JP3714972B2 - 病変組織異常血管の注射用止血剤 - Google Patents

病変組織異常血管の注射用止血剤 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、病変異常組織の治療用注射剤、その製造法およびその用途に関し、更に詳細には、例えば、脳動脈瘤、痔核、肝腫瘍血管などの病変異常組織を治療するための、製剤として安定な病変異常組織治療用注射剤、その製造方法およびその用途に関するものである。
【0002】
【従来技術】
従来から痔核の治療に用いられている方法として、油性のフェノール製剤を注射にて投与する方法があるが、この方法による痔核治療の持続効果は短く、平均して6ヵ月ないし2年を経過した後には再発している。従って、特に重度の痔核に対して肛門鏡観察下で注射による治療が可能な薬物の開発が望まれている。
また、脳動脈瘤を根治する薬物治療には、未だ適切な薬物がなく、開頭手術による外科的治療が行われているのが現状である。また、近年、CT(コンピューター断層診断装置)、MRI(磁気共鳴画像コンピューター断層診断装置)などの画像診断の発達ならびに普及に伴い、脳血管の異常が発見される症例が増えている。従って、脳動脈瘤の破裂を予防する液状の薬物の開発が望まれている。
更に、肝腫瘍血管などの病変異常組織の治療には、粒子状のゼラチンスポンジ、フィブリノーゲンなどを含む流動物の血管塞栓剤などが用いられている。しかしながら、かかる血管塞栓剤による治療効果も十分ではなく満足できるものではなく、一般には、開腹肝小葉切除術によって治療がなされている。従って、従来の血管塞栓剤に代わる肝腫瘍血管などの病変異常組織の治療に有効な液状の薬物の開発が大いに望まれている。
このように、例えば、脳動脈瘤、重度の痔核、肝腫瘍血管などの病変異常組織を従来の薬物療法により治療しても十分な治療効果を上げることは出来ず、再発を免れることができなかった。
【0003】
かかる要請に答えるべく、タンニンと、ミョウバンと、グリセリンとからなる痔核治療用組成物が提案されている(Journal of Traditional Chinese Medicine, 1(2)87-92 (1981)) 。しかしながら、かかる痔核治療用組成物を注射剤として使用する場合には、日本薬局方にも、タンニンと硫酸アルミニウムカリウムとは配合禁忌とされているように、両者を混合した場合には、特に、長期間保存した場合に安定性に問題があって、着色を生じたり、場合によっては沈殿が生じてしまい、かかる痔核治療用組成物を保存するに際しては細心の配慮を講じなければならず、保存上極めて不便であった。そのうえ、その組成物を注射剤として使用するには、投与前には、着色とか、沈殿とかが生じていないかを十分に検査をしなければならず、注射剤として投与するには、極めて不便であり、また注射剤として不適格とされる場合も生じ問題がある。
【0004】
更に、特開平4ー225920号公報には、食道動脈瘤、痔核、直腸全層脱部位、直腸粘膜脱部位および大腸もしくは直腸の隆起性病変組織などの消化器病変異常組織を硬化させる薬剤として、タンニン酸と硫酸アルミニウムカリウムとを配合した組成物に、フェノール類、フラボンもしくはフラボノイド、カテキン類またはポリカルボン酸などを含有する植物生薬の抽出物を安定化剤として含有させた消化器病変組織の硬化剤が開示されている。しかしながら、この組成物には、植物生薬の抽出物を安定化剤として含有していることから、一定の組成を有する安定化剤を得るのが極めて困難であり、面倒な抽出工程、精製工程を経てもなお微量の未確認成分が混入している危惧があり、製剤上問題がある。更に、タンニン酸と硫酸アルミニウムカリウムとを配合した組成物に、植物生薬の抽出物が安定化剤として含有されていても、水溶液の状態で長い期間保存していると、着色が生じたり、場合によっては沈殿が生じる場合があり、注射剤としての製剤上問題である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明は、特に、上記のごとき病変異常組織の治療用組成物または消化器病変組織の硬化剤が保存上不安定であるという問題点を解決して、長期間保存しても製剤として安定であると共に、有効性と安全性とを併せて確保することができる病変異常組織の治療用注射剤を提供することを課題とする。
