JP3712721B2 - マルチプレーヤゲームシステム - Google Patents

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本発明はマルチプレーヤゲームシステム、特にコンティニューのマルチプレーヤーゲームが行われるように形成されたマルチプレーヤゲームシステムに関する。
従来より、複数のゲーム機を用い、複数のプレーヤが同時に同じゲーム空間でマルチプレーヤゲームを行うゲームシステムが開発実用化されている。このゲームシステムとしては、本出願人の製品である「ファイナルラップ」と呼ばれるものが周知である。このゲームシステムは、プレーヤがシングルプレーヤゲームを選択すると、ディスプレイ上に表示されるゲーム空間内で、プレーヤの運転するプレーヤカーとコンピュータの運転するコンピュータカーを競争させながらゲームを楽しむことができる。また、プレーヤが、他のゲーム機のプレーヤとの間でマルチプレーヤゲームを選択すると、同一のゲーム空間内でプレーヤの運転するレーシングカーと他のプレーヤの運転するレーシングカーとを競争させながらマルチプレーヤゲームを楽しむことができる。
ところで、このようなマルチプレーヤゲームシステム、特に業務用のゲームシステムには、お客に長期間飽きられずに、しかも稼働率の高いシステムを構築することが要求される。このため、近年のゲームシステムでは、予め複数のレーシングコース、例えば日本および外国の著名なレーシングコースを、Aコース,Bコース,Cコースを用意し、プレーヤに飽きられない工夫がなされている。
しかし、従来のゲームシステムでは、複数のコースの中から任意のレーシングコース、例えばAコースをプレーヤに選択させマルチプレーヤゲームを行うように構成されているに過ぎず、選択したコースでのマルチプレーヤゲームが終了しても、残りのコース、例えばBコース,Cコースでのマルチプレーヤゲームを行うための動議付けを、各プレーヤに与え、ゲームシステムの稼働率を高めるための工夫がなかった。
本発明は、このような従来の課題に鑑みて成されたものであり、その目的は、予め設定された複数のプレーフィールドを利用し、マルチプレーヤゲームが終了する毎に、各プレーヤに異なるプレーフィールドで引き続きマルチプレーヤゲームを行うための動議付けを与え、稼働率が高く且つ面白いマルチプレーヤゲームシステムを実現することにある。
(1)前記目的を達成するため、発明は、
複数の異なるプレーフィールドの設定用データが記憶されたデータ記憶手段と、
前記複数のプレーフィールドから選択して設定されたプレーフィールドで、複数のプレーヤキャラクタの登場するマルチプレーヤゲームの演算を行なう演算処理手段と、
を含み、複数プレーヤの参加するマルチプレーヤゲームを行うシステムであって、
初回のマルチプレーヤゲームと、これに続くコンティニューのマルチプレーヤゲームとを組み合わせて構成されたトータルマルチプレーヤゲームへのエントリーを各プレーヤから受け付け、前記演算処理手段で演算されるコンティニューのマルチプレーヤゲームのプレーフィールドを前のゲームとは異なるプレーフィールドに設定するコンティニュー処理手段と、
各ゲームが終了する毎に、前のゲームまでの成績を反映した各プレーヤの成績を演算表示するとともに、前記トータルマルチプレーヤゲーム終了後に各プレーヤの総合成績を演算表示する成績演算手段と、
を含むことを特徴とする。
このように、本発明のマルチプレーヤゲームシステムでは、予め設定された複数の異なるプレーフィールドを利用し、異なるプレーフィールドでの個々のマルチプレーヤゲームを組合わせてトータルのマルチプレーヤゲームを行うよう構成されている。
すなわち、コンティニュー処理手段が、トータルのマルチプレーヤゲームのエントリーを各プレーヤから受け付けると、最初のラウンドでのマルチプレーヤゲームの演算が開始される。
そして、最初のラウンドでのマルチプレーヤゲームが終了すると、成績演算手段は、各プレーヤのゲーム成績を演算表示すると共に、コンティニュー処理手段は、次のラウンドでのマルチプレーヤゲームの用意を行い、次のラウンドでプレーフィールドを、前のラウンドのゲームとは異なるプレーフィールドに設定する。
そして、コンティニューされた次のラウンドでのマルチプレーヤゲームが終了すると、今までのゲームの成績を反映した各プレーヤの成績が演算表示される。
このように本発明のマルチプレーヤゲームシステムでは、トータルのマルチプレーヤゲームを構成する個々のラウンドでのマルチプレーヤゲームが終了する毎に、プレーヤの成績が表示され、しかも次のラウンドのマルチプレーヤゲームは、前のラウンドのゲームとは異なるプレーフィールドとして設定されるため、プレーヤは新たな気持ちで次に用意されたコンティニューのマルチプレーヤゲームに参加することができる。
そして、トータルのマルチプレーヤゲームを構成する個々のマルチプレーヤゲームが全て終了すると、成績演算手段は、各プレーヤの総合成績を演算表示する。
従って、各プレーヤは、総合成績を競い合いながらトータルのマルチプレーヤゲームを楽しむこともできる。
すなわち、本発明のゲームシステムは、従来マルチプレーヤゲームシステムでは採用されなかったコンティニューという手法を用い、複数の異なるプレーフィールドでのマルチプレーヤゲームを統合し、トータルのマルチプレーヤゲームを行う構成とすることにより、各プレーフィールドでのマルチプレーヤゲームが終了した各プレーヤに対し、別のプレーフィールドでのマルチプレーヤゲームへエントリーする強い動機付けを与え、より面白く且つ稼働率の高いマルチプレーヤゲームシステムを実現することができる。
このとき、コンティニューの手法としては、後述する(3)の発明のように、各ゲームが終了する毎にコンティニューのエントリーを受け付けるように構成してもよく、またゲーム開始に先だって予めコンティニューのエントリーを受け付けるように構成してもよく、また、ゲームの内容によってはこれ以外の手法を用いてもよい。
(2)また、発明は、
(1)の発明において、
前記コンティニュー処理手段は、
所定のルールに基づき、前記トータルマルチプレーヤゲームでのプレーフィールドの順番を設定する手段を含み、前記順番に従い各マルチプレーヤゲームでのプレーフィールドを設定することを特徴とする。
このようにすることにより、ゲームとゲームとの間に、次のゲームでのプレーフィールドをプレーヤに選択させることが不要となり、トータルマルチプレーヤゲーム全体のゲームの流れをスムーズなものとすることができる。
