JP3712531B2 - Xafs測定方法及びxafs測定装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、試料に関するX線吸収線図に現れる吸収係数の振動構造、例えばEXAFS及びXANESを測定するためのXAFS測定方法及びXAFS測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、試料に照射するX線のエネルギを徐々に変えてゆき、その各々のエネルギについて試料に入射するX線の強度(I0 cps)と試料を透過したX線の強度(Icps)との比(I0 /I)を求め、それらに基づいて質量吸収係数μ=log e(I0 /I)を算出して、それをグラフ上にプロットすると、図8に示すようなX線吸収線図が得られる。なお、cpsは単位時間当たりのX線カウント値(count/second)である。
【0003】
このX線吸収線図において、吸収端Aよりも高エネルギ側50eV程度の狭い領域に現れる吸収端微細構造は、通常、XANES(ゼーネス:X-Ray Absorption Near Edge Structure)と呼ばれている。また、XANESよりも高いエネルギ側へ1000eV程度の広い領域に現れるX線強度比の振動構造、すなわち吸収係数の振動構造は、EXAFS(イグザフス:Extended X-Ray Absorption Fine Structure)と呼ばれている。
【0004】
これらのXANES及びEXAFSには、X線吸収原子とそのまわりの原子との間の化学結合、分子の立体構造、原子間距離、あるいは原子配位等に関する情報が含まれている。よって、未知試料について図8に示すようなX線吸収線図を求めれば、それに基づいてその未知試料の構造解析を行うことができる。本発明に係るXAFS測定方法及びXAFS測定装置は、そのようなXANES及びEXAFSに基づいて試料の構造解析を行うものである。
【0005】
従来のXAFS測定装置では、一般に、図9に示すように、直径が一定不変である仮想の集中円Cr の上に、X線源52、湾曲結晶モノクロメータ53及び受光スリット54を配設する。湾曲結晶モノクロメータ53は、集中円Cr と実質的に同じ曲率で湾曲する。受光スリット54は、入射X線検出器55、試料S及び透過X線検出器57と共に支持台58の上に設けられる。
【0006】
測定に際しては、図9において(a)→(b)→(c)で示すように、湾曲結晶モノクロメータ53を集中円Cr に沿って移動させ、同時に支持台58を同じく集中円Cr に沿って移動させる。このとき、位置不動のX線源52と湾曲結晶モノクロメータ53との間の距離L1 は徐々に変化し、そして湾曲結晶モノクロメータ53と受光スリット54との間の距離L2は、常に、L1=L2の条件を満たすように制御される。このような制御は、湾曲結晶モノクロメータ53及び支持台58を複雑なリンク機構の上に搭載し、さらに、両者を高精度なパルスモータを用いて駆動することによって実現している。
【0007】
この従来のXAFS測定装置では、X線源52から放射されて発散する連続X線を湾曲結晶モノクロメータ53で単色X線に分光して試料Sに入射し、そのX線の透過率をX線のエネルギ量との対応で測定する。試料Sに入射するX線のエネルギを変化させるため、湾曲結晶モノクロメータ53を集中円Cr に沿って移動させることにより、その湾曲結晶モノクロメータ53に入射するX線の入射角度を変化させる。そして、そのように時々刻々エネルギ量が変化するX線を試料Sに照射することによって図8に示すX線吸収線図を得る。
【0008】
しかしながら従来のXAFS測定装置では、X線源52に対して湾曲結晶モノクロメータ53及び検出器支持台58を上記の特定の移動条件の下で移動させなければならず、そのためのリンク機構の構造及び動作が極めて複雑で、しかも大型になっていた。機械が複雑であるため、各要素の光学的な位置関係を調整するのも非常に難しかった。
【0009】
この問題を解決するため、本発明者は、特開平9−89813号公報において、コリメータ及び平板結晶モノクロメータを用いたXAFS測定装置を提案した。この測定装置によれば、平板結晶モノクロメータを用いたことにより、ゴニオメータとしてθ−2θ型の極一般的なゴニオメータを用いることが可能となり、よって、XAFS測定装置の構造及び動作を非常に簡単にすることができた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
