JP3720343B2 - 光ディスク検査装置 - Google Patents

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Description

技術分野
本発明は、回転板体等の被検査物の傾き(オプティカルチルト角)、面振れ、偏芯、欠陥、反射率等を高精度に検出する技術に関し、特に、CD(コンパクディスク)、DVD−R、DVD−R/W、DVD−RAM、CD−R、CD−R/W、MO等の同心円回折格子を有する媒体(以下、前記媒体を光ディスクという)のオプティカルチルト角、面振れ量、径方向偏芯量、外観欠陥、反射率等を検出するための複合型オプチカルセンサーユニットおよびそれを用いた検査装置に関する。
背景技術
光ディスク製造工程では、自重や、製造条件、特に、DVDレプリケーション張り合わせ工程で、光ディスクそのものが微妙に反っているものが多く、これらは光ディスクの面振れという欠陥となる。
また、光ディスクの回転中心とトラック中心とを一致させるよう設計されているが、実際には、DVD張り合わせ行程や、トラック中心にメディアハブを位置決めして取り付けるチャッキング工程において、光ディスクの回転中心とトラック中心との間にずれ(偏芯)が発生する場合がある。
さらに、内部異物(気泡、内部介在物等)、記録層欠陥(ピンホール、傷、オイルシミ、成形異常等)、表面欠陥(表面傷、表面付着異物等)等も光ディスクに存在する場合がある。
従来、これらの欠陥は、光ディスク製品の品質を損なうから、インライン全数検査が行われていたが、1次元CCDカメラを使用して画像入力し欠陥処理を行い、機械・光学特性検査では、高精度な光ピックアップを使用した、オプチカルスタイラス法により計測、あるいは、レーザー変位計を組み合わせた検査が一般的であった。
これらの方法は、外観検査では、CCDカメラの動作速度に限界があり分解能が上がらない、機械・光学特性検査では、高精度の光ピックアップをセンサーとするため、構造は複雑で小型になりにくい、低速でインライン検査には不向き、高額となる等の問題も多く、レーザー変位計を組み合わせた、インラインの機械・光学特性検査では、タクトタイムの制限から、選択した数トラックの検査しか行えない等の問題があった。
更に、1次元カメラ、光ピックアップ、レーザー変位計それぞれを、省スペースを必要とする小型検査装置1台に、同時に組み込むことは、かなり困難であった。
また最近の、高密度記録のDVDは、0.6mm厚のサブストレート張り合わせとなり、微細化したトラックピッチは0.74μm、レーザースポットも1μm以下で、一段と高密度化が進行し、外観上の欠陥のみならず、機械的、光学的な諸条件の許容値、及び限界値は極めて小さい。
特に、書込/書換可能なDVD−R、DVD−R/W、DVD−RAM、CD−R、CD−R/Wではなおさらである。
さらに、高速化が進む光ディスクに、サブミクロンの高精度高速で、フォーカスサーボ、トラッキングサーボを安定にかけることは容易なことではなく、製品の精度維持が今まで以上に必要となり、光ディスク製造の、レプリカ作成工程、記録層形成、保護膜形成の、各工程に於いて、外観検査のみならず、機械・光学特性を加えた、全数検査が必要不可欠となり、特に多数台の検査装置の導入を必要とするインライン全数検査工程で、光ディスク全面の検査が1台の小型検査装置で複数の検査が高速に行えると同時に、保守性にも優れ、低価格であること等、効果的な生産性向上が行える検査装置の登場が近時要求されている。
本発明の課題は、これらの諸要求を実現するため、高速な複合型オプティカルセンサーユニット及びそれを用いた光ディスク検査装置を提供することにある。
発明の開示
本発明の複合型オプティカルセンサーユニットは、レーザー光源と、前記レーザー光源からのレーザー光を高速で振り分けるスキャナーミラーと、
前記スキャナーミラーで振り分けられたレーザー光を、同心円状回折格子を有する被検査物に対して垂直にレーザー光を照射するための第1ビームスプリッターと、
前記被検査物から反射した0次回折光を前記第1ビームスプリッターを介して受光しその受光位置を検出する2次元位置検出用の第5の受光素子と、
前記被検査物から反射したn次回折光を受光しその受光量を検出する第2の受光素子と、
を具備することを特徴とする。
この場合、レーザー光源からのレーザー光を高速で振り分けるスキャナーミラーが、半導体方式共振型1次元スキャナーに塔載されたものであることが望ましい。
また、レーザー光源からのレーザー光を高速で振り分けるスキャナーミラーが、半導体方式共振型1次元スキャナーに塔載されたものであり、同心円状回折格子を有する被検査物に対して、被検査物の半径方向にレーザー光を照射するものであることも好ましい。
本発明の光ディスク検査装置は、レーザー光源と、前記レーザー光源からのレーザー光を高速で振り分けるスキャナーミラーと、
同心円状回折格子を有する被検査物を回転させるスピンドルモーターと、
前記スキャナーミラーで振り分けられたレーザー光を、前記スピンドルモーターにより回転中の前記被検査物に対して垂直にレーザー光を照射するための第1ビームスプリッターと、
前記被検査物から反射した0次回折光を前記第1ビームスプリッターを介して受光しその受光位置を検出する2次元位置検出用の第5の受光素子と、
前記被検査物から反射したn次回折光を受光しその受光量を検出する第2の受光素子と、
前記第5の受光素子の検出信号を基に前記被検査物のオプティカルチルト角を算出し、
該オプチカルチルト角を基に面振れ量を演算し、
前記第2の受光素子の検出信号を基に前記被検査物の偏心量を算出し、
前記第5の受光素子の検出信号と前記第2の受光素子の検出信号とを基に前記被検査物の外観検査を行うことを特徴とする。
また、本発明の光ディスク検査装置は、レーザー光源と、前記レーザー光源からのレーザー光を高速で振り分けるスキャナーミラーと、
同心円状回折格子を有する被検査物を回転させるスピンドルモーターと、
前記スキャナーミラーで振り分けられたレーザー光を、前記スピンドルモーターにより回転中の前記被検査物に対して垂直にレーザー光を照射するための第1ビームスプリッターと、
前記被検査物から反射した0次回折光を前記第1ビームスプリッターを介して受光しその受光位置を検出する2次元位置検出用の第5の受光素子と、
前記被検査物から反射したn次回折光を受光しその受光量を検出する第2の受光素子と、
前記第5の受光素子の検出信号を基に前記被検査物のオプティカルチルト角を算出し、
該オプチカルチルト角を基に面振れ量を演算し、
前記第2の受光素子の検出信号を基に前記被検査物の偏心量を算出し、
前記第5の受光素子の検出信号と前記第2の受光素子の検出信号とを基に前記被検査物の外観検査を行い、
前記第5の受光素子の検出信号と前記第2の受光素子の検出信号とを基に前記被検査物の反射率を算出することを特徴とする。
この場合において、前記第2の受光素子の検出信号は、同心円状回折格子とミラー部との境界における、n次回折光のオンオフ信号を含んだものであることが望ましい。
また、前記第1ビームスプリッターと前記第5の受光素子の間に第2ビームスプリッターを設け、前記被検査物から反射した0次回折光を前記第2ビームスプリッターを介して、前記第5の受光素子の代わりに第1の受光素子で受光して、前記第1の受光素子の検出信号と前記第2の受光素子の検出信号とを基に前記被検査物の反射率を算出するようにしたものであることが好ましい。
更に、前記外観検査が、前記第5の受光素子の検出信号と前記第2の受光素子の検出信号との光量変化及び時間的ずれを比較することによって、欠陥の種類を分離検出するものであることも好ましく、
