JP3758211B2 - ディジタル画像信号の階層符号化装置および方法、並びに復号装置および方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えばディジタル画像信号を異なる解像度を表現する複数の信号へ分割し、各信号を符号化して伝送するようにしたディジタル画像信号の階層符号化装置および方法、並びに復号装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
高解像度画像信号を第1の階層(あるいはレベル)として、これより解像度が低い第2の階層の画像信号、第2の階層の画像信号より解像度が低い第3の階層の画像信号、・・・・を形成する符号化(階層符号化と称される)が提案されている。この符号化によれば、複数の階層の画像信号を一つの伝送路(通信路、記録/再生プロセス)を介して伝送し、受信側では、複数の階層とそれぞれ対応するテレビジョンモニタにより伝送画像データを再生することができる。
【0003】
より具体的には、標準解像度ビデオ信号、ハイビジョン信号等の高解像度ビデオ信号、コンピュータディスプレーの画像データ、画像データベースを高速検索するための低解像度ビデオ信号等が異なる解像度のビデオ信号として存在している。また、解像度の高低以外に、画像の縮小に対しても、かかる階層符号化を応用することが可能である。
【0004】
先に提案されている階層符号化装置例えばピラミッド符号化と称される符号化装置の一例を図14に示す(例えば特開昭63−306789号公報参照)。この例は、4階層の符号化であり、第1階層の画像信号に対して、画素数が1/4の第2階層の画像信号、画素数が1/16の第3階層、画素数が1/64の第4階層(最上位階層)の画像信号を伝送するものである。図14に示すように、入力端子1に対して、ディジタル画像信号が供給される。この入力画像信号が第1階層の信号である。
【0005】
入力画像信号が間引きフィルタ2および減算器5に供給される。間引きフィルタ2に対して、間引きフィルタ3、減算器6および補間フィルタ8が接続される。補間フィルタ8の出力信号が減算器5に供給され、減算器5からは、入力信号と補間出力信号との同一位置の画素毎の差分信号が発生する。この差分信号が符号化器11を介して第1階層用の出力端子15に取り出される。
【0006】
間引きフィルタ3に対して、間引きフィルタ4、減算器7および補間フィルタ9が接続される。減算器6では、間引きフィルタ2の出力信号(第2階層の画像信号)から補間フィルタ9の出力信号が減算される。減算器6からの差分信号が符号化器12を介して第2階層用の出力端子16に取り出される。減算器7では、間引きフィルタ3の出力信号(第3階層の画像信号)から補間フィルタ10の出力信号が減算され、差分信号が符号化器13を介して第3階層用の出力端子17に取り出される。間引きフィルタ4の出力信号(第4階層の画像信号)が符号化器14を介して第4階層用の出力端子18に取り出される。
【0007】
間引きフィルタ2、3および4のそれぞれは、水平方向および垂直方向において画素数を1/2に間引き、全体として画素数を1/4に減少させるものである。従って、入力画像信号である第1階層の画像信号の画素数を基準として、1/4の画素数の第2階層の画像信号、1/16の画素数の第3階層の画像信号、1/64の画素数の第4階層の画像信号が各間引きフィルタ2、3および4によって形成される。一方、補間フィルタ8、9、10は、水平方向および垂直方向において、画素の内挿を行ない、全体として入力信号の4倍の画素数の補間出力信号を形成する。符号化器11、12、13は、差分信号のデータ量を圧縮する符号化を行い、符号化器14は、第4階層の画像信号のデータ量を圧縮する符号化を行う。具体的には、DPCM、ADRC等が使用される。
【0008】
上述の階層符号化装置と対応する階層復号装置を図15に示す。入力端子21、22、23および24に、第1、第2、第3および第4階層の入力信号がそれぞれ供給される。これらの入力信号は、復号器25、26、27および28にそれぞれ供給される。復号器25〜28は、符号化器11〜14と対応するものである。復号器25、26および27に対して、加算器29、30、31がそれぞれ接続される。
【0009】
符号化が最下位階層(第1階層)から最上位階層(第4階層)へ向かう順になされるのに対して、復号は、最上位階層(第4階層)から最下位階層(第1階層)へ向かう順になされる。まず、第4階層の画像信号が復号器28から得られ、これが出力端子38に取り出される。第4階層の画像信号が補間フィルタ34に供給され、補間出力信号が形成される。加算器31では、復号器27からの第3階層の差分信号と補間フィルタ34の出力信号とが加算される。従って、加算器31からは、第3階層の画像信号が得られ、これが出力端子37に取り出される。
【0010】
同様に、補間フィルタ33の補間出力信号と復号器26からの差分信号とが加算器30で加算され、第2階層の画像信号が復号され、また、補間フィルタ32の補間出力信号と復号器25からの差分信号とが加算器29で加算され、第1階層の画像信号が復号される。これらの画像信号が出力端子35および36にそれぞれ取り出される。このように、階層符号化装置は、間引きによって上位階層を形成し、最上位階層を除く各階層では、上位階層のデータから形成した補間データとの差分信号を生成し、最上位階層のデータとそれ以外の階層の差分データとをそれぞれ符号化している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上述の従来の階層符号化においては、補間フィルタ8、9および10によって、より上位の階層の信号から下位の階層の信号を補間し、原画像信号と補間信号との差分信号を形成するが、補間フィルタの補間精度が充分ではない。その結果、この差分信号の値が比較的大きく、差分信号を符号化した後でも、伝送データ量が充分に少なくならない。従って、階層表現を得る代わりに、符号化効率の劣化という問題が発生していた。
【0012】
従って、この発明の目的は、符号化効率の低下が防止されたディジタル画像信号の階層符号化装置および方法、並びに復号装置および方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、第1階層の画像信号よりも画素数が減少された第2階層の画像信号を形成するための手段と、
