JP3713914B2 - 石炭を用いる転炉製鋼方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は石炭を用いる転炉製鋼方法に係り、特に従来よりも転炉内の炭材歩留を著しく改善することができた石炭を用いる転炉製鋼方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に転炉において予備処理溶銑の使用や、スクラップ多量使用による熱不足を補うためには、従来コークス、黒鉛などの炭材を酸素吹練前または吹錬中に添加する方法や、鉄シリコン合金を添加することによるシリコン燃焼熱の使用などが一般的に行われている。
これらの従来方法として開示されているものとしては、特開昭59−113115および特開昭59−157211に示されているように、粒径5mm以上のコークス、石炭等の炭材を、底吹きガス量0.1Nm3/t・min以上の条件で上添加する方法や、特開昭60−221511および特開昭64−42511等の如く底吹き羽口もしくはランスを介して微粉の石炭を転炉溶鋼内に吹込む方法が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術において、黒鉛や鉄シリコン合金を使用する方法では、コストが高くなるという問題があった。また、安価な石炭の利用においては、強度が小さいことや加熱されると崩壊するなどの性質のため、転炉で上添加した場合の炭材歩留が低くなるなどの問題があった。また転炉内に微粉の石炭を吹込む方法では、炭材の歩留は大きいものの設備投資が高額となる問題があった。本発明は上記従来技術の問題点を解決した転炉熱源としての石炭使用技術を提供するのを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の要旨とするところは次のとおりである。すなわち、
酸素吹錬を行う場合の昇熱剤として石炭を炉上より上添加する転炉製鋼方法において、前記添加石炭の軟化溶融開始温度を420℃以上のものに限定すると共に、該石炭の粒径を5mm以上のものが90%以上含まれるものを限定使用することを特徴とする石炭を用いる転炉製鋼方法。
【0005】
石炭は加熱により軟化溶融すると共に熱分解反応が進行する。熱分解反応は石炭の一部成分をガス化する。コークス炉であれば密閉空間であるため、この後残留物が重合反応を起こし軟化溶融性を失い、最終的にコークスとなる。一方転炉のような空間に投入された石炭はガス発生時に石炭の粒子が崩壊することにより粒度が小さくなり石炭の飛散率の増加、炭材の歩留低下を引き起こす。
本発明の場合、使用する石炭の粒径を5mm以上のものを90%以上としたことと、軟化溶融開始温度を420℃以上としたことにより石炭を転炉に投入したときの飛散を低下させると共に、一度転炉内に投入された石炭の熱崩壊性を抑えることにより炉内からの飛散も低下でき、結局石炭の歩留が著しく改善された。かくの如く、本発明により石炭の軟化溶融開始温度を420℃以上としたことにより、転炉内に投入された石炭の熱崩壊性を抑制することを見出したことが、本発明の特徴であって、これにより炉内からの飛散損失を著しく低下させることができた。ここで石炭の軟化溶融開始温度とはJISのM8801に示されており、ギーセラープラスメーターを用いた流動性試験を行った場合、測定器の指示針が連続的に動き始めて、1.0DDPMに達したときの温度である。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の石炭の粒径を5mm以上のものを90%以上含むものを使用することと、および軟化溶融開始温度を420℃以上のものに限定した理由を本発明の実施例に基づき説明する。