前記オプチカルチルト角、面振れ量、偏芯量、反射率、外観検査の結果を、それぞれの設定値とを比較し、前記被検査物が所定の規格値内であるか否かを判定することが望ましい。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の一実施形態としての、複合型オプティカルセンサーユニットの基本構成を示す概略図である。図2は、オプティカルチルト角及び面振れ量の検出光学系を図1により抜粋した概略図である。図3は、オプティカルチルト角検出光学系の原理を説明するための説明図である。図4は、表1に基づき算出した面振れ量Hを縦軸とし、検査点位置を横軸としてグラフ化したものである。図5は、本発明において偏芯量を計測する場合の光学系を図1より抽出した概略図である。図6は、光ディスク回転中心とトラック中心との偏芯量を計測する方法を示す概略図である。図7は、第2の受光素子での1次回折光の受光のオン/オフ位置を描いたグラフである。図8は、記録部エッジに存在する局所的な異常データを示す概略図である。図9は、存在欠陥の深さ位置の計測方法についての説明図である。図10は、非検査領域(PD2非センス領域)を回避するために第4の受光素子PD4を設けた実施例である。図11は、内部異物、記録層欠陥、表面欠陥の3分類に欠陥を区別する概略図である。図12は、本発明の複合型オプティカルセンサーユニットを用いた光ディスク検査装置の一実施例である。図13は、本発明の光ディスク検査装置の全体構成およびその装置における信号処理を示す一実施の形態である。図14は、本発明の光ディスク検査装置に組み込まれた、偏芯量計測のための計測エッジセンサ回路の一実施の形態を示すブロック図である。図15は、光ディスクを連続的の検査する場合のメインフローである。図16は、図15で示した#1のデータのサンプリングの行程をステップの詳細である。図17は、図15で示した#2の幅データからの全周記録エッジ(記録部位置)データを補正するステップの詳細である。図18は、図15で示した#3の全周の内周/外周のエッジデータから径方向偏芯量/偏芯加速度の算出のステップの詳細である。図19は、図15で示した#4のオプチカルチルト角の算出のステップの詳細である。図20は、図15で示した#5の面振れ量/面ぶれ加速度の算出のステップの詳細である。図21は、図15で示した#6の反射率と外観画像展開/外観欠陥検査のステップの詳細である。図22は、図15で示した#7の結果の判定のステップの詳細である。
発明を実施するための最良の形態
以下、図面を参照しながら本発明の複合型オプティカルセンサーユニット及びそれを用いた光ディスク検査ユニットの実施の形態を詳細に説明する。
(複合型オプティカルセンサーユニットの基本構成と基本動作)
図1に、本発明の一実施形態としての、複合型オプティカルセンサーユニットの基本構成を示す。図1において、レーザー光源LD1から出たレーザー光は第3の受光素子PD3、例えばPD(フォトディテクター;Photo detector)によって、常に光量を検査監視されながら、コリメートレンズ11でコリメーション(平行光線束化)され、ピンホール12を通過しスポット光となり、ミラー13に照射する。
ここで、ミラー13は、広アングルで高速に1次元のスキャンを繰り返すスキャナーに塔載されており、ミラー13から反射したスポット状のレーザー光は、コリメートレンズ14を通過すると平行の帯状光とされる。
そして、ビームスプリッター15で反射されて進行方向を垂直方向(下方向)に変えられて、スピンドル軸31により回転可能に支持された光ディスク16表面に垂直に照射される。
被検査物である光ディスク16は、最内周及び最外周に存在するミラー部17を含む記録部18が表面に存在する。
光ディスク16の表面に形成された、複数ピットの同心円状回折格子トラックに入射したスポット状レーザー光は、反射の法則に従う正反射光の0次回折光と、回折の法則に従う高次回折光とに分かれる。この高次回折光は、回折格子の間隔・形状に依存する多数の1〜n次回折光に分割される。
ここで、スキャナーとしては、入射光の反射方向を自在にコントロールすることができる光デバイスなどを用いることが好ましく、いわゆる半導体方式共振型1次元スキャナーなどが挙げられる。
半導体方式共振型1次元スキャナーは、シリコン基板上に形成された小型ミラー面を、またその周囲あるいは裏面にコイルパターンを形成し、シリコンの両腕(トーション・バー)を回転軸として所定の角度範囲内で振動できるようになっている。特定方向に磁界をかけながらコイルに電流を流すと、ローレンツ力による回転トルクが生じ、トーションバー(ねじれ軸)の復元力に釣り合う位置まで振動させることができる。半導体方式共振型1次元スキャナーの一例としては、例えば、日本信号(株)エコスキャン(商標)などがある。
光ディスク16に垂直に照射された帯状平行レーザー光の0次回折光(正反射光)19は、ビームスプリッター15を通過し、コリメートレンズ21に到達する。
コリメートレンズ21からの帯状光の光量の約半分はビームスプリッタ22を通過し、焦点距離fに配置した第5の受光素子PSD、例えば2次元PSD(2次元ポジションセンシティブディテクター;Position sensitive detector)上に結像し、残りの約半分は、ビームスプリッタ22で、垂直方向に90°曲げられ、第1の受光素子PD(フォトディテクター)PD1に入射する。
2次元PSDは、2次元位置検出用の位置検出器であり、コリメートレンズ21と共に一種のオートコリメーターを構成し、後記するように光ディスクのオプティカルチルト角を検査することに用いられる。
なお、2次元PSDは、平板状シリコンの表面にP層、裏面にN層、中間の1層から構成され、PSDに入射された光は光電変換されて光電流としてP層又はN層に付けられた電極から分割出力され、入射エネルギーとは無関係に、演算で光の入射位置を求めることができる。
なお、第1の受光素子PD1は、高速性能を保持するため、0次回折光(正反射光)の光量変位を、2次元PSDと共に検出できる補助手段として設けてあるもので、本発明においては必ずしも必須のものではない。
また、被検査物である光ディスク16に垂直に照射された帯状平行レーザー光は光ディスク16に形成された、ランド、グルーブで構成されるトラックによって、同心円状回折格子間隔dと、レーザー光波長λとの間でトラック中心から外周方向に向かう放線方向にn次回折光を、次の(1)式で示す角度αで発生させる。
n次回折光のαは次の計算式で求められる。
α=Sinα=(m×λ)/d・・・(1)
ここで、λ:レーザ光波長、d:同心円状回折格子間隔、m:n次回折光次数である。
図1に示す1次回折光23の例では、m=1であるので(1次回折光)、
α=Sinα=λ/d、となる。
したがって、正反射光と高次回折光(1次回折光)のなす角αは、レーザー光の同心円状回折格子への入射角には依存せず、レーザ光波長(λ)と同心円状回折格子間隔(d)に依存する。
ただし、前記(1)式で、mが大きくなる(nの次数が増える)と、αの角度が大きくなって(90°以上)、水平位置より下部になり、この場合は検査不能となる場合がある。
n=1の場合のαを、例えばDVDの場合の例をとって示すと、半導体レーザー光の波長を650nm、トラックピッチdを0.74μmの場合の例では、Sinα(1次回折光)=650/0.74≒61.45°となる。
この様に、1次回折光は決められた角度αで反射されるので、1次回折光を受光する2次元PSDを、その角度方向に設置しておけば受光できる。
図1に示す実施の形態においては、n次回折光を1次回折光23とし、コリメートレンズ24を通過させ、第2の受光素子PD2、例えばPD(フォトディテクター)に受光させるような構成として示している。
なお、本発明においては、n次回折光を1次回折光に限定する必要はなく、上記(1)式から計算される角度αから適宜なn次回折光を用いればよい。
なお、被検査物である光ディスク16は、ミラー部17を含む記録部全面を検査するために、一回転させる必要がある。
光ディスク16を一回転させることにより、半導体方式共振型1次元スキャナーミラー13によって形成された、光学系により作られた帯状光によって、ミラー部17を含む記録部18全面を高速にスキャンさせることができる。
なお、上記帯状光のスキャンは、ガルバノミラーや、ポリゴンミミラーなどでも実現できるが、小型軽量で高速性能を維持するためには、半導体方式共振型1次元スキャナーミラーを用いることが好ましい。
