JP4240322B2 - 係数生成装置及び係数生成方法 - Google Patents

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Description

本発明は係数生成装置及び係数生成方法に関し、例えば伝送や記録のために圧縮符号化された画像信号を復号する圧縮デコーダにおいて用いられる、当該画像信号を補正するための係数を予め求める場合に適用し得る。
従来、例えばテレビ会議システムなどのように画像信号を遠隔地に伝送するいわゆる画像信号伝送システムや、画像信号をデイジタル化してビデオテープレコーダやビデオデイスクレコーダに記録し再生する装置においては、伝送路や記録媒体を効率的に利用するため、デイジタル化した画像信号の相関を利用して有意情報を効率的に符号化することにより伝送情報量や記録情報量を削減し、伝送効率や記録効率を高めるようになされている。
具体的には、画像データを高能率圧縮符号化することにより、伝送するデータ量を大幅に削減する。この高能率符号化の一手法としてADRC(Adaptive Dynamic Range Coding )が提案されている(例えば特開昭61-144989 号公報参照)。ADRCは入力画像データを複数画素からなるブロツクに分割し、当該ブロツク単位で各画素データを原量子化ビツト数よりも小さいビツト数に符号化するものである。より具体的には、2次元ブロツク内に含まれる複数画素の最大値及び最小値により規定されるダイナミツクレンジを求め、このダイナミツクレンジに適応した符号化を行うことにより画像信号を高能率符号化する。
このADRCを実現するADRCエンコーダは、図10に示すように構成されている。図10において、ADRCエンコーダ1はアナログデイジタル変換回路(A/D)2によつて入力画像信号S1を1画素当り8ビツトのデイジタルデータに変換した後、ブロツク化回路3に供給する。ブロツク化回路3は画像データを8画素×8ライン程度のブロツクに分割する。
最大値算出回路4はブロツク内の最大画素値MAXを求め、最小値算出回路5はブロツク内の最小画素値MINを求める。そして最大画素値MAX及び最小画素値MINが差分回路7に与えられ、さらに最小画素値MINが差分回路8及びフレーム化回路10に与えられる。この結果差分回路7からはブロツク内のダイナミツクレンジDRが出力され、これがフレーム化回路10に送出される。また差分回路8では、遅延回路6を介して入力された各画素値と最小画素値MINとの差分演算が行われ、この結果得られた差分値が適応量子化回路9に送出される。
適応量子化回路9は、ブロツク内の各画素値をLとしたとき、次式
Figure 0004240322
の演算に基づく再量子化を行う。この結果8ビツトで表現されていた各画素は、これよりも小さいnビツトの量子化コードQで表現されることになり、画像情報量が有効に削減される。フオーマツト化回路10は、ブロツク内ダイナミツクレンジDR、最小画素値MIN及び量子化コードQを伝送路や記録系の種類に応じてフオーマツトすることにより最終的な圧縮画像データS2を形成する。
かくしてADRCエンコーダ1においては、1画素当り8ビツトの画像情報をそのまま伝送する場合と比較して、情報量が格段に削減された圧縮画像データS2を得ることができる。
この圧縮符号化されてなる圧縮画像データS2を復号するADRCデコーダは、図11に示すように構成されている。すなわちADRCデコーダ11はフレーム分解回路12に圧縮画像データS2を入力すると、これを最小画素値MIN、ブロツク内ダイナミツクレンジDR及び量子化コードQに分解し、このうちブロツク内ダイナミツクレンジDR及び量子化コードQを適応逆量子化回路13に供給すると共に、最小画素値MINを加算回路14に供給する。
ここで適応逆量子化回路13及び加算回路14は、次式
Figure 0004240322
の演算を行うことにより、各画素についての復号値L′求め、これを復号画像データS3としてブロツク分解回路15に送出する。ブロツク分解回路15はADRCエンコーダ1(図10)のブロツク化回路3と逆の処理を行うことにより、復号画像データS3をテレビジヨン時系列に変換する。ブロツク分解された復号画像データはデイジタルアナログ変換回路16によりアナログ変換され、このようにして復元画像信号S4が得られる。