(3)また、発明は、
(1)、(2)の発明のいずれかにおいて、
前記コンティニュー処理手段は、
トータルマルチプレーヤゲームを構成する各ゲームが終了する毎に、次のコンティニューゲームへのエントリーを受け付け、エントリ受け付け画面として次のコンティニューゲームのプレーフィールドをディスプレイ上に画像表示することを特徴とする。
このように、ゲームが終了する毎に次のコンティニューゲーム(次のラウンドのマルチプレーヤゲーム)へのエントリーを、次のゲームのフィールドをディスプレイ上に画像表示しながら受け付ける構成とすることにより、ゲームを継続するか否かというプレーヤの意志を尊重しながら、プレーヤに対しコンティニューへの強い動機付けを与え、ゲームシステムの稼働率をより高めることができる。
(4)また、発明は、
(1)〜(3)の発明のいずれかにおいて、
前記データ記憶手段は、
複数の異なるプレーフィールドとして、異なるコースの設定用データが記憶され、
前記コースを複数のプレーヤキャラクタが競争して走行するマルチプレーヤゲームの演算を行なうことを特徴とする。
このように、本発明によれば、プレーフィールドとして異なる複数のコースが設定されている。このため、各プレーヤは、ゲームをコンティニューする毎にコースを転戦しながらマルチプレーヤゲームを行うことができる。例えば、プレーフィールドとして、異なる複数のサーキットレース用のコースを用意しておけば、プレーヤは実際のグランプリレースと同様に、コースを転戦しながら総合成績で、その順位を競い合うマルチプレーヤゲームを行うことができる。特に、このような構成とすることにより、従来のコンティニューのないマルチプレーヤゲームシステムで用意されていた複数のレーシングコースを、そのまま活用してトータルマルチプレーヤゲームを構成し、より面白いゲームを実現できる。このため、今までのゲームを多少改良することで、マルチプレーヤゲームを行う各プレーヤに対し、ゲームをコンティニューする強い動機付けを与え、より稼働率の高いマルチプレーヤゲームシステムを実現することができる。
(5)また、発明は、
(1)〜(4)の発明のいずれかにおいて、
前記成績演算手段は、
トータルマルチプレーヤゲームを構成する各ゲーム毎のゲームの成績を得点ポイントに換算し、前記トータルマルチプレーヤゲーム終了後に各プレーヤの最終的な得点ポイントを集計し各プレーヤの総合成績として表示することを特徴とする。
本発明によれば、各ゲーム毎の成績を得点ポイントに換算し、トータルのマルチプレーヤゲーム終了後に各プレーヤの最終的な得点ポイントを集計し各プレーヤの総合成績として表示する構成を採用することにより、各プレーヤはいままでのゲームの成績が自分の総合成績とどのように反映されているかを客観的に判断し、ゲームを楽しむことができる。
(6)また、発明は、
(4)の発明において、
前記成績演算手段は、
トータルマルチプレーヤゲームを構成する各ゲームが終了する毎に、終了ゲームのコースでの順位を成績表示するとともに、順位を得点ポイントに換算し、この得点ポイントにそれ以前に終了したゲームの得点ポイントを加算し現在までの各プレーヤの成績として表示し、前記トータルマルチプレーヤゲーム終了後に各プレーヤの最終的な得点ポイントを集計し各プレーヤの総合成績として表示することを特徴とする。
このように、各ゲームが終了する毎に、各ゲームでの順位を成績表示するため、プレーヤは各ゲーム毎に、他のプレーヤとの間で白熱したマルチプレーヤゲームを楽しむことができる。しかも、本発明によれば、ゲーム終了毎に、そのコースでの順位を得点ポイントに換算し、この得点ポイントにそれ以前に終了したゲームの得点ポイントを加算し現在までの各プレーヤの成績として表示すると共に、トータルマルチプレーヤゲーム終了後に各プレーヤの最終的な得点ポイントを集計し各プレーヤの総合成績として表示する構成となっている。このため、各プレーヤは、各ゲームが終了する毎に他のプレーヤとの間で総合順位を比較し、トータルマルチプレーヤゲームの最終的なチャンピオンを目指しながらゲームを楽しむことができるため、プレーヤに対しゲームをコンティニューするための、より強い動機付けを与えることができる。
(7)また、発明は、
(6)の発明において、
前記成績演算手段は、
前記得点ポイントの換算項目に、コースでのラップタイムを含め、各ゲームが終了する毎に順位およびラップタイムを含む換算項目を得点ポイントに換算し、この得点ポイントにそれ以前に終了したゲームの得点ポイントを加算し現在までの各プレーヤの成績として表示し、前記トータルマルチプレーヤゲーム終了後に各プレーヤの最終的な得点ポイントを集計し各プレーヤの総合成績として表示することを特徴とする。
このように、複数の異なるプレーフィールドとして異なるコースが設定されている場合に、得点ポイントの換算項目に、コースでのラップタイムを含める構成としている。これにより、実際のサーキットレースと同様に、各プレーヤは、コースでの最終順位ばかりでなく、そのコースでの最高のラップタイムを競い合いながらゲームを行うことができるため、ゲームをより白熱した面白いものとすることができる。
(8)また、発明は、
(6)、(7)の発明のいずれかにおいて、
前記成績演算手段は、
トータルマルチプレーヤゲームを構成する各ゲームが終了する毎に、終了ゲームのコースでのラップリーダを成績表示することを特徴とする。
このように本発明によれば、各ゲームが終了する毎に、そのコースでのラップリーダを成績表示するため、プレーヤは、各コースで、そのコースを一周するのに要するラップタイムを他のプレーヤと競いながらラップリーダを目指すという楽しみを味わうことができる。これにより、各プレーヤに対し、次のゲームでラップリーダを目指すという、コンティニューのための強い動機付けを与え、ゲームシステム自体の稼働率をより高いものとすることができる。
(9)また、発明は、
(1)〜(8)の発明のいずれかにおいて、
マルチプレーヤゲームを行うよう接続された複数のゲーム機を含み、
前記各ゲーム機は、
任意のプレーフィールドを選択して一人で行うシングルプレーヤゲームと、前記マルチプレーヤゲームとを選択的に実行できるよう形成されたことを特徴とする。