(オプティカルチルト角(=傾き)及び面振れ量)
次に、オプティカルチルト角と面振れ量の検出について、図2及び図3を用いて説明する。図2は、オプティカルチルト角及び面振れ量の検出光学系を図1により抜粋して模式的に示したものである。図3は、オプティカルチルト角検出光学系の原理を説明するための説明図である。
図2及び図3において、0次回折光(正反射光)19を第5の受光素子PSDにより検出することで、オプティカルチルト角と面振れ量を検査することができる。
図3に示すように、光ディスク16がスピンドル軸(ディスク回転軸)31に対して傾きα角をもってセットされている場合、スピンドル軸31を回転させることで、第5の受光素子PSDである2次元PSD受光面上で0次回折光19は2α・fの半径で円を描く。ここでfはコリメートレンズの焦点距離であり、αは光ディスク16の微小傾き角であるとする。
この時、0次回折光19のスポットの変位による第5の受光素子PSDから出力するX方向だけの変位信号(傾き変位信号)は、トラックからの偏芯のない理想的な同心円状格子であればきれいな正弦波となる。
また、スピンドル軸31に対して光ディスク16に微小傾きαがある場合、第5の受光素子PSD上では、2α(=β角)の傾きに対する変位になる。この場合、第5の受光素子PSD上のX方向だけの変位信号は、正弦波となり、その角度変位振幅の1/2がスピンドル軸31と光ディスク16の傾き量(=オプティカルチルト角)として検出できる。
しかし、上記のオプティカルチルト角の検査においては、光ディスクの傾きだけでなく、光ディスクそれ自体に反りやうねり等がある場合も面振れ変位として、前記のオプティカルチルト角に重ね合わされて検出されることとなる。
一般的に第5の受光素子PSDからの出力信号は、光ディスクのオプティカルチルト角と面振れ変位量を併せて含んでいるので、オプティカルチルト角成分と面振れ変位信号成分に分離する。
すなわち、第5の受光素子PSDの出力信号は一般に正弦波のオプティカルチルト角信号成分の上に高周波の面振れ変位信号成分が加わった形態のものであるので、例えば第5の受光素子PSDの出力信号をバンドパスフィルタを通すことによって、傾き変位信号成分と面振れ変位信号成分とに分離することが可能となる。
また、第5の受光素子PSDからの出力信号には、スピンドル軸31自体の傾き量を含むため、これらスピンドル軸自体の変位量をあらかじめ別手法で計測し、実際の計測データから差し引いて信号分離を行うことで、光ディスクのオプティカルチルト角、面振れ量のそれぞれの変位量を検査することが可能となる。この時、第5の受光素子PSDからの出力信号の直線性をよくするため、第5の受光素子PSDの受光量が一定となるよう、半導体レーザー光源LD1の出力をフィードバック制御することが好ましい(図2参照)。
(オプティカルチルト角αの算出)
次に、第5の受光素子PSDからの出力信号から具体的にオプティカルチルト角αを算出する方法を説明する。
オプティカルチルト角αの検出には、0次回折光19を、第5の受光素子PSDで受光することによって、入射角/反射角の距離を計算し光ディスクの傾き=オプティカルチルト角αを、図3に示すようにして算出することができる。
すなわち、図3において、第5の受光素子PSD受光面上でのX軸方向の距離dx(Y軸方向の距離はdy)を第5の受光素子PSDで検査できることから、α=dx/2fでオプティカルチルト角αを算出する。
(面振れ量Hの算出)
次に、表1及び図4を用いて面振れ量Hの算出方法を説明する。
表1は、オプティカルチルト角αを6点検査して各検査点における検出角度をα1〜α6として、その場合の各検査点における高さ、累積高さ変位(面振れ量)を算出する方法の一実施形態を示したものである。
Figure 0003720343
図4は、表1に基づき算出した面振れ量Hを縦軸とし、検査点位置を横軸としてグラフ化したものである。
この方法を詳しく説明すると、まず、光ディスクを1周回転させて、円周方向に一定間隔(Δc)毎にオプティカルチルト角(α1、α2、α3・・・)を検査し、検査ポイント間隔(=Δc)毎に各検査ポイントでのオプティカルチルト角αの変位量Δh(=Δctanα)を計算し、これらの変位量Δhを累積加算することにより、各検査ポイントでの面振れ量を、H1、H2、H3・・・として算出し、図4の面振れ変位量曲線L1を描くことができる。
なお、図4に示す面振れ変位量曲線L1は、面振れ量Hは計測開始点を基準としている。
面振れ量は、半径方向の面振れ量と円周方向の面振れ量と両方向で算出する。すなわち、光ディスクのトラック間の相互の位置関係、すなわち半径方向の面振れ量と、
光ディスクのトラックの周方向面振れ量とを、
前述した算出式
Δh1=Δc・tanαにもとづいてそれぞれ算出し図4に示す面振れ変位量曲線を描く。
この面振れ量は絶対値を計測する必要はなく、相対的基準点を、例えば、「光ディスククランプエリアの最外周」とすることが計算上の都合から好ましい。
また、面ぶれの加速度を求める場合には、オプティカルチルト角(角度データ)を、1階微分することで算出できる。
(偏芯量の計測)
次に、本発明の複合型オプティカルセンサーユニットを用いて、光ディスクの偏芯量を計測する場合を説明する。
ここで、偏芯量とは光ディスクの回転中心とトラック中心とのずれ量をいう。光ディスクは、回転中心とトラック中心とを一致させるように設計されてはいるが、実際にはトラック中心にメディアハブを位置決めして取り付けるチャッキング工程において、光ディスクの回転中心との間にずれ(偏芯)が発生することがある。また、そのメディアハブ自信が光ディスクトラック中心に対してずれてて取り付けられていることもある。これらの不具合は、光ディスクの偏芯になって現れる。
本発明では、光ディスクの偏芯量は、光ディスクの最内周位置の把握、最外周位置の把握、記録部の幅の計測をすることによって算出する。
図5は、本発明において偏芯量を計測する場合の光学系を図1より抽出したものである。
図5において、レーザー光源LD1から出たレーザー光は、コリメートレンズ11で平行光となりピンホール12を通過し、スポット光となる。
半導体方式共振型1次元スキャナーに塔載されたミラー13は、広アングルで、高速に1次元のスキャンを繰り返しており、このミラー13に対し、ピンホール12を通過したスポット状の平行レーザー光を照射し、コリメートレンズ14を通過し、1次元形態の帯状平行光となり、ビームスプリッター15を介して90°曲げられ、1/4波長板25で円偏波となり、被検査物である光ディスク16表面のミラー部17を含む記録部に対して回転中心からの放射状に重なるよう光ディスク表面に垂直に照射する。
光ディスクに入射した、レーザー光は、0次回折光と、回折格子であるトラックの間隔・形状に依存する多数のn次回折光に分離される。本実施の形態では、n次回折光のうち、1次回折光の光量変位を第2の受光素子PD2により全て受光検出できるように光学系を構成してある。
なお、受光検出するn次回折光としては、必ずしも1次回折光である必要はなく、装置仕様により2次、3次などの回折光を採用することもできる。
同心円状回折格子が形成されている光ディスクの記録部18においては、第2の受光素子PD2に1次回折光が受光されるが、回折格子が形成されていない光ディスクのミラー部17では、回折現象は発生しないので1次回折光は第2の受光素子PD2に受光されることはない。
この第2の受光素子PD2で、光ディスクのトラック(記録部)の最内周位置、及び、最外周位置における1次回折光の受光のオン/オフを検出することにより、光ディスクのトラック最内周位置の把握、最外周位置の把握、更に記録部の幅の計測を行うことができる。
すなわち、光ディスクのトラック(記録部)形成は、極めて精密であるので、本発明では光ディスクのトラック最内周位置、最外周位置をスケール基準に採用し、トラックの最内周位置、最外周位置を知ることにより、スピンドル回転中心と、トラック中心とのずれ(偏芯量)を計測することができる。
