JP3720134B2 - 液晶表示装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶層の厚みを均一化するためのダミー電極を有する液晶表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、表示媒体として液晶を用いた表示装置として液晶表示装置が広く用いられている。液晶表示装置は、例えば図27に示すように、表面に複数本の信号電極103…が設けられた信号電極側基板101と、表面に複数本の走査電極104…が設けられた走査電極側基板102とが、シール105を介して互いの電極が直交するように対向配置され、上記各基板101・102とシール105とで囲まれた空間に液晶を封入して液晶層106が形成された液晶セルを有している。
【0003】
上記構成の液晶表示装置では、走査電極104…の端子部104aの形成側と反対側がシール105の内側に配設されている。このため、信号電極側基板101の信号電極103…の形成部分と走査電極側基板102の走査電極104…の形成部分との間隔d2と、信号電極103・走査電極104の未形成部分の基板101・102の間隔d1とが異なる。つまり、上記の液晶表示装置の基板101・102の電極形成部分と未形成部分とで、液晶層106に厚みの差が生じることになる。
【0004】
このように、液晶層106に厚みの差が生じると、信号電極103および走査電極104に電圧を印加していないときの表示画面の色が、液晶層106の厚みによって変化するので、表示画面に色ムラが生じることになる。
【0005】
また、近年においては、液晶表示装置、特にSTN(Super Twisted Nematic)型カラー液晶表示装置において、表示品位の向上が強く望まれている。特に、STN型カラー液晶表示装置において、画像表示の中間調で見られるシール近傍の色ムラの改善が望まれている。
【0006】
このような表示画面におけるシール近傍の色ムラを低減させるための技術として種々の技術が提案されている。例えば特開昭62−229234号公報には、表示用電極が形成されていない基板に、表示用電極と同じ厚みのダミー電極を形成することにより液晶層の厚みに差が生じることを防止し、表示画面の色ムラを低減している「液晶表示装置」が開示されている。
【0007】
また、実開平1−85779号公報には、図28に示すように、セグメント電極基板111上に形成されたセグメント電極112の端子引出し部112aのパターン幅がコモン電極基板114の端子部(図示しない)から遠くなるにしたがって徐々に太くなり、この端子引出し部112aのパターン幅が細い部分のパターン間にダミーパターン113が形成された「液晶表示パネル」が開示されている。
【0008】
さらに、特開平6−51332号公報には、図29に示すように、画面周辺部のシール125上の上ガラス121の信号電極123が無い部分に上側ダミー電極126が形成されると共に、下ガラス122の走査電極124が無い部分に下側ダミー電極127が形成された「液晶表示装置」が開示されている。
【0009】
また、特開平3−211524号公報には、図30に示すように、表面にセグメント電極133が形成された上側電極基板131と、表面にコモン電極134が形成された下側電極基板132とが、電極形成面を対向するようにシール材135を介して配置され、こらら各基板131・132の封入口側136に形成された封入口137から液晶を封入してなる「液晶表示素子」が開示されている。この液晶表示素子では、液晶の封入口側136のシール材135に対応した部分にダミー用電極138が形成されている。
【0010】
上記の何れの公報においても、表示画面の液晶層の厚みに影響を与えるであろう部分に、ダミーパターン113、上下側ダミー電極126・127、ダミー用電極138等が形成されているので、画面の表示領域とその周辺部との液晶層の厚みの差を低減するようになり、表示画面のシール近傍の色ムラの改善を図るようになっている。
【0011】
このように、表示画面のシール近傍の色ムラ改善のために、上述した各公報における技術を応用した液晶表示装置が製品化されている。このような液晶表示装置としては、例えば図31に示すように、信号電極基板141と走査電極基板142とがシール145を介して対向配置され、表示エリア内に配設されたシール145近傍の信号電極(図示せず)の信号電極引回し部143および走査電極(図示せず)の走査電極引回し部144が外部回路との接続端子に対応するように、複数のブロックに分割されたものがある。
【0012】
上記構成の液晶表示装置の場合、各電極引回し部143・144は、表示エリア側の電極の配置密度よりも外部回路の接続用端子側の電極の配置密度の方が高くなるように設計されている。そして、この電極の設計に基づいて、電極引回し部143・144の電極間のダミー電極、あるいはこれら各電極引回し部143・144に対向するように2重ダミー電極が設計されることで、表示エリアのシール145近傍の色ムラを改善するようになっている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、図31に示す液晶表示装置では、各電極引回し部143・144は、設計許容範囲及び表示用電極(信号電極・走査電極)の抵抗値がその辺全体で均一になるように設計され、この設計に基づいてダミー電極(電極間ダミー電極、2重ダミー電極)が設計されている。このため、ダミー電極と表示用電極とがシール145部分に占める割合、即ち介在率は、各辺で異なる。
【0014】
特に、本願発明の説明図である図10に示すように、カラーフィルタ11を用いたカラー液晶表示装置の場合、本願発明の説明図である図11に示すように、一方の表示用電極である信号電極3の幅xは、他方の表示電極である走査電極4の幅(3x+2y)の約1/3になっている。尚、xは、信号電極3の線幅、yは、ブラックマトリクス13の線幅を示す。
【0015】
したがって、図31に示す液晶表示装置の場合、走査電極側の走査電極引回し部144…で構成される端子部Iと、信号電極側の信号電極引回し部143…で構成される端子部IIとでは、表示用電極およびダミー電極のシール145部分での介在率は大きく異なる。
【0016】
さらに、図31に示す液晶表示装置の場合、液晶の注入口146側の辺では、液晶封入口側電極部147が形成されている。この液晶封入口側電極部147では、走査電極基板142の走査電極がそのままシール145部分に延設されると共に、対向基板である信号電極基板141の上記シール145部分に2重ダミー電極が形成されているので、上記の端子部Iや端子部IIとは表示用電極およびダミー電極の介在率が大きく異なる。
【0017】
ところで、一般に、シールには厚み調整のためのガラスビーズが含まれている。このガラスビーズは、表示エリア内の液晶層の厚みを決定するために使用されているプラスチックスペーサーとは異なり、硬質であるので貼り合わせの圧力が加わっても変形しない。よって、シール近傍の液晶層の厚みは、シールに含まれるガラスビーズの径を調整することによって調整することができる。
【0018】
具体的には、図32に示すように、表示用基板151・152に挟まれたシール155に含まれるガラスビーズ156…は、表示用電極153とダミー電極154とに挟持されるガラスビーズ156a、表示用電極153のみが存在する部分で挟持されるガラスビーズ156b、および上記の何れの電極153・154の存在しない部分で挟持されるガラスビーズ156cの3つのパターンに分類される。
【0019】
よって、シール155の厚みは、これら3つのパターンのガラスビーズ156a・156b・156cの存在するシール155の異なる厚みd3、d2、d1を平均化することによって決定される。したがって、辺全体で見た場合、シール155近傍の液晶層の厚みは、上記の3種類のガラスビーズ156a・156b・156cのそれぞれの存在率で決定されることになる。
【0020】
