JP3718605B2 - 回転機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、隔離部を間に挟んで回転駆動部により回転部を磁気的に回転駆動する回転機に関し、特に回転部側の空間と回転駆動部側の空間の間で何れか一方の側にとって不都合な物質、熱、振動、騒音等が他方の側から一方の側に移動又は伝達すると不具合を及ぼす回転機に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
気体や液体の攪拌や送出を行うインペラ等の回転体を、隔壁を隔てて駆動部により回転駆動することにより、回転体側の空間と駆動部側の空間の間で何れか一方の側にとって不都合な物質や熱等が他方の側から一方の側に移動することを防ぐ回転機として、駆動部と回転体に隔壁を挟んで相対するようにそれぞれ磁極を設け、駆動部を回転させることにより隔壁を隔てて回転体を磁気的に回転駆動するものがある。例えば、電気ポットのポンプ装置、攪拌器等である。
【0003】
これにより、回転体側の空間で攪拌や送出する気体や液体として飲食物、食器、調理器具、医薬品、医療用品、衛生用品等を取り扱う場合に、駆動部側の空間から回転体側の空間に軸受の潤滑剤や磁性粉等を含む不純物や毒性のある物質が混入することを防いだり、回転体側から駆動部側にそのような気体や液体が漏えいして水分や金属腐食性物質等の駆動部に錆を発生させたり金属の腐食等を引き起こす物質が進入することを防ぐことができる。このような場合の回転体は、回転体側の空間において駆動部とは別個に種々の軸受装置により回転自在に支持されていた。
【0004】
一方、攪拌や送出する気体や液体として飲食物や医薬品等を取り扱う場合の回転体及び軸受装置は常時清浄に維持する必要があり、そのためには、回転体及び軸受装置の洗浄又は清掃、或いは回転部の交換等を随時容易に行うことができることが強く望まれる。
【0005】
また、この種回転機を種々の装置に組み込んで使用する場合、装置全体を可及的に小型化する上で、その回転機をできるだけ薄型化することが強く望まれている。
【0006】
本発明は、上記のような種々の要求に鑑み行われたものであって、その目的とするところは、回転部側の空間と回転駆動部側の空間の間で何れか一方の側にとって不都合な物質や熱等が他方の側から一方の側に移動することが防がれると共に、回転部を支持した回転部支持体を取り外して洗浄又は清掃、或いは交換等を随時行い得、而も、回転部を支持した回転部支持体の保持を安定的に行い得る回転機を提供することにある。
【0007】
また、他の目的は、回転機をより薄型化することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の回転機は、
軸心線のまわりに回転する磁界を形成し得る磁極構成体を有する回転駆動部と、その回転駆動部の磁極構成体と相対する磁極を有し、回転駆動部に形成された磁界が軸心線のまわりに回転することにより前記磁極に磁気的に作用し、回転駆動部と非接触で軸心線のまわりに磁気的に回転駆動される回転部と、
その回転部を回転自在に支持する回転部支持体と、
前記回転部を支持した回転部支持体を着脱可能に保持する保持部と、
前記回転部と回転駆動部の間を隔離する隔離部を備え、
回転部の磁極と回転駆動部との間の磁気的吸引力が、回転部支持体が保持部から軸心方向に離脱することを防ぐよう作用することを特徴とする(請求項1)。
【0009】
