JP3718604B2 - 高炉原料装入方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高炉原料装入方法に関し、特には微粉炭多量吹込み操業時における操業の安定性を維持する上で好適な高炉原料装入方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
高炉操業においては、焼結鉱、ペレット、塊成鉱等の高炉原料とコークスとが層状に交互に装入されるが、その装入の際、炉内半径方向の鉱石とコークスの重量比(以下この比をO/Cと略記する)を高精度に制御して、炉内のガス流分布、融着帯形状等を目標範囲内に維持管理すること、すなわち、中心流を適正に確保することが、高炉の安定操業を図る上で重要とされている。
【0003】
そして従来より、炉内半径方向のO/C分布を制御するために、ベル式装入装置を備えた高炉においてはムーバブルアーマの設定位置を適正に制御することが、またベルレス式装入装置を備えた高炉においては分配シュートの傾動角度を調節することが行われてきた。最近では別ルートの装入シュートを併設し、その装入シュートにより高炉中心部に高炉原料又は/及びコークスを直接装入する方法が提案されている。これらの方法を適正に利用し、炉内半径方向のO/C分布を高精度に制御することにより、ガス流れを制御しながらガス利用率〔ηCO= CO2/(CO+CO2)×100 〕を改善し、高炉の燃料比(銑鉄 1トンを製造するために必要な燃料重量)を低下させることができるとされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年精力的に実施されている微粉炭多量吹込み操業を行う場合は、装入コークス量が少ないため、炉内半径方向のO/C分布を適正に制御し、中心流を確保しながらガス利用率を高めることが困難になってきている。
【0005】
また、微粉炭多量吹き込み時には熱流比〔固体の熱容量/気体の熱容量〕が低下することにより炉頂温度が高くなるため、▲1▼炉壁及び炉頂からの熱損失の更なる増加や、▲2▼これまで飛散しなかったサイズのダストが飛散することによるダスト比の増加等の問題により、燃料比が上昇すると言った問題が出てきている。
【0006】
一方、高炉原料として、従来より用いられてきた焼結鉱、ペレット、塊成鉱の外に、近年、固体炭材(例えば石炭粉、コークス粉等)と粉鉱石又はダスト(炭素、酸化鉄等の混合物)にバインダーを加えて冷間成形された炭材内装コールドペレットあるいはコンポジットと称するものがある。そして、炭材内装コールドペレットを使用するとガス利用率が向上することが報告〔鉄と鋼(1986)S885, (93) コークス内装コールドペレットの高炉内還元反応解析,井上ら〕されているが、炭材内装コールドペレットあるいはコンポジットの製造にバインダーとしてセメント類を用いた場合には高炉内のスラグ比が上昇し通液性が悪化する等の問題が懸念される。特に微粉炭多量吹込み操業時には炉芯の不活性化等により炉下部の通気、通液性が悪化傾向にあるため、スラグ比を現状以上に上げることはできない。一方、これを改善してセメント類以外のバインダーを用いた場合には費用が高くコストメリットがなくなる。
【0007】
そこで、本発明は、上述したような事情を背景としてなしたものであって、その目的は、特に微粉炭多量吹込み操業において、通気、通液性を悪化させることなくガス利用率の向上を図ることにより燃料比を低下し得る高炉原料装入方法を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明に係る高炉原料装入方法(請求項1)は、粉鉱石と石炭粉の混合物を 350〜 550℃の温度に加熱した状態で熱間成形した塊成化物を、焼結鉱、ペレット、塊成鉱等の高炉原料に混合して高炉へ装入するものである。
【0009】
本発明では、粉鉱石と石炭粉の混合物を 350〜 550℃の温度に加熱した状態で熱間成形した塊成化物を、焼結鉱、ペレット、塊成鉱等の高炉原料に混合して高炉へ装入するものであるが、このようにして前記塊成化物を高炉へ装入すると、従来法(塊成化物を使用しない方法)では装入した鉱石が反応することのなかった低温域から、塊成化物中の石炭と鉱石が見かけ上直接還元反応(吸熱反応)を開始する。その時、反応により発生するガスはCOガスが主体なため、混合した焼結鉱、ペレット、塊成鉱等の原料の還元に利用される。その結果、Rist操業線図において、W点(ウスタイト−鉄平衡点)が右側に移行し、ガス利用率が向上し、燃料比が低下する。また、燃料として装入したコークスとCO2 ガスとの反応が塊成化物中に内装した石炭(炭素)が優先して利用されるため抑制され、コークスの粉発生量が低下するため高炉内の通気性が向上する。
【0010】
また、本発明で、塊成化物として、粉鉱石と石炭粉の混合物を 350〜 550℃の温度に加熱した状態で熱間成形したものを用いるのは、前記温度範囲内であればバインダーを用いることなく石炭粉を加熱した時に発現する粘結性を利用して、十分密度が高く、且つ圧潰強度の高い(50kg/個以上)塊成化物とすることができるためであり、またこれにより塊成化物と他の原料とを混合して高炉に装入して上記の作用効果を得ることができるためである。また、塊成化物はバインダーを用いることなく塊成化されているので、バインダーを用いて製造される炭材内装コールドペレットあるいはコンポジットとは異なり、バインダー使用によるコスト高の心配がない上に、バインダーとしてセメント類を用いた場合に問題となる、スラグ比上昇による通液性の悪化の問題もない。また、圧潰強度の高い塊成化物を用いることで、高炉の通気性の観点から問題となる粉発生が抑制できる。本発明の場合、石炭中に含まれている揮発分やタール分は、熱間成形時に大部分が脱揮及び脱タールしており、更に、塊成化物中の石炭割合は約20重量%程度で、高炉への塊成化物の装入量は少量のため、塊成化物を高炉に装入してもタール分の設備への付着は問題とはならない。
