JP3719867B2 - プリンタ及びその制御方法 - Google Patents

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  • Electrophotography Configuration And Component (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、回転方向に応じて移動可能に構成された遊星ギヤを備え、該遊星ギヤを介して印刷プロセスを駆動制御する電子写真プリンタなどのプリンタ、及びその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に電子写真プリンタなどのノンインパクトプリンタにおいては、感光ドラム上に画像の静電潜像を形成し、これに従ってトナーを用紙上に転写するまでの一連のプロセスによって印刷が行なわれている。
【0003】
図8は、印刷プロセスを実行するプリンタの一例を示す図である。
【0004】
図8において、帯電ローラ12は、帯電用電源10によってマイナスの電荷が印加され、この帯電ローラ12が矢印方向に回転する感光ドラム11に対して接触することによって、感光ドラム11の表面上がマイナスの電荷に帯電される。このとき、帯電用電源10の電圧を調整して、通常では感光ドラム11の表面電位を−800Vにする。ここで、白丸(○)はマイナスの電荷を示している。
【0005】
13はLEDへッドなどの光源、14は現像器であって、複数のローラからなるローラユニット15を備えている。光源13からマイナスに帯電した感光ドラム11に光を照射すると、光が照射された部分で放電が起こり、感光ドラム11上に印刷画像の静電潜像が形成される。この感光ドラム11上の静電潜像に、現像器14からのマイナスに帯電したトナーが付着することによって、印刷画像の現像が行われる。ここで、黒丸(●)はトナーを示している。
【0006】
図8の右手方向から、所定のタイミングで用紙16が送り込まれ、感光ドラム11と転写用電源18のプラス電圧が印加された転写ローラ19との間に達すると、その間に発生している転写電界によって、感光ドラム11上のトナー像が用紙16上に転写される。なお、転写できなかった余分なトナーは、クリーニング装置17により感光ドラム11上から除去される。
【0007】
このような印刷プロセス部は、感光ドラム11、帯電ローラ12、現像器14内のローラユニット15、転写ローラ19等、様々なローラを含んで構成されており、いずれのローラも、一つのモータからの駆動力が複数のギヤによって伝達され回転駆動される構成のものが多い。その他にも、感光ドラム11と転写ローラ19の間の転写部(ニップ部)に用紙16を搬送するローラ等が必要である。
【0008】
図9は、用紙走行ルートを構成する機構部を示す図である。通常のプリンタでは、用紙16を用紙トレイ20にまとめてストックしておき、ホッピングローラ21で用紙16を1枚づつ分離して、図8に示す印刷プロセスの転写位置まで搬送する。この搬送路には、一対のレジストローラ22a,22bが配置されている。この用紙16は、感光ドラム11上に形成されているトナー像が転写された状態で、ヒートローラ23aとバックアップローラ23bによって構成される定着器に送られ、そのトナーを溶かして定着させてからプリンタの外へ排出される。これらの一連の動作を行なう機構部の各ローラも、同じく一つのモータによって回転駆動される。そして、これらのローラは、その回転開始と停止のタイミングが、同時でよいものもあれば、独立した制御が必要なものもある。
【0009】
例えば、一般的なプリンタにおいて、図8の印刷プロセスに関与する各ローラは、定着のためのヒートローラ23aと同時に回転を開始し、同時に停止をしても問題ない。しかし、用紙トレイ20から用紙16を1枚づつ分離搬送するためのホッピングローラ21は、印刷プ口セスに関与する各ローラ等とは独立に制御する必要がある。また、用紙トレイ20からの用紙に印刷する場合は、レジストローラ22a,22bと印刷プロセスに関与する各ローラとが、同じタイミングで回転開始し、停止しても問題ない。
【0010】
ところが一般にレジストローラ22a,22bは、プリンタ前面部から手差しされた用紙に印刷する際の搬送ローラとしての役割を兼ねる場合が多い。このような手差しされた用紙16に対しては、その書き出し位置を合わせるため、用紙搬送路に手差しセンサ24などを配置して、レジストローラ22a,22bの回転タイミングを印刷プロセスに関与する各ローラとは独立して制御する必要がある。
【0011】
また、印刷を行う直前には、その印刷プロセスを安定化するためにウォーミングアップ動作を行っている。このウォーミングアップ時には、用紙を感光ドラムと転写ローラとの間に搬送してはいけない。そして、用紙の搬送が用紙トレイから行なわれる場合であれば、ホッピングローラを回転させない限り、用紙は搬送されることはないので、ウォーミングアップ動作及び用紙の搬送のタイミングは、プリンタ制御部によって一律に制御することができる。