【0006】
また、本発明は、従来の薬物治療では治癒できなかった脳動脈瘤、痔核、肝腫瘍血管などの病変異常組織にも適応することができる病変異常組織の治療用注射剤を提供することを課題とする。
【0007】
更に、本発明は、長期間保存しても製剤上問題を生ずることがなく、また有効性と安全性とを併せて確保することができる病変異常組織の治療用注射剤の製造方法を提供することを課題とする。
【0008】
更にまた、本発明は、長期間保存しても製剤上問題を生ずることがなく、また有効性と安全性とを併せて確保することができる注射剤を病変異常組織治療のために使用する用途を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決する手段】
本発明に係る病変異常組織の治療用注射剤は、少なくとも、水溶性アルミニウム化合物と、タンニン酸と、酸化防止剤としての亜硫酸水素ナトリウムと、キレート剤とからなっている。
【0010】
本発明に係る病変異常組織の治療用注射剤に使用される水溶性アルミニウム化合物としては、例えば、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、炭酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、乳酸アルミニウム、酒石酸アルミニウム、サリチル酸アルミニウム、硫酸アルミニウムナトリウム、硫酸アルミニウムカリウム、硫酸アルミニウムセシウム、硫酸アルミニウムアンモニウムなどが挙げられる。この水溶性アルミニウム化合物は単独でも、2種類以上を組み合わせても使用することができる。
この水溶性アルミニウム化合物の含有割合は、通常0.01モルないし0.5モル濃度、好ましくは0.03モルないし0.3モル濃度である。この水溶性アルミニウム化合物の含有割合が上記範囲を逸脱した場合には、得られる注射剤保存中に着色や沈殿が生じて注射用製剤として不適格となり、本発明において所望する効果を達成することができない。
【0011】
更に、本発明に係る治療用注射剤に使用されるタンニン酸の含有割合は、通常0.05%ないし10.0%、好ましくは0.1%ないし5.0%である。また、このタンニン酸の、上記水溶性アルミニウム化合物に対する含有割合は、0.5%ないし25.0%、好ましくは1.0%ないし20.0%である。このタンニン酸の含有割合が上記範囲を逸脱した場合には、調製した組成物を長期間保存すると着色や、沈殿が生じて、病変異常組織の治療用注射剤として使用することができなくなり、本発明において所望する効果を達成することができない。
【0012】
更にまた、本発明に係る治療用注射剤に酸化防止剤として使用される亜硫酸水素ナトリウムの含有割合は、通常0.05%ないし0.5%、好ましくは0.1%ないし0.3%である。この亜硫酸水素ナトリウムの含有割合が上記範囲を逸脱した場合には、本発明において所望する効果を達成することができない。
【0013】
また、本発明に係る病変異常組織の治療用注射剤に浸透圧上昇剤として使用される多価アルコールまたは糖類としては、例えば、マンニトール、フラクトース、キシリトール、グルコース、ガラクトース、マンノース、ラクトース、グリセリンなどが挙げられる。この多価アルコールおよび/または糖類は、単独でも、2種類以上を組み合わせても使用することができる。この多価アルコールおよび/ または糖類の含有割合については、生理食塩水と比較して、約3倍ないし15倍の浸透圧を有していれば、その割合は制限されることはない。なお、多価アルコールおよび/または糖類の含有割合は、生理食塩水と比較して、その浸透圧が約4倍ないし8倍になるのが好ましい。