特開平9−89813号公報に開示された上記従来のXAFS測定装置を用いれば実用上十分な精度でXAFS測定を行うことができるのであるが、強度の強い正確な平行X線ビームをコリメータによって形成することが必ずしも希望通り十分に行うことができない場合もあり、そのため、分解能の点で若干の不満が残っていた。
【0011】
本発明は、従来のXAFS測定装置における上記の問題点に鑑みて成されたものであって、単色化したX線の強度を高めることにより、より一層分解能の高いXAFS測定ができるようにすることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
(1) 上記の目的を達成するため、本発明に係るXAFS測定方法は、(a)試料に入射するX線のエネルギを変化させたときに得られる質量吸収係数の振動構造を測定するXAFS測定方法において、(b)X線源から放射されたX線を、X線入射側の端面面積がX線出射側の端面面積よりも小さくなるように曲率を持った1次側キャピラリ束によって平行X線ビームに成形し、(c)その平行X線ビームを平板結晶モノクロメータへ照射してその平板結晶モノクロメータから特定波長の平行X線ビームを取り出し、(d)その取り出した平行X線ビームを、X線入射側の端面面積がX線出射側の端面面積よりも大きくなるように曲率を持った2次側キャピラリ束によって集束X線ビームに成形し、(e) その集束X線ビームを試料に入射させると共に、試料に入射する前のX線強度値及び試料を透過した後のX線強度値を測定し、そして(f)平板結晶モノクロメータへの平行X線ビームの入射角度を変化させることにより試料へ入射するX線のエネルギを変化させることを特徴とする。
【0013】
(2) また、本発明に係るXAFS測定装置は、(a)試料に入射するX線のエネルギを変化させたときに得られる質量吸収係数の振動構造を測定するXAFS測定装置において、(b)X線を放射するX線源と、(c)該X線源から放射されたX線を平行X線ビームとして取り出すためにX線入射側の端面面積がX線出射側の端面面積よりも小さくなるように曲率を持った1次側キャピラリ束と、(d)前記平行X線ビームを受け取って特定波長の平行X線ビームを出射する平板結晶モノクロメータと、(e)該平板結晶モノクロメータから出射した平行X線ビームを試料へ向かう集束X線ビームとして取り出すためにX線入射側の端面面積がX線出射側の端面面積よりも大きくなるように曲率を持った2次側キャピラリ束と、(f)X線の進行方向に関して前記2次側キャピラリ束の後方位置であって試料の前方位置に配置されていて試料へ入射するX線のX線強度値を測定する入射X線検出器と、(g)試料を透過したX線のX線強度値を測定する透過X線検出器と、(h)平板結晶モノクロメータを支持すると共にそのモノクロメータのX線回折面を通るθ回転軸線を中心としてθ回転するθ回転台と、(i)入射X線検出器、試料、及び透過X線検出器を支持すると共にθ回転軸線を中心としてθ回転の2倍の角速度で同じ回転方向へ2θ回転する2θ回転アームとを有することを特徴とする。
【0014】
上記構成において、「曲率を持ったキャピラリ束」とは、X線源から放射された発散X線ビームを平行X線ビームとして出射するための光学的要素である。このキャピラリ束は、例えば、微細径で適宜の長さのキャピラリチューブ、例えばガラスキャピラリチューブを用いて図5のように形成できる。図5に示すキャピラリ束1は、内径が10〜20μm程度の複数本のガラスキャピラリチューブ2を、それぞれ放物線状の曲率をもって曲げた状態で束ねることによって形成される。
【0015】
このキャピラリ束1のX線入射側の端面1aの面積はX線出射側の端面1bよりも小さく形成される。例えば、入射側端面1aは16mm×16mmの正方形状に形成され、出射側端面1bは20mm×20mmの正方形状に形成され、そして、入射側端面1aから出射側端面1bまでのガラスキャピラリチューブ2の長さは、例えば80mmに設定する。このキャピラリ束1を用いれば、X線焦点Fから放射されて発散するX線ビームR1を入射側端面1aから取り込んで、出射側端面1bから平行X線ビームR2として取り出すことができる。
