JP3717164B2 - コンクリート用アンカースリーブとその製造法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はコンクリート用アンカースリーブとその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、図23〜26に例示するようなコンクリート用の金属拡張アンカーが、天井材や床材、壁材、サッシ材などの各種被取付け物(M)をコンクリート構造物(C)の表面へ後付け固定するために使用されている。
【0003】
上記金属拡張アンカーはアンカースリーブ(a)と、その中空内部へ通し込みセットされる芯軸(b)とから成る組立品であり、そのアンカースリーブ(a)における円筒型胴体の先端側には十文字型の拡張用割溝(1)が切り欠かれている一方、芯軸(b)の先端側は径大な截頭円錐型の拡張用楔(2)として張り出し形成されている。
【0004】
そして、このような組立品の金属拡張アンカーをコンクリート構造物(C)の埋込み孔(3)へ挿入した後、アンカースリーブ(a)を外方から打ち込み、その先端側の拡張用割溝(1)を上記芯軸(b)の拡張用楔(2)により押し開き拡張させて、コンクリート構造物(C)への喰い付き状態に埋設一体化し、その後芯軸(b)の雄ネジ部(4)へ外方から固定ナット(5)を螺合締結することにより、その各種の被取付け物(M)をコンクリート構造物(C)の表面へ後付け固定するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような金属拡張アンカーのアンカースリーブ(a)を製造する場合、所要長さの鋼棒素材からパーツフォーマーを用いて、段階的に塑性加工することにより円筒化し、その円筒型胴体の先端側へ丸鋸によって、十文字型の拡張用割溝(1)を切削加工しなければならず、少なくとも2工程を要する。
【0006】
つまり、前工程における鋼棒素材からの段階的な塑性加工は、その比較的短時間での効率良く実行できるにも拘らず、引き続く後工程での丸鋸を用いた拡張用割溝(1)の切削加工には、それ以上の長時間を要する実情であり、そのため未だアンカースリーブ(a)の量産効果を最大限に発揮させることができず、量産上の隘路となっている。
【0007】
又、上記アンカースリーブ(a)の製品としても、折角鋼棒素材からの塑性変形作用により展延・緻密化された金属組織が、その十文字型拡張用割溝(1)の切削加工を受けて、爾後的に分断・弱体化されてしまう結果となり、コンクリート構造物(C)に対する耐久的なアンカー性能の低下と不安定を招くのである。
【0008】
更に言えば、上記アンカースリーブ(a)を鋼棒素材からの段階的な塑性加工に代えて、鋼管素材から単純に寸法切り加工する製造法もあるが、これでもその後工程での丸鋸を用いて、上記十文字型の拡張用割溝(1)を切削加工しなければならないことに変りはなく、やはり上記問題を生じるのであり、塑性加工品に比して耐久強度も低下する。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明はこのような課題の改良を企図しており、そのためのコンクリート用アンカースリーブとして、一定厚みを備えた円筒型胴体の筒芯方向に沿い所要長さだけ平行に延在する複数の拡張用凹条溝を、その胴体の外周面又は/及び内周面から陥没する深さがコンクリート構造物の埋込み孔に挿入される先端側へ行く程、徐々に深くなるテーパー形態として塑性加工することにより、これとの相対的に残留する最も薄肉部分の先端面から、上記胴体を押し開き拡張させることができるように設定したことを特徴とし、
【0010】
又、上記アンカースリーブの製造法として、所要長さにカットされた鋼棒素材の両端面を予備すえ込み加工した後、その予備すえ込み加工品の先端面と基端面から各々パンチを順次押し込むことにより、一定深さの凹溝を深絞り加工し、
【0011】
