JP3714849B2 - 難分解性有機物の分解方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、難分解性有機物の分解方法に関し、一般廃棄物や産業廃棄物等の最終処分場における浸出水、下水、し尿等の水、汚泥、スラリーに含まれた難分解性有機物を分解する技術に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、難分解性有機物を分解する方法としては、例えば固形物中のダイオキシン類を、1200度以上の高温度条件下において溶融する溶融処理法や、370度以上、22MPa以上の高温度、高圧力条件下において処理する超臨界処理法が確認されている。あるいは、処理対象物に水素供与体、アルカリ、溶媒を添加した後に、窒素雰囲気下で、350度程度に加熱処理するアルカリ触媒分解法が確認されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記した構成においては高温度、高圧力の条件下を維持するための消費エネルギーが多く、ランニングコストが高くなり、溶媒を使用して固相中のダイオキシン類を液相中に移行させる場合には、ダイオキシン類以外の有害物質や生態毒性物質等の副生成物が発生する恐れがあり、埋立浸出水、下水、し尿等の水、汚泥、スラリーに含まれた難分解性有機物を分解する場合に、上記した方法の適用は困難である。
【0004】
本発明は上記した課題を解決するものであり、水、汚泥、スラリーに含まれたダイオキシン類、農薬等の難分解性有機物を、常温、常圧の下で、少ないエネルギーによって、特殊薬品の使用や副生成物を伴うことなく分解することができる難分解性有機物の分解方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の難分解性有機物の分解方法は、処理槽内に流入する処理対象物からスクリーンによって粗大粒子を分離し、スクリーンを透過した透過物を沈降分離して微細粒子を含む沈殿汚泥と有機物を含む脱離液とに分離し、粗大粒子に付着した有機物を界面活性剤で洗浄して除去し、沈殿汚泥の微細粒子に付着する有機物を超音波照射により分解処理し、脱離液に溶解した有機物を紫外線照射とオゾン曝気によって分解処理するものである。
【0006】
上記した構成により、処理対象物中にはダイオキシン類等の難分解性有機物が含まれており、難分解性有機物は処理対象物の固相をなす粗大粒子や微細粒子の表面に付着し、あるいは処理対象物の液相中に溶解した状態にある。
【0007】
このため、スクリーンと沈降分離によって処理対象物を粗大粒子と微細粒子と脱離液に分離し、分離した物を個々の性状に応じて処理する。
小石などの粗大粒子は、界面活性剤で洗浄して、粗大粒子に付着した疎水性有機物を界面活性剤との結合によって粗大粒子から除去する。除去した有機物は界面活性剤の洗浄廃液を再生することにより界面活性剤から分離し、処理対象物の液相とともに処理するか、もしくは別途に処理する。
【0008】
沈殿汚泥に超音波を照射することにより固相の微細粒子に付着する疎水性有機物を超音波の振動エネルギーによって液相に移行させる。一方、沈殿汚泥の液相に作用する超音波によって、キャビテーションバブルの空洞(キャビティー)が生成し、キャビティーが崩壊する際に、断熱圧縮によって数百気圧、数千度の特異な状態が得られると同時に、水素ラジカル、酸素ラジカル、ヒドロキシラジカル、窒素ラジカル等のラジカルが発生する。
【0009】
振動抽出作用および分解作用を及ぼす超音波は、周波数が1kHzから1MHzの範囲のものであり、処理対象物の物性、例えば難分解性有機物の種類や組成、汚泥や土壌の性状によって異なるので、経験則として予め求める。
【0010】
液相中の難分解性有機物のうち、比較的親水性で不飽和結合を多く含む物質は、発生したラジカルと反応することによって分解する。比較的疎水性で蒸気圧が低い有機化合物(例えばトリクロロエチレン等)はキャビティー内に取り込まれ、高温度、高圧力下において分解される。
【0011】