第2階層の画像信号から第1階層の画像信号を予測するための予測手段と、
第1階層の画像信号と予測手段からの予測値との差分値を生成するための手段と、
第2階層の画像信号および差分値を伝送するための手段とからなり、
予測手段は、
クラス毎に複数のクラス予測係数が予め格納されたテーブルを有し、第2階層の画像信号中に含まれ、第2階層の画像信号に存在するクラス予測用注目画素に対して空間的および/または時間的に近傍の複数の参照画素とテーブルからのクラス予測係数との積和演算により、第2階層の画像信号のクラス予測用注目画素データの予測値をクラス毎に形成し、クラス予測用注目画素の真値と最も近いクラス予測用注目画素データの予測値を生じさせるクラス予測係数に対応するクラスを選択して、予測手段で予測される第1階層の画像信号の注目画素のクラスとするクラス分類手段と、
決定されたクラス毎に第1階層の画像信号の注目画素に関する予測値を作成するためのデータ予測係数を発生するための予測係数発生手段と、
第2階層の画像信号と予測係数発生手段からのデータ予測係数との積和演算によって、第1階層の画像信号の注目画素に関する予測値を生成するための演算手段とを有し、
予測係数発生手段は、
注目画素に対して空間的および/または時間的に近傍の複数の第2階層の画素の値とデータ予測係数の演算によって、予測値を作成した時に、作成された予測値と注目画素の真値との誤差を最小とするようなクラス毎の予測係数を予め学習によって求めておき、求められた予測係数を発生することを特徴とするディジタル画像信号の階層符号化装置である。
【0014】
【作用】
上位階層から下位階層の画像信号を形成する時に、予め学習により獲得されたデータ予測係数、予測値あるいは正規化予測値を使用するので、補間フィルタと比べて予測の精度を高くすることができる。従って、原画像信号と予測画像信号との差分信号の値が小さくなり、差分信号のデータ量を減少することができ、符号化効率を上昇できる。クラス分けの精度を高くすることができる。
【0015】
【実施例】
以下、この発明の一実施例について図面を参照して説明する。図1には、符号化装置の構成例を示す。この実施例は、4階層の符号化であり、第1階層(最下位層)の画像信号に対して、画素数が1/4の第2階層の画像信号、画素数が1/16の第3階層、画素数が1/64の第4階層(最上位階層)の画像信号を伝送するものである。入力端子1に対して、ディジタル画像信号が供給される。この入力画像信号が第1階層の信号である。具体的には、放送などによる伝送、VTR等からの再生信号が入力端子1に供給される。
【0016】
入力画像信号が間引きフィルタ2および減算器5に供給される。間引きフィルタ2に対して、間引きフィルタ3、減算器6および予測器41が接続される。この予測器41は、後述するように、間引きフィルタ2からの第2階層の画像信号の局所的特徴(クラス)に応じて第1階層の画像信号を出力するマッピングテーブルを含むクラス分類適応予測器である。予測器41の出力信号が減算器5に供給され、減算器5からは、入力信号と予測信号との同一位置の画素毎の差分信号が発生する。この差分信号が符号化器11を介して第1階層用の出力端子15に取り出される。
【0017】
間引きフィルタ3に対して、間引きフィルタ4、減算器7および予測器42が接続される。予測器42は、予測器41と同様のもので、第3階層の画像信号から第2階層の画像信号を予測する。減算器6では、間引きフィルタ2の出力信号(第2階層の画像信号)から予測器42の出力信号が減算される。減算器6からの差分信号が符号化器12を介して第2階層用の出力端子16に取り出される。減算器7では、間引きフィルタ3の出力信号(第3階層の画像信号)から予測器43の出力信号が減算され、差分信号が符号化器13を介して第3階層用の出力端子17に取り出される。間引きフィルタ4の出力信号(第4階層の画像信号)が符号化器14を介して第4階層用の出力端子18に取り出される。
【0018】
間引きフィルタ2、3および4のそれぞれは、水平方向および垂直方向において画素数を1/2に間引き、全体として画素数を1/4に減少させるものである。従って、入力画像信号(第1階層)の画素数を基準として、1/4の画素数の第2階層の画像信号、1/16の画素数の第3階層の画像信号、1/64の画素数の第4階層の画像信号が各間引きフィルタ2、3および4によって形成される。図3は、画素配列を示すもので、ここでは、簡単のために、第1階層から第3階層までを示している。第2階層の画素は、水平および垂直方向で第1階層の2個の画素に対して1個の割合で存在する。第3階層の画素は、水平および垂直方向で第1階層の4個の画素に対して1個の割合で存在する。図示しないが、第4階層の画素は、水平および垂直方向で第1階層の8個の画素に対して1個の割合で存在する。
【0019】
図4Aおよび図4Bは、間引きフィルタ2、3および4の構成例を示している。図4Aの例は、帯域制限用のプリフィルタ47およびサブサンプリング回路48が入力端子および出力端子間に直列接続されている。図4Bは、水平方向の間引きフィルタ49および垂直方向の間引きフィルタ50が直列接続された他の例を示す。
【0020】
さらに、符号化器11、12、13は、差分信号のデータ量を圧縮する符号化を行う。符号化器14は、第4階層の画像信号のデータ量を圧縮する符号化を行う。具体的には、線形量子化、非線形量子化、またはADRC(ダイナミックレンジ適応符号化)に代表される適応量子化、DPCMを採用することができる。
【0021】
上述の階層符号化装置と対応する階層復号装置を図2に示す。入力端子21、22、23および24に、第1、第2、第3および第4階層の入力信号がそれぞれ供給される。これらの入力信号は、復号器25、26、27および28にそれぞれ供給される。復号器25〜28は、符号化器11〜14と対応するものである。復号器25、26および27に対して、加算器29、30、31がそれぞれ接続される。
【0022】
復号器28から出力端子38へ第4階層の画像信号が出力される。復号器28に対して予測器46が接続され、予測器46によって、第3階層の画像信号が予測される。この予測信号と復号器27の出力信号とが加算器31へ供給される。加算器31から第3階層の画像信号が出力端子37に取り出される。この第3階層の画像信号が予測器45に供給され、第2階層の画像信号が予測される。