ところが、従来のADRCの符号化復号化においては、(1)及び(2)式の演算を行う際に、除算部分でいわゆる近似演算が行われる。このためADRCの量子化ビツト数が少ない場合には、復元画質が劣化する問題があつた。
かかる問題点を解決する一つの方法として従来、画像信号の相関性を考慮して、復号対象となる画素のみで復号値を求めるのではなく、その周辺画素のレベルをも参照して復号対象画素の復号値を求めることにより、復号時の量子化誤差を低減する復号装置が提案されている(特開平1-200885号公報)。
しかしながら、この種の復号装置においては、注目復号画素の最近傍の画素による局所的な特徴のみを参照しているため、改善の効果はあるものの、真値に近い復号値を得る点で未だ不十分な問題がある。例えば注目復号画素の周囲の画素を含めた領域において、それらの画素値が原画像の画素値に対して全体としてどちらかにオフセツトしている場合がある(いわゆるオフセツト変動)。このような場合には、たとえ周辺画素のレベルを参照して復号対象画素を復号しても、その周辺画素全体に誤差があるので、正確な復号値を得ることはできなかつた。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、ADRC等のブロツク単位の符号化により得られた圧縮画像データを復号する際に量子化誤差を補正値するために用いられる係数を予め生成する係数生成装置及び係数生成方法を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明においては、入力された学習用画像データを複数画素からなる符号化ブロツクに分割し、当該符号化ブロツク単位で当該複数画素の最大値及び最小値により規定されるダイナミツクレンジに適応し原量子化ビツト数よりも小さいビツト数に符号化することにより得られる符号化画像データから、注目画素を中心とする所定範囲のクラス分類ブロツクを形成し、当該クラス分類ブロツクのブロツク内画素データを用いて注目画素をクラス分類し、学習用画像データからの注目画素の真値と、注目画素を画像符号化手法に対応した復号手法によつて復号した際の復号値との差分値を求め、当該差分値を、分類されたクラス毎にクラス分類に用いるブロツク内画素データと所定の係数との積和演算により表し、最小二乗法を用いて当該積和演算の係数を求め、当該係数を分類されたクラスに対応付けて係数記憶手段に格納するようにする。
この結果、例えば注目復号画素の周囲の画素を含めた領域においてそれらの画素値が原画像の画素値に対して全体としてどちらかにオフセツトしているような場合に、分類されたクラスに応じて係数記憶手段から読み出した係数とブロツク内画素データとの積和演算により得られる補正値を用いて符号化画素データを補正することにより、当該オフセツト量をも含めた誤差量を有効にキヤンセルすることができる。
上述のように本発明によれば、入力された学習用画像データを複数画素からなる符号化ブロツクに分割し、当該符号化ブロツク単位で当該複数画素の最大値及び最小値により規定されるダイナミツクレンジに適応し原量子化ビツト数よりも小さいビツト数に符号化することにより得られる符号化画像データから、注目画素を中心とする所定範囲のクラス分類ブロツクを形成し、当該クラス分類ブロツクのブロツク内画素データを用いて注目画素をクラス分類し、学習用画像データからの注目画素の真値と、注目画素を画像符号化手法に対応した復号手法によつて復号した際の復号値との差分値を求め、当該差分値を、分類されたクラス毎にクラス分類に用いるブロツク内画素データと所定の係数との積和演算により表し、最小二乗法を用いて当該積和演算の係数を求め、当該係数を分類されたクラスに対応付けて係数記憶手段に格納することにより、圧縮画像データから復元画像を生成する際に、当該圧縮画像データ中の各注目画素を、当該注目画素を中心とするクラス分類ブロツク内画素データを用いてクラス分類し、当該クラスに応じた係数と圧縮画像データとの積和演算により復号値と真値との誤差量に相当する補正値を求め、当該補正値を用いて注目画素データの復号誤差を補正し原画像に非常に近い復元画像を得ることができる。
以下図面について、本発明の一実施例を詳述する。
(1)全体構成