このように、本発明のゲームシステムは、各プレーヤがシングルプレーヤゲームと、マルチプレーヤゲームとを選択的に実行できるように構成されている。これにより、プレーヤが1人でゲームセンターなどに来た場合には、シングルプレーヤゲームを選択すればよく、仲間と一緒に来た場合には、マルチプレーヤゲームを選択してゲームを行えばよく、この面からも、ゲームシステム自体の稼働率を高めることができる。
(10)また、発明は、
(9)の発明において、
前記各ゲーム機は、
前記データ記憶手段、前記演算処置手段、前記コンティニュー処理手段、前記成績演算手段およびプレーヤ操作手段を含み、前記プレーヤ操作手段を用い前記シングルプレーヤゲームと、前記マルチプレーヤゲームとを選択し、マルチプレーヤゲームを選択した場合には、前記プレーヤ操作手段からの入力信号および他のゲームとの間で送受信されるデータに基づきマルチプレーヤゲームを実行することを特徴とする。
このような構成とすることにより、各ゲーム機は、それぞれが単独のゲーム装置としても機能することになるため、例えば1台のゲーム機ではシングルプレーヤゲームを、残りのゲーム機でマルチプレーヤゲームを同時に行わせることができ、この面からもゲームシステムの稼働率を高めることができる。
この場合には、前記コンティニュー処理手段は、トータルマルチプレーヤゲームへの各プレーヤのエントリーを受け付ける際に、エントリーされた各プレーヤのゲーム機の送受信されるデータにグループ識別番号を含ませるように構成することが好ましい。このようにすることにより、各ゲーム機は受信データが自分のグループか否かを判断し、ゲーム演算を行うことができるため、例えば10台のゲーム機でゲームシステムを構築した場合でも、5台のゲーム機は1つのグループとしてトータルのマルチプレーヤゲームを楽しみ、残りの5台のゲーム機は他のグループとしてトータルのマルチプレーヤゲームを楽しむよう動作させることができる。
次に、本発明の好適な実施の形態を、図面に基づき詳細に説明する。
図1には、本発明が適用されたサーキットレース型のゲームシステムの一例が示されている。実施例のゲームシステムは、複数の独立したゲーム機10−1,10−2…がデータ伝送ラインを介して互いに接続されている。
各ゲーム機10は、レーシングカーの運転席をモデルに形成されている。シート14に座ったプレーヤ16は、ディスプレイ18上に表示されるゲーム画面を見ながらハンドル20やアクセル、ブレーキ等を操作し、ディスプレイ18上に表示されるプレーヤカーを操縦し、ゲーム空間に登場する他のレーシングカーと競争するように形成されている。
図2には、8台のゲーム機10−1,10−2…が通信インタフェース22および伝送ライン24を介してループ上に接続され、マルチプレーヤゲームシステムを構成している様子が示されている。実施例のシステムでは、各ゲーム機10は、伝送ライン24を介し図中時計回りにデータを伝送し、他のゲーム機との間でデータの送受信を行うように構成されている。
そして、1台のゲーム機10でシングルプレーヤゲームを行う場合には、プレーヤはゲーム空間に登場するコンピュータカーと競争しながらゲームを楽しむよう構成されている。また、複数のゲーム機10の間でマルチプレーヤゲームを行う場合には、各プレーヤは他のプレーヤの運転するレーシングカーと競争しながらゲームを楽しむように成形されている。
図3には、実施例のゲーム機10の具体的な構成が示されている。
実施例のゲーム機10は、演算処理部200、画像合成部300、ディスプレイ18、プレーヤ入力部100、コイン投入部102、I/Oインタフェース50、アンプ60、スピーカ62−1,62−2を含む。
前記プレーヤ入力部100は、ハンドル20、アクセル、ブレーキなどプレーヤ16がレーシングカーを操縦する各操作部を含んで構成されている。
前記コイン投入部102は、プレーヤがゲーム料金を投入するものである。特にコンティニューゲームを行う場合にも、所定のコンティニューゲーム用のコインを投入するものである。
前記演算処理部200は、CPUおよびその他メモリ等を含んで構成された演算制御部202と、各種のプログラムが記憶されたプログラムメモリ204、各種データが記憶されたROM206、各種データの記憶および演算等に用いられるRAM208等を含んで構成され、ゲーム演算の中核を成す部分である。
前記ROM206内には、後述する図7に示すA,B,Cの全く異なる3つのレーシングコースのデータが記憶されている。そして、演算制御部202が、コンピュータの3次元グラフィックス技術の手法を用いて各レーシングコースのデータに基づき疑似3次元ゲーム空間を演算し、画像合成部300を用いてディスプレイ18上に疑似3次元のゲーム画面を表示するように構成されている。
前記プログラムメモリ204内には、プレーヤがシングルプレーヤゲームおよびマルチプレーヤゲームを選択的に実行するためのプログラムが記憶されている。さらに、後述するように、ROM206内に記憶されたABC3つのレーシングコースを、ゲームをコンティニューしながら転戦するトータルマルチプレーヤゲームを行うためのゲームプログラムが記憶されている。さらに、このプログラムメモリ204内には、ゲームを行うための各種プログラムが記憶されている。
そして、前記演算制御部202は、プレーヤ入力部100からの操作信号、ROM206、RAM208に記憶されたデータ、他のゲーム機との間で送受信されるデータおよび所定のゲームプログラム等に基づき、ROM206から任意に選択されたレーシングコースで、プレーヤの操縦するレーシングカーを他のレーシングカーと競争させるゲーム演算を行う。そして、その演算結果を画像合成部300へ向け出力し、ディスプレイ18上にゲーム画面を表示させると共に、ゲーム内容に合わせた音声信号を演算しアンプ60を介し一対のスピーカ62−1,62−2からゲーム演出用の音声信号を出力するように構成されている。
ここで、本実施例のゲームシステムにおいて、複数のゲーム機10の間でマルチプレーヤゲームを行う場合には、各ゲーム機10−1,10−2…10−8の間で各ゲーム機のデータを送受信する必要がある。本実施例では、データ伝送ライン24を介して行われる他のゲーム機10との間のデータの送受信は、通信用のカスタムIC56が、受信RAM52、送信RAM54および通信インタフェース22を制御して行うように構成されている。他のゲーム機10からの受信データは、受信RAM52内へ順次書き込み、当該ゲーム機10の演算制御部202などで演算された送信データは、送信RAM54内に一旦書き込まれ、通信インタフェース22を介し他のゲーム機10へ向け送信される。