【0023】
復号器26の出力信号と予測器45により形成された第2階層の出力信号とが加算器30に供給され、加算器30から第2階層の画像信号が得られる。第2階層の画像信号が出力端子36へ取り出され、また、予測器44に供給される。予測器44によって形成された第1階層の画像信号が加算器29において、復号器25の出力信号と加算され、加算器29から第1階層の画像信号が得られる。これが出力端子35に取り出される。このように、符号化が最下位階層(第1階層)から最上位階層(第4階層)へ向かう順になされるのに対して、復号は、最上位階層(第4階層)から最下位階層(第1階層)へ向かう順になされる。
【0024】
前述した図14の符号化装置と図1のこの発明による符号化装置とを比較すると、補間フィルタ8、9、10の代わりにクラス分類適応予測器41、42および43が設けられていることが相違する。復号装置に関しても同様に、補間フィルタ32、33および34に代えて、クラス分類適応予測器44、45および46が設けられていることが相違する。この発明で使用される予測器は、以下に説明するように、補間フィルタと比較すると、その出力信号が原信号とより近いものとできる。従って、原信号と予測信号との差分信号の値をより小さくすることができ、伝送データ量を少なくできる利点がある。
【0025】
予測器41〜43を図5を用い、予測器41を例に説明する。入力端子91から供給される第2階層のディジタル画像信号d0は、クラス予測器92、クラス決定回路93及び予測演算回路95に供給される。クラス予測器92は、各クラスに対応するクラス予測係数と、データ予測係数とが格納されているテーブル94から供給されるクラス予測係数d2と、第2階層のディジタル画像信号d0とを演算し、第2階層の予測値d1を生成する。この第2階層の予測値d1がクラス決定回路93に供給される。
【0026】
クラス決定回路93は、第2階層の予測値d1と第2階層のディジタル画像信号の真値d0との比較からクラスを決定する。一例として、真値d0との誤差の絶対値が最小の第2階層の予測値d1を生じさせるクラス予測係数と対応するクラスを選択する。例えば、テーブル94には、0〜n−1のクラス予測係数が格納されている。クラス予測器92は、最初にクラス0のクラス予測係数を用いて予測値dを生成し、クラス決定回路93はこの予測値と真値d0との誤差の絶対値を求める。以下、それ以外のクラスについても、同様に予測値と真値との誤差の絶対値を求め、この絶対値が最小となるクラスを選択する。テーブル94は、クラス決定回路93により選択されたクラスに対応するデータ予測係数d3を予測演算回路95に出力する。予測演算回路95は、供給されたデータ予測係数d3と第2階層のデジタル画像信号d0との演算により、第一階層信号の予測値を生成して、出力端子96に供給する。
【0027】
図6及び図7を用いて、クラス決定及びデータ予測の一例について説明する。クラス予測器92は第2階層の予測値d1を、クラス予測器92に供給される第2階層のデジタル画像信号d0のうち、予測の対象である第2階層画素x8の周囲の第2階層予測タップ領域に含まれる第2階層画素X0〜X7,X9〜X16の16個の画素値、x0〜x7,x9〜x16と、図7に示されるテーブル94に格納されている各クラスのクラス予測係数との線形1次結合をとることにより求められる。例えば、クラス0に対応する予測値d1は下記の演算によって生成される。
d1=k0×x0+k1・・・+k7×x7+k9×x9+・・・+k16×x16 (1)
【0028】
図6の例は、簡単化のために使用する1次元の画素の配列であるが、実際には図3に示されるような2次元の画素配列を用いて予測が行なわれる。このようなクラス分けは、参照画素数が多くても、クラス予測係数のデータ量が極端に増加しない利点がある。このように、求められた各クラスに対応する第2階層の予測値d1は、クラス決定回路93によって画素x8の真値である画素値x8との値との誤差が求められ、この誤差が最も小さいクラスが選択される。テーブル94は、図7に示されるような各クラス0〜n−1に対応するn組のデータ予測係数のうち、選択されたクラスに対応するデータ予測係数d3を予測演算回路95に出力する。
【0029】
予測演算回路95においてなされる第1階層画素のデータ予測は、供給される第2階層のデジタル画像信号d0のうち予測する第1階層の注目画素の位置の近傍の例えば3個の第2階層画素を使用してなされる。図6の例では、データ予測係数d3をw1 ,w2 ,w3 とすると、下記の演算によって、第1階層画素の値y´が生成される。この演算は一例であって、図3に示されるような2次元配列中のより多くの第2階層の画素データを使用しても良い。
y´=w1 ×x7 +w2 ×x8 +w3 ×x9 (2)
予測器42,43についても同様である。
【0030】
また、テーブル94にデータ予測係数の代わりに、各クラス毎のデータ予測値を格納しておくようにしてもよい。この場合には、クラス決定回路93によって決定されたクラスに対応したデータ予測値と、同じ階層のデータd0とを予測演算回路95で合成し、合成データを出力端子96に供給する。
【0031】
また、テーブル94に正規化されたデータ予測値を格納しておいてもよい。この場合、テーブル94から供給された正規化データ予測値を用いて予測演算回路95は予測値を生成し、同じ階層のデータd0と合成して合成データを出力端子96に供給する。正規化は、画素の値からブロック内の基準レベル(最小値、平均値等)を減算し、減算出力をブロックのダイナミックレンジで割る処理である。正規化は、学習時に、画素の値を処理するのと比較して、データ用メモリの容量を低減することができる。
【0032】
図8は、上述のデータ予測係数、データ予測値、あるいは正規化データ予測値を予め求める学習時の構成を示すものである。入力端子61にディジタル画像信号(第1階層信号)が供給され、間引きフィルタ62、63、64によって、第2、第3、第4階層信号が形成されるのは、図1の構成と同様である。学習部65に第1および第2階層信号が供給され、学習部66に第2および第3階層信号が供給され、学習部67に第3および第4階層信号が供給される。
【0033】