脱離液とともに取り出した疎水性有機物は、オゾンの存在下で紫外線照射等を行なって分解する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1において、前槽1は上流側に仕切壁2によって投入部3を形成しており、投入部3は仕切壁2の下端に形成した開口部4において槽内に連通している。投入部3には処理対象物5を供給する汚泥供給系6が連通しており、汚泥供給系6には供給ポンプ7を設けている。処理対象物5は、汚染された土壌、汚泥、スラリーなどであり、ダイオキシン類や農薬等の難分解性有機物を含んでいる。処理対象物5にはダイオキシン類等の難分解性有機物が含まれており、難分解性有機物は処理対象物5の固相をなす粗大粒子や微細粒子の表面に付着し、あるいは処理対象物5の液相中に溶解した状態にある。
【0013】
前槽1は下部に散気装置8を設けており、散気装置8にはブロア9を有する空気供給系10を接続している。前槽1の内部には槽内を下流側と上流側とに仕切るスクリーン11を設けており、スクリーン11は処理対象物5に含まれた小石等の粗大粒子を捕捉する目幅を有している。前槽1の底部には分離した粗大粒子を排出する排出系12を接続している。
【0014】
前槽1は越流堰1aを介して後槽13に連通しており、後槽13は沈降分離槽を形成している。後槽13は底部に汚泥排出系14を接続しており、下流側に脱離液を取り出す脱離液排出系15を接続している。
【0015】
界面活性剤洗浄工程16は、前槽1の排出系12より取り出した粗大粒子を界面活性剤で洗浄するものであり、洗浄廃液再生工程17は界面活性剤洗浄工程16で発生する洗浄廃液を再生するものであり、再生した界面活性剤を界面活性剤洗浄工程16に循環させるとともに、洗浄廃液から分離した有機物を後槽13に供給する。
【0016】
超音波分解処理工程18は、後槽13の汚泥排出系14から取り出す沈殿汚泥を超音波によって処理するものである。砂濾過工程19は後槽13の脱離液排出系15から取り出す脱離液を砂濾過するものであり、逆洗水を後槽13に戻す。UV・オゾン処理工程20は砂濾過工程19を通った砂濾過水をオゾンと紫外線によって処理するものであり、処理液は活性炭処理工程21を通って取り出し、一部の処理液を前槽1の投入部3に戻す。
【0017】
以下、上記した構成における作用を説明する。供給ポンプ7を駆動して汚泥供給系6から処理対象物を前槽1に供給する。前槽1ではブロア9を駆動して空気供給系10を通して供給する空気を散気装置8から散気し、槽内の処理対象物を攪拌しながらスクリーン11によって粗大粒子を分離する。
【0018】
分離した粗大粒子は排出系12を通して界面活性剤洗浄工程16に供給し、界面活性剤で洗浄して粗大粒子に付着した疎水性有機物を界面活性剤との結合によって粗大粒子から除去する。除去した有機物は界面活性剤の洗浄廃液を洗浄廃液再生工程により界面活性剤から分離し、後槽13に供給する。
【0019】
スクリーン11を透過した槽内液は越流堰1aを越流して後槽13に流入し、沈降分離によって微細粒子を含む沈殿汚泥と有機物を含む脱離液とに分離する。沈殿汚泥は汚泥排出系14を通して超音波分解処理工程18に導き、微細粒子に付着する有機物を超音波照射により分解処理する。
【0020】
沈殿汚泥に超音波を照射することにより、固相の微細粒子に付着する疎水性有機物は超音波の振動エネルギーによって液相に移行する。一方、沈殿汚泥の液相に作用する超音波によって、キャビテーションバブルの空洞(キャビティー)が生成し、キャビティーが崩壊する際に、断熱圧縮によって数百気圧、数千度の特異な状態が得られると同時に、水素ラジカル、酸素ラジカル、ヒドロキシラジカル、窒素ラジカル等のラジカルが発生する。
【0021】
この振動抽出作用および分解作用を及ぼす超音波は、周波数が1kHzから1MHzの範囲のものであり、処理対象物の物性、例えば難分解性有機物の種類や組成、汚泥や土壌の性状によって異なるので、経験則として予め求める。
【0022】
液相中の難分解性有機物のうち、比較的親水性で不飽和結合を多く含む物質は、発生したラジカルと反応することによって分解する。比較的疎水性で蒸気圧が低い有機化合物(例えばトリクロロエチレン等)はキャビティー内に取り込まれ、高温度、高圧力下において分解される。
【0023】
脱離液は脱離液排出系15を通して砂濾過工程19に導き、砂濾過した脱離液をUV・オゾン処理工程20に供給し、脱離液に溶解した有機物を紫外線照射とオゾン曝気によって分解処理する。処理液は活性炭処理工程21を通して取り出す。