【0011】
そして、本発明の請求項2に係る高炉原料装入方法は、上記請求項1に係る高炉原料装入方法において、塊成化物の石炭粉として、ギーセラー最高流動度(MF)が LogMF>0.5 である石炭粉を用いるもので、このような LogMF>0.5 である石炭粉を用いた塊成化物であると、石炭粉を加熱した時に発現する粘結性を利用して、より密度及び圧潰強度の高い塊成化物とすることができ、またこれにより他の原料と混合して高炉に装入して上記の作用効果を得ることができるためである。また、このような作用効果をより効果的に得るためには、塊成化物の石炭粉として、ギーセラー最高流動度(MF)が LogMF>0.5 であることに加えて、更に熱間成形する際の加熱速度を 1℃/秒以上で昇温すること(請求項3)が好ましい。
【0012】
また、上述したように、本発明に係る高炉原料装入方法ではガス利用率を向上させ燃料比を低下させることができることから、従来よりも燃料比を高めることなく微粉炭多量吹き込み操業と併せて行うことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を説明する。
表1に示す粉鉱石と表2に示す石炭粉を約78:22(粉鉱石:石炭粉)の割合で混合し、その混合物を約 450℃の温度に加熱し、線圧約2ton/cmの成形圧で体積約6cm3の大きさの塊成化物に熱間成形した。その塊成化物の所定量を焼結鉱、ペレット、塊成鉱等の高炉原料に混合し、その混合した高炉原料を従来同様にコークスと交互に層状に高炉へ装入する。なお、本例では粉鉱石と石炭粉の混合割合(重量比)を粉鉱石/石炭粉=78/22としたが、石炭量は石炭中の炭素量と鉱石中のFe量に応じて、還元必要量以上にする必要がある。
【0014】
【表1】
【0015】
【表2】
【0016】
上記のように塊成化物を混合した高炉原料を高炉へ装入することにより、高炉操業において、高炉内の低温域から、塊成化物中の石炭と鉱石が見かけ上直接還元反応(吸熱反応)を開始するとともに、その反応により発生するガスはCOガスが主体であるため、混合して装入した焼結鉱、ペレット、塊成鉱等の原料の還元に利用され、ガス利用率が向上し、燃料比が低下する。また、燃料として装入したコークスとCO2 ガスとの反応が抑制され、コークスの粉発生量が低下するため高炉内の通気性が向上する。
【0017】
因みに、銑鉄トン当たり50kgの割合となる量の上記塊成化物を、焼結鉱、ペレット、塊成鉱等の高炉原料に混合し、その混合した高炉原料を装入して高炉操業を行い、その時の温度とCO含有率=CO/(CO +CO2)×100 〕の関係を調査した。その結果を図1に示す。また、比較のため、塊成化物を混合しない、従来の焼結鉱、ペレット、塊成鉱等の高炉原料による高炉操業時の温度とガス利用率の関係を図1に併せて示す。
【0018】
図1から明らかなように、塊成化物を混合装入すると高炉原料の還元反応が低温から始まっている。従って、Rist操業線図において、W点が右側に移行し、ガス利用率が向上し、燃料比が低下している。
今回、塊成化物を銑鉄 1トン当たり50kg装入しての高炉操業では、ガス利用率が 0.5%上昇し、燃料比が銑鉄 1トン当たり 4kg低下した。
【0019】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る高炉原料装入方法によれば、粉鉱石と石炭粉の混合物を 350〜 550℃の温度に加熱した状態で熱間成形した塊成化物を、焼結鉱、ペレット、塊成鉱等の高炉原料に混合して高炉へ装入することで、塊成化物中の石炭と鉱石による見かけ上の直接還元反応(吸熱反応)が、高炉内の低温域から開始し、またその反応により発生するガスはCOガスが主体であるため、混合した焼結鉱、ペレット、塊成鉱等の原料の還元に利用されるので、ガス利用率を向上でき、それに伴い燃料比を低下させることができる。また、燃料として装入したコークスとCO2 ガスとの反応が抑制されることから、コークスの粉発生量が低下できるとともに、高炉内の通気性が向上するので、高炉への微粉炭吹込み操業が効果的に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】温度とCO含有率=CO/(CO +CO2)×100 の関係を示す図である。
Claims (4)
- 粉鉱石と石炭粉の混合物を 350〜 550℃の温度に加熱した状態で熱間成形した塊成化物を、焼結鉱、ペレット、塊成鉱等の高炉原料に混合して高炉へ装入することを特徴とする高炉原料装入方法。
- 鉱石粉とギーセラー最高流動度(MF)が LogMF>0.5 である石炭粉の混合物を 350〜 550℃の温度に加熱した状態で熱間成形した塊成化物を、焼結鉱、ペレット、塊成鉱等の高炉原料に混合して高炉へ装入することを特徴とする高炉原料装入方法。
- 鉱石粉とギーセラー最高流動度(MF)が LogMF>0.5 である石炭粉の混合物を 1℃/秒以上の加熱速度で昇温し 350〜 550℃の温度に加熱した状態で熱間成形した塊成化物を、焼結鉱、ペレット、塊成鉱等の高炉原料に混合して高炉へ装入することを特徴とする高炉原料装入方法。
- 微粉炭吹込み量が銑鉄 1トン当たり 100kg以上である高炉において、請求項1乃至3のいずれかの高炉原料装入方法を実施することを特徴とする高炉原料装入方法。
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