以上のことから、従来の図31に示す液晶表示装置のように、シール145の各辺で表示用電極およびダミー電極の介在率が異なれば、シール145内のガラスビーズの存在率も各辺で異なるので、シール145の厚みが4辺で異なることになる。したがって、シール145近傍の表示エリアでは液晶層の厚みが異なるので、4辺で色ムラが生じ、表示品位を低下させるという問題が生じる。
【0021】
また、上述のようにシール145の4辺での厚みが異なれば、表示エリア中央部とシール145近傍との厚みの調整が困難となる。つまり、シール145に含まれるガラスビーズの径を調整するだけでは、シール145の4辺全ての厚みを均一にすることはできない。したがって、表示エリアの中央部とシール145の4辺近傍との明るさの濃淡に差が生じ、表示品位を低下させるという問題が生じる。
【0022】
本発明は、上記の各問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、シールの厚みを4辺で均一にすることで、表示エリアの中央部とシール近傍との明るさの濃淡の差を無くし、表示品位を向上させることができる液晶表示装置を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】
請求項1の液晶表示装置は、上記の課題を解決するために、複数本の表示用電極が、表示領域内にある部分どうしおよび表示領域外にある部分どうしで一方の基板である第1基板よりも他方の基板である第2基板の方が小さなピッチとなるように、かつ、表示領域内にある部分が上記第1基板よりも上記第2基板の方が小さな線幅となるように形成された一対の基板と、上記一対の基板の電極形成面を対向させて接続するためのシールと、上記一対の基板とシールとで囲まれた空間に液晶を封入して形成された液晶層と、上記液晶層の厚みを表示領域内で均一化させるためのダミー電極とを有し、上記シールには上記シールの厚みを決定するためのスペーサが含まれており、上記第1基板に形成された上記表示用電極の上記シール上にある引回し電極と、上記第2基板に形成された上記表示用電極の上記シール上にある引回し電極とは、線幅および電極ピッチが異なり、上記表示用電極とダミー電極は、上記シール上の4辺に介在し、このシール上での表示用電極およびダミー電極が専有する割合を示す介在率が4辺で±5%以下のバラツキで略同一になるように形成されていることを特徴としている。
【0024】
上記の構成によれば、シール上の4辺に介在している表示用電極とダミー電極は、このシール上での表示用電極およびダミー電極が専有する割合を示す介在率が4辺で±5%以下のバラツキで略同一になるように形成されていることで、シールの厚みを4辺で略同一にすることができる。これにより、表示エリアのシール近傍の4辺での濃度ムラを低減することができるので、表示品位を向上させることができる。
【0025】
請求項2の液晶表示装置は、上記の課題を解決するために、請求項1の構成に加えて、ダミー電極は、表示用電極間に形成される電極間ダミー電極と、これら表示用電極および電極間ダミー電極が形成された基板の対向基板上に形成される2重ダミー電極とを含み、上記2重ダミー電極は、上記の表示用電極および電極間ダミー電極に対向して形成されることを特徴としている。
【0026】
上記の構成によれば、請求項1の作用に加えて、基板に挟持されるシールを、上下2枚の基板とも電極を有する部分に対応するシールと、上下2枚の基板とも電極の無い部分に対応するシールとに分けることができる。つまり、一方の基板にのみ電極を有するシール部分を無くすことができる。これにより、シールに含まれるガラスビーズ等の厚み調整部材によって、シールの厚みの均一化を容易に行うことができる。しかも、シール上での表示用電極、電極間ダミー電極および2重ダミー電極は、介在率が4辺で略同一になるように形成されているので、シールの厚みを4辺で略同一にすることが容易になる。
【0027】
請求項3の液晶表示装置は、上記の課題を解決するために、請求項2の構成に加えて、2重ダミー電極は、その線幅が対向する表示用電極および電極間ダミー電極の線幅より小さくなるように形成されていることを特徴としている。
【0028】
上記の構成によれば、請求項2の作用に加えて、2重ダミー電極は、その線幅が対向する表示用電極および電極間ダミー電極の線幅より小さくなるように形成されていることで、基板の貼り合わせ時の対向する電極同士のずれを吸収することができる。
【0029】
請求項4の液晶表示装置は、上記の課題を解決するために、請求項2または3の構成に加えて、表示用電極およびダミー電極の介在率は、表示用電極および電極間ダミー電極の介在率と、2重ダミー電極の介在率との和であることを特徴としている。
【0030】
上記の構成によれば、請求項2または3の作用に加えて、表示用電極およびダミー電極の介在率が、表示用電極および電極間ダミー電極の介在率と、2重ダミー電極の介在率との和であることで、表示用電極および電極間ダミー電極の介在率と2重ダミー電極の介在率とがそれぞれ異なる値となっても、その和がシールの4辺で略同一であれば良いことになる。これにより、シールの全ての辺で、最終的に表示用電極およびダミー電極の介在率が略同一と成れば良いので、表示用電極、電極間ダミー電極および2重ダミー電極の介在率を全て均一にする必要がなくなる。したがって、液晶表示装置の電極の設計を容易にし、量産性を向上させることができる。
【0031】
請求項5の液晶表示装置は、上記の課題を解決するために、請求項1ないし4の何れかの構成に加えて、介在率は、表示用電極およびダミー電極の形成ピッチに対する電極の線幅の割合であることを特徴としている。
【0032】
上記の構成によれば、請求項1ないし4の何れかの作用に加えて、介在率は、表示用電極およびダミー電極の形成ピッチに対する電極の線幅の割合であることで、実際に表示用基板とダミー電極を基板上に形成するときの設計を容易にすることができる。
【0033】
請求項6の液晶表示装置は、上記の課題を解決するために、請求項1ないし5の何れかの構成に加えて、さらに、ストライプ状のカラーフィルターを有し、このカラーフィルターに合わせて上記表示用電極が形成されることを特徴としている。
【0034】
上記の構成によれば、表示用電極がカラーフィルターに合わせて形成されることで、例えば、表示用電極は、一方の基板上に形成された走査電極と他方の基板上に形成された信号電極とからなり、上記信号電極の電極ピッチが走査電極の電極ピッチの1/3になるように形成される。これにより、表示用電極のうち信号電極の線幅が走査電極の線幅に対して約1/3になるので、信号電極が形成されたシール上の表示用電極およびダミー電極の介在率と、走査電極が形成されたシール上の表示用電極およびダミー電極の介在率と異なる。
【0035】
しかしながら、上記の介在率が4辺で略同一になるように、表示用電極である信号電極および走査電極を形成しているので、介在率が異なることによる濃度ムラを低減することができる。したがって、ストライプ状のカラーフィルターを有する液晶表示装置であっても、表示エリア全域にわたり明るさの濃淡の差を低減することができるので、表示品位を優れたものにすることができる。
【0036】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕
本発明の実施の一形態について図1ないし図14に基づいて説明すれば、以下の通りである。尚、本実施の形態では、液晶表示装置として、STN型カラー液晶表示装置に本願発明を適用した場合について説明する。
【0037】
本実施の形態に係る液晶表示装置は、図10に示すように、ガラス等の絶縁性の基板からなる一対の基板1・2と、これら基板1・2を対向させて、その周縁部で貼り合わせる封止材としてのシール5と、シール5と基板1・2とによって囲まれた空間に液晶を封入して形成される液晶層12とを含む液晶セルを有している。
【0038】
上記基板1は、基板2の対向面側に、カラーフィルター層11、透明樹脂からなるオーバーコート層6が順次積層され、上記オーバーコート層6上にはストライプ状にITO等の透明電極からなる走査電極4が設けられ、さらに、走査電極4を覆うように液晶層12の液晶分子を配向させるための配向膜8が形成されている。