その深絞り加工と一挙同時か又はその後、上記深絞り加工品における先端側の外周面又は/及び内周面から長手方向に沿って平行に陥没する複数の拡張用凹条溝を、上記凹溝へ押し込まれるパンチから対応的に外向くテーパー凸条又は/及び上記深絞り加工品を包囲するダイスから対応的に内向くテーパー凸条により、その深さが先端側へ行く程徐々に深くなるテーパー型に造形し、
【0012】
その造形加工品における両凹溝の相互間に未だ仕切り状態として介在している残留肉部を、引き続きパンチにより打ち抜いて、上記凹溝が合致連通する円筒型に仕上げることを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基いて本発明を詳述すると、図1〜3はその本発明に係るコンクリート用アンカースリーブ(A)の第1実施形態を示しており、(10)は炭素鋼や合金鋼などの後述する鋼棒素材(B)から塑性加工、就中冷間鍛造された胴体であって、一定の長さ(L)(例えば約40mm)と直径(D)(例えば約13.8mm)並びに厚み(T)(例えば約2mm)を備えた円筒型をなしている。
【0014】
(11a)はこのような円筒型胴体(10)におけるコンクリート構造物(C)への挿入用となる先端側を異形断面形状として、その先端側に薄肉部分(P)を塑造するための拡張用凹条溝であり、その放射対称型に分布する複数(図例では合計4条)が上記胴体(10)の筒芯方向に沿って、所要長さ(L1)(例えば約25mm)だけ平行に列設されている。
【0015】
しかも、その各拡張用凹条溝(11a)の開口幅(W)は悉く均等であるが、同じく深さ(G)は上記胴体(10)の先端側へ行く程、徐々に深くなるテーパー形態として陥没されており、その胴体(10)の一定な厚み(T)が拡張用凹条溝(11a)の陥没と相対して、先端側へ行く程徐々に薄く変化し、その最も薄肉部分(P)となる先端面から胴体(10)を押し開き拡張させることができるようになっている。
【0016】
この点、図1〜3に示したアンカースリーブ(A)の第1実施形態では、その複数の拡張用用凹条溝(11a)を円筒型胴体(10)の外周面から、先端側へ行く程徐々に深くなるテーパー形態として陥没させているが、これとの相対的に残留する薄肉部分(P)の塑造に基いて、上記胴体(10)を先端面から押し開き拡張させることができる限り、図4、5の第2実施形態に示す如く、その複数の拡張用凹条溝(11b)を円筒型胴体(10)の内周面から上記と同様なテーパー形態に陥没させても良い。
【0017】
又、図6〜8の第3、4実施形態に示す如く、円筒型胴体(10)の外周面と内周面とから言わば背中合わせ状態に対応位置する拡張用凹条溝(11a)(11b)の複数づつを陥没させることにより、その相互間を胴体(10)の先端側へ行く程徐々に薄くなる薄肉部分(P)として塑造することも可能である。
【0018】
その場合、図6、7の第3実施形態では胴体(10)の外周面から陥没する拡張用凹条溝(11a)を、その深さ(G)が所要長さ(L1)分の全体的に均一なストレート形態とし、同じく胴体(10)の内周面から陥没する拡張用凹条溝(11b)を、その深さ(G)が上記のように変化するテーパー形態として相違させているが、その逆となる図8の第4実施形態に示す構成を採用しても良い。
【0019】
その第3、4実施形態の何れにあっても、上記胴体(10)の外周面から陥没する拡張用凹条溝(11a)がその筒芯方向に沿って延在する所要長さ(L1)と、同じく胴体(10)の内周面から陥没する拡張用凹条溝(11b)が筒芯方向に沿って延在する所要長さ(L2)とを、一定差(H)だけ互いに長短変化させて、その相互間に上記胴体(10)の中程度となる薄肉部分(Z)を塑造することにより、その胴体(10)の厚み(T)を先端側から基端側へ、段階的に厚く移行させることが好ましい。
【0020】
