JP3717662B2 - レバーコンビネーションスイッチ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車両にワイパスイッチやターンシグナルスイッチとして装備するに好適なレバーコンビネーションスイッチに関する。
【0002】
【従来の技術】
ワイパスイッチの一形式として、図4に示すようにレバーaのシャフト部bにボリューム抵抗基板cを固定したインシュレータdを嵌着するとともにミドルノブボデイeを嵌着し、ミドルノブボディeに回転可能に嵌合したボリュームノブfにボリューム抵抗基板cに摺接するボリュームコンタクトgを固着してフロントワイパの間欠作動速度を連続的に可変調整するロアロータリースイッチSW1を構成し、シャフト部bに嵌着したインシュレータhに固定接点iを固着するとともにアッパノブjを回転可能に組付け、固定接点iに摺接する可動接点kをアッパノブjと一体回転するコンタクトホルダーlに固着してリヤワイパの作動をオン、オフ制御するアッパロータリースイッチSW2を構成したレバーコンビネーションスイッチが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来のレバーコンビネーションスイッチでは、アッパロータリースイッチSW2の固定接点iに一端を接続したコードmを外部に取り出すためシャフト部bに軸心方向に延びるスリットnを形成し、スリットnからシャフト部bの内部にコードを通してロアロータリースイッチSW1部分を通過させている。
このようにスリットnを形成しているためシャフト部bの剛性が低く、レバーaの操作時にシャフト部bが撓み易く、アッパロータリーノブjとミドルノブボデイeとの間に内部が見えるほどの隙間が生じることもある。
本発明はかかる点に鑑み、複数のロータリースイッチを組付けたレバーコンビネーションスイッチにおけるレバーの撓みを小さくすることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、レバーのシャフト部に第1固定接点とミドルノブボデイを固定し、ミドルノブボディに回転可能に嵌合したロアロータリーノブに前記第1固定接点に摺接する第1可動接点を一体に設けてロアロータリースイッチを構成し、前記シャフト部に第2固定接点を固定するとともにアッパノブを回転可能に組付け、前記第2固定接点に摺接する第2可動接点をアッパノブに一体に設けてアッパロータリースイッチを構成したレバーコンビネーションスイッチであって、前記ミドルノブボデイに第1通孔を形成した筒部を設けるとともに前記ロアロータリーノブに前記シャフト部を中心とする円弧形を有する第2通孔を形成し、該第2通孔に前記筒部を挿通し、両通孔に前記第2固定接点に一端を接続したコードを挿通したことを特徴とする。
【0005】
【発明の作用・効果】
請求項1に記載の発明によれば、第2固定接点のコードをミドルノブボディの第1通孔とロアロータリーノブの第2通孔を通してレバー外部へ取り出すことができる。そのためシャフト部に第2固定接点のコードを通すためのスリットを形成する必要がなくなるので、シャフト部の剛性が大きくなり、レバーの撓みを少なくできる。
また、筒部に第1通孔を形成し、第2通孔をシャフト部を中心とする円弧形に形成したので、ロアロータリーノブを回転操作したとき筒部が第2通孔と干渉することなく筒部を第2通孔に挿通できる。
このように、第1通孔を有する筒部を第2通孔に挿通して両通孔にコードを挿通するので、ロアロータリーノブの回転操作によるコードの捻れを確実に防止できる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を図面に基づき説明するに、図1及び図2には本発明の一実施形態に係るワイパスイッチ用のレバーコンビネーションスイッチ10が示されている。当該レバーコンビネーションスイッチ10は中空のシャフト部11とロアノブボディ12を一体成形したレバー13を備え、シャフト部11にフロントワイパの間欠作動時間を調整するためのロアロータリースイッチSW1とリヤワイパの作動をオン、オフ制御するアッパロータリースイッチSW2が組付けられている。
【0007】
ロアロータリースイッチSW1はシャフト部11に嵌着したロアインシュレータ14に固定した第1固定接点15と、シャフト部11に嵌着したミドルノブボデイ16に回転可能に嵌合したロアロータリーノブ17と、ロアロータリーノブ17に固定され第1固定接点15に摺接する可動接点18を備えている。
本実施形態に係るレバーコンビネーションスイッチ10では第1固定接点15としてボリューム抵抗基板がロアインシュレータ14に固着されている。第1固定接点15に一端を接続したコード19はシャフト部11とロアノブボディ12の間を通してチューブ20に挿通され、このチューブ20を通してレバー13の下端部から取り出されている。
【0008】
