JP3719364B2 - 冷凍サイクル - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、空気調和機等の冷凍サイクルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図21は特開平8−29020号公報に記載された従来の空気調和機の冷凍サイクルを示すブロック図であり、冷房運転時の状態を示している。図において、1はアキュームレータ6内の低温低圧のガス冷媒を吸入して圧縮し高温高圧のガス冷媒を吐出する圧縮機、2は四方弁、3は凝縮器として動作する室外熱交換器、4aは第1の絞り装置、4bは第2の絞り装置、5は蒸発器として動作する室内熱交換器、7はレシーバ、9はレシーバ7内に設けられた熱交換手段、17はオイルセパレータ、14は第1の電磁弁、15は第2の電磁弁、16aは第1の液面検知手段、16bは第2の液面検知手段、18は制御手段である。
【0003】
上記のように構成された従来の空気調和機の冷凍サイクルにおいては、例えば冷房運転の場合、圧縮機1より高温高圧のガス冷媒が吐出し、オイルセパレータ7、四方弁2を通って室外熱交換器3に入る。このガス冷媒は室外熱交換器3により外気と熱交換されて液状の冷媒となり第1の絞り装置4aを介して減圧されレシーバ7内に入る。レシーバ7内の液冷媒はレシーバ7を流出した後、第2の絞り装置4bを介して再び減圧され、乾き度の低い二相冷媒となって室内熱交換器5に送り込まれ、室内の空気と熱交換されて蒸発し、乾き度の高い二相冷媒となる。この二相冷媒は四方弁2を介したのち、第1の電磁弁14が開、第2の電磁弁15が閉の場合はレシーバ7内に設けられた熱交換手段9を通過してレシーバ7内の高温の液冷媒と熱交換してからアキュームレータ6内に入る。一方、第1の電磁弁14が閉、第2の電磁弁15が開の場合は熱交換手段9をバイパスし、直接アキュームレータ6内に入る。アキュームレータ6内のガス冷媒は再び圧縮機1に吸入される。この時、レシーバ7およびアキュームレータ6には余剰冷媒が貯留される。アキュームレータ6内の余剰冷媒量は液面検知手段16a、16bによって検知され、液面が第1の液面検知手段16aよりも上にある場合は、第1の電磁弁14を開、第2の電磁弁15を閉とし、熱交換手段9によりアキュームレータ6に入る直前の二相冷媒を加熱する。また、液面が第2の液面検知手段16bよりも下にある場合は、第1の電磁弁14を閉、第2の電磁弁15を開とし、熱交換手段9をバイパスさせるように制御手段18により制御される。したがって、アキュームレータ6内の余剰冷媒量は第1の液面検知手段16aと第2の液面検知手段16bの間に保持される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の冷凍サイクルにおいては、圧縮機1の吸入部と四方弁2の間にアキュームレータ6を有するため、アキュームレータ6の入口部と出口部において、冷媒流路面積の急拡大・急縮小による圧力損失が発生し、冷凍サイクルのCOPが低下するという課題があった。また、冷媒として、例えばR(フロン)134aを52重量%、R125を25重量%、R32を23重量%の比率で混合した非共沸混合冷媒を用いた場合、アキュームレータ6に貯留される余剰冷媒の中で低沸点冷媒であるR32、R125が多くガス化し易いため、循環する冷媒は低沸点冷媒であるR32、R125が多めの組成となり、これによりアキュームレータ6に貯留される余剰冷媒の量が変化した場合には、循環する冷媒の組成も変化してしまい、このことから循環冷媒の物性が変動したり、動作圧力や能力の変動等が生じていた。
【0005】
この発明は、かかる課題を解決するためになされたもので、起動時の液圧縮に対する圧縮機の信頼性を確保しつつ、アキュームレータによる圧力損失の増加を防止し、かつ蒸発器出口の冷媒状態を湿り状態としても圧縮機吸入部へ液冷媒が戻らない構成とすることにより冷凍サイクルのCOPを向上し、また非共沸混合冷媒を用いても、余剰冷媒による循環冷媒の組成の変動を抑制する冷凍サイクルを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
