができるので、ノズル12の位置や切削液の初速を変え、これに応じてノズル12の姿勢を調整することで、理想的な供給状態に近い切削液の供給態勢を達成することが可能である。
【0034】
ワーク22が切削液の噴出経路を遮るためにワーク22やクランプ18,19,20,21等に切削液を伝わせて所望する切削加工部へ切削液を供給しなければならなくなったような場合、また、冷却や潤滑および切粉の排出に一層適した切削液の供給態勢を実現しようとする場合は、ワーク22やクランプ18,19,20,21等をテーブル2に実装して実際にテーブル2等を加工経路に沿って動かしてみて、ロボット制御装置を介し、手動でノズル12の位置や切削液の初速(ポンプ13のモータの回転速度)およびノズル12の姿勢を調整して、加工経路の各位置毎に、ノズル12の位置,切削液の初速,ノズル12の姿勢に関する最適な組み合わせを実験的に求め、これら3つのデータを各位置に対応させてロボット制御装置に教示し、ロボット10の姿勢制御プログラム(時系列上不連続的に割出した姿勢間の補間的な姿勢変化プログラムとポンプ13のモータの回転速度の制御プログラムとを含む)を生成させる。
【0035】
無論、前述のようにして切削液の到達位置の移動軌跡が工具の加工経路と同一となるような切削液供給プログラムを生成させた後、これを使ってテーブル2やロボット10およびポンプ13を駆動してみて、ワーク22が切削液の噴出経路を遮ったり、切削液の供給態勢が不適当となったりする加工経路上の位置を検出し、不適当な部分に関してのみ、前述のような手動操作によってノズル12の位置,切削液の初速,ノズル12の姿勢に関する適当な組み合わせを実験的に求め、不適当部分に対してのみ切削液供給プログラムのデバッグ作業を施すようにしてもよい。
【0036】
実際の加工で加工プログラムに同期させて切削液供給プログラムを実行させることで、ワーク22の切削加工部に常に切削液が供給され、切削加工部における切削抵抗の軽減および冷却作用や切粉の排出作用が達成される。但し、これは専ら冷却および切削抵抗の軽減や工具の目詰りの防止を主目的とするものであって、切削液が流される部位がワーク22の加工経路上に限定されるため、ワーク22やワークパレット17の全域から切粉を除去するには不適当である。例えば、図1に示されるように、ワークパレット17上に切粉23が滞積するといった可能性もある。無論、切削液の到達位置を適当なタイミングで一時的に加工経路から逸らせて他部を洗浄するということも可能であるが、一時的にしろ切削加工部に切削液が供給されなくなるという問題がある。
【0037】
そこで、本実施形態においては、前述した通り、ワーク22およびワークパレット17等から切粉を洗い流すためのロボット10およびポンプ13の動作プログラム、即ち、洗浄液供給プログラムを、加工終了後に独立して実行させるようにしている。
【0038】
ワーク22およびワークパレット17等から切粉を洗い流すためのロボット10の動作は切削液供給プログラムのものほど厳密である必要はなく、ノズル12の先端から噴出される洗浄液(切削液と同じもの)によって、ワーク22およびワークパレット17等に滞積している切粉をざっと洗い流せればよい。また、この実施形態ではマシニングセンタ1の周りがハウジング7で覆われているので、外部に洗浄液が飛び散るといった心配もなく、切粉の除去という目的からも、ポンプ13のモータの回転速度、要するに、洗浄液の初速は高めに設定した方がよい。
【0039】
ノズル12の姿勢を変化させるロボット10の姿勢制御プログラムは、ロボット10の側から見たワーク22およびワークパレット17の投影面の全域を洗浄液の到達位置の移動軌跡が通過するように組むことが望ましい。例えば、ロボット10の側から見たワーク22およびワークパレット17の投影面が図1におけるA−A′のようなものであれば、この投影面A−A′に対して図2(a),図2(b),図2(c)等に示すような洗浄液到達位置の移動軌跡を達成するような姿勢制御プログラムが適当である。この移動軌跡はフライス削リ等によるポケット加工等と同様のものであり、軌跡間のピッチと投影面A−A′の最大輪郭等を指定することにより通常の制御装置により容易に生成することが可能である。
【0040】
また、マシニングセンタ1が加工面割出し用のインデックステーブルを備えている場合は、洗浄液供給プログラムの実行中にインデックステーブルを駆動してワーク22およびワークパレット17を水平面内で回転させることにより、一層確実な洗浄効果を得ることができる。
【0041】
ワーク22の形状によっては各部位毎に噴流を当てる角度を変えた方が効果的な場合もある。ワーク22に対して鉛直上方から噴流を当てたいような部位に対しては、ノズル12の姿勢を水平状態に近くするか実質的に上向きとして洗浄液の初速(ポンプ13のモータの回転速度)を落とし、専ら洗浄液の自由落下を利用して洗浄液をワーク22の上方から吹き付け、また、ワーク22に対して斜め上方から噴流を当てたいような部位に対しては、洗浄液の初速を上げてノズル12の先端で目標とする部位を狙うようにして、専ら直線的な軌道によって洗浄液をワーク22の斜め上方から吹き付けるようにすることができる。一連の洗浄動作は、切削液供給プログラムの教示作業の場合と同様、ノズル12の位置,切削液の初速,ノズル12の姿勢に関する最適な組み合わせを実験的に求め、これら3つのデータを洗浄経路の各位置毎にロボット制御装置に記憶させ、ロボット10の姿勢制御プログラム(時系列上不連続的に割出した姿勢間の補間的な姿勢変化プログラムとポンプ13のモータの回転速度の制御プログラムとを含む)を生成させることで達成することができる。