【0016】
発散X線ビームR1は、入射側端面から個々のガラスキャピラリチューブ2に取り込まれ、さらに、それらのガラスキャピラリチューブ2の内部を全反射しながら伝播した後、出射側端面から外部へ出射するので、発散X線ビームR1は、ほとんど減衰することなく強度の強い平行X線ビームR2としてその出射側端面に取り出される。
【0017】
本発明に係るXAFS測定方法及びXAFS測定装置では、X線源から放射されたX線がキャピラリ束によって平行X線ビームとして取り出され、平板結晶モノクロメータの働きによってその平行X線ビームから特定波長すなわち特定エネルギのX線が取り出される。このときに取り出されるX線も平行X線ビームである。
【0018】
本発明では、X線源から発散するX線ビームをキャピラリ束によって平行X線ビームに成形されてからモノクロメータへ入射するようにしたので、モノクロメータとして湾曲形状でない平板形状のものを使用できる。こうして、平板結晶モノクロメータを用いれば、湾曲結晶モノクロメータを用いた場合に比べて分解能が向上する。すなわち、X線エネルギの細かい変化に関して質量吸収係数μの変動を正確に測定できる。
【0019】
ところで、一般的なX線装置に用いられるゴニオメータとして、θ−2θ型ゴニオメータが知られている。このθ−2θ型ゴニオメータは、位置不動のθ回転軸線を中心として回転(いわゆる、θ回転)するθ回転台と、同じくθ回転軸線を中心としてθ回転と同じ方向へ2倍の角速度で回転する2θ回転台とを有する。粉末試料等を測定対象とした通常のX線回折装置では、θ回転台によって試料を支持し、2θ回転台によってX線カウンタ等を支持し、そしてX線源から放射されるX線をθ回転する試料に照射する。θ回転角度がいわゆるブラッグの回折条件を満足する角度に到来すると、試料から回折X線が発生し、その回折X線がX線カウンタによって検出される。
【0020】
本発明に係るXAFS測定方法及びXAFS測定装置によれば、X線源から放射されて発散するX線を曲率を持ったキャピラリ束によって平行X線ビームに成形してからモノクロメータへ入射するようにしたので、モノクロメータを図9に示したように集中円Cr に沿って移動させる必要がなくなり、単に、一定の位置で回転させることが可能になった。その結果、図9に示した複雑で大型の測角機構、すなわちゴニオメータを用いることなく、上述した簡単で小型なθ−2θ型ゴニオメータを用いることができる。
【0021】
具体的には、θ回転台によって平板結晶モノクロメータを支持し、2θ回転台によって入射X線検出器及び透過X線検出器を支持する。なお、入射X線検出器及び透過X線検出器は、それぞれ、個別のX線検出器によって構成することもでき、あるいは1個のX線検出器によってそれらを兼用させることもできる。1個のX線検出器によって入射X線検出器及び透過X線検出器を兼用する場合には、試料の後方位置にX線検出器を配設し、試料をX線経路から退避させることによって試料を通過する前のX線強度を測定し、そして試料をX線経路を遮る位置に置くことによって試料を透過するX線強度値を測定する。
【0022】
(3) 上記(2)記載のXAFS測定装置において、前記X線源としてはポイント状X線ビームを放射するものを用いることができる。
【0023】
(4) 上記(2)又は(3)記載のXAFS測定装置において、前記キャピラリ束のX線源側すなわちX線入射側の端面形状及び平板結晶モノクロメータ側すなわちX線出射側の端面形状は共に種々の形状、例えば、正方形、円形、多角形等とすることができる。
【0024】
(5) 上記XAFS測定装置において、前記キャピラリ束は放物線状の曲率を持って曲がった状態のキャピラリチューブを複数本束ねることによって形成でき、さらに、X線源側の端面が平板結晶モノクロメータ側の端面よりも面積が小さくなるように形成できる。この構成により、X線源から発散するX線を減衰させることなく平行X線ビームに変換できる。
【0025】
(6) 上記構成のXAFS測定装置において、前記平板結晶モノクロメータと前記試料との間に縦方向又は横方向のX線の発散を規制するソーラスリットを配設することができる。この構成によれば、より一層正確な平行X線ビームを試料へ照射することができる。