学習部65は、第2階層信号から第1階層信号を予測するためのデータ予測係数、データ予測値、あるいは正規化データ予測値を決定する。学習部66は、第3階層信号から第2階層信号を予測するためのデータ予測係数等を決定し、学習部67は、第4階層信号から第3階層信号を予測するためのデータ予測係数等を決定する。これらの学習部65、66、67は、予測器のクラス予測器92とクラス決定回路93とテーブル94を用いたクラス分けと同一のクラス分けを行なうクラス分類回路を含み、クラス毎に決定されたデータ予測係数等がメモリ68、69、70に格納される。このメモリ68、69、70に格納されたデータ予測係数等がテーブル94にそれぞれ格納される。
【0034】
図5に示されるテーブル94にデータ予測係数が格納されている場合、予測演算回路95では、例えば第1階層の予測値を第2階層のデータから生成するために、注目画素の周辺の3個の画素値x7 ,x8 , x9 が使用される。すなわち、予測係数をw1 〜w3 で表すと、
y´=w1 ×x7 +w2 ×x8 +w3 ×x9 (3)
の線形1次結合によって、予測演算回路95が予測値y´を生成する。
【0035】
テーブル95に格納されるマッピングテーブルを学習によって獲得するための処理について以下に説明する。図9は、学習をソフトウェア処理で行う時のその動作を示すフローチャートである。
【0036】
ステップ71から学習処理の制御が開始され、ステップ72の学習データ形成では、既知の画像に対応した学習データが形成される。ここで、クラス分類およびデータ予測係数決定のために使用される複数画素の値の最大値および最小値の差である、ダイナミックレンジDRがしきい値より小さいものは、学習データとして扱わない制御がなされる。これは、ダイナミックレンジDRが小さいデータは、ノイズによる影響が大きいので、学習対象からそのようなブロックのデータを除外するための処理である。ステップ73のデータ終了では、入力された全データ例えば1フレームのデータの処理が終了していれば、ステップ76のデータ予測係数決定へ、終了していなければ、ステップ74のクラス決定へ制御が移る。
【0037】
ステップ74のクラス決定は、上述したように、8個の参照画素値を圧縮したコードに基づいて、レベル分布のパターンを調べる処理である。ステップ75の正規方程式生成では、後述する正規方程式が作成される。
【0038】
ステップ73のデータ終了から全データの処理が終了後、制御がステップ76に移り、ステップ76のデータ予測係数決定では、後述するように、正規方程式を行列解法を用いて解いて、データ予測係数を決める。ステップ77のデータ予測係数ストアで、データ予測係数をメモリにストアし、ステップ78で学習処理の制御が終了する。
【0039】
図9中のステップ75(正規方程式生成)およびステップ76(予測係数決定)の処理をより詳細に説明する。予め線形1次結合式に基づくデータ予測係数を用意するために最小二乗法を用いる。一般的に説明すると、xを入力データ、wを予測係数、yを推定値とすると、次の式が成立する。
観測方程式:xw=y (4)
ここで、
【数1】
【0040】
上述の観測方程式(4)により収集されたデータに最小二乗法を適用する。式(3)において、n=3、m=学習データ数となる。m>nの場合、w1 〜wn は一意に決まらないので、誤差ベクトルEを定義して、式(6)の残差方程式を作成する。
【0041】
【数2】
【0042】
式(6)の残差方程式から各wi の最適値は、次の式を最小にする条件が成り立つ場合が考えられる。
【0043】
【数3】
【0044】
【数4】
【0045】
すなわち、式(7)のiに基づくn個の条件を満たすw1 、w2 、・・・、wn を算出すれば良い。そこで、残差方程式(6)から式(8)が得られる。
【0046】
【数5】
【0047】
式(7)と式(8)から式(9)が得られる。
【0048】
【数6】
【0049】
そして、式(6)と式(9)から、正規方程式として次の式(10)が得られる。
【0050】
【数7】
【0051】
正規方程式(10)は、未知数の個数nと同じ方程式を立てることが可能であるので、各wi の最適値を求めることができる。そして掃き出し法(Gauss-Jordan の消去法)を用いて連立方程式を解けば、予測係数wi が求まる。この予測係数wi をクラスコードcで指示されるメモリのアドレスに格納しておく。
【0052】
学習処理は、ソフトウェアのみならず、ハードウエアのみで、あるいは部分的にハードウエアを使用して行うことも可能である。
【0053】
マッピングテーブルとしては、データ予測係数で構成されるものに限らず、予め学習により決定されたクラス毎の、最適なデータ予測値(代表値と称する)が格納されたものを使用しても良い。
【0054】
代表値を決定するためには、重心法を使用できる。図10は、この処理を説明するフローチャートである。図10のステップ81は、このフローチャートの開始を表し、ステップ82は、この学習を行うための準備として、クラスの度数カウンタN(*)およびクラスのデータテーブルE(*)の初期化を行うために全ての度数カウンタN(*)および全てのデータテーブルE(*)へ `0' データが書き込まれる。ここで、 `*' は、全てのクラスを示し、クラスc0に対応する度数カウンタは、N(c0)となり、データテーブルは、E(c0)となる。ステップ82(初期化)の制御が終了するとステップ83へ制御が移る。
【0055】
ステップ83は、注目画素を中心とした学習対象画素近傍データから、その注目画素のクラスが決定される。そして、ステップ84では、学習対象となる例えば第1階層の画素値eが検出される。また、このステップ84では、その画素値eが含まれるブロックのダイナミックレンジDRが所定のしきい値よりも小さいものは、学習データとして扱わない処理もなされる。
【0056】
こうしてステップ83(クラス決定)およびステップ84(データ検出)から制御がステップ85へ移り、ステップ85のデータ加算では、クラスcのデータテーブルE(c)の内容に画素値eが加算される。次に、ステップ86の度数加算において、そのクラスcの度数カウンタN(c)が `+1' インクリメントされる。
【0057】