【0012】
このように、一般的には独立して制御する必要があるローラは、モータを別にして駆動制御されるけれども、小型、低価格のプリンタでは、モータの数は少ない方が、より小型、かつ低価格なプリンタとして実現できる。そのため、次の様な遊星ギヤを介して印刷プロセスを駆動制御するプリンタの構成が望ましい。
【0013】
図10は、小型プリンタにおける一つのモータによる駆動部を示す構成説明図である。
【0014】
この駆動部のギヤ構成は、遊星ギヤ25gを使用している点に特徴がある。遊星ギヤ25gは、ギヤ27gを介してモータ26のギヤ26gに接続されており、モータ26の回転方向と同一方向に回転駆動される。また、この遊星ギヤ25gは、その回転方向に応じて回転中心が左右方向に移動可能に構成され、そのような遊星ギヤ25gの移動が生じた場合に、遊星ギヤ25gと噛み合うギヤが切り替えられる。
【0015】
最初に、ウォーミングアップ動作(プリンタの印刷前の初期動作)における各ギヤの動きを、図10(A)により説明する。
【0016】
ウォーミングアップ動作時には、モータ26はモータギヤ26gを矢印a方向に回転させる。それにより遊星ギヤ25gは矢印a’方向に回転するので、遊星ギヤ25gが矢印a”の方向に移動させられる。これにより、遊星ギヤ25gはアイドルギヤ28gを駆動し、さらにアイドルギヤ28gは三重ギヤ29gを、三重ギヤ29gは転写ギヤ19g及びギヤ30gをそれぞれ駆動する。転写ギヤ19gは転写ローラ軸に接続されて転写ローラを回転させ、さらに転写ギヤ19gは、図示しない感光ドラムのギヤを駆動して感光ドラムを回転させると同時に、感光ドラムのギヤによって、帯電ローラ、現像器のローラ等、印刷プロセスに関わるローラを回転させる。また、ギヤ30gは、図示しない定着器のローラを回転させる。
【0017】
この場合、ギヤ31gは遊星ギヤ25gと噛み合っておらず、ホッピングギヤ21gとギヤ32g及びレジストギヤ22gには駆動力が伝わらないため、用紙搬送に関与するホッピングローラ及びレジストローラは回転せず、用紙は搬送されない。
【0018】
次に、印刷を行う際のモータ26と各ギヤの動作関係について、図10(B)によって説明する。
【0019】
印刷時にはモータ26が反転して、モータギヤ26gを矢印b方向に回転させる。これによって、遊星ギヤ25gは矢印b’方向に回転して、遊星ギヤ25gを矢印b”の方向に移動させる。移動した遊星ギヤ25gは、三重ギヤ29gとギヤ31gとに噛み合って、それらを同時に駆動する。
【0020】
ギヤ31gは、ホッピングギヤ21gを駆動させる。ホッピングギヤ21gは、図示しないクラッチを介してホッピングローラに接続されており、図示しないプリンタ制御部からホッピングローラの回転、停止を指示する信号により、このクラッチを接続し、或いは切断する。また、ホッピングギヤ21gの回転により、ギヤ32gを介してレジストギヤ22gへ駆動力が伝わって、レジストギヤ22gに接続されたレジストローラにより用紙搬送が行われる。
【0021】
このように、印刷時にはモータギヤ26gを矢印b方向に回転させることにより、印刷プロセスに関与するローラ、定着に関与するローラ、及びレジストローラが同時に回転させられ、更に、プリンタ制御部からの信号によってクラッチを制御することにより、必要に応じてホッピングローラの回転、停止を行なうことができる。
【0022】
以上のように、従来のプリンタでは用紙16の搬送が必要な場合と、用紙16の搬送が必要でない場合とでモータ26の回転方向を切り替えるように構成され、遊星ギヤ25gによってその駆動力の伝達を制御するようにしていた。
【0023】
ところで、手差し印刷においてはプリンタを使用するユーザが、プリンタ前面部から用紙のセットを行なう。その場合に、どのようなタイミングで用紙がセットされるかは、プリンタ制御部で予測することができない。そのため、手差し印刷時では、印刷プロセスを安定化するために必要なウォーミングアップ動作を、用紙の搬送に先立って印刷の直前に、あらかじめ行うことができない。つまり、手差し印刷時には、用紙がプリンタにセットされた後に用紙の搬送を止めてウォーミングアップを行い、その後に印刷動作に移る必要がある。
【0024】
また、既に述べたように、図9に示す構成のプリンタでは、手差し印刷時に用紙をプリンタにセットするために使用するローラは、レジストローラ22a,22bである。これらのレジストローラ22a,22bは、モータ回転方向bの時のみ回転する。
【0025】