図4には、本実施例において送受信される各ゲーム機10のデータ構成が示されている。各ゲーム機10の送信データは、基本的には基板ステータスデータと、自車ステータスデータとから構成されている。
前記基板ステータスデータは、コマンド、基板番号、自機が所属するグループ番号、その他の情報を含んで構成されている。前記基板番号は、自分のゲーム機の識別データの役割をする。8台のゲーム機10−1,10−2…10−8をデータ伝送ライン24を介して接続するシステムでは、受信RAM52内に格納されている受信データが、どのゲーム機のものかを識別するために、この基板番号を用いる。前記グループ番号は、マルチプレーヤゲームを行う場合に、自分がどのグループに所属するかを識別するために用いる。実施例では、マルチプレーヤゲームへのエントリーが行われると設定される。設定されたグループ番号は、それ以降このマルチプレーヤゲームが最終的に終了するまで更新されることはない。
前記自車ステータスデータは、他機に向け送信する自機のデータ、その他のデータを含んで構成されている。本実施例では、自機のプレーヤレーシングカーや、自機の演算するコンピュータレーシングカーの位置データや、その他のデータを含んで構成されている。
そして、これら基板ステータスおよび自車ステータスデータは、60秒分の1秒毎に、各ゲーム機10の演算処理部200によって演算され、送信RAM54に転送される。
すなわち、マルチプレーヤゲームを行う場合、各ゲーム機10の演算処理部200は、各フレーム毎に自機のプレーヤの操縦するプレーヤレーシングカーおよび自機のPCBで発生したコンピュータカーのそれぞれの走行位置、その他のデータの演算を行う。そして、受信RAM52を介して得られる他のプレーヤカーの走行位置およびその他のデータを用い、ゲーム空間内に設定されたレーシングコース内で、自分のプレーヤカーと、他のプレーヤカー、コンピュータカーとの間でデットヒートを繰り広げるマルチプレーヤゲーム演算を行う。そして、その演算結果を画像合成部300へ向け出力し、ディスプレイ18上に図6に示すようなゲーム画面を表示させる。このゲーム画面では、プレーヤの操縦するプレーヤ410と、他のプレーヤの操縦するプレーヤカー420−1,420−2とがレーシングコース400上を走行し、互いにデットヒートを演じている様子が表されている。
前述したように、本実施例のゲームシステムでは、各プレーヤは、ゲーム機10のROM206内に記憶されているA,B,Cの3種類のレーシングコースから任意の1つを選択して、シングルプレーヤゲームと、複数のプレーヤの操縦するプレーヤレーシングカー同士で競争するマルチプレーヤゲームのいずれか一方を選択的に実行できるように構成されている。
本実施例のゲームシステムの特徴は、ROM206内に記憶された3種類のコースを活用し、プレーヤがいずれか1つのコースを選択してマルチプレーヤゲームを行った場合には、コンティニューの手法を用いて残りの2つのコースでもマルチプレーヤゲームを行わせ、3つのコースでの総合成績を競い合うという3ラウンド勝負のトータルのマルチプレーヤゲームを行わせるよう構成したことにある。これにより、各プレーヤは、各国のレーシングコースを転戦するレーサになった気分で、各コースでのマルチプレーヤゲームを楽しみながら、その総合成績を競い合うことができる。従って、任意のコースを選択してマルチプレーヤゲームを開始したプレーヤに対し、ゲーム終了後、他のコースでのマルチプレーヤゲームをコンティニューゲームとして継続して行わせるための強い動機付けを与えることができ、この結果、各ゲーム機10の稼働率を高めることが可能となる。
次に、このトータルのマルチプレーヤゲームを行うための構成について、詳細に説明する。
図5は、前記演算処理部200を、その機能に着目し、機能ブロック図として表したもである。
実施例の演算処理部200は、ゲーム演算部210、コースデータ記憶部220、コンティニュー処理部230、グループ設定部240、成績演算部250、リプレイデータ記憶部260を含んで構成されている。
前記ゲーム演算部210は、いずれか1台のゲーム機10のコイン投入部202に所定のゲーム料金が投入されると、一定の受付時間(通常は20秒間)、自機およびゲームを行っていない他のゲーム機10をエントリー受付モードに制御する。このエントリー受付モードへの制御は、他のゲーム機10へ送信されるデータに含まれるコマンド信号を用いて行われる。
このとき、各ゲーム機10の画像合成部300は、ゲーム演算部210からの指令に基づき、自機のディスプレイ18上にエントリー受付画面を表示すると共に、エントリー受付時間をカウントダウン表示する。
そして、ゲーム演算部210は、エントリー受付期間中においてのみ各ゲーム機10のマルチプレーヤゲームへのエントリー受付を行い、グループ設定部240は、このときエントリーされたゲーム機10を同一グループのゲーム機としてグループ設定する。実施例におけるグループ設定の手法は、最初にエントリーしたゲーム機10のグループ設定部240が、これに続いてエントリーされた他のゲーム機10の受信データに、同一のグループ番号を設定することにより行われる。
例えば、図2に示すシステムにおいて、最初にゲーム機10−1へゲーム料金が投入されると、ゲーム機10−1の演算処理部210は、自機をエントリー受付モードに制御すると共に、伝送ライン24を介して他機をエントリー受付モードに制御するためのコマンドを送信する。これにより他のゲーム機10−2,10−3…10−8は全てエントリー受付モードに制御される。
このエントリー受付モード期間中に、例えばゲーム機10−2,10−3,10−4が順次マルチプレーヤゲームへエントリーすると、ゲーム機10−1のグループ設定部240は、当該ゲーム機10−2,10−3,10−4から送信されて来る、図4に示すデータに対し、同一のグループ番号を書き込み設定する。これにより、同一のグループ番号が書き込まれたゲーム機10−1,10−2…10−4は、すべて同一のゲーム空間内でマルチプレーヤレーシングゲームを行うようグループ設定されるされることになる。
前記コースデータ記憶部220内には、図7(A),(B),(C)に示すAコース,Bコース,Cコースの3種類のレーシングコースデータが記憶されている。この3つのコースは、全く演出の異なるコースとして設定されており、プレーヤは、コースが異なれば全く異なった雰囲気でレーシングゲームを楽しむことができるようになっている。