【0042】
更に、テーブル2の側を移動,回転させることによってノズル12とワーク22との相対位置を大きく変え、ワーク22上の各部位に所望する方向から洗浄液を吹き付けることも可能である。このときのテーブル2とロボット10との協調動作は、基本的に、加工時におけるテーブル2の移動と切削液供給プログラムとの関係と同様である。従って、洗浄のためのテーブル2の動作プログラムを加工プログラムと同様にして予め作成しておき、これと同期させて洗浄液供給プログラムを実行させるようにすればよい。
【0043】
また、一日の作業を終了するような場合を初め、ノズル12とワーク22のみならずハウジング7内の全域を洗浄したいといった場合もある。このような場合は、ワーク22およびワークパレット17の投影面A−A′に代え、ベース6を投影面とし、洗浄液の到達位置の移動軌跡が図2(a),図2(b),図2(c)等のようになるように洗浄液供給プログラムを生成するようにする。
【0044】
本実施形態においては、ロボット10がマシニングセンタ1の上方部に位置するようにハウジング7の天板11に懸吊して固設されているため、ノズル12とベース6,テーブル2,ワーク22等との間の鉛直離間距離を大きく取ることができ、この結果、ポンプ13のモータの駆動力が弱く噴出する洗浄液の初速が大きく取れないような場合であっても、放物線を描いて落下する洗浄液の到達距離を水平方向に大きく取ることができる。また、洗浄液の落下点での衝撃力も大きくなるのでベース6,テーブル2,ワーク22等を強力に洗浄して切粉を吹き飛ばすことが可能である。
【0045】
ノズル12としては洗浄液を水柱状に真っ直ぐに噴出させるものを専ら利用するが、その他、洗浄液をシャワー状または霧状に散布するものを利用することも可能である。ロボット10におけるα軸やγ軸の回転動作は洗浄液を水柱状に真っ直ぐに噴出する場合や円錐状のシャワーまたは霧として散布する場合には無意味であるが、例えば、シャワーまたは霧状の洗浄液を楕円状に噴霧するような場合には、ノズル12を回転させることで洗浄液の散布領域を様々に変化させることができて便利である。無論、ノズル12の中にニードル等を内装することにより、水柱状の噴流とシャワーまたは霧状の噴霧状態とを切り替えるようにすることも可能である。
【0046】
無論、切削液供給プログラムのみで切削液の供給と共にワーク22やテーブル2等の洗浄も同時に行われるような場合、例えば、ワーク22の大きさが小さいとかノズル12からの切削液の流量が大きいといったような場合では、敢えて洗浄液供給プログラムを実施する必要はなく、切削液供給プログラムのみで十分である。
【0047】
また、マシニングセンタ1の制御装置にロボット10の駆動制御に十分な数の付加軸制御用のドライバが備えられていれば、敢えてロボット制御装置を用いるまでもなく、マシニングセンタ1の制御装置によってロボット10やポンプ13のモータの駆動制御を行わせることができる。
【0048】
【発明の効果】
本発明の切削液噴霧システムは、ロボットの先端に取り付けたノズルの姿勢および位置を制御することによりノズルの先端から噴出する液体の到達位置や吹き付け角度を調整して切削液の供給作業を行うようにしているので、旋回主軸頭やテーブル転回機構等を備えた複雑な工作機械に装着した場合であっても、ワークの切削加工部に対して適確に切削液を供給することができる。
【0049】
また、液体の到達位置および吹き付け角度を自由に制御することができるので、単一のノズルからの液体の噴流でワークや取り付け治具およびテーブルの隅々まで洗浄することができ、強力なブロワーやシャワー装置といった大掛かりな周辺設備を必要とせず、切削液の供給や洗浄液の散布を安価な装置によって実施することができる。しかも、使用される液体の量が少なくて済むので、液体の貯溜槽や瀘過設備等も小型化される。
【0050】
また、ワーク台等との干渉を避けてロボットを工作機械の上方部に配備するようにしているので、ノズルと洗浄対象との垂直離間距離が大きくなり、重力加速度を利用して強力な洗浄作業を行うことができ、しかも、液体の落下所要時間が増大するため、液体の噴出力が弱いような場合でも、より広い範囲の水平面に対して洗浄作業を行うことが可能となる。
【0051】
更に、ロボットの動作プログラムを加工プログラム毎に制御装置に記憶させておくことで切削液の供給とワークおよびその周辺の洗浄作業を完全に自動化することができ、工作機械の長時間無人運転が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した切削液噴霧システムを装備した一実施形態のマシニングセンタの概略を示す正面図である。
【図2】洗浄液移動軌跡の例を示す図である。
【符号の説明】
1 マシニングセンタ
2 テーブル
3 回転主軸頭
4 コラム
5 シールド
6 ベース
7 ハウジング
8 正面パネル
9 回収樋
10 ロボット
11 天板
12 ノズル
13 ポンプ
14 フレキシブル管
15 貯溜槽
16 管路
17 ワークパレット
18 クランプ
19 クランプ
20 クランプ
21 クランプ
22 ワーク
23 切粉
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to the field of machining with machine tools.
