JP3715764B2 - 映像再生装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばVTRの画像再生モードにおける粗調と微調の複数の再生モードと画像非再生モードを制御するために適用して好適な記録媒体の映像再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えばテープレコーダ(VTR)においては、画像再生モードにおける微調の制御に関して、いわゆるジョグダイアルと呼ばれるダイアルの(回転操作可能な回転操作部材)の回転速度に応じてコマ送りや再生速度、また回転の方向に基づいてコマ送りや再生の方向を制御することが提案されいる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来の映像再生装置においては、回転速度により再生速度を決定しているため再生速度を保持するためには同じ回転速度でダイアルを操作していなければならなく、さらに前記のダイアルを例えばビデオカメラ(一体型VTR)にて装備する場合においては、ビデオカメラの小型化により操作するダイアルが小さくなってしまうため小さいダイアルを同じ回転速度で操作させることは使用者にとってほとんど不可能であるという問題点があった。
【0004】
本発明は上記のような問題点を解決するためになされたものであり、回転操作部材が小さくなっても再生速度の保持や変更をおこなう操作が容易に行える映像再生装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の映像再生装置は次のように構成したものである。
【0006】
(1)再生動作を指示するための回転操作部材と、該回転操作部材の回転速度と回転方向を検出する検出手段と、複数の再生速度に対応して記録媒体の再生動作を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記検出手段で検出した前記回転操作部材の回転速度と回転方向に基づいてそれぞれ再生速度と再生方向を変更可能であって、再生速度を変更した後で前記回転操作部材が回転操作されていない状態であっても現在の再生速度を保持するよう制御するようにした。
(2)前項(1)の映像再生装置において、前記制御手段は、画像再生モード、早送りモード又は巻き戻しモードに従った再生速度に対応可能であり、前記画像再生モードとして粗調または微調の複数の再生速度に対応可能であるようにした。
(3)前項(1)の映像再生装置において、テープ状の記録媒体から再生を行うようにした。
(4)前項(1)の映像再生装置において、ディスク状の記録媒体から再生を行うようにした。
(5)前項(1)の映像再生装置において、前記検出手段による前記回転操作部材の回転方向の検出は、割り込み機能による一定周期での回転検出信号の検出により行うようにした。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係るビデオカメラ(カメラ一体型VTR)の要部構成を示すブロック図である。同図において、4はサーボならびに各部の制御を行うシステムコントロールであり、マイクロコンピュータ6を有している。
【0015】
1は被写体を映像信号に変換する撮像部、2はビデオ信号処理部、5はビデオ信号処理部2により処理された信号を記録媒体である磁気テープに記録および磁気テープに記録された信号の再生を行うメカデッキ部、3はビデオ信号処理部2により処理された映像信号をモニターするためのEVE部、7は再生スイッチ、8は停止ステッチ、9は一時停止スイッチ、10は記録媒体から正方向あるいは逆方向の再生を行うための回転操作可能な回転操作部材である回転操作スイッチ、11はリモコン信号受信部である。
【0016】
上記構成において、マイクロコンピュータ6は回転操作スイッチ10の回転速度と回転方向を検出する検出手段および記録媒体と再生ヘッドの相対位置を検出した回転検出出力に応じて制御および記録媒体の再生情報アドレスによる再生制御を検出した回転検出出力に応じて制御する制御手段を構成している。
【0017】
図2は回転操作スイッチ10を回転操作(方向転換)をしない場合の再生モード保持時のモード遷移例を示す説明図であり、所定の回転速度に達するまで所定の再生モードを保持する様子を示している。
【0018】