そして、ゲーム演算部210は、前述したエントリー受付モード期間中は、ディスプレイ18上にA,B,Cのコース表示を行い、プレーヤに対し走行コースの選択を行わせる。このとき、コース決定の手法としては、例えば最初にゲームにエントリーしたゲーム機10の選択を優先してコースを決定してもよく、または多数決の手法によってレーシングコースを決定してもよい。例えば、エントリーした4台のゲーム機10−1,10−2…10−4の内、1台がAコースを選択し3台がBコースを選択した場合は、多数決のルールに従いBコースをマルチプレーヤゲームのレーシングコースとして設定してもよい。
これに加えて、エントリー受付期間中には、ゲームにエントリーした個々のゲーム機10のプレーヤに対し、プレーヤカーとして、マニュアル車とオートマチック車のいずれか一方を選択させると共に、プレーヤカーの難易度を選択させる。難易度は、上、中、下の3ランクに分かれている。上級の難易度を選択した場合には、プレーヤカーは実際のレーシングカーと同様に制御され、例えばコーナ部では、そのスピードに合わせて実際のレーシングカーと同様にスリップしながら走行するように制御され、プレーヤにはシビアなドライビングテクニックが要求される。また、中級、初級になるに従い、コンピュータによるプレーヤレーシングカーのサポートが行われるようになり、例えば初級を選択した場合には、プレーヤレーシングカーはコーナ部でもスリップし難い状態に制御され、さらに、プレーヤカーがコースアウトした場合でも、コンピュータが自動的にコース内に戻るように運転をサポートするようプログラムされている。
このような一連のエントリー受付動作が終了すると、グループ設定部240により同一のグループに設定されたゲーム機10の間で、マルチプレーヤゲームが開始される。
前記ゲーム演算部210は、このようにしてエントリーが終了すると、プレーヤ操作部100からの入力信号や、他のゲーム機との間で送受信されるデータ等に基づき、設定されたレーシングコース内でプレーヤレーシングカーが他のプレーヤレーシングカーと競争を行うマルチプレーヤゲーム演算を行い、そのゲーム画面を画像合成部300を介しディスプレイ18上に表示するように構成されている。
このようにして、1ラウンド目のマルチプレーヤゲームが開始されると、コンティニュー処理部230は、所定のルールに従いトータルマルチプレーヤゲーム構成する2ラウンド目、3ラウンド目のゲームのレーシングコースを所定のルールに基づき設定する。
図8にはこの順番を決定するためのルールが概略的に示されており、例えば最初(1ラウンド目)のゲームでAコースが選択された場合には、図中矢印に従ってBコース,Cコースの順に2,3ラウンド目のゲームでのレーシングコースが設定されることになる。すなわち、図8に示す矢印の順番に従って、トータルマルチプレーヤゲームを構成するレーシングコースの順番が設定される。
そして、ゲーム演算部210は、コンティニュー処理部230が設定した順番に従って、マルチプレーヤゲームへエントリーしたプレーヤに対し、コンティニューの手法を用いてAコース,Bコース,Cコースの3つのコースを転戦しながら3ラウンドのマルチプレーヤゲームを行い、3ラウンドの総合成績を競い合うというトータルのマルチプレーヤゲーム演算を行うようにも構成されている。
前記リプレーデータ記憶部260は、各ラウンドでのプレーヤのゲームデータを記憶しておき、総合成績を表示する際に、このデータを読み出すことによりリプレイ画面を表示できるように構成されている。
前記成績演算部350は、各ラウンドでのマルチプレーヤゲームが終了すると、そのラウンド(コース)での各プレーヤの成績を演算し、これを各プレーヤのゲーム成績としてディスプレイ上に表示すると共に、ゲーム成績を得点ポイントに換算し、同様にしてディスプレイ上に表示するように構成されている。
図11〜図15には、成績演算部250が演算表示するゲーム成績表示画面の例が示されている。
図11は、各ラウンド終了後に最初に表示される第1のゲーム成績画面500の一例である。このゲーム成績表示画面500は、ラウンド表示欄501と、コース表示欄502と、成績表示欄504とを含む。ラウンド表示欄501には、終了したゲームのラウンド数が表示される。コース表示欄502には、終了したラウンドのコース名が、例えば「Bコース」と表示される。成績表示欄504には、1位〜8位の順位506と、各順位に対応するプレーヤレーシングカーのカーナンバー508、チーム名510および走行時間512が表示される。ここにおいて、カーナンバー508、チーム名510は、予め各ゲーム機10に対して設定されており、プレーヤが容易に判別できるよう、ゲーム機のハウジングに表示されている。
そして、各ゲーム機10の成績演算部250は、ゲーム成績画面500内において自機のゲーム成績を点滅表示させる。例えば、自機がカーナンバー11の場合には、画面500の成績表示エリア514内の文字を点滅させ、一目で自分の成績がわかるように表示させる。
更に、このゲーム成績画面500内には、自機のプレーヤのベストラップタイム518も、ゲーム成績の1つとして表示される。ベストラップタイムとは、例えばマルチプレーヤゲームが、設定されたレーシングコースを3周してゴールインするようにゲーム設定されている場合には、そのコースを1周するに要した最短時間として定義される。例えば、コースを3周してゴールインするようにゲーム設定されている場合には、ラップタイムは3つ発生することになるが、その時の最も短いラップタイムがプレーヤのベストラップタイムとして表示される。
なお、本実施例のゲームシステムでは、所定のゲーム時間がオーバするまでの間は、マルチプレーヤゲームにエントリーしたすべてのプレーヤレーシングカーがゴールインするまで待つように構成されている。従って、既にゴールインしたゲーム機10のディスプレイ上に表示されるゲーム成績画面500内には、他のゲーム機のプレーヤレーシングカーが全てゴールインするまでの間「レース終了までお待ち下さい」というメッセージ516が表示されるように構成されている。