その意味から言えば、図1〜8の第1〜4実施形態の場合上記拡張用凹条溝(11a)(11b)を、円筒型胴体(10)における全体長さ(L)との関係上、その約半分を占める程度の比較的短かい所要長さ(L1)(L2)として、上記胴体(10)の先端側へ部分的に陥没させているが、その拡張用凹条溝(11a)(11b)の所要長さ(L1)(L2)が後述する拡張用楔の有効長さよりも長い寸法である限り、その所要長さ(L1)(L2)を図9の第5実施形態に示す如く、胴体(10)の全体長さ(L)と等しく設定してもさしつかえない。
【0021】
又、上記第1〜5実施形態の何れにあっても、円筒型胴体(10)の挿入用となる先端側にはコンクリート構造物(C)への喰い付き力を昂めるため、その外周面から一定深さだけ陥没するリング状凹周溝(12)の複数を、上記拡張用凹条溝(11a)(11b)と直交する関係の円周方向に沿い転造加工して、その全体的な断面波型又は断面鋸歯型に賦形することが望ましい。
【0022】
更に、図10の第6実施形態から明白なように、上記円筒型胴体(10)における天井材や床材、壁材などの各種被取付け物(M)が取り付けられる基端側へ、後述の固定ボルトと螺合締結される雌ネジ(13)を、やはり転造加工によって刻設することもできる。
【0023】
図11は本発明に係るアンカースリーブ(A)の製造工程順序を示しており、その製造に当っては同図の矢印から明白なように、鋼棒素材(B)からの塑性加工、就中冷間鍛造によって次の通り段階的に成形するのである。
【0024】
即ち、図1〜3の第1実施形態に基いて、そのアンカースリーブ(A)の製造法を説明すると、所要長さ(L3)にカットされた炭素鋼や合金鋼などの鋼棒素材(B)を用意し、その鋼棒素材(B)の一端面(先端面)に先ず第1工程(I)での予備すえ込み加工を行なって、浅い円錐受皿型の凹欠(14)を付与した後、図示の上下に反転させた第2工程(II)での予備すえ込み加工により、同じく鋼棒素材(B)の他端面(基端面)にもやはり浅い円錐受皿型の凹欠(15)を施す。
【0025】
そして、このような両端面の予備すえ込み加工品を引き続く第3工程(III)でのダイス(16)へ、上下の反転状態に嵌合セットした上、その先端面の上記凹欠(14)から丸棒状のパンチ(17)を押し込むことにより、追って製品−アンカースリーブ(A)の円筒型胴体(10)となり得る一定深さ(G1)の凹溝(18)を第1次的に深絞り加工する。
【0026】
次に、その先端面の第1次的な深絞り加工品を第4工程(IV)でのダイス(19)へ、再度上下の反転状態に嵌合セットして、残る基端面の上記凹欠(15)から丸棒状のパンチ(20)を押し込むことにより、やはりアンカースリーブ(A)の円筒型胴体(10)となり得る一定深さ(G2)の凹溝(21)を第2次的に深絞り加工する。
【0027】
しかも、その第2次的な深絞り加工と一挙同時に、その深絞り加工品を包囲するダイス(19)の成形孔から内向くテーパー凸条(22)によって、これが対応位置する上記深絞り加工品における先端側の外周面へ、所要長さ(L1)だけ筒芯方向に沿って陥没する平行な複数の拡張用凹条溝(11a)を、その深さ(G)が先端側へ行く程徐々に深くなるテーパー型に造形して、その拡張用凹条溝(11a)の造形部分を対応的に厚みが変化する薄肉部分(P)として残留させる。
【0028】
上記ダイス(19)のテーパー凸条(22)が拡張用凹条溝(11a)と雌雄関係の成形型として、その第2次的な深絞り加工品の先端側へ行く程、徐々に背高く内向きに突出する対応的なテーパー型をなしていることは、言うまでもない。
【0029】
この第4工程(IV)において、当初の鋼棒素材(B)は目的とする円筒型胴体(10)の一定長さ(L)まで展延・緻密化されることになるが、上記先端面の凹溝(18)と基端面の凹溝(21)との相互間には、未だ残留肉部(23)が仕切り状態に介在している。
【0030】