180t上底吹き転炉において予備処理溶銑とスクラップを用い酸素精錬を行った場合の熱源として、粒径がそれぞれ+3mm、+5mm、+10mmの石炭を用いた場合の発熱量(着熱量ともいう)、ならびに転炉内から飛散するダスト中の炭素量を測定した。いづれの場合も吹錬中は上吹きランスの送酸速度を3Nm3/t・min、底吹きガスとして窒素を0.1Nm3/t・minとした。使用した石炭の性状は元素分析値で炭素が80〜90%、揮発分が18〜35%のもので、軟化溶融開始温度は345〜455℃であった。実験は酸素吹錬中、転炉上部ホッパーから800kg/minの速度で石炭を10〜15kg/t上添加した。
【0007】
この実験での転炉ダスト中測定炭素量から計算された石炭歩留と、軟化溶融開始温度、粒径の関係を図1に示す。粒径5mm以上では曲線A、Bが示す如く、軟化溶融開始温度が上昇するとダスト内に混入する炭素量が激減し転炉内への歩留が90%以上を達成できる。一方、+3mmの粒径の石炭を使用した場合、曲線Cが示す如く、軟化溶融開始温度が上昇してもあまり歩留が向上しない。これは石炭投入時に炉口で排ガスにより系外に排出される量が多いためである。この実施例から本発明において使用する石炭の粒径を5mm以上のものが90%以上含まれることを要件とした。
【0008】
また、このときの、転炉内熱収支から計算される石炭1kg/t−steelあたりの発熱量と軟化溶融開始温度の関係を図2に示す。図1で示した炭材歩留から推定できるように軟化溶融開始温度が増加するほど、発熱量が大きく軟化溶融開始温度420℃以上、石炭粒径5mm以上の場合で石炭1kg/t−steelあたり1.3Mcalの発熱量が得られた。しかし粒径が+3mmと小さい場合は、軟化開始温度の高い石炭を用いても最大でも発熱量として0.8Mcalであり、本発明の限定範囲に比べ約60%の発熱量しか得られなかった。
上記実施例から本発明において使用する石炭の軟化溶融開始温度を420℃以上とすることを要件とした。
なお、本発明で着目した軟化溶融開始温度の代わりに、石炭で一般的に使用されるビトリニットの反射率(Ro)の指標を用いても良く、この場合、Roで1.4以上の石炭が転炉熱源として有効である。
【0009】
一般に石炭は加熱により軟化溶融すると共に熱分解反応が進行する。熱分解反応により石炭の一部成分をガス化する。コークス炉であれば密閉空間であるため、この後残留物が重合反応を起こし軟化溶融性を失い、最終的にコークスとなる。一方転炉のような空間に投入された石炭はガス発生時に石炭の粒子が崩壊することにより粒度が小さくなり石炭の飛散率の増加、炭材の歩留低下を引き起こす。
本発明は上記石炭の特性に着目して、その粒径が5mm以上のものが90%以上含まれるものに限定すると共に、軟化溶融開始温度を420℃以上としたことにより、石炭を転炉に投入したときの飛散を減少させると共に、転炉に投入された石炭の熱崩壊性を抑制することにより炉内からの飛散も低減することができたことが大きな特徴で、これにより石炭の歩留を著しく向上させることができた。
【0010】
【発明の効果】
本発明は、転炉において酸素吹錬を行う場合の昇熱材として利用する炭素源として、石炭を炉上より上添加する方法において、当該石炭の軟化溶融開始温度を420℃以上のものとすると共に、石炭の粒径を5mm以上のものが90%以上含まれるようにするように限定したため、転炉内への歩留が大きく改善された。
【図面の簡単な説明】
【図1】石炭の粒径+5mmおよび+10mmの本発明の実施例と、粒径+3mmの比較例の場合における軟化溶融開始温度(℃)の石炭歩量に及ぼす影響を示す関係線図である。
【図2】石炭の粒径+5mmおよび+10mmの本発明の実施例と、粒径+3mmの比較例の場合における軟化溶融開始温度(℃)の石炭発熱量(Mcal/(kg/t−steel))に及ぼす影響を示す関係線図である。

Claims (1)

  1. 酸素吹錬を行う場合の昇熱剤として石炭を炉上より上添加する転炉製鋼方法において、前記添加石炭の軟化溶融開始温度を420℃以上のものに限定すると共に、該石炭の粒径を5mm以上のものが90%以上含まれるものを限定使用することを特徴とする石炭を用いる転炉製鋼方法。
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