JP3710243B2 - 半導体レーザ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、光通信等の光源として用いる光デバイスを構成する半導体レーザ装置に関し、特に変調器付きレーザのような複合集積型半導体レーザにおいてそのチップが複数形成されたバー状態での高精度な特性評価を可能とする構造を備える半導体レーザ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、2.5Gb/s以上の長距離高速大容量光通信には、単一波長半導体レーザ(例えば、DFBレーザ)を単体で用いるとスペクトルの広がり等により長距離伝送が不可能となるため、通常は外部変調器を設けた変調器付きレーザが用いられる。中でも、電界吸収型変調器と単一波長半導体レーザ素子とを集積した変調器付きレーザ(複合集積型半導体レーザ)による光源が主流となりつつある。
【0003】
図7は、従来の変調器付きレーザを示した斜視図である。図において、10は金属配線を形成するAuメッキ、12は変調器231の寄生容量を低減するための溝、21はボンディングパッド、22はレーザ部分、23は変調器部分、25はレーザ部分22と変調器部分23とを分離する分離溝、41はレーザ光、231は電界吸収型の変調器、221は単一波長半導体レーザ素子を示す。
【0004】
上記変調器付きレーザは、図7に示すように、分離溝25により分けられたレーザ(LD)部分22と変調器部分23とを有し、LD部分22には、単一波長の半導体レーザ素子221が形成されており、上記変調器部分23には、電界吸収型変調器231が形成されている。変調器231の両脇には、変調器231の寄生容量を低減するための溝12が形成されている。また、この変調器231に隣接してこの変調器231とAuメッキ10の配線により接続されるボンディングパッド21が形成されている。このボンディングパッド21は、製品にする際に、変調器231に電圧を印加するための配線が接続される。
【0005】
上記変調器付きレーザは、半導体レーザ素子221をCW駆動させ、この状態で変調器231に印加する電圧を高速パルス動作させることによりレーザ光41のON/OFF動作が行われる。一般に、上記のような電界吸収型変調器231は、その活性層にMQW(multi-quantum-well)構造を用い、量子閉じ込めシュタルク効果(MQWの吸収係数の電界による変化)を利用して、レーザ光41のON/OFF動作を行っている。
【0006】
一般に、変調器付きレーザは、図9に示した作製フローに従って作製される。
すなわち、半導体基板上にレーザ素子と変調器とを形成する結晶成長・プロセス技術工程(ステップS1)、変調器付きレーザチップを形成したウエハを結晶面に沿ってバー状態にヘキ開するヘキ開工程(ステップS2)、バー状態にあるチップの諸特性を評価するチップテスト(ステップS3)、バーから個々のチップに分離するチップ分離工程(ステップS4)、チップテストで識別された良品のチップを製品に組立てる組立工程(ステップS5)、および、製品の特性を検査する検査工程(ステップS6)を経て、変調器付きレーザを作製している。
【0007】
よって、図7に示す変調器付きレーザは、まず、ステップS1では、半導体レーザ素子のみからなる単体の半導体レーザを作製する場合と同じように、例えば、n−InP基板上に、MOCVD等の結晶技術と、成膜,転写,エッチング等からなるプロセス技術とにより、LD部分22と変調器部分23とを形成する。つぎのステップS2のヘキ開工程では、この変調器付レーザを形成したウエハを、単体の半導体レーザを作製する場合と同じようにして結晶面に沿ってヘキ開し、図8に示すようなバー状態とする。このバー状態にあるチップは、バー31のヘキ開面がミラーを形成するので、チップに電流を流すことにより変調器付きレーザをレーザ発振させることができる。したがって、ステップS3のチップテストは、このバー状態のチップにおける半導体レーザ素子221にプローブPを当てて電流を流してレーザ発振させ、このときのチップの電気的、光学的特性を評価することにより実施される。この後に、ステップS4のチップ分離、ステップS5のチップ組立て、およびステップS6の検査が行われる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