そこで、上記拡張用凹条溝(11a)が成形された第2次的な深絞り加工品を、引き続き第5工程(V)でのダイス(24)へ上下反転させることなく嵌合セットして、丸棒状のパンチ(25)を押し込み、上記仕切り状態の残留肉部(23)を打ち抜き貫通させることにより、その先端面の凹溝(18)と基端面の凹溝(21)とが合致連通したアンカースリーブ(A)として、その円筒型に成形完了するのである。尚、図11の符号(26)(27)は第3、4工程(III)(IV)での加工品を各々ダイス(16)(19)から突き出すノックアウトピンである。
【0031】
このようなアンカースリーブ(A)の円筒型胴体(10)について、その先端側の外周面を引き続き転造加工することにより、コンクリート構造物(C)への喰い付き用となる全体的な断面波型又は断面鋸歯型の凹周溝(12)を付与したり、或いは胴体(10)における基端側の内周面に各種被取付け物(M)の取り付け用となる雌ネジ(13)を、やはり転造加工によって刻設したりすることもできることは、既に述べた通りである。
【0032】
又、図4、5の第2実施形態として示したアンカースリーブ(A)を製造する場合には、上記第4工程(IV)での内向きテーパー凸条(22)を備えたダイス(19)の使用に代えて、図12のような外向きテーパー凸条(28)を備えたパンチ(29)の使用により、第3工程(III)での先端面へ凹溝(18)を成形する第1次的な深絞り加工と一挙同時に、その深絞り加工品における先端側の内周面へ、所要長さ(L2)だけ筒芯方向に沿って陥没する平行な複数の拡張用凹条溝(11b)を、その深さ(G)がやはり先端側へ行く程徐々に深くなるテーパー型に造形すれば良い。(30)はその第3工程(III)でのダイスを示している。
【0033】
つまり、上記第2実施形態のアンカースリーブ(A)では、その拡張用凹条溝(11b)の成形型となるテーパー凸条(28)が、丸棒状パンチ(29)から第1次的な深絞り加工品の先端側へ行く程、徐々に背高く外向きに突出する対応的なテーパー型をなしているわけであり、このような拡張用凹条溝(11b)を引き続く第4工程(IV)でのダイス(31)へ、上下の反転状態に嵌合セットした上、残る基端面から丸棒状のパンチ(32)を押し込むことにより、一定深さ(G2)の凹溝(21)を第2次的に深絞り加工することとなる。
【0034】
更に、図6、7の第3実施形態として示したアンカースリーブ(A)を製造する場合には、図12と対応する図13から明白なように、やはり外向きテーパー凸条(33)を備えたパンチ(34)の使用により、その先端面の凹溝(18)を成形する第3工程(III)での第1次的な深絞り加工と一挙同時に、その深絞り加工品における先端側の内周面へ、所要長さ(L2)だけ筒芯方向に沿って陥没する平行な複数の拡張用凹条溝(11b)を、その深さ(G)が先端側へ行く程徐々に深くなるテーパー型に造形する。(35)はその第3工程(III)でのダイスである。
【0035】
そして、引き続く第4工程(IV)でのダイス(36)として、その成形孔からの突出高さが全長に亘って均一な内向きストレート凸条(37)を備えたそれの使用により、その第1次的な深絞り加工品における先端側の外周面へ、所要長さ(L1)だけ筒芯方向に沿って陥没する平行な複数の拡張用凹条溝(11a)を、その深さ(G)が所要長さ(L1)分の全体的に均一なストレート型として成形し、その外周面の凹条溝(11a)と上記内周面の凹条溝(11b)とが背中合わせ状態となる相互間を、先端側へ行く程徐々に薄く変化する薄肉部分(P)として造形すれば良い。(38)はその第4工程(IV)での凹溝(21)を基端面へ深絞り加工するための丸棒状パンチである。
【0036】
図14は図13と対応する第4実施形態に係るアンカースリーブ(A)の製造工程を示しており、その第3工程(III)でのパンチ(34)が外向きストレート凸条(39)を備えたそれとし、引き続く第4工程(IV)でのダイス(36)が内向きテーパー凸条(40)を備えたそれとして使用することにより、図13の上記第3実施形態に係るアンカースリーブ(A)の製造法に準じて、図8の第4実施形態に示したアンカースリーブ(A)を製造することができる。