[0002]
[Prior art]
As a device for supplying cutting fluid to a machine tool or machining center, a nozzle with a snake pipe is installed near the spindle head to adjust the position and angle of the nozzle and supply the cutting fluid to the cutting part Is well known.
[0003]
This type of cutting fluid supply device is mainly intended to cool tools and workpieces, reduce cutting resistance and prevent clogging of tools, not to remove chips. The range that can be removed is limited to the periphery of the cutting portion of the tool and workpiece. That is, the chip removal function is not guaranteed at all for the entire part of the workpiece, the table on which the workpiece is placed, or the periphery of the workpiece mounting jig.
[0004]
In machining using a machining center, multiple types of machining such as drilling holes, centering and milling are performed continuously by changing the spindle head tool or rotating the table while the workpiece is fixed to the table. Unlike conventional machining, in which different types of dedicated machine tools are mounted and replaced in parallel, workpiece set-up, that is, workpiece removal and repositioning with respect to the table and mounting jig, is performed. No foreign matter enters between the workpiece and the table or mounting jig, so even if chips are scattered on the table or around the mounting jig, basically A short operation does not adversely affect machining accuracy. However, in the case where multiple workpieces are processed sequentially by performing unattended operation for a long time, it is necessary to change the setup of the workpiece (reloading of workpieces, etc.) as in the case of using different types of dedicated machine tools in parallel. If chips remain on the table or in the vicinity of the mounting jig, it may hinder workpiece mounting and repositioning work, as well as workpieces caused by the accumulation of chips with large amounts of cutting heat. There is a problem that problems such as processing errors occur due to thermal expansion.
[0005]
Conventionally, such a chip removal operation has been performed by a method in which an operator sweeps with a brush or blows off with a blower or the like when the processing has been completed, and such manual intervention takes a long time. It was an impediment to unmanned driving.
[0006]
In addition, some parts of the machining center and machine tool are equipped with a blower and shower device rigidly to remove chips, but in order to completely remove chips, It requires a powerful air volume, air pressure, liquid volume, and liquid pressure, and there is a drawback that the surrounding equipment becomes large-scale.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a cutting fluid spraying system that can solve the problem of residual chips and can perform unattended operation of machine tools and machining centers for a long time with inexpensive equipment.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
  The present invention attaches a nozzle for ejecting liquid used for chip removal or cutting assistance to the tip of the robot, and controls the position and position of the nozzle to adjust the liquid arrival position and the spray angle at the arrival position. Cutting fluid spraying system that removes chips and avoids interference with the work table etc., and deploys the robot above the machine tool,Robot operation program and work pallet cleaning operation program for each machining programIt is stored in the control device, and the operation program is selected according to the machining program to control the posture and position of the nozzle and ON / OFF of the liquid ejection.After the machining is completed, the work pallet cleaning operation is selected by selecting an operation program for cleaning the work pallet and controlling the nozzle position and position and the ON / OFF of the liquid ejection. Do powder cleaning,The liquid used is the same as the cutting fluid used in the machine tool, and the cutting fluid recovered by the recovery means disposed in the lower part of the machine tool passes through an impurity removal filter, and a part thereof is pumped. The object was achieved by sending it to the nozzle for reuse.
[0009]
By controlling the pressure of the ejected liquid in addition to the posture and position of the nozzle, a cleaning operation with a higher degree of freedom can be performed.Also, the nozzle spraying method can be switched between two or more types.
[0010]
In addition, by disposing the robot in the upper part of the machine tool while avoiding interference with the work table or the like, the falling distance of the liquid is extended, and more powerful cleaning work can be performed using the gravitational acceleration. In addition, since the time required for the liquid to drop increases, it is possible to perform a cleaning operation over a wider range (horizontal direction) with the same ejection pressure.