そして、すべてのプレーヤレーシングカーがゴールインした場合、あるいはタイムオーバとなった場合、成績演算部250は、次に図12に示す第2の成績表示画面520を演算し、ディスプレイ上に表示させる。この第2の成績表示画面520は、自機のゲーム成績を、得点ポイントに換算して表示するものである。前記成績演算部250は、各ラウンドでの自機の順位およびラップを、図9に示す換算テーブルを用い得点ポイントに換算し、第2の表示画面520上に表示する。図9に示すよう、各ラウンドでは、順位およびラップリーダ(3周でゴールインとなるようゲーム設定されている場合には、各周毎のベストタイムをとったプレーヤがラップリーダとして定義される)が成績換算項目として設定されている。そして、順位に応じて、例えば1位には20ポイント、2位には16ポイントなどが与えられ、さらにラップリーダをとった者には、1周あたり1ポイント与えられる。3周すべてラップリーダとなった者には、3ポイントが与えられる。
図12には、1位でゴールインし、しかも3周ともラップリーダをとなったプレーヤの成績が表示されている。ここでは、プレーヤに成績を見やすく表示するよう、順位およびラップの表示欄526,528に、特点ポイントを棒グラフ表示している。
すなわち、この第2のゲーム成績表示画面520は、ラウンド表示欄522、ポイント集計欄524、順位表示欄526、ラップリーダ表示欄528を含んで構成されており、ポイント集計欄524にはいままで獲得したポイントが棒グラフ表示され、順位表示欄526、ラップリーダ表示欄528には、前のラウンドの順位およびラップリーダとしての成績が棒グラフ表示される。
そして、図13、図14に示す順序で、順位表示欄526の得点ポイント、ラップリーダ表示欄528の得点ポイントは、ポイント集計欄524内に表示されたいままでの獲得ポイントに順次加算されて表示される。すなわち、図13に示すよう順位表示ポイント526の棒グラフの減少分が、ポイント集計欄524の棒グラフ増加分として表示され、同様にラップリーダ表示欄528の棒グラフ減少分が、ポイント集計欄524の棒グラフの増加分として表示される。
このようにして、プレーヤに対し、各ラウンドでの得点ポイントが、現在までのトータルの得点ポイントに加算されていく様子を表示する。
そして、このような第2のゲーム成績表示画面520の表示が終了すると、次に成績演算部250は、図15に示す第3のゲーム成績表示画面540をディスプレイ上に表示させる。この成績表示画面540は、ラウンド表示欄542と、ポイントランキング表示欄544と、メッセージ欄546とを含む。
ポイントランキング欄544には、マルチプレーヤゲームへエントリーしている各ゲーム機の得点ポイントが、ゲーム成績順に棒グラフ表示される。そして、自機のゲーム成績は、図11に示す成績表示と同様に、プレーヤに判りやすいよう点滅表示される。
さらに、メッセージ欄546には、ラウンド3までの得点ポイントの合計により、総合順位が決定される旨のメッセージが表示され、プレーヤに対し次のラウンド(この場合にはラウンド2)でのマルチプレーヤゲームへのエントリーするため動機付けを与える。
このようにして、図11〜図15に示す成績演算部250による一連の成績表示が終了すると、次にコンティニュー処理部230が、前のラウンドのマルチプレーヤゲームに参加した各プレーヤに対し、次のラウンドでのマルチプレーヤゲームのエントリーを受け付けるように構成されている。
すなわち、1または2ラウンドでのゲームが終了した場合に、各ゲーム機10のコンティニュー処理部230は、自機のディスプレイ18上に図16に示すようなコンティニュー受付画面580を15秒間表示し、次のラウンド(この場合には、ラウンド2または3)へのエントリーの受付を行う。
このコンティニュー受付画面580は、コンティニュー受付中のメッセージ表示欄582、コイン投入を促すメッセージ表示欄584、次のマルチプレーヤゲームのラウンド数を表示するラウンド数表示欄586、次のゲームのコースマップを表示するコースマップ表示欄588、コンティニュー受付タイマーの表示欄590を含む。
このように、コンティニュー受付画面580は、次のラウンドでのレーシングコースを画像表示し、各プレーヤに対し前のラウンドとは異なるコースでのゲームであることを認識させるように構成されている。例えば、ラウンド1のコースがBコースである場合には、図8に示すルールに従いラウンド2のコースはCコースに設定される。そして、コンティニュー処理部230は、次のラウンドでのコースをゲーム演算部250に設定する。
前のラウンドのマルチプレーヤゲームに参加した各プレーヤは、このコンティニュー受付期間内に所定のコインを投入することにより、次のラウンドでのマルチプレーヤゲームへ参加することができる。このとき、グループ設定部240は、コンティニュー受付期間中にエントリーしたゲーム機10の送信データに対してのみ、同一のグループ番号を設定する。
そして、成績演算部50は、ラウンド2のゲームへのエントリー受付が終了すると、次のラウンドにエントリーしたゲーム機10のみを対象として、ディスプレイ18上に図15に示すポイントランキング表示を行う。これによりプレーヤは、次のラウンドで競争する他のプレーヤの成績を知ることができ、次のラウンドでのゲーム戦略を組み立てることができる。
このような成績表示が行われた後、ゲーム演算部210はコースデータ記憶部220から次のラウンドの設定コースデータを読み出し、マルチプレーヤゲームを同様にして行う。
そして、次のラウンドでのマルチプレーヤゲームが終了すると、ラウンド1のゲームが終了した場合と同様にしてゲーム成績の表示が行われることになる。
ここで、ラウンド1と、ラウンド2,3のゲーム終了時点で、異なる点は、ラウンド2,3のマルチプレーヤゲーム終了時には、図12に示すよう表示される第2の成績表示画面520のポイント集計欄524に、それまでの総合得点ポイントが棒グラフ表示され、その後図13、図14に示すよう各ラウンドでの得点ポイントが総合得点ポイントに加算されて表示されることである。これにより、プレーヤに対し、現在までの合計得点ポイントをわかりやすく知らせることができる。
そして、最終ラウンド3でのマルチプレーヤゲームが終了すると、成績演算部250は、図11〜図14に示す成績表示を行った後、ラウンド1〜ラウンド3まで一緒にプレーしたすべてのゲーム機の総合成績を、図15に示すようにその順位に従って一覧表示すると共に、その後、図17に示すよう、自機の総合成績を表示する。
すなわち、この時点で、得点ポイントが最も大きいプレーヤが最終的な優勝者となる。
