JP3718648B2 - 支線アンカー - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、配電設備における電柱等の架空線路構造物用の支線アンカーに関するもので、より詳しくは、従来のこの種支線アンカー用コンクリート根枷(支線ブロック)に代わるアンカーヘッドを備えた支線アンカーを提供するものである。
【0002】
【従来の技術】
支線は電柱に加わる不平衡荷重のバランスをとり、電柱の倒壊、傾斜を防ぐために設けられる。支線は上部支線と下部支線に分けられ、下部支線として、一般的にはすき形アンカーが用いられるが、地下埋設物などですき形アンカーの使用ができない箇所ではコンクリート根枷が用いられる。すなわち、図6に示すように、下端にコンクリート根枷3を固定した支線棒2を、地盤に掘削した穴4に所定の角度で埋設するのである。コンクリート根枷3は標準的な仕様で650mm×400mm、重量67kgもあるため、これを埋設するための穴4は削岩機等での手掘りにより施工している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
地支線の施設箇所は傾斜地等で地形環境が悪くユンボ(登録商標)等の掘削機械を使用することができない場合も多い。そのような場合にはコンクリート根枷の埋設穴は手掘りによらなければならない。岩質によって異なるが、掘削に約8時間、根枷埋設・埋戻しに約1時間と非常に時間がかかっている。
【0004】
そこで、この発明の目的は、施工が簡単で、短時間で設置することのできる支線アンカーを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明の支線アンカーは、地盤に削成した小口径の丸穴に埋設するためのもので、次の支線棒とアンカーヘッドとで構成される。支線棒は一端にフック部を備え、他端にねじ部を備える。アンカーヘッドは、上から見ると円形で支線棒のねじ部を貫通させるための通り穴を備えた上部材と、支線棒のねじ部とねじ結合するねじ穴を備えた下部材と、下部材に支持軸を介して回転自在に取り付けられた爪部材と、一端にて上部材に連結され、他端にて爪部材に連結されたリンクとを備える。支線棒の回転力を下部材の上進運動に換え、更に下部材の上進運動により一対の爪部材がそれぞれの支持軸を中心として回転することにより拡開可能であって、拡開後は下部材から横方向に突出する。
【0006】
請求項2の発明のように、上部材のフック側への移動を規制するためのストッパーを支線棒に設けることにより、埋戻し前の土圧が作用していない段階であっても爪部材を拡開させやすくなる。
【0007】
この発明の支線アンカーは、掘削土の埋戻しだけで支線アンカーの設置が終了し、従来のような根枷や注入材を使用せず、引っ張り耐荷重は岩盤自体の強度で持たせる構造である。
【0008】
支線アンカーを挿入するための穴は直径120mm程度の小口径のものでよいため、パーカッション等を装備した穴掘建柱車による機械掘りが可能である。パーカッション掘削の場合、所要時間は軟岩で15分、硬岩で30分程度であり、岩の層は地中部ではさまざまであるが、軟岩から硬岩にいたるすべてに適用できる。したがって、ユンボ(登録商標)等の掘削機械は使用できない箇所でも穴掘建柱車による機械掘りは可能であるため、地支線下部埋設時間を現状の9時間から約1時間程度に短縮できる。
【0009】
穴が小口径であることから掘削面積が小さく、埋戻しも簡単迅速に行える。また、施工作業に伴う踏み荒しも従来のコンクリート根枷を埋設する場合に比べて非常に少なくてすみ、それゆえ、舗装修復も容易である。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1に示すように、支線アンカー10は支線棒20とアンカーヘッド30とを主要な構成要素としている。これらの構成要素は通常は鋼製であるが、設置すべき現場の土質等に応じて他の材料を採用したり、防錆その他のための種々加工を施すことができる。
【0011】
支線棒20は、図2に示すように、一端にシンブルを介して上部支線と連結するためのフック部21を備え、他端にアンカーヘッド30を取り付けるためのおねじ部22を備えている。なお、この支線棒20は、既存の支線棒にねじ切りをするだけでそのまま利用することができる。ねじ部22の上端にはストッパー23を固定してある。ストッパー23は、後述するようにアンカーヘッド30の上部材31がフック部21側に移動するのを阻止するための位置規制ないし位置決め手段としての役割を果たすものであり、図面にはナットの場合を例示してあるが、ナットに限らず、たとえば金属片を溶接することによって代替してもよい。
【0012】
アンカーヘッド30は、図3に示すように、上部材31と、下部材32と、爪部材33と、リンク34を備えている。爪部材33は一端にて支持軸35により回転自在に下部材32に取り付けてある。図面に例示した構成では、一対の爪部材33がそれぞれの支持軸35を中心として回転することによって拡開することができるようになっている。爪部材33の他端は、リンク34を介して上部材31に連結されている。すなわち、各リンク34はその一端をピン36で回転自在に上部材31に取り付けてあり、他端をピン37で回転自在に爪部材33に取り付けてある。
【0013】
上部材31は、図3(A)に示すように支線棒20を貫通させるための通り穴31aを備え、図3(C)に二点鎖線で示すように上から見ると円形である。下部材32は支線棒20のねじ部22とねじ結合するためのねじ穴32aを備えている。図3(A)では下部材32に溶接したナット38が当該ねじ穴32aを提供する場合を例示したが、図3(B)に示すように下部材32に直接、ねじ穴32aを加工することも可能である。
【0014】