[0011]
Moreover, the robot operation program is stored in the control device for each machining program, and the operation program is selected according to the machining program to control the posture and position of the nozzle and the pressure and ON / OFF of the ejected liquid. As a result, it is possible to perform an optimum cleaning operation according to the shape of the workpiece, the mounting position, and the like.
[0012]
As a control device for storing a robot operation program, a robot control device or a machine tool control device can be used.
[0013]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings. FIG. 1 is a front view showing an outline of a machining center 1 according to an embodiment equipped with a cutting fluid spraying system to which the present invention is applied.
[0014]
The structure of the machining center 1 itself is the same as the conventional one, and the table 2 is arranged in the X-axis direction of the standard coordinate system (FIG. 1 is placed in order to satisfy the requirements of the line configuration and maintain accessibility to the automatic transfer device. The column 4 provided with the turning spindle head 3 moves in the Y-axis direction (front-rear direction in FIG. 1), and the turning spindle head 3 itself moves along the column 4 in the Z-axis direction ( 1 can be moved vertically). In some cases, an index table is added instead of the turning spindle head 3 to perform four-surface machining. The shield 5 is for preventing chips and moisture from entering the components of the feed shaft of the table 2, and is constituted by a telescopic cover or a bellows-like cover.
[0015]
Further, a housing 7 for preventing the splashing of the liquid and the splashing of the chip used for assisting the removal of the chips or the cutting is provided on the outer periphery of the base 6 supporting the machining center 1 so as to surround the four surfaces. In addition, at least the front panel 8 is constituted by a transparent or translucent panel for confirming the processing status, etc. Furthermore, a liquid used for removing chips or assisting cutting is provided on the outer periphery of the upper surface of the base 6. A recovery basket 9 is provided for recovering.
[0016]
The robot 10 is suspended and fixed to the top plate 11 of the housing 7 so as to avoid interference with the table 2 or the like and to be positioned above the machining center 1. The robot 10 itself is a six-axis robot having a pivot axis around the θ axis, a pivot axis around the W axis and the U axis, and a pivot axis and pivot axes α, β, γ at the wrist tip. A nozzle 12 for ejecting or spraying a liquid used for removing chips or assisting cutting is attached to the tip.
[0017]
Of course, the robot shaft configuration may be other configurations such as an orthogonal type according to the form of jetting and spraying of the liquid, and the number of axes may be 3-5.
[0018]
The suspension position of the robot 10 on the top plate 11 is not particularly limited as long as the robot 10 does not interfere with the rotary spindle head 3, the column 4 or the table 2, but as shown by a two-dot chain line in FIG. It is desirable that the position on the base 6 can be cleaned by the jet flow from the nozzle 12 within the swing and swivel limits of each axis.
[0019]
The supply of the liquid to the nozzle 12 is performed from a storage tank 15 provided in the vicinity of the machining center 1 through a pump 13 and a flexible pipe 14. The ON / OFF of the motor of the pump 13 and the control of the rotation speed are controlled by each robot 10. As with the shaft motor, this is performed by a robot controller (not shown). Further, the used liquid is returned from the collection tank 9 of the base 6 to the storage tank 15 through the impurity removal filter and the pipe line 16.
[0020]
In addition, for connection to a production line, an automatic transfer device, etc., an opening or an automatic opening / closing door is provided in a part of the panel component of the housing 7, and handling between the table 2 and the production line, an automatic transfer device, etc. In some cases, a workpiece is transferred by a robot or the like.
[0021]
FIG. 1 shows an example in which a work pallet 17 in which a work 22 is integrally fixed by clamps 18, 19, 20, 21 is placed on the table 2 and machining is performed with the tool of the rotary spindle head 3. In this case, the work 22 is a constituent member of the waist portion of the industrial robot.
[0022]
As already described in the section of the prior art, in machining using the machining center 1, the tool of the rotary spindle head 3 is exchanged while the work pallet 17 on which the work 22 is placed is fixed to the table 2, and the holes, Since a plurality of types of machining such as milling can be performed continuously, the setup of the workpiece 22 and the change of the workpiece pallet 17 are frequently changed as in the case of machining with different types of dedicated machine tools in parallel. However, in any case, the pallet 17 is finally carried out after the machining in the machining center 1 is finished, and the next pallet 17 (with the unprocessed workpiece 22 placed) is placed on the table 2. It is necessary to transship.
[0023]
At this time, if the chips 23 accumulated on the pallet 17 fall on the table 2, there is a problem that the mounting accuracy when the next pallet 17 is placed cannot be secured. Even if the chips 23 on the pallet 17 do not fall, if the pallet 17 on which the chips 23 are placed is transferred to the next processing step or assembly step as it is, the same kind of problem will occur. It is necessary to dispose of the swarf 23 accumulated on the pallet 17 and the workpiece 22 before carrying out from the housing 7.
