JP3716997B2 - 画像変換方法及び装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【目次】
以下の順序で本発明を説明する。
産業上の利用分野
従来の技術(図10及び図11)
発明が解決しようとする課題(図10及び図11)
課題を解決するための手段(図1〜図5)
作用(図1〜図5)
実施例
(1)全体構成(図1〜図5)
(2)係数メモリの作成(図6)
(3)実施例の動作(図1〜図5)
(4)実施例の効果
(5)他の実施例
発明の効果
【0002】
【産業上の利用分野】
本発明は画像変換方法及び装置に関し、特に伝送又は記録のために圧縮符号化された画像信号を復号する場合に適用して好適なものである。
【0003】
【従来の技術】
従来、例えばテレビ会議システムなどのように画像信号を遠隔地に伝送するいわゆる画像信号伝送システムや、画像信号をデイジタル化してビデオテープレコーダやビデオデイスクレコーダに記録し再生する装置においては、伝送路や記録媒体を効率的に利用するため、デイジタル化した画像信号の相関を利用して有意情報を効率的に符号化することにより伝送情報量や記録情報量を削減し、伝送効率や記録効率を高めるようになされている。
【0004】
具体的には、画像データを高能率圧縮符号化することにより、伝送するデータ量を大幅に削減する。この高能率符号化の一手法としてADRC(Adaptive Dynamic Range Coding )符号化が提案されている(例えば特開昭61-144989 号公報参照)。
【0005】
このADRC符号化を実現するADRCエンコーダは、図10に示すように構成されている。図10において、ADRCエンコーダ1はアナログデイジタル変換回路(A/D)2によつて入力画像信号S1を1画素当り8ビツトのデイジタルデータに変換した後、ブロツク化回路3に供給する。ブロツク化回路3は画像データを8画素×8ライン程度のブロツクに分割する。
【0006】
最大値算出回路4はブロツク内の最大画素値MAXを求め、最小値算出回路5はブロツク内の最小画素値MINを求める。そして最大画素値MAX及び最小画素値MINが差分回路7に与えられ、さらに最小画素値MINが差分回路8及びフレーム化回路10に与えられる。この結果差分回路7からはブロツク内のダイナミツクレンジDRが出力され、これがフレーム化回路10に送出される。また差分回路8では、遅延回路6を介して入力された各画素値と最小画素値MINとの差分演算が行われ、この結果得られた差分値が適応量子化回路9に送出される。
【0007】
適応量子化回路9は、ブロツク内の各画素値をLi としたとき、次式
【数1】
Figure 0003716997
の演算に基づく再量子化を行う。この結果8ビツトで表現されていた各画素は、これよりも小さいnビツトの量子化コードXi で表現されることになり、画像情報量が有効に削減される。フオーマツト化回路10は、ブロツク内ダイナミツクレンジDR、最小画素値MIN及び量子化コードXi を伝送路や記録系の種類に応じてフオーマツトすることにより伝送画像データS2を形成する。
かくしてADRCエンコーダ1においては、1画素当り8ビツトの画像情報をそのまま伝送する場合と比較して、情報量が格段に削減された伝送画像データS2を得ることができる。
【0008】
この伝送画像データS2を復号するADRCデコーダは、図11に示すように構成されている。すなわちADRCデコーダ11はフレーム分解回路12に伝送画像データS2を入力すると、これを最小画素値MIN、ブロツク内ダイナミツクレンジDR及び量子化コードXi に分解し、このうちブロツク内ダイナミツクレンジDR及び量子化コードXi を適応逆量子化回路13に供給すると共に、最小画素値MINを加算回路14に供給する。
【0009】
ここで適応逆量子化回路13及び加算回路14は、次式
【数2】
Figure 0003716997
の演算を行うことにより、各画素についての復号値Li ′求め、これを復号画像データS3として出力する。この復号画像データS3はデイジタルアナログ変換回路15によりアナログ変換され、このようにして復元画像信号S4が形成される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したADRCエンコーダ1は、適応量子化回路9によつて(1)式の演算を行う際、少数部分を切り捨てて量子化コードXi を整数化するようになされている。従つて量子化コードXi には、この丸め込みの分だけ、実際の画素値との間に誤差が生じるようになる。このため復号側では、この誤差分だけ復元画像の画質が劣化する問題がある。
【0011】
かかる課題を解決するため従来、デコーダ側において、注目する復号画素の周辺画素の状態を観察し、この周辺画素の状態に応じて丸め誤差を補正する方法が提案されている。しかしながら、この種の方法においては、注目復号画素の最近傍の画素による局所的な特徴のみを考慮しているために、真値に近い復号画素値を得る点で未だ不十分であつた。例えば、注目復号画素の近傍の画素が原画に対してどちらかに偏つていた場合には、このオフセツトに基づくオフセツト変動が発生し、これに基づく復元画像の劣化が発生する問題があつた。
【0012】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、画像信号を圧縮符号化して伝送又は記録した場合に、圧縮符号化に基づく復号側での画質劣化を低減することより一段と原画に近い復元画像を得ることができる画像変換方法及び装置を提案しようとするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため本発明においては、複数の画素で構成される第1の画像データS3を、複数の誤差修正画素y′で構成され劣化の低減した第2の画像データS4に変換する画像変換方法において、第1の画像データS3の修正される注目画素y及び当該注目画素y近傍の近傍画素x〜xそれぞれの第1の近傍領域内に分布する複数の画素x〜xの階調方向のレベル分布の状態に応じて、注目画素y及び近傍画素x〜xそれぞれを当該複数の画素x〜xの階調方向のレベル分布の状態に応じたクラスに分類する第1のクラス分類ステツプと、クラス毎に学習によつて求められた第1の予測係数w〜wが予め記憶