図11との対応部分に同一符号を付して示す図1において、20は全体として本発明による画像データ復号方法を適用したADRCデコーダを示す。ADRCデコーダ20はクラス分類適応処理部21を有する。クラス分類適応処理部21はフレーム分解回路12から出力された量子化コードQに対してクラス分類適応処理を施すことにより、量子化コードQをより真値に近い量子化コードQ′に変換した後、適応逆量子化回路13に供給する。
クラス分類適応処理部21は、量子化コードQをクラス分類回路22に入力し、ここで注目する画素の量子化コードQの周辺の情報を用いて注目画素をクラス分類し、当該分類結果を表わすクラスコードCLASS を出力する。係数ROM23には、予め学習によつて各クラス毎に求められた係数(この係数は複数の係数でなる係数組である)が記憶されており、クラスコードCLASS に応じた係数組wが読み出される。
積和演算回路24は係数ROM23から読み出された係数組wと、注目画素の周辺画素の量子化コードQを用いて、次式
Figure 0004240322
で表わされる線形一次結合演算を行うことにより、注目画素に対する補正値δを求める。そして加算回路25において、注目画素の補正値δと注目画素の量子化コードQが加算されることにより、注目画素についての新たな量子化コードQ′(=Q+ δ)が得られる。
適応逆量子化回路13及び加算回路14においては、クラス分類適応処理部21によつて形成された新たな量子化コードQ′を用いて、次式
Figure 0004240322
に基づく復号処理を行うことにより復号値L″を求め、これを復号画像データS10として出力する。復号画像データS10はブロツク分解回路15及びデイジタルアナログ変換回路16を順次通過させられることにより、復元画像信号S11とされる。
(2)クラス分類回路の構成例
ここでクラス分類回路22は、例えば図2又は図3に示すように構成されている。ここで図2に示すクラス分類回路30及び図3に示すクラス分類回路40は、基本的には、注目画素を中心とする狭い範囲のブロツクの情報とさらにその外側のブロツクの情報とをコード化し、これをクラスコードCLASSとして出力するものである。
なおADRCのようにブロツク単位で符号化されて得られた圧縮画像データS2においては、注目画素が符号化ブロツクの境界にある場合もあり、このような場合に注目画素の量子化コードとその周辺の量子化コードがそれぞれ異なる符号化ブロツクに存在することとなるため、注目量子化コードとその周辺の量子化コードとの関連が無くなつてしまう。
そこでADRCデコーダ20においては、実際上、クラス分類回路22の前段に図示しないブロツク調整回路を設け、当該ブロツク調整回路によつて注目画素周辺の量子化コードQを一旦復号し、注目画素の符号化ブロツクのダイナミツクレンジDR及び最小値MINに基づいてこの復号値を再量子化した量子化コードQをクラス分類回路22に供給するようになされている。
(2−1)構成例I
先ず図2に示すクラス分類回路30について説明する。クラス分類回路30は、フレーム分解回路12(図1)及び図示しないブロツク調整回路を介して入力された量子化コードQを第1のブロツク化回路31及び第2のブロツク化回路32に入力する。第1のブロツク化回路は、図4に示すように、注目画素とその周辺8画素により第1のブロツクを形成し、このブロツク化データをタイミング合せのための遅延回路33を介してコード化回路34に送出する。コード化回路34は入力したブロツク化データに基づいて、注目画素の周囲8画素の量子化コードを所定の順に並べたものを第1のクラスコードD1として出力する。このようにして、注目画素の周辺の狭い範囲の画素レベル分布パターンを表わす第1のクラスコードD1が形成される。
第2のブロツク化回路32は、図4に示すように、第1のブロツク化回路31で形成したブロツクのさらに外側の8画素により第2のブロツクを形成し、このブロツク化データを最大値検出回路35及び最小値検出回路36に送出する。最大値検出回路35及び最小値検出回路36はそれぞれ8画素の中の最大値及び最小値を検出し、当該検出結果を方向コード化回路37及び38に送出する。
方向コード化回路37及び38は、中心からみた(すなわち注目画素からみた)最大値画素及び最小値画素の方向をコード化する。ここで中心からみた方向は8種類に別れるので、各方向コード化回路37及び38はそれぞれ3ビツトでなる方向コードを出力する。この方向コード化回路37の方向コードと方向コード化回路38の方向コードとを合わせたものが、第2のクラスコードD2として出力される。このようにして、注目画素周辺の画像の傾斜の方向を表わす第2のクラスコードD2が形成される。