回転駆動部による回転部の回転駆動は、回転部と回転駆動部が隔離部により隔離された状態で行われるので、回転部側の空間と回転駆動部側の空間の間で何れか一方の側にとって不都合な物質や熱等(例えば種々の塵埃や液滴等)が他方の側から一方の側に移動すること、及びこの反対側に移動することが防がれる。具体的には、例えば飲食物、食器、調理器具、医薬品、医療用品、衛生用品等を回転部側において取り扱う場合のように、主として回転部側の清浄性等の空間の状態を保つために回転駆動部側の空間から回転部側の空間に不都合な物質や熱等(防錆剤、絶縁塗料、重金属、種々の塵埃等)が移動することを防ぐ場合、主として回転駆動部側の腐食、絶縁性低下、その他の機能低下や破損等を防ぐために回転部側の空間から回転駆動部側の空間に不都合な物質や熱等(水分、金属腐食性物質、絶縁塗料溶解性物質、極低温物質、極高温物質等)が移動することを防ぐ場合、これら両方を主目的とする場合を挙げることができる。また、回転部側と回転駆動部側の間の機械的振動や騒音(例えば、回転部の回転による騒音や振動、及び回転駆動部の電磁振動等)の伝達を可及的に防ぐことが可能である。
【0010】
回転部を回転自在に支持した回転部支持体は、保持部に対し着脱可能なので、回転部を支持した回転部支持体を保持部から取り外して回転部又は回転部支持体の洗浄又は清掃、或いは回転部又は回転部支持体の交換等を随時行い得る。従って、回転部側の空間の清浄性等の空間の状態や回転部の回転性維持等を容易且つ適切に行い得る。
【0011】
また、回転部の磁極と回転駆動部との間の磁気的吸引力が、回転部支持体が保持部から軸心方向(軸心方向一方にのみ離脱し得る場合は軸心方向一方)に離脱することを防ぐよう作用するので、回転部支持体の着脱可能性を維持しつつ保持部による回転部支持体の保持を安定化する上で有用である。この磁気吸引力は、回転部の磁極と、磁極構成体における、永久磁石体、鉄心コイルの鉄心、空心コイルのヨーク等との間に作用するものである。
【0012】
回転駆動部が有する磁極構成体としては、例えば、永久磁石体、空心コイル、鉄心コイル等による磁極を備えた回転装置が電動機等の駆動源により直接又は伝動機構を介して軸心線のまわりに回転することによって軸心線のまわりに回転する磁界を形成し得るものを挙げることができる(請求項3)。
【0013】
このような例においては、回転駆動部における回転装置が、機械的な伝動機構(例えば歯車、ベルトとプーリ、チェーンとスプロケット等)を介して駆動源により回転駆動されるものであり、前記回転駆動部により磁気的に回転駆動される回転部の軸心線に対し垂直な方向において回転部と駆動源が別の位置にあり、前記軸心線の方向において回転部と駆動源の位置がほぼ同一であるものとすることができる(請求項4)。この場合、回転部の軸心線の方向における全体の寸法を短くすることができる。すなわち全体として薄型化することができる。
【0014】
また、回転駆動部が有する磁極構成体の例として、鉄心コイル部又は空心コイル部により構成される電機子(固定電機子)が、軸心線のまわりに回転する磁界を形成し得るものを挙げることができる。
【0015】
電機子における回転磁界の形成は、例えば、回転部の磁極位置を検知するセンサ(ホールセンサ等)によって検知する磁極位置に応じ各極を構成するコイルに流す電流を転流させることにより行うことができる。或いはセンサを使用せずに電機子にて発生する誘起電圧を利用して磁極位置を検知することもできる。
【0016】
磁極構成体が鉄心コイル部又は空心コイル部により構成される電機子である場合、静止状態の電機子により隔離部を挟んで直接回転部を磁気的に駆動するので、全体としてコンパクトに構成することができる。
【0017】
回転部が有する磁極は、回転駆動部の磁極構成体と、例えば軸心方向に相対する(請求項2)。また、径方向に相対するものとすることもできる。この回転部の磁極は、通常の場合、永久磁石体による磁極である。永久磁石体が磁粉が生じ易い材料からなる場合には、被膜により被覆して磁粉の発生を防ぐようにすることが好ましい。
【0018】
隔離部は、回転部側の空間と回転駆動部側の空間の間で何れか一方の側にとって不都合な物質や熱等の移動、或いは、振動や騒音の伝達が他方の側へ悪影響を及ぼすことを阻止し得、且つ回転部が回転駆動部により磁気的に回転駆動され得るものであることを要し、例えば非強磁性材料(常磁性材料、反磁性材料等)製の隔壁や隔膜等により構成することができる。隔離部により回転部又回転駆動部を密封するものとすることもできる。また隔離部は、回転部と回転駆動部の間を軸心方向に隔離する部分(例えば軸心方向に対し垂直な部分)、或いは回転部と回転駆動部の間を径方向に隔離する部分(例えば軸心線と同軸状をなす円筒状部分)を備えるものとすることができる。