【0014】
加えて、本発明に係る治療用注射剤に使用されるキレート剤としては、クエン酸ナトリウムが使用される。このキレート剤の含有割合は、通常0.1%ないし5.0%、好ましくは1.0%ないし5.0%である。
【0015】
一方、本発明において、少なくとも前記成分からなる組成物を含む注射剤の液性をpH1.5ないしpH3.5、好ましくはpH2ないし3の範囲に維持することは、得られる製剤を保存する上から重要である。上記成分を本発明に係る方法で調製した場合には、得られた注射剤の液性は、通常上記範囲内にあるので、殊更調合した後にその組成物の液性を調整する必要はない。しかしながら、必要に応じて、得られた組成物の液性を上記の範囲に調整するには、製剤を調合する際に通常使用されている当然薬理上無害な酸またはアルカリ、例えば、塩酸、硫酸などの鉱酸、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウムなどを使用することができる。得られた製剤の液性が上記範囲内になると、その製剤を長期間保存しても着色したり、または沈殿が生じたりせず、製剤が極めて安定して好ましい。
【0016】
更に、本発明に係る注射用製剤には、従来の注射用製剤に通常使用されているその他の成分、例えば、増粘剤、例えば、デキストランなど、防腐剤、例えば、フェノール、ベンジルアルコール、塩化ベンザルコニウム、パラアミノ安息香酸エステルなどが含有されていてもよい。これらの成分は、本発明に係る注射用製剤の効果に本質的な影響を及ぼさない範囲で、適宜使用することができる。
【0017】
上述した成分からなる組成物を、本発明に係る注射用製剤に調製するには、注射用製剤を調製する通常の方法に従って行うことができる。つまり、例えば、全ての成分を1つづつ順番に蒸留水に添加して溶解したり、いくつかの成分をそれぞれ蒸留水に溶解または懸濁し、その溶液または懸濁液に別の成分を溶解したりして、目的とする注射用製剤を調製することができる。このようにして得られた注射用製剤は、通常、濾過殺菌をした上で無色硬質ガラスアンプルまたはガラス瓶に分注され、その後必要に応じて高圧蒸気滅菌し冷所に保存される。また、本発明に係る注射用製剤は、その組成によっては、用時溶解して使用することもできる。なお、得られる注射用製剤の液性は、得られた注射用製剤を分注する前の適当な時点で上記のとおりpH1.5ないしpH3.5の範囲内に調整するのが一般的である。なお、通常、注射用製剤中の溶存酸素は常法に従って脱気され、また注射用製剤に窒素ガスを注入して窒素置換を行う。
【0018】
【実施例】
以下、本発明に係る注射用製剤を処方例により説明する。
製剤処方例(1)
硫酸アルミニウムカリウム 400mg
タンニン酸 15mg
クエン酸ナトリウム 150mg
デキストラン40 70mg
亜硫酸水素ナトリウム 15mg
グリセリン 1000mg
注射用水 合計10mlにする。
硫酸アルミニウムカリウム、タンニン酸、クエン酸ナトリウム、デキストラン、亜硫酸水素ナトリウムおよびグリセリンを試験管に入れて、これに注射用水を全量が10mlになるまで攪拌しながら注入して溶解した。この溶液のpHは2. 7であった。この水溶液をガラス瓶に分注した後、水溶液中の溶存酸素を脱気して、窒素ガスを注入して窒素置換をして、高圧蒸気滅菌した。その後、冷所で保存した。
【0019】
製剤処方例(2)
塩化アルミニウム 400mg
タンニン酸 15mg
クエン酸ナトリウム 150mg
デキストラン40 70mg
亜硫酸水素ナトリウム 15mg
マンニトール 1500mg