巻歯を有する固定スクロール、固定スクロールの巻歯と係合して圧縮室を形成する巻歯を備え、固定スクロールに対して揺動運動する揺動スクロール、を有し、吸入したガス冷媒を圧縮して出力するとともに、圧縮室の内圧が所定値以上になると、揺動スクロールが軸方向コンプライアント手段により軸方向に運動し、圧縮室の内圧を減少させるスクロール圧縮機と、スクロール圧縮機の出力部と管を介して接続された四方弁と、スクロール圧縮機が出力した前記ガス冷媒を用いて外気と熱交換を行い、ガス冷媒から液冷媒を得る凝縮器と、凝縮器が得た液冷媒を減圧し、2相冷媒にする第1の絞り装置と、前記第1の絞り装置からの2相冷媒を冷却し、余剰冷媒を貯留するレシーバと、前記レシーバが冷却した2相冷媒を減圧する第2の絞り装置と、第2の絞り装置が減圧した2相冷媒を用いて外気と熱交換をおこない、2相冷媒の乾き度を上昇させる蒸発器と、一方が前記四方弁を介して蒸発器と接続され、他方がアキュムレータを有することなく前記圧縮機の吸入部と接続され、レシーバ内部に貯留された2相冷媒と熱交換をする吸入配管と、を備えたものである。
【0007】
また、冷媒として、非共沸混合冷媒を用いるものである。
【0008】
また、冷凍機油として、冷媒と非相溶性の冷凍機油を用いるものである。
【0009】
また、スクロール圧縮機は容量制御型であり、運転開始時、スクロール圧縮機を低回転数で運転する起動制御手段を備えたものである。
【0010】
また、圧縮機と、この圧縮機に管を介して接続された四方弁と、この四方弁に管を介して接続された室外熱交換器と、四方弁に管を介して接続された室内熱交換器と、一方が前記室外熱交換器に、他方が室内熱交換器にそれぞれ管を介して接続され、循環中に発生した余剰冷媒を貯留するレシーバと、このレシーバと室外熱交換器との間の管に設けられた絞り装置と、レシーバと室内熱交換器との間の管に設けられた電子膨張弁と、四方弁と圧縮機の吸入部に前記レシーバを貫通して接続され、該貫通部に流れる冷媒を余剰冷媒と熱交換し、熱交換後の冷媒を圧縮機に吸入させる吸入配管と、を有する冷凍サイクルであって、冷房運転開始時は電子膨張弁の開度を小さくして圧縮機を起動する起動制御手段を備えたものである。
【0011】
また、圧縮機と、この圧縮機に管を介して接続された四方弁と、この四方弁に管を介して接続された室外熱交換器と、四方弁に管を介して接続された室内熱交換器と、一方が前記室外熱交換器に、他方が室内熱交換器にそれぞれ管を介して接続され、循環中に発生した余剰冷媒を貯留するレシーバと、このレシーバと室外熱交換器との間の管に設けられた絞り装置と、レシーバと室内熱交換器との間の管に設けられた電子膨張弁と、四方弁と圧縮機の吸入部に前記レシーバを貫通して接続され、該貫通部に流れる冷媒を余剰冷媒と熱交換し、熱交換後の冷媒を圧縮機に吸入させる吸入配管と、を有する冷凍サイクルであって、暖房運転開始時は電子膨張弁の開度を大きくして圧縮機を起動する起動制御手段を備えたものである。
【0012】
また、圧縮機と、この圧縮機に管を介して接続された四方弁と、この四方弁に管を介して接続された室外熱交換器と、四方弁に管を介して接続された室内熱交換器と、一方が室外熱交換器に、他方が室内熱交換器にそれぞれ管を介して接続され、循環中に発生した余剰冷媒を貯留するレシーバと、このレシーバと室外熱交換器との間の管に設けられた毛細管、毛細管と並列に接続された二方弁、を有する毛細管バイパス回路と、レシーバと室内熱交換器との間の管に設けられた電子膨張弁と、四方弁と圧縮機の吸入部に前記レシーバを貫通して接続され、該貫通部に流れる冷媒を余剰冷媒と熱交換し、熱交換後の冷媒を圧縮機に吸入させる吸入配管と、を有する冷凍サイクルであって、冷房運転開始時は二方弁を開いて圧縮機を起動する起動制御手段を備えたものである。
【0013】
また、圧縮機と、この圧縮機に管を介して接続された四方弁と、この四方弁に管を介して接続された室外熱交換器と、四方弁に管を介して接続された室内熱交換器と、一方が室外熱交換器に、他方が室内熱交換器にそれぞれ管を介して接続され、循環中に発生した余剰冷媒を貯留するレシーバと、このレシーバと室外熱交換器との間の管に設けられた絞り装置と、絞り装置と直列に接続された二方弁と、レシーバと室内熱交換器との間の管に設けられた電子膨張弁と、四方弁と圧縮機の吸入部に前記レシーバを貫通して接続され、該貫通部に流れる冷媒を余剰冷媒と熱交換し、熱交換後の冷媒を圧縮機の吸入部に送る吸入配管と、を有する冷凍サイクルであって、運転停止時、電子膨張弁を全閉し、二方弁を閉じて、圧縮機を停止する停止制御手段を備えたものである。
【0023】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る例えば空気調和機の冷凍サイクルを示すブロック図、図2は実施の形態1に係る空気調和機のユニットの横成を示す斜視図である。なお、図1の冷凍サイクルは冷房運転時の状態を示している。
【0024】