【0019】
回転部を回転自在に支持する回転部支持体は、例えば、回転部が回転軸を有する場合、その回転軸を支持する滑り軸受(スリーブ軸受等)又は転がり軸受(玉軸受等)等の軸受部、及びそのような軸受部を支持する支持部(支持フレーム等)を備えたものとすることができる。より具体的な例としては、軸受部の径方向外方にその軸受部を支持する支持フレームが設けられ、その支持フレームの外方部において保持部に着脱可能に保持される(例えば嵌合により保持される)ものを挙げることができる。
【0020】
上記回転機は、回転部が羽根車からなるものとすることができる(請求項5)。
【0021】
この羽根車は、例えば、空気などの気体を攪拌したり送出するもの、水などの液体を攪拌したり送出するもの等とすることができる。気体又は液体に相当する場合、回転部側の空間に飲食物を配置することで、この飲食物の攪拌において回転駆動部側の空間にある飲食物に不都合な物質が混入することなく、或いは飲食物が回転部側の空間へ混入することなく動作させることができる。回転部側の空間に他のものが存在する場合も同様の効果が得られる。
【0022】
上記羽根車は、例えば軸流ファンであってもよく遠心ファン(シロッコファン等)であってもよい。
【0023】
また、上記羽根車を、軸心方向一方側に設けられた軸流用羽根部と、その軸流用羽根部の軸心方向他方側における外周側に設けられた遠心用羽根部からなり、順方向回転により、軸心方向一方側から導入された流体が軸流用羽根部を経て遠心用羽根部に流れ、その遠心用羽根部を経て径方向に導出されるものとすることもできる(請求項6)。
【0024】
このように軸流用羽根部と遠心用羽根部を組み合わせることにより、軸心方向一方側から導入される流体を効率良く径方向に送出することができる。
【0025】
この羽根車を用いた場合、回転部の磁極と回転駆動部の磁極構成体が、軸心方向一方側に回転部の磁極が位置し軸心方向他方側に回転駆動部の磁極構成体が位置する状態で軸心方向に相対し、回転部の軸心方向他方側に位置する遠心用羽根部の径方向内方に、前記磁極構成体の少なくとも一部が位置するものとすることが好ましい(請求項7)。
【0026】
このような構成により、回転部の磁極と回転駆動部の磁極構成体が軸心方向に相対するものでありながら、軸心方向一方側から導入される流体を効率良く径方向に導出することができる回転機の軸心方向寸法を短縮して可及的に薄型化することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。
【0028】
図1乃至図4は、本発明の回転機の実施の形態の一例としての気体を攪拌及び送出する回転機であるファンモータに関するものであって、図1は中央縦断面図、図2は平面図、図3は羽根車30の平面図、図4は羽根車30の底面図である。
【0029】
このファンモータは、非強磁性材料製のファンケーシング10の下側部を構成する隔壁10aの中央部に設けられた上方膨出部10a1を挟んで、その下側に電動機20、上側に羽根車30(回転部)が位置し、電動機回転軸20a及び羽根車回転軸30aの軸心線は上下方向の一定直線上に位置する。
【0030】
電動機20のロータ22は、電動機回転軸20aの上部に固定されたロータフレーム22aの外周部下側にロータマグネット22bが設けられてなる。回転部駆動用永久磁石体24が、周方向に交互の磁極が一定中心角毎に位置するように軸心線を中心として回転対称状にロータフレーム22aの上面側に設けられ、隔壁10aの下側面に近接した状態で回転装置を構成している。電動機回転軸20aは、基盤12上に固定された軸受ハウジング26内の含油軸受28に挿通されることにより径方向に支持され、電動機回転軸20aの下端は基盤12の上面により軸心方向に支持されている。また、軸受ハウジング26にはステータ29が外嵌固定されている。ロータ22は、ロータマグネット22bの各磁極の回転位置に応じステータ29におけるコイルの励磁電流が転流されることにより回転駆動される。この電動機20は、基盤12と隔壁10aの間に密封されている。