【0037】
更には、その第3工程(III)でのパンチ(34)から外向きテーパー凸条(33)を、第4工程(IV)でのダイス(36)から内向きテーパー凸条(40)を各々突出させておくことにより、円筒型胴体(10)の先端側へ行く程徐々に深く陥没変化する拡張用凹条溝(11a)(11b)を成形することも可能である。
【0038】
図12〜14の第2〜4実施形態に係るアンカースリーブ(A)の製造法における第3、4工程以外の工程は、図1〜3の第1実施形態に係るアンカースリーブ(A)のそれと実質的に同一であるため、その図12〜14に図11との対応符号を記入するにとどめて、その詳細な説明を省略する。
【0039】
尚、図示の製造工程では加工品を次工程でのダイスへ嵌合セットするに当り、上下反転させる旨として説明したが、その上下反転させることなく嵌合セットして、前工程との逆方向からパンチを押し込むこともあり得る。
【0040】
図15は上記第1実施形態に係るコンクリート用アンカースリーブ(A)の使用状態を示しており、これはその円筒型胴体(10)の中空内部へ先端側から予じめ抜き差し自在に通し込みセットされる芯軸(41)との組立品として、コンクリート構造物(C)へ埋設一体化されることになる。
【0041】
その芯軸(41)は、図16のような上記アンカースリーブ(A)よりも長い一定の長さ(L4)(例えば約70mm)と直径(D1)(例えば約10mm)を備えた鋼棒から成るが、そのコンクリート構造物(C)への挿入用となる先端側だけは、ストレート部(42)から先端へ行く程徐々に径大なほぼ截頭円錐型の拡張用楔(43)として張り出し形成されている。
【0042】
しかも、その拡張用楔(43)の最大外径(D2)は上記アンカースリーブ(A)の直径(D)とほぼ等しい寸法(先に例示した約13.8mm)に設定されており、そのアンカースリーブ(A)と芯軸(41)との組立状態において、コンクリート構造物(C)の埋込み孔(44)へ円滑に正しく挿入できるようになっている。
【0043】
又、同じく拡張用楔(43)の有効長さ(L5)は上記アンカースリーブ(A)における拡張用凹条溝(11a)(11b)の長さ(L1)(L2)よりも短かい寸法として、その芯軸(41)の拡張用楔(43)によりアンカースリーブ(A)を先端面から円滑・確実に押し開き拡張させることができるようになってもいる。
【0044】
更に、芯軸(41)における被取付け物(M)の取り付け用となる基端側は、上記ストレート部(42)の直径(D1)とほぼ等しい山径を有する雄ネジ部(45)として刻成されており、その雄ネジ部(45)がコンクリート構造物(C)の表面から外方へ突出することになる。つまり、上記芯軸(41)はその先端側に径大な拡張用楔(43)を備えた所謂テーパーボルトとして具体化されているのである。
【0045】
上記コンクリート用アンカースリーブ(A)の使用に当っては、その円筒型胴体(10)の中空内部へ芯軸(41)が通し込みセットされた予じめの組立品として、コンクリート構造物(C)にドリリング加工された埋込み孔(44)へ、その先端側から図17のような植え込み状態に挿入する。
【0046】
その状態では、上記芯軸(41)の基端側をなす雄ネジ部(45)のみならず、アンカースリーブ(A)の基端側もコンクリート構造物(C)の表面から外方へ突出するため、その芯軸(41)へ外方から抜き差し自在に差し込み套嵌させた専用の打込み棒(46)を、作業者が図外のハンマーで叩打することにより、上記アンカースリーブ(A)を芯軸(41)との相対的に奥深く打ち込み進入させ、その拡張用凹条溝(11a)(11b)に基いて先端側から芯軸(41)の拡張用楔(43)に沿って押し開き拡張させることにより、コンクリート構造物(C)への抜け止め状態に強く喰い付き一体化させるのである。
【0047】