【0026】
(7) 上記構成のXAFS測定装置において、前記平板結晶モノクロメータで回折したX線を断面積の小さいX線ビームとしてとり出すための曲率を持った2次側キャピラリ束を設けることができる。この構成によれば、平板結晶モノクロメータによって単色化された平行X線ビームを断面積の小さなX線ビームに絞ることができるので、微小試料又は試料の微小部分に関して強度の強いX線ビームを照射できる。
【0027】
(8) 上記構成のXAFS測定装置において、前記平板結晶モノクロメータは、湾曲形状でない平板形状のゲルマニウムやシリコン等の単結晶によって形成されるモノクロメータである。このモノクロメータとしては、図6に示すような、対称カットのモノクロメータ3を用いることもできるし、図7に示すような、非対称カットのモノクロメータ4を用いることもできる。
【0028】
対称カットのモノクロメータというのは、単結晶を結晶格子面に対して平行にカットしてX線回折面3aを形成したものであり、入射X線R1に対して対称に回折X線R2を取り出すようにしたモノクロメータである。一方、非対称カットモノクロメータというのは、単結晶を結晶格子面に対して斜めにカットしてX線回折面4aを形成したものであり、入射X線R1に対して非対称に回折X線R2を取り出すようにしたモノクロメータである。非対称というのは、回折X線R2のビーム幅が入射X線R1のビーム幅に対して広がったり、あるいは狭まったりすることである。図7では、回折X線R2のビーム幅が入射X線R1のビーム幅よりも狭まった状態を示している。
【0029】
(9) 本発明に係るXAFS測定装置は、例えば次のような具体的な形状及び寸法によって構成できる。すなわち、▲1▼前記X線源は約0.5mm×約1.0mmの長方形状のX線焦点からポイント状X線ビームを発生するようにし、▲2▼前記キャピラリ束のX線源側すなわちX線入射側の端面形状は約16mm×約16mmの正方形状とし、▲3▼そのキャピラリ束の平板結晶モノクロメータ側すなわちX線出射側の端面形状は約20mm×約20mmの正方形状とし、そして▲4▼そのキャピラリ束の長さは約80mmに設定する。
【0030】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係るXAFS測定装置の一実施形態を模式的に示している。このXAFS測定装置は、フィラメント6及び回転ターゲット7を備えたX線源としてのX線管5と、キャピラリ束1と、θ回転台9に支持された平板結晶モノクロメータ11と、ソーラスリット12と、試料Sと、その試料Sに入射する前のX線の強度を測定する入射X線検出器13と、試料Sを透過した後のX線の強度を測定する透過X線検出器14とを有する。
【0031】
フィラメント6は通電によって発熱して熱電子を放出し、その熱電子が高速度で回転ターゲット7に衝突してX線焦点Fを形成する。このX線焦点Fは、例えば図5に示すように、a×b=0.5mm×1.0mm程度の大きさに形成される。このX線焦点Fからは、種々の波長のX線を含んだX線、すなわち連続X線が発散状態で放射される。このX線は、その断面形状がライン状でないポイント状のX線ビームである。
【0032】
キャピラリ束1は、例えば図5に示すように、微細径のガラスキャピラリチューブ2を放物線状に湾曲させて多数本互いに密着状態に束ねて集合させることによって形成される。このキャピラリ束1の入射側端面1aに入射する発散X線R1は、個々のガラスキャピラリ2の働きにより、出射側端面1bに平行X線ビームR2として取り出される。
【0033】
このキャピラリ束1では、個々のキャピラリチューブ2を放物線状に湾曲させることによって発散X線ビームを平行X線ビームに成形するので、特開平9−89813号公報に開示された微細管プレートコリメータ等に比べて、より一層強度の強い平行X線ビームを得ることができる。
【0034】
図1に戻って、θ回転台9は、θ回転駆動装置15によって駆動されてθ回転軸線ωを中心として所定の角速度で連続的又は間欠的に回転、すなわちθ回転する。θ回転軸線ωは図1の紙面垂直方向に延びる軸線であって、平板結晶モノクロメータ11のX線回折面に含まれる。平板結晶モノクロメータ11は、例えば、図6に示すような対称カットの平板結晶によって構成される。
【0035】