された第1の記憶手段26から、第1のクラス分類ステツプで求められたクラスそれぞれに応じた当該第1の予測係数w〜wを読み出す第1の予測係数読出ステツプと、第1の画像データS3の第1の近傍領域内に分布する複数の画素x〜xの画素値と、第1の予測係数読出ステツプで読み出された第1の予測係数w〜wとの演算によつて、注目画素y及び近傍画素x〜xの画素値に対する第1の修正量δyをそれぞれ求める第1の演算ステツプと、第1の画像データS3の注目画素yの近傍であつて、第1の近傍領域よりも広範囲な第2の近傍領域内に分布する複数の画素x〜xを所定画素数毎に平均化して複数の平均化画素M〜M、Mを求め、当該複数の平均化画素M〜Mの階調方向のレベル分布の状態に応じて、注目画素yを含む平均化画素Mを複数の平均化画素M〜Mの階調方向のレベル分布の状態に応じたクラスに分類する第2のクラス分類ステツプと、クラス毎に学習によつて求められた第2の予測係数W〜Wが予め記憶された第2の記憶手段43から、第2のクラス分類ステツプで求められたクラスに応じた当該第2の予測係数W〜Wを読み出す第2の予測係数読出ステツプと、第1の画像データS3の第2の近傍領域内に分布する複数の平均化画素M〜Mの画素値と、第2の予測係数読出ステツプで読み出された第2の予測係数W〜Wとの演算によつて、注目画素yを含む平均化画素Mの画素値に対する第2の修正量δMを求める第2の演算ステツプと、第1の演算ステツプで求められた第1の修正量δyそれぞれで、注目画素y及び近傍画素x〜xの画素値それぞれを修正する第1の修正ステツプと、第2の演算ステツプで求められた第2の修正量δMで、注目画素yを含む平均化画素Mの画素値を修正する第2の修正ステツプと、第1の修正ステツプで修正された注目画素y及び近傍画素x〜xの画素値(y+δy、x+δx、x+δx、……、x+δx)を平均化し、当該平均化した画素値M′と、第2の修正ステツプで修正された画素値(M+δM)との演算によつて第3の修正量δSを求める第3の演算ステツプと、第3の演算ステツプで求められた第3の修正量δSと、第1の修正ステツプで修正された注目画素yの画素値(y+δy)との演算によつて誤差修正画素y′を得る画素修正ステツプとを設けるようにした。
【0014】
また本発明においては、複数の画素で構成される第1の画像データS3を、複数の誤差修正画素y′で構成され劣化の低減した第2の画像データS4に変換する画像変換装置20において、第2の画像データS4の誤差修正画素y′の位置に応じた位置に存在する第1の画像データS3の注目画素y及び当該注目画素y近傍の近傍画素x〜xそれぞれの第1の近傍領域内に分布する複数の画素x〜xの階調方向のレベル分布の状態に応じて、注目画素y及び近傍画素x〜xそれぞれを当該複数の画素x〜xの階調方向のレベル分布の状態に応じたクラスに分類する第1のクラス分類手段25と、クラス毎に学習によつて求められた第1の予測係数w〜wが予め記憶された第1の記憶手段26から、第1のクラス分類手段25で求められたクラスそれぞれに応じた当該第1の予測係数w〜wを出力する第1の予測係数出力手段26と、第1の画像データS3の第1の近傍領域内に分布する複数の画素x〜xの画素値と、第1の予測係数出力手段26から出力された第1の予測係数w〜wとの演算によつて、注目画素y及び近傍画素x〜xの画素値に対する第1の修正量δyをそれぞれ求める第1の演算手段28A〜28H及び29と、第1の画像データS3の注目画素yの近傍であつて、第1の近傍領域よりも広範囲な第2の近傍領域内に分布する複数の画素x〜xを所定画素数毎に平均化して複数の平均化画素M〜M、Mを求め、当該複数の平均化画素M〜Mの階調方向のレベル分布の状態に応じて、注目画素yを含む平均化画素Mを複数の平均化画素M〜Mの階調方向のレベル分布の状態に応じたクラスに分類する第2のクラス分類手段42と、クラス毎に学習によつて求められた第2の予測係数W〜Wが予め記憶された第2の記憶手段43から、第2のクラス分類手段42で求められたクラスに応じた当該第2の予測係数W〜Wを出力する第2の予測係数出力手段43と、第1の画像データS3の第2の近傍領域内に分布する複数の平均化画素M〜Mの画素値と、第2の予測係数出力手段43から出力された第2の予測係数W〜Wとの演算によつて、注目画素yを含む平均化画素Mの画素値に対する第2の修正量δMを求める第2の演算手段45A〜45H及び46と、第1の演算手段28A〜28H及び29で求められた第1の修正量δyそれぞれで、注目画素y及び近傍画素x〜xの画素値それぞれを修正する第1の修正手段31と、第2の演算手段45A〜45H及び46で求められた第2の修正量δMで、注目画素yを含む平均化画素Mの画素値を修正する第2の修正手段48と、第1の修正手段31で修正された注目画素y及び近傍画素x〜xの画素値(y+δy、x+δx、x+δx、……、x+δx)を平均化し、当該平均化した画素値M′と、第2の修正手段48で修正された画素値(M+δM)との演算によつて第3の修正量δSを求める第3の演算手段50及び52と、第3の演算手段50及び52で求められた第3の修正量δSと、第1の修正手段31で修正された注目画素yの画素値(y+δy)との演算によつて誤差修正画素y′を得る画素修正手段54とを設けるようにした。
【0015】
【作用】
従つて本発明は、第1の画像データS3において注目画素yの局所的な周辺画素x〜xの状態に応じた第1の修正量δyを求めると共に、注目画素Mの大局的な周辺画素M〜Mの状態に応じた第2の修正量δMを求める。そして本発明は、これら第1及び第2の修正量δy及びδMの両方に基づいて注目画素yの画素値を修正して誤差修正画素y′を求めるようにしたことにより、第1の画像データS3の注目画素yからこれに生じている圧縮誤差をキヤンセルしたほぼ真値に近い誤差修正画素y′を得ることができる。
この結果一段と原画に近い復元画像を得ることができる。
【0016】
【実施例】
以下図面について、本発明の一実施例を詳述する。
【0017】
(1)全体構成
図11との対応部分に同一符号を付して示す図1において、20は全体として画像信号復号装置を示し、ADRC符号化された伝送画像データS2を入力する。画像信号復号装置20は加算回路14から出力される復号画像データS3を時系列変換回路21によつて所定の順序に時系列変換した後、続く適応復号回路22に供給する。