また、記録部の幅は一定であるので、この幅の計測値が所定値と違っていれば、記録部のエッジの汚れや、記録部に傷が存在することが推定される。
あるいは、DVD−RAM、MOに見られる、アドレスマーク(長方形状のマークが存在する部分や、ミラー部など回折は起こらない部分)と推定でき、この部分からのデータを採用しないようにする。
(偏芯量検査)
次に、本発明の複合型オプティカルセンサーユニットを用いて、光ディスクの同心円状回折格子(トラック)の中心が、スピンドル軸からどのくらい偏芯しているかを検査する方法を説明する。本実施の形態では、n次回折光のうち、1次回折光の例を用いて、スピンドル軸31からの偏芯による回折光のオンオフをフォトディテクターで計測する。
すなわち、図7に示すように、光ディスクを1周させて、第2の受光素子PD2での1次回折光の受光のオン/オフ位置を検出することにより、偏芯があることによって、Sinカーブとなって観測される。すなわち、オンの位置をプロットしたものが記録部最内周位置データNLで示す偏芯量Sinカーブで、オフの位置をプロットしたものが記録部最外周位置データGLで示す偏芯量SinカーブGLである。
いずれかの偏芯量Sinカーブをみれば、被検査物の光ディスク偏芯量が算出される。
この偏芯量Sinカーブ上の+PP値が、半径方向に出っ張るスピンドル軸31との最大偏芯値となる。すなわち、記録部幅の最大計測位置(+PP)が、最大の偏芯量計測位置となるので、この記録部幅の最大計測位置位置(+PP)を把握することで、光ディスク1周分の位置の計測補正を行うことができる。具体的な演算は次のように行う。
すなわち、図7に示す+PP値が、記録部最外周の最大半径長さとなるので、偏芯量が全くなかったと想定した場合の無偏芯位置は、平均値となり、波形は全くの水平となる。
光ディスクの記録部18の幅を連続的に検出することにより、記録幅に対し限度を超えて幅が広い場合や狭い場合には、図8の上部に示すように、記録部エッジに存在する何らかの局所的な異常データ(例えば、局所異物の混入、欠陥、アドレスマーク)とみなしこのデーターは採用しない。
更に、DVD−RAM、MO等で見られる、アドレスマーク部(ミラー部と同等の特性を有する部分)では、回折が発生しないため、記録部内に多数のアドレスマークが存在しても、正確に偏芯量が計測できるように、記録部最内周最外周位置以外のアドレスマーク(記録部内に存在する)を図6に示すように、非検査エリアに設定した上で、記録部幅を連続的に計測、比較、補正することで、より正確に回転中心とトラック中心との偏芯量を計測することが可能となる。
尚、計測された偏芯データを2階微分することにより偏芯加速度を算出できる。
(外観上の欠陥検査)
次に、光ディスクの、ミラー部を含む記録部全面に存在する外観上の欠陥検査について説明する。外観上の欠陥とは、光ディスクに存在する内部異物(気泡、内部介在物等)、記録層欠陥(ピンホール、傷、オイルシミ、成形異常等)、表面欠陥(表面傷、表面付着異物等)等をいう。本発明においては、レーザー光よる検査部全面スキャンを行い、そのときの、0次回折光(正反射光)及びn次回折光両者の光量変化、時間的ずれを比較することで、上記欠陥を分離検出できる。
これらの各項目を検査し、欠陥の存在やその種類を把握するには、次のようにして行う。光ディスクに外観上の欠陥を有する場合、0次回折光である正反射光、あるいはn次回折光が、欠陥の存在によって著しく減光され、光量変化となって現れる。
本発明では、この光量変化を、第5の受光素子PSD、第1の受光素子PD1,第2の受光素子PD2を用いて検出し、その位置、時間的ずれ量を分析することで、外観欠陥の有無、形状、その位置、分類を行うことができる。
(外観欠陥の深さ計測)
まず、図9を用いて存在欠陥の深さ位置の計測方法について説明する。
光ディスク16に外観上の欠陥を有する場合、0次回折光の正反射光、あるいはn次回折光が、欠陥によって著しく減光し、光量変化となって現れる。
この場合、0次回折光の正反射光及びn次回折光の、両者の光量変化の時間的同時性を把握することにより欠陥の深さ位置を把握できる。すなわち、レーザー光のスキャン位置による時間差(時間的ずれ)を観測することによって、欠陥が存在する深さ位置を特定することが可能となる。
この点を図9を用いてさらに詳細に説明する。
欠陥が光ディスク16に存在しない場合(▲1▼、▲6▼の位置の例)では、レーザー光は、光ディスク反射面から反射され、0次回折光側とn次回折光側の、第5の受光素子PSD、第1の受光素子PD1、及び第2の受光素子PD2の全てに、定量の光量が受光され、光ディスク16は無欠陥状態であることが確認できる。
一方、光ディスク16に欠陥が存在する場合(▲2▼の位置の例)では、0次回折光の反射光は反射が起こり、第5の受光素子PSD、第1の受光素子PD1には、無欠陥時と同等の定量の光量が受光されるが、1次回折光側は内部異物101に光路を遮られ第2の受光素子PD2は減光され、光ディスク16に欠陥があることが確認できる。
さらに、光ディスク16に別の形態の欠陥が存在する場合(▲3▼の位置の例)にレーザー光を照射すると、内部異物101,102に、入射光が遮られ、第5の受光素子、第1の受光素子PD1、及び第2の受光素子PD2の全てが減光される。
すなわち、▲1▼と▲2▼の間の時間差L1を計測すれば、光ディスクの反射面からの高さ距離L1’を演算することができる。
また、光ディスク16に別の形態の欠陥が存在する場合(▲4▼の位置の例)においても、0次回折光の反射光は反射がおこり、第5の受光素子PSD、第1の受光素子PD1には、光ディスク16が無欠陥である場合と同等の定量の光量が受光されるが、1次回折光側は内部異物102に光路を遮られ第2の受光素子PD2は減光され、同様に、光ディスク16に欠陥があることが確認できる。
さらに、光ディスク16に別の形態の欠陥が存在する場合(▲5▼の位置の例)にレーザー光が達すると、内部異物101に入射光が遮られ、第5の受光素子PSD、第1の受光素子PD1、及び第2の受光素子PD2の全部が減光される。すなわち、▲4▼と▲5▼の間の時間差L2を計測すれば、光ディスクの反射面からの高さ距離L2’を演算することができる。
このように0次回折光の正反射光と、n次回折光を組み合わせれば、回折光が発生する光ディスクの記録部の欠陥検出において、欠陥存在の有無のみならず、欠陥の存在する深さ位置の特定が可能となる。
なお、図10に示すように、第2の受光素子PD2側のセンサのみでは、欠陥の深さ検出における、非検査領域(PD2非センス領域)ができてしまうので、この問題を解決するために、つぎのような第4の受光素子PD4を設けることも好ましい。
この非検査領域は、最内周から始まる微細な部分であるが、この部位を無視せず、正確に記録部全般の欠陥深さ位置の特定を行う場合では、図10に示したように、最内径補助用センサとなる第4の受光素子PD4とコリメートレンズ5を用意し、本発明の複合オプティカルセンサーユニットに組み合わせて用いることにより、全ての記録部の外観欠陥検査及び欠陥深さ位置の特定が可能となる。
上記第4の受光素子PD4での受光は、光ディスクの平面に垂直、直角に入射されたレーザー光は、0次回折光の正反射光と、n次回折光となって、反射膜より反射されるが、n次回折光は、光ディスクの半径の外方向だけでなく、トラック中心方向にも、同一条件で反射される、という性質を利用するものである。
(外観上の欠陥の検出と計測)
欠陥種類の分類や形状の特徴等を把握するには、レーザー光よって被検査物の全面スキャンを行い、そのときの0次回折光における正反射光の光量変化を微細に捕らえて映像化し、その大きさ、光量変化の特徴分析、形状の特徴等から、欠陥を抽出分類することができる。
併せて、欠陥の存在状況を把握するには、先に述べたn次回折光における、光量変化を微細に捕らえ、映像化し、比較検討し、時間的ずれを計測することで可能となる。