殊更、上記アンカースリーブ(A)を打込み棒(46)とその叩打用ハンマーによって、コンクリート構造物(C)の埋込み孔(44)へ打ち込み進入させる作業法に代えて、その打込み棒(46)に相当する専用アダプター(治具)(47)の先端部を、図18のように上記芯軸(41)の雄ネジ部(45)と螺合締結する一方、同じくアダプター(47)の基端部を上記ハンマーに相当する回転動力工具(48)のスピンドル(出力軸)(49)へ一体回転可能に差し込み連結して、そのアダプター(47)により上記アンカースリーブ(A)を外方から押え付け拘束すると同時に、上記芯軸(41)を回転させて相対的に引き出すことにより、その芯軸(41)の拡張用楔(43)に沿ってアンカースリーブ(A)をやはり先端面から押し開き拡張させることが望ましい。
【0048】
このような作業法を採用するならば、上記芯軸(41)の回転トルクを数値化することが可能となるため、そのアンカースリーブ(A)の押し開き拡張度や延いてはコンクリート構造物(C)への埋設施工状態を、作業者毎のバラツキなく常時均一に管理し得るからである。
【0049】
何れにしても、このようなコンクリート構造物(C)の埋込み孔(44)に対するアンカースリーブ(A)の埋設状態では、上記芯軸(41)の雄ネジ部(45)だけが、図15のようにコンクリート構造物(C)の表面から突出する結果、その雄ネジ部(45)へ外方から固定ナット(50)を螺合締結することにより、天井材や床材、壁材、サッシ材などの各種被取付け物(M)をコンクリート構造物(C)の表面へ後付け一体化させれば良い。(51)(52)はその被取付け物(M)と固定ナット(50)との相互間に介挿された平座金とバネ座金である。
【0050】
その場合、図15では芯軸(41)をテーパーボルトとして、その雄ネジ部(45)へ螺合締結される固定ナット(50)により、被取付け物(M)を後付け固定するようになっているが、上記芯軸(41)として先端側にアンカースリーブ(A)の拡張用楔(43)を具備する限り、図19のような雄ネジ部(45)が無いストレートな丸棒を採用して、そのコンクリート構造物(C)の表面から突出する基端側へ、被取付け物(M)を溶接一体化しても良い。
【0051】
又、上記芯軸(41)として図20のような異形棒鋼を採用し、これを被取付け物(M)であるコンクリートブロック塀などの補強鉄筋として、そのブロック塀などをコンクリート構造物(C)の表面へ後付け固定することもできる。
【0052】
更に、上記アンカースリーブ(A)の中空内部へ通し込みセットされる長い芯軸(41)に代えて、図21のようなアンカースリーブ(A)より短かい一定長さ(L6)の鋼塊から成るプラグ(53)と組立使用することも可能であり、そのプラグ(53)はやはりアンカースリーブ(A)における拡張用凹条溝(11a)(11b)の所要長さ(L1)(L2)よりも短かい有効長さ(L5)の截頭円錐型をなす拡張用楔(43)のほか、その基端側に穿設された雌ネジ(54)も具備している。
【0053】
そのため、その使用状態を示した図21から明白なように、やはりアンカースリーブ(A)を打込み棒(46)とその叩打用ハンマーにより、コンクリート構造物(C)の埋込み孔(44)へ奥深く打ち込み進入させて、その喰い付き状態に埋設一体化した後、上記プラグ(53)の雌ネジ(54)へ外方から固定ボルト(55)を螺合締結することにより、コンクリート構造物(C)の表面へその耐震補強鋼板などの被取付け物(M)を後付け固定することができる。
【0054】
他方、図10に示した上記第6実施形態のアンカースリーブ(A)は、その円筒型胴体(10)の先端側から予じめ圧入一体化された拡張用楔(43)との組立品として使用することができる。その拡張用楔(43)は鋼塊からの截頭円錐型又は弾丸型をなし、上記アンカースリーブ(A)における拡張用凹条溝(11a)(11b)の所要長さ(L1)(L2)よりもやはり短かい有効長さ(L5)を具備している。
【0055】