図において、1は圧縮機、2は四方弁、3は凝縮器として動作する室外熱交換器、5は蒸発器として動作する室内熱交換器、7はレシーバ、4aは室外熱交換器3とレシーバ7とを結ぶ配管に取り付けられた第1の絞り装置、4bはレシーバ7と室内熱交換器5とを結ぶ配管に取り付けられた第2の絞り装置である。上記レシーバ7は、図2に示すように圧縮機1の後方に配置されている。そして、レシーバ7の内部には、レシーバ7の上部を貫通して四方弁2から圧縮機1の吸入部に接続される吸入配管9の一部が設置されており、レシーバ7を貫通している吸入配管9内を流れる冷媒がレシーバ7内に貯留されている高温の液冷媒と熱交換する。
【0025】
次に、このように構成された冷凍サイクルにおいて冷房運転時の動作を図3を参照しながら説明する。図3は冷房運転時のモリエル線図である。
圧縮機1より高温高圧のガス冷媒が吐出し、四方弁2を通って室外熱交換器3に入る。このガス冷媒は室外熱交換器3により外気と熱交換されて液状の冷媒となり第1の絞り装置4aに入る。この第1の絞り装置4aに入った冷媒は、図3に示す「イ」まで減圧され、乾き度0.1以内の高温二相冷媒となってレシーバ7に入る。レシーバ7に入った低乾き度の高温二相冷媒は、レシーバ7の中に設置された吸入配管9の内部を流れる低温低圧の冷媒により、図3に示す「ロ」の飽和液状態まで冷却されて、レシーバ7を流出する。
【0026】
ここでの冷却により、室内熱交換器5の入口のエンタルピーが小さくなるため、いわゆる冷凍効果と呼ばれる室内熱交換器5の出入ロのエンタルピー差が大きくなる。すなわち、レシーバ7を流出した飽和液冷媒は、第2の絞り装置4bによって乾き度0.2〜0.3の低温低圧の二相冷媒となり室内熱交換器5に入る。この低温低圧の二相冷媒は、室内熱交換器5により室内の空気と熱交換されて蒸発し、乾き度0.9〜1.0の低温低圧の二相冷媒となり、四方弁2を介してレシーバ7の内部に設置された吸入配管9の内部を通過する。このとき、吸入配管9に入った高乾き度の低温低圧の二相冷媒は、前述したようにレシーバ7を流れる高温高圧の二相冷媒と熱交換されて図3の「ハ」に示す低圧の過熱ガス冷媒となり、圧縮機1に吸入される。この時、冷媒循環中に発生した余剰冷媒は飽和液冷媒としてレシーバ7内に貯留される。
【0027】
以上のようにこの実施の形態1によれば、内部に圧縮機1の吸入部に接続される吸入配管9の一部が設置されたレシーバ7に、冷媒循環中に発生した余剰冷媒を溜めるようにしたため、アキュームレータをなくすことが可能となり、圧力損失を低減し冷凍サイクルのCOPを向上させることができる。
【0028】
また、レシーバ7内の高温高圧の二相冷媒と吸入配管9の内部を流れる低圧低温の二相冷媒を熱交換するようにしたため、例えば冷房時においては蒸発器である室内熱交換器5の入口のエンタルピーが小さくなり、冷凍効果と呼ばれる室内熱交換器5の出入ロのエンタルピー差が大きくなる。これにより、所定の能力を得るために必要な冷媒循環量が小さくなり、圧力損失をさらに低減することが可能となり、冷凍サイクルのCOPをより一層向上することができる。
【0029】
また、室内熱交換器5の出口の冷媒状態を湿り状態としても、圧縮機1の吸入部を過熱ガス化することができるため、蒸発器のパス数が多くても冷媒分配のばらつきを小さくし熱交換器の温度分布を小さくすることができるため、能力を向上するとともに室内機吹出し口からの露飛びを防止することができる。また圧縮機1の吸入部を過熱ガス化することが可能となり、圧縮機1の効率も改善できる。
【0030】
実施の形態2.
図4はこの発明の実施の形態2に係る例えば空気調和機の冷凍サイクルを示すブロック図である。なお、この図の冷凍サイクルは冷房運転時の状態を示しており、図1で説明した実施の形態1と同一又は相当部分には同じ符号を付し説明を省略する。
この実施の形態2の冷凍サイクルは、レシーバ7の中に例えばプレートフィンチューブ熱交換器のようなフィン付き熱交換器10を設置したものである。フィン付き熱交換器10の入口配管は四方弁2に接続され、出口配管は圧縮機1の吸入管に接続されている。なお、この実施の形態2の動作については実施の形態1とほぼ同様であり、レシーバ7内の高温高圧の冷媒と低温低圧の冷媒との熱交換がフィン付き熱交換器10にて行われているところが実施の形態1と異なっているだけである。
【0031】
この実施の形態2の冷凍サイクルの効果は、実施の形態1とほぼ同様であるが、さらにレシーバ7内の高温高圧の冷媒と低温低圧の冷媒との熱交換をフィン付き熱交換器10を介して行うため、伝熱性能が高く熱交換部をコンパクト化することができるという効果がある。
【0032】
実施の形態3.