アッパロータリースイッチSW2はシャフト部11に嵌着したアッパインシュレータ21に固定した第2固定接点22と、シャフト部11に回転可能に嵌合したコンタクトホルダー23に固定され第2固定接点22に摺接する第2可動接点24と、シャフト部11の先端部に嵌着してコンタクトホルダー23を抜け止めするステータ25と、ステータ25に回転可能に嵌合するとともにピン26でコンタクトホルダー23に連結されたアッパロータリーノブ27を備えている。
【0009】
図2に示すように、ミドルノブボデイ16の底部中心にシャフト部11が挿通される中心孔16aが形成され、中心孔16aの内端部にはシャフト部11に形成した係合凹部11aに係合する係合片16bが成形されている。ミドルノブボディ16の底部の縁には第1通孔16cを形成した筒部16dが凸設されている。
一方、ロアロータリーノブ17の底部内側にはシャフト部11が挿通される中心筒部17aと、節度スプリング28及び節度ボール29を装着する節度用筒部17bが凸設されている。さらに、底部には第2通孔17cが形成されている。
【0010】
第2通孔17cは図3に示すようにシャフト部11の軸心を中心とする中心角がほぼ90度の円弧形に形成されている。一方、筒部16dの外形も第2通孔17cとほぼ同じ曲率半径を有する円弧形に成形されている。
第2固定接点22に一端を接続したコード30は第2通孔17cに挿入した筒部16dの第1通孔16cに挿通してロアロータリーノブ17の底面から引き出し、チューブ20を通してレバー13の下端部から取り出されている。
なお、符号31,32はそれぞれアッパロータリーノブ27用の節度スプリングと節度ボールであり、ステータ23に形成した穴23aに装着されている。また、第1インシュレータ14と第2インシュレータ21にはミドルノブボデイの係合片16bと同じ係合片が成形されており、これら係合片をシャフト部11の係合凹部に係合してシャフトに固定されている。
【0011】
本実施形態に係るレバーコンビネーションスイッチ10の構造は以上の通りであって、レバー13の回動操作によってフロントワイパの作動をオン、オフ制御し、ロアロータリーノブ17を回転操作してフロントワイパの間欠作動速度を調整する。図3の(A)〜(C)に示すように、ロアロータリーノブ17を回転操作して間欠作動速度を低速、中速、高速に調整する。このときミドルノブボデイ16に凸設した筒部16dの相対位置が円弧形の第2通孔17c中で変位する。リヤワイパを作動させるにはアッパロータリーノブ27を回転操作する。
しかして本実施形態に係るレバーコンビネーションスイッチ10によれば、第2固定接点22のコード30をミドルノブボディ16の第1通孔16cとロアロータリーノブ17の第2通孔17cを通してレバー13外部へ取り出すことができる。そのためシャフト部11に第2固定接点22のコード30を通すためのスリットを形成する必要がなくなるので、シャフト部11の剛性が大きくなり、レバー13の撓みを少なくできる。
さらに、第2通孔17cと筒部16dを円弧形にしたので、ロアロータリーノブ17を回転操作したとき筒部16dが第2通孔17cと干渉しない。しかして、第1通孔16cを有する筒部16dを第2通孔17cに挿通して両通孔16c,17cにコード30を挿通するので、ロアロータリーノブ17の回転操作によるコード30の捻れを確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係るレバーコンビネーションスイッチを示す断面図である。
【図2】 同レバーコンビネーションスイッチを示す分解斜視図図である。
【図3】 図1の3−3線から見た端面図である。
【図4】 従来のレバーコンビネーションスイッチを示す断面図である。
【符号の説明】
10…レバーコンビネーションスイッチ、11…シャフト部、15…第1固定接点、16…ミドルノブボデイ、16c…第1通孔、16d…筒部、17…ロアロータリーノブ、17c…第2通孔、18…第1可動接点、21…第2インシュレータ、22…第2固定接点、24…第2可動接点、27…アッパロータリーノブ、SW1…ロアロータリースイッチ、SW2…アッパロータリースイッチ。

Claims (1)

  1. レバーのシャフト部に第1固定接点とミドルノブボデイを固定し、ミドルノブボディに回転可能に嵌合したロアロータリーノブに前記第1固定接点に摺接する第1可動接点を一体に設けてロアロータリースイッチを構成し、前記シャフト部に第2固定接点を固定するとともにアッパノブを回転可能に組付け、前記第2固定接点に摺接する第2可動接点をアッパノブに一体に設けてアッパロータリースイッチを構成したレバーコンビネーションスイッチであって、
    前記ミドルノブボデイに第1通孔を形成した筒部を設けるとともに前記ロアロータリーノブに前記シャフト部を中心とする円弧形を有する第2通孔を形成し、該第2通孔に前記筒部を挿通し、両通孔に前記第2固定接点に一端を接続したコードを挿通したことを特徴とするレバーコンビネーションスイッチ。
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