そこで、プリンタ制御部では図示しない手差しトレイに用紙が挿入されたとき、それを手差しセンサ24からの信号により検知して、図10(B)に示すようにモータ26を矢印b方向に回転させると、手差しトレイにセットされた用紙がレジストローラ22a,22bにより挟み込まれる。そこで、その用紙が感光ドラム11と転写ローラ19の間の転写部に到達する前にモータ26を停止させて、用紙をその状態に保持する。つぎに、図10(A)に示すようにモータ26を矢印a方向に回転させれば、印刷の直前に必要なウォーミングアップ動作が行われる。そのとき、遊星ギヤ25gはモータ26の回転方向を切り替えることでその回転中心がa”方向に移動するので、レジストローラ22a,22bに動力が伝えられず、そのため搬送路の用紙は同じ場所に保持されたままである。したがって、ウォーミングアップ動作が終了した後、再び図10(B)に示すようにモータ26を矢印b方向に回転させれば、レジストローラ22a,22bに動力が伝わって、用紙が感光ドラム11と転写ローラ19との間の転写部に導かれ、印刷が行われる。
【0026】
図11、図12は、モータ26の回転速度、及び感光ドラム11の回転速度に対して、感光ドラム11へ高圧印加するタイミングを示すタイミング図である。
【0027】
先の図10に示すような遊星ギヤを使用して、各ローラを駆動するプリンタでは、モータが停止前の回転方向と同じ方向に回転を始める場合であれば、遊星ギヤの位置の切り替えは生じない。すなわち、遊星ギヤは噛み合った状態を保持して回転を始めるから、図11に示すように、モータの回転開始と同時に所望のローラを回転させることができる。図では、この所望のローラの一例として感光ドラムの回転速度を示しているが、他のローラについても同様である。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図12に示すような、モータを停止前の回転方向とは逆方向に回転させる場合には、遊星ギヤの位置の切り替え時間が必要となる。すなわち、遊星ギヤが移動して、新たなギヤに噛み合うまで(例えば、ウォーミングアップ時では図10(A)のギヤ31gからアイドルギヤ28gに切り替わるまで)に時間がかかる。したがって、モータの回転開始時間に対して、感光ドラムなどのローラの回転開始が遅れる。そのため、図12に示すようにモータの回転開始と同時に高圧電圧が印加されれば、感光ドラムは停止しているにもかかわらず高電圧が印加されることになって、感光ドラムが電気的にダメージを受ける。
【0029】
また、遊星ギヤが駆動すべき所定のギヤと噛み合う瞬間には、モータは既に加速中であったり、或いは加速し終わって高速回転をしているため、遊星ギヤも同様の速度で回転しはじめる。そのように高速回転している遊星ギヤが止まっている(駆動すべき)ギヤと瞬時に噛み合うと、各ギヤには大きな負荷が急激にかかって、モータやギヤなどには機械的なダメージが加わる。
【0030】
とりわけ、上記構成の従来装置では上述したダメージを受けた感光ドラム11が、図8に示すように、帯電ローラ12と接触して帯電される場合に、そのドラム部分の帯電電位が目的の電圧、例えば−800Vに達することなく、0Vに近い電圧に帯電される。そのため感光ドラム11上にそのようなドラム部が発生すると、光源13によって静電潜像が形成されていないにもかかわらず、現像器14によってトナーが付着し、そのトナーが転写ローラ19を汚したり、紙面上で黒い横筋となって用紙16を汚す。
【0031】
また、帯電ローラ12に電圧が印加されない状態で帯電ローラ12を含む各ローラが回転すると、帯電ローラ12と感光ドラム11表面の接触部のトナーが感光ドラム11上に付着して、そのドラム部分のトナーによって横筋状に汚れるおそれもあった。このような現象は、帯電ローラ12と感光ドラム11との接触部だけでなく、現像ローラや転写ローラとの接触部分でも同様に発生する。
【0032】
特に、プリンタの手差し印刷においては、用紙の搬送を止めてウォーミングアップを行ない、その後にモータの回転方向を切り替えて印刷が開始されるため、感光ドラムがトナーで汚されていれば、多くの場合に紙面上の汚れを引き起こすなどの問題があった。
【0033】
さらに、モータにより加速された遊星ギヤが駆動すべき所定のギヤと噛み合う瞬間に、ギヤの破損、モータの脱調等の不具合が発生しやすいという問題もあった。
【0034】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、回転方向に応じて移動する遊星ギヤを介して駆動力を所定のギヤに伝達し、印刷を行なう場合に、高電圧の印加タイミングやモータ回転速度を適正に制御するようにしたプリンタ及びその制御方法を提供することを目的にしている。
【0035】
【課題を解決するための手段】
本発明のプリンタの制御方法は、