そのため、図22の使用状態から明白なように、やはり打込み棒(46)とその叩打用ハンマーにより、そのアンカースリーブ(A)をコンクリート構造物(C)の埋込み孔(44)へ打ち込み進入させて、その喰い付き状態に埋設一体化した後、上記アンカースリーブ(A)の雌ネジ(13)へ外方から固定ボルト(56)を螺入締結することにより、コンクリート構造物(C)の表面へ各種の被取付け物(M)を後付け固定することができる。
【0056】
要するに、本発明のコンクリート用アンカースリーブ(A)は被取付け物(M)との相関々係において、各種の芯軸(41)やプラグ(53)、拡張用楔(43)と組立使用できるわけであり、汎用性を有する。
【0057】
【発明の効果】
以上のように、本発明のコンクリート用アンカースリーブ(A)ではその構成上、一定厚み(T)を備えた円筒型胴体(10)の筒芯方向に沿い所要長さ(L1)(L2)だけ平行に延在する複数の拡張用凹条溝(11a)(11b)を、その胴体(10)の外周面又は/及び内周面から陥没する深さ(G)がコンクリート構造物(C)の埋込み孔(44)に挿入される先端側へ行く程、徐々に深くなるテーパー形態として塑性加工することにより、これとの相対的に残留する最も薄肉部分(P)の先端面から、上記胴体(10)を押し開き拡張させることができるように設定してあるため、冒頭に述べた従来技術のような十文字型の拡張用割溝(1)を、特別な丸鋸の使用によって切削加工する必要がなく、全体的な塑性加工品として耐久強度に富む安価なアンカースリーブ(A)を容易に得られる効果がある。
【0058】
特に、請求項2の構成を採用するならば、その拡張用凹条溝(11a)(11b)における所要長さ(L1)(L2)の一定差(H)だけ互いに長短変化する個所を、円筒型胴体(10)の中程度に塑造された薄肉部分(Z)として、その胴体(10)を先端側から一層円滑・確実に押し開き拡張させ得る効果があり、上記拡張用凹条溝(11a)(11b)の塑性加工も容易に行なえる。
【0059】
更に、請求項3の構成を採用するならば、その全体的な断面波型又は断面鋸歯型として転造加工された円筒型胴体(10)の喰い付き用凹周溝(12)により、コンクリート構造物(C)への喰い付き力を昂めることができ、アンカー性能の高く安定した製品を得られる効果がある。
【0060】
他方、請求項4に記載したコンクリート用アンカースリーブ(A)の製造法によれば、鋼棒素材(B)からの連続した塑性加工のみによって、その拡張用凹条溝(11a)(11b)も含む全体の成形を短時間での効率良く行なえ、この種多量に使うアンカースリーブ(A)の量産効果を最大限に発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るアンカースリーブの第1実施形態を示す側面図である。
【図2】図1の2−2線断面図である。
【図3】図1の3−3線断面図である。
【図4】本発明に係るアンカースリーブの第2実施形態を示す断面図である。
【図5】図4の5−5線断面図である。
【図6】本発明に係るアンカースリーブの第3実施形態を示す断面図である。
【図7】図6の7−7線断面図である。
【図8】本発明に係るアンカースリーブの第4実施形態を示す断面図である。
【図9】本発明に係るアンカースリーブの第5実施形態を示す半欠截断面図である。
【図10】本発明に係るアンカースリーブの第6実施形態を示す半欠截断面図である。
【図11】本発明に係る第1実施形態の製造工程図である。
【図12】本発明に係る第2実施形態の製造工程図として、図11に対応する第3、4工程を示している。
【図13】本発明に係る第3実施形態の製造工程図として、同じく図11に対応する第3、4工程を示している。
【図14】本発明に係る第4実施形態の製造工程図として、同じく図11に対応する第3、4工程を示している。
【図15】本発明に係る第1実施形態の組立使用状態を示す断面図である。
【図16】図15の芯軸を抽出して示す側面図である。
【図17】コンクリート構造物に対するアンカースリーブの打ち込み作業過程を示す断面図である。
【図18】別なアンカースリーブの打ち込み作業過程を示す断面図である。