【0024】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、スクリーンと沈降分離によって処理対象物を粗大粒子と微細粒子と脱離液に選別分離し、粗大粒子の難分解性有機物を界面活性剤で洗浄し、微細粒子の難分解性有機物を超音波分解処理し、脱離液の難分解性有機物をオゾンの存在下で紫外線照射によって分解し、難分解性有機物が付着したを分離した物を個々の性状に応じて処理することで、難分解性有機物を効率良く分解できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における分解装置の模式図である。
【符号の説明】
1 前槽
2 仕切壁
3 投入部
4 開口部
5 処理対象物
6 汚泥供給系
7 供給ポンプ
8 散気装置
9 ブロア
10 空気供給系
11 スクリーン
12 排出系
13 後槽
14 汚泥排出系
15 脱離液排出系
16 界面活性剤洗浄工程
17 洗浄廃液再生工程
18 超音波分解処理工程
19 砂濾過工程
20 UV・オゾン処理工程
21 活性炭処理工程
【発明の属する技術分野】
本発明は、難分解性有機物の分解方法に関し、一般廃棄物や産業廃棄物等の最終処分場における浸出水、下水、し尿等の水、汚泥、スラリーに含まれた難分解性有機物を分解する技術に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、難分解性有機物を分解する方法としては、例えば固形物中のダイオキシン類を、1200度以上の高温度条件下において溶融する溶融処理法や、370度以上、22MPa以上の高温度、高圧力条件下において処理する超臨界処理法が確認されている。あるいは、処理対象物に水素供与体、アルカリ、溶媒を添加した後に、窒素雰囲気下で、350度程度に加熱処理するアルカリ触媒分解法が確認されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記した構成においては高温度、高圧力の条件下を維持するための消費エネルギーが多く、ランニングコストが高くなり、溶媒を使用して固相中のダイオキシン類を液相中に移行させる場合には、ダイオキシン類以外の有害物質や生態毒性物質等の副生成物が発生する恐れがあり、埋立浸出水、下水、し尿等の水、汚泥、スラリーに含まれた難分解性有機物を分解する場合に、上記した方法の適用は困難である。
【0004】
本発明は上記した課題を解決するものであり、水、汚泥、スラリーに含まれたダイオキシン類、農薬等の難分解性有機物を、常温、常圧の下で、少ないエネルギーによって、特殊薬品の使用や副生成物を伴うことなく分解することができる難分解性有機物の分解方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の難分解性有機物の分解方法は、処理槽内に流入する処理対象物からスクリーンによって粗大粒子を分離し、スクリーンを透過した透過物を沈降分離して微細粒子を含む沈殿汚泥と有機物を含む脱離液とに分離し、粗大粒子に付着した有機物を界面活性剤で洗浄して除去し、沈殿汚泥の微細粒子に付着する有機物を超音波照射により分解処理し、脱離液に溶解した有機物を紫外線照射とオゾン曝気によって分解処理するものである。
【0006】
上記した構成により、処理対象物中にはダイオキシン類等の難分解性有機物が含まれており、難分解性有機物は処理対象物の固相をなす粗大粒子や微細粒子の表面に付着し、あるいは処理対象物の液相中に溶解した状態にある。
【0007】
このため、スクリーンと沈降分離によって処理対象物を粗大粒子と微細粒子と脱離液に分離し、分離した物を個々の性状に応じて処理する。
小石などの粗大粒子は、界面活性剤で洗浄して、粗大粒子に付着した疎水性有機物を界面活性剤との結合によって粗大粒子から除去する。除去した有機物は界面活性剤の洗浄廃液を再生することにより界面活性剤から分離し、処理対象物の液相とともに処理するか、もしくは別途に処理する。
【0008】
沈殿汚泥に超音波を照射することにより固相の微細粒子に付着する疎水性有機物を超音波の振動エネルギーによって液相に移行させる。一方、沈殿汚泥の液相に作用する超音波によって、キャビテーションバブルの空洞(キャビティー)が生成し、キャビティーが崩壊する際に、断熱圧縮によって数百気圧、数千度の特異な状態が得られると同時に、水素ラジカル、酸素ラジカル、ヒドロキシラジカル、窒素ラジカル等のラジカルが発生する。