これまでの単体レーザの場合、バーには半導体レーザ素子しか形成されていなかったため、その特性(特に光学特性)は、上記バー状態で行うチップテスト(ステップS3)と、組立て後の製品に対して実施する検査(ステップS6)とでその結果は変わらなかった。しかしながら、図7,図8に示すような変調器付レーザ(複合集積型半導体レーザ)の場合、単体レーザに用いられるチップテスタでその特性を測定すると、変調器231がOPEN状態となっているため、チップテストの測定結果は、図10(a)(b)に示すように、組立て後の製品に対する検査結果と大幅に変わってくるという問題がある。
【0009】
しかるに、このような場合、変調器部分23のボンディングパッド21にもプローブPを当てて変調器231に電圧を印加するようにすれば、変調器231のOpen状態を回避できるため、チップテストの結果が製品の検査結果と大幅に変わるというような問題は生じない。しかしながら、変調器231としては、2.5Gb/s以上の高速動作が要求される関係上、ボンディングパッド21の外径が小さく形成されるため、プローブPとパッド21との位置ずれや、プローブPによるパッド21への傷付け、さらにはチップテストの作業性が悪い等の問題が生じるので、実際上、バー状態にあるチップの変調器231に電圧を印加することは不可能である。
【0010】
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたもので、変調器付レーザのような複合集積型半導体レーザにおいても単体レーザで用いられるチップテスタを用いて、チップが複数形成されたバー状態での高精度な特性評価を可能とする半導体装置を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明による半導体レーザ装置は、半導体レーザ素子と他の半導体素子とを集積してなる複合集積型半導体レーザチップが、複数形成されてなるバー状態にある半導体レーザ装置において、上記バー状態の上記各チップに隣接する,チップ分離時に除去される部分に、上記他の半導体素子を電気的にショートした状態とする冗長領域が、その隣接する一方のチップにおける他の半導体素子と配線により接続されて,形成されてなることを特徴とするものである。
【0012】
また、この発明による半導体レーザ装置は、上記の半導体レーザ装置において、上記冗長領域は、上記半導体レーザ装置に設けられているp電極とn電極とを電気的にショートした状態にしてなるものであることを特徴とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、本発明による実施の形態1の半導体レーザ装置を示した平面図、図2は、図1の変調器部分23におけるAA’部分の断面図、図3は、図1のLD部分22におけるBB’部分の断面図である。これらの図において、1はn−InP基板、2はMQW活性層、3はS.I−InPブロック層、4はn−InPブロック層、5はS.I−InPブロック層、6はp−InP第2クラッド層、7はp−InGaAsコンタクト層、8はSiO2 膜、9はp電極、10はAuメッキ、11はn電極、12は変調器や半導体レーザの寄生容量を低減するための溝、16はp−InP第1クラッド層、21はボンディングパッド部分、22は半導体レーザ(LD)部分、23は変調器部分、24は変調器をショート状態とする冗長領域、31はウエハをヘキ開して得たバー、91は変調器と冗長領域とを結ぶ冗長配線、221は単一波長半導体レーザ素子(LD)、231は外部変調器を示す。
【0015】
実施の形態1の半導体レーザ装置は、図1に示すように、LD部分22と変調器部分23とを有する変調器付きレーザのチップ形成部分と、変調器231をショート状態にする冗長領域24を形成した冗長部分とが交互に形成されたバー状態にあるものである。
【0016】
上記変調器部分23は、変調器231と、ボンディングパッド部分21とを有し、ボンディングパッド部分21は、変調器231とAuメッキ10で接続されている。また、冗長部分に形成された冗長領域24は、隣接する一方のチップのボンディングパッド部分21と冗長配線91によって接続されている。
【0017】