注射用水 合計10mlにする。
塩化アルミニウム、タンニン酸、クエン酸ナトリウム、デキストラン、亜硫酸水素ナトリウムおよびマンニトールを試験管に入れて、これに注射用水を全量が10mlになるまで攪拌しながら注入して溶解した。この溶液に塩酸を添加してpHを3に調整した。この水溶液をガラス瓶に分注した後、水溶液中の溶存酸素を脱気して、窒素ガスを注入して窒素置換をして、高圧蒸気滅菌した。その後、冷所で保存した。
【0020】
製剤処方例(3)
硫酸アルミニウム 400mg
タンニン酸 15mg
クエン酸ナトリウム 150mg
デキストラン40 70mg
亜硫酸水素ナトリウム 15mg
フラクトース 2000mg
注射用水 合計10mlにする。
硫酸アルミニウム、タンニン酸、クエン酸ナトリウム、デキストラン、亜硫酸水素ナトリウムおよびフラクトースを試験管に入れて、これに注射用水を全量が10mlになるまで攪拌しながら注入して溶解した。この溶液に硫酸を添加してpHを2. 5に調整した。この水溶液をガラス瓶に分注した後、水溶液中の溶存酸素を脱気して、窒素ガスを注入して窒素置換をして、高圧蒸気滅菌した。その後、冷所で保存した。
【0021】
製剤処方例(4)
炭酸アルミニウム 200mg
タンニン酸 15mg
クエン酸ナトリウム 150mg
デキストラン40 70mg
亜硫酸水素ナトリウム 15mg
キシリトール 2000mg
注射用水 合計10mlにする。
上記成分を、製剤処方例(1)と同様に調製して、硫酸を添加し製剤処方例(4)を得た。この処方例(4)のpHは2. 5であった。
【0022】
製剤処方例(5)
酢酸アルミニウム 200mg
タンニン酸 15mg
クエン酸ナトリウム 150mg
デキストラン40 70mg
亜硫酸水素ナトリウム 15mg
グルコ−ス 3000mg
注射用水 合計10mlにする。
上記成分を、製剤処方例(1)と同様に調製して、硫酸を添加し製剤処方例(5)を得た。この処方例(5)のpHは2. 7であった。
【0023】
製剤処方例(6)
硫酸アルミニウムカリウム 400mg
タンニン酸 75mg
クエン酸ナトリウム 150mg
デキストラン40 70mg
亜硫酸水素ナトリウム 15mg
グリセリン 1000mg
注射用水 合計10mlにする。
硫酸アルミニウムカリウム、タンニン酸、クエン酸ナトリウム、デキストラン、亜硫酸水素ナトリウムおよびグリセリンをそれぞれ少量の注射用水に溶解して、これらをすべて加えて全量が10mlになるように調製した。この溶液に硫酸を添加してpHを2. 7に調整した。この水溶液をガラス瓶に分注した後、水溶液中の溶存酸素を脱気して、窒素ガスを注入して窒素置換をして、高圧蒸気滅菌した。その後、冷所で保存した。
【0024】
比較製剤処方例1
上記製剤処方例(1)を水酸化ナトリウムでpH4. 7に調製した。
【0025】
比較製剤処方例2
上記製剤処方例(1)からクエン酸ナトリウムおよび亜硫酸水素ナトリウムを除外した組成の注射用製剤に上記製剤処方例(1)と同様に調製して、得られた注射用製剤を硫酸でpH2.7に調整した。
【0026】
比較製剤処方例3
硫酸アルミニウムカリウム 400mg
タンニン酸 15mg
クエン酸ナトリウム 150mg
デキストラン 100mg
クロロブタノール 50mg
グリセリン 1ml
注射用水 合計10mlにする。
この組成にして、得られた注射用製剤を水酸化ナトリウムでpH4. 7に調整した。
【0027】
比較製剤処方例4
上記製剤処方例(3)からクエン酸ナトリウムおよび亜硫酸水素ナトリウムを除外した組成の注射用製剤に上記製剤処方例(3)と同様に調製して、得られた注射用製剤を硫酸でpH2. 5に調整した。
【0028】
比較製剤処方例5