図3は回転操作スイッチ10の回転方向転換時に於けるモード遷移例を示す説明図であり、回転操作スイッチ10の回転方向転換を検出した際に同一の速度で再生方向を転換する様子を示している。
【0019】
図4は回転操作スイッチ10の回転方向を示す図であり、回転操作スイッチ10が時計方向または反時計方向に30度回転される度に検出信号A,Bを出力する。
【0020】
図5,6、上記の検出信号A,Bにより回転操作スイッチ10の回転方向を検出する方法を示している。なお、検出信号A,Bの検出はマイクロコンピュータ6の外部信号割り込み機能や不図示のタイマー割り込み機能に一定周期で行われる。図5に示す検出方法では、検出信号AがOn状態の際に検出信号BがOff状態からOnに変化したことにより回転操作スイッチ10が時計方向の回転であることを検出し(図5(a))、検出信号BがOn状態の際に検出信号AがOff状態からOn状態に変化したことにより回転スイッチ10が反時計方向の回転であることを検出する(図5(b))。
【0021】
また、図6に示す検出方法では、検出信号Aの立ち上がりEdge時に検出信号BがOff状態であることにより回転操作スイッチ10が時計方向の回転であることを検出し(図6(a))、検出信号Aの立ち上がりEdge時に検出信号BがOn状態であることにより回転操作スイッチ10が反時計方向の回転であることを検出する(図6(b))。
【0022】
図7は回転操作スイッチ10の回転検出(時計方向の場合)による再生モード/テープ送りのモード遷移を行う場合の検出方法を示す信号波形図であり、図7(a)は回転操作スイッチ10の回転が一回検出された場合(Type▲1▼)を示しており、図7(b)は回転操作スイッチ10の回転が複数検出され、その複数の検出信号の合計時間により回転速度を検出する場合を示している(Type▲2▼)。上述したモード遷移を表1に示す。
【0023】
【表1】
Figure 0003715764
【0024】
図8は一実施例の回転操作スイッチ10の回転により行われる処理動作を示すフローチャート、図9は図8の回転検出処理動作を示すフローチャート、図10は図8のモード遷移処理動作を示すフローチャートであり、上述した回転検出方法によるモード遷移処理動作を示する。なお、図8〜図10の処理動作は不図示のROMに格納されたプログラムによりマイクロコンピュータ6により行われるものである。
【0025】
Figure 0003715764
【0026】
Figure 0003715764
【0027】
モード遷移サブルーチンでは表1のモード遷移表に基づいてモード遷移が行われるが、図10のフローチャートではモード遷移表に於けるSlow×1/5(ステップs12C)に付いて詳細に説明をおこなう。他の動作モードについてはSlow×1/5同様にモード遷移表によってモード遷移をおこなうためここでは省略する。まず、ステップs11において現在動作中の動作モードのチェックが行われSlow×1/5の場合にはステップS12に分岐する。
【0028】
つぎに、ステップs13において回転Typeのチェックが行われ、回転TypeがType▲1▼であればステップs14に分岐し、回転検出サブルーチンにより得られた回転方向が反時計方向である場合にはステップs15に分岐し、図3の方向転換時に於けるモード遷移例に示すように、再生停止または静止再生モードを保持することなくすみやかに動作モードをSlow−×1/5としモード遷移の処理を終了とする。また回転方向が時計方向である場合にはステップs16に分岐し、表1に於けるモード遷移表に基づき動作モードをFwdStillとしモード遷移の処理を終了する。
【0029】
ステップs13において回転TypeがType▲2▼であればステップs17に分岐し、回転検出サブルーチンにより得られた回転方向が反時計方向である場合にはステップS18、時計方向である場合にはステップS19に分岐し、各々のステップで回転速度のチェックをおこない、チェックされた回転速度により表1に於けるモード遷移表に基づき動作モードを各々Slow−×1/5(ステップs20)、Slow−×1(ステップs21)、Slow−×10(ステップs22)、Slow×1/5(ステップs23)、Slow×1(ステップs24)、Slow×10(ステップs25)としモード遷移の処理を終了する。
【0030】
表1のモード遷移表に基づきモード移行した動作モードは、図2の回転操作をしない場合の再生モード保持時のモード遷移例に示すようにステップs01において回転の検出がされない限り保持される。