第1及び第2のクラスコードD1及びD2は続く合成回路39によつて合成され、この結果第1及び第2のクラスコードD1及びD2を合わせた最終的なクラスコードCLASS が形成され、当該クラスコードCLASS が係数ROM23に出力される。
(2−2)構成例II
次に図3に示すクラス分類回路40について説明する。クラス分類回路40は、量子化コードQを第1のブロツク化回路41及び第2のブロツク化回路42に入力する。第1のブロツク化回路41は図2の第1のブロツク化回路31と同様に注目画素とその周辺8画素により第1のブロツクを形成する。また第2のブロツク化回路42も上述した第2ブロツク化回路32と同様に外側の8画素により第2のブロツクを形成する。
第1のブロツク化回路41により形成されたブロツク化データのうち、注目画素の周辺8画素の量子化値は順次比較回路43に与えられると共に注目画素の量子化値がメモリ(D)44を介して比較回路43に与えられる。比較回路43では、図5(A)に示すように、注目画素の量子化値とその周辺8画素の各量子化値の大小が順次比較される。コード化回路45は比較回路43の比較結果を「1」又は「0」でコード化し、これを第1のクラスコードD3として出力する。
第2のブロツク化回路42により形成されたブロツク化データは、タイミング合せのための遅延回路46を介して比較回路47に供給される。また比較回路47には、第1のブロツク化回路41によつて形成されたブロツク化データが平均値算出回路48を介して供給される。この結果比較回路47では、図5(B)に示すように、注目画素とその周辺8画素の合わせて9画素の平均値と、その外側の8画素との大小が順次比較される。コード化回路49は比較回路47の比較結果を「1」又は「0」にコード化し、これを第2のクラスコードD4として出力する。
このようにして、第1のクラスコードD3と比較して広い範囲の画素の状態を表わす第2のクラスコードD4が形成される。因にクラス分類回路40は、第2のクラスコードD4を求める際、注目画素の値をそのまま用いて外側の周辺画素との比較を行なわずに、近傍8画素を含めた9画素によつて予め平均値を求め、その平均値と外側8画素との比較を行うようにしたことにより、例えば注目画素が特異点である場合やノイズ等があつた場合でも、これらの影響を第2のクラスコードD4に及ばせることなく、的確に注目画素周辺の状態を表わす第2のクラスコードD4を形成することができる。
第1及び第2のクラスコードD3及びD4は続く合成回路50によつて合成され、この結果第1及び第2のクラスコードD3及びD4を合わせた最終的なクラスコードCLASS が形成され、当該クラスコードCLASS が係数ROM23に出力される。
(3)係数の選定
次に係数ROM23に記憶されるクラス毎の係数組wの選定の仕方について説明する。この係数組wは画質劣化の無い原画像データを用いた学習により求められる。図6に、これを実現するための学習回路60の構成を示す。学習回路60は劣化の無い学習用画像データS20を時系列変換61に入力すると、ここで当該学習用画像データS20に対して注目画素の画素値yと、その周辺の8画素x〜x(8画素でなくてもよい)とで1ブロツクを構成するような時系列変換処理を施し、これら9画素y、x〜xをADRCエンコーダ62に供給する。
ADRCエンコーダ62は、図10において上述したADRCエンコーダ1と同様の構成でなり入力画像データを圧縮符号化することにより、各画素値y、x〜xに対応する量子化コードQと、それらのダイナミツクレンジDRと、最小値MINとでなる圧縮画像データS21を生成し、当該圧縮画像データS21を、図11において上述した従来のADRCデコーダ11と同様の構成でなるADRCデコーダ63によつて復号する。
そしてADRCデコーダ63によつて得られた復号画素値のうち注目画素の復号画素値が差分回路64に供給される。また差分回路64には、注目画素の真の画素値yがタイミング合せのための遅延回路65を介して供給される。この結果差分回路64では、ADRCエンコーダ62及びADRCデコーダ63を介して得られた圧縮復号誤差の有る注目画素の画素値と、加工されていない注目画素の真の画素値yとの差分がとられ、当該差分結果が誤差値δyとして係数算出回路66に送出される。