図5はこの発明の実施の形態3に係る圧縮機の詳細図である。この実施の形態3の冷凍サイクルは、圧縮機1はスクロール圧縮機であり、内部の構造について図5により説明する。101は固定スクロールで、ガイドフレーム115にボルト(図示せず)によって締結されている。102は揺動スクロールであり、固定スクロール101と同一形状の巻歯が設けられており、固定スクロール101の巻歯と揺動スクロール102の巻歯によって圧縮室101dが形成される。また揺動スクロール102の下面はコンプライアントフレーム103のスラスト軸受け103aと摺動可能となっている。コンプライアントフレーム103はその外周部に設けられた上下2つの円筒面103d、103eをガイドフレーム115の内周部に設けた円筒面115a、115bにより半径方向に支持されており、その中心部にはモータ107により回転摺動される主軸104を半径方向に支持する主軸受け103cおよび副軸受け103hが形成されている。また、スラスト軸受け103a面内から軸方向に貫通する連絡通路103sが設けてあり、そのスラスト軸受け側開口部102kは揺動スクロール抽出孔102jに対面して配置されている。ここで、ガイドフレーム115の内周面とコンプライアントフレーム103の外周面からなるフレーム空間115fはコンプライアントフレーム3の連絡通路103sとのみ連通しており、揺動スクロール抽出孔102jより供給される圧縮途中の中間圧冷媒ガスを封入する構造となっており、この中間圧冷媒ガスにより定常的にはコンプライアントフレーム103は上方に押し上げられ、さらにコンプライアントフレーム103によって揺動スクロール102は固定スクロールに押し付けられている。すなわち、揺動スクロール102が軸方向コンプライアントフレーム103により軸方向に微小運動可能となっている。ここでは、この実施の形態3の冷凍サイクルに特有な効果がある起動時について述べる。例えば冬季の外気温度が非常に低い雰囲気中で長時間停止状態でユニットが放置されると、圧縮機1や室外熱交換器3の内部に液冷媒が寝込んだ状態となる。従来の冷凍サイクルでは、特に圧縮機1がスクロール圧縮機の場合、圧縮機の吸入部付近にアキュームレータを有しており、暖房運転を起動しても、直接圧縮機1に大量の液冷媒が吸入されることを防止しているが、この実施の形態3による冷凍サイクルの圧縮機1は、非圧縮性流体である液冷媒が吸入されると、圧縮室101dの内圧は上昇し、フレーム空間115fの中間圧よりも大きくなるため、定常的には押し付けられている揺動スクロール102およびコンプライアントフレーム103は下方に押し下げられ、圧縮室101d内の圧力は開放される。したがって、暖房運転を起動して液圧縮が起こったとしても、過度の圧力上昇による固定スクロールまたは揺動スクロールの破壊を防止することができるため、圧縮機吸入部にアキュームレータを設ける必要がなく、圧力損失を低減し、冷凍サイクルのCOPを改善することができるという効果がある。
【0033】
実施の形態4.
この実施の形態4の冷凍サイクルは、圧縮機1は容量制御型圧縮機とし、運転開始時圧縮機1を低回転数で運転する起動制御手段を備えたことを特徴とするものである。通常の冷凍サイクルの動作は実施の形態1と同様であるので説明を省略し、この実施の形態4の冷凍サイクルに特有な効果がある起動時について述べる。例えば冬季の外気温度が非常に低い雰囲気中で長時間停止状態でユニットが放置されると、圧縮機1や室外熱交換器3の内部に液冷媒が寝込んだ状態となる。この実施の形態4の冷凍サイクルでは、圧縮機1が容量制御型であり、運転開始時は圧縮機1を低回転数で運転することにより、アキュームレータを設けなくても起動時における大量の液冷媒の吸入を回避し、圧縮機の破壊を防止することができるという効果がある。
【0034】
実施の形態5.
図6はこの発明の実施の形態5に係る例えば空気調和機の冷凍サイクルを示すブロック図であり、図1と同一又は相当部分には同じ符号を付し説明を省略する。この実施の形態5は、レシーバ7と室外熱交換器3との間に設けられた第1の絞り装置は毛細管4cであり、レシーバ7と室内熱交換器5との間に設けられた第2の絞り装置4bには電子膨張弁を用いたものである。毛細管4cは固定絞りであるが、第2の絞り装置である電子膨張弁4bの開度を制御回路20によって調整することによりレシーバ7内の冷媒圧力を変え毛細管4cの出入口間の圧力差を変化させることが可能であり、これによって電子膨張弁と同様の冷媒流量調整が可能となる。
【0035】
この実施の形態5の冷凍サイクルの効果は、高価な電子膨張弁を複数設けることなく冷凍サイクルを構成したので、従来の冷凍サイクルに比べて安価な製品を提供することができる。
【0036】
実施の形態6.
図7はこの発明の実施の形態6に係る冷房運転起動制御を示すフローチャートである。ここで、制御回路20は、冷房運転開始時は電子膨張弁の開度を小さくして圧縮機を起動する起動制御手段を備えている。冷房運転開始指令を受けると(ステップS1)、第2の絞り装置である電子膨張弁4bの開度を小さくし(ステップS2)、その後圧縮機を起動する(ステップS3)。そして、所定時間待機してから(ステップS4)、通常制御に入る(ステップS5)。
【0037】
以上のように実施の形態6によれば、冷房運転起動時に、レシーバ7下流側の第2の絞り装置である電子膨張弁4bの開度を小さく絞った後圧縮機1を起動するので、余剰冷媒をレシーバ7内に短時間で貯溜することが可能となり、液冷媒が圧縮機1に吸入される時間を短くし、圧縮機1の信頼性を向上させることができる。
【0038】
実施の形態7.
図8はこの発明の実施の形態7に係る暖房運転起動制御を示すフローチャートである。制御回路20は、暖房運転開始時は電子膨張弁の開度を大きくして圧縮機を起動する起動制御手段を備えている。暖房運転開始指令を受けると(ステップS11)、第2の絞り装置である電子膨張弁の開度を大きくし(ステップS12)、その後圧縮機を起動する(ステップS13)。そして、所定時間待機してから(ステップS14)、通常制御に入る(ステップS15)。
【0039】
以上のように実施の形態7によれば、暖房運転起動時に、レシーバ7下流側の第2の絞り装置である電子膨張弁4bの開度を大きく開いた後圧縮機1を起動するので、余剰冷媒をレシーバ7内に短時間で貯溜することが可能となり、液冷媒が圧縮機1に吸入される時間を短くし、圧縮機1の信頼性を向上させることができる。
【0040】
実施の形態8.