特開平4ー225920号公報に製剤処方例(1)として記載された硬化剤を、同公報に記載の方法にしたがって作製した。つまり、同公報に記載の成分からなる組成物を常法に従って作製した後、水酸化ナトリウムでpH4−5に調整した。得られた水溶液10mlを無色硬質ガラスアンプルに分注した後、アンプル中の気体を窒素ガスで置換した。常法に従って高圧蒸気滅菌をした。
【0029】
比較製剤処方例6
特開平4ー225920号公報に製剤処方例(2)として記載された硬化剤を、同公報に記載の方法にしたがって作製した。つまり、同公報に記載の成分からなる組成物を常法に従って作製した後、水酸化ナトリウムでpH4−5に調整した。得られた水溶液10mlを無色硬質ガラスアンプルに分注した後、アンプル中の気体を窒素ガスで置換した。常法に従って高圧蒸気滅菌をした。
【0030】
比較製剤処方例7
特開平4ー225920号公報に製剤処方例(5)として記載された硬化剤を、同公報に記載の方法にしたがって作製した。つまり、同公報に記載の成分からなる組成物を常法に従って作製した後、硫酸でpH2. 7に調整した。得られた水溶液50mlを無色硬質ガラスバイアルに分注した後、バイアル中の気体を窒素ガスで置換した。常法に従って高圧蒸気滅菌をした。
【0031】
上記のようにして得られた注射用製剤について、製剤安定性試験、急性毒性試験、カニクイザルの脳動脈瘤修復試験、カニクイザルの痔核治療試験、イヌ肝腫瘍治療試験を行った。
【0032】
製剤安定性試験
上記各処方例の注射剤をそれぞれ所定のpHに調整した後、その注射剤10mlずつを常法に従ってそれぞれ無色硬質ガラスバイアル5本に無菌充填し、真空条件下で窒素置換した。このようにして得られた注射剤を、40℃で1000ルックスの白色光の照射下にそれぞれ1、2、3、6、12ヵ月保存して着色、沈殿生成の程度を肉眼で観察した。なお、製剤安定性試験のために保存する前の色調は、いずれも無色または微黄色透明で僅かに粘性があった。結果を表1および表2に示す。
【0033】
【表1】
Figure 0003714972
【0034】
【表2】
Figure 0003714972
【0035】
また、特開平4ー225920号公報に記載の上記比較製剤処方例(5)および(7)には、植物生薬の抽出物が含有されているので、成分の一定した注射用製剤が得ることができず、臨床において投与するには不適格であった。
【0036】
急性毒性試験
体重200±20gのウイスタ−系雄ラット40匹を4群に分け、1群10匹を用い、本発明の注射剤である製剤処方例(1)を静脈内(iv)及び腹腔内(ip)に投与した。投与後14日間の死亡状況を観察し、リッチフィ−ルドウイルコクソン法にて半数動物致死率(LD50ml/kg)を求めた。その結果、本発明の注射剤である製剤処方例(1)を静脈内に投与した場合の半数動物致死率(LD50ml/kg)は、8.3±0.5であり、また腹腔内に投与した場合の、半数動物致死率(LD50ml/kg)は、30以上であった。
【0037】
カニクイザルの脳動脈瘤修復試験
本発明に係る治療用注射剤が、脳動脈瘤の修復に有効であることを確認するためにカニクイザルの脳動脈瘤修復試験を行った。
このカニクイザルの脳動脈瘤修復試験には、年令10年以上の健康な老齢カニクイザルを選び、脳血管撮影を行い、小指大の動脈瘤の存在を確認した9匹を3群に分け、1群3匹で試験を行った。
第1群には、コントロ−ルとして、内頚動脈経由でカテ−テルを患部まで挿入して生理食塩水とヨ−ド造影剤の同量を混ぜた溶液を0.1ml/kgの割合で10分間緩徐に注入した。
第2群には、本発明に係る製剤処方例(1)に同量の造影剤を混ぜて2倍量とした溶液の0.1ml/kgをカテ−テルを用いて同様に緩徐に注入した。
第3群には、本発明に係る製剤処方例(1)に2倍量の造影剤を混ぜて3倍量とた溶液の0.1ml/kgをカテ−テルを用いて同様に緩徐に注入した。
【0038】