また学習回路60は、ADRCエンコーダ62から出力される量子化コードQをクラス分類回路67に送出する。クラス分類回路67は上述したクラス分類回路22(図1)と同様の構成でなり、注目画素の周辺の複数の量子化コードQに基づいて当該注目画素のクラスを表わすクラスコードCLASS を形成し、当該クラスコードCLASS を係数算出回路66に送出する。またADRCエンコーダ62から出力された量子化コードQはタイミング合せのための遅延回路68を介して係数算出回路66に与えられる。
このように係数算出回路66はクラスコードCLASS を入力すると共に、注目画素周辺の量子化コードQ〜Q及び注目画素の真値からの誤差値δyを入力し、クラスコードCLASS で表わされるクラス毎に、誤差値δyと量子化コードQ〜Qとの相関関係を表わす係数Wを最小二乗法を用いた学習により求める。
すなわち係数算出回路66は、先ず量子化コードQ、Q、……、Qにそれぞれ係数w、w、……、wを掛けることにより、誤差値δyを周辺の量子化コードQ〜Qと係数w〜wとの線形一次結合により表わす。具体的には、係数算出回路66は同じクラスの誤差値δy〜δyそれぞれについて、量子化コードQ(R,S)(但し、R=1、2、……r、S=1、2、……、8とする)と係数w〜wとの線形一次結合式を立てて、この係数w〜wを最小二乗法により求める。
これについて説明すると、先ず誤差値δy〜δyの行列式Yは、周辺量子化コードQ(R,S)の行列式Xと係数w〜wの行列式Wを用いて、次式
Figure 0004240322
でなる観測方程式の形で表わすことができる。但し(5)式において、rは同一クラスの注目画素数を表わす。
ここで(5)式の連立方程式を解くことにより係数w〜wを求めればよい。これを最小二乗法の演算により解く。すなわち先ず、(5)式を残差行列Eを用いて、次式
Figure 0004240322
のように残差方程式の形に表現し直す。
ここで(6)式から各係数w〜wの最確値を求めるためには、e +e +……+e を最小にする条件、すなわち次式
Figure 0004240322
なる8個の条件を入れてこれを満足する各係数w〜wを見つければ良い。ここで(6)式より、次式
Figure 0004240322
を得、(7)式の条件をi=1、2、……、8について立てればそれぞれ、次式
Figure 0004240322
が得られる。ここで(6)式及び(9)式から次式の正規方程式が得られる。
Figure 0004240322
ここで(10)式で表わされる正規方程式は未知数が8個だけある連立方程式であるから、これにより最確値である各係数w〜wを求めることができる。正確には(10)式でwにかかる(ΣQjkj1)(但しj=1、……、r、k=1、……、8、l=1、……、8)のマトリクスが正則であれば解くことができる。実際には、Gauss-Jordanの消去法(掃き出し法)を用いて連立方程式を解く。
実際上係数算出回路66は、図7に示すように構成されている。すなわち係数算出回路66は量子化コードQ〜Q及び誤差値δyを正規方程式生成回路70に入力し、当該正規方程式生成回路70によつてクラス毎に(10)式で表わされるような正規方程式を生成し、続くCPU演算回路71によつて掃き出し法の演算によりクラス毎の係数組w(w〜w)を求める。
正規方程式生成回路70は先ず乗算器アレイ72によつて各画素同士の乗算を行う。乗算器アレイ72は、図8に示すように構成されており、四角で表わす各セル毎に画素同士の乗算を行い、これにより得た各乗算結果を続く加算器メモリ73に与える。
加算器メモリ73は、図9に示すように、乗算器アレイ72と同様に配列された複数のセルでなる加算器アレイ74と複数のメモリ(又はレジスタ)アレイ75A、75B、……とにより構成されている。メモリアレイ75A、75B、……はクラスコードCLASS で表わされるクラス数分設けられており、クラスコードCLASS をデコードするクラスコードデコーダ77の出力(クラス)に応答して一つのメモリアレイ75A、75B、……が選択され、選択されたメモリアレイ75A、75B、……の格納値が加算器アレイ74に帰還される。このとき加算器アレイ74により得られる加算結果が再び対応するメモリアレイ75A、75B、……に格納される。