図17に示す総合成績表示画面560は、総合成績表示欄562と、リプレー画面表示欄564と、ラウンド成績表示欄566を含んで構成される。総合成績表示欄562には、総合成績が順位として表示される。同図では、総合成績が1位になったプレーヤに対し表示される画面が示されている。また、リプレー画面表示欄564には、リプレーデータ記憶部260内に記憶されたラウンド1〜3までのデータの中から、各レーシングコースでの見所となるべきポイントでのデータを読み出し、これをリプレー画像として表示する。また、ラウンド成績表示欄566には、ラウンド1,ラウンド2,ラウンド3のゲーム成績が順次表示され、プレーヤに対しトータル成績に対する各ラウンドの成績を理解させる。
図18には、本実施例のマルチプレーヤゲームの動作フローチャートが示されている。例えば、図2に示すよう、マルチプレーヤゲームシステムを構成する8台のゲーム機10の全てがアトラクトモードに制御されている場合を想定する。(ステータス10)。
このとき、各ゲーム機10−1,10−2…10−8は、シングルプレーヤゲーム、マルチプレーヤゲームを選択的に実行できる状態にある。
ここで、複数のゲーム機10によるマルチプレーヤゲームへのエントリーが行われ、さらにゲーム条件の入力が行われると、(ステップS12,S14)、これら各ゲーム機のラウンド数はN=1に設定され(ステップS16)、エントリーした各ゲーム機10の間でラウンド1でのマルチプレーヤゲームが行われる(ステップS18)。例えば、ステップS12,14で、10−1,10−2,10−3,10−4の4台のゲーム機がエントリーされ、コースBがラウンド1のレーシングコースとして選択された場合には、これら4台のゲーム機10−1,10−2…10−4の間で送受信されるデータに基づき、Bコースで4台のプレーヤレーシングカーが競争するゲーム演算が行われる。このとき、4台のゲーム機10−1,10−2…10−4の各プレーヤは、Bコースでの順位を競い合うと共に、周回毎のラップリーダを競い合いながら、ゲームを楽しむことができる。
そして、ゲームが終了すると(ステップS20)、これら4台のゲーム機10−1,10−2,10−3,10−4のディスプレイ18上には、前述したように図11〜図15に示すゲーム成績画面が表示され、これにより各プレーヤに対しラウンド2のゲームへの参加意欲を高めることができる。
そして、このような成績表示が終了すると、次にラウンド2のコースが図8に示すルールに従って設定され、これら4台のゲーム機10のディスプレイ上には図16に示すコンティニュー受付画面が、次のラウンド2のコースマップと共に表示される(ステップS30,S32)。
そして、このコンティニュー受付期間中に、複数のプレーヤが次のラウンドへエントリーすると(ステップS34)、ラウンド数Nを1つインクリメントして(ステップS36)、ラウンド2でのマルチプレーヤゲームを開始する(ステップS18)。
このような一連の動作を、ラウンド2,ラウンド3と繰り返して行い、ラウンド3のゲームが終了すると(ステップS20)、ラウンド1,ラウンド2と同様にして各プレーヤの成績表示を行うと共に(ステップS22)、次にステップS26でラウンド数がN=3となっていることを確認し、ラウンド1〜ラウンド3までの得点ポイントに基づく最終成績表示を行い(ステップS28)、トータルのマルチプレーヤゲームを終了する。
なお、本実施例のシステムでは、マルチプレーヤゲームと共に、シングルプレーヤゲームをも選択的に実行できるように構成されている。従って、前述したラウンド2,ラウンド3へのマルチプレーヤゲームのエントリー受付時に、前のゲームがマルチプレーヤゲームであるか否かの判断を行うと共に(ステップS24)、次のラウンドへエントリーしたゲーム機が複数存在するか否かの判断も行うよう構成されており(ステップS34)、2人以上のプレーヤが参加しなくなった時点で、次のラウンドへのエントリーを受け付けないように構成されている。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で各種の変形実施が可能である。
例えば、前記実施例では、マルチプレーヤゲームシステムを複数の独立したゲーム機10を接続して構成する場合を例にとり説明したが、本発明はこれに限らず、例えば図19に示すよう、各ゲーム機10−1,10−2…と、1台の演算処理部200との間でデータの送受信を行い、前述したと同様のマルチプレーヤゲームシステムを構築することも可能である。
また、前記実施例では、各ラウンド終了時に、今までのラウンドのマルチプレーヤゲームへ参加したプレーヤに対してのみ、次のラウンドへのコンティニューを受け付けるように構成したが、本発明はこれに限らず、コンティニュー受付時に、新規のプレーヤに対しても次のラウンドへのゲームを受け付けるように構成してもよい。
例えば、図10に示すよう、ラウンド2,ラウンド3のゲームへのエントリーを、新規のプレーヤ以外のプレーヤに対しても許可するよう構成してもよい。例えば、Aコースでのラウンド1のゲームに、プレーヤ16−1,16−2が参加している場合を想定する。このときラウンド1のゲームが終了した時点で、他のプレーヤ16−3,16−4がラウンド2のゲームへエントリーし、さらにラウンド3のゲームへ他のプレーヤ16−5がエントリーする場合を想定する。このような場合には、各ラウンドの終了時には、マルチプレーヤゲームに参加した全てのプレーヤに対し図11〜図14に示す成績表示を行うが、図15,16に示す成績表示は同じ時点で参加したグループのプレーヤに対してのみ行う。例えば、プレーヤ16−1,16−2がラウンド3のゲームを終了した場合には、最初のラウンドから参加しているプレーヤ16−1,16−2の総合成績のみを表示し、途中で参加した他のプレーヤ16−3,16−4,16−5は総合成績発表の対象から除くようにすることが好ましい。そして、例えばラウンド2から参加したプレーヤ16−3,16−4に対しては、Cコースのゲーム終了後に、さらにAコースでのゲームをラウンド3のゲームとしてエントリーを受け付け、このAコースでのゲーム終了時に、この2人のプレーヤ16−3,16−4の総合成績を演算表示するように構成すればよい。
さらに、マルチプレーヤゲームシステムを構成する各ゲーム機10からは、どのラウンドのタイミングからでもゲームにエントリーし他のプレーヤとの間でマルチプレーヤゲームを楽しむことができ、さらに、途中参加者も、ラウンド1からラウンド2,ラウンド3とゲームをコンティニューすることにより、トータルのマルチプレーヤゲームをも同時に楽しむことができる。