【0039】
また、基板2は、基板1の対向面側に、上記走査電極4と直交するようにITO等の透明電極からなる信号電極3がストライプ状に設けられ、この信号電極3を覆うように、絶縁膜9と配向膜8とが順次形成されている。
【0040】
上記シール5には、ガラスビーズ等の硬質の部材からなる略球状のシール内スペーサ7が含まれており、このシール内スペーサ7の直径によってシール5の厚みを決定するようになっている。
【0041】
また、液晶層12には、上記ガラスビーズよりも軟質の樹脂等の略球状の部材からなるセル内スペーサ10が含まれており、このセル内スペーサ10の直径によって液晶層12の厚みを決定するようになっている。
【0042】
よって、上記構成の液晶セルの液晶層12の厚みは、液晶層12内のセル内スペーサ10の直径と、シール5内のシール内スペーサ7の直径とを調整することによって決めることができる。
【0043】
また、上記カラーフィルター層11は、図11に示すように、ストライプ型のRGBのパターンを有しており、各々のR・G・Bのフィルターはブラックマトリクス13で囲まれている。そして、これら各R・G・Bがそれぞれ一つの絵素に対応し、隣接するR・G・Bの3つの絵素に対応するフィルターで表示エリアの一つの画素に対応するようになっている。上記カラーフィルター層11の場合、信号電極3の幅をx、ブラックマトリクス13の幅をyとすると、走査電極4の幅は3x+2yとなり、信号電極3の幅は、走査電極4の幅の約1/3となる。
【0044】
上記構成の液晶セルを有する液晶表示装置は、図1に示すように、中央部が画像表示のための表示エリアとなる。尚、説明の便宜上、図1では、表示エリア内の信号電極3、走査電極4、画素電極等を省略している。
【0045】
上記表示エリアの外周部の各辺のシール5部分には、走査電極駆動回路等の外部回路(図示せず)との接続のための端子部I、信号電極駆動回路等の外部回路(図示せず)との接続のための端子部II・II、および液晶封入口14が形成されている。
【0046】
上記端子部Iは、表示エリア内の基板1の走査電極4(図10)が所定本数毎に引き回して構成された複数の走査電極引回し部15…からなる。尚、この走査電極引回し部15の構成の詳細は後述する。
【0047】
また、上記端子部IIは、表示エリア内の基板2の信号電極3(図10)が所定本数毎に引き回して構成された複数の信号電極引回し部16…からなる。尚、この信号電極引回し部16の構成の詳細は後述する。
【0048】
さらに、上記液晶封入口14が形成されたシール5の部分では、表示エリアからの走査電極4がシール5まで延設されており、液晶封入口側電極部17を構成している。尚、この液晶封入口側電極部17の構成の詳細は後述する。
【0049】
ここで、上記表示エリアの外周部の各辺のシール5部分に存在する走査電極引回し部15、信号電極引回し部16、液晶封入口側電極部17の構成について、説明する。
【0050】
先ず、走査電極引回し部15について図2、図3および図8を参照しながら以下に説明する。走査電極引回し部15は、図2に示すように、走査電極4と外部回路への接続用の接続端子18と電気的に接続する引回し電極19…を有している。
【0051】
上記の接続端子18は、外部回路側のTAB等に対応した密度で配置されている。一般に、接続端子18の線幅は、走査電極4に比べて小さい。このため、引回し電極19は、走査電極4から接続端子18に向かって屈曲して接続されている。
【0052】
引回し電極19は、接続端子18側の直線部19aと、走査電極4側の傾斜部19bとで構成されている。但し、引回し電極19は、図8に示すように、走査電極引回し部15の中央部では接続端子18から走査電極4まで直線状の直線部19aのみで形成されている。そして、引回し電極19は、中央部から離れるにつれて、直線部19aの割合が小さくなり、傾斜部19bの割合が増えるように形成されている。しかも、引回し電極19は、走査電極引回し部15内の引回し電極19同士の抵抗値を均一化するために、直線部19aの線幅が傾斜部19bの線幅より小さくなるように形成されている。
【0053】
このように、引回し電極19の直線部19aの線幅が傾斜部19bの線幅よりも小さくなるように形成されると、直線部19a部分で引回し電極19同士に空間が生じる。このように空間が生じれば、シール5の厚みが引回し電極19の存在する部分と存在しない部分とで異なり、シール5の厚みが不均一になる。
【0054】
したがって、上記のように引回し電極19間に設けられた空間には、シール5の厚みを均一にするために、上記引回し電極19の厚みと同じ電極がダミー電極として設けられる。このダミー電極は、引回し電極19間に設けられるので、電極間ダミー電極20と称する。また、電極間ダミー電極20は、基板1上に走査電極4を形成するときに引回し電極19と同時に形成される。
【0055】
また、走査電極引回し部15では、図3に示すように、基板1の対向基板である基板2に引回し電極19…と電極間ダミー電極20…とに対向する2重ダミー電極21…が形成されている。この2重ダミー電極21の線幅および厚みは、上記引回し電極19および電極間ダミー電極20と同じとする。よって、図2では、2重ダミー電極21を省略して記載してある。また、2重ダミー電極21は、基板2上に信号電極3と同時に形成される。
【0056】
尚、上記引回し電極19、電極間ダミー電極20、2重ダミー電極21の線幅や、電極間の距離等の設計事項については、後の実施例1にて詳細に述べる。
【0057】
次に、信号電極引回し部16について図4および図5を参照しながら以下に説明する。信号電極引回し部16は、図4に示すように、信号電極3と外部回路への接続用の接続端子22と電気的に接続する引回し電極23を有している。
【0058】
上記の接続端子22は、外部回路側のTAB等に対応した密度で配置されている。一般に、接続端子22の線幅は、信号電極3に比べて小さい。このため、引回し電極23は、信号電極3から接続端子22に向かって屈曲して接続されている。
【0059】
引回し電極23は、接続端子22側の直線部23aと、走査電極4側の傾斜部23bとで構成されている。この場合、引回し電極23における直線部23aと傾斜部23bとの割合は、上述した走査電極引回し部15の場合と同様に中央部から離れるにつれて変わる。しかも、引回し電極23は、信号電極引回し部16内の引回し電極23同士の抵抗値が均一となるように、直線部23aの線幅よりも傾斜部23bの線幅の方が若干大きくなるように形成されている。
【0060】
上記引回し電極23の場合、上述したように信号電極3の線幅が走査電極4の線幅の約1/3である(図11参照)ので、信号電極3同士の間隔が走査電極4同士の間隔よりも狭くなり、引回し電極23同士の間隔も狭くなる。よって、引回し電極23間には、走査電極引回し部15において引回し電極19間に形成したようなダミー電極を形成しない。
【0061】
また、信号電極引回し部16では、図5に示すように、基板2の対向基板である基板1上に上記引回し電極23…に対向する2重ダミー電極24…が形成されている。この2重ダミー電極24の線幅および厚みは、上記引回し電極23と同じとする。よって、図4では、2重ダミー電極24を省略して記載してある。また、2重ダミー電極24は、基板1の走査電極4と同時に形成される。
【0062】
尚、上記引回し電極23、2重ダミー電極24の線幅や、電極間の距離等の設計事項については、後の実施例1にて詳細に述べる。
【0063】
次いで、液晶封入口側電極部17について図6および図7を参照しながら以下に説明する。液晶封入口側電極部17は、図6に示すように、走査電極4からシール5部分を超えて延設された延設電極25…を有している。
【0064】
延設電極25は、走査電極4の線幅に比べて小さな線幅となるように形成されている。これは、後述するシール5部分での電極の介在率を考慮したものである。上記介在率については、後で詳細に述べる。
【0065】