[0024]
Therefore, in the present embodiment, the robot controller for driving and controlling the robot 10 and the pump 13 is a robot for use in spraying liquid for the purpose of cooling the workpiece 22 and the tool, reducing cutting resistance, and preventing clogging of the tool. 10 and the operation program of the pump 13 (hereinafter referred to as a cutting fluid supply program) and the operation program of the robot 10 and the pump 13 for use in spraying the liquid for the purpose of washing away the chips from the work 22 and the work pallet 17 or the like ( Hereinafter, the cleaning fluid supply program is stored, and the cutting fluid supply program is executed during the machining of the workpiece 22 and the cleaning fluid supply program is executed after the machining is completed.
[0025]
The cutting fluid supply program varies depending on the type of tool used and the movement path of the tool, and the cleaning fluid supply program also varies depending on the overall shape and size of the workpiece 22. It is necessary to edit separately for each program and store it corresponding to each machining program. Here, the cutting fluid and the cleaning fluid are the same, and are, for example, emulsion type lubricating / cooling fluid, mineral oil, and the like.
[0026]
The cutting fluid supply program reduces the cutting resistance by supplying the cutting fluid to the cutting portion by following the arrival position of the cutting fluid ejected from the nozzle 12 along the tool movement path of the rotary spindle head 3. This is intended to promote cooling of the cutting portion and discharge of chips from the cutting portion. Basically, the movement locus of the reaching position of the cutting fluid may be the same as the machining path of the tool.
[0027]
When the motor of the pump 13 is driven at a constant speed, the initial speed of the cutting fluid ejected from the nozzle 12 is uniquely determined. Therefore, theoretically, by determining the tip position of the robot 10 to an appropriate position, From the relative positional relationship between the tool and the tip position of the robot 10 at each position, in other words, from the relative positional relationship between the tool position at each time point on the machining program and the tip position of the robot 10 defined at that time point. The posture required for the nozzle 12 is determined for each tool position by a machine tool control device, robot control device or other computer, and the robot 10 posture control program (between the postures discontinuously determined in time series) (Including an interpolative attitude change program) can be automatically generated.
[0028]
For example, when the optimum position of the nozzle 12 is b when the tool position is a and the optimum position of the nozzle 12 is b ′ when the tool position is a ′, This means that an interpolation program is generated so that the posture of the nozzle 12 continuously changes from b to b ′ while continuously moving from a to a ′.
[0029]
Of course, although the tip position of the robot 10 is determined to be an appropriate position, the position does not necessarily have to be fixed. As long as the tip position of the robot 10 is known, the relative positional relationship between the tool and the tip position of the robot 10 can be obtained. Therefore, the posture of the robot 10 for setting the cutting portion to the cutting fluid arrival position (target). Is obtained based on the initial speed of the cutting fluid. In the example of FIG. 1, the column 4 does not move in the X-axis direction and there is sufficient clearance between the column 4 and the robot 10, so the column 4 and the robot 10 do not interfere with each other. Even if a situation in which the column 4 and the robot 10 temporarily interfere with each other due to the movement of the column 4 as a result of using another configuration, in this case, the first decision is made only during the period in which the interference is expected to occur. The tip of the robot 10 is retracted from the position, and the posture of the robot 10 can be obtained based on the relative positional relationship between the retracted position and the tool and the initial velocity of the liquid. Even when the space where the robot 10 can be attached is small, the robot It becomes possible to supply cutting fluid to the cutting part while retracting 10.
[0030]
The same applies to the rotational speed of the motor of the pump 13 (initial speed of the cutting fluid ejected from the nozzle 12). That is, even if the motor of the pump 13 is driven at a constant speed, the rotational speed does not have to be the same throughout. As long as the initial speed and the tip position of the robot 10 are known, and the rotational speed of the motor of the pump 13 (the initial speed of the cutting fluid ejected from the nozzle 12) is defined, the relative position between the tool and the tip position of the robot 10 This means that the relationship is obtained and the posture of the robot 10 for setting the cutting portion to the cutting fluid arrival position can be obtained based on the initial speed of the cutting fluid.
[0031]
That is, both the tip position of the robot 10 and the rotational speed of the motor of the pump 13 (the initial speed of the cutting fluid ejected from the nozzle 12) may be arbitrary values, and these values may be determined in advance or as necessary. By setting or changing these values at an appropriate timing (meaning opportunity but not chronological), the relative positional relationship between the tool and the tip of the robot 10 and the motor of the pump 13 This means that the posture of the robot 10 for setting the cutting portion to the cutting fluid arrival position can be obtained according to the rotation speed.