θ回転台9のまわりには、それと同軸に2θ回転台10が設けられ、その2θ回転台10に外側へ延びる検出器アーム16が設けられる。2θ回転台10は、2θ回転駆動装置17によって駆動されてθ回転軸線ωを中心としてθ回転台9のθ回転と同じ方向へ2倍の角速度で、そのθ回転に同期して連続的又は間欠的に回転する。このとき、検出器アーム16は2θ回転台10と一体になってθ軸線ωを中心として回転する。ソーラスリット12、入射X線検出器13、試料S及び透過X線検出器14の各要素は、いずれも、検出器アーム16の上に固定支持される。
【0036】
θ回転駆動装置15及び2θ回転駆動装置17は、それ自体周知の回転駆動機構を用いて構成できるが、例えば、ウオームとウオームホイールを用いた回転駆動機構を用いることができる。
【0037】
入射X線検出器13は、いわゆる半透過型のX線検出器によって構成される。この半透過型のX線検出器は、その内部に取り込んだX線の一部分を強度検出のための成分として使用し、残りの部分を後方側へ透過する構造のX線検出器である。この入射X線検出器13は、試料Sに入射する前のX線を検出して電気信号を出力し、その出力信号は質量吸収係数演算器18へ送られる。また、透過X線検出器14は、試料Sを透過したX線を検出して電気信号を出力し、その出力信号は質量吸収係数演算器18へ送られる。
【0038】
質量吸収係数演算器18は、入射X線検出器13の出力信号に基づいて試料Sに入射するX線強度I0 (cps:count/second)を算出し、さらに透過X線検出器14の出力信号に基づいて試料Sを透過したX線強度I(cps)を算出し、さらに両者の比(I0 /I)を求め、そしてさらに質量吸収係数μ=log e(I0 /I)を算出する。
【0039】
この算出結果は、表示装置19によって視覚によって認識できる形に表示される。この表示装置19は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、液晶ディスプレイ等といった映像表示装置や、プレイヤ等といった印字装置等によって構成できる。CPU(中央処理装置)21は、メモリ22の内部に格納した所定のプログラムに従って、θ回転駆動装置15、2θ回転駆動装置17、質量吸収係数演算器18及び表示装置19の各機器の動作を制御する。
【0040】
本実施形態のXAFS測定装置は以上のように構成されているので、平板結晶モノクロメータ11をθ回転させ、さらに入射X線検出器13、試料S及び透過X線検出器14を2θ回転させながら、X線管5から放射されて発散する連続X線をキャピラリ束1によって断面径の広い正確な平行X線ビームに成形し、そのX線ビームを平板結晶モノクロメータ11に照射する。平板結晶モノクロメータ11は、入射X線の入射角度に応じて特定波長、すなわち特定エネルギの回折X線を出射する。
【0041】
θ回転台9がθ回転すると平板結晶モノクロメータ11に対する連続X線の入射角度が変化し、これにより、その平板結晶モノクロメータ11から放射されて試料Sに入射するX線の波長すなわちエネルギ値が時々刻々に変化する。入射X線検出器13及び透過X線検出器14は各エネルギ値のX線に関して、それぞれ、入射X線及び透過X線を検出し、そして質量吸収係数演算器18によって入射X線強度値I0 、透過X線強度値I及び質量吸収係数μ=log e(I0 /I)が演算される。
【0042】
CPU21は、その演算結果に基づいてXANES及びEXAFSを解析して試料Sに関する構造を判別する。この判別結果及び必要に応じて図8に示すX線吸収線図が表示装置19に表示される。
【0043】
図2は、本発明に係るXAFS測定装置の他の実施形態を示している。この実施形態が図1に示した先の実施形態と異なる点は、図1において平板結晶モノクロメータ11と入射X線検出器13との間に設けたソーラスリット12に代えて、2次側キャピラリ束23を設けたことである。この2次側キャピラリ束23は、1次側キャピラリ束1とは逆に、入射側端面23aが出射側端面23bに比べて径が大きくなるように、各キャピラリチューブ2に放物線状の曲率が形成されている。
【0044】
本実施形態によれば、平板結晶モノクロメータ11によって選択された特定波長すなわち特定エネルギの平行X線ビームが2次側キャピラリ束23によって断面積の小さいX線ビームに絞られる。このため、試料Sが微小試料である場合、あるいは試料Sの微小領域を測定対象としたい場合のいずれの場合でも、強度の強いX線ビームをその試料Sに照射できる。