【図19】別な芯軸との組立使用状態を示す図15に対応する断面図である。
【図20】更に別な芯軸との組立使用状態を示す図15に対応する断面図である。
【図21】芯軸に代るプラグとの組立使用状態を示す図15に対応する断面図である。
【図22】本発明に係る第6実施形態の組立使用状態を示す断面図である。
【図23】従来品の組立使用状態を示す図15に対応する断面図である。
【図24】図23のアンカースリーブを抽出して示す側面図である。
【図25】図24の25−25線断面図である。
【図26】図24の26−26線断面図である。
【符号の説明】
(10)・円筒型胴体
(11a)(11b)・拡張用凹条溝
(12)・喰い付き用凹周溝
(13)・雌ネジ
(16)(19)(24)(30)(31)(35)(36)・ダイス
(17)(20)(25)(29)(32)(34)(38)・パンチ
(22)(40)・内向きテーパー凸条
(23)・残留肉部
(26)(27)・ノックアウトピン
(28)(33)・外向きテーパー凸条
(37)・内向きストレート凸条
(39)・外向きストレート凸条
(41)・芯軸
(43)・拡張用楔
(44)・埋込み孔
(45)・雄ネジ部
(46)・打込み棒
(48)・回転動力工具
(53)・プラグ
(A)・アンカースリーブ
(B)・鋼棒素材
(C)・コンクリート構造物
(M)・被取付け物
(G)・拡張用凹条溝の深さ
(L1)(L2)・拡張用凹条溝の長さ
(P)・薄肉部分
(Z)・中程度の薄肉部分
Claims (4)
- 一定厚み(T)を備えた円筒型胴体(10)の筒芯方向に沿い所要長さ(L1)(L2)だけ平行に延在する複数の拡張用凹条溝(11a)(11b)を、その胴体(10)の外周面又は/及び内周面から陥没する深さ(G)がコンクリート構造物(C)の埋込み孔(44)に挿入される先端側へ行く程、徐々に深くなるテーパー形態として塑性加工することにより、これとの相対的に残留する最も薄肉部分(P)の先端面から、上記胴体(10)を押し開き拡張させることができるように設定したことを特徴とするコンクリート用アンカースリーブ。
- 円筒型胴体(10)の外周面から陥没する拡張用凹条溝(11a)の所要長さ(L1)と、同じく胴体(10)の内周面から陥没する拡張用凹条溝(11b)の所要長さ(L2)とを、互いに長短変化させたことを特徴とする請求項1記載のコンクリート用アンカースリーブ。
- 円筒型胴体(10)の外周面から一定深さだけ陥没する複数の喰い付き用凹周溝(12)を、その胴体(10)の拡張用凹条溝(11a)(11b)と直交する円周方向に沿って、全体的な断面波型又は断面鋸歯型に転造加工したことを特徴とする請求項1記載のコンクリート用アンカースリーブ。
- 所要長さ(L3)にカットされた鋼棒素材(B)の両端面を予備すえ込み加工した後、その予備すえ込み加工品の先端面と基端面から各々パンチ(17)(20)を順次押し込むことにより、一定深さ(G1)(G2)の凹溝(18)(21)を深絞り加工し、
その深絞り加工と一挙同時か又はその後、上記深絞り加工品における先端側の外周面又は/及び内周面から長手方向に沿って平行に陥没する複数の拡張用凹条溝(11a)(11b)を、上記凹溝(18)(21)へ押し込まれるパンチ(17)(29)(34)から対応的に外向くテーパー凸条(28)(33)(39)又は/及び上記深絞り加工品を包囲するダイス(19)(36)から対応的に内向くテーパー凸条(22)(40)により、その深さ(G)が先端側へ行く程徐々に深くなるテーパー型に造形し、
その造形加工品における両凹溝(18)(21)の相互間に未だ仕切り状態として介在している残留肉部(23)を、引き続きパンチ(25)により打ち抜いて、上記凹溝(18)(21)が合致連通する円筒型に仕上げることを特徴とするコンクリート用アンカースリーブの製造法。
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