この試験の結果、造影剤は希釈されるとその造影能はやや低下するものの、デジタル・サブストラクション・アンジオグラフィ−装置(DSA)を用いて血管撮影を行ったところ、映像上は全く差し支えがなかった。脳動脈瘤の修復には、血管膨大部の血管正常化と共に、神経脱落症状が発症しないことが大切であるが、この目的を達成するためには注射剤の濃度が特に重要な因子となっていることが判明した。結果を表3に示す。
【0039】
【表3】
Figure 0003714972
【0040】
本発明に係る治療用注射剤が痔核の治療に有効であることを確認するためにカニクイザルの痔核治療試験を行った。
カニクイザルの痔核治療試験
カニクイザル痔核モデルを次のようにして作製した。つまり、市販の乾燥蛇毒0.1mgを注射用水10mlに溶解し、これにヒアルロニダ−ゼ10mg、コンドロイチン硫酸100mg及び微量のエピネフィリンを加えて組織融解剤を作製した。この組織融解剤3mlを3群に分けた生後1年のカニクイザル6匹の直腸・肛門管の粘膜下組織及び粘膜固有層に、1週間に1回の割合で注入した。カニクイザルには繊維質の少ない高蛋白の飼料を与え、腸管蠕動運動を少なくした。カニクイザルには首架をつけ後肢による2本直立の状態でケ−ジ飼育した。この状態で飼育すると、カニクイザルは成長すると共に常時便秘の状態となり、カニクイザルは怒責して排便する習慣がついた。便は少量で堅くなり、怒責を繰返すことにより肛門部は鬱血の状態となり、排便時脱肛して、カニクイザル痔疾モデルが完成した。
【0041】
第1群には、コントロ−ルとして、生理食塩水10mlを痔核血管瘤に注射した。第2群には、製剤処方例(1)を生理食塩水で2倍量に希釈した10mlを痔核血管瘤に注射した。また、第3群には、製剤処方例(6)を生理食塩水で2倍量に希釈した10mlを痔核血管瘤に注射した。結果を表4に示す。
【0042】
【表4】
Figure 0003714972
【0043】
更に、本発明に係る治療用注射剤が肝腫瘍の治療に有効であることを確認するためにイヌ肝腫瘍治療試験を行った。
イヌ肝腫瘍治療試験
生後4カ月のビ−グル犬12匹を4群に分け、生理食塩水投与対照群(第1群:3匹)および発癌物質投与群(第2,3,4群:各3匹)とした。化学発癌物質であるアフラトキシンの0.5mg/kgを単回、経口投与して腫瘍を発生させた。飼料は高脂肪飼料(脂肪含有量40%)を用いた。腫瘍は超音波診断装置を用いて異常高信号画像(高エコ−画像)の出現で診断した。治療にはビ−グル犬の大腿動脈からカテ−テルを挿入して肝固有動脈から腫瘍発生部位の高次分枝動脈へカテ−テルの先端を導き薬液を注入した。薬液投与前に予め造影剤を注入して腫瘍血管像を撮影した。
【0044】
第1群のビ−グル犬には、コントロ−ルとして、生理食塩水の1mlに同量の造影剤を混ぜ、その1mlをカテ−テルを通じて肝固有動脈から腫瘍発生部位の高次分枝動脈へ注入した。
第2群のビ−グル犬には、製剤処方例(1)の1mlに同量の造影剤を混ぜ、その1mlをカテ−テルを通じて肝固有動脈から腫瘍発生部位の高次分枝動脈へ注入した。
第3群のビ−グル犬には、製剤処方例(2)の1mlに同量の造影剤を混ぜ、その1mlをカテ−テルを通じて肝固有動脈から腫瘍発生部位の高次分枝動脈へ注入した。
第4群のビ−グル犬には、製剤処方例(6)の1mlに同量の造影剤を混ぜ、その1mlをカテ−テルを通じて肝固有動脈から腫瘍発生部位の高次分枝動脈へ注入した。
第1群から第4群までの腫瘍検査は、毎週1回、4週間(4回)超音波診断装置を用いて異常高信号画像(高エコ−画像)の縮小若しくは増大の有無を観察した。4週間目の最終観察日にはカテ−テルを肝固有動脈から腫瘍発生部位の高次分枝動脈へ導き、造影検査を行って腫瘍血管像の消失の有無を観察した。結果を表5に示す。
【0045】
【表5】
Figure 0003714972
【0046】
【発明の効果】