また、液晶封入口側電極部17では、図7に示すように、基板1の対向基板である基板2上に上記延設電極25…に対向する2重ダミー電極26…が形成されている。この2重ダミー電極26の線幅および厚みは、上記延設電極25と同じとする。よって、図6では、2重ダミー電極26を省略して記載してある。また、2重ダミー電極26は、基板2の信号電極3と同時に形成される。
【0066】
尚、上記延設電極25、2重ダミー電極26の線幅や、電極間の距離等の設計事項については、後の実施例1にて詳細に述べる。
【0067】
上記構成の液晶表示装置の液晶セルにおいて、上記走査電極引回し部15の電極間ダミー電極20は、引回し電極19と同じ素材(ITO)で、しかも、基板2上で引回し電極19とは電気的に接続しないように形成されている。このため、電極間ダミー電極20に余分な電荷が蓄積される虞がある。このように電極間ダミー電極20に電荷が蓄積されると、引回し電極19に不要な電圧が印加される。つまり、走査電極4に不要な電圧が印加されることになり、表示品位の低下を招く虞がある。
【0068】
そこで、例えば図9に示すように、電極間ダミー電極20の一部である接続部20aを、引回し電極19に電気的に接続すれば良い。この場合、電極間ダミー電極20に不要に蓄積される電荷を引回し電極19を通じて逃がすことができるので、引回し電極19に対して不要な電圧を印加することがなくなり、表示品位の低下を防止することができる。しかしながら、電極間ダミー電極20を引回し電極19と接続する場合、接続部20aの面積が大きくなれば、電極間ダミー電極20は引回し電極19と一体化され表示用電極として働く虞があるので、上記電極間ダミー電極20の接続部20aの線幅はできるだけ小さい方が良い。
【0069】
上記構成の液晶表示装置において、上記の走査電極引回し部15、信号電極引回し部16および液晶封入口側電極部17は、表示用電極としての、引回し電極19、引回し電極23および延設電極25と、ダミー電極としての、2重ダミー電極21、2重ダミー電極24および2重ダミー電極26とのシール5における表示エリアの4辺での介在率のバラツキの絶対値が、所定値以内となるように設計される。ここで、上記介在率とは、表示用電極とダミー電極がシール5に占める割合をいう。
【0070】
また、端子部Iの走査電極引回し部15間のシール5には、基板1および基板2上にダミー電極がそれぞれ設けられている。このダミー電極の介在率も走査電極引回し部15のシール5における介在率と同様に所定の値に設定される。同様にして、端子部IIの信号電極引回し部16の間のシール5にも、基板1および基板2上にダミー電極がそれぞれ設けられている。このダミー電極の介在率も信号電極引回し部16のシール5部分における介在率と同様に所定の値に設定される。
【0071】
このように、シール5における4辺での表示用電極およびダミー電極の介在率のバラツキが所定値以内となるように上記表示用電極およびダミー電極を設計することで、シール5近傍の液晶層12の厚みを4辺でほぼ均一にすることができる。これにより、シール5近傍での濃度ムラを無くすことができるので、表示品位の向上を図ることができる。
【0072】
ここで、上記の所定値とは、使用者が実際に表示エリアを見たときにシール5近傍の4辺の濃度ムラが低減できていることが認識できるような範囲で設定すれば良い。
【0073】
また、シール5は、図10に示すように、シール内スペーサ7によってその厚みが調整されるので、このシール内スペーサ7の直径を変えるだけで、液晶層12の厚みに合わせることができる。これにより、表示エリアにおける液晶層12の中央部とシール5近傍の液晶層12との厚みを4辺で均一にすることができるので、表示エリアの中央部とシール5近傍との濃度ムラを無くすことができ、表示品位をさらに向上させることができる。
【0074】
ここで、液晶表示装置のシール5の4辺での表示用電極およびダミー電極の介在率のバラツキを所定値以下に設計した液晶表示装置(以下、統一品と称する)と、上記介在率のバラツキを考慮しない従来からの液晶表示装置(以下、非統一品と称する)とで表示エリアの明るさの濃淡のバラツキについて図12ないし図14を参照しながら以下に述べる。
【0075】
上記明るさの濃淡のバラツキは、階調表示時の透過率比率(平均値基準)を測定した結果によって判断することができる。
【0076】
図12に示すような平均値を、図中にプロットした点(図中の点線)毎に階調表示時の平均の透過率を測定した値とし、液晶表示装置の表示エリアの解像度を縦600ドット(Y軸)、横800ドット(X軸)とした場合、階調表示時における透過率比率(平均値基準)を各ドット毎に求めると、図13および図14に示すような結果となった。尚、図13および図14では、統一品を実線で、非統一品を一点鎖線で表示している。
【0077】
図13および図14から、統一品は、非統一品に比べて表示領域のシール近傍であるX軸の0、800ドット、Y軸の0、600ドット付近において、平均値に近い透過率比率を示していることが分かる。このことから、統一品は、表示エリアの中央部とシール近傍との明るさの濃淡のバラツキが非統一品に比べて少ないことが分かる。
【0078】
〔実施の形態2〕
本実施の形態に係る液晶表示装置について図15ないし21に基づいて説明すれば、以下の通りである。尚、説明の便宜上、前記の実施の形態1と同一の機能を有する部材には同一の番号を付記し、その説明は省略する。
【0079】
本実施の形態に係る液晶表示装置は、前記実施の形態1の液晶表示装置の走査電極引回し部15…、信号電極引回し部16…、液晶封入口側電極部17の代わりに、図15に示すように、走査電極引回し部31…、信号電極引回し部33…、液晶封入口側電極部35を有している。
【0080】
上記走査電極引回し部31は、図16および図17に示すように、引回し電極19および電極間ダミー電極20に対向して基板2上に形成される2重ダミー電極32の線幅が、上記引回し電極19および電極間ダミー電極20のそれぞれの線幅よりも所定値分だけ小さくなるように形成されている。
【0081】
また、信号電極引回し部33は、図18および図19に示すように、引回し電極23に対向して基板1上に形成される2重ダミー電極34の線幅が、上記引回し電極23の線幅よりも所定値分だけ小さくなるように形成されている。
【0082】
さらに、液晶封入口側電極部35は、図20および図21に示すように、延設電極25に対向して基板2上に形成される2重ダミー電極36の線幅が、上記延設電極25の線幅よりも所定値分だけ小さくなるように形成されている。
【0083】
このように、表示用電極としての、引回し電極19、引回し電極23および延設電極25と、電極間ダミー電極20とに対向する2重ダミー電極32、34、36の線幅が、上記の表示用電極と電極間ダミー電極20の線幅よりも小さく形成されることで、基板1・2を貼り合わせるときの僅かなずれ等を吸収することができる。
【0084】
したがって、上記の2重ダミー電極が対向する各電極の線幅よりも所定値分だけ小さくすれば、上下基板の貼り合わせで多少ずれても2重ダミー電極を設けることによる効果を奏することができる。これにより、上下基板を貼り合わせるときのマージンができるので、液晶表示装置の量産性を向上させることができる。
【0085】
尚、上記所定値は、特に限定されるものではなく、上記のマージンができる範囲内、且つシール5内における表示用電極とダミー電極の介在率を考慮して自由に設定することができる。
【0086】
また、本実施の形態においても、前記実施の形態と同様に、シール5における4辺での表示用電極およびダミー電極の介在率のバラツキが所定値以内となるように上記表示用電極およびダミー電極を設計することで、シール5近傍の液晶層12の厚みを4辺でほぼ均一にすることができる。よって、シール5近傍での濃度ムラを無くすことができるので、表示品位の向上を図ることができる。
【0087】
尚、上記の走査電極引回し部31、信号電極引回し部33、および液晶封入口側電極部35における表示用電極およびダミー電極のシール5での介在率については、後述の実施例2にて詳細に述べる。
【0088】