【0031】
ファンケーシング10は、上方に円形吸込み口10bを開口し、側方(図における右方)に吐出し口10cを開口するものである。羽根車回転軸30aは、ファンケーシング10の上部外周部(保持部)に対し着脱可能に嵌合固定された三つ叉状の支持フレーム32の中央部に位置するスリーブ軸受部34に挿通されることにより径方向に支持され、羽根車回転軸30aの下端は隔壁10aの上方膨出部10a1の中央上面により軸心方向に支持されている。これにより、羽根車30は円形吸込み口10bと同軸状にファンケーシング10内に回転自在に支持されている。なお、前記支持フレーム32とスリーブ軸受部34が、回転部支持体を構成してる。
【0032】
羽根車30は、羽根車回転軸30aの下端に固定されたハブ30bの外周側に多数の軸流用羽根からなる軸流用羽根部30cを有し、その外周下側に多数の遠心用羽根からなる遠心用羽根部30dを有してなる。このように軸流用羽根部30cと遠心用羽根部30dを組み合わせることにより、軸心方向上方開口の円形吸込み口10bから導入される気体を効率良く側方開口の吐出し口10cから送出することができる。
【0033】
回転部従動用永久磁石体36は、周方向に交互の磁極が一定中心角毎に位置するように軸心線を中心として回転対称状にハブ30bの下面側に設けられ、隔壁10aの上側面に近接している。回転部従動用永久磁石体36は、磁粉発生を防ぐために被膜によって被覆されている。
【0034】
回転部従動用永久磁石体36と回転部駆動用永久磁石体24の径方向位置及び周方向の磁極配置は同一に設定されているので、両者は隔壁10aを挟んで軸心方向に相対して異極同士で磁気的に吸引し合い、羽根車回転軸30aと電動機回転軸20aは磁気的に連結された状態となっている。回転部駆動用永久磁石体24が設けられるロータフレーム22a、及び、回転部従動用永久磁石体36が設けられるハブ30b若しくはその一部は、それぞれ、各永久磁石体のヨークとして機能する強磁性材料製であることが好ましい。
【0035】
なお、ファンケーシング10は、このファンモータが搭載される装置側に固定されるか又はその装置の一部を構成するものとし、ファンケーシング10の円形吸込み口10bがその装置内に開口し、吐出し口10cが外部に通じるものとすることができる。
【0036】
電動機20における回転部駆動用永久磁石体24による羽根車30の回転駆動は、両者が隔壁10aにより隔離された状態で行われるので、電動機20側の空間から潤滑油や種々の塵埃等が羽根車30側の空間に移動したり、羽根車30側の空間から電動機20側の空間に水分を始めとする電動機20にとって不都合な物質が移動することが防がれる。また、電動機20が基盤12と隔壁10aの間に密封されているので、電動機20の機械的振動や騒音が外部に伝達することを可及的に防ぐことが可能である。
【0037】
羽根車30を支持した支持フレーム32はファンケーシング10に対し着脱可能なので、支持フレーム32をファンケーシング10から取り外して羽根車30、支持フレーム32及びスリーブ軸受部34の洗浄、清掃、交換等を随時行い得る。従って、羽根車30側の空間の清浄性等の空間の状態や羽根車30の回転性維持等を容易且つ適切に行い得る。
【0038】
また、回転部従動用永久磁石体36と回転部駆動用永久磁石体24の間の磁気的吸引力が、支持フレーム32がファンケーシング10から軸心方向上方に離脱することを防ぐよう作用するので、支持フレーム32の着脱可能性を維持しつつファンケーシング10の上部外周部による支持フレーム32の保持を安定化する上で有用である。
【0039】