【0031】
なお、本実施例では記録媒体に磁気テープを用いる場合について説明したが、ディスク状の記録媒体であってもよい。
【0032】
このように本実施例では、回転操作スイッチ10の回転検出、及び回転速度検出を行い、操作可能なモード移行した直後に、制御情報の初期化をおこない、次の異なる検出出力に応じた制御状態に移行するまで制御情報を保持することによりダイアルの大きさに関わらず、再生速度の保持や変更をおこなう操作を容易に行うことができる。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、再生動作を指示するための回転操作部材と、該回転操作部材の回転速度と回転方向を検出する検出手段と、複数の再生速度に対応して記録媒体の再生動作を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記検出手段で検出した前記回転操作部材の回転速度と回転方向に基づいて再生速度を変更可能であって、再生速度を変更した後で前記回転操作部材が回転操作されていない状態であっても現在の再生速度を保持するよう制御するようにしたため、回転操作部材の大きさに関わらず再生速度の保持や変更を行う操作を容易に行うことができるという効果がある。
【0034】
また、再生を行うための回転操作部材と、該回転操作部材の回転速度と回転方向を検出する検出手段と、記録媒体の再生情報アドレスによる再生制御を前記回転操作部材の回転検出出力に応じて制御する制御手段とを備え、回転検出出力に応じて動作モードが移行した直後に、移行前の制御情報の初期化を行うとともに、次の異なる回転検出出力に応じた動作モードに移行するまで現在の動作モードの制御情報を保持するようにしたため、上記と同様の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るビデオカメラの要部構成を示すブロック図
【図2】 回転操作しない場合の再生モード保持時のモード遷移例を示す説明図
【図3】 方向転換時に於けるモード遷移例を示す説明図
【図4】 回転操作スイッチの回転方向を示す説明図
【図5】 回転操作スイッチの回転方向の検出方法を示す信号波形図
【図6】 回転操作スイッチの回転方向の検出方法を示す信号波形図
【図7】 再生モード/テープ送りのモード遷移を行う場合の検出方法を示す信号波形図
【図8】 一実施例の回転操作スイッチの回転により行われる処理動作を示すフローチャート
【図9】 図8の回転検出処理動作を示すフローチャート
【図10】 図8のモード遷移処理動作を示すフローチャート
【符号の説明】
1 撮像部
2 ビデオ信号処理部
3 EVF部
4 システムコントロール部
5 メカデッキ部
6 マイクロコンピュータ(検出手段,制御手段)
7 再生スイッチ
8 停止スイッチ
9 一時停止スイッチ
10 回転操作スイッチ
11 リモコン信号受信部

Claims (5)

  1. 再生動作を指示するための回転操作部材と、該回転操作部材の回転速度と回転方向を検出する検出手段と、複数の再生速度に対応して記録媒体の再生動作を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記検出手段で検出した前記回転操作部材の回転速度と回転方向に基づいてそれぞれ再生速度と再生方向を変更可能であって、再生速度を変更した後で前記回転操作部材が回転操作されていない状態であっても現在の再生速度を保持するよう制御することを特徴とする映像再生装置。
  2. 前記制御手段は、画像再生モード、早送りモード又は巻き戻しモードに従った再生速度に対応可能であり、前記画像再生モードとして粗調または微調の複数の再生速度に対応可能であることを特徴とする請求項1記載の映像再生装置。
  3. テープ状の記録媒体から再生を行うことを特徴とする請求項1記載の映像再生装置。
  4. ディスク状の記録媒体から再生を行うことを特徴とする請求項1記載の映像再生装置。
  5. 前記検出手段による前記回転操作部材の回転方向の検出は、割り込み機能による一定周期での回転検出信号の検出により行うことを特徴とする請求項1記載の映像再生装置。
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