〔実施の形態3〕
本発明のさらに他の実施の形態について図22ないし図26に基づいて説明すれば、以下の通りである。尚、説明の便宜上、前記の各実施の形態と同一機能を有する部材には、同一番号を付記し、その説明は省略する。
【0089】
本実施の形態に係る液晶表示装置は、図22に示すように、基板2に形成された信号電極3の引回し部として前記実施の形態2の信号電極引回し部33の代わりに信号電極引回し部41、走査電極引回し部31の代わりに走査電極引回し部43、液晶封入口側電極部35の代わりに液晶封入口側電極部44を有している。
【0090】
上記信号電極引回し部41は、図23および図24に示すように、基本的には前記実施の形態2の信号電極引回し部33と同じ構造であるが、基板1上に引回し電極23同士の間に形成される空間に沿って電極間ダミー電極42…が形成されている。
【0091】
上記電極間ダミー電極42は、引回し電極23に接触しないように形成されると共に、その厚みは引回し電極23と同じに形成されている。
【0092】
上記電極間ダミー電極42の線幅や長さ等は、シール5の各辺での表示用電極およびダミー電極の介在率を考慮して設計される。したがって、本実施の形態では、前記実施の形態2の信号電極引回し部33にて形成しなかった引回し電極23間の電極間ダミー電極42を形成していることで、シール5の各辺での表示用電極およびダミー電極の介在率のバラツキを所定値以内にするために、図25に示す走査電極引回し部43や、図26に示す液晶封入口側電極部44における表示用電極およびダミー電極の線幅等も変更するようになっている。
【0093】
また、本実施の形態においても、前記実施の形態1および2と同様に、シール5における4辺での表示用電極およびダミー電極の介在率のバラツキが所定値以内となるように上記表示用電極およびダミー電極を設計することで、シール5近傍の液晶層12の厚みを4辺でほぼ均一にすることができる。よって、シール5近傍での濃度ムラを無くすことができるので、表示品位の向上を図ることができる。
【0094】
尚、信号電極引回し部41、走査電極引回し部43および液晶封入口側電極部44における表示用電極およびダミー電極のシール5での介在率については、後述の実施例3にて詳細に述べる。
【0095】
【実施例】
〔実施例1〕
本発明の一実施例について図1ないし図7に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0096】
本実施例では、前記の実施の形態1で説明した走査電極引回し部15、信号電極引回し部16、液晶封入口側電極部17における表示用電極およびダミー電極のシール5での介在率のバラツキについて述べる。尚、上記介在率は、シール5における電極の面積の占有率で定義される。しかしながら、設計の簡易化の為に、本実施例および以下の他の実施例においては、“電極の線幅/電極ピッチ”を介在率として走査電極引回し部15、信号電極引回し部16および液晶封入口側電極部17の設計を行っている。
【0097】
先ず、走査電極引回し部15の場合、図2に示すように、引回し電極19の直線部19aの電極ピッチaを0.2000mm、直線部19aの線幅bを0.0665mm、電極間ダミー電極20の線幅cを0.0886mm、引回し電極19の傾斜部19bの電極ピッチdを0.1530mm、傾斜部19bの線幅eを0.1187mmとして設計されると共に、図3に示す2重ダミー電極21の各線幅や電極ピッチが、この2重ダミー電極21と対応する上記の引回し電極19および電極間ダミー電極20と同一となるように設計されている。
【0098】
次に、信号電極引回し部16の場合、図4に示すように、引回し電極23の直線部23aの電極ピッチfを0.0710mm、直線部23aの線幅gを0.0551mm、引回し電極23の傾斜部23bの電極ピッチhを0.0695mm、傾斜部23bの線幅iを0.0539mmとして設計されると共に、図5に示す2重ダミー電極24の各線幅や電極ピッチが、この2重ダミー電極24と対応する上記の引回し電極23と同一となるように設計されている。
【0099】
最後に、液晶封入口側電極部17の場合、図6に示すように、延設電極25の電極ピッチkを0.2730mm、延設電極25の線幅jを0.1331mmとして設計されると共に、図7に示す2重ダミー電極26の電極ピッチおよび線幅が、上記の延設電極25と同一となるように設計されている。尚、この時の走査電極4の線幅は0.253mmとする。
【0100】
以下の説明では、シール5上に存在する引回し電極19等の表示に関わる電極を表示用電極と称し、電極間ダミー電極(線間ダミー電極)20や2重ダミー電極21をまとめてダミー電極と称する。
【0101】
このようにして設計された走査電極引回し部15、信号電極引回し部16、液晶封入口側電極部17を有する図1に示すような液晶表示装置での表示用電極およびダミー電極の介在率は、以下の表1に示すようになる。
【0102】
【表1】
Figure 0003720134
【0103】
表1より、液晶表示装置の表示エリアの外周部の各辺のシール5上に存在する表示用電極およびダミー電極の介在率が、略同一になっていることが分かる。このときの表示用電極の配線抵抗は、各辺で均一となるように設計されている。
【0104】
そして、上記のように設計された表示用電極およびダミー電極を有する基板1・2を用いてSTN型カラー液晶表示装置を形成した結果、表示エリア外周部の4辺それぞれの明るさの濃淡が均一となった。さらに、シール5中に含まれるシール内スペーサ7の直径を調整することによって、4辺全ての表示エリアのシール近傍の明るさの濃淡を、表示エリア中央部の明るさの濃淡に合わせることが可能となった。
【0105】
尚、端子部I・IIの各走査電極引回し部15間および信号電極引回し部16…間のシール5上の空間に設けられたダミー電極の介在率も上記の走査電極引回し部15および信号電極引回し部16の表示用電極およびダミー電極の介在率、および液晶封入口側電極部17のダミー電極の介在率に合わせて4辺でほぼ同じになるように揃えている。
【0106】
〔実施例2〕
本発明の他の実施例について図15ないし図21に基づいて説明すれば、以下の通りである。尚、説明の便宜上、前記実施例1において、定義した電極ピッチ、線幅に使用した記号をそのまま使用するものとする。
【0107】
本実施例では、前記の実施の形態2で説明した走査電極引回し部31、信号電極引回し部33、液晶封入口側電極部35における表示用電極およびダミー電極のシール5での介在率のバラツキについて述べる。尚、上記介在率は、シール5における電極の面積の占有率で定義される。しかしながら、設計の簡易化の為に、本実施例および以下の他の実施例においては、“電極の線幅/電極のピッチ”を介在率として走査電極引回し部31、信号電極引回し部33および液晶封入口側電極部35の設計を行っている。
【0108】
先ず、走査電極引回し部31の場合、図16および図17に示すように、引回し電極19の直線部19aの電極ピッチaを0.2000mm、直線部19aの線幅bを0.0636mm、電極間ダミー電極20の線幅cを0.0936mm、引回し電極19の傾斜部19bの電極ピッチdを0.1559mm、傾斜部19bの線幅eを0.1226mmとして設計されると共に、引回し電極19の直線部19aに対応する2重ダミー電極32の電極ピッチlを0.2000mm、直線部19aに対応する2重ダミー電極32の線幅mを0.0436mm、電極間ダミー電極20に対応する2重ダミー電極32の線幅nを0.0575mm、引回し電極19の傾斜部19bに対応する2重ダミー電極32の電極ピッチoを0.1559mm、傾斜部19bに対応する2重ダミー電極32の線幅pを0.0788mmとして設計される。
【0109】