このようにして乗算器アレイ72、加算器アレイ74及びメモリアレイ75によつて積和演算が行われ、クラスコードCLASS によつて決定されるクラス毎にメモリアレイ75A、75B、……のいずれかが選択されて、積和演算の結果によつてメモリアレイ75A、75B、……の内容が更新される。
なお、各々のアレイの位置は(10)式で表わされる正規方程式のwにかかるΣQjkj1(但し、j=1、……、r、k=1、……、8、l=1、……、8)の位置に対応する。(10)式の正規方程式を見れば明らかなように右上の項を反転すれば左下と同じものになるため、各アレイは三角形の形状をしている。
このようにして、ある一定期間の間に積和演算が行われて各画素位置毎のさらに各クラス毎の正規方程式が生成される。クラス毎の正規方程式の各項の結果はそれぞれのクラスに対応するメモリアレイ75A、75B、……に記憶されており、次にそれらのクラス毎の正規方程式の各項が掃き出し法演算を実現するCPU演算回路71によつて計算される。この結果クラス毎の係数組w(w〜w)が求められ、当該係数組w(w〜w)が係数ROM23(図1)の対応するクラスのアドレスに書き込まれる。
(4)動作
以上の構成において、ADRCデコーダ20はADRCによる符号化により形成された圧縮画像データS2のうち量子化コードQをクラス分類回路22に入力し、当該クラス分類回路22によつて注目画素(注目量子化コード)を中心とした複数画素データ(量子化コード)を集めてブロツクを形成し、そのブロツクの情報に基づいてクラスコードCLASS を生成する。
次にこのクラスコードCLASS を読出しアドレスとして係数ROM23からクラスコードCLASS に応じた係数組wを読み出す。そして積和演算回路24において、係数組wと注目画素周辺の画素データ(量子化コード)とを用いた積和演算を行うことにより、注目量子化コードQをそのまま続く適応逆量子化回路13によつて復号した場合に生じる真値から誤差値δを求める。
ADRCデコーダ20は加算回路25において誤差値δを量子化コードQに加算することにより、適応逆量子化回路13における復号時に発生する復号誤差を予めキヤンセルする。この結果補正された量子化コードQ′が適応逆量子化回路13において伸長復号されることにより、適応逆量子化回路13からはほぼ真値に等しい復号画素値が出力される。
ここで誤差値δを算出する際に用いる係数組wは、圧縮画像データS2を形成する際に用いたADRCエンコーダ1(図10)に対応したADRCエンコーダ62や適応逆量子化回路13を有するADRCデコーダ63等によつて構成される学習回路60によつて、原画像に含まれる真値yを使つた学習により求められているため、たとえ圧縮画像データS2がオフセツト変動している場合でも、真値yを基準とした誤差値δを得ることができる。従つてADRCデコーダ20では、誤差値δによつて、オフセツト変動さらには圧縮符号化時の圧縮誤差をも有効にキヤンセルし得る。
(5)効果
以上の構成によれば、原量子化ビツト数よりも小さいビツト数に圧縮符号化された圧縮画像データS2を復号する際に、当該圧縮画像データS2を注目画素毎にクラス分類し、予め原画素値(真値)yを使つて求められた係数組wの中からクラス分類結果CLASS に応じた係数組wを用いて誤差値δを求め、当該誤差値δによつてデータを補正するようにしたことにより、原画像にほぼ等しい復元画像を得ることができる。
(6)他の実施例
なお上述の実施例においては、本発明を、ADRCによつて得られた圧縮画像データS2を復号するADRCデコーダ20に適用した場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えばDCT(Discrete Cosine Transform )符号化、DPCM(Differential Pulse Code Modulation)、BTC(Block Truncation Coding)等のようにブロツク単位で圧縮符号化された画像データを復号する場合に広く適用することができる。
また上述の実施例においては、本発明による画像データ復号方法を、図1に示すようなハードウエアで実現する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、圧縮画像データを計算機に取り込むことによりソフトウエアによつて計算処理するようにしても良い。