【0018】
適応復号回路22は、図2に示すように、下位階層適応復号回路23及び上位階層適応復号回路24によつて構成されており、復号画像データS3を下位階層適応復号回路23及び上位階層適応復号回路24に入力する。下位階層適応復号回路23は復号画像データS3で表わされる解像度レベルで注目復号対象画素の近傍画素を参照しながら注目復号対象画素の圧縮符号化による誤差分を修正することにより下位階層修正復号データS6を得、これを上位階層適応復号回路24に送出する。
【0019】
上位階層適応復号回路24は、復号画像データS3から当該復号画像データS3で表わされる解像度レベルよりも解像度の低い上位階層復号画像データを形成し、当該上位階層復号画像データを用いて、下位階層適応復号回路23よりも広い領域で、注目復号対象画素の周辺の状態を参照しながら注目復号対象画素の圧縮符号化による誤差分を修正する。上位階層適応復号回路24は、最終的に上位階層での修正結果に下位階層適応復号回路23で求めた下位階層修正復号データS6を加味することにより修正復号データS4を形成する。
【0020】
従つて適応復号回路22は、下位階層適応復号回路23によつて局所的な周辺画素の状態に応じて圧縮誤差分を修正すると共に、上位階層適応復号回路24によつて大局的な周辺画素の状態に応じて圧縮誤差分を修正することにより、注目復号画素の局所的な周辺画素のみを見ながら圧縮誤差分を修正しようとする場合に比して、一段と圧縮誤差の少ない修正復号データS4を得ることができる。
【0021】
実施例の場合、この適応復号に用いる下位階層画素及び上位階層画素は、図3に示すように設定する。すなわち図3において、注目する復号画素をyとすると、その周辺の8画素x〜xの状態を参照しながら下位階層での適応復号処理を行う。また上位階層の適応復号処理では、先ず注目復号画素yを含む9画素の平均により上位階層画素Mを形成すると共に、当該上位階層画素Mを中心として同様に9画素平均により複数の上位階層画素M〜Mを生成する。そして上位階層画素Mを周辺の上位階層画素M〜Mの状態を参照しながら復号する。
【0022】
実際上、下位階層適応復号回路23は、図4に示すように構成されている。図4において、下位階層適応復号回路23は注目復号画素yの周辺画素x1 〜x8 をADRC回路25に入力する。ADRC回路25は、各々8ビツトで表現されている各画素x1 〜x8 を1ビツトに圧縮することによりパターン圧縮データS10を形成し、これを係数メモリ26に送出する。換言すればADRC回路25は、注目復号画素yをその周辺の画素x1 〜x8 の状態に応じてパターン圧縮データS10で表わされるいずれかのクラスにクラス分類するのである。
【0023】
係数メモリ26は、各クラス毎に予め後述の学習により求められた予測係数w1 〜w8 が格納されており、パターン圧縮データS10を読出しアドレスとしてそのクラスに対応した予測係数w1 〜w8 を出力する。この予測係数w1 〜w8 は、それぞれ乗算回路28A〜28Hにおいて、遅延回路(DL)27A〜27Hを介して供給された各画素値x1 〜x8 と掛け合わされる。そして各乗算結果が加算回路29において加算されることにより、注目復号画素yの復号誤差値δyが算出される。
【0024】
すなわち乗算回路28A〜28H及び加算回路29において、次式
【数3】
Figure 0003716997
が演算されて復号誤差値δyが求められる。
【0025】
この復号誤差値δyは、加算回路31によつて、遅延回路30を介して入力された注目復号画素値yと加算される。このようにして下位階層適応復号回路23は局所的な周辺画素x1 〜x8 を用いて算出した復号誤差値δyにより復号画素値yを修正することにより、下位階層修正復号データS6(y+δy)を形成するようになされている。
【0026】
また下位階層適応復号回路23は、この一連の処理を周辺8画素x1 〜x8 それぞれについて下位階層のブロツクを動かしながら行うことにより、各画素x1 、x2 、……、x8 についての修正復号データx1 +δx1 、x2 +δx2 、……、x8 +δx8 も求める。
【0027】
一方、上位階層適応復号回路24は、図5に示すように構成されている。図5において、上位階層適応復号回路24は復号画像データS3を平均値算出回路40に入力し、当該平均値算出回路40によつて9画素毎の平均値を求めることにより、図3に示す平均画素値M1 〜M8 及びMを算出する。時系列変換回路41は平均画素値M1 〜M8 及びMを所定の順序に時系列変換し、このうち平均画素値M1 〜M8 をADRC回路42に送出する。
【0028】
ADRC回路42は、各画素値M1 〜M8 を1ビツトに圧縮することによりパターン圧縮データS20を形成し、これを係数メモリ43に送出する。換言すればADRC回路42は、注目復号画素yを含む平均画素Mをその周辺の平均画素M1 〜M8 の状態に応じてパターン圧縮データS20で表わされるいずれかのクラスにクラス分類するのである。
【0029】
係数メモリ43は、各クラス毎に予め後述の学習により求められた予測係数W1 〜W8 が格納されており、パターン圧縮データS20を読出しアドレスとしてそのクラスに対応した予測係数W1 〜W8 を出力する。この予測係数W1 〜W8 は、それぞれ乗算回路45A〜45Hにおいて、遅延回路(DL)44A〜44Hを介して供給された各平均画素値M1 〜M8 と掛け合わされる。そして各乗算結果が加算回路46において加算されることにより、平均画素値Mの復号誤差値δMが算出される。
【0030】
すなわち乗算回路45A〜45H及び加算回路46において、次式
【数4】
Figure 0003716997
が演算されて復号誤差値δMが求められる。
【0031】
この復号誤差値δMは、加算回路48によつて、遅延回路47を介して入力された平均画素値Mと加算される。このようにして上位階層データM1 〜M8 を用いた大局的な適応復号処理によつて、上位階層修正復号データS21(M+δM)が形成される。
【0032】
また上位階層適応復号回路24においては、下位階層適応復号回路23から与えられた下位階層修正復号データS6を時系列変換回路49に入力する。ここで時系列変換回路49及び続く平均値算出回路50は、下位階層適応復号処理により得た下位階層修正復号データS6から上位階層修正復号データS21(M+δM)に対応する位置の上位階層データを形成する。