このような構成とすることにより、ゲームシステムを構成する複数のゲーム機10の一部でトータルのマルチプレーヤゲームが行われている場合でも、残りのゲーム機からも、容易にマルチプレーヤゲームへ参入することができる。このため、途中でゲームセンタに来たプレーヤも、先にゲームを開始しているプレーヤとの間で自由にマルチプレーヤゲームを楽しむことができ、極めて使い勝手のよいゲームシステムを構成することが可能となる。
また、前記実施の形態では、本発明をドライブゲームに適用する場合を例にとり説明したが、本発明はこれに限らず、これ以外の各種ゲームを行うゲームシステム、例えば対戦型のゲーム等を行うシステムにも適用することができる。
また、前記実施の形態では、本発明を業務用のマルチプレーヤゲームシステムに適用する場合を例とり説明したが、本発明はこれに限らず、家庭用のゲームシステムにも適用することができる。例えば、各家庭に設けられたゲーム端末を、通信回線を介して接続することにより、前述した実施例と同様のマルチプレーヤゲームシステムを構築することもできる。例えばホスト局を予め設けておき、これに家庭用ゲーム端末がアクセスすることにより、マルチプレーヤゲームが行われるシステムを構築してもよく、または各プレーヤが、予め友人等に連絡をとっておき、各プレーヤのゲーム端末間で通信回線を介して互いにデータの送受信を行うことにより、マルチプレーヤゲームが行われるシステムを構築してもよい。
本発明のゲームシステムの外観斜視説明図である。 図1に示すシステムの接続状態の一例を示す説明図である。 実施例のシステムを構成するゲーム機のブロック図である。 各ゲーム機間で送受信されるデータの説明図である。 実施例のゲーム機の機能ブロック図である。 ディスプレイ上に表示されるゲーム画面の説明図である。 実施例のゲームシステムに記憶された複数のレーシングコースの説明図である。 図7に示すレーシングコースの設定順序の説明図である。 ゲーム成績を得点ポイントに換算する換算テーブルの説明図である。 ラウンド途中で他のプレーヤのエントリーを受け付ける場合の概略説明図である。 ゲーム成績の表示画面の説明図である。 ゲーム成績の表示画面の説明図である。 ゲーム成績の表示画面の説明図である。 ゲーム成績の表示画面の説明図である。 トータルのゲーム成績の表示画面の説明図である。 コンティニュー受付画面の説明図である。 総合成績表示画面の説明図である。 実施例のシステムの動作フローチャートである。 実施例のシステムの他の一例を示す説明図である。
符号の説明
10 ゲーム機
18 ディスプレイ
100 プレーヤ入力部
102 コイン投入部
200 演算処理部
210 ゲーム演算部
220 コースデータ記憶部
230 コンティニュー処理部
240 グループ設定部
250 成績演算部
260 リプレイデータ記憶部
300 画像合成部

Claims (5)

  1. 表示手段にゲーム画像を表示させ、複数のゲーム機におけるプレーヤの入力に従って、同一のプレーフィールド内で複数のプレーヤが複数ラウンドの総合成績を競うゲームを行なうゲームシステムであって、
    前記ラウンド毎に、異なるプレーフィールドを設定する手段と、
    プレーヤの入力または他のゲーム機から送信されるコマンド信号に基づき、一定時間、エントリー受付処理を実行するエントリー受付手段と、
    前記エントリー受付処理中にエントリーがあったゲーム機を同一のグループとして設定するグループ設定手段と、
    前記グループ設定手段により設定されたゲーム機間で、プレーヤからの入力および他のゲーム機との間で送受信されるデータに基づきゲーム演算を行うゲーム演算手段と、
    前記ゲーム演算手段による1のラウンドのゲームが終了した場合であって、当該ゲームのラウンド数が所定数に満たない場合、当該ゲームの次のラウンドに設定されたプレーフィールドにおけるゲームエントリーを受け付けるコンティニュー受付処理を実行するコンティニュー処理手段と、
    1のラウンドのゲームが終了した場合に、当該ラウンドにおけるゲーム成績を演算する成績演算手段と、
    を有し、
    前記エントリー受付手段は、
    他のゲーム機において前記コンティニュー受付処理中の場合、当該他のゲーム機において設定したプレーフィールドにおけるゲームへのエントリーを受け付けるエントリー受付処理を実行し、
    前記グループ設定手段は、
    前記コンティニュー受付処理および前記エントリー受付処理中にエントリーがあったゲーム機を同一のグループとして設定し、
    前記成績演算手段は、
    前記ゲーム演算手段によるゲームが終了した場合であって、当該ゲームのラウンド数が所定数に達したゲーム機がある場合、当該ラウンド数が所定数に達したゲーム機について所定ラウンド数の総合成績を演算し、演算した総合成績を表示手段に表示することを特徴とするゲームシステム。
  2. 請求項1において、
    前記コンティニュー処理手段は、
    前記コンティニュー受付処理中に、次のラウンドに設定されたプレーフィールドにおけるゲームエントリーを促す情報を表示手段に表示させることを特徴とするゲームシステム。
  3. 請求項1、2のいずれかにおいて、
    前記コンティニュー処理手段は、
    前記コンティニュー受付処理中に、前記次のラウンドに設定されたプレーフィールドの画像を表示手段に表示させることを特徴とするゲームシステム。
  4. 請求項1〜3のいずれかにおいて、
    前記プレーフィールドの設定用データとして、複数のコースの設定用データが記憶された記憶手段を更に含み、
    前記ゲーム演算手段は、
    前記コースをプレーヤキャラクタが競争して走行するゲームの演算を行なうことを特徴とするゲームシステム。
  5. 請求項4において、
    各ラウンドでのプレーヤキャラクタの順位及びラップタイムの少なくとも一方を得点ポイントに換算する換算テーブルを更に含み、
    前記成績演算手段は、
    前記換算テーブルを参照して各プレーヤの得点ポイントを演算し、各ラウンドにおけるゲーム成績を演算することを特徴とするゲームシステム。
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