JP3715887B2 - トーションバー構造 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本願発明は、トーションバー構造に関し、特に天窓或いは天蓋等の開閉装置に適した構造が簡単で、かつ耐久力の高いトーションバー構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
トーションバーは捩りバネ力を有する部材として知られ、いろいろな用途に用いられている。図1は換気或いは排煙機能を備えた開閉自在な天窓或いは天蓋に取付けられ、該天窓等を開閉する駆動機構としてトーションバー構造を用いた例を示すものである。
【0003】
この天窓は、天井ならびに屋上に取付けられ、通常はガラスを通して太陽光を取り入れ、或いは開放することにより換気を行うとともに、火災時には自動的に開放して排煙等を行うものもある。その構造の概略は以下のとおりである。即ち、屋上に天窓1を取付けるための下地コンクリート2を方形に配置し、その上部に水切り3を有する方形の下部枠4を設置するとともに、その下部枠4を前記下地コンクリート2に固定する。下部枠4の上部には、上下動可能で、前記下部枠4とほぼ同形の上部枠5が載置され、その上部枠5の上部にガラス或いはプラスティックを枠にはめ込んだ天窓1が固定されている。
【0004】
その開閉駆動は、図2に示すように前記下部枠4にL字状に配置した2組(他に、4組等いろいろな配置のものでもよい。)のトーションバー構造20によって行われる。このトーションバー構造20は、直線状の丸棒からなるトーションバー本体21と、そのトーションバー本体21の一端に配置固定される固定部側軸受22と、その他端に配置固定される可動部側軸受23と、その可動部側軸受23の外端部に、前記トーションバー本体21に対し略直角方向に配置される駆動アーム24等からなる。更に、上部枠5には、ストッパ7を有するレール6が固定され、このレール6内に前記駆動アーム24の先端に回動自在に取付けられる滑車27が嵌合し、又、下部枠4にもストッパ10を有するレール9が固定されるとともに、このレール9内には、補助アーム16の一端に回動自在に固定される滑車17が嵌合されている。この補助アーム16の他端は上部枠5に固定される固定板18に連結されるとともに、補助アーム16と前記駆動アームとはほぼ中央部で連結具19で連結されることにより、両アーム16,24が平行四辺形のリンク機構を構成し、天窓1の略垂直方向の上下動を可能にしている。
【0005】
作用について説明すると、前記トーションバー本体21はすでに捩り力を付与された状態で固定部側軸受22及び可動部側軸受23に軸支されているため、前記駆動アーム24には天窓1を常に開動する方向の力が付与されている。閉窓時には、キャッチ錠14が上部枠5と下部枠4とを連結固定しているので天窓1は開くことはないが、キャッチ錠開放用ロープ15を矢印方向に引くと前記キャッチ錠14が開錠する。すると2組のトーションバー21が元に戻ろうとする捩り力により前記駆動アーム24の滑車27が上動し、駆動アーム24の滑車27は上部枠5に固定されるレール6上をストッパ7に当接するまで回動しながら移動し、又補助アーム16の滑車17は下部枠4に固定されるレール9上を同じくストッパ10に当接するまで回動しながら移動することにより前記天窓1をほぼ垂直方向に上動する。そして、両アーム16、24の先端に取付けられている滑車17、27がそれぞれストッパ10、7に当接した時点でその上動は停止する。
【0006】
次いで閉窓時には、滑車用ロープ12を矢印の方向に引くことにより、ロープ12の他端は上部枠5に固定した2つの固定滑車11、11を介して下部枠4に固定される固定板13に固定されているため、ロープ12を引く力が天窓1の全体にほぼ等しく掛かり、天窓1は滑らかにほぼ垂直方向に下動し、上部枠5が下部枠4に当接した時点で前記キャッチ錠14が自動的に施錠され、閉窓を完了する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このような駆動機構には以下のような問題があった。即ち、トーションバーは捩り力を利用するものであるためその軸径、特に軸受けに軸支される軸径はできるだけ大きいほど捩り力に対する耐久力は増し有利なことが知れている。又一方トーションバーの軸受けによって軸支される軸形状は、軸受との連結の関係でほぼ正方形に作られており、この正方形の形状を生かしつつ従来の軸形状は、方形として最大の断面積を有する図5にも示すようにトーションバー本体21の丸棒の径に内接する正方形のものが用いられていた。そしてその正方形の断面積でトーションバー本体21に生じる捩り力を保持している。しかしながら、前記丸棒の径に内接する正方形は、その丸棒に対する正方形としては最大の断面積を有する形状であり、より大きな捩り力をトーションバーに求める場合には、より径の大きな丸棒で形成されるものを用いなければならず、コスト高、或いは全体の重量が増大する等の問題があった。