上記変調器231は、図2に示すように、n−InP基板1上に、MQW活性層2、p−InP第1クラッド層16、p−InP第2クラッド層6、p−InGaAsコンタクト層7が順次形成され、上記MQW活性層2と上記p−InP第1クラッド層16の一部分には、S.I−InPブロック層3、n−InPブロック層4、S.I−InPブロック層5が埋め込み形成された層構造を有するものである。また、変調器231の両脇には、変調器231の寄生容量を低減するために、n−InP基板1にまで達する溝12が形成されている。そして、この溝12を含む全面に絶縁保護膜となるSiO2 膜8が形成されている。このSiO2 膜8は、上記p−InGaAsコンタクト層7の上部で開口されており、そして、この開口部を含んでSiO2 膜8上には、冗長領域24にまで延長されるp電極9と、また、隣接するボンディングパッド部分21との配線を行うためのAuメッキ10とが順次形成されている。なお、上記n−InP基板1の裏面にはn電極11が形成されている。
【0018】
上記ボンディングパッド部分21は、図2に示すように、上記n−InP基板1上に、上記のS.I−InPブロック層3、n−InPブロック層4、S.I−InPブロック層5、p−InP第2クラッド層6、p−InGaAsコンタクト層7、SiO2 膜8、p電極9、およびAuメッキ10が順次形成された層構造を有するものである。このボンディングパッド部分21には、製品とするときに配線金属がボンディングされ、Auメッキ10によって接続されている変調器231に電圧を印加するものである。
【0019】
上記冗長領域24は、図2に示すように、n−InP基板1上に形成された上記SiO2 膜8を開口させてこの開口部を覆うようにして上記p電極9を形成したものである。すなわち、この冗長領域24は、n−InP基板1を介してp電極9とn電極11とがショート状態にされている。この冗長領域24は、変調器付レーザを作製するプロセス内で同時に形成することができる。
【0020】
上記LD221は、図3に示すように、上記変調器231とほぼ同様の層構造を有し、n−InP基板1上に、MQW活性層2、p−InP第1クラッド層16、p−InP第2クラッド層6、p−InGaAsコンタクト層7が順次形成され、上記MQW活性層2と上記p−InP第1クラッド層16の一部分には、S.I−InPブロック層3、n−InPブロック層4、S.I−InPブロック層5が埋め込み形成された層構造を有する。また、LD221の両脇には、LD221の寄生容量を低減するために、n−InP基板1にまで達する溝12が形成されており、この溝12を含む全面に絶縁保護膜となるSiO2 膜8が形成されている。このSiO2 膜8は、上記p−InGaAsコンタクト層7の上部が開口されており、さらにこの開口部を含んでその上には、p電極9とAuメッキ10とが順次形成されている。また、上記n−InP基板1の裏面にはn電極11が形成されている。
【0021】
次に、上記半導体レーザ装置の製造方法を説明する。
図4および図5は、上記半導体レーザ装置の変調器部分23と冗長領域24における製造工程を示した断面図である。
【0022】
この実施の形態1による半導体装置の変調器部分23を作製するには、まず、図4(a) に示すように、n−InP基板1上に、MOCVD法等の結晶成長法により、MQW活性層2、p−InP第1クラッド層16を結晶成長し、所定領域をサイドエッチングにより除去してこの除去した部分にS.I−InPブロック層3、n−InPブロック層4、S.I−InPブロック層5を選択的に結晶成長した後、その全面にp−InP第2クラッド層6、p−InGaAsコンタクト層7を結晶成長する。
【0023】
次に、このように結晶成長の完了したウエハに、エッチングを行って図4(b) に示すように、変調器231の寄生容量を低減するための溝12を、n−InP基板1にまで達するように形成する。この時に、ボンディングパッド部分21の周辺部分(図4(b) において右側部分)も同時に除去し、後でこの除去した部分に冗長領域24を形成するようにする。したがって、上記溝12は、n−InP基板1に達する深さに形成するため、この溝12を形成するのと同時に除去したボンディングパッド部分21の周辺部分(図4(b) において右側部分)においてもn−InP基板1に達している。
【0024】
この後、通常の膜堆積方法等によって図4(c) に示すように、全面に絶縁保護膜となるSiO2 膜8を形成する。
【0025】