更に、径方向外方に向かって下降傾斜する軸流用羽根部30cの下縁部は上方膨出部10a1の外周部の外方下降傾斜面に沿っており、軸流用羽根部30cよりも下方に突出する遠心用羽根部30dの下部はファンケーシング10内における上方膨出部10a1の外周側に収まっているので、回転部駆動用永久磁石体24と回転部従動用永久磁石体36が軸心方向に相対するものでありながら、ファンモータ全体の軸心方向寸法を短縮して可及的に薄型化することができる。
【0040】
なお、このファンモータにおける電動機20は、ステータ29コイルとロータマグネット22bが軸心方向に相対する面対向型とすることもでき、また、電動機20のロータ22及び回転部駆動用永久磁石体24に代えて電機子が隔壁10aを挟んで直接回転部従動用永久磁石体36と軸心方向に相対するようにして羽根車30を磁気的に回転駆動するようにすることもできる。また、ロータマグネット22bと回転部駆動用永久磁石体24をプラスチックマグネットによる一体成形としてもよい。
【0041】
図5及び図6は、本発明の回転機の実施の形態の別の例としてのファンモータに関するものであって、図5は中央縦断面図、図6は底面図である。
【0042】
このファンモータは、非強磁性材料製の箱体40内に電動機50(駆動源)及び回転駆動用歯車52(回転駆動部における回転装置)を含む歯車機構(伝動機構)が収容され、箱体40の図における右半部に設けられたファンケーシング42の上部を構成する隔壁42aを挟んで、その上側に回転駆動用歯車52、下側に羽根車70(回転部)が位置し、回転駆動用歯車回転軸52a及び羽根車回転軸70aの軸心線は上下方向の一定直線上に位置する。電動機50と羽根車70は、箱体40内の左半部と箱体40外の右半部に位置し、それらの上下方向(羽根車70の軸心線の方向)の位置はほぼ同一である。
【0043】
電動機50のロータ54は、電動機回転軸50aの上下中間部に固定されたロータフレーム54aの外周部下側にロータマグネット54bが設けられてなる。電動機回転軸50aは、箱体40の左半部の底面上に固定された軸受ハウジング56内の含油軸受58に下部が挿通されることにより径方向に支持され、電動機回転軸50aの下端は軸受ハウジング56の底面上に軸心方向に支持されている。また、軸受ハウジング56にはステータ60が外嵌固定されている。ロータ54は、ロータマグネット54bの各磁極の回転位置に応じステータ60におけるコイルの励磁電流が転流されることにより回転駆動される。
【0044】
電動機回転軸50aの上部には原動歯車62が固定され、その原動歯車62の回転が、右側において噛合する中間歯車64を介し、その更に右側において噛合する回転駆動用歯車52に伝達される。各歯車の軸心方向は上下方向であるため、前記3つの歯車からなる歯車機構の上下方向寸法は小さく抑えられている。
【0045】
回転駆動用歯車52の下面側には、回転部駆動用永久磁石体66が、周方向に交互の磁極が一定中心角毎に位置するように軸心線を中心として回転対称状に設けられ、隔壁42aの上側面に近接した状態で回転装置を構成している。
【0046】
ファンケーシング42は、下方に円形吸込み口42bを開口し、側方(図における右方)に吐出し口42cを開口するものである。羽根車回転軸70aは、ファンケーシング42の下部外周部(保持部)に対し着脱可能に嵌合固定された三つ叉状の支持フレーム72の中央部に位置するスリーブ軸受部74に挿通されることにより径方向に支持され、羽根車回転軸70aの上端は隔壁42aの中央下面により軸心方向に支持される。これにより、羽根車70は円形吸込み口42bと同軸状にファンケーシング42内に回転自在に支持されている。なお、前記支持フレーム72とスリーブ軸受部74が、回転部支持体を構成してる。
【0047】