本発明に係る治療用注射剤は、血管内皮細胞に働いて血小板凝集をおこし、瘤状血管、異常新生血管を選択的に修復することにより局所効果を現すことができる。本発明の注射剤は、その濃度を変えることにより、その局所効果を可逆的にすることが出来る。つまり、注射剤が高濃度にあれば、永続的な血管閉塞による直接効果が生じ、またその濃度を低くすれば、血管閉塞は可逆的で血管の再建が可能であり、血流が再び開通することになる。このように、本発明の注射剤は濃度を変更することにより、症状や、病変血管の部位に応じて、その作用を強固にすることができる。また、その濃度を低くして、所望により作用を緩和にすることもできる。更に、本発明に係る注射剤を、脳血管に生じた動脈瘤にカテ−テルを通じて、少量持続的に注入することにより、膨らんだ瘤内でその注射剤の組成物が血液と混じり渦流滞留を生じ、局所的な作用を現し、動脈瘤膨大部は基質化し、血管膨大部は修復して、正常な血管が形成される。このように、本発明に係る治療用注射剤を病変異常組織に注入することにより、手術によらず非観血的に、病変異常組織を治療することができ極めて有用である。
【0047】
重度の痔核は、痔静脈の慢性的、持続的な異常拡張によるもので、肛門の歯状線を境として上部の口側には内痔核、下部の肛門側には外痔核が発生する。本発明に係る治療用注射剤を、痔核を支配している上直腸動脈の分岐末梢部に、直接注入することにより、痔核の硬化・繊維化及び血管閉塞が生じ、痔核を消失させて、患部を回復することができる。
【0048】
また、肝に発生した腫瘍は、異常新生血管に富み、動脈血流が盛んであるので、本発明に係る注射剤を、カテ−テルの先端を肝固有動脈から腫瘍発生部位の高次分枝動脈へ導いて、直接注入すれば、腫瘍血管を閉塞し、腫瘍の発育を停止させ、腫瘍細胞のアポト−シスを経て腫瘍を消失させることができ、極めて高い治療効果が得られる。
【0049】
要するに、本発明に係る病変異常組織の治療用注射剤は、特に脳動脈瘤、痔核、肝腫瘍血管などの病変異常組織を修復し、新生異常血管を消失させて、その病変異常組織に対して優れた治療効果を発揮することができる。

Claims (15)

  1. 水溶性アルミニウム化合物と、タンニン酸と、亜硫酸水素ナトリウムと、キレート剤とからなる組成物において、前記水溶性アルミニウム化合物が0.01モルないし0.5モル濃度であり、前記タンニン酸が前記水溶性アルミニウム化合物に対して0.5%ないし25.0%の割合であり、前記亜硫酸水素ナトリウムが前記組成物に対して0.05%ないし0.5%の割合であり、前記キレート剤が前記組成物に対して0.1%ないし5.0%の割合である組成物であって、かつ、前記組成物のpHが1.5ないし3.5であることを特徴とする消化器病変異常組織の治療用注射剤。
  2. 請求項1に記載の消化器病変異常組織の治療用注射剤において、更に多価アルコールまたは糖類が含有されていることを特徴とする消化器病変異常組織の治療用注射剤。
  3. 請求項1または2に記載の消化器病変異常組織の治療用注射剤において、前記水溶性アルミニウム化合物が、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、炭酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、乳酸アルミニウム、酒石酸アルミニウム、サリチル酸アルミニウム、硫酸アルミニウムナトリウム、硫酸アルミニウムカリウム、硫酸アルミニウムセシウムまたは硫酸アルミニウムアンモニウムであることを特徴とする消化器病変異常組織の治療用注射剤。