印刷用紙を搬送する搬送機構と、前記印刷用紙にトナー像を転写して印刷を行う印刷プロセス部と、前記印刷プロセス部に帯電電圧を発生させるための電圧を印加する高圧電源と、第1と第2の回転方向に回転可能なモータと、前記搬送機構の回転部を含む第1のギヤ列と、前記印刷プロセス部の回転部を含む第2のギヤ列と、前記モータの前記第1の回転方向への回転に応じて前記第1のギヤ列及び前記第2のギヤ列と噛合する第1の移動位置に移動して前記モータの回転を前記搬送機構及び前記印刷プロセス部に伝達し、前記モータの前記第2の回転方向への回転に応じて前記第2のギヤ列のみと噛合する第2の移動位置に移動して前記モータの回転を前記印刷プロセス部に伝達する遊星ギヤとを有する駆動部とを有するプリンタの制御方法であって、
前記モータを回転した後に前記高圧電源による電圧を印加する際に、前記モータの、今回の回転方向が前回の回転時における回転方向と異なっている場合には前記遊星ギヤの位置移動があるものと判断し、前記位置移動がない場合に対して前記高圧電源による電圧の印加タイミングを遅延させることを特徴とする。
【0036】
また、前記遊星ギヤの移動の有無に応じて、前記印刷プロセスに関与するモータの加速モードを変更設定してもよい。
【0037】
さらに、前記印刷プロセスに関与する高圧電源が定電流電源である場合には、前記遊星ギヤが所定のプロセス速度で定速回転するまで印加タイミングを遅らせることが好ましい。
【0038】
本発明によるプリンタは、
印刷用紙を搬送する搬送機構と、光導電性の感光材を帯電させる帯電手段、感光材の帯電完了後に静電潜像を書き込む露光手段、感光材に書き込まれた静電潜像を現像剤によって可視現像化する現像手段、感光材に対して印刷用紙を所定のタイミングで送り込むとともに、可視現像化された現像剤を印刷用紙に転写する転写手段を含む印刷プロセス部と、前記印刷プロセス部に帯電電圧を発生させるための電圧を印加する高圧電源と、第1と第2の回転方向に回転可能なモータと、前記搬送機構の回転部を含む第1のギヤ列と、前記印刷プロセス部の回転部を含む第2のギヤ列と、前記モータの前記第1の回転方向への回転に応じて前記第1のギヤ列及び前記第2のギヤ列と噛合する第1の移動位置に移動して前記モータの回転を前記搬送機構及び前記印刷プロセス部に伝達し、前記モータの前記第2の回転方向への回転に応じて前記第2のギヤ列のみと噛合する第2の移動位置に移動して前記モータの回転を前記印刷プロセス部に伝達する遊星ギヤとを有する駆動部と、
前記遊星ギヤの位置を記憶し、前記モータの駆動及び前記高圧電源による電圧の印加を制御するタイミング制御手段とを有し、
前記タイミング制御手段は、前記モータを回転させた後に前記高圧電源による電圧の印加を指示する際に、前記モータの回転に伴って前記遊星ギヤが位置移動する場合には、前記位置移動がない場合に対して前記高圧電源による電圧の印加タイミングを遅延させることを特徴とする。
【0039】
また、前記遊星ギヤの移動の有無に応じて、前記モータを複数段階に分けて加速する加速制御手段をさらに備えている。
【0040】
さらに、前記タイミング制御手段は、前記遊星ギヤの位置を記憶する記憶手段を有し、前記記憶手段の記憶情報に基づいて前記遊星ギヤが位置移動するか否かを判定し、前記記憶手段は、装置電源を切断した後でも保持する記憶手段であることが好ましい。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下、添付した図面を参照して、この発明の実施の形態について説明する。
実施の形態1.
実施の形態1のプリンタは、プリン夕制御部内にモータの回転方向(或いは、遊星ギヤの位置)を記憶するメモリを有し、このメモリによって高電圧の印加タイミングを適正に制御する点に特徴がある。それ以外の構成は、従来のプリンタと異なるものではない。
【0042】
図1は、実施の形態1のプリンタのモータ制御と、高圧制御のための構成を示すブロック図である。
【0043】
図において、1はプリンタ制御部、2はモータドライバである。プリン夕制御部1は、モータ26の回転方向を記憶するメモリ1aとプロセッサ1bを有しており、モータドライバ2にはモータ26が接続される。プロセッサ1bは、モータ26の回転、停止制御とともに、印刷プロセス部への高圧印加タイミングの制御を行なっている。
【0044】
また、プリンタ制御部1は各種電源4〜6を含む高圧電源3と接続され、それぞれの電源4〜6を介して帯電ローラ12、現像器のローラ7、転写ローラ19に供給すべき電圧を制御している。ここで、モータ26にはステッピングモータを用いており、プリンタのメカ構成は、従来の技術として説明した、図8乃至図10に示す電子写真プリンタと同様である。
【0045】
プリンタの駆動源であるモータ26は、次のように制御される。プリンタ制御部1から送られる相信号によりモータドライバ2を制御し、そのモータドライバ2は、相信号に応じたモータ電流をモータ26に流すことにより、モータ26の回転、停止制御が行われる。即ちモータ26は、プリンタ制御部1からの相信号を制御することで、停止状態から、回転開始、加速、定速回転、減速、停止、逆回転などの動作を行うように制御される。
【0046】
これらのモータ制御動作は、一般的なプリンタに使用されているステッピングモータの制御と同じである。