【0033】
具体的には、時系列変換回路49は、図3のy及びx1 〜x8 について上述の下位階層適応復号によつて求められた下位階層修正復号データ(y+δy、x1 +δx1 、x2 +δx2 、……、x8 +δx8 )を集めて、これを続く平均値算出回路50に送出する。平均値算出回路50は、次式
【数5】
Figure 0003716997
によつて、9個の下位階層修正復号データの平均演算を行うことにより下位階層修正平均データM′を算出する。
【0034】
上位階層適応復号回路24は、差分回路52に、上位階層修正復号データS21(M+δM)を供給すると共に、遅延回路51を介して下位階層修正平均データM′を供給する。従つて差分回路52では、上位階層における適応復号処理及び下位階層における適応復号処理の両方を加味した復号誤差データδSが得られる。
【0035】
この復号誤差データδSは、加算回路54において、遅延回路53を介して供給された注目下位階層修正復号データS6(y+δy)と加算される。このようにして加算回路54からは、下位階層適応復号処理及び上位階層適応復号処理を施すことにより形成された最終的な修正復号データS4(y′)が出力される。
【0036】
(2)係数メモリの作成
次に学習による係数メモリ26及び43の作成方法について説明する。ここで係数メモリ26及び43は、図6に示すような係数メモリ作成回路60によつて作成することができる。係数メモリ作成回路60は、係数メモリ26に格納する予測係数K1(w1 〜w8 )を作成する第1の予測係数作成部61と、係数メモリ43に格納する予測係数K2(W1 〜W8 )を作成する第2の予測係数作成部62とにより構成されている。
【0037】
第1の予測係数作成部61は、画質劣化の無い原画像データS30を入力すると、これをADRCエンコーダ63及びADRCデコーダ64を介して時系列変化回路65に送出する。これにより第1の予測係数作成部61は、下位階層適応復号回路23が入力する復号画像データS3と同程度の復号誤差のある復号画像データS31を形成する。
【0038】
時系列変換回路65は、復号画像データS31に含まれる各画素を所定の順序に時系列変換してADRC回路66に送出する。実際上、時系列変換回路65は、図3に示すように、注目復号画素yを中心としてその周辺の8画素を配列して出力する。また時系列変換回路65は注目復号画素yを差分回路69に送出する。
【0039】
ADRC回路66は、下位階層適応復号回路23のADRC回路25(図4)と同様の構成でなり、入力した各画素値x1 〜x8 を1ビツトに圧縮することによりパターン圧縮データS32を形成し、これを係数選定回路67に送出する。また第1の予測係数作成部61は、原画像データS30に含まれる注目復号画素の真値を遅延回路68を介して差分回路69に供給する。この結果差分回路69では、注目復号画素yの真値からの復号誤差値δyが算出される。
【0040】
係数選定回路67はパターン圧縮データS32を入力すると共に、注目復号画素周辺の復号画素値x1 〜x8 及び注目復号画素yの真値からの復号誤差値δyを入力し、パターン圧縮データS32で表わされる各クラス毎に、復号誤差値δyと復号画素値x1 〜x8 との相関関係を表わす予測係数K1を最小二乗法を用いた学習により求める。
【0041】
すなわち係数選定回路67は、先ず復号画素値x1 、x2 、……、x8 にそれぞれ係数w1 、w2 、……、w8 を掛けることにより、復号誤差値δyを周辺の復号画素値x1 〜x8 と係数w1 〜w8 との線形一次結合により表わす。具体的には、係数選定回路67は同じクラスの復号誤差値δy1 〜δyn それぞれについて、周辺復号画素値x(N.M) (但し、N=1、2、……n、M=1、2、……、8とする)と係数w1 〜w8 との線形一次結合式を立てて、この係数w1 〜w8 を最小二乗法により求める。
【0042】
これについて説明すると、先ず復号誤差値δy1 〜δyn の行列式Yは、周辺復号画素値x(N.M) の行列式Xと係数w1 〜w8 の行列式Wを用いて、次式
【数6】
Figure 0003716997
でなる観測方程式の形で表わすことができる。但し(6)式において、nは同一クラスの注目画素数を表わす。
【0043】
ここで(6)式の連立方程式を解くことにより係数w1 〜w8 を求めればよい。これを最小二乗法の演算により解く。すなわち先ず、(6)式を残差行列Eを用いて、次式
【数7】
Figure 0003716997
のように残差方程式の形に表現し直す。
【0044】
ここで(7)式から各係数w1 〜w8 の最確値を求めるためには、e1 2+e2 2+……+en 2 を最小にする条件、すなわち次式
【数8】
Figure 0003716997
なる8個の条件を入れてこれを満足する各係数w1 〜w8 を見つければ良い。ここで(7)式より、次式
【数9】
Figure 0003716997
を得、(8)式の条件をi=1、2、……、8について立てればそれぞれ、次式
【数10】
Figure 0003716997
が得られる。ここで(7)式及び(10)式から次式の正規化方程式が得られる。
【数11】
Figure 0003716997
【0045】
ここで(11)式で表わされる正規化方程式は未知数が8個だけある連立方程式であるから、これにより最確値である各係数w1 〜w8 を求めることができる。正確には(11)式でwi にかかる(Σxjkjl)(但しj=1、……、n、k=1、……、8、l=1、……、8)のマトリクスが正則であれば解くことができる。実際には、Gauss-Jordanの消去法(掃き出し法)を用いて連立方程式を解く。
【0046】
実際上係数選定回路67は、図7に示すように構成されている。すなわち係数選定回路67は復号画素値x1 〜xn 及び誤差δyを正規化方程式生成回路100に入力し、当該正規化方程式生成回路100によつてクラス毎に(11)式で表わされるような正規化方程式を生成し、続くCPU演算回路103によつて掃き出し法の演算によりクラス毎の係数組w1 〜w8 を求める。
【0047】