[0032]
However, actually, the position of the tip of the robot 10 and the rotational speed of the motor of the pump 13 are determined in this way, and the posture of the robot 10 for setting the cutting portion to the cutting fluid reaching position is obtained. Even if a cutting fluid supply program is generated so that the movement locus of the reaching position becomes the same as the machining path of the tool, the cutting fluid is not necessarily supplied appropriately to the cutting portion at each time point. This is because the protruding portion of the workpiece 22 may block the cutting fluid ejection path to prevent the cutting fluid from reaching the cutting portion. In such a case, the reaching position of the cutting fluid is shifted to other portions on the workpiece 22 or other portions on the clamps 18, 19, 20, and 21, and the workpiece 22 and the clamps 18, 19, and 20 are moved from the reaching position of the cutting fluid. , 21 etc., and the cutting fluid needs to be supplied to the desired cutting portion.
[0033]
Further, as described above, a cutting fluid supply program is generated such that the movement locus of the cutting fluid reaching position is the same as the machining path of the tool, and even if the cutting fluid is always supplied to the cutting portion, This is not necessarily the most suitable cutting fluid supply mode for cooling, lubrication, and chip discharge. This is because there is a difference in the flow direction of the cutting fluid suitable for cooling, lubrication, and chip discharge depending on the shape of the workpiece 22 and the moving direction of the tool. In the case of this embodiment, the position of the nozzle 12 and the initial speed of the cutting fluid ejected from the nozzle 12 can be arbitrarily set within a predetermined range. Therefore, the position of the nozzle 12 and the initial speed of the cutting fluid are changed, and accordingly By adjusting the posture of the nozzle 12, it is possible to achieve a cutting fluid supply system close to an ideal supply state.
[0034]
When the work 22 has to supply the cutting fluid to a desired cutting portion by transmitting the cutting fluid to the work 22 or the clamps 18, 19, 20, 21 and the like in order to block the ejection route of the cutting fluid In order to achieve a cutting fluid supply system that is more suitable for cooling, lubrication, and chip discharge, the work 22 and the clamps 18, 19, 20, 21 and the like are mounted on the table 2 and the table is actually mounted. 2 is moved along the machining path, and the position of the nozzle 12, the initial speed of the cutting fluid (rotational speed of the motor of the pump 13), and the posture of the nozzle 12 are manually adjusted via the robot controller, and the machining path is adjusted. For each of these positions, the optimum combination of the position of the nozzle 12, the initial speed of the cutting fluid, and the posture of the nozzle 12 is experimentally determined, and these three data are associated with each position and the robot controller is instructed. And to produce an attitude control program of the robot 10 (including a control program of the rotational speed of the motor of the interpolation attitude change program and the pump 13 between time series on discontinuously indexing posture).
[0035]
Of course, as described above, after generating a cutting fluid supply program in which the movement locus of the cutting fluid arrival position is the same as the machining path of the tool, the table 2, the robot 10 and the pump 13 are driven using this. Then, the position on the machining path where the workpiece 22 blocks the cutting fluid ejection path or the cutting fluid supply system is inappropriate is detected, and the manual operation described above is performed only for the inappropriate part. Thus, an appropriate combination of the position of the nozzle 12, the initial speed of the cutting fluid, and the posture of the nozzle 12 may be experimentally obtained, and the debugging operation of the cutting fluid supply program may be performed only on the inappropriate portion.
[0036]
By executing the cutting fluid supply program in synchronization with the machining program in actual machining, the cutting fluid is always supplied to the cutting portion of the workpiece 22, reducing the cutting resistance in the cutting portion, cooling action, and discharging chips. The action is achieved. However, this is mainly for the purpose of cooling and reducing cutting resistance and preventing clogging of the tool, and the part through which the cutting fluid flows is limited to the machining path of the workpiece 22, so that the workpiece 22 and It is inappropriate to remove chips from the entire area of the work pallet 17. For example, as shown in FIG. 1, there is a possibility that the chips 23 accumulate on the work pallet 17. Of course, it is possible to temporarily deviate the cutting fluid arrival position from the machining path at an appropriate timing and clean other parts, but the problem is that the cutting fluid is temporarily not supplied to the cutting part. There is.
[0037]
Therefore, in this embodiment, as described above, the operation program of the robot 10 and the pump 13 for washing away the chips from the workpiece 22 and the workpiece pallet 17, that is, the cleaning liquid supply program is executed independently after the processing is completed. I am doing so.
[0038]
The operation of the robot 10 for washing away the chips from the workpiece 22 and the workpiece pallet 17 does not need to be as strict as that of the cutting fluid supply program, and is performed by the cleaning fluid (same as the cutting fluid) ejected from the tip of the nozzle 12. The chips accumulated on the workpiece 22 and the workpiece pallet 17 may be washed away. Further, in this embodiment, since the periphery of the machining center 1 is covered with the housing 7, there is no worry that the cleaning liquid scatters to the outside, and for the purpose of removing chips, the rotational speed of the motor of the pump 13, in short, the cleaning liquid. It is better to set a higher initial speed.