図9はこの発明の実施の形態8に係る例えば空気調和機の冷凍サイクルを示すブロック図であり、図1と同一又は相当部分には同じ符号を付し説明を省略する。この実施の形態8は、冷房運転においてレシーバ7の上流側の第1の絞り装置に毛細管4cを用い、毛細管4cに並列に第1の二方弁12を有する毛細管バイパス回路11を接続したものである。20は制御回路である。図10はこの発明の実施の形態8に係る冷房運転起動制御を示すフローチャートである。
【0041】
制御回路20は冷房運転開始時に第1の二方弁を開いて圧縮機を起動する起動制御手段を備えている。冷房運転開始指令を受けると(ステップS21)、第1の二方弁12を開いた後(ステップS22)、圧縮機1を起動する(ステップS23)。そして、所定時間待機してから(ステップS24)、通常制御に入る(ステップS25)。
【0042】
このように実施の形態8によれば、制御回路20は冷房運転開始指令を受けると、第1の二方弁12を開き、レシーバ7の上流側にある毛細管バイパス回路11を開いた後圧縮機1を起動するため、レシーバ7の上流側の流路抵抗が小さくなり、余剰冷媒を短時間でレシーバ7に貯溜することができる。
【0043】
実施の形態9.
図11はこの発明の実施の形態9に係る例えば空気調和機の冷凍サイクルを示すブロック図であり、図9と同一又は相当部分には同じ符号を付し説明を省略する。この実施の形態9は、室外熱交換器3に第1の温度センサ21、室内熱交換器5に第2の温度センサ22を設けたものである。
冷房運転においては、図12のフローチャートに示すように、凝縮器となる室外熱交換器3に設置された第1の温度センサ21の検知温度(ステップS31)が予め設定された第1の基準値を超えると(ステップS32)、制御回路20は高圧が上限限界値を超えたと判断し(ステップS33)、第1の二方弁12を開き、毛細管バイパス回路11に冷媒を流す(ステップS34)。ステップS32で第1の基準値以下の場合は、制御回路20は高圧が上限限界値以下と判断し(ステップS35)、毛細管4cに冷媒を流す。
また、暖房運転においては、図13のフローチャートに示すように、凝縮器となる室内熱交換器5に設置された第2の温度センサ22の検知温度(ステップS41)が予め設定された第2の基準値を超えると(ステップS42)、制御回路20は高圧が上限限界値を超えたと判断し(ステップS43)、第2の絞り装置である電子膨張弁4bの開度を大きく開く(ステップS44)。ステップS42で第2の基準値以下の場合は、制御回路20は高圧が上限限界値以下と判断し(ステップS45)、電子膨張弁4bの開度はそのまま維持される。
【0044】
このように実施の形態9によれば、制御回路20は冷房運転においては、凝縮器となる室外熱交換器3に設置された第1の温度センサ21の検知温度が予め設定された第1の基準値を超えると、制御回路20は高圧が上限限界値以上に上昇したと判断し、第1の二方弁12を開き、暖房運転においては、凝縮器となる室内熱交換器5に設置された第2の温度センサ22の検知温度が予め設定された第2の基準値を超えると、制御回路20は高圧が上限限界値以上に上昇したと判断し、第2の絞り装置である電子膨張弁4bの開度を開くため、圧縮機の吐出圧力を運転上限値以下に制御することが可能となり、圧縮機の信頼性が高くなる。
【0045】
実施の形態10.
図14はこの発明の実施の形態10に係る例えば空気調和機の冷凍サイクルを示すブロック図であり、図9と同一又は相当部分には同じ符号を付し説明を省略する。この実施の形態10は、圧縮機1の吐出管に設置された第3の温度センサ23を設けたものである。
冷房運転においては、図15のフローチャートに示すように、圧縮機1の吐出管に設置された第3の温度センサ23の検知温度(ステップS51)が予め設定された第3の基準値を超えると(ステップS52)、制御回路20は吐出温度が上限限界値を超えたと判断し(ステップS53)、第2の絞り装置である電子膨張弁4bを大きく開く(ステップS54)。この時、蒸発器である室内熱交換器5の出口乾き度が低下し、圧縮機1の吸入部が二相状態となり、吐出温度が低下する。ステップS52で第3の基準値以下の場合は、制御回路20は吐出温度が上限限界値以下と判断し(ステップS55)、電子膨張弁4bの開度はそのまま維持される。
また、暖房運転においては、図16のフローチャートに示すように、圧縮機1の吐出管に設置された第3の温度センサ23の検知温度(ステップS61)が予め設定された第3の基準値を超えると(ステップS62)、制御回路20は吐出温度が上限限界値を超えたと判断(ステップS63)して、第1の二方弁12を開き、毛細管バイパス回路11に冷媒を流す(ステップS64)。この時、蒸発器である室外熱交換器3の出口乾き度が低下し、圧縮機1の吸入部が二相状態となり、吐出温度が低下する。ステップS62で第3の基準値以下の場合は、制御回路20は吐出温度が上限限界値以下と判断し(ステップS65)、毛細管4cに冷媒を流す。
【0046】
このように、実施の形態10によれば、冷房運転においては、圧縮機1の吐出管に設置された第3の温度センサ23の検知温度が予め設定された第3の基準値を超えると、制御回路20は吐出温度が上限値以上に上昇したと判断し、第2の絞り装置である電子膨張弁4bを開き、また、暖房運転においては、圧縮機1の吐出管に設置された第3の温度センサ23の検知温度が予め設定された第3の基準値を超えると、制御回路20は吐出温度が上限値以上に上昇したと判断して、第1の二方弁12を開くため、蒸発器の出口乾き度が低下し、圧縮機1の吸入部が二相状態となり、吐出温度を低下させることが可能となり、圧縮機の信頼性を向上させることができる。
【0047】
実施の形態11.