正規化方程式生成回路100は先ず乗算器アレイ101によつて各画素同士の乗算を行う。乗算器アレイ101は、図8に示すように構成されており、四角で表わす各セル毎に画素同士の乗算を行い、これにより得た各乗算結果を続く加算器メモリ102に与える。
【0048】
加算器メモリ102は、図9に示すように、乗算器アレイ101と同様に配列された複数のセルでなる加算器アレイ105とメモリ(又はレジスタ)アレイ106A、106B、……とにより構成されている。メモリアレイ106A、106B、……はクラス数分(実施例の場合、ADRC回路66により分類される256クラス分)設けられており、パターン圧縮データD32をデコードするインデツクスデコーダ104の出力(クラス)に応答して一つのメモリアレイ106A、106B、……が選択され、選択されたメモリアレイ106A、106B、……の格納値が加算器アレイ105に帰還される。このとき加算器アレイ105により得られる加算結果が再び対応するメモリアレイ106A、106B、……に格納される。
【0049】
このようにして乗算器アレイ101、加算器アレイ105及びメモリアレイ106によつて積和演算が行われ、パターン圧縮データD32によつて決定されるクラス毎にメモリアレイ106A、106B、……のいずれかが選択されて、積和演算の結果によつてメモリアレイ106A、106B、……の内容が更新される。
【0050】
なお、各々のアレイの位置は(11)式で表わされる正規化方程式のwi にかかる(Σxjkjl)(但し、j=1、……、n、k=1、……、8、l=1、……、8)の位置に対応する。(11)式の正規化方程式を見れば明らかなように右上の項を反転すれば左下と同じものになるため、各アレイは三角形の形状をしている。
【0051】
このようにして、ある一定期間の間に積和演算が行われて各画素位置毎のさらに各クラス毎の正規化方程式が生成される。クラス毎の正規化方程式の各項の結果はそれぞれのクラスに対応するメモリアレイ106A、106B、……に記憶されており、次にそれらのクラス毎の正規化方程式の各項が掃き出し法演算を実現するCPU演算回路103によつて計算される。この結果各クラス毎の係数組w1 〜w8 が求められ、当該係数組w1 〜w8 を図6に示すように予測係数K1として係数メモリ26の対応するクラスのアドレスに書き込む。
【0052】
次に係数メモリ43に格納する予測係数K2(W1 〜W8 )を作成する第2の予測係数作成部62の構成について説明する。第2の予測係数作成部62は時系列変換回路65の出力である復号画素x1 〜x8 及びyを平均値算出回路70に入力してここで9画素毎の平均値を算出することにより上位階層復号データS33を形成し、これを時系列変換回路71に送出する。
【0053】
時系列変換回路71は、上位階層復号データS33に含まれる復号画素を所定の順序に配列してADRC回路72に送出する。実際上、時系列変換回路71は、図3に示すように、注目上位階層復号画素Mを中心としてその周辺の8個の画素M1 〜M8 を配列してADRC回路72に送出する。また時系列変換回路71は注目上位階層復号画素Mを差分回路77に送出する。
【0054】
ADRC回路72は、上述したADRC回路66と同様の構成でなり、入力した各上位階層復号画素M1 〜M8 を1ビツトに圧縮することによりパターン圧縮データS34を形成し、これを係数選定回路73に送出する。
【0055】
また第2の予測係数作成部61は、原画像データS30に含まれる真値を時系列変換回路74を介して平均値算出回路75に入力する。平均値算出回路75は注目上位階層復号画素Mに対応する真の上位階層画素を算出し、当該算出結果を遅延回路76を介して差分回路77に送出する。この結果差分回路77では、注目上位階層復号画素Mの真値からの復号誤差値δMが算出される。
【0056】
係数選定回路73は上述した係数選定回路67と同様の構成でなり、パターン圧縮データS34、注目上位階層復号画素Mの周辺の上位階層復号画素M1 〜M8 及び復号誤差値δMを入力し、パターン圧縮データS34で表わされるクラス毎にδMを周辺上位階層復号画素M1 〜M8 と予測係数との線形一次結合で表し、最小二乗法の学習によりこの予測係数を解くようになされている。そしてこのようして求められた上位階層画素の予測係数K2(W1 〜W8 )が係数メモリ43の対応するクラスのアドレスに書き込まれる。
【0057】
(3)実施例の動作
以上の構成において、画像信号復号装置20は圧縮符号化された伝送画像データS2を入力すると、先ず伝送画像データS2を生成する際に用いた圧縮符号化手法と逆の復号化手法により圧縮符号化データS2を復号することで復号画像データS3を得る。
【0058】
この復号画像データS3には圧縮符号化時の圧縮誤差が含まれており、この復号画像データS3に基づき画像を形成するとその復元画像には画質劣化が生じることになる。
【0059】
そこで画像信号復号装置20は、先ず復号画像データS3に対して下位階層での修正を行う。すなわち画像信号復号装置20は、復号画像データS3の注目復号対象画素y近傍の複数の復号画素x1 〜x8 の状態に基づき注目復号対象画素yをクラス分類し、クラス毎に予め学習により求めた予測係数w1 〜w8 の中からそのクラスに応じた予測係数w1 〜w8 を読み出し、当該予測係数w1 〜w8 と近傍復号画素x1 〜x8 とを線形一次結合することにより、注目復号対象画素yの真値からの誤差δyを算出する。そして、この誤差δyを復号画素値yに加算することにより、下位階層修正復号データS6(y+δy)を得る。
【0060】
このようにして得られた下位階層修正復号データS6(y+δy)は言わば局所的な周辺画素の状態を加味した修正データである。画像信号復号装置20は、この修正データにさらに大局的な周辺画素の状態を加味した修正を行う。すなわち上位階層の適応復号である。
【0061】
この上位階層適応復号処理を行う際、画像信号復号装置20は、先ず復号画像データS3を用いて上位階層復号データM1 〜M8 及びMを形成し、上位階層復号データM1 〜M8 の状態に基づき上位階層復号データMをクラス分類し、真の上位階層データを用いてクラス毎に予め学習により求めた予測係数W1 〜W8 の中からそのクラスに応じた予測係数W1 〜W8 を読み出す。次に読み出した予測係数W1 〜W8 と周辺上位階層復号画素M1 〜M8 とを線形一次結合することにより、注目上位階層復号画素Mの真値からの誤差δMを算出する。そして、この誤差δMを注目上位階層復号画素Mに加算することにより、上位階層修正復号データS21(M+δM)を得る。