羽根車70は、羽根車回転軸70aの下端に固定されたハブ70bの外周側に多数の遠心用羽根からなる遠心用羽根部70cを有してなるシロッコファンである。回転部従動用永久磁石体76は、周方向に交互の磁極が一定中心角毎に位置するように軸心線を中心として回転対称状にハブ70bの上面側に設けられ、隔壁42aの下側面に近接している。回転部従動用永久磁石体76は、磁粉発生を防ぐために被膜によって被覆されている。
【0048】
回転部従動用永久磁石体76と回転部駆動用永久磁石体66の径方向位置及び周方向の磁極配置は同一に設定されているので、両者は隔壁42aを挟んで軸心方向に相対して異極同士で磁気的に吸引し合い、羽根車回転軸70aと回転駆動用歯車回転軸52aは磁気的に連結された状態となっている。回転部駆動用永久磁石体66が設けられる回転駆動用歯車52若しくはその一部、及び、回転部従動用永久磁石体76が設けられるハブ70b若しくはその一部は、それぞれ、各永久磁石体のヨークとして機能する強磁性材料製であることが好ましい。
【0049】
なお、箱体40は、このファンモータが搭載される装置側に固定されるか又はその装置の一部を構成するものとし、ファンケーシング42の円形吸込み口42bがその装置内に開口し、吐出し口42cが外部に通じるものとすることができる。
【0050】
電動機50における回転部駆動用永久磁石体66による羽根車70の回転駆動は、両者が隔壁42aにより隔離された状態で行われるので、電動機50側の空間から潤滑油や種々の塵埃等が羽根車70側の空間に移動したり、羽根車70側の空間から電動機50側の空間に水分を始めとする電動機50にとって不都合な物質が移動することが防がれる。
【0051】
羽根車70を支持した支持フレーム72はファンケーシング42に対し着脱可能なので、支持フレーム72をファンケーシング42から取り外して羽根車70、支持フレーム72及びスリーブ軸受部74の洗浄、清掃、交換等を随時行い得る。従って、羽根車70側の空間の清浄性等の空間の状態や羽根車70の回転性維持等を容易且つ適切に行い得る。
【0052】
また、回転部従動用永久磁石体76と回転部駆動用永久磁石体66の間の磁気的吸引力が、羽根車70を上向きに引き付け、支持フレーム72がファンケーシング42から軸心方向下方に離脱することを防ぐよう作用するので、支持フレーム72の着脱可能性を維持しつつファンケーシング42の下部外周部による支持フレーム72の保持を安定化する上で有用である。
【0053】
更に、回転駆動用歯車52が、軸心方向寸法が小さい歯車機構を介して電動機50により回転駆動されるものであり、回転駆動用歯車52に設けられた回転部駆動用永久磁石体66により磁気的に回転駆動される羽根車70と電動機50は、それぞれ箱体40外の右半部と箱体40内の左半部に位置し、それらの上下方向(羽根車70の軸心線の方向)の位置はほぼ同一であるであるから、ファンモータ全体として薄型化することができる。
【0054】
なお、以上の実施の形態についての記述における上下位置関係は、単に図に基づいた説明の便宜のためのものであって、実際の使用状態等を限定するものではない。
【0055】
【発明の効果】
本発明の回転機においては、回転部側の空間と回転駆動部側の空間の間で何れか一方の側にとって不都合な物質や熱等が他方の側から一方の側に移動することが防がれ、而も、回転部を支持した回転部支持体を保持部から取り外して回転部又は回転部支持体の洗浄又は清掃、或いは回転部又は回転部支持体の交換等を随時行い得る。また回転部の磁極と磁極構成体との間の磁気的吸引力が、保持部による回転部支持体の保持を安定化する上で有用に作用する。
【0056】
請求項4の回転機においては、回転部と駆動源が別の位置にあり、回転部の軸心線の方向において回転部と駆動源の位置がほぼ同一であるから、全体として薄型化することができる。
【0057】
請求項5の回転機は、気体や液体を攪拌又は送出するファンモータ、ポンプ装置、攪拌器等を構成することができる。
【0058】
請求項6の回転機は、軸心方向一方側から導入される流体を効率良く径方向に導出することができる。
【0059】