全学習対象画素について、ステップ83(クラス決定)からステップ86(度数加算)の制御が終了したか否かを判定するステップ87では、全データの学習が終了していれば、 `YES' 、すなわちステップ88へ制御が移り、全データの学習が終了していなければ、 `NO' 、すなわちステップ83(クラス決定)へ制御が移り、全データの学習が終了になるまで、繰り返し実行され、全てのクラスの度数カウンタN(*)と対応する全てのクラスのデータテーブルE(*)が生成される。
【0058】
ステップ88では、画素値eの積算値が保持されている各クラスのデータテーブルE(*)が対応する画素値eの出現度数が保持されている各クラスの度数カウンタN(*)で除算され、各クラスの平均値が算出される。この平均値が各クラスの推定値となる。ステップ89では、ステップ88において、算出された推定値(平均値)が各クラス毎に登録される。全クラスの推定値の登録が終了すると、制御がステップ90へ移り、この学習フローチャートの終了となる。上述の手法は、学習対象画素値の分布の平均から推定値が生成されることから、重心法と呼ばれる。
【0059】
上述の代表値としては、平均値に限らず、正規化予測値を使用することができる。この場合、データ検出のステップ84において、画素値の代わりに正規化予測値が使用される。すなわち、ブロック内の基準値baseの除去とダイナミックレンジDRによる正規化の処理がなされる。入力画素値をyとすると、(y−base)/DRの演算により入力データが正規化される。正規化予測値の平均化処理がなされ、メモリには、正規化予測値g(c)が格納される。
【0060】
基準値baseは、例えばブロックの最小値MINである。基準値としては、注目画素に近い位置のサンプリング点の画素レベル、ブロック内の画素レベルの平均値等を採用できる。この基準値をbaseと称する。基準値baseは、ブロック内の画素のレベル分布にとっては、共通成分、すなわち、冗長成分であり、基準値baseを除去することにより、レベル方向の冗長度を除去できる。図7中の変換回路58では、下記の演算によって、補間値y´が生成される。
y´=DR×g(c)+base (11)
【0061】
代表値として、正規化予測値を使用しているので、レベルそのものを代表値とするのと比して、メモリの容量の削減、ハードウエアの小規模化を達成することができる。
【0062】
上述のテーブル94内のクラス予測係数は、予め学習により決定される。図11は、クラス予測係数の学習時の処理を示すフローチャートである。クラス予測係数の学習は、上述したデータ予測係数の学習と同様になされる。ステップ111から学習処理の制御が開始され、ステップ112の学習データ形成では、既知の画像に対応した学習データが形成される。具体的には、上述したように、図6に示すように配列された17個の画素の配列が一組の学習データとされる。
【0063】
ステップ113のデータ終了では、入力された全データ例えば1フレームのデータの処理が終了していれば、ステップ115のクラス予測係数決定へ、終了していなければ、ステップ114の正規方程式生成へ制御が移る。ステップ114の正規方程式生成では、上述の式(10)の正規方程式が作成される。
【0064】
全データの処理が終了後、ステップ113のデータ終了から制御がステップ115に移り、ステップ115の予測係数決定では、式(10)を行列解法を用いて解いて、クラス予測係数k0 〜k16を決定する。次のステップ116において、決定されたクラス予測係数k0 〜k16と第2階層画素の値x0 〜x16との線形1次結合によって、予測値x´(d1)が計算され、この予測x´と真値x8 との間の誤差の絶対値が計算される。誤差の演算は、係数を決定するのに使用した第2階層画素と、それ以外の全ての第2階層画素について行われる。係数を決定するのに使用した第2階層画素について、誤差はきわめて少ない。
【0065】
次のステップ117では、計算された誤差の絶対値としきい値Thとが比較される。誤差の絶対値がしきい値Th未満であるならば、クラス予測係数がクラスiの係数としてメモリに格納される(ステップ118)。そして、i=nかどうかがステップ119で決定され、若しそうであるならば、学習処理が終了し、若しそうでない時には、iがインクリメントされる(ステップ120)。そして、ステップ112に戻り、上述の処理が繰り返される。
【0066】
但し、ステップ117において、誤差がしきい値Th以上となる第2階層画素のデータが判別され、データ選択のステップ121において、学習データとして使用されるものがしきい値Th以上の誤差を生じさせたものに限定される。このように、クラス0からn−1のそれぞれのクラス予測係数が決定される。
【0067】
図11中のステップ114(正規方程式生成)およびステップ115(予測係数決定)の処理は、上述のデータ予測係数w1 〜wn の決定の処理と同様であるので、その説明は、重複を避けるために省略する。
【0068】
また、第1階層の予測のために代表値(データ予測値)を予め学習により決定する方式の場合には、図12に示すテーブルが作成される。すなわち、クラス0〜n−1のそれぞれには、上述したクラス予測係数と図10のフローチャートの処理で決定された代表値(データ予測値)L0〜Ln-1 とが格納されている。
【0069】
図13は、クラス分類回路の他の例である。入力ディジタル画像信号が供給される入力端子191に対して、クラス分類回路192およびアクティビィティークラス分類回路193が接続される。クラス分類回路192は、上述のクラス予測器92、クラス決定回路93、テーブル94から成り予測式表現を用いたクラス分類を行う。アクティビィティークラス分類回路193は、ブロック毎のアクティビィティーに基づくクラス分類を行なう。アクティビィティーの具体的なものは、ブロックのダイナミックレンジ、ブロックデータの標準偏差の絶対値、ブロックデータの平均値に対する各画素の値の差分の絶対値等である。アクティビィティーにより画像の性質が異なる場合があるので、このようなアクティビィティーをクラス分類のパラメータとして使用することによって、クラス分類をより高精度とすることができ、また、クラス分類の自由度を増すことできる。
【0070】
クラス分類回路192および193からのクラスコードc1およびc2がメモリ194に対してアドレスとして供給される。このメモリ194には、予測器の場合では、学習で得られたデータ予測係数、データ予測値、あるいは正規化データ予測値が格納されている。
【0071】
【発明の効果】