【0047】
プリンタ制御部1による電気的な制御は、高圧電源3へのタイミング制御として行なわれる。この高圧制御は、プリンタ制御部1からの信号により、帯電用電源4、現像用電源5、転写用電源6を独立してON/OFF制御するものであって、それぞれ必要な高圧電圧を所定のタイミングで帯電ローラ12、現像器のローラ7、転写ローラ19に供給している。
【0048】
このような高圧電源の制御は、一般的なプリンタの制御に用いられているものと同じである。
【0049】
つぎに、実施の形態1のプリンタの動作について説明する。
【0050】
このプリンタでは、モータ26を回転させた時に、その回転方向をプリンタ制御部1内のメモリ1aに格納する動作を行う。このプリンタ制御部1は、次にモータ26を回転させる際に、メモリ1a内に格納された回転方向情報を読み取って、前回のモータ26の回転方向と、これからモータ26を動かそうとする回転方向とが同じであるか、逆方向であるかを判断している。なお、上記メモリ1a内には回転方向情報に代えて、回転停止時の遊星ギヤの物理的な位置を記憶するように構成してもよい。
【0051】
図2、図3は、実施の形態1のプリンタにおけるモータ回転速度と感光ドラムの回転速度、高圧印加タイミングの関係を示す図である。
【0052】
図2は、遊星ギヤの切り替えがない場合のタイミング図である。前回のモータ回転方向と、次にモータを動かす方向とが同じ場合には、遊星ギヤの切り替えがないから、図2に示すようにモータ回転開始の直後のタイミングで高圧電圧を印加すればよい。図10において説明したように、遊星ギヤ25gが駆動すべきギヤと噛み合った状態であれば、モータ26が回転すると同時に、感光ドラムや、その他の回転すべきローラも回転し始めるからである。このように、モータ26の加速のタイミングと、感光ドラムへの高圧印加のタイミングとを選択することで、感光ドラムが確実に回転を始めてから高圧が印加されることになる。
【0053】
図3は、遊星ギヤの切り替えがある場合のタイミング図である。前回のモータ回転方向と、次にモータ26を回転させようとする方向とが逆であれば、遊星ギヤは切り替えられるために、その切り替え時間Tに応じて、図3に示すタイミングで高圧電圧を印加する必要がある。モータ26が回転を開始した後でも、図10において説明したように、遊星ギヤ25gが移動して駆動すべきギヤと噛み合うまでは、感光ドラムや、その他のローラはいずれも回転しないからである。したがって、このようなタイミングで感光ドラムに電圧を印加するように、プリンタ制御部1により高圧電源3を制御すればよい。即ち、モータ26が回転することで、遊星ギヤ25gが移動して駆動すべきギヤと噛み合うまでの切り替え時間Tが経過して、感光ドラムや、その他の回転すべきローラが回転を始めた直後に、高圧印加タイミングが設定される。
【0054】
実施の形態1のプリンタでは、プリンタ制御部1内のメモリ1aにモータ26の回転方向(=遊星ギヤの位置)を格納し、その回転方向情報にしたがってプロセッサ1bにより高圧電源3の印加を制御して、帯電ローラ12、現像器のローラ7、転写ローラ19への印加タイミングを変更することによって、常に遊星ギヤが駆動すべきギヤと噛み合って、感光ドラムや他のローラが回転し始めてから高圧電圧を印加するように制御できる。
【0055】
なお、上述したプリンタ制御部1による制御では、図2、図3に示すように、感光ドラムが回転を始めてから、高圧を印加するまでの時間的な余裕が設定されている。これは、遊星ギヤの切り替え時間Tに含まれる誤差を考慮したためである。
【0056】
また、電源投入直後であって、最初にモータ26を回転させる際には、プリンタ制御部1のメモリ1aには、回転方向情報が格納されていないために遊星ギヤの状態が分からない。そのような場合には、遊星ギヤの移動があると見込んで、図3のタイミングで高圧電圧を印加すればよい。
【0057】
以上に説明した実施の形態1のプリンタでは、遊星ギヤの位置を記憶して、次にモータを回す時に遊星ギヤの移動による、ローラ及び感光ドラムの回転遅れがある場合、ない場合のいずれであっても適切なタイミングで高電圧を印加することができる。したがって感光ドラム、或いは他のローラであっても、それらが停止した状態で高圧電圧が印加され、感光ドラムのローラとの接触部分がダメージを受けるなどの不都合が除去される。
【0058】
また、従来のプリンタのように、帯電ローラ12に電圧が印加されない状態で帯電ローラ12を含む各ローラが回転することがなくなるから、ドラム部に接触した現像ローラのトナーによって、印刷用紙が横筋状に汚れるといった印刷結果の不具合も、確実に回避することができる。
【0059】
さらに、電源投入時であっても、遊星ギヤの移動があるとして高圧電圧を印加することによって、止まっている感光ドラムに対して高圧電圧が印加されなくなり、感光ドラムへのダメージを確実に防ぐことができる。
実施の形態2.