次に、信号電極引回し部33の場合、図18および図19に示すように、引回し電極23の直線部23aの電極ピッチfを0.0710mm、直線部23aの線幅gを0.0559mm、引回し電極23の傾斜部23bの電極ピッチhを0.0707mm、傾斜部23bの線幅iを0.0557mmとして設計されると共に、引回し電極23の直線部23aに対応する2重ダミー電極34の電極ピッチqを0.0710mm、直線部29aに対応する2重ダミー電極32の線幅rを0.0359mm、引回し電極23の傾斜部23bに対応する2重ダミー電極34の電極ピッチsを0.0707mm、傾斜部23bに対応する2重ダミー電極34の線幅tを0.0357mmとして設計される。
【0110】
最後に、液晶封入口側電極部35の場合、図20および図21に示すように、延設電極25の電極ピッチkを0.2970mm、延設電極25の線幅jを0.2335mmとして設計されると共に、2重ダミー電極36の電極ピッチuを0.2970mm、2重ダミー電極36の線幅vを0.1501mmとして設計される。尚、この時の走査電極4の線幅は0.279mmである。
【0111】
このようにして設計された走査電極引回し部31、信号電極引回し部33、液晶封入口側電極部35を有する図15に示すような液晶表示装置での表示用電極およびダミー電極の介在率は、以下の表2に示すようになる。
【0112】
【表2】
Figure 0003720134
【0113】
表2より、液晶表示装置の表示エリアの外周部の各辺のシール5上に存在する表示用電極およびダミー電極の介在率が、略同一になっていることが分かる。この場合の介在率は、表示用電極と電極間ダミー電極の介在率と2重ダミー電極の介在率との和とする。また、このときの表示用電極の配線抵抗は、各辺で均一となるように設計されている。
【0114】
そして、上記のように設計された表示用電極およびダミー電極を有する基板1・2を用いてSTN型カラー液晶表示装置を形成した結果、表示エリア外周部の4辺それぞれの明るさの濃淡が均一となった。さらに、シール5中に含まれるシール内スペーサ7の直径を調整することによって、4辺全ての表示エリアのシール近傍の明るさの濃淡を、表示エリア中央部の明るさの濃淡に合わせることが可能となった。
【0115】
尚、端子部I・IIの各走査電極引回し部31…および信号電極引回し部33…同士間のシール5上の空間に設けられたダミー電極の介在率も上記の走査電極引回し部31および信号電極引回し部33の表示用電極およびダミー電極の介在率、および液晶封入口側電極部35のダミー電極の介在率に合わせて4辺でほぼ同じになるように揃えている。
【0116】
上記の介在率は、設計上の介在率であり、実際に基板1・2同士をシール5によって貼り合わせた場合には、エッチング等の製造工程により表示用電極およびダミー電極の介在率が若干変わる虞がある。
【0117】
そこで、本実施例では、液晶表示装置完成後において、表示用電極およびダミー電極の介在率の測定を行った。この測定には、前述した表2に示す設計条件に基づいて形成された液晶表示装置を3つ用いた。そして、この測定結果は、以下の表3〜5に示すようになった。
【0118】
【表3】
Figure 0003720134
【0119】
【表4】
Figure 0003720134
【0120】
【表5】
Figure 0003720134
【0121】
上記の表3〜5から、表2に示す設計条件に比べて表示用電極およびダミー電極の4辺での介在率のバラツキが大きくなっていることが分かる。しかしながら、表3〜5程度の表示エリアにおける4辺での介在率のバラツキでは、明るさの濃淡の差が若干異なるが、許容レベルであった。つまり、表2で示した設計条件に基づいて形成された液晶表示装置では、シール5の4辺での表示用電極およびダミー電極の介在率に多少のバラツキは生じるものの、表示エリアの中央部とシール5近傍との濃淡ムラを許容範囲内に低減することができることが分かった。
【0122】
上記のシール5の4辺での介在率のバラツキは、4辺で0%に近いほど表示品位は向上するが、表3〜5から、シール5の4辺での介在率のバラツキが±5%以下であれば良品レベルとなることが分かる。そして、介在率のバラツキが±3%以内であれば、さらに品位は向上し、±1%以内に抑えることができれば、4辺で濃淡差の無い高品位の表示を可能とすることができる。
【0123】
よって、本実施例の場合、4辺での介在率のバラツキの所定値は、±5%が好ましく、さらに±3%が好ましく、より好ましくは±1%であり、これらの値に所定値を設定し、介在率の絶対値のバラツキがこの所定値よりも小さくなることで、シール5の厚みを4辺でほぼ同一にすることができる。
【0124】
尚、上記介在率のバラツキは、上述したようにエッチング等の製造工程によって決定されるので、表示用電極やダミー電極の形成時のエッチング精度を向上させて、エッチングによるバラツキを低減すれば、0%に限りなく近づけることができ、表示品位をさらに向上させることができる。
【0125】
〔実施例3〕
本発明のさらに他の実施例について図22ないし図26に基づいて説明すれば、以下の通りである。説明の便宜上、前記実施例1および2において、定義した電極ピッチ、線幅に使用した記号をそのまま使用するものとする。
【0126】
本実施例では、前記の実施の形態3で説明した走査電極引回し部43、信号電極引回し部41、液晶封入口側電極部44における表示用電極およびダミー電極のシール5での介在率のバラツキについて述べる。尚、上記介在率は、シール5における電極の面積の占有率で定義される。しかしながら、設計の簡易化の為に、本実施例および以下の他の実施例においては、“電極の線幅/ピッチ”を介在率として走査電極引回し部43、信号電極引回し部41および液晶封入口側電極部44の設計を行っている。
【0127】
先ず、走査電極引回し部43の場合、図25に示すように、引回し電極19の直線部19aの電極ピッチaを0.2200mm、直線部19aの線幅bを0.0377mm、電極間ダミー電極20の線幅cを0.1523mm、引回し電極19の傾斜部19bの電極ピッチdを0.1210mm、傾斜部19bの線幅eを0.1060mmとして設計されると共に、引回し電極19の直線部19aに対応する2重ダミー電極32の電極ピッチlを0.2200mm、直線部19aに対応する2重ダミー電極32の線幅mを0.0177mm、電極間ダミー電極20に対応する2重ダミー電極32の線幅nを0.0277mm、引回し電極19の傾斜部19bに対応する2重ダミー電極32の電極ピッチoを0.1210mm、傾斜部19bに対応する2重ダミー電極32の線幅pを0.0235mmとして設計される。
【0128】
次に、信号電極引回し部41の場合、図23および図24に示すように、引回し電極23の直線部23aの電極ピッチfを0.0860mm、直線部23aの線幅gを0.0400mm、電極間ダミー電極42の線幅wを0.0160mm、引回し電極23の傾斜部23bの電極ピッチhを0.0735mm、傾斜部23bの線幅iを0.0585mmとして設計されると共に、引回し電極23の直線部23aに対応する2重ダミー電極34の電極ピッチqを0.0860mm、直線部29aに対応する2重ダミー電極32の線幅rを0.0360mm、引回し電極23の傾斜部23bに対応する2重ダミー電極34の電極ピッチsを0.0735mm、傾斜部23bに対応する2重ダミー電極34の線幅tを0.0202mmとして設計される。
【0129】
最後に、液晶封入口側電極部44の場合、図26に示すように、延設電極25の電極ピッチkを0.3495mm、延設電極25の線幅jを0.3018mmとして設計されると共に、2重ダミー電極36の電極ピッチuを0.3495mm、2重ダミー電極36の線幅vを0.0721mmとして設計される。尚、この時の走査電極4の線幅は0.3295mmである。
【0130】
このようにして設計された走査電極引回し部43、信号電極引回し部41、液晶封入口側電極部44を有する図22に示すような液晶表示装置での表示用電極およびダミー電極の介在率は、以下の表6に示すようになる。
【0131】
【表6】
Figure 0003720134
【0132】
表6より、液晶表示装置の表示エリアの外周部の各辺のシール5上に存在する表示用電極およびダミー電極の介在率が、略同一になっていることが分かる。この場合、介在率は、表示用電極および電極間ダミー電極の介在率と2重ダミー電極の介在率との和である。このときの表示用電極の配線抵抗は、各辺で均一となるように設計されている。