【0008】
又、従来のトーションバー構造は、図2及び図3にも示すように、可動側の軸受は1つであった。ところが、可動側の軸には、トーションバーによる捩り力の他に、開窓時には天窓1の重量が滑車27及び駆動アーム24を介してその軸を下方に曲げようとする曲げ力が作用し、時にはその曲げ力で軸が変形するという問題があった。
【0009】
更には、トーションバーによる捩り力を簡単な構成で、且つ有効に駆動部材に伝達する等のためにトーションバーの形状をL字状等複数の湾曲部を持った形状のものが使われるようになっているが、このような形状のものでは軸を軸受に入れるに際し湾曲部をも挿入するため必然的に軸受の内径を大きくせざるを得ず、軸受と軸との間にガタが生じ駆動機構の滑らかな作動を妨げていた。
【0010】
更に又、従来のトーションバーは捩り力を調整する手段を備えていないため、捩り力が異なるものを用いようとすればそのトーションバー自体を交換せざるを得ず、やはりコスト高を招くという問題も有していた。
【0011】
本願発明は、これら諸問題を解決するトーションバー構造を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本願発明は以下の構成を採用する。
【0013】
請求項1に係る発明では、軸受で軸支される固定部側軸と、可動部材が軸支される可動部側軸を有する丸棒からなるトーションバー構造であって、前記両軸のうち少なくともいずれか一方の軸形状を方形で、且つその四隅の角を丸棒の円弧面をそのまま残した角丸方形型にし、前記可動部側軸の両側に軸受を配置してなる両持ち支持構造とした構成。そしてこの構成により、特に丸棒の径を大きくしなくてもトーションバーの耐捩り力を高めることができる。また、たとえ駆動アーム側から可動部軸受に大きな曲げ応力が作用しても軸が変形することはない。
【0014】
請求項2及び3に係る発明では、請求項1の構成に加え軸受の少なくとも1つの内面形状をその一部が開口したU字形状とするか、或いは軸受の少なくとも1つは2分割から形成される構成。そしてこの構成により、たとえトーションバーが複数箇所に湾曲部を有していたとしても適正な軸受の配置が可能となる。
【0015】
請求項4ないし6に係る発明では、請求項1ないし3の構成に加えトーションバー構造には捩り力調整手段を付加したこと、捩り力調整手段は、前記固定部側軸を軸支する軸受であること、或いは捩り力調整手段は、前記固定部側軸を軸支する軸受に着脱自在に設けられる板体である構成。そしてこの構成により、同じトーションバーでもその捩り力をいろいろ可変することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照して、本願発明の幾つかの好適な実施の形態について詳述する。
【0017】
(第1の実施の形態)
図6ないし図13に本願発明のトーションバー構造を示す。図7は、従来の真直ぐな丸棒からなる図4に示すトーションバー構造に対応するものであり、このトーションバー構造20は、丸棒部のトーションバー本体21とその左右の軸から構成される。その左端部に形成される軸30は、固定部側軸受に軸支される固定軸であり、その断面形状は図8に示すようにその四隅の角を丸棒の円弧面をそのまま残した円弧部30aと、丸棒に内接する正方形30cを相似状にそのまま大きくした直線部30bからなる全体としてほぼ正方形状(尚、特に正方形に限ることはない。)の軸(以下、「角丸方形軸」という。)形状を呈している。
【0018】
符号32は前記角丸方形軸30と反対側に形成される可動部側の軸であり、この軸32上には天窓を開閉する駆動アームが軸支され、該軸32を中心に回動する。この軸32は、図9に示すように前記角丸方形軸30とほぼ同一形状をしている。即ち、その四隅の角を丸棒の円弧面をそのまま残した円弧部32aと、丸棒に内接する正方形32cを相似状にそのまま大きくした直線部32bからなる全体としてほぼ正方形状(尚、特に正方形に限ることはない。)の軸(以下、「角丸方形軸」という。)形状を呈している。
【0019】
又、前記可動部側の角丸方形軸32の左右には、それぞれ丸形状の軸31及び33が形成されている。図6及び図10ないし図13に前記トーションバー本体21が軸受によって軸支される概略を示している。即ち、固定部側軸には前記角丸方形軸30が挿通する開口22bを有する固定部側軸受22が配設され図12で示す態様にて前記角丸方形軸30が軸支される。そして該固定部側軸受22は図示しないボルトでボルト孔22a,22aを介して基板26に固定される。