実施の形態2のプリンタは、プリン夕制御部内にモータの回転方向(=遊星ギヤの位置)を記憶するメモリを有し、このメモリによって高電圧の印加タイミングとともにモータの加速モードを変更設定する点に特徴がある。すなわち、遊星ギヤの切り替えがある場合に、プリンタ制御部1からモータドライバ2に対して、例えば2段階の回転加速を指示する相信号を出力することにより、モータ26の回転速度の制御が行われる。それ以外の構成は、図1に示す実施の形態1と基本的に同じである。
【0060】
つぎに、実施の形態2のプリンタの動作について説明する。
【0061】
このプリンタでは、実施の形態1のものと同様に、モータ26を回転させた時に、その回転方向(=遊星ギヤの位置)をプリンタ制御部1内のメモリ1aに格納する動作を行う。このプリンタ制御部1は、次にモータ26を回転させる際に、メモリ1a内に格納された回転方向情報を読み取って、前回のモータ26の回転方向と、これからモータ26を動かそうとする回転方向とが同じであるか、逆方向であるかを判断している。
【0062】
図4、図5は、実施の形態2のプリンタにおけるモータ回転速度と感光ドラムの回転速度、高圧印加タイミングの関係を示す図である。ここでも、実施の形態1で説明した高電圧の印加タイミングについての制御が行なわれているが、以下では実施の形態1とは異なるモータ回転速度の制御動作を中心に説明する。
【0063】
図4は、遊星ギヤの切り替えがない場合のタイミング図である。図に示すように、前回のモータ回転方向と同じ方向にモータ26が回転し始めると、遊星ギヤは移動することなく、同時に感光ドラムも回転を始める。この場合には、従来技術、或いは実施の形態1と同じようにモータ26を回転させ、高圧電圧を印加すればよい。
【0064】
図5は、遊星ギヤの切り替えがある場合のタイミング図である。前回のモータ回転方向と、次にモータ26を回転させようとする方向とが逆であれば、遊星ギヤに噛み合うギヤが切り替えられるために、その切り替え時間Tに応じて、図5に示すタイミングで高圧電圧を印加する必要がある。しかも、遊星ギヤの切り替え時間Tを経過するまでは、モータ26の回転加速を低く設定している。これは、遊星ギヤが駆動すべきギヤに噛み合う瞬間において、感光ドラムや、その他の回転すべきローラを駆動している各ギヤに、急激に大きな負荷がかからないようにして、モータやギヤなどにダメージを与えないためである。
【0065】
このように、前回モータ26が回転した時の回転方向をメモリ1aで記憶して、次にモータ26が回転する時の回転方向に基づいて遊星ギヤ25gの移動の有無を判断し、遊星ギヤ25gが移動して、駆動すべきギヤと噛み合うまでは、モータ26を低速で回転させるようにしている。そして、遊星ギヤ25gが駆動すべきギヤに噛み合った後で、モータ26を再度加速させて、目的のプロセススピードまで回転速度を上げて印刷を行う。ここで、高圧印加のタイミングは、実施の形態1と同様、遊星ギヤが移動し、駆動すべきギヤと噛み合い、感光ドラムや他のローラが回転し始めた直後に設定される。
【0066】
また、この実施の形態2のプリンタでも、実施の形態1の場合と同様に、電源投入直後であって、最初にモータ26を回転させる際には、プリンタ制御部1のメモリ1aには、回転方向情報が格納されていない。そこで、遊星ギヤの移動があると見込んで、図5のように、モータの速度を制御し、高圧印加のタイミングを設定すればよい。
【0067】
以上に説明した実施の形態2のプリンタでは、モータの制御および高圧印加タイミングの制御を行なうことで、実施の形態1の効果に加えて、次の様な効果が得られる。
【0068】
すなわち、回転方向が反転する場合に、まず遅いスピードでモータを回転させ、ゆっくりと遊星ギヤを移動させて、遅い回転速度の状態で駆動すべきギヤと噛み合わせているため、ギヤが噛み合う瞬間に各ギヤや、モータに急激にかかる負荷を小さくすることができる。したがって、ギヤの破損や、モータの脱調を確実に防止できる。
【0069】
また、モータの回転方向(=遊星ギヤの位置)を記憶し、次に回転する際に遊星ギヤの移動がある場合、ない場合のいずれであっても、適切なタイミングで高電圧を印加できるだけでなく、モータ回転速度を適正に制御することによって、感光ドラムにダメージを与えることなく、モータや、ギヤに負担の少ないプリンタを実現できる。その結果、ギヤに必要な強度や、モータに必要なトルクを、低く抑えることができ、低価格なプリンタが実現できる。
【0070】
さらに、電源投入時であっても、遊星ギヤの移動があるとしてモータの2段階の加速制御と、高電圧の印加タイミングを選択することによって、ギヤやモータに対する負担を少なくでき、止まっている感光ドラムに対するダメージも確実に防ぐことができる。
実施の形態3.