再び図1を参照すると、支持棒20は上部材31の通り穴31aを貫通して延在し、かつ、上部材31はストッパー23によってフック部21側への軸方向移動を規制される。一方、下部材32のめねじ部32aは支線棒20のねじ部22とねじ結合している。したがって、支線棒20をねじが締まる方向、たとえば右ねじならば右回りに回転させると、下部材32が上部材31側に向かって軸方向に移動する。そして、下部材32の当該軸方向移動に伴って、爪部材33が支持軸35を中心として回転し先端を半径方向外方に張り出させる。図1は爪部材33が最大限張り出した状態を示している。
【0015】
次に、上述の構成の支線アンカー10を設置する方法について図4を参照しながら説明する。
【0016】
まず、パーカッション掘削等により、所定の口径および深さの丸穴40を、所定の角度で、地盤に削成する。図4(A)は垂直穴の場合を例示したものである。次に、アンカーヘッド30を装着した支線棒20すなわち支線アンカー10を丸穴40に挿入する(図4(B))。支線アンカー10を規定の深さまで挿入した状態で支線棒20のフック部21を回し、これによりアンカーヘッド30の爪部材33を拡開させ、丸穴40の周壁を構成している岩盤50に爪部材33の先端部を密着させる。その後、図4(C)に示すように土60を埋め戻す。埋戻しは途中で十分突き固めながら行なうのが望ましい。これをもって支線アンカー10の埋設作業が終了する。
【0017】
実際の施工では、支線アンカー10を設置した後、地表に突出した支線棒20のフック部21に、電柱等の支持対象物に上端を連結した上部支線の下端を連結し、所定の張力をもって支線を張設する。このとき、当該張力の作用により、支線棒20に上向きの力が加わる。したがって、下部材32にも上向き力が作用するが、上部材31の上方には埋め戻しされた土60が堆積していることから上部材31は静止している。その結果、静止した上部材31側に下部材32が移動し、支持軸35を中心として爪部材33を旋回させてその先端を半径方向外方に張り出させる。これにより、爪部材33が十分に拡開して地盤50に食い込み、アンカーが形成される。
【0018】
なお、上述のようにフック部21に上部支線を連結した上で支線全体に張力を与えることで支線棒20に上向き力を加えるほか、専用の器具を用いて支線棒に上向き荷重を負荷するようにしてもよい。
【0019】
また、図5に示すように、支線棒20に上向き力を加えて爪部材33を拡開させるとストッパー23と上部材31とが軸方向に離間するので(図5(B))、上向き力を加えた後、再度フック部21を回して爪部材33が拡開した状態で固定することもできる(図5(C))。
【0020】
【実施例】
パーカッション掘削により口径120mm、深さ2mの丸穴40を削成した。そして、この丸穴40に支線アンカー10を挿入し、支線棒20のフック部21を回してアンカーヘッド30の爪部材33を張り出させ、その先端を丸穴40の周壁を形成している岩盤50に密着させた後、土60を埋め戻した。次に、地面から突出した支線棒20のフック部21に上部支線を結合し、所定の張力を作用させることにより、上部材31が受ける土圧と引き抜き力で爪部材33を拡開させ、岩盤50に食い込ませた。以上の所用時間は約1時間であった。
【0021】
掘削面積が約0.04m2 と非常に小さいため、掘削時間が短いだけでなく踏み荒しも少なく、舗装復旧費の低減が図れる。ちなみに、図6に示した従来の技術の場合、掘削面積は約0.9m2 となる。
【0022】
従来の支線棒の埋設深さは2mであり、同等の深さとすることにより、既存の支線棒をそのまま活用でき、コスト面で有利である。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、短時間で下部支線を施設できるため、施工能率が向上し、大幅なコスト低減が図れる。また、掘削面積が小さいため、踏み荒しが少なく、舗装復旧費の低減が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】支線アンカーの使用状態を示す正面図である。
【図2】支線棒の正面図である。
【図3】(A)はアンカーヘッドの半断面図、(B)は下部材の変形例を示す要部断面図、(C)は図3(A)の支持軸を通る横断面図である。
【図4】支線アンカーの設置方法を示す工程図である。
【図5】設置方法の変形例を示す工程図である。
【図6】従来の技術を示す断面図である。
【符号の説明】
10 支線アンカー
20 支線棒
21 フック
22 ねじ部
23 ストッパー
30 アンカーヘッド
31 上部材
31a 通り穴
32 下部材
32a ねじ穴
33 爪部材
34 リンク
35 支持軸
36,37 ピン
38 ナット
40 丸穴
50 岩盤
60 土

Claims (2)

  1. (イ)一端にフック部を備え、他端にねじ部を備えた支線棒。
    (ロ)上から見ると円形で支線棒のねじ部を貫通させるための通り穴を備えた上部材と、支線棒のねじ部とねじ結合するねじ穴を備えた下部材と、下部材に支持軸を介して回転自在に取り付けられた爪部材と、一端にて上部材に連結され、他端にて爪部材に連結されたリンクとを備えたアンカーヘッド。
    上記(イ)(ロ)を具備し、支線棒の回転力を下部材の上進運動に換え、更に下部材の上進運動により一対の爪部材がそれぞれの支持軸を中心として回転することにより拡開可能であって、拡開後は下部材から横方向に突出することを特徴とする、地盤に削成した小口径の丸穴に埋設するための支線アンカー。
  2. 上部材のフック側への移動を規制するためのストッパーを支線棒に設けた請求項1の支線アンカー。
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