  4. 請求項2に記載の消化器病変異常組織の治療用注射剤において、前記多価アルコールまたは糖類がマンニトール、フラクトース、キシリトール、グルコース、ガラクトース、マンノース、ラクトースまたはグリセリンであることを特徴とする消化器病変異常組織の治療用注射剤。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の消化器病変異常組織の治療用注射剤において、前記キレート剤がクエン酸ナトリウムであることを特徴とする消化器病変異常組織の治療用注射剤。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の消化器病変異常組織の治療用注射剤において、前記水溶性アルミニウム化合物が0.03モルないし0.3モルの割合で含有されていることを特徴とする消化器病変異常組織の治療用注射剤。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の消化器病変異常組織の治療用注射剤において、前記タンニン酸が前記水溶性アルミニウム化合物に対し1%ないし20%の割合で含有されていることを特徴とする消化器病変異常組織の治療用注射剤。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の消化器病変異常組織の治療用注射剤において、前記タンニン酸が0.05%ないし10.0%の割合で含有されていることを特徴とする消化器病変異常組織の治療用注射剤。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1項に記載の消化器病変異常組織の治療用注射剤において、前記タンニン酸が0.1%ないし5.0%の割合で含有されていることを特徴とする消化器病変異常組織の治療用注射剤。
  10. 請求項1ないし9のいずれか1項に記載の消化器病変異常組織の治療用注射剤において、前記亜硫酸水素ナトリウムが0.1%ないし0.3%の割合で含有されていることを特徴とする消化器病変異常組織の治療用注射剤。
  11. 請求項1ないし10のいずれか1項に記載の消化器病変異常組織の治療用注射剤において、前記キレート剤が1.0%%ないし5.0%の割合で含有されていることを特徴とする消化器病変異常組織の治療用注射剤。
  12. 請求項2ないし11のいずれか1項に記載の消化器病変異常組織の治療用注射剤において、前記多価アルコールまたは糖類が、生理食塩水に比べて、浸透圧が約3倍ないし15倍になるように含有されていることを特徴とする消化器病変異常組織の治療用注射剤。
  13. 請求項2ないし12のいずれか1項に記載の消化器病変異常組織の治療用注射剤において、前記多価アルコールまたは糖類が、生理食塩水に比べて、浸透圧が約4倍ないし8倍になるように含有されていることを特徴とする消化器病変異常組織の治療用注射剤。
  14. 請求項1ないし13のいずれか1項に記載の消化器病変異常組織の治療用注射剤において、前記組成物のpHが2ないし3であることを特徴とする消化器病変異常組織の治療用注射剤。
  15. 成分が水溶性アルミニウム化合物と、タンニン酸と、酸化防止剤としての亜硫酸水素ナトリウムと、キレート剤とからなる組成物であって、前記水溶性アルミニウム化合物が0.01モルないし0.5モル濃度であり、前記タンニン酸が前記水溶性アルミニウム化合物に対して0.5%ないし25.0%の割合であり、前記亜硫酸水素ナトリウムが前記組成物に対して0.05%ないし0.5%の割合であり、前記キレート剤が前記組成物に対して0.1%ないし5.0%の割合である組成物を、それぞれの成分を順次蒸留水に添加し溶解し、またはそれらの成分のいくつかの成分を蒸留水に添加もしくは懸濁し、得られた溶液もしくは懸濁液に更に別の成分を添加し溶解して得られた溶液を、であって、かつ、pHが1.5ないし3.5になるように調製した後、真空条件下でおよび/または不活性ガスの存在下で更に調製することによって消化器病変異常組織の治療用注射剤を製造することを特徴とする消化器病変異常組織の治療用注射剤の製造方法。
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