[0039]
The posture control program of the robot 10 that changes the posture of the nozzle 12 is preferably set so that the movement locus of the position where the cleaning liquid reaches passes through the entire projection surface of the workpiece 22 and the workpiece pallet 17 as viewed from the robot 10 side. . For example, if the projection surface of the work 22 and the work pallet 17 viewed from the robot 10 side is like AA ′ in FIG. 1, FIG. An attitude control program that achieves the movement trajectory of the cleaning liquid arrival position as shown in FIGS. 2B and 2C is appropriate. This movement trajectory is similar to pocket machining by milling or the like, and can be easily generated by a normal control device by designating the pitch between trajectories and the maximum contour of the projection plane A-A ′. Is possible.
[0040]
If the machining center 1 is provided with an index table for indexing the machining surface, the index table is driven during the execution of the cleaning liquid supply program, and the workpiece 22 and the work pallet 17 are rotated in the horizontal plane, thereby further ensuring the operation. Cleansing effect can be obtained.
[0041]
Depending on the shape of the workpiece 22, it may be more effective to change the angle at which the jet is applied to each part. For a part where it is desired to apply a jet flow from above vertically to the workpiece 22, the initial speed of the cleaning liquid (rotation speed of the motor of the pump 13) is reduced by making the posture of the nozzle 12 close to a horizontal state or substantially upward. The cleaning liquid is sprayed from the upper side of the work 22 exclusively using the free fall of the cleaning liquid, and the initial speed of the cleaning liquid is increased at the tip of the nozzle 12 for a portion where a jet flow is to be applied to the work 22 from obliquely above. The cleaning liquid can be sprayed obliquely from above the workpiece 22 by a straight track, aiming at the target portion. As in the case of the teaching operation of the cutting fluid supply program, a series of cleaning operations are obtained experimentally to find an optimum combination of the position of the nozzle 12, the initial velocity of the cutting fluid, and the posture of the nozzle 12, and these three data are obtained from the cleaning path. Each position is stored in the robot controller, and a posture control program for the robot 10 (interpolated posture change program between postures discontinuously determined in time series and a control program for the rotational speed of the motor of the pump 13) Can be achieved.
[0042]
Further, the relative position between the nozzle 12 and the workpiece 22 can be changed greatly by moving and rotating the table 2 side, and the cleaning liquid can be sprayed from each direction on the workpiece 22 in a desired direction. The cooperative operation between the table 2 and the robot 10 at this time is basically the same as the relationship between the movement of the table 2 during machining and the cutting fluid supply program. Therefore, the operation program of the table 2 for cleaning may be created in advance in the same manner as the machining program, and the cleaning liquid supply program may be executed in synchronization with this.
[0043]
In addition, there is a case where not only the nozzle 12 and the work 22 but also the entire area inside the housing 7 is desired to be cleaned at the beginning of a day's work. In such a case, instead of the projection plane AA ′ of the workpiece 22 and the workpiece pallet 17, the base 6 is used as the projection plane, and the movement locus of the cleaning liquid arrival position is shown in FIGS. 2 (a), 2 (b), FIG. The cleaning liquid supply program is generated so as to become 2 (c) or the like.
[0044]
In this embodiment, since the robot 10 is suspended and fixed to the top plate 11 of the housing 7 so as to be positioned above the machining center 1, the nozzle 12, the base 6, the table 2, the work 22, and the like As a result, even if the driving force of the motor of the pump 13 is weak and the initial speed of the cleaning liquid to be ejected cannot be increased, the cleaning liquid falling in a parabola is dropped. The reach distance can be greatly increased in the horizontal direction. Further, since the impact force at the dropping point of the cleaning liquid is increased, it is possible to clean the base 6, the table 2, the work 22 and the like and blow off the chips.
[0045]
As the nozzle 12, a nozzle that ejects the cleaning liquid straight in a water column shape is exclusively used, but it is also possible to use a nozzle that sprays the cleaning liquid in a shower or mist form. The rotation operation of the α axis and the γ axis in the robot 10 is meaningless when the cleaning liquid is jetted straight in the form of a water column or sprayed as a conical shower or mist. In the case of spraying in an elliptical shape, it is convenient that the spraying area of the cleaning liquid can be variously changed by rotating the nozzle 12. Of course, it is also possible to switch between a water column-shaped jet and a shower or mist-like spray state by installing a needle or the like in the nozzle 12.
[0046]
Of course, when the cutting fluid supply program and the cleaning of the workpiece 22 and the table 2 are performed simultaneously with the cutting fluid supply, for example, the size of the workpiece 22 is small or the flow rate of the cutting fluid from the nozzle 12 is large. In such a case, it is not necessary to dare to execute the cleaning liquid supply program, and only the cutting liquid supply program is sufficient.