この発明は、階層符号化において、原画像信号と予測信号との差分信号を形成する時に、マッピングテーブルを使用して予測信号を形成する際、複数の参照画素およびクラス予測係数の線形1次結合によって予測値を生成し、この予測値と真値との誤差が最小のものを検出することによって、クラス分類を行なっている。従って、参照画素数と等しい予測係数を記憶するので、参照画素数を多くしても、クラス分類用テーブルを格納するメモリの容量がそれ程増大しない利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の符号化装置のブロック図である。
【図2】この発明の一実施例の復号装置のブロック図である。
【図3】階層間の画素数の関係とクラス分類およびデータ予測のための画素の位置を表す略線図である。
【図4】間引きフィルタの構成の一例および他の例のブロック図である。
【図5】予測器の構成の一例を示すブロック図である。
【図6】クラス予測係数を求める処理に使用する画素の配列を示す略線図である。
【図7】クラス予測係数およびデータ予測係数が格納されるテーブルの構成を示す略線図である。
【図8】学習時の構成の概略的ブロック図である。
【図9】データ予測用の係数を決定するための学習をソフトウェア処理で行う時のフローチャートである。
【図10】代表値を求めるための学習をソフトウェア処理で行う時のフローチャートである。
【図11】クラス予測係数を決定するための学習をソフトウェア処理で行う時のフローチャートである。
【図12】クラス予測係数および代表値が格納されるテーブルの構成を示す略線図である。
【図13】クラス分類回路の他の例のブロック図である。
【図14】先に提案されている階層符号化装置のブロック図である。
【図15】先に提案されている階層符号化の復号装置のブロック図である。
【符号の説明】
2,3,4 間引きフィルタ
41,42,43,44,45,46 予測器
65、66、67 学習部
92 クラス予測器
93 クラス決定回路
95 予測演算回路
Claims (14)
- 第1階層の画像信号よりも画素数が減少された第2階層の画像信号を形成するための手段と、
上記第2階層の画像信号から上記第1階層の画像信号を予測するための予測手段と、
上記第1階層の画像信号と上記予測手段からの予測値との差分値を生成するための手段と、
上記第2階層の画像信号および上記差分値を伝送するための手段とからなり、
上記予測手段は、
クラス毎に複数のクラス予測係数が予め格納されたテーブルを有し、上記第2階層の画像信号中に含まれ、上記第2階層の画像信号に存在するクラス予測用注目画素に対して空間的および/または時間的に近傍の複数の参照画素と上記テーブルからのクラス予測係数との積和演算により、上記第2階層の画像信号のクラス予測用注目画素データの予測値を上記クラス毎に形成し、上記クラス予測用注目画素の真値と最も近い上記クラス予測用注目画素データの予測値を生じさせる上記クラス予測係数に対応するクラスを選択して、上記予測手段で予測される上記第1階層の画像信号の注目画素のクラスとするクラス分類手段と、
上記決定されたクラス毎に上記第1階層の画像信号の注目画素に関する上記予測値を作成するためのデータ予測係数を発生するための予測係数発生手段と、
上記第2階層の画像信号と上記予測係数発生手段からのデータ予測係数との積和演算によって、上記第1階層の画像信号の注目画素に関する上記予測値を生成するための演算手段とを有し、
上記予測係数発生手段は、
上記注目画素に対して空間的および/または時間的に近傍の複数の上記第2階層の画素の値と上記データ予測係数の演算によって、上記予測値を作成した時に、作成された予測値と上記注目画素の真値との誤差を最小とするような上記クラス毎の予測係数を予め学習によって求めておき、求められた上記予測係数を発生することを特徴とするディジタル画像信号の階層符号化装置。 - 請求項1に記載の装置において、
上記予測係数発生手段は、クラス毎のデータ予測係数を格納するメモリ手段を有し、
上記データ予測係数は、予め学習によって得られた、注目画素の空間的および/または時間的に近傍の複数の画素の値と上記データ予測係数の積和演算によって、上記注目画素の値を作成した時に、作成された値と上記注目画素の真値との誤差を最小とするような値であることを特徴とする階層符号化装置。 - 第1階層の画像信号よりも画素数が減少された第2階層の画像信号を形成し、上記第2階層の画像信号から上記第1階層の画像信号を予測し、上記第1階層の画像信号と予測値との差分値を生成し、上記差分値および上記第2階層の画像信号を送信する処理を行うディジタル画像信号の階層符号化に対する復号装置において、
上記第2階層の画像信号と上記差分値を受信する手段と、
上記第2階層の画像信号から上記第1階層の画像信号の予測値を形成するための予測手段と、
上記予測値と受信された上記差分値を加算することによって、上記第1階層の画像信号を形成するための手段とからなり、
上記予測手段は、
クラス毎に複数のクラス予測係数が予め格納されたテーブルを有し、上記第2階層の画像信号中に含まれ、上記第2階層の画像信号に存在するクラス予測用注目画素に対して空間的および/または時間的に近傍の複数の参照画素と上記テーブルからのクラス予測係数との積和演算により、上記第2階層の画像信号のクラス予測用注目画素データの予測値を上記クラス毎に形成し、上記クラス予測用注目画素の真値と最も近い上記クラス予測用注目画素データの予測値を生じさせる上記クラス予測係数に対応するクラスを選択して、上記予測手段で予測される上記第1階層の画像信号の注目画素のクラスとするクラス分類手段と、
上記決定されたクラス毎に上記第1階層の画像信号の注目画素に関する上記予測値を作成するためのデータ予測係数を発生するための予測係数発生手段と、
上記第2階層の画像信号と上記予測係数発生手段からのデータ予測係数との積和演算によって、上記第1階層の画像信号の注目画素に関する上記予測値を生成するための演算手段とを有し、
上記予測係数発生手段は、
上記注目画素に対して空間的および/または時間的に近傍の複数の上記第2階層の画素の値と上記データ予測係数の演算によって、上記予測値を作成した時に、作成された予測値と上記注目画素の真値との誤差を最小とするような上記クラス毎の予測係数を予め学習によって求めておき、求められた上記予測係数を発生することを特徴とするディジタル画像信号の階層符号化の復号装置。 - 請求項3に記載の装置において、