そして、図5(a) に示すように、変調器231に電圧を印加できるようにするために、p−InGaAsコンタクト層7上のSiO2 膜8の一部をエッチングにより除去して開口部81を形成する。このとき、同時にボンディングパッド部分21の周辺部分(図5(a) において右側部分)におけるSiO2 膜8の一部も除去して開口部82を形成しておく。このような開口部82を形成するのは、後でこの部分に電気的なショート状態となる冗長領域24を形成するためである。
【0026】
次いで、図5(b) に示すように、変調器231とボンディングパッド部分21とを結ぶためのp電極9を形成する。このとき、このp電極9を上記開口部82まで延長することにより、冗長領域24を形成することができる。
【0027】
ところで、例えば、変調器231を10Gb/sで高速パルス駆動させる場合、ボンディングパッド部分21は、最大でも50μm□とその外径を非常に小さくする必要がある。また、ボンディングパッド部分21の容量は約0.2pFで、ボンディングパッド部分21から冗長領域24までのp電極9の引き出し部分(図1中の冗長配線91に相当する部分)は0.1pF程度である。したがって、この冗長配線91部分の容量は、変調器231及びボンディングパッド部分21の容量に比べ、非常に小さいので、冗長領域24への引き出し線、すなわち、冗長配線91は、変調器231の高速動作に対して特に問題とならない。特に、丸ウエハを用いた高精度プロセス等により、冗長配線91となるメタル幅は数μmで作製することができる。
【0028】
次に、上記p電極9を形成した後に、図5(c) に示すように、変調器231とボンディングパッド部分21とを電気的に接続するAuメッキ10を形成し、また、n−InP基板1の裏面にn電極11を形成すると、図2に示した変調器部分23と、冗長領域24とが完成する。
【0029】
上記のようにして形成した冗長領域24は、n−InP基板1を介してp電極9とn電極11が電気的にショート状態にされる。したがって、変調器部23は、冗長配線91、すなわち、p電極9を通じて冗長領域24と電気的に接続されているため、p電極9とn電極11とを電気的にショート状態にある冗長領域24によって電気的にショート状態となる。
【0030】
一方、図3に示したLD部分22は、上記変調器231の作製工程において冗長領域24を形成しないようにすることで、上記変調器部分23の製作と同時にほぼ同じ工程を経て作製される。
【0031】
次に、上記のウエハプロセスが終了した後に、ウエハを結晶面に沿ってチップ形成部分と冗長部分とが交互に形成されたバー状態にヘキ開すると、図1に示す半導体レーザ装置が完成する。
【0032】
このように、上記実施の形態1による半導体レーザ装置(変調器付きレーザ)によれば、チップテストを行う場合、図1に示すようなバー状態にある半導体レーザ装置のLD部分22に、従来の単体レーザで用いていたチップテスタのプローブを当てて、LD221に電圧を印加することにより、チップ状態での光学的特性を高精度に測定することができるという効果がある。すなわち、変調器231は、それと接続されているボンディングパッド部分21を介して冗長領域24によってショート状態にされているので0Vの電圧を印加した状態と同じ状態、つまり、変調器231がOFF状態(透過)になっている。そのため、LD221にプローブを当てて電圧を印加することで、この変調器231による影響を受けることなく変調器付レーザの光学的特性を正確に測定することができ、この測定結果は、チップ組立て後の製品の検査結果と変わらないから、チップ状態で製品の光学的特性を高精度に評価することができるというものである。また、このバー状態にある半導体レーザ装置の冗長領域24は、チップ形成領域と隣接して形成されており、チップテスト後、このバー31を個々のチップに分離するとき、冗長領域24を変調器付レーザチップと分離して除去することができ、このようにして分離したチップとしては従来の変調器付きレーザと同じ形態のものが得られる。また、チップ上では、引き出しメタル(冗長配線91)は、SiO2 膜8の上で絶縁されており、かつそのメタル幅(冗長配線91の線幅)も数μmと細いため、冗長配線91による寄生容量が0.1pF程度にしかならないから、レーザの高速動作には何らの影響も及ぼさないものである。
【0033】
実施の形態2.