図17はこの発明の実施の形態11に係る例えば空気調和機の冷凍サイクルを示すブロック図であり、図6、図9と同一又は相当部分には同じ符号を付し説明を省略する。この実施の形態11は、第1の絞り装置に毛細管4cを用い、毛細管4cと直列に第2の二方弁13を設けたものである。図18はこの発明の実施の形態11に係る停止制御を示すフローチャートである。制御回路20は運転停止時に電子膨張弁を全閉し、毛細管と直列接続された第2の二方弁を閉じて、圧縮機を停止する停止制御手段を備えている。運転停止指令を受けると(ステップS71)、電子膨張弁4bを全閉し(ステップS72)、第2の二方弁13を閉じたのち(ステップS73)、圧縮機1を停止する(ステップS74)。
【0048】
このように、実施の形態11によれば、制御回路20は運転停止指令を受けると、電子膨張弁4bを全閉し、第2の二方弁13を閉じたのち、圧縮機1を停止するため、余剰冷媒をレシーバ7内に保持し、圧縮機1へ大量の液冷媒が戻ることを防止できるため、再度起動をする際、圧縮機1が液圧縮によって破壊されることを防止することができる。
【0049】
実施の形態12.
この発明の実施の形態12に係る冷凍サイクルは使用する冷媒として、非共沸混合冷媒を用いたものである。実施の形態1でも説明したように、余剰冷媒はレシーバ7に貯溜されている。
【0050】
ここで、図19に基づいて余剰冷媒の組成変化について説明する。図19は非共沸混合冷媒をレシーバ7とアキュームレータ6にそれぞれ貯留したときの循環冷媒の組成変化の比較図である。
従来の冷凍サイクルのアキュームレータ6に余剰の非共沸混合冷媒を溜めるようにした場合には、その混合冷媒が低圧となるため組成変化が大きくなってしまうが(図19のイ参照)。これに対し、この実施の形態12の場合は、レシーバ7内に貯留される余剰の混合冷媒は高圧となるため、冷凍サイクルを循環するその混合冷媒の組成変化が小さくなる(図19のロ参照)。
【0051】
以上のように実施の形態12によれば、レシーバ7に、冷媒循環中に発生した余剰冷媒を溜めるようにしたので、循環する冷媒の組成変化を小さく抑えることが可能になり、動作圧力や能力の変動等を防止することができるという効果がある。
【0052】
実施の形態13.
この発明の実施の形態13に係る冷凍サイクルは、使用する冷凍機油として、冷媒と非相溶性の冷凍機油を用いたものである。
例えば、HFC系冷媒に非相溶性の冷凍機油アルキルベンゼンは非常に安定性が高く、塩素系の異物などが混入してもスラッジの発生も少ないが、HFC系冷媒と非相溶性のために、圧縮機への返油が問題であった。
ここで、図20に一例として非共沸混合冷媒R407Cとアルキルベンゼンの溶解度について示す。これによると、従来の冷凍サイクルのようにアキュームレータ6に貯溜する場合、余剰冷媒の温度が低いため、溶解度が低く、分離して冷媒の上層に浮いてアキュームレータ6に返油できなくなってしまうが、この実施の形態13に示すようにレシーバ7に余剰冷媒を貯溜すると、余剰冷媒の温度が50℃程度と高いため、油溶解度は1.3%程度となり、通常の使用範囲であれば、油が分離することなく圧縮機1に返油することが可能となり、安定性が高い非相溶油が使用可能となり、信頼性が向上する。
【0053】
【発明の効果】
この発明は、以上説明したように構成されているので、以下に示すような効果を奏する。
【0054】
内部に吸入配管の一部が設置されたレシーバに、冷媒循環中に発生した余剰冷媒を溜めるとともに、圧縮機がスクロール圧縮機であり、揺動スクロールが軸方向コンプライント手段により軸方向に微小運動可能であるため、非圧縮性流体である液冷媒が吸入されても、コンプライアント手段により揺動スクロールが軸方向に運動し、過度の圧力上昇による固定スクロールまたは揺動スクロールの破壊を防止するため、圧縮機吸入部にアキュムレータを設ける必要がなく、圧力損失を低減し、冷凍サイクルのCOPを改善することができるという効果がある。
【0055】
また、レシーバに、冷媒循環中に発生した余剰冷媒を溜めるようにしたので、非共沸混合冷媒を用いても循環する冷媒の組成変化を小さく抑えることが可能になり、動作圧力や能力の変動等を防止することができるという効果がある。
【0056】
また、レシーバに余剰冷媒を貯溜するため、冷凍機油に非相溶性の油を用いても、油溶解度は1.3%程度となり、通常の使用範囲であれば、油が分離することなく圧縮機に返油することが可能となり、安定性が高い非相溶油が使用可能となり、信頼性が向上する。
【0057】
スクロール圧縮機が容量制御型であり、運転開始時は圧縮機低回転数で運転することにより、アキュムレータを設けなくても起動時における大量の液冷媒の吸入を回避し、圧縮機の破壊を防止することができるという効果がある。
【0058】
冷房運転開始時に、レシーバ下流側の電子膨張弁の開度を小さく絞った後圧縮機を起動するので、余剰冷媒をレシーバ内に短時間で貯溜することが可能となり、液冷媒が圧縮機に吸入される時間を短くし、圧縮機の信頼性を向上させることができる。