上記予測係数発生手段は、クラス毎のデータ予測係数を格納するメモリ手段を有し、
上記データ予測係数は、予め学習によって得られた、注目画素の空間的および/または時間的に近傍の複数の画素の値と上記データ予測係数の線形1次結合によって、上記注目画素の値を作成した時に、作成された値と上記注目画素の真値との誤差を最小とするような値であることを特徴とする階層符号化の復号装置。 - 第1階層の画像信号よりも画素数が減少された第2階層の画像信号を形成するための手段と、
上記第2階層の画像信号から上記第1階層の画像信号を予測するための予測手段と、
上記第1階層の画像信号と上記予測手段からの予測値との差分値を生成するための手段と、
上記第2階層の画像信号および上記差分値を伝送するための手段とからなり、
上記予測手段は、
クラス毎に複数のクラス予測係数が予め格納されたテーブルを有し、上記第2階層の画像信号中に含まれ、上記第2階層の画像信号に存在するクラス予測用注目画素に対して空間的および/または時間的に近傍の複数の参照画素と上記テーブルからのクラス予測係数との積和演算により、上記第2階層の画像信号のクラス予測用注目画素データの予測値を上記クラス毎に形成し、上記クラス予測用注目画素の真値と最も近い上記クラス予測用注目画素データの予測値を生じさせる上記クラス予測係数に対応するクラスを選択して、上記予測手段で予測される上記第1階層の画像信号の注目画素のクラスとするクラス分類手段と、
上記決定されたクラス毎に上記第1階層の画像信号の注目画素に関する上記予測値を発生するための予測値発生手段とを有し、
上記予測値発生手段は、
上記クラス毎に得られる値の累積値を累積度数で除した値を上記クラス毎の予測値として予め学習によって求めておき、求められた上記予測値を発生することを特徴とするディジタル画像信号の階層符号化装置。 - 請求項5に記載の装置において、
上記予測値発生手段は、クラス毎の予測値を格納するメモリ手段を有し、
学習時にクラス毎に得られる値の累積値を累積度数で除した値がクラス毎の予測値として上記メモリ手段に格納されていることを特徴とする階層符号化装置。 - 請求項5に記載の装置において、
上記予測値発生手段は、クラス毎の予測値を格納するメモリ手段を有し、
学習時に、注目画素を含む複数の画素からなるブロックを形成し、
上記ブロック内のダイナミックレンジによって、上記注目画素の値から上記ブロックの基準値を合成した値を正規化し、
上記正規化された値の累積値を累積度数で除した値がクラス毎の予測値として、上記メモリ手段に格納され、
上記基準値および上記ダイナミックレンジを使用して、上記メモリ手段の出力が予測値に変換されるようにしたことを特徴とする階層符号化装置。 - 第1階層の画像信号よりも画素数が減少された第2階層の画像信号を形成し、上記第2階層の画像信号から上記第1階層の画像信号を予測し、上記第1階層の画像信号と予測値との差分値を生成し、上記差分値および上記第2階層の画像信号を送信する処理を行うディジタル画像信号の階層符号化に対する復号装置において、
上記第2階層の画像信号と上記差分値を受信する手段と、
上記第2階層の画像信号から上記第1階層の画像信号の予測値を形成するための予測手段と、
上記予測値と受信された上記差分値を加算することによって、上記第1階層の画像信号を形成するための手段とからなり、
上記予測手段は、
クラス毎に複数のクラス予測係数が予め格納されたテーブルを有し、上記第2階層の画像信号中に含まれ、上記第2階層の画像信号に存在するクラス予測用注目画素に対して空間的および/または時間的に近傍の複数の参照画素と上記テーブルからのクラス予測係数との積和演算により、上記第2階層の画像信号のクラス予測用注目画素データの予測値を上記クラス毎に形成し、上記クラス予測用注目画素の真値と最も近い上記クラス予測用注目画素データの予測値を生じさせる上記クラス予測係数に対応するクラスを選択して、上記予測手段で予測される上記第1階層の画像信号の注目画素のクラスとするクラス分類手段と、
上記決定されたクラス毎に上記第1階層の画像信号の注目画素に関する上記予測値を発生するための予測値発生手段とを有し、
上記予測値発生手段は、
上記クラス毎に得られる値の累積値を累積度数で除した値を上記クラス毎の予測値として予め学習によって求めておき、求められた上記予測値を発生することを特徴とするディジタル画像信号の階層符号化の復号装置。 - 請求項8に記載の装置において、
上記予測値発生手段は、クラス毎に予測値を格納するメモリ手段を有し、
学習時にクラス毎に得られる値の累積値を累積度数で除した値がクラス毎の予測値として上記メモリ手段に格納されていることを特徴とする階層符号化の復号装置。 - 請求項8に記載の装置において、
上記予測値発生手段は、クラス毎の予測値を格納するメモリ手段を有し、
学習時に、注目画素を含む複数の画素からなるブロックを形成し、
上記ブロック内のダイナミックレンジによって、上記注目画素の値から上記ブロックの基準値を合成した値を正規化し、
上記正規化された値の累積値を累積度数で除した値がクラス毎の予測値として、上記メモリ手段に格納され、
上記基準値および上記ダイナミックレンジを使用して、上記メモリ手段の出力が予測値に変換されるようにしたことを特徴とする階層符号化の復号装置。 - 第1階層の画像信号よりも画素数が減少された第2階層の画像信号を形成するためのステップと、
上記第2階層の画像信号から上記第1階層の画像信号を予測するための予測ステップと、
上記第1階層の画像信号と上記予測ステップからの予測値との差分値を生成するためのステップと、
上記第2階層の画像信号および上記差分値を伝送するためのステップとからなり、
上記予測ステップは、
クラス毎に複数のクラス予測係数が予め格納されたテーブルを有し、上記第2階層の画像信号中に含まれ、上記第2階層の画像信号に存在するクラス予測用注目画素に対して空間的および/または時間的に近傍の複数の参照画素と上記テーブルからのクラス予測係数との積和演算により、上記第2階層の画像信号のクラス予測用注目画素データの予測値を上記クラス毎に形成し、上記クラス予測用注目画素の真値と最も近い上記クラス予測用注目画素データの予測値を生じさせる上記クラス予測係数に対応するクラスを選択して、上記予測ステップで予測される上記第1階層の画像信号の注目画素のクラスとするクラス分類ステップと、