【0009】
振動抽出作用および分解作用を及ぼす超音波は、周波数が1kHzから1MHzの範囲のものであり、処理対象物の物性、例えば難分解性有機物の種類や組成、汚泥や土壌の性状によって異なるので、経験則として予め求める。
【0010】
液相中の難分解性有機物のうち、比較的親水性で不飽和結合を多く含む物質は、発生したラジカルと反応することによって分解する。比較的疎水性で蒸気圧が低い有機化合物(例えばトリクロロエチレン等)はキャビティー内に取り込まれ、高温度、高圧力下において分解される。
【0011】
脱離液とともに取り出した疎水性有機物は、オゾンの存在下で紫外線照射等を行なって分解する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1において、前槽1は上流側に仕切壁2によって投入部3を形成しており、投入部3は仕切壁2の下端に形成した開口部4において槽内に連通している。投入部3には処理対象物5を供給する汚泥供給系6が連通しており、汚泥供給系6には供給ポンプ7を設けている。処理対象物5は、汚染された土壌、汚泥、スラリーなどであり、ダイオキシン類や農薬等の難分解性有機物を含んでいる。処理対象物5にはダイオキシン類等の難分解性有機物が含まれており、難分解性有機物は処理対象物5の固相をなす粗大粒子や微細粒子の表面に付着し、あるいは処理対象物5の液相中に溶解した状態にある。
【0013】
前槽1は下部に散気装置8を設けており、散気装置8にはブロア9を有する空気供給系10を接続している。前槽1の内部には槽内を下流側と上流側とに仕切るスクリーン11を設けており、スクリーン11は処理対象物5に含まれた小石等の粗大粒子を捕捉する目幅を有している。前槽1の底部には分離した粗大粒子を排出する排出系12を接続している。
【0014】
前槽1は越流堰1aを介して後槽13に連通しており、後槽13は沈降分離槽を形成している。後槽13は底部に汚泥排出系14を接続しており、下流側に脱離液を取り出す脱離液排出系15を接続している。
【0015】
界面活性剤洗浄工程16は、前槽1の排出系12より取り出した粗大粒子を界面活性剤で洗浄するものであり、洗浄廃液再生工程17は界面活性剤洗浄工程16で発生する洗浄廃液を再生するものであり、再生した界面活性剤を界面活性剤洗浄工程16に循環させるとともに、洗浄廃液から分離した有機物を後槽13に供給する。
【0016】
超音波分解処理工程18は、後槽13の汚泥排出系14から取り出す沈殿汚泥を超音波によって処理するものである。砂濾過工程19は後槽13の脱離液排出系15から取り出す脱離液を砂濾過するものであり、逆洗水を後槽13に戻す。UV・オゾン処理工程20は砂濾過工程19を通った砂濾過水をオゾンと紫外線によって処理するものであり、処理液は活性炭処理工程21を通って取り出し、一部の処理液を前槽1の投入部3に戻す。
【0017】
以下、上記した構成における作用を説明する。供給ポンプ7を駆動して汚泥供給系6から処理対象物を前槽1に供給する。前槽1ではブロア9を駆動して空気供給系10を通して供給する空気を散気装置8から散気し、槽内の処理対象物を攪拌しながらスクリーン11によって粗大粒子を分離する。
【0018】
分離した粗大粒子は排出系12を通して界面活性剤洗浄工程16に供給し、界面活性剤で洗浄して粗大粒子に付着した疎水性有機物を界面活性剤との結合によって粗大粒子から除去する。除去した有機物は界面活性剤の洗浄廃液を洗浄廃液再生工程により界面活性剤から分離し、後槽13に供給する。
【0019】
スクリーン11を透過した槽内液は越流堰1aを越流して後槽13に流入し、沈降分離によって微細粒子を含む沈殿汚泥と有機物を含む脱離液とに分離する。沈殿汚泥は汚泥排出系14を通して超音波分解処理工程18に導き、微細粒子に付着する有機物を超音波照射により分解処理する。
【0020】
沈殿汚泥に超音波を照射することにより、固相の微細粒子に付着する疎水性有機物は超音波の振動エネルギーによって液相に移行する。一方、沈殿汚泥の液相に作用する超音波によって、キャビテーションバブルの空洞(キャビティー)が生成し、キャビティーが崩壊する際に、断熱圧縮によって数百気圧、数千度の特異な状態が得られると同時に、水素ラジカル、酸素ラジカル、ヒドロキシラジカル、窒素ラジカル等のラジカルが発生する。