【0062】
次に、画像信号復号装置20は下位階層修正復号データS6(y+δy)を平均化することにより下位階層修正平均データM´を求め、当該下位階層修正平均データM´と上位階層修正復号データS21(M+δM)との間で差分演算を行う。この結果下位階層及び上位階層の両方を考慮した復号誤差データδSが求められる。
【0063】
画像復号装置20は、この復号誤差データδSを元の復号データS6(y)に加算することにより最終的な修正復号データS4を形成する。かくして局所的及び大局的な周辺画素を加味して適応復号された復号誤差の小さい修正復号データS4を得ることができる。
【0064】
ここで画像復号装置20においては、下位階層の適応復号及び上位階層の適応復号を行う際に、予め原画像を用いた学習により得た予測係数を用いるようにしているため、圧縮符号化の際の圧縮誤差分を有効に修正することができる。
【0065】
また下位階層の適応復号により局所的な修正を行うと共に、上位階層の適応復号により大局的な修正を行うようにしたことにより、クラス数の増加による演算量の増加を回避し得ると共に係数メモリ26、43に格納するデータ量を削減し得、この結果構成を簡易化することができる。
【0066】
(4)実施例の効果
以上の構成によれば、注目復号対象画素yに対して、局所的な周辺画素x1 〜x8 の状態に応じて下位階層の適応復号処理と共に大局的な周辺画素M1 〜M8 の状態に応じて上位階層の適応復号処理を施すことで圧縮の際に発生した誤差をキヤンセルするようにしたことにより、原画に近い復元画像を得ることができる画像信号復号装置20を実現し得る。
【0067】
(5)他の実施例
なお上述の実施例においては、先ず下位階層適応復号回路23を用いて局所的な画素状態に応じた復号誤差値δyを求め、この復号誤差値δyを加味した下位階層復号修正データS6(y+δy)を平均化することにより下位階層修正平均データM′を形成し、次にこの下位階層修正平均データM′と上位階層の適応復号処理により形成した上位階層修正復号データS21(M+δM)との差分をとることで最終的な復号誤差データδSを得、この復号誤差データδSを下位階層復号修正データS6(y+δy)に加えることにより、原画素データにほぼ等しい修正復号データS4(y′)を得るようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、要は上位階層画素を用いて求めた修正量と下位階層画素を用いて求めた修正量の両方を加味して最終的な復号値を得るようにすれば良い。
【0068】
例えば、先ず下位階層画素を用いて上述した下位階層適応復号を実行することにより修正量の加味された下位階層の復号画素値を求めた後、この復号画素値を用いて上位階層画素を形成し、次に当該上位階層画素を用いて上位階層の修正量を求め、当該上位階層の修正量を加味することにより最終的な復号画素値を求めるようにしても良い。
【0069】
またこれとは逆に、先ず上位階層画素を用いて上位階層適応復号を実行することにより修正量の加味された上位階層の復号画素値を求めた後、この上位階層復号画素値を加味して下位階層画素を形成し、次に当該下位階層画素を用いて下位階層の修正量を求め、当該下位階層の修正量を加味することにより最終的な復号画素値を求めるようにしても良い。
【0070】
また上述の実施例においては、予めクラス毎に学習により求めた予測係数w1 〜w8 及びW1 〜W8 を格納する係数メモリ26及び43を設け、この係数メモリ26及び43から周辺画素のクラスに応じた予測係数w1 〜w8 及びW1 〜W8 を読み出し、この予測係数w1 〜w8 及びW1 〜W8 と周辺画素とを線形一次結合することにより復号誤差値δy及びδMを求める場合について述べたが、本発明はこれに限らず、予め学習により求めたクラス毎の復号誤差値を代表値として格納するメモリを設けるようにしても良い。そしてこのクラス毎の代表値を周辺画素のクラスによつて読み出して修正量とすれば、上述の実施例と同様の効果を得ることができる。
【0071】
この場合、メモリに格納する代表値を求める第1の方法としては、加重平均による学習がある。詳述すれば、復号対象画素の修正前の復号値と当該復号値に対応する真の画素値との誤差をクラス毎に積算し、この積算結果を積算した誤差の個数によつて割るといつた処理を様々な画像に対して行うことによりクラス毎の代表値を得るといつた学習である。
【0072】
また代表値を求める第2の方法としては、正規化による学習がある。詳述すれば、所定ブロツク内の復号対象画素の修正前の復号値と当該復号値に対応する真の画素値との誤差のダイナミツクレンジによつて、そのブロツク内の各誤差からそのブロツクの基準値を減算した値を正規化し、この正規化された値の累積値を累積度数で割るといつた処理を様々な画像に対して行うことによりクラス毎の代表値を得るといつた学習である。
【0073】
また上述の実施例においては、周辺画素x〜x、M〜MをADRC回路25、42によつてビツト圧縮することにより注目復号対象画素y、Mをクラス分類した場合について述べたが、クラス分類の方法はビツト圧縮によるものに限らず、例えば注目復号対象画素の周辺画像の相関の強い方向を検出し、当該検出結果に基づいてクラス分類するようにしても良い。
【0074】
また上述の実施例においては、下位階層の予測係数w1 〜w8 及び上位階層の予測係数W1 〜W8 を係数メモリ作成回路60を用いてハードウエアによつて求める場合について述べたが、本発明はこれに限らず、デイジタル化された画像データを計算機に取り込むことでソフトウエアで求めるようにしても良い。
【0075】
また上述の実施例においては、下位階層適応復号及び上位階層適応に用いるブロツクを9画素単位で形成した場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば16画素単位で各ブロツクを形成するようにしても良い。
【0076】