実施の形態1、2の印刷プロセスに使用される転写ローラ、帯電ローラ、或いは現像ローラなどに印加する高圧電源3には、定電圧電源が使用されていた。そして、いずれも感光ドラムがプロセススピードで回転しているときに最適な電源として作用するように、定電圧電源の電圧値及び電流値を設定するようにしていた。
【0071】
実施の形態3のプリンタは、定電圧電源による高圧電源3に代えて、定電流制御を行う高圧電源を使用し、定電圧電源の高圧印加タイミングよりも遅いタイミングで印加するようにしたことを特徴とするものである。この実施の形態3の構成は、定電流制御を行う高圧電源3を使用している点を除いて、図1に示す実施の形態1のプリンタのモータ制御や、高圧制御のための構成と同じである。
【0072】
つぎに、実施の形態3のプリンタの動作について説明する。
【0073】
定電流電源を使用した場合には、例えば転写電圧として印加される高電圧は、ドラム回転速度が遅いときには電源側から見た回路負荷が大きくなって、負荷に定電流を流そうとするため、定電流電源の出力電圧は大きくなる。そのために、このときの出力電圧によって感光ドラムがダメージを受けるおそれがあった。
【0074】
そこで、図6、図7に示すように、定電流電源の高圧印加タイミングは、モータ回転速度がプロセス速度に達して定速回転を始めた時点で印加をしている。
【0075】
すなわち、図6に示すように、遊星ギヤの切り替えがない場合にはモータ回転の加速が終了した時点で感光ドラムはプロセス速度に達するので、そのタイミングで定電流源をオンするようにしている。また、図7に示すように、遊星ギヤの切り替えがある場合には第2のモータ回転の加速が終了した時点で感光ドラムはプロセス速度に達する。したがって、そのタイミングで定電流源をオンすることで、感光ドラムへのダメージを抑えることができる。
【0076】
以上に説明した実施の形態3のプリンタでは、印刷プロセスに関与する高圧電源が定電流電源である場合でも、遊星ギヤが所定のプロセス速度で定速回転するまで印加タイミングを遅らせるようにして、感光ドラム等に対する高電圧によるダメージを抑えることができる。
実施の形態4.
この実施の形態では、実施の形態1、2、3のプリンタとは異なり、モータの回転方向(=遊星ギヤの位置)を記憶するメモリを書き換え可能な不揮発性メモリや、バッテリーバックアップ可能なメモリによって構成した点に特徴がある。
【0077】
これまでの実施の形態のプリンタでは、電源投入直後に一度モータ26を回転させなければ、遊星ギヤの位置を認識することができなかった。
【0078】
ここでは、プリンタ電源をOFFしても、モータの回転方向情報が消えないようにメモリを構成することによって、常に遊星ギヤの位置を正しく把握することができる。
【0079】
したがって、実施の形態4のプリンタでは、電源投入時の最初のモータ回転時にも、モータの回転方向情報に基づいて高電圧の印加タイミングとともにモータ回転速度を適正に制御できるから、感光ドラムに対して高圧電圧によりダメージを与えることなく、また、ギヤの破損や、モータの脱調を防ぐことができる。
【0080】
【発明の効果】
この発明は、以上に説明したように構成されているので、高電圧の印加タイミングやモータ回転速度を適正に制御し、回転方向に応じて移動する遊星ギヤを介して駆動力を所定のギヤに伝達して印刷を行なうようにしたプリンタ及びその制御方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1のモータ制御、及び高圧制御のための構成を示すブロック図である。
【図2】 モータ回転速度と感光ドラムの回転速度、高圧印加タイミングの関係を示すタイミング図である。
【図3】 モータ回転速度と感光ドラムの回転速度、高圧印加タイミングの関係を示すタイミング図である。
【図4】 実施の形態2のプリンタにおける高圧印加タイミングを示す図である。
【図5】 実施の形態2のプリンタにおける高圧印加タイミングを示す図である。
【図6】 実施の形態3のプリンタにおける高圧印加タイミングを示す図である。
【図7】 実施の形態3のプリンタにおける高圧印加タイミングを示す図である。
【図8】 印刷プロセスを実行するプリンタの一例を示す図である。
【図9】 用紙走行ルートを構成する機構部を示す図である。
【図10】 小型プリンタにおける一つのモータによる駆動部を示す構成説明図である。
【図11】 遊星ギヤの切り替えがない場合の高圧印加タイミングを示すタイミング図である。