上記決定されたクラス毎に上記第1階層の画像信号の注目画素に関する上記予測値を作成するためのデータ予測係数を発生するための予測係数発生ステップと、
上記第2階層の画像信号と上記予測係数発生ステップで発生したデータ予測係数との積和演算によって、上記第1階層の画像信号の注目画素に関する上記予測値を生成するための演算ステップとを有し、
上記予測係数発生ステップは、
上記注目画素に対して空間的および/または時間的に近傍の複数の上記第2階層の画素の値と上記データ予測係数の演算によって、上記予測値を作成した時に、作成された予測値と上記注目画素の真値との誤差を最小とするような上記クラス毎の予測係数を予め学習によって求めておき、求められた上記予測係数を発生することを特徴とするディジタル画像信号の階層符号化方法。 - 第1階層の画像信号よりも画素数が減少された第2階層の画像信号を形成し、上記第2階層の画像信号から上記第1階層の画像信号を予測し、上記第1階層の画像信号と予測値との差分値を生成し、上記差分値および上記第2階層の画像信号を送信するディジタル画像信号の階層符号化に対する復号方法において、
上記第2階層の画像信号と上記差分値を受信するステップと、
上記第2階層の画像信号から上記第1階層の画像信号の予測値を形成するための予測ステップと、
上記予測値と受信された上記差分値を加算することによって、上記第1階層の画像信号を形成するためのステップとからなり、
上記予測ステップは、
クラス毎に複数のクラス予測係数が予め格納されたテーブルを有し、上記第2階層の画像信号中に含まれ、上記第2階層の画像信号に存在するクラス予測用注目画素に対して空間的および/または時間的に近傍の複数の参照画素と上記テーブルからのクラス予測係数との積和演算により、上記第2階層の画像信号のクラス予測用注目画素データの予測値を上記クラス毎に形成し、上記クラス予測用注目画素の真値と最も近い上記クラス予測用注目画素データの予測値を生じさせる上記クラス予測係数に対応するクラスを選択して、上記予測ステップで予測される上記第1階層の画像信号の注目画素のクラスとするクラス分類ステップと、
上記決定されたクラス毎に上記第1階層の画像信号の注目画素に関する上記予測値を作成するためのデータ予測係数を発生するための予測係数発生ステップと、
上記第2階層の画像信号と上記予測係数発生ステップで発生したデータ予測係数との積和演算によって、上記第1階層の画像信号の注目画素に関する上記予測値を生成するための演算ステップとを有し、
上記予測係数発生ステップは、
上記注目画素に対して空間的および/または時間的に近傍の複数の上記第2階層の画素の値と上記データ予測係数の演算によって、上記予測値を作成した時に、作成された予測値と上記注目画素の真値との誤差を最小とするような上記クラス毎の予測係数を予め学習によって求めておき、求められた上記予測係数を発生することを特徴とするディジタル画像信号の階層符号化の復号方法。 - 第1階層の画像信号よりも画素数が減少された第2階層の画像信号を形成するためのステップと、
上記第2階層の画像信号から上記第1階層の画像信号を予測するための予測ステップと、
上記第1階層の画像信号と上記予測ステップからの予測値との差分値を生成するためのステップと、
上記第2階層の画像信号および上記差分値を伝送するためのステップとからなり、
上記予測ステップは、
クラス毎に複数のクラス予測係数が予め格納されたテーブルを有し、上記第2階層の画像信号中に含まれ、上記第2階層の画像信号に存在するクラス予測用注目画素に対して空間的および/または時間的に近傍の複数の参照画素と上記テーブルからのクラス予測係数との積和演算により、上記第2階層の画像信号のクラス予測用注目画素データの予測値を上記クラス毎に形成し、上記クラス予測用注目画素の真値と最も近い上記クラス予測用注目画素データの予測値を生じさせる上記クラス予測係数に対応するクラスを選択して、上記予測ステップで予測される上記第1階層の画像信号の注目画素のクラスとするクラス分類ステップと、
上記決定されたクラス毎に上記第1階層の画像信号の注目画素に関する上記予測値を発生するための予測値発生ステップとを有し、
上記予測値発生ステップは、
上記クラス毎に得られる値の累積値を累積度数で除した値を上記クラス毎の予測値として予め学習によって求めておき、求められた上記予測値を発生することを特徴とするディジタル画像信号の階層符号化方法。 - 第1階層の画像信号よりも画素数が減少された第2階層の画像信号を形成し、上記第2階層の画像信号から上記第1階層の画像信号を予測し、上記第1階層の画像信号と予測値との差分値を生成し、上記差分値および上記第2階層の画像信号を送信するディジタル画像信号の階層符号化に対する復号方法において、
上記第2階層の画像信号と上記差分値を受信するステップと、
上記第2階層の画像信号から上記第1階層の画像信号の予測値を形成するための予測ステップと、
上記予測値と受信された上記差分値を加算することによって、上記第1階層の画像信号を形成するためのステップとからなり、
上記予測ステップは、
クラス毎に複数のクラス予測係数が予め格納されたテーブルを有し、上記第2階層の画像信号中に含まれ、上記第2階層の画像信号に存在するクラス予測用注目画素に対して空間的および/または時間的に近傍の複数の参照画素と上記テーブルからのクラス予測係数との積和演算により、上記第2階層の画像信号のクラス予測用注目画素データの予測値を上記クラス毎に形成し、上記クラス予測用注目画素の真値と最も近い上記クラス予測用注目画素データの予測値を生じさせる上記クラス予測係数に対応するクラスを選択して、上記予測ステップで予測される上記第1階層の画像信号の注目画素のクラスとするクラス分類ステップと、
上記決定されたクラス毎に上記第1階層の画像信号の注目画素に関する上記予測値を発生するための予測値発生ステップとを有し、
上記予測値発生ステップは、
上記クラス毎に得られる値の累積値を累積度数で除した値を上記クラス毎の予測値として予め学習によって求めておき、求められた上記予測値を発生することを特徴とするディジタル画像信号の階層符号化の復号方法。
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