さらに上述の実施例においては、本発明による画像信号復号方法及び装置を、適応ダイナミツクレンジ符号化手段により符号化された伝送画像データを復号する場合に適用したが、本発明はこれに限らず、例えば離散コサイン変換(DCT)符号化、差分量子化(DPCM)やBTC(Block Truncation Coding )等の圧縮符号化手段により圧縮符号化された圧縮符号化データを復号する場合に広く適用できる。
【0077】
【発明の効果】
上述のように本発明によれば、第1の画像データにおいて注目画素の局所的な周辺画素の状態に応じた第1の修正量を求めると共に、注目画素の大局的な周辺画素の状態に応じた第2の修正量を求め、これら第1及び第2の修正量の両方に基づいて注目画素の画素値を修正して誤差修正画素を求めるようにしたことにより、第1の画像データの注目画素からこれに生じている圧縮誤差をキヤンセルしたほぼ真値に近い誤差修正画素を得ることができ、かくして画像信号を圧縮符号化して伝送又は記録した場合に、当該圧縮符号化した画像信号を復号して得られる第1の画像データから、一段と原画に近い復元画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像信号復号装置の一実施例の全体構成を示すブロツク図である。
【図2】適応復号回路の構成を示すブロツク図である。
【図3】階層化の説明に供する略線図である。
【図4】下位階層適応復号回路の構成を示すブロツク図である。
【図5】上位階層適応復号回路の構成を示すブロツク図である。
【図6】係数メモリ26及び43に格納する予測係数を学習により求める係数メモリ作成回路の構成を示すブロツク図である。
【図7】係数選定回路の構成を示すブロツク図である。
【図8】乗算器アレイの構成を示す略線図である。
【図9】加算器メモリの構成を示す略線図である。
【図10】ADRCエンコーダの構成を示すブロツク図である。
【図11】従来のADRCデコーダの構成を示すブロツク図である。
【符号の説明】
20……画像信号復号装置、22……適応復号回路、23……下位階層適応復号回路、24……上位階層適応復号回路、26、43……係数メモリ、60……係数メモリ作成回路、S2……伝送画像データ、S3……復号画像データ、S4……修正復号データ、S6……下位階層修正復号データ、S10……パターン圧縮データ、y、x1 〜x8 ……下位階層画素、M、M1 〜M8 ……上位階層画素、w1 〜w8 、W1 〜W8 ……予測係数。

Claims (8)

  1. 複数の画素で構成される第1の画像データを、複数の誤差修正画素で構成され劣化の低減した第2の画像データに変換する画像変換方法において、
    上記第1の画像データの修正される注目画素及び当該注目画素近傍の近傍画素それぞれの第1の近傍領域内に分布する上記複数の画素の階調方向のレベル分布の状態に応じて、
    上記注目画素及び上記近傍画素それぞれを当該複数の画素の上記階調方向のレベル分布の状態に応じたクラスに分類する第1のクラス分類ステツプと、
    上記クラス毎に学習によつて求められた第1の予測係数が予め記憶された第1の記憶手段から、上記第1のクラス分類ステツプで求められた上記クラスそれぞれに応じた当該第1の予測係数を読み出す第1の予測係数読出ステツプと、
    上記第1の画像データの上記第1の近傍領域内に分布する上記複数の画素の画素値と、
    上記第1の予測係数読出ステツプで読み出された上記第1の予測係数との演算によつて、
    上記注目画素及び上記近傍画素の画素値に対する第1の修正量をそれぞれ求める第1の演算ステツプと、
    上記第1の画像データの上記注目画素の近傍であつて、上記第1の近傍領域よりも広範囲な第2の近傍領域内に分布する上記複数の画素を所定画素数毎に平均化して複数の平均化画素を求め、当該複数の平均化画素の階調方向のレベル分布の状態に応じて、上記注目画素を含む上記平均化画素を複数の上記平均化画素の上記階調方向のレベル分布の状態に応じたクラスに分類する第2のクラス分類ステツプと、
    上記クラス毎に学習によつて求められた第2の予測係数が予め記憶された第2の記憶手段から、上記第2のクラス分類ステツプで求められた上記クラスに応じた当該第2の予測係数を読み出す第2の予測係数読出ステツプと、
    上記第1の画像データの上記第2の近傍領域内に分布する複数の上記平均化画素の画素値と、上記第2の予測係数読出ステツプで読み出された上記第2の予測係数との演算によつて、上記注目画素を含む上記平均化画素の画素値に対する第2の修正量を求める第2の演算ステツプと、
    上記第1の演算ステツプで求められた上記第1の修正量それぞれで、上記注目画素及び上記近傍画素の上記画素値それぞれを修正する第1の修正ステツプと、
    上記第2の演算ステツプで求められた上記第2の修正量で、上記注目画素を含む上記平均化画素の上記画素値を修正する第2の修正ステツプと、
    上記第1の修正ステツプで修正された上記注目画素及び上記近傍画素の上記画素値を平均化し、当該平均化した上記画素値と、上記第2の修正ステツプで修正された上記画素値との演算によつて第3の修正量を求める第3の演算ステツプと、
    上記第3の演算ステツプで求められた上記第3の修正量と、上記第1の修正ステツプで修正された上記注目画素の上記画素値との演算によつて上記誤差修正画素を得る画素修正ステツプと
    を具えることを特徴とする画像変換方法。
  2. 上記第1の予測係数は、
    原画像データである第1の学習用データの画素値と、当該第1の学習用データに対して上記第2の画像データと同程度の誤差を有する第2の学習用データの画素値とを用いた学習によつて上記クラス毎に予め求められたものである
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像変換方法。
  3. 複数の画素で構成される第1の画像データを、複数の誤差修正画素で構成され劣化の低減した第2の画像データに変換する画像変換方法において、
    上記第1の画像データの修正される注目画素及び当該注目画素近傍の近傍画素それぞれの第1の近傍領域内に分布する上記複数の画素の階調方向のレベル分布の状態に応じて、
    上記注目画素及び上記近傍画素それぞれを当該複数の画素の上記階調方向のレベル分布の状態に応じたクラスに分類する第1のクラス分類ステツプと、