【0020】
符号28、29は、可動側の角丸方形軸32の左右に形成される丸形内軸31、丸形外軸33を軸支する可動部側内軸受及び可動部側外軸受で、両軸受28、29とも図13に示すように円形の開口31a,33aを有しており、その各開口31a,33aで丸形内軸31、丸形外軸33を軸支するとともに、図示しないボルトでボルト孔28a(29a),28a(29a)を介して基板26に固定される。
【0021】
又、符号24はその先端に回動自在な滑車27を固定し、天窓1を上下動するための駆動アームであり、該駆動アーム24の他端には、前記角丸方形軸32が挿通可能な正方形状の開口24aが形成され、この開口24a内に前記角丸方形軸32を嵌合することにより軸支される。
【0022】
図14及び図15は、捩り調整機能を有する固定部側軸受22を示すが、ここでこの捩り調整機能について説明すると、トーションバー構造についてはすでに従来例の項で説明したとおり、キャッチ錠開放用ロープ15を引くことによりトーションバーの捩り力により駆動アーム24が上動し、天窓1を押し上げるが、前記駆動アーム24の先端に取付けられる滑車27がレール6の後端に取付けられるストッパ7に当接すると天窓1の上動は停止する。その時天窓1は当然その位置に留まっているのであるから、トーションバーの捩り力、即ち天窓1を押し上げようとする力の方が天窓1が自身の重量で下がろうとする力(図11で示すWの力)よりも大きいことになる。ところがトーションバーの捩り力、即ち天窓1を押し上げようとする力が天窓1が自身の重量で下がろうとする力よりも大きすぎると天窓1を閉めようとした場合に大きな力を要することになるため、通常は前記の力関係をトーションバーの捩り力の方を僅かに大きくなるように設定している。ところが、天窓の重さもいろいろありその重さにあった捩り力を持つトーションバーを作らなければならず、製造も煩雑でコスト高となっていた。
【0023】
前記図14及び図15のものはそのような不都合をなくすることを目的に作られた捩り調整機能を有する固定部側軸受22で、要は固定部側の角丸方形軸30が嵌合する正方形状の軸開口22bの角度をいろいろ変えた軸受22を作っておき、1つのトーションバーを前記各種角度の軸開口22bを有する軸受22を用いて前記力関係で最適な角度を有する軸受を決定し、以後同じ天窓に対してはその天窓に適した捩り力を有する軸受を使用することにより、1種類のトーションバーで各種重さの天窓に対応させることができる。
【0024】
(第2の実施の形態)
図16ないし図18に本願発明の第2の実施の形態についてのトーションバー構造を示す。軸上に前記角丸方形を形成するのは製造に時間を要し、コストを高めることにもなるので可動部側軸のものの角丸方形を省略してなるものであり、この第2の実施の形態のものは第1の実施の形態のものの直棒式のものに対し、J字状からなるトーションバー構造を用いたもので、その他の構成は、第1の実施の形態におけるのと同様なので説明を省略する。
【0025】
即ち、この実施の形態で示すトーションバー本体40は、各種軸受が配置される水平部40a、この水平部40aに続く垂直部40b、この垂直部40bに続く長さの短い水平部40cを有するほぼJ字状からなり、前記水平部40aの端部には、丸形形状の軸44及びその外側の角丸方形状の軸45が形成されるとともに、前記丸形形状の軸44にはその軸44を嵌合可能な円形の軸開口41aを有する固定部側軸受41が前記軸開口41a内に前記円形形状の軸44を軸支して図示しないボルトによりボルト孔41b、41bを介して基板26に固定されている。更に、前記固定部側軸受41の外端面には、多角形状でその外周上に複数のボルト孔51を有するとともに、その中央部に前記角丸方形状の軸45が嵌合する正方形の開口50aが設けられる捩り力調整板50が図示しないボルトにより前記固定部側軸受41に固定されている。そして前記捩り力調整板50を天窓1の重さに適した捩り力をトーションバーに与えることができる角度だけ傾けた位置でボルトによって前記固定部側軸受41に固定する。
【0026】
又可動部側には、内側から順にすべて丸形形状の軸46、47及び48が形成されるとともに、各軸46,47,48上にはそれぞれ可動部側内軸受42、駆動アーム24及び可動部側外軸受43が配置される。前記可動部側内軸受42は前記丸形形状の軸46が嵌合可能な円形の開口42aを有し、該開口42aで前記軸46を軸支するとともに、図示しないボルトによって基板26に固定される。又前記可動部側外軸受43は前記水平部40aと垂直部40bとの境界近傍に設けられるためその中央部に前記可動部側内軸受42に設けられる円形の開口42aと同じ形状の開口であると、トーションバーとの間でこじれが生じ回動がうまくいかなくなることもあるため、その軸受形状を図18で示すように上部が開放した形状にしている。