【0045】
図3は、本発明に係るXAFS測定装置のさらに他の実施形態を示している。この実施形態が図1に示した先の実施形態と異なる点は、図1に示す実施形態が試料Sを透過したX線を透過X線検出器14によって検出する構造の、いわゆる透過配置の装置として構成したのに対して、図3に示した実施形態では、試料Sで反射するX線を透過X線検出器14によって検出する構造の、いわゆる反射配置の装置として構成したことである。このような反射配置を採用すれば、半導体ウエハのように基板の上に薄膜を積層することによって形成される物質に関して、その薄膜を試料としてXAFS測定を行うことができる。
【0046】
図4は、本発明に係るXAFS測定装置のさらに他の実施形態を示している。この実施形態が図1に示した先の実施形態と異なる点は、図1のソーラスリット12に代えて2次側キャピラリ束23を使用し、さらに透過配置に代えて反射配置を採用したことである。
【0047】
以上、好ましい実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明はその実施形態に限定されるものでなく、請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々に改変できる。
例えば、図1等に示した実施形態では、X線源としてポイント状X線ビームを放射する構造のX線源を考えたが、これに代えて、ライン状X線ビームを放射する構造のX線源を用いることもできる。
【0048】
また、図1等に示した実施形態では、入射X線検出器13と透過X線検出器14とを、それぞれ、個別のX線検出器によって構成したが、これらを1個のX線検出器によって兼用できる。この場合には、透過X線検出器14と同じ位置に1個のX線検出器を配設し、試料SをX線通路から外した状態でそのX線検出器によって入射X線強度(I0 cps)を測定し、試料SをX線通路に置いた状態でX線検出器によって透過X線強度(Icps)を測定する。
【0049】
【発明の効果】
請求項1記載のXAFS測定方法及び請求項2記載のXAFS測定装置によれば、X線源から発散するX線ビームをキャピラリ束によって平行X線ビームに成形してからモノクロメータに照射するようにしたので、そのモノクロメータとして湾曲結晶を使う必要がなくなり、平板結晶を用いることができる。そして、平板結晶モノクロメータを用いることができるということは、図9に示したようにモノクロメータを集中円Cr に沿って円周運動させることなく、単に、同じ位置でθ回転させるだけで波長の異なるX線を取り出すことができるということである。この結果、図9に示した従来装置に比較してXAFS測定装置の全体的な構造を簡単且つ小型に形成できる。また、動作が単純になるので制御が容易となる。
【0050】
さらに本発明によれば、適宜の長さの曲率を持ったキャピラリ束によって平行X線ビームを形成するようにしたので、特開平9−89813号公報に開示された装置のような比較的短い直線状のキャピラリチューブを用いる場合に比べて、平行X線ビームをより一層強い強度で得ることができ、その結果、より一層分解能の高いXAFS測定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るXAFS測定装置の一実施形態を模式的に示す平面図である。
【図2】本発明に係るXAFS測定装置の他の実施形態を示す平面図である。
【図3】本発明に係るXAFS測定装置のさらに他の実施形態を示す平面図である。
【図4】本発明に係るXAFS測定装置のさらに他の実施形態を示す平面図である。
【図5】曲率を持ったキャピラリ束の一実施形態を部分的に破断して示す斜視図である。
【図6】平板結晶モノクロメータの一実施形態を模式的に示す図である。
【図7】平板結晶モノクロメータの他の実施形態を模式的に示す図である。
【図8】XAFS測定装置を用いて行った測定の結果であるX線吸収線図の一例を示すグラフである。
【図9】従来のXAFS測定装置の一例を模式的に示す平面図である。
【符号の説明】
1 キャピラリ束
2 ガラスキャピラリチューブ
3 モノクロメータ