【0021】
この振動抽出作用および分解作用を及ぼす超音波は、周波数が1kHzから1MHzの範囲のものであり、処理対象物の物性、例えば難分解性有機物の種類や組成、汚泥や土壌の性状によって異なるので、経験則として予め求める。
【0022】
液相中の難分解性有機物のうち、比較的親水性で不飽和結合を多く含む物質は、発生したラジカルと反応することによって分解する。比較的疎水性で蒸気圧が低い有機化合物(例えばトリクロロエチレン等)はキャビティー内に取り込まれ、高温度、高圧力下において分解される。
【0023】
脱離液は脱離液排出系15を通して砂濾過工程19に導き、砂濾過した脱離液をUV・オゾン処理工程20に供給し、脱離液に溶解した有機物を紫外線照射とオゾン曝気によって分解処理する。処理液は活性炭処理工程21を通して取り出す。
【0024】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、スクリーンと沈降分離によって処理対象物を粗大粒子と微細粒子と脱離液に選別分離し、粗大粒子の難分解性有機物を界面活性剤で洗浄し、微細粒子の難分解性有機物を超音波分解処理し、脱離液の難分解性有機物をオゾンの存在下で紫外線照射によって分解し、難分解性有機物が付着したを分離した物を個々の性状に応じて処理することで、難分解性有機物を効率良く分解できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における分解装置の模式図である。
【符号の説明】
1 前槽
2 仕切壁
3 投入部
4 開口部
5 処理対象物
6 汚泥供給系
7 供給ポンプ
8 散気装置
9 ブロア
10 空気供給系
11 スクリーン
12 排出系
13 後槽
14 汚泥排出系
15 脱離液排出系
16 界面活性剤洗浄工程
17 洗浄廃液再生工程
18 超音波分解処理工程
19 砂濾過工程
20 UV・オゾン処理工程
21 活性炭処理工程
Claims (1)
- 処理槽内に流入する処理対象物からスクリーンによって粗大粒子を分離し、スクリーンを透過した透過物を沈降分離して微細粒子を含む沈殿汚泥と有機物を含む脱離液とに分離し、粗大粒子に付着した有機物を界面活性剤で洗浄して除去し、沈殿汚泥の微細粒子に付着する有機物を超音波照射により分解処理し、脱離液に溶解した有機物を紫外線照射とオゾン曝気によって分解処理することを特徴とする難分解性有機物の分解方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000123394A JP3714849B2 (ja) | 2000-04-25 | 2000-04-25 | 難分解性有機物の分解方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000123394A JP3714849B2 (ja) | 2000-04-25 | 2000-04-25 | 難分解性有機物の分解方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001300564A JP2001300564A (ja) | 2001-10-30 |
JP3714849B2 true JP3714849B2 (ja) | 2005-11-09 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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WO2013106946A1 (zh) * | 2012-01-17 | 2013-07-25 | 华南再生资源(中山)有限公司 | 一种污泥绝量化的污水处理系统设备及污水回用的方法 |
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2000
- 2000-04-25 JP JP2000123394A patent/JP3714849B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2001300564A (ja) | 2001-10-30 |
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