【0133】
そして、上記のように設計された表示用電極およびダミー電極を有する基板1・2を用いてSTN型カラー液晶表示装置を形成した結果、表示エリア外周部の4辺それぞれの明るさの濃淡が均一となった。さらに、シール5中に含まれるシール内スペーサ7の直径を調整することによって、4辺全ての表示エリアのシール近傍の明るさの濃淡を、表示エリア中央部の明るさの濃淡に合わせることが可能となった。
【0134】
尚、端子部I・IIの各走査電極引回し部43…および信号電極引回し部41…同士間のシール5上の空間に設けられたダミー電極の介在率も上記の走査電極引回し部43および信号電極引回し部41の表示用電極およびダミー電極の介在率、および液晶封入口側電極部44の介在率に合わせて4辺でほぼ同じになるように揃えている。
【0135】
上記の各実施例1〜3では、電極引回し部における電極のピッチが等間隔に設計した場合について説明したが、シール5における表示用電極およびダミー電極の介在率のバラツキを4辺で略同一にすることができるようにすれば、上記ピッチを等間隔する必要はなく、ピッチが変動するものであっても同様の効果を得ることができる。
【0136】
以下に、上記の実施例1〜3に対する比較例として、シール5の4辺での表示用電極およびダミー電極の介在率のバラツキを特に考慮しないで設計した液晶表示装置について説明する。
【0137】
〔比較例〕
本比較例では、従来の技術で説明した図31に示す液晶表示装置の走査電極引回し部144、信号電極引回し部143、液晶封入口側電極部147の設計について説明する。尚、上記の走査電極引回し部144、信号電極引回し部143、液晶封入口側電極部147の構成は、前記実施例2と同じであり、各電極ピッチおよび線幅が異なっているものとする。したがって、各部の説明図は、実施例2の図16、図18、図20を用いる。
【0138】
先ず、走査電極引回し部144の場合、図16に示すように、引回し電極19の直線部19aの電極ピッチaを0.2000mm、直線部19aの線幅bを0.0745mm、電極間ダミー電極20の線幅cを0.0993mm、引回し電極19の傾斜部19bの電極ピッチdを0.1530mm、傾斜部19bの線幅eを0.1380mmとして設計されると共に、引回し電極19の直線部19aに対応する2重ダミー電極32の電極ピッチlを0.2000mm、直線部19aに対応する2重ダミー電極32の線幅mを0.0545mm、電極間ダミー電極20に対応する2重ダミー電極32の線幅nを0.0793mm、引回し電極19の傾斜部19bに対応する2重ダミー電極32の電極ピッチoを0.2000mm、傾斜部19bに対応する2重ダミー電極32の線幅pを0.1180mmとして設計される。
【0139】
次に、信号電極引回し部143の場合、図18に示すように、引回し電極23の直線部23aの電極ピッチfを0.0710mm、直線部23aの線幅gを0.0416mm、引回し電極23の傾斜部23bの電極ピッチhを0.0695mm、傾斜部23bの線幅iを0.0544mmとして設計されると共に、引回し電極23の直線部23aに対応する2重ダミー電極34の電極ピッチqを0.0710mm、直線部29aに対応する2重ダミー電極32の線幅rを0.0216mm、引回し電極23の傾斜部23bに対応する2重ダミー電極34の電極ピッチsを0.0695mm、傾斜部23bに対応する2重ダミー電極34の線幅tを0.0344mmとして設計される。
【0140】
最後に、液晶封入口側電極部147の場合、図20に示すように、延設電極25の電極ピッチkを0.2730mm、延設電極25の線幅jを0.2530mmとして設計されると共に、2重ダミー電極36の電極ピッチuを0.2730mm、2重ダミー電極36の線幅vを0.2330mmとして設計される。尚、この時の走査電極4の線幅は0.253mmである。
【0141】
このようにして設計された走査電極引回し部144、信号電極引回し部143、液晶封入口側電極部147を有する図31に示すような液晶表示装置での表示用電極およびダミー電極の介在率は、以下の表7に示すようになる。
【0142】
【表7】
Figure 0003720134
【0143】
表7より、液晶表示装置の表示エリアの外周部の各辺のシール5上に存在する表示用電極およびダミー電極の介在率の値にバラツキが生じていることが分かる。このときの表示用電極の配線抵抗は、各辺で均一となるように設計されている。
【0144】
そして、上記のように設計された表示用電極およびダミー電極を有する基板141・142を用いてSTN型カラー液晶表示装置を形成した結果、表示エリア外周部のシール145近傍の4辺それぞれの明るさの濃淡が不均一なものとなった。さらに、シール145中に含まれるシール内スペーサ7の直径を調整することによっても、4辺全ての表示エリアのシール近傍の明るさの濃淡を、表示エリア中央部の明るさの濃淡に合わせることが不可能であった。
【0145】
以上のことから、本願のように、シール5上に存在する表示用電極およびダミー電極の介在率のバラツキを、表示エリアの4辺で所定値以内となるように、上記表示用電極およびダミー電極を形成することで、表示エリアの中央部とシール近傍との液晶層の厚みをほぼ均一にすることができる。これにより、液晶層の厚みの差により生じる明るさの濃淡のバラツキを無くすことができるので、表示品位を向上させることができる。
【0146】
尚、本願の実施の形態および実施例では、液晶の特性のマージンが狭い、高表示品位、高速応答、高精細化、狭額縁を要求される液晶表示装置のうち、STN型カラー液晶表示装置に本願を適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、TN型の液晶表示装置においても適用可能であり、さらに他の方式の液晶表示装置にも適用可能である。
【0147】
【発明の効果】
請求項1の発明の液晶表示装置は、以上のように、複数本の表示用電極が、表示領域内にある部分どうしおよび表示領域外にある部分どうしで一方の基板である第1基板よりも他方の基板である第2基板の方が小さなピッチとなるように、かつ、表示領域内にある部分が上記第1基板よりも上記第2基板の方が小さな線幅となるように形成された一対の基板と、上記一対の基板の電極形成面を対向させて接続するためのシールと、上記一対の基板とシールとで囲まれた空間に液晶を封入して形成された液晶層と、上記液晶層の厚みを表示領域内で均一化させるためのダミー電極とを有し、上記シールには上記シールの厚みを決定するためのスペーサが含まれており、上記第1基板に形成された上記表示用電極の上記シール上にある引回し電極と、上記第2基板に形成された上記表示用電極の上記シール上にある引回し電極とは、線幅および電極ピッチが異なり、上記表示用電極とダミー電極は、上記シール上の4辺に介在し、このシール上での表示用電極およびダミー電極が専有する割合を示す介在率が4辺で±5%以下のバラツキで略同一になるように形成されている構成である。
【0148】
それゆえ、シールの厚みを4辺で±5%以下のバラツキで略同一にすることができるので、表示エリアのシール近傍の4辺での濃度ムラを低減することができる。よって、表示エリア全域での明るさの濃淡の差を低減することができるので、表示品位を向上させることができるという効果を奏する。
【0149】
請求項2の発明の液晶表示装置は、以上のように、請求項1の構成に加えて、ダミー電極は、表示用電極間に形成される電極間ダミー電極と、表示用電極および電極間ダミー電極が形成された基板の対向基板上に、上記の表示用電極および電極間ダミー電極に対向して形成される2重ダミー電極とを含む構成である。
【0150】
それゆえ、請求項1の構成による効果に加えて、ダミー電極が電極間ダミー電極と2重ダミー電極とを含み、2重ダミー電極が表示用電極および電極間ダミー電極に対向して形成されることで、基板に挟持されているシールを、電極同士で挟持される部分と、電極の無い部分とに分割することができる。これにより、シールの厚みを容易に調整することができる。しかも、シール上での表示用電極、電極間ダミー電極および2重ダミー電極は、介在率が4辺で略同一になるように形成されているので、シールの厚みを4辺で略同一にすることが容易になるという効果を奏する。