    上記クラス毎に学習によつて求められた第1の代表値が予め記憶された第1の記憶手段から、上記第1のクラス分類ステツプで求められた上記クラスそれぞれに応じた当該第1の代表値を第1の修正量として読み出す第1の代表値読出ステツプと、
    上記第1の画像データの上記注目画素の近傍であつて、上記第1の近傍領域よりも広範囲な第2の近傍領域内に分布する上記複数の画素を所定画素数毎に平均化して複数の平均化画素を求め、当該複数の平均化画素の階調方向のレベル分布の状態に応じて、上記注目画素を含む上記平均化画素を複数の上記平均化画素の上記階調方向のレベル分布の状態に応じたクラスに分類する第2のクラス分類ステツプと、
    上記クラス毎に学習によつて求められた第2の代表値が予め記憶された第2の記憶手段から、上記第2のクラス分類ステツプで求められた上記クラスに応じた当該第2の代表値を第2の修正量として読み出す第2の代表値読出ステツプと、
    上記第1の代表値読出ステツプで読み出された上記第1の修正量それぞれで、上記注目画素及び上記近傍画素の上記画素値それぞれを修正する第1の修正ステツプと、
    上記第2の代表値読出ステツプで読み出された上記第2の修正量で、上記注目画素を含む上記平均化画素の画素値を修正する第2の修正ステツプと、
    上記第1の修正ステツプで修正された上記注目画素及び上記近傍画素の上記画素値を平均化し、当該平均化した上記画素値と、上記第2の修正ステツプで修正された上記画素値との演算によつて第3の修正量を求める演算ステツプと、
    上記演算ステツプで求められた上記第3の修正量と、上記第1の修正ステツプで修正された上記注目画素の上記画素値との演算によつて上記誤差修正画素を得る画素修正ステツプと
    を具えることを特徴とする画像変換方法。
  4. 上記第1の代表値は、
    原画像データである第1の学習用データの画素値と、当該第1の学習用データに対して上記第2の画像データと同程度の誤差を有する第2の学習用データの画素値との誤差を求め、
    上記クラス毎に上記誤差を加重平均することにより求めたものである
    ことを特徴とする請求項に記載の画像変換方法。
  5. 上記第1の代表値は、
    原画像データである第1の学習用データの画素値と、当該第1の学習用データに対して上記第2の画像データと同程度の誤差を有する第2の学習用データの画素値との誤差を求め、
    上記クラス毎に上記誤差を正規化することにより求めたものである
    ことを特徴とする請求項に記載の画像変換方法。
  6. 上記第1のクラス分類ステツプにおいて、上記第1の近傍領域内に分布する上記複数の画素の画素値を、適応ダイナミツクレンジ符号化(ADRC)によつて圧縮し、当該圧縮された複数の画素の画素値によつてクラス分類するようにした
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像変換方法。
  7. 上記第1の画像データは、
    適応ダイナミツクレンジ符号化(ADRC)、離散コサンイン変換符号化(DCT)、差分量子化(DPCM)又はBTC(Block Truncation Coding )により圧縮符号化された後、復号された画像データでなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像変換方法。
  8. 複数の画素で構成される第1の画像データを、複数の誤差修正画素で構成され劣化の低減した第2の画像データに変換する画像変換装置において、
    上記第2の画像データの誤差修正画素の位置に応じた位置に存在する上記第1の画像データの注目画素及び当該注目画素近傍の近傍画素それぞれの第1の近傍領域内に分布する上記複数の画素の階調方向のレベル分布の状態に応じて、上記注目画素及び上記近傍画素それぞれを当該複数の画素の上記階調方向のレベル分布の状態に応じたクラスに分類する第1のクラス分類手段と、
    上記クラス毎に学習によつて求められた第1の予測係数が予め記憶された第1の記憶手段から、上記第1のクラス分類手段で求められた上記クラスそれぞれに応じた当該第1の予測係数を出力する第1の予測係数出力手段と、
    上記第1の画像データの上記第1の近傍領域内に分布する上記複数の画素の画素値と、
    上記第1の予測係数出力手段から出力された上記第1の予測係数との演算によつて、上記注目画素及び上記近傍画素の画素値に対する第1の修正量をそれぞれ求める第1の演算手段と、
    上記第1の画像データの上記注目画素の近傍であつて、上記第1の近傍領域よりも広範囲な第2の近傍領域内に分布する上記複数の画素を所定画素数毎に平均化して複数の平均化画素を求め、当該複数の平均化画素の階調方向のレベル分布の状態に応じて、上記注目画素を含む上記平均化画素を複数の上記平均化画素の階調方向のレベル分布の状態に応じたクラスに分類する第2のクラス分類手段と、
    上記クラス毎に学習によつて求められた第2の予測係数が予め記憶された第2の記憶手段から、上記第2のクラス分類手段で求められた上記クラスに応じた当該第2の予測係数を出力する第2の予測係数出力手段と、
    上記第1の画像データの上記第2の近傍領域内に分布する複数の上記平均化画素の画素値と、上記第2の予測係数出力手段から出力された上記第2の予測係数との演算によつて、上記注目画素を含む上記平均化画素の画素値に対する第2の修正量を求める第2の演算手段と、
    上記第1の演算手段で求められた上記第1の修正量それぞれで、上記注目画素及び上記近傍画素の上記画素値それぞれを修正する第1の修正手段と、
    上記第2の演算手段で求められた上記第2の修正量で、上記注目画素を含む上記平均化画素の上記画素値を修正する第2の修正手段と、
    上記第1の修正手段で修正された上記注目画素及び上記近傍画素の上記画素値を平均化し、当該平均化した上記画素値と、上記第2の修正手段で修正された上記画素値との演算によつて第3の修正量を求める第3の演算手段と、
    上記第3の演算手段で求められた上記第3の修正量と、上記第1の修正手段で修正された上記注目画素の上記画素値との演算によつて上記誤差修正画素を得る画素修正手段と
    を具えることを特徴とする画像変換装置。
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