本発明の実施の形態では、第5の受光素子PSDである2次元PSDが現状では低速なため、第1の受光素子PD1を、高速性能を維持発揮するため0次回折光、正反射光の光量変化を第5の受光素子である2次元PSDと共に検出できる手段としたが、将来2次元ポジションセンシティブディテクターPSDが100Mhz以上のサンプルが可能となれば、フォトディテクターPD1の補助手段は特に必要ではなくなる。
(欠陥種類の分類)
第1の受光素子PD1、第5の受光素子PSD及び第2の受光素子PD2によって回折光の減光を捕らえ、映像化後、欠陥と判断された場合、その欠陥の深さ位置から、
図11に示すように、欠陥は、内部異物、記録層欠陥、表面欠陥の3分類に大別することができる。
すなわち、光ディスクの厚みをLとしたとき、算出した欠陥深さLnがLn≒0は記録層欠陥であると判断し、Ln≠0及びLn≠Lは内部欠陥であると判断し、
Ln≒Lは表面欠陥と判断し分類することができる。上記のように欠陥を3種類に分類した後、得られた画像情報の特徴から、欠陥種類を特定する。この欠陥種類の特定により、光ディスクの生産行程における、欠陥発生の主たる原因追及が可能となる。
さらに、欠陥を詳細区分するには、得られた画像情報から、あらかじめ調査・登録してある欠陥データベースの特徴と比較判断することで実施することができる。
表2に、欠陥の種類を分類し、まとめて示す。
Figure 0003720343
(反射率の計測)
次に、0次回折光(正反射光)及び/又はn次回折光の光量の微細な変化を連続的に計測することにより、光ディスクの、ミラー部を含む、記録部全面の反射率を検査することができる。
図1において、半導体レーザー光源LD1から出たレーザー光は、半導体レーザー光量モニターである第3の受光素子PD3で、光量強度がモニターされる。前記光量強度のモニターは、半導体レーザーダイオードにはレーザー出力強度を検査するために内部にフォトディテクターを組み込んだものがあるので、これを使用することができる。あるいは、レーザーダイオード内部ではなく、外部に設置した、別のフォトディテクターを使用してもよい。
本発明の実施の形態では、0次回折光は、第1の受光素子PD1であるフォトディテクター、あるいは第5の受光素子PSDである2次元PSDによって光量強度を検査し、n次回折光は、第2の受光素子PD2であるフォトディテクターによって光量強度を検査している。
本発明の実施の形態において光ディスクの反射率rは次の(2)式を用いて演算できる。
r=n1・p1/p0+n2・p2/p0+n3・・・(2)
ここで、p1は0次回折光の検査強度、p2はn次回折光の検査強度、p0はレーザー出力強度、n1、n2、n3は、光ディスクの材質や、光学系の持つ固有の定数である。このように、0次回折光、n次反射光を含めた光ディスクのトータル的な反射率を計測することができる。
なお、2次元ポジションセンシティブディテクターにおいても光量を検査できるが、現時点ではサンプリング速度は100khz程度しかなく、決して高速ではない。
これに比べ、フォトディテクターは極めて高速で100Mhz以上のサンプリングが可能で高速性能を発揮することができる。このため補助手段として設置することは極めて有効である。
しかし、低速サンプリングで良い場合では、第1の受光素子PD1であるフォトディテクターの設置は必須ではなく、第5の受光素子PSDである2次元PSDのみの設置で光量検査はできるので、外観検査の全ての項目の実施が可能である。
なお、将来2次元ポジションセンシティブディテクターが100Mhz以上のサンプルが可能となれば、同様に第1の受光素子PD1であるフォトディテクターの設置は必須ではなくなる。
(光ディスク検査装置)
本発明の複合型オプティカルセンサーユニットを組み込んだ、光ディスク検査装置について説明する。図13は、本発明の光ディスク検査装置の全体構成およびその装置における信号処理を示す一実施の形態を示す。
(バッファードA/Dコンバーター)
図13に示す複合型オプティカルセンサーユニットAは、図1において示した複合型オプティカルセンサーユニットの主要構成部分に相当する。
図13において、バッファードA/Dコンバーター51には、第5の受光素子PSDである2次元PSDからの、受光レーザースポットのX位置データー、Y位置データ、受光量データー、及び、半導体レーザー光源LD1に組み込まれた、半導体レーザー光源LD1自身の光量をモニターする半導体レーザー光量モニターPD3の受光量データーが入力される。
また、本実施の形態では、バッファードA/Dコンバーター51は、特に高速性を必要としない、各センサーのアナログ入力をおこなうために設置されており、クロック4.1Mhz、1スキャン128サンプルを実施するため、64Mbyteのデーターバッファーを有する。
さらに、本実施の形態では、バッファードA/Dコンバーター51は、サンプリング同期を取るために、スキャナー制御回路からの65.5Mhzのクロックを、1/16分周して4.1Mhzクロックを生成する。
そして、バッファードA/Dコンバーター51は、サンプリングされた第5の受光素子PSDからの受光光量のデーターを平均化し、一定受光光量となるようレーザー制御回路53を経由して、半導体レーザー光源LD1の光量出力をフィードバック制御される。
なお、バッファードA/Dコンバーター51は、制御CPU60の負荷を軽減するために、バッファード方式とし、最高10Mhzサンプルまで動作できる能力を持つことが好ましい。
(高速バッファードA/Dコンバーター)
第1の受光素子PD1、第2の受光素子PD2からの光量データは、高速バッファードA/Dコンバーター52にアナログ入力される。
本実施の形態では、高速バッファードA/Dコンバーター52は、外観検査に用いるために、サンプリングレートは、65.5Mhzとし、1スキャン2048サンプルのデーターを内蔵された64Mbyteのバッファーを有することが望ましい。
また、本実施の形態では、高速バッファードA/Dコンバーター52は、サンプリング同期を取るため、スキャナー制御回路57から65.5Mhzのクロックを使用することが望ましく、制御CPU60の負荷を軽減するために、バッファード方式とし、最高100Mhzサンプルまで動作できる能力を持つことが好ましい。
(レーザー出力制御)
半導体レーザーLD1には、5mW程度の出力が可能な、出力監視のための半導体レーザー光量モニターPD3が組み込まれた物を採用することが好ましい。本実施の形態では、検査対象の光ディスクによって、トラックピッチが異なるため、1次回折光の受光場所(角度)が調整できるような機構構造とし、合わせて半導体レーザー光源LD1のレーザーダイオード自体を交換できる構造とすることが好ましい。
また、2次元PSDのリニアリティーをよくするため、2次元PSD上で受光量が一定となるようにフィードバック制御を行うことを目的に、レーザー制御回路53を設けることも好ましい。
なお、本実施の形態では、半導体レーザーLD1のレーザーダイオード自体に組み込まれた、半導体レーザー光量モニターPD3の光量データーは、光ディスクの反射率検査時に、半導体レーザーLD1のレーザー光出力を直接検査し、半導体レーザーLD1が劣化等で、出力異常を発生した場合の監視も同時に実施できるような構成になっている。
(プロセスコントローラー)
本実施の形態においては、プロセスコントローラー54は、半導体共振型1次元スキャナーミラー13のスキャナー制御回路57との信号のやり取り、自動芯出し機構が付いたスピンドル軸31のセンタリング制御(芯出し開始/解除、自動芯出し制御回路との信号のやり取り)等の役割を有する。
更に、本検査装置全体の、制御や動作中のステータスを監視し、外部に設置したハンドリング用ロボットに制御信号を出力する役割も有する。
(サーボモーターコントローラー)
本実施の形態においては、サーボモーターコントローラー59は、スピンドルモーター55の回転制御を実施する(モータードライバー)。
また、スピンドルモーター55に取り付けた、エンコーダーからのパルスを読みとり、回転角の位置の監視を同時に行う(エンコーダー制御回路56)。
(半導体共振型ミラーの制御)