【0059】
暖房運転開始時に、レシーバ下流側の電子膨張弁の開度を大きく開いた後圧縮機を起動するので、余剰冷媒をレシーバ内に短時間で貯溜することが可能となり、液冷媒が圧縮機に吸入される時間を短くし、圧縮機の信頼性を向上させることができる。
【0060】
制御回路は冷房運転開始指令を受けると、第1の二方弁を開き、レシーバの上流側にある毛細管バイパス回路を開いた後圧縮機を起動するため、レシーバの上流側の流路抵抗が小さくなり、余剰冷媒を短時間でレシーバ貯溜することができる。
【0061】
制御回路は運転停止指令を受けると、電子膨張弁を全閉し、第2の二方弁を閉じたのち、圧縮機を停止するため、余剰冷媒をレシーバ内に保持し、圧縮機の吸入部が二相状態となり、吐出温度を低下させることが可能となり、圧縮機の信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係る空気調和機の冷凍サイクルを示すブロック図である。
【図2】 実施形態1に係る空気調和機のユニットの構成を示す斜視図である。
【図3】 冷房運転時のモリエル線図である。
【図4】 この発明の実施の形態2に係る空気調和機の冷凍サイクルを示すブロック図である。
【図5】 この発明の実施の形態3に係る圧縮機の詳細図である。
【図6】 この発明の実施の形態5に係る空気調和機の冷凍サイクルを示すブロック図である。
【図7】 この発明の実施の形態6に係る冷房運転起動制御を示すフローチャートである。
【図8】 この発明の実施の形態7に係る暖房運転起動制御を示すフローチャートである。
【図9】 この発明の実施の形態8に係る空気調和機の冷凍サイクルを示すブロック図である。
【図10】 実施の形態8に係る冷房運転起動制御を示すフローチャートである。
【図11】 この発明の実施の形態9に係る空気調和機の冷凍サイクルを示すブロック図である。
【図12】 実施の形態9に係る冷房運転時の高圧保護制御を示すフローチャートである。
【図13】 実施の形態9に係る暖房運転時の高圧保護制御を示すフローチャートである。
【図14】 この発明の実施の形態10に係る空気調和機の冷凍サイクルを示すブロック図である。
【図15】 実施の形態10に係る冷房運転時の圧縮機吐出温度保護制御を示すフローチャートである。
【図16】 実施の形態10に係る暖房運転時の圧縮機吐出温度保護制御を示すフローチャートである。
【図17】 この発明の実施の形態11に係る空気調和機の冷凍サイクルを示すブロック図である。
【図18】 実施の形態11における停止制御を示すフローチャートである。
【図19】 非共沸混合冷媒をレシーバとアキュームレータにそれぞれ貯留したときの循環冷媒の組成変化の比較図である。
【図20】 R407Cとアルキルベンゼン油の溶解度を示すグラフである。
【図21】 従来の空気調和機の冷凍サイクルを示すブロック図である。
【符号の説明】
1 圧縮機、2 四方弁、3 室外熱交換器、4a 第1の絞り装置、4b 第2の絞り装置、5 室内熱交換器、6 アキュームレータ、7 レシーバ、9吸入配管、10 フィン付き熱交換器、11 バイパス管、12 第1の二方弁、13 第2の二方弁、14 第1の電磁弁、15 第2の電磁弁、16a 第1の液面検知手段、16b 第2の液面検知手段、20 制御回路、21 第1の温度センサー、22 第2の温度センサー、23 第3の温度センサー、101 固定スクロール、101d 圧縮室、102 揺動スクロール、102K 抽出孔のスラスト面側開口部、102j 抽出孔、103 コンプライアントフレーム、103a スラスト軸受け、103c 主軸受け、103d 上側円筒面、103e 下側円筒面、103h 副軸受け、103s 連絡通路、104主軸、107 モータ、108 ロ−タ、110 密閉容器、110a 吸入パイプ、110b 吐出パイプ、115 ガイドフレーム、115a 上側円筒面、115b 下側円筒面、115f フレーム空間

Claims (8)

  1. 巻歯を有する固定スクロール、
    前記固定スクロールの巻歯と係合して圧縮室を形成する巻歯を備え、前記固定スクロールに対して揺動運動する揺動スクロール、
    を有し、吸入したガス冷媒を圧縮して出力するとともに、
    前記圧縮室の内圧が所定値以上になると、前記揺動スクロールが軸方向コンプライアント手段により軸方向に運動し、前記圧縮室の内圧を減少させるスクロール圧縮機と、
    前記スクロール圧縮機の出力部と管を介して接続された四方弁と、
    前記スクロール圧縮機が出力した前記ガス冷媒を用いて外気と熱交換を行い、前記ガス冷媒から液冷媒を得る凝縮器と、
    前記凝縮器が得た液冷媒を減圧し、2相冷媒にする第1の絞り装置と、
    前記第1の絞り装置からの2相冷媒を冷却し、余剰冷媒を貯留するレシーバと、
    前記レシーバが冷却した2相冷媒を減圧する第2の絞り装置と、