請求項7の回転機は、回転部の磁極と回転駆動部の磁極構成体が軸心方向に相対するものでありながら、軸心方向一方側から導入される流体を効率良く径方向に導出することができると共に軸心方向寸法を短縮して可及的に薄型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ファンモータの中央縦断面図である。
【図2】ファンモータの平面図である。
【図3】羽根車の平面図である。
【図4】羽根車の底面図である。
【図5】別のファンモータの中央縦断面図である。
【図6】別のファンモータの底面図である。
【符号の説明】
10 ファンケーシング
10a 隔壁
10a1 上方膨出部
10b 円形吸込み口
10c 吐出し口
12 基盤
20 電動機
20a 電動機回転軸
22 ロータ
22a ロータフレーム
22b ロータマグネット
24 回転部駆動用永久磁石体
26 軸受ハウジング
28 含油軸受
29 ステータ
30 羽根車
30a 羽根車回転軸
30b ハブ
30c 軸流用羽根部
30d 遠心用羽根部
32 支持フレーム
34 スリーブ軸受部
36 回転部従動用永久磁石体
40 箱体
42 ファンケーシング
42a 隔壁
42b 円形吸込み口
42c 吐出し口
50 電動機
50a 電動機回転軸
52 回転駆動用歯車
52a 回転駆動用歯車回転軸
54 ロータ
54a ロータフレーム
54b ロータマグネット
56 軸受ハウジング
58 含油軸受
60 ステータ
62 原動歯車
64 中間歯車
66 回転部駆動用永久磁石体
70 羽根車
70a 羽根車回転軸
70b ハブ
70c 遠心用羽根部
72 支持フレーム
74 スリーブ軸受部
76 回転部従動用永久磁石体

Claims (7)

  1. 軸心線のまわりに回転する磁界を形成し得る磁極構成体を有する回転駆動部と、
    その回転駆動部の磁極構成体と相対する磁極を有し、回転駆動部に形成された磁界が軸心線のまわりに回転することにより前記磁極に磁気的に作用し、回転駆動部と非接触で軸心線のまわりに磁気的に回転駆動される回転部と、
    その回転部を回転自在に支持する回転部支持体と、
    前記回転部を支持した回転部支持体を着脱可能に保持する保持部と、
    前記回転部と回転駆動部の間を隔離する隔離部を備え、
    回転部の磁極と回転駆動部との間の磁気的吸引力が、回転部支持体が保持部から軸心方向に離脱することを防ぐよう作用することを特徴とする回転機。
  2. 回転部の磁極と回転駆動部の磁極構成体が軸心方向に相対する請求項1記載の回転機。
  3. 回転駆動部が、永久磁石体による磁極を備えた回転装置が軸心線のまわりに回転してその軸心線のまわりに回転する磁界を形成し得るものである請求項1又は2記載の回転機。
  4. 回転駆動部における回転装置が、機械的な伝動機構を介して駆動源により回転駆動されるものであり、
    前記回転駆動部により磁気的に回転駆動される回転部の軸心線に対し垂直な方向において回転部と駆動源が別の位置にあり、前記軸心線の方向において回転部と駆動源の位置がほぼ同一である請求項1、2又は3記載の回転機。
  5. 回転部が羽根車からなるものである請求項1、2、3又は4記載の回転機。
  6. 羽根車が、軸心方向一方側に設けられた軸流用羽根部と、その軸流用羽根部の軸心方向他方側における外周側に設けられた遠心用羽根部からなり、
    順方向回転により、軸心方向一方側から導入された流体が軸流用羽根部を経て遠心用羽根部に流れ、その遠心用羽根部を経て径方向に導出されるものである請求項5記載の回転機。
  7. 回転部の磁極と回転駆動部の磁極構成体が、軸心方向一方側に回転部の磁極が位置し軸心方向他方側に回転駆動部の磁極構成体が位置する状態で軸心方向に相対し、回転部の軸心方向他方側に位置する遠心用羽根部の径方向内方に、前記磁極構成体の少なくとも一部が位置する請求項6記載の回転機。
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