【0027】
更に垂直部40bに続く長さの短い水平部40cは、前記駆動アーム24に穿設される円形の開口24bに挿入されるととともに、その先端に平座金49が挿入され、且つ割りピン49aで固定されている。そのため、駆動アーム24が軸支される軸47の形状が角丸方形状でなく丸形形状であってもその機能に変わるところはない。
【0028】
(第3の実施の形態)
図19ないし図23に本願発明の第3の実施の形態についてのトーションバー構造を示す。軸上に前記角丸方形を形成するのは製造に時間を要し、コストを高めることになることは第2の実施の形態で示したとおりであるが、この実施の形態のものはすべての角丸方形の軸を廃止したものであり、この第3の実施の形態のものは第2の実施の形態のもののJ字状のものの水平部を更に直角に折り曲げた略クランク形状からなるものである。
【0029】
即ち、この実施の形態で示すトーションバー本体40は、各種軸受が配置される中央部の水平部40a、この水平部40aの固定部側に続いて形成される長さの短い下方向の垂直部40d、該垂直部40dと反対側において前記水平部40aに続く上方向の垂直部40b、この垂直部40bに続く長さの短い水平部40cを有する全体としてほぼクランク形状からなり、前記水平部40aの端部には、丸形形状の軸44及び前記垂直部40dの先端部には同じく丸形形状の軸60aが形成されるとともに、前記丸形形状の軸60aは取付け板61に固定される差込固定軸受60に差込まれて軸支されている。そして前記丸形形状の軸44を軸支する軸受41は容易にトーションバーが挿入可能なように図20に示すように左右の1方向に開放端を有する軸受形状にされており、図示しないボルトによりボルト孔41a、41aを介して基板26に固定される。
【0030】
又可動部側には、内側から順にすべて丸形形状の軸46、47及び48が形成されるとともに、各軸46,47,48上にはそれぞれ可動部側内軸受42、駆動アーム24及び可動部側外軸受43が配置される。前記可動部側内軸受42は図21に示すように部材42b及び42bの同一形状からなる2つ割部材から形成されている。そして軸46を両方から挟み込みボルト孔42c、42cにボルトを挿入して両者を一体化するとともに、他のボルトをボルト孔42a、42aに挿入し基板26に固定してなる。又前記可動部側外軸受43は前記水平部40aと垂直部40bとの境界近傍に設けられるため、トーションバーとの間でこじれが生じ回動がうまくいかなくなることもあるため、その軸受形状をやはり図18で示すように上部が開放した形状にしている。
【0031】
垂直部40bに続く長さの短い水平部40cは、前記駆動アーム24に穿設される円形の開口24bに挿入されるととともに、その先端に平座金49が挿入され、且つ割りピン49aで固定されている。そのため、駆動アーム24が軸支される軸47の形状が角丸方形状でなく丸形形状であってもその機能に変わるところはない。又、符号25は駆動アーム24に重設される補強アームであり、その平面図を図22に示す。即ち、一方の端部には前記トーションバー本体40の長さの短い水平部40cが挿入される孔25bが設けられ、他端部には円形形状の軸47が嵌合する開口であって、その一方端が開放してなる開口25cを有し、更に前記駆動アーム24と図示しないビスによって結合されるためのビス穴25d、25dが設けられている。
【0032】
そして前記駆動アーム24には、前記補強アーム25の開口25cとその開放端を対向して設けられる開口24cが設けられているとともに、前記補強アーム25の孔25bと同一軸心上には孔24bが設けられ、更に両者を結合するためのビス孔24d、24dが設けられている。尚、24eは滑車27を取付けるための孔である。
【0033】
図23は、図19における取付け板61に固定した差込固定軸受60の角度を変え、捩り力調整機能を付加したものであり、このように取付け板61に固定した差込固定軸受60の角度を可変したものを用いることにより、トーションバーの捩り力を可変することができる。
【0034】
本願発明は、上記各実施の態様の構成に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜設計変更可能であることは勿論である。
【0035】
【発明の効果】