    前記第2の絞り装置が減圧した2相冷媒を用いて外気と熱交換をおこない、前記2相冷媒の乾き度を上昇させる蒸発器と、
    一方が前記四方弁を介して前記蒸発器と接続され、他方がアキュムレータを有することなく前記圧縮機の吸入部と接続され、前記レシーバ内部に貯留された2相冷媒と熱交換をする吸入配管と、
    を有することを特徴とする冷凍サイクル。
  2. 使用する冷媒として、非共沸混合冷媒を用いることを特徴とする請求項1記載の冷凍サイクル。
  3. 使用する冷凍機油として、冷媒と非相溶性の冷凍機油を用いることを特徴とする請求項1に記載の冷凍サイクル。
  4. 前記スクロール圧縮機は容量制御型であり、運転開始時、前記スクロール圧縮機を低回転数で運転する起動制御手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の冷凍サイクル。
  5. 圧縮機と、
    この圧縮機に管を介して接続された四方弁と、
    この四方弁に管を介して接続された室外熱交換器と、
    前記四方弁に管を介して接続された室内熱交換器と、
    一方が前記室外熱交換器に、他方が前記室内熱交換器にそれぞれ管を介して接続され、循環中に発生した余剰冷媒を貯留するレシーバと、
    このレシーバと前記室外熱交換器との間の管に設けられた絞り装置と、
    前記レシーバと前記室内熱交換器との間の管に設けられた電子膨張弁と、
    前記四方弁と前記圧縮機の吸入部に前記レシーバを貫通して接続され、該貫通部に流れる冷媒を前記余剰冷媒と熱交換し、熱交換後の冷媒を前記圧縮機に吸入させる吸入配管と、
    を有する冷凍サイクルであって、
    冷房運転開始時は前記電子膨張弁の開度を小さくして前記圧縮機を起動する起動制御手段を有することを特徴とした冷凍サイクル。
  6. 圧縮機と、
    この圧縮機に管を介して接続された四方弁と、
    この四方弁に管を介して接続された室外熱交換器と、
    前記四方弁に管を介して接続された室内熱交換器と、
    一方が前記室外熱交換器に、他方が前記室内熱交換器にそれぞれ管を介して接続され、循環中に発生した余剰冷媒を貯留するレシーバと、
    このレシーバと前記室外熱交換器との間の管に設けられた絞り装置と、
    前記レシーバと前記室内熱交換器との間の管に設けられた電子膨張弁と、
    前記四方弁と前記圧縮機の吸入部に前記レシーバを貫通して接続され、該貫通部に流れる冷媒を前記余剰冷媒と熱交換し、熱交換後の冷媒を前記圧縮機に吸入させる吸入配管と、
    を有する冷凍サイクルであって、
    暖房運転開始時は前記電子膨張弁の開度を大きくして前記圧縮機を起動する起動制御手段を有することを特徴とした冷凍サイクル。
  7. 圧縮機と、
    この圧縮機に管を介して接続された四方弁と、
    この四方弁に管を介して接続された室外熱交換器と、
    前記四方弁に管を介して接続された室内熱交換器と、
    一方が前記室外熱交換器に、他方が前記室内熱交換器にそれぞれ管を介して接続され、循環中に発生した余剰冷媒を貯留するレシーバと、
    このレシーバと前記室外熱交換器との間の管に設けられた毛細管、
    前記毛細管と並列に接続された二方弁、
    を有する毛細管バイパス回路と、
    前記レシーバと前記室内熱交換器との間の管に設けられた電子膨張弁と、
    前記四方弁と前記圧縮機の吸入部に前記レシーバを貫通して接続され、該貫通部に流れる冷媒を前記余剰冷媒と熱交換し、熱交換後の冷媒を前記圧縮機に吸入させる吸入配管と、
    を有する冷凍サイクルであって、
    冷房運転開始時は前記二方弁を開いて前記圧縮機を起動する起動制御手段を有することを特徴とした冷凍サイクル。
  8. 圧縮機と、
    この圧縮機に管を介して接続された四方弁と、
    この四方弁に管を介して接続された室外熱交換器と、
    前記四方弁に管を介して接続された室内熱交換器と、
    一方が前記室外熱交換器に、他方が前記室内熱交換器にそれぞれ管を介して接続され、循環中に発生した余剰冷媒を貯留するレシーバと、
    このレシーバと前記室外熱交換器との間の管に設けられた絞り装置と、
    前記絞り装置と直列に接続された二方弁と、
    前記レシーバと前記室内熱交換器との間の管に設けられた電子膨張弁と、
    前記四方弁と前記圧縮機の吸入部に前記レシーバを貫通して接続され、該貫通部に流れる冷媒を前記余剰冷媒と熱交換し、熱交換後の冷媒を前記圧縮機の吸入部に送る吸入配管と、
    を有する冷凍サイクルであって、
    運転停止時、前記電子膨張弁を全閉し、前記二方弁を閉じて、前記圧縮機を停止する停止制御手段を備えたことを特徴とする冷凍サイクル。
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