4 モノクロメータ
5 X線管
6 フィラメント
7 回転ターゲット
9 θ回転台
10 2θ回転台
11 平板結晶モノクロメータ
12 ソーラスリット
13 入射X線検出器
14 透過X線検出器
16 検出器アーム
23 2次側キャピラリ束
A 吸収端
S 試料
F X線焦点
ω 軸線

Claims (8)

  1. 試料に入射するX線のエネルギを変化させたときに得られる質量吸収係数の振動構造を測定するXAFS測定方法において、
    X線源から放射されたX線を、X線入射側の端面面積がX線出射側の端面面積よりも小さくなるように曲率を持った1次側キャピラリ束によって平行X線ビームに成形し、
    その平行X線ビームを平板結晶モノクロメータへ照射してその平板結晶モノクロメータから特定波長の平行X線ビームを取り出し、
    その取り出した平行X線ビームを、X線入射側の端面面積がX線出射側の端面面積よりも大きくなるように曲率を持った2次側キャピラリ束によって集束X線ビームに成形し、
    その集束X線ビームを試料に入射させると共に、試料に入射する前のX線強度値及び試料を透過した後のX線強度値を測定し、そして
    平板結晶モノクロメータへの平行X線ビームの入射角度を変化させることにより試料へ入射するX線のエネルギを変化させる
    ことを特徴とするXAFS測定方法。
  2. 試料に入射するX線のエネルギを変化させたときに得られる質量吸収係数の振動構造を測定するXAFS測定装置において、
    X線を放射するX線源と、
    該X線源から放射されたX線を平行X線ビームとして取り出すためにX線入射側の端面面積がX線出射側の端面面積よりも小さくなるように曲率を持った1次側キャピラリ束と、
    前記平行X線ビームを受け取って特定波長の平行X線ビームを出射する平板結晶モノクロメータと、
    該平板結晶モノクロメータから出射した平行X線ビームを試料へ向かう集束X線ビームとして取り出すためにX線入射側の端面面積がX線出射側の端面面積よりも大きくなるように曲率を持った2次側キャピラリ束と、
    X線の進行方向に関して前記2次側キャピラリ束の後方位置であって試料の前方位置に配置されていて試料へ入射するX線のX線強度値を測定する入射X線検出器と、
    試料を透過したX線のX線強度値を測定する透過X線検出器と、
    平板結晶モノクロメータを支持すると共にそのモノクロメータのX線回折面を通るθ回転軸線を中心としてθ回転するθ回転台と、
    入射X線検出器、試料、及び透過X線検出器を支持すると共にθ回転軸線を中心としてθ回転の2倍の角速度で同じ回転方向へ2θ回転する2θ回転アームと
    を有することを特徴とするXAFS測定装置。
  3. 請求項2において、前記X線源はポイント状X線ビームを放射することを特徴とするXAFS測定装置。
  4. 請求項2又は請求項3において、前記1次側キャピラリ束のX線源側の端面形状及び平板結晶モノクロメータ側の端面形状は共に正方形、円形又は多角形であることを特徴とするXAFS測定装置。
  5. 請求項2から請求項4のいずれか1つにおいて、前記平板結晶モノクロメータと前記試料との間に縦方向又は横方向のX線の発散を規制するソーラスリットを配設したことを特徴とするXAFS測定装置。
  6. 請求項2から請求項5のいずれか1つにおいて、前記平板結晶モノクロメータは非対称カットモノクロメータであることを特徴とするXAFS測定装置。
  7. 請求項2から請求項6のいずれか1つにおいて、
    前記X線源は約0.5mm×約1.0mmの長方形状のX線焦点からポイント状X線ビームを発生し、
    前記1次側キャピラリ束のX線源側の端面形状は約16mm×約16mmの正方形状であり、
    その1次側キャピラリ束の平板結晶モノクロメータ側の端面形状は約20mm×約20mmの正方形状であり、そして
    その1次側キャピラリ束の長さは約80mmである
    ことを特徴とするXAFS測定装置。
  8. 請求項2から請求項7のいずれか1つにおいて、前記透過X線検出器は前記試料で反射するX線を検出する位置に配置されることを特徴とするXAFS測定装置。
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