【図12】 遊星ギヤを切り替えた場合の高圧印加タイミングを示すタイミング図である。
【符号の説明】
1 プリン夕制御部、 1a メモリ、 1b プロセッサ、 2 モータドライバ、 3 高圧電源、 4 帯電用電源、 5 現像用電源、 6 転写用電源、 7 現像器のローラ、 10 帯電用電源、 11 感光ドラム、 12 帯電ローラ、 13 光源、 14 現像器、 15 ローラユニット、 16 用紙、 17 クリーニング装置、 18 転写用電源、 19 転写ローラ、 20 用紙トレイ、 21 ホッピングローラ、 22a,22b レジストローラ、 23a ヒートローラ、 23b バックアップローラ、 24 手差しセンサ、 25g 遊星ギヤ、 26 モータ。

Claims (6)

  1. 印刷用紙を搬送する搬送機構と、
    前記印刷用紙にトナー像を転写して印刷を行う印刷プロセス部と、
    前記印刷プロセス部に帯電電圧を発生させるための電圧を印加する高圧電源と、
    第1と第2の回転方向に回転可能なモータと、前記搬送機構の回転部を含む第1のギヤ列と、前記印刷プロセス部の回転部を含む第2のギヤ列と、前記モータの前記第1の回転方向への回転に応じて前記第1のギヤ列及び前記第2のギヤ列と噛合する第1の移動位置に移動して前記モータの回転を前記搬送機構及び前記印刷プロセス部に伝達し、前記モータの前記第2の回転方向への回転に応じて前記第2のギヤ列のみと噛合する第2の移動位置に移動して前記モータの回転を前記印刷プロセス部に伝達する遊星ギヤとを有する駆動部と
    を有するプリンタの制御方法であって、
    前記モータを回転した後に前記高圧電源による電圧を印加する際に、前記モータの、今回の回転方向が前回の回転時における回転方向と異なっている場合には前記遊星ギヤの位置移動があるものと判断し、前記位置移動がない場合に対して前記高圧電源による電圧の印加タイミングを遅延させる
    ことを特徴とするプリンタの制御方法。
  2. 前記遊星ギヤの移動の有無に応じて、前記印刷プロセスに関与する前記モータの加速モードを変更設定することを特徴とする請求項1に記載のプリンタの制御方法。
  3. 前記印刷プロセスに関与する高圧電源が定電流電源である場合には、前記遊星ギヤが所定のプロセス速度で定速回転するまで印加タイミングを遅らせることを特徴とする請求項1又は2に記載のプリンタの制御方法。
  4. 印刷用紙を搬送する搬送機構と、
    光導電性の感光材を帯電させる帯電手段、感光材の帯電完了後に静電潜像を書き込む露光手段、感光材に書き込まれた静電潜像を現像剤によって可視現像化する現像手段、感光材に対して印刷用紙を所定のタイミングで送り込むとともに、可視現像化された現像剤を印刷用紙に転写する転写手段を含む印刷プロセス部と、
    前記印刷プロセス部に帯電電圧を発生させるための電圧を印加する高圧電源と、
    第1と第2の回転方向に回転可能なモータと、前記搬送機構の回転部を含む第1のギヤ列と、前記印刷プロセス部の回転部を含む第2のギヤ列と、前記モータの前記第1の回転方向への回転に応じて前記第1のギヤ列及び前記第2のギヤ列と噛合する第1の移動位置に移動して前記モータの回転を前記搬送機構及び前記印刷プロセス部に伝達し、前記モータの前記第2の回転方向への回転に応じて前記第2のギヤ列のみと噛合する第2の移動位置に移動して前記モータの回転を前記印刷プロセス部に伝達する遊星ギヤとを有する駆動部と、
    前記遊星ギヤの位置を記憶し、前記モータの駆動及び前記高圧電源による電圧の印加を制御するタイミング制御手段と
    を有し、
    前記タイミング制御手段は、前記モータを回転させた後に前記高圧電源による電圧の印加を指示する際に、前記モータの回転に伴って前記遊星ギヤが位置移動する場合には、前記位置移動がない場合に対して前記高圧電源による電圧の印加タイミングを遅延させる
    ことを特徴とするプリンタ。
  5. 前記遊星ギヤの移動の有無に応じて、前記モータを複数段階に分けて加速する加速制御手段をさらに備えたことを特徴とする請求項4に記載のプリンタ。
  6. 前記タイミング制御手段は、前記遊星ギヤの位置を記憶する記憶手段を有し、前記記憶手段の記憶情報に基づいて前記遊星ギヤが位置移動するか否かを判定し、前記記憶手段は、装置電源を切断した後でも保持する記憶手段であることを特徴とする請求項4又は5に記載のプリンタ。
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