本実施の形態においては、スキャナー制御回路57は、周囲温度等で共振周波数が微動しても自動的に追従し、振幅幅も検出し、振幅幅を一定に保つフィードバック制御を実施し、均等化クロック生成回路58ではスキャン領域を等間隔に分割するスイープ信号を含む基本周波数65.5Mhzを発生する。
又、スキャナー制御回路57では、A/Dコンバータサンプリングクロックとして、
均等化クロック生成回路58からの65.5Mhzを送出し、この4倍の262Mhzのクロックを内部クロックとして生成し、偏芯量計測のための基本クロックとして使用する。
(システム制御CPU)
本実施の形態においては、システム制御CPU60は、光ディスク検査装置全体を制御し、プログラムの保持、データーの保存のためのハードディスクドライブHDD、プログラム設定のためのCD-ROM、FDD、ホストCPUとの接続のためのネットコントローラー等を備えている。
運転のための、コンソールとして、CRTディスプレイ装置、欠陥の報告のためにプリンター装置も付属させることが好ましい。
(偏芯量計測のハードウエア)
図14は、本発明の光ディスク検査装置に組み込まれた、偏芯量計測のための計測エッジセンサ回路の一実施の形態を示すブロック図である。図14に示すように、本実施の形態では、偏芯量計測の精度を上げるために、ハードウエアで回路を構成している。
図14において、スキャン位置カウンタ61は、ミラー13(図1参照)のスキャン原点でリセットされた後、65.5Mhzの4倍の262Mhzで駆動される12ビットの高速カウンタに設定される。
また、マスク生成回路62は、スキャン位置カウンタ61の、内側記録エッジ及び外側記録エッジ検出を行う検出開始位置の設定、及び、その検出幅を設定する。
ここで、内側記録エッジ及び外側記録エッジの検出を行う検出開始位置の設定、及び、その検出幅を設定する理由は、下記のとおりである。すなわち、記録部にはアドレスマークや異物などで、予定しない場所にエッジ検出がされる場合があり、内側と外側で「この辺から、この幅でエッジ位置をさがせ」との検出許可を与えるゲート信号を発生させる意味を持たせた。具体的には、図6に示す、検査エリア(内側)及び検査エリア(外側)になる。
スキャン位置カウンタ61が、その設定位置に達すると、検出幅分の、+エッジイネーブル信号68、−エッジイネーブル信号69をクロック同期回路63に送り出す。具体的には、マスク生成回路からの、イネーブル信号、検出許可信号を送り出す。
上記と同様に、図6に示す検査エリア(内側)検査エリア(外側)に、スキャン位置カウンタ61がある場合に、信号を送り出す。すなわち、内側位置レジスタ64は内側記録エッジ検出開始位置を、外側位置レジスタ65は外側記録エッジ検出開始位置を、検出幅レジスタ66は内側・外側記録エッジ検出開始位置からの検出を監視する幅(距離)を、それぞれシステム制御CPU60側より、プロセスコントローラ54を介して設定する。
第2の受光素子PD2からの信号は、コンパレーターを通り、2値化され、クロック同期回路63に入る。クロック同期回路63では、第2の受光素子PD2に変化があると、4倍クロックに同期され、+エッジイネーブル期間に、内側エッジを検出すると(すなわち回折光がオンになること)、内側記録エッジレジスタに、サンプルクロックを送出する。
ここで、+エッジイネーブル期間とは、マスク生成回路からの、+イネーブル信号、検出許可信号が送り出されている期間を意味し、図6に示す検査エリア(内側)に、スキャン位置カウンタ61がある場合の期間をいう。
−エッジイネーブル期間に、外側エッジを検出すると(すなわち回折光がオフになること)、外側エッジレジスタに、同様にサンプルクロックを送出する。ここで、−エッジイネーブル期間とは、マスク生成回路からの、−イネーブル信号、検出許可信号が送り出されている期間の意味し、図6に示す検査エリア(外側)に、スキャン位置カウンタ61がある場合の期間をいう。
このサンプルクロックによって、内側エッジレジスタ、外側エッジレジスタに、スキャン位置カウンタ61の内容が記録され、システム制御CPU60は、プロセスコントローラ54を介して、両エッジレジスタの内容を読みとることができる。
次に、図15〜図22に、本発明の光ディスク検査装置を用いて、光ディスクを連続的の検査する場合のフローチャートを示して説明する。本実施の形態では、サンプリング数は、半径側2048点、周方向14400点を分割して計測する場合を一実施の形態として説明する。
図15に光ディスクを連続的の検査する場合のメインフローを示す。
図15において、計測スタート(▲1▼)すると、本発明の光ディスク検査装置は、次のフローで自動化されている。
・データのサンプリングをする(#1)。
・幅データからの記録部エッジデータ補正する(#2)。
・径方向偏芯量/偏芯加速度の算出する(#3)。
・オプティカルチルト角の算出をする(#4)。
・面振れ量/面振れ加速度の算出をする(#5)。
・反射率と外観欠陥検査をする(#6)。
・結果の判定をする(#7)。
図16を用いて、図15で示した#1のデータのサンプリングの行程をステップを追ってさらに詳細に述べる。
まず、▲1▼の後、
・データのサンプリングを開始する(S1)。
・スピンドル軸31を起動、スキャナー13を起動、ラインカウンタ=0のセットをする(S2)。
・そして、サンプルカウンタ=0のセットをする(S3)。
・次に、スキャナーミラー13がスキャン原点位置にあるかを確認する(S4)。
・原点位置にない場合は、スキャナーミラー13をスキャン原点位置にセットする。原点位置にある場合は、次に進む。
・データ取込をクロック同期させ、データストアをする(S5)。
・第5の受光素子PSD、第3の受光素子PD3からのデータは、8回毎に1回、データストアをする。第1の受光素子PD1、第2の受光素子PD2からのデータは、毎回データストアをする。サンプルカウンタを+1する。
・サンプルカウンタが2048点に達したかを判断する(S6)。
・達しない場合は、S4に戻り、2048点に達するまでデータを取り込み。達した場合は、次に進む。
・ラインカウンタを+1する(S7)。
・内側及び外側記録エッジレジスタ読込をし(すなわち、記録部の最内周位置及び最外周位置を把握すること)、そのデータをストアする(S8)。
・外側記録エッジ−内側記録エッジ=幅データの演算をし、その演算結果の幅データをストアする(S9)。
・ラインカウンタが14400点に達したかを判断する(S10)。14400点に達していないと判断したときは、S2に戻りデータのサンプリングを続ける。14400点に達したと判断したときは、スピンドル、スキャナーを停止させ(S11)、データサンプリングを終了する(S12)。
・この後▲2▼へ進む。
本実施の形態では、スピンドル軸31と、スキャナーミラー13を起動して、半径方向のスキャン原点位置から1スキャンで、第1の受光素子PD1、第2の受光素子PD2からのデータは2048点、第5の受光素子PSDからのデータは256点(8回毎に1回データを採取するので、2048の1/8となる)のデータサンプルを採取する。
また、光ディスク記録部の内側、外側のエッジ位置を記憶した、エッジレジスタの読込を行う。
同様に、光ディスク周方向に、全周360°を14400に分割して(360/14400°毎に、すなわち14400ライン)上記操作を繰り返し、上記データを取り込む。すなわち、エッジレジスタは、サンプルクロックの4倍のクロックで駆動された、ハードウエアの高速カウンターとレジスタで、記録部最内周、最外周位置を第2の受光素子PD2からのデータをコンパレートし、ストロービングして、スキャンし、ライン(半径方向)の記録部最内周、最外周位置を保存する。
図17を用いて、図15で示した#2の幅データからの全周記録エッジ(記録部位置)データを補正するステップを詳細に述べる。
図16の▲2▼から次の行程でステップが進む。
・補正を開始する(S13)。
・14400ラインの記録部幅データをsin曲線で補間近似計算を実施して、局所欠陥、アドレスマーク等の影響補正をおこなう(S14)。
・14400ラインの記録部幅データの最大値(PP値)をサーチして、幅PP値としてストアする(S15)。