請求項1に係る発明では、軸受で軸支される固定部側軸と、可動部材が軸支される可動部側軸を有する丸棒からなるトーションバー構造であって、前記両軸のうち少なくともいずれか一方の軸形状を方形で、且つその四隅の角を丸棒の円弧面をそのまま残した角丸方形型にし、前記可動部側軸の両側に軸受を配置してなる両持ち支持構造にすることにより、特に丸棒の径を大きくしなくてもトーションバーの耐捩り力を高めることができるため、トーションバー構造を軽量化並びに低コスト化することができる。また、たとえ駆動アーム側から可動部側軸受に大きな曲げ応力が作用しても軸が変形することはないためその耐久性が向上するとともに、更に重い天窓の使用も可能となる。
【0036】
請求項2及び3に係る発明では、少なくとも1つの内面形状をその一部が開口したU字形状とするか、或いは軸受の少なくとも1つは2分割から形成することにより、請求項1に係る発明の効果に加え、たとえトーションバーが複数箇所に湾曲部を有していたとしても軸受を適正且つ正確に配置することができるため、駆動機構を適正に作動することができる。
【0037】
請求項4ないし6に係る発明では、トーションバー構造には捩り力調整手段を付加したこと、捩り力調整手段は、前記固定部側軸を軸支する軸受であること、或いは捩り力調整手段は、前記固定部側軸を軸支する軸受に着脱自在に設けられる板体とすることにより、請求項1ないし5に係る発明の効果に加え、同じトーションバーでもその捩り力をいろいろ可変することができるため、たとえば天窓のいろいろな種類に対して1種類のトーションバー構造での使用が可能となり、その分トーションバー構造を大量生産できるため、更に低コスト化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 天窓機構の概略断面図。
【図2】 従来の天窓機構の下部枠平面図。
【図3】 従来のトーションバー構造の正面図。
【図4】 従来のトーションバー本体の正面図。
【図5】 図4のA−AないしB−B断面図。
【図6】 本願発明の天窓機構の下部枠平面図。
【図7】 本願発明のトーションバー本体の正面図。
【図8】 図7のC−C断面図。
【図9】 図7のD−D断面図。
【図10】 本願発明のトーションバー構造の正面図。
【図11】 本願発明のトーションバー構造の側面図。
【図12】 図10のE−E断面図。
【図13】 図10のF−F,G−G断面図。
【図14】 本願発明の捩り調整手段を備えた固定部側軸受の側面図。
【図15】 本願発明の捩り調整手段を備えた他の固定部側軸受の側面図。
【図16】 本願発明の他のトーションバー構造の正面図。
【図17】 図16のH−H面図。
【図18】 図16のJ−J面図。
【図19】 本願発明の更に他のトーションバー構造の正面図。
【図20】 図19のK−K断面図。
【図21】 図19のM−M断面図。
【図22】 図19の駆動アームと補強アームの側面図。
【図23】 図19の捩り調整手段を備えた固定部側軸受の側面図。
【符号の説明】
1…天窓
2…下地コンクリート
4…下部枠
5…上部枠
6,9…レール
7,10…ストッパ
11…固定滑車
12…滑車用ロープ
14…キャッチ錠
15…キャッチ錠開放用ロープ
16…補助アーム
18,13…固定板
21,40…トーションバー本体
22,41…固定部側軸受
23…可動部側軸受
24…駆動アーム
25…補強アーム
26…基板
30,32…角丸方形軸
31…丸形内軸
33…丸形外軸
42…可動部側内軸受
43…可動部側外軸受
50…捩り力調整板
60…差込固定軸受
Claims (6)
- 軸受で軸支される固定部側軸と、可動部材が軸支される可動部側軸を有する丸棒からなるトーションバー構造であって、前記両軸のうち少なくともいずれか一方の軸形状を方形で、且つその四隅の角を丸棒の円弧面をそのまま残した角丸方形型にし、前記可動部側軸の両側に軸受を配置してなる両持ち支持構造としたことを特徴とするトーションバー構造。
- 前記軸受の少なくとも1つの内面形状をその一部が開口したU字形状としたことを特徴とする請求項1記載のトーションバー構造。
- 前記軸受の少なくとも1つは2分割から形成されることを特徴とする請求項1または2記載のトーションバー構造。
- 前記トーションバー構造には捩り力調整手段を付加したことを特徴とする請求項1ないし3記載のトーションバー構造。
- 前記捩り力調整手段は、前記固定部側軸を軸支する軸受であることを特徴とする請求項4記載のトーションバー構造。
- 前記捩り力調整手段は、前記固定部側軸を軸支する軸受に着脱自在に設けられる板体であることを特徴とする請求項4記載のトーションバー構造。
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