[0047]
Further, if the control device of the machining center 1 is provided with a sufficient number of additional axis control drivers for controlling the driving of the robot 10, the robot control device of the machining center 1 does not need to use the robot control device. The drive control of the motor of the pump 13 can be performed.
[0048]
【The invention's effect】
The cutting fluid spray system according to the present invention performs the cutting fluid supply operation by adjusting the position and spray angle of the liquid ejected from the tip of the nozzle by controlling the posture and position of the nozzle attached to the tip of the robot. Therefore, even when mounted on a complicated machine tool equipped with a turning spindle head, a table turning mechanism, and the like, the cutting fluid can be accurately supplied to the cutting portion of the workpiece.
[0049]
In addition, since the liquid arrival position and spray angle can be controlled freely, it is possible to clean the work, the mounting jig, and every corner of the table with a liquid jet from a single nozzle. A large-scale peripheral facility such as a shower device is not required, and the supply of the cutting fluid and the spraying of the cleaning fluid can be performed by an inexpensive device. In addition, since the amount of liquid used is small, liquid storage tanks, filtration equipment, and the like are also downsized.
[0050]
In addition, since the robot is installed at the upper part of the machine tool while avoiding interference with the work table, the vertical separation distance between the nozzle and the object to be cleaned is increased, and powerful cleaning work is performed using gravitational acceleration. In addition, since the time required for the liquid to drop increases, it is possible to perform a cleaning operation on a wider range of horizontal surfaces even when the jetting power of the liquid is weak.
[0051]
In addition, by storing the robot operation program in the control device for each machining program, the supply of cutting fluid and the cleaning of the workpiece and its surroundings can be fully automated, enabling machine tools to be operated unattended for a long time. It becomes.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a front view schematically showing a machining center according to an embodiment equipped with a cutting fluid spraying system to which the present invention is applied.
FIG. 2 is a diagram illustrating an example of a cleaning liquid movement locus;
[Explanation of symbols]
1 Machining center
2 tables
3 Spindle head
4 columns
5 Shield
6 base
7 Housing
8 Front panel
9 Collection dredging
10 Robot
11 Top plate
12 nozzles
13 Pump
14 Flexible pipe
15 Reservoir
16 pipelines
17 Work palette
18 Clamp
19 Clamp
20 Clamp
21 Clamp
22 work
23 Chips

Claims (4)

切粉の除去または切削の補助に用いる液体を噴出するためのノズルをロボットの先端に取り付け、ノズルの姿勢および位置を制御して液体の到達位置および該到達位置における吹き付け角度を調整して切粉の除去作業を行う切削液噴霧システムであって、
ワーク台等との干渉を避けてロボットを工作機械の上方部に配備し、
加工プログラム毎のロボットの動作プログラムとワークパレット清掃用の動作プログラムを制御装置に記憶させておき、加工プログラムに応じて前記動作プログラムを選択してノズルの姿勢および位置と液体の噴出のON/OFFを制御するようにして、切削加工部の切粉清掃を行い、加工終了後はワークパレット清掃用の動作プログラムを選択してノズルの姿勢及び位置と液体の噴出のON/OFFを制御するようにしてワークパレットの切粉清掃を行い、
前記液体は前記工作機械で用いる切削液と同じものを使用し、前記工作機械の下部に配置した回収手段で回収された切削液は、不純物除去フィルタを通した後に、その一部をポンプで前記ノズルに送り出して再利用するようにした切削液噴霧システム。
A nozzle for ejecting liquid used for chip removal or cutting assistance is attached to the tip of the robot, and the position and position of the nozzle are controlled by controlling the posture and position of the nozzle to adjust the chip. A cutting fluid spraying system for removing
A robot is installed in the upper part of the machine tool avoiding interference with the work table, etc.
The robot operation program and the work pallet cleaning operation program for each machining program are stored in the control device, and the operation program is selected according to the machining program to turn the nozzle posture and position and the liquid ejection ON / OFF. To control the nozzle posture and position and the ON / OFF of the liquid ejection by selecting an operation program for cleaning the work pallet after the end of processing. To clean the chips on the work pallet
The liquid used is the same as the cutting fluid used in the machine tool, and the cutting fluid recovered by the recovery means disposed in the lower part of the machine tool passes through an impurity removal filter, and a part thereof is pumped. Cutting fluid spray system that is sent to the nozzle and reused.
ノズルの噴霧方式を2種類以上に切替えることができるようにした、請求項1記載の切削液噴霧システム。The cutting fluid spraying system according to claim 1, wherein the nozzle spraying method can be switched between two or more types. 前記制御装置がロボット制御装置である請求項1又は請求項2記載の切削液噴霧システム。The cutting fluid spraying system according to claim 1 or 2, wherein the control device is a robot control device. 前記制御装置が工作機械の制御装置である請求項1又は請求項2記載の切削液噴霧システム。The cutting fluid spraying system according to claim 1 or 2, wherein the control device is a control device of a machine tool.
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