・14400ライン記録部内側エッジデータの補正をする。
・内側記録エッジデータ+(幅PP値−幅データ)の演算をして、その結果を再度ストアする(S16)。
・14400ライン記録部外側エッジデータの補正をする。外側記録エッジデータ+(幅PP値−幅データ)の演算をする。
・その結果を再度ストアする(S17)。
・補正を終了する(S18)。
・この後▲3▼へ進む。
図18を用いて、図15で示した#3の全周の内周/外周のエッジデータから径方向偏芯量/偏芯加速度の算出のステップを詳細に述べる。
図17の▲3▼から次の行程でステップが進む。
・偏芯算出を開始する(S19)。
・14400ラインの内周記録エッジデータをsin曲線で近似補間計算を実施する。局所欠陥、アドレスマーク等の影響補正を行う。
・14400ラインの外周記録エッジデータをsin曲線で近似補間計算を実施する。局所欠陥、アドレスマーク等の影響補正を行う(S20)。
・14400ライン内周記録エッジデータの最大値(PP値)をサーチして、内周+PP値としてストアする(S21)。
・14400ライン内周記録エッジデータの最小値(PP値)をサーチして、内周−PP値としてストアする(S22)。
・(内周+PP値)−(内周−PP値)/2=内側偏芯量の演算をする(S23)。
・14400ライン外周記録エッジデータの最大値(PP値)をサーチして、外周+PP値としてストアする(S24)。
・14400ライン外周記録エッジデータの最小値(PP値)をサーチして、外周−PP値としてストアする(S25)。
・(外周+PP値)−(外周−PP値)/2=外周偏芯量の演算をする(S26)。
・(内周偏芯量+外周偏芯量)/2=ワーク偏芯量の演算をする(S27)。
・偏芯量(距離)データを2階微分して偏芯加速度を算出する(S28)。
・内周記録エッジ、外周記録エッジデータより1周360°について、同様の演算、算出をし、必要に応じて、グラフィックプロット(作図)する(S29)。
・偏芯算出を終了する(S30)。
・この後▲4▼へ進む。
図19を用いて、図15で示した#4のオプチカルチルト角の算出のステップを詳細に述べる。図18の▲4▼から次の行程でステップが進む。
・オプチカルチルト角の算出を開始する(S31)。
・処理カウンタ=0とする(S32)。
・全周14400ラインのデータの内、8ラインを平均化し1ラインとして抽出する(S33)。
・第5の受光素子PSDのデータ、1ライン256点のdx(dy)データから焦点距離fより、β角、α角(オプチカルチルト角)を算出する(S34)。処理カウンタ+1する(S35)。
・処理カウンタ=1800に達した場合は、次に進む(S36)。処理カウンタ=1800に達しない場合は、達するまで上記操作を繰り返す。
・β角、α角(オプチカルチルト角)の全データを必要に応じて、周方向、径方向で、グラフィックプロット(作図)する(S37)。
・オプチカルチルト角の算出を終了する(S38)。
・この後▲5▼へ進む。
ここで、8ラインの平均化とは、全週14400分割の1/8を意味する。
図20を用いて、図15で示した#5の面振れ量/面ぶれ加速度の算出のステップを詳細に述べる。
図19の▲5▼から次の行程でステップが進む。
・面振れ量/加速度の算出を開始する(S39)。
・まず、最初に半径方向の処理を行う。処理カウンタ=0にセットする(S40)。
・オプチカルチルト角α1ライン256データから、Δh1=Δc・tanαで、各検査点の高さ変位を計算する(S41)。
・オプチカルチルト角αにつき、1ライン256データから、α角度データを、1階微分して半径方向面振れ加速度を計算する(S42)。
・径方向の累積高さ変位(径方向面振れ量)を計算する(S43)。
・処理カウンタを+1する(S44)。
・処理カウンタ=1800に達しない場合は、達するまで上記操作を繰り返す(S45)。・処理カウンタ=1800に達した場合は、次に進む。半径方向の全データを必要に応じて、半径方向任意位置を、グラフィックプロット(作図)する(S46)。
次に、周方向の処理を行う。
・処理カウンタ=0にセットする(S47)。
・オプチカルチルト角α、同位置周方向1800データから、Δh1=Δc・tanαで、各検査点の高さ変位を計算する(S48)。
・オプチカルチルト角α、同位置周方向1800データから、α角度データを、1階微分して周方向面振れ加速度計算する(S49)。
・周方向の累積高さ変位(周方向面振れ量)を計算する(S50)。
・処理カウンタを+1する(S51)。
・処理カウンタ=256に達しない場合は、達するまで上記操作を繰り返す。処理カウンタ=256に達した場合は、次に進む(S52)。
・周方向の全データを、必要に応じて周方向任意位置を、グラフィックプロット(作図)する(S53)。面振れ量/加速度の算出を終了する(S54)。
・この後▲6▼へ進む。
図21を用いて、図15で示した#6の反射率と外観画像展開/外観欠陥検査のステップを詳細に述べる。
図20の▲6▼から次の行程でステップが進む。
・反射率/画像展開/欠陥検査を開始する(S55)。
まず、反射率の計測をする。
・第1の受光素子PD1で取得した、半径方向2048点データを、周14400ラインに2次元展開し、0次光外観グレイイメージ画像とする(S56)。
・第2の受光素子PD2で取得した、半径方向2048点データを、周14400ラインに2次元展開し、1次光外観グレイイメージ画像とする(S57)。
・第3の受光素子PD3で取得した、半径方向256点データを、周14400ラインに2次元展開し、レーザー出力の対応データとする(S58)。
・前記S47の2次元展開データを、周方向8点加算し、8×8平均化データとし、256点×1800点平面それぞれの位置における、レーザー出力データをp0とする(S59)。
・前記S45及びS46の2次元展開データを、半径方向8点、周方向8点加算し、8×8平均化データとし、256点×1800点平面それぞれの位置における、データをp1、p2とする(S60)。
・256×1800各点の反射率を計算する。
・反射率=n1・p1/p0+n2・p2/p0+n3を計算する(S61)。ここで、n1、n2、n3は、光ディスク材質や、光学系の持つ固有の定数である。
次に,外観欠陥の検査をする。
・2次元展開した0次光外観グレイイメージ画像の中の、閾値を下回った場所を検索2値画像化し、粒子の集合処理を実施する(S62)。
・2次元展開した1次光外観グレイイメージ画像の中の、閾値を下回った場所を検索2値画像化し、粒子の集合処理を実施する(S63)。
・0次光2値画像の中の、粒子の集合(欠陥の面積)が、設定値を超えた場合、外観欠陥があると判定する(S64)。
・欠陥面積が設定値を超えない場合は、欠陥なしと判断し、再度S54に戻る。欠陥面積が設定値を超えた場合は、欠陥ありと判断する(S65)。
・発見された0次光内の、欠陥位置と、1次光2値画像の中の欠陥位置の、半径方向(スキャン方向)を比較し、その位置による時間差を計算比較し、0次光で発見された欠陥の、深さ位置を判定し、分類する(S66)。
・反射率/画像展開/欠陥検査を終了する(S67)。この後▲7▼へ進む。
ここで、光ディスク表面の反射率は、2048×14400の2次元データを8×8平均データとして計算しなおして、256×1800の2次元データとして表現している。
図22を用いて、図15で示した#7の結果の判定のステップを詳細に述べる。図21の▲7▼から次の行程でステップが進む。
・結果判定を開始する(S68)。
・偏芯量が設定値を超えたか否かの判断をする(S69)。
・偏芯量が設定値を超えた場合は、偏芯欠陥ありの報告をする(S70)。
・偏芯量が設定値を超えない場合は、次に進む。
・オプチカルチルト角αが設定値を超えたか否かの判断をする(S71)。
・オプチカルチルト角αが設定値を超えた場合は、チルト欠陥ありの報告をする(S72)。
・オプチカルチルト角αが設定値を超えない場合は、次に進む。
・半径方向又は周方向の面振れ量が設定値を超えたか否かの判断をする(S73)。