【0151】
請求項3の発明の液晶表示装置は、以上のように、請求項2の構成に加えて、2重ダミー電極は、その線幅が対向する表示用電極および電極間ダミー電極の線幅より小さくなるように形成されている構成である。
【0152】
それゆえ、請求項2の構成による効果に加えて、2重ダミー電極は、その線幅が対向する表示用電極および電極間ダミー電極の線幅より小さくなるように形成されていることで、基板の貼り合わせ時の対向する電極同士のずれを吸収することができるという効果を奏する。
【0153】
請求項4の発明の液晶表示装置は、以上のように、請求項2または3の構成に加えて、表示用電極およびダミー電極の介在率は、表示用電極および電極間ダミー電極の介在率と、2重ダミー電極の介在率との和である構成である。
【0154】
上記の構成によれば、請求項2または3の構成による効果に加えて、シールの全ての辺で、最終的に表示用電極およびダミー電極の介在率が略同一と成れば良いので、表示用電極、電極間ダミー電極および2重ダミー電極の介在率を全て均一にする必要がなくなり、この結果、液晶表示装置の電極の設計を容易にし、液晶表示装置の量産性を向上させることができるという効果を奏する。
【0155】
請求項5の発明の液晶表示装置は、以上のように、請求項1ないし4の何れかの構成に加えて、介在率は、表示用電極およびダミー電極の形成ピッチに対する電極の線幅の割合である構成である。
【0156】
それゆえ、請求項1ないし4の何れかの構成による効果に加えて、介在率は、表示用電極およびダミー電極の形成ピッチに対する電極の線幅の割合であることで、実際に表示用基板とダミー電極を基板上に形成するときの設計を容易にすることができるという効果を奏する。
【0157】
請求項6の発明の液晶表示装置は、以上のように、請求項1ないし5の何れかの構成に加えて、さらに、ストライプ状のカラーフィルターを有し、このカラーフィルターに合わせて上記表示用電極が形成される構成である。
【0158】
それゆえ、請求項1ないし5の何れかの構成による効果に加えて、ストライプ状のカラーフィルターを有する液晶表示装置であっても、表示エリア全域にわたり明るさの濃淡を低減することができるので、STN型カラー液晶表示装置等の液晶の特性のマージンが狭い液晶表示装置の表示品位を優れたものにすることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る液晶表示装置の概略構成図である。
【図2】図1に示す液晶表示装置に設けられた走査電極引回し部の要部拡大図である。
【図3】図2に示す走査電極引回し部のA・A線矢視断面図である。
【図4】図1に示す液晶表示装置に設けられた信号電極引回し部の要部拡大図である。
【図5】図4に示す信号電極引回し部のB・B線矢視断面図である。
【図6】図1に示す液晶表示装置に設けられた液晶封入口側電極部の要部拡大図である。
【図7】図6に示す液晶封入口側電極部のC・C線矢視断面図である。
【図8】図2に示す走査電極引回し部の中央付近の概略構成図である。
【図9】図2に示す走査電極引回し部の他の構成を示す概略構成図である。
【図10】図1に示す液晶表示装置の概略断面図である。
【図11】図1に示す液晶表示装置に設けられたカラーフィルターと信号電極および走査電極との関係を示す説明図である。
【図12】図1に示す液晶表示装置での濃度ムラを比較するための説明図である。
【図13】図12に示す説明図に基づいて測定した結果を示すグラフである。
【図14】図12に示す説明図に基づいて測定した結果を示すグラフである。
【図15】本発明の他の実施の実施の形態に係る液晶表示装置の概略構成図である。
【図16】図15に示す液晶表示装置に設けられた走査電極引回し部の要部拡大図である。
【図17】図16に示す走査電極引回し部のD・D線矢視断面図である。
【図18】図15に示す液晶表示装置に設けられた信号電極引回し部の要部拡大図である。
【図19】図18に示す信号電極引回し部のE・E線矢視断面図である。
【図20】図15に示す液晶表示装置に設けられた液晶封入口側電極部の要部拡大図である。
【図21】図20に示す液晶封入口側電極部のF・F線矢視断面図である。
【図22】本発明のさらに他の実施の形態に係る液晶表示装置の概略構成図である。
【図23】図22に示す液晶表示装置に設けられた信号電極引回し部の要部拡大図である。
【図24】図23に示す信号電極引回し部のG・G線矢視断面図である。
【図25】図22に示す液晶表示装置に設けられた走査電極引回し部の要部拡大図である。
【図26】図22に示す液晶表示装置に設けられた液晶封入口側電極部の要部拡大図である。
【図27】従来の液晶表示装置の概略断面図である。
【図28】従来の液晶表示装置の概略構成図である。
【図29】従来の液晶表示装置の概略構成図である。
【図30】従来の液晶表示装置の概略構成図である。
【図31】従来の液晶表示装置の概略構成図である。
【図32】従来の液晶表示装置におけるシール部分における概略断面図である。
【符号の説明】
1 基板
2 基板
3 信号電極(表示用電極)
4 走査電極(表示用電極)
5 シール
7 シール内スペーサ
12 液晶層
14 液晶封入口
15 走査電極引回し部
16 信号電極引回し部
17 液晶封入口側電極部

Claims (6)

  1. 複数本の表示用電極が、表示領域内にある部分どうしおよび表示領域外にある部分どうしで一方の基板である第1基板よりも他方の基板である第2基板の方が小さなピッチとなるように、かつ、表示領域内にある部分が上記第1基板よりも上記第2基板の方が小さな線幅となるように形成された一対の基板と、
    上記一対の基板の電極形成面を対向させて接続するためのシールと、
    上記一対の基板とシールとで囲まれた空間に液晶を封入して形成された液晶層と、
    上記液晶層の厚みを上記表示領域内で均一化させるためのダミー電極とを有し、
    上記シールには上記シールの厚みを決定するためのスペーサが含まれており、
    上記第1基板に形成された上記表示用電極の上記シール上にある引回し電極と、上記第2基板に形成された上記表示用電極の上記シール上にある引回し電極とは、線幅および電極ピッチが異なり、
    上記表示用電極とダミー電極は、上記シール上の4辺に介在し、このシール上での表示用電極およびダミー電極が専有する割合を示す介在率が4辺で±5%以下のバラツキで略同一になるように形成されていることを特徴とする液晶表示装置。
  2. 上記ダミー電極は、表示用電極間に形成される電極間ダミー電極と、これら表示用電極および電極間ダミー電極が形成された基板の対向基板上に形成される2重ダミー電極とを含み、上記2重ダミー電極は、上記の表示用電極および電極間ダミー電極に対向して形成されることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
  3. 上記2重ダミー電極は、その線幅が対向する表示用電極および電極間ダミー電極の線幅より小さくなるように形成されていることを特徴とする請求項2記載の液晶表示装置。
  4. 上記表示用電極およびダミー電極の介在率は、表示用電極および電極間ダミー電極の介在率と、2重ダミー電極の介在率との和であることを特徴とする請求項2または3記載の液晶表示装置。
  5. 上記表示用電極およびダミー電極の介在率は、表示用電極およびダミー電極の形成ピッチに対する電極の線幅の割合であることを特徴とする請求項1ないし4の何れかに記載の液晶表示装置。
  6. さらに、ストライプ状のカラーフィルターを有し、このカラーフィルターに合わせて上記表示用電極が形成されることを特徴とする請求項1ないし5の何れかに記載の液晶表示装置。
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