さらに上述の実施例においては、クラスに対応した係数を記憶する係数記憶手段として係数ROM22を用いた場合について述べたが、本発明はこれに限らず、これに代えてRAM(Random Access Memory)やSRAM等を用いるようにしても良い。
本発明による画像データ復号方法を適用したADRCデコーダの構成を示すブロツク図である。 クラス分類回路の構成例を示すブロツク図である。 クラス分類回路の構成例を示すブロツク図である。 図2のクラス分類回路による分類処理の説明に供する略線図である。 図3のクラス分類回路による分類処理の説明に供する略線図である。 係数を求めるための学習回路の構成を示すブロツク図である。 係数算出回路の構成を示すブロツク図である。 係数算出回路の乗算器アレイの構成を示す略線的ブロツク図である。 係数算出回路の加算器メモリの構成を示す略線的ブロツク図である。 ADRCエンコーダの構成を示すブロツク図である。 従来のADRCデコーダの構成を示すブロツク図である。
符号の説明
1、62……ADRCエンコーダ、9……適応量子化回路、11、20、63……ADRCデコーダ、13……適応逆量子化、21……クラス分類適応処理部、22、30、40、67……クラス分類回路、23……係数ROM、60……学習回路、S1……入力画像信号、S2、S21……圧縮画像データ、S3、S10……復号画像データ、S4、S11……復元画像信号、MAX……最大画素値、MIN……最小画素値、DR……ダイナミツクレンジ、Q、Q′……量子化コード、CLASS ……クラスコード、w……係数組、δ……補正値、y……真値、δy……誤差データ。

Claims (3)

  1. 学習用画像データが入力される入力手段と、
    上記学習用画像データを複数画素からなる符号化ブロツクに分割し、当該符号化ブロツク単位で当該複数画素の最大値及び最小値により規定されるダイナミツクレンジに適応し原量子化ビツト数よりも小さいビツト数に符号化することにより符号化画像データを得る画像符号化手段と、
    上記符号化画像データから、注目画素を中心とする所定範囲のクラス分類ブロツクを形成し、当該クラス分類ブロツクのブロツク内画素データを用いて上記注目画素をクラス分類するクラス分類手段と、
    上記学習用画像データからの上記注目画素の真値と、上記注目画素を上記画像符号化手段の符号化手法に対応した復号手法によつて復号した際の復号値との差分値を求める差分値算出手段と、
    上記差分値を、上記クラス分類手段によつて分類されたクラス毎に上記クラス分類に用いるブロツク内画素データと所定の係数との積和演算により表し、最小二乗法を用いて当該積和演算の係数を求める係数算出手段と、
    上記係数算出手段により求めた上記係数を上記クラス分類手段により分類されるクラスに対応付けて係数記憶手段に格納する係数格納手段と
    を具えることを特徴とする係数生成装置。
  2. 上記係数算出手段は、
    上記ブロツク内画素データと上記係数との複数の積和演算でなる正規方程式に対して掃き出し法を用いることにより上記係数を求める
    ことを特徴とする請求項1に記載の係数生成装置。
  3. 入力された学習用画像データを複数画素からなる符号化ブロツクに分割し、当該符号化ブロツク単位で当該複数画素の最大値及び最小値により規定されるダイナミツクレンジに適応し原量子化ビツト数よりも小さいビツト数に符号化することにより得られる符号化画像データから、注目画素を中心とする所定範囲のクラス分類ブロツクを形成し、当該クラス分類ブロツクのブロツク内画素データを用いて上記注目画素をクラス分類するクラス分類ステツプと、
    上記学習用画像データからの上記注目画素の真値と、上記注目画素を上記画像符号化手法に対応した復号手法によつて復号した際の復号値との差分値を求める差分値算出ステツプと、
    上記差分値を、上記クラス分類ステツプによつて分類されたクラス毎に上記クラス分類に用いるブロツク内画素データと所定の係数との積和演算により表し、最小二乗法を用いて当該積和演算の係数を求める係数算出ステツプと、
    上記係数算出ステツプにより求めた上記係数を上記クラス分類ステツプにより分類されたクラスに対応付けて係数記憶手段に格納する係数格納ステツプと
    を具えることを特徴とする係数生成方法。
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