・半径方向又は周方向の面振れ量が設定値を超えた場合は、面振れ欠陥ありの報告をする(S74)。
・半径方向又は周方向の面振れ量が設定値を超えない場合は、次に進む。
・面振れ加速度が設定値を超えたか否かの判断をする(S75)。
・面振れ加速度が設定値を超えた場合は、面振れ加速度欠陥ありの報告をする(S76)。
・面振れ加速度が設定値を超えない場合は、次に進む。
・反射率が設定値を超えたか否かの判断をする(S77)。
・反射率が設定値を超えた場合は、反射率欠陥ありの報告をする(S78)。
・反射率、設定値を超えない場合は、次に進む。
・外観欠陥が設定値を超えたか否かの判断をする(S79)。
・外観欠陥が設定値を超えた場合は、外観欠陥ありの報告をし、欠陥の大きさ、位置、欠陥の深さ、欠陥の分類をする(S80)。結果判定を終了する(S81)。
(実施例)
次に、本発明の複合型オプティカルセンサーユニットを用いた光ディスク検査装置の一実施例を図12を参照して説明する。本実施例では、検査分解能を考慮し、レーザースポット光は、φ50μmとし、欠陥検出能力を約φ1/4の、15μm程度にした。
高速性能を発揮するため、スキャナーミラー13には、半導体方式共振型1次元スキャナーミラーを搭載し、ふれ角±最大20°を16Khz、62.5μ秒で往復スキャンできるようにした。往復スキャンのため、1検査スキャンは、62.5μ秒/2=31.3μ秒とした。
検査視野は、被検査物であるφ120mmの光ディスクのミラー部を含めた51.2mm幅を2048分解能、1ピクセル25μmと設定し、サンプリングレートは65.5Mhzとした。
第5の受光素子PSDである2次元ポジションセンシティブディテクターによる、サンプリングレートは、65.5Mhz/16=4.1Mhz、128分解能となった。周方向の分解能は、φ120mmの光ディスクを、最外周で同様に25μmとし、0.025°刻み、14400分割に設定した。
また、スピンドル軸31に、自動芯出し機構を搭載し、光ディスクの回転中心に対するセンタリングエラーを2μm以内となるようなスピンドル構造とした結果、下記のように1秒以内の高速タクトが実現できた。
・自動芯出し時間:0.15秒
・スピンドル固定時間:0.1秒
・モーター加速時間:0.1秒
・実検査スキャン時間:0.45秒
・モーター減速時間
自動芯出し解除及びスピンドル固定解除:0.15秒
合計:0.95秒≒1秒以内
このように、本実施例では、総合的な検査タクトタイムは、生産性向上を考慮し、全サーフェース全項目検査を1秒以内に終了することができた。
産業上の利用可能性
従来、別検査ステージで個別に行われていた個々の検査が、本発明の複合型オプティカルセンサーユニット及びそれを用いた検査装置を使用すれば、面振れ量Vertical Run-out、面振れ加速度Vertical acceleration、偏芯量Eccentricity、偏芯加速度Radial acceleration、などの機械特性や、オプティカルチルト角Optical tilt、反射率Reflectivity、外観検査では、内部異物(気泡、内部介在物)、記録層欠陥(ピンホール、傷、オイルシミ、成形異常)表面欠陥(表面傷、表面異物)などの光学特性の全項目を、一度の検査で複合的に検査できる。
また、本発明の複合型オプティカルセンサーユニットは、高分解能、高精度、検査範囲も広く、再現性にも優れ、DVD、MO、CD等、サブストレートを含めて光ディスクの機械・光学特性、外観検査等の各項目を、高速に検査できる。
さらに、本発明の複合型オプティカルセンサーユニットは、装置の光学系、機構系の構造が簡単であり、保守性にも優れ、高精度、高速であり、低価格な検査装置が構成できる。
そして、本発明の光ディスク検査装置は、光ディスクの製造工程のインライン全数検査、あるいは、光ディスクの評価試験までを高速で実施できる。
さらに、本発明の光ディスク検査装置は、高速、高分解能、高精度で、検査範囲も広く、再現性に優れ、DVD、MO、CD等の、R、R/W、RAM等、サブストレートを含めて検査できる。

Claims (5)

  1. レーザー光源と、前記レーザー光源からのレーザー光を高速で振り分けるスキャナーミラーと、
    同心円状回折格子を有する被検査物を回転させるスピンドルモーターと、
    前記スキャナーミラーで振り分けられたレーザー光を、前記スピンドルモーターにより回転中の前記被検査物に対して垂直にレーザー光を照射するための第1ビームスプリッターと、
    前記被検査物から反射した0次回折光を前記第1ビームスプリッターを介して受光しその受光位置を検出する2次元位置検出用の第5の受光素子と、
    前記被検査物から反射したn次回折光を受光しその受光量を検出する第2の受光素子と、
    を備え、
    前記第5の受光素子の検出信号を基に前記被検査物のオプティカルチルト角を算出し、
    該オプチカルチルト角を基に面振れ量を演算し、
    前記第2の受光素子の検出信号を基に前記被検査物の偏心量を算出し、
    前記第5の受光素子の検出信号と前記第2の受光素子の検出信号とを基に前記被検査物の外観検査を行う光ディスク検査装置であって、
    前記外観検査が、前記第5の受光素子の検出信号と前記第2の受光素子の検出信号との光量変化及び時間的ずれを比較することによって、欠陥の種類を分離検出することを特徴とする光ディスク検査装置。
  2. レーザー光源と、前記レーザー光源からのレーザー光を高速で振り分けるスキャナーミラーと、
    同心円状回折格子を有する被検査物を回転させるスピンドルモーターと、
    前記スキャナーミラーで振り分けられたレーザー光を、前記スピンドルモーターにより回転中の前記被検査物に対して垂直にレーザー光を照射するための第1ビームスプリッターと、
    前記被検査物から反射した0次回折光を前記第1ビームスプリッターを介して受光しその受光位置を検出する2次元位置検出用の第5の受光素子と、
    前記被検査物から反射したn次回折光を受光しその受光量を検出する第2の受光素子と、
    を備え、
    前記第5の受光素子の検出信号を基に前記被検査物のオプティカルチルト角を算出し、
    該オプチカルチルト角を基に面振れ量を演算し、
    前記第2の受光素子の検出信号を基に前記被検査物の偏心量を算出し、
    前記第5の受光素子の検出信号と前記第2の受光素子の検出信号とを基に前記被検査物の外観検査を行い、
    前記第5の受光素子の検出信号と前記第2の受光素子の検出信号とを基に前記被検査物の反射率を算出する光ディスク検査装置であって、
    前記外観検査が、前記第5の受光素子の検出信号と前記第2の受光素子の検出信号との光量変化及び時間的ずれを比較することによって、欠陥の種類を分離検出することを特徴とする光ディスク検査装置。
  3. 前記第2の受光素子の検出信号は、同心円状回折格子とミラー部との境界における、n次回折光のオンオフ信号を含んだものである請求項1又は2記載の光ディスク検査装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかの検査装置において、前記第1ビームスプリッターと前記第5の受光素子の間に第2ビームスプリッターを設け、前記被検査物から反射した0次回折光を前記第2ビームスプリッターを介して、前記第5の受光素子の代わりに第1の受光素子で受光して、
    前記第1の受光素子の検出信号と前記第2の受光素子の検出信号とを基に前記被検査物の反射率を算出するようにした光ディスク検査装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の検査装置において、前記オプチカルチルト角、面振れ量、偏心量、反射率、外観検査の結果をそれぞれの設定値とを比較し、前記被検査物が所定の規格値内であるか否かを判定することを特徴とする光ディスク検査装置。
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