上記実施の形態1では、チップテスト用プローブを半導体レーザ素子221にのみ当ててレーザ特性を評価する場合のものを示したが、本実施の形態2の半導体レーザ装置では、変調器部分23にも電圧を印加してレーザ特性を評価できるようにしたものである。
【0034】
図6は、この実施の形態2の半導体レーザ装置を示した平面図である。図6において、10はAuメッキ、21はボンディングパッド部分、22は半導体レーザ(LD)部分、23は変調器部分、31はバー、32はプローブ用パッド、33は冗長配線、221は単一波長半導体レーザ素子、231は外部変調器である。
【0035】
この実施の形態2の半導体レーザ装置は、図6に示すように、1つのバー31の端に相当する部分に変調器付レーザチップとは独立にプローブ用のパッド32を設け、このプローブ用パッド32を変調器231と冗長配線33で結んだものである。この実施の形態2による半導体レーザ装置におけるLD部分22、および変調器部分23は、上記の実施の形態1におけるLD部分22、および変調器部分23と同様の層構造を有し、また、プローブ用パッド32は、Auメッキ10を形成しないことのほかはボンディングパッド部分21と同様の層構造を有するものである。
【0036】
ところで、変調器231を高速動作させるには、上記実施の形態1でも述べたように、変調器用のワイヤボンディング部分であるボンディングパッド部分21のサイズは、50μm□以下にする必要がある。そのため、上記実施の形態1で示した半導体レーザ装置において、そのボンディングパッド部分21にプローブを正確に当て、しかも、ボンディングパッド部分21に傷を付けることなく(特にワイヤを打つのが不能とならない程度)プローブを当てるのは容易ではない。したがって、変調器部分23に形成したボンディンパット部分21にプローブを当てて変調器231に電圧を印加することはまず不可能である。
【0037】
しかるに、上記実施の形態2による半導体レーザ装置では、図6に示すように、変調器231には冗長配線33によって電気的に接続された専用のプローブ用パッド32が設けられているので、このパッド32にプローブを当てて変調器23に電圧を印加することができる。したがって、例えば、上記プローブ用パッド32に当てたプローブを、半導体レーザ装置のn電極11と同電位にすることにより、変調器231をショート状態と同じ状態、つまり、変調器231がOFF状態(透過)にすることができ、この状態でLD221にもプローブを当てて電圧を印加すれば、変調器231の影響を受けることなくこの変調器付きレーザの特性を測定することができる。この場合は、上記実施の形態1の半導体レーザ装置と同様の状態でチップテストを行うことができることとなる。また、プローブ用パッド32に当てたプローブに所定の電圧をかけることにより、変調器231をON状態(吸収)にすることができ、この状態でLD221にもプローブを当てて電圧を印加すれば、この変調器付きレーザの消光特性をも測定することができる。また、この実施の形態2の半導体レーザ装置の場合、バー状態からチップに分離する時、プローブ用パッド32を除去でき、かつチップ分離により各チップ間をつなぐ冗長配線33をカットできるので、チップ状態では、従来の変調器付レーザとほぼ同じ形態のものが得られる。
【0038】
なお、上記の冗長配線33は、ウエハプロセス中にp電極9の形成と同時に形成することも可能であるし、また、ウエハプロセス終了後にワイヤ等で変調器部分23間を空中配線することも可能である。
【0039】
【発明の効果】
この発明による半導体レーザ装置によれば、半導体レーザ素子と他の半導体素子とを集積してなる複合集積型半導体レーザチップが、複数形成されてなるバー状態にある半導体レーザ装置において、上記バー状態の上記各チップに隣接する,チップ分離時に除去される部分に、上記他の半導体素子を電気的にショートした状態とする冗長領域が、その隣接する一方のチップにおける他の半導体素子と配線により接続されて,形成されてなることを特徴とするものであり、これにより、上記半導体素子が冗長領域によってショート状態にして該半導体素子の機能を停止状態にしているので、チップテストを行う場合、単体レーザで用いているチップテスタで複合集積型半導体レーザの半導体レーザ素子にのみプローブを当てて電圧を印加することにより、上記半導体素子の影響を受けることなく該半導体レーザ装置の光学的特性を測定することができ、この測定結果は、チップ組立て後の製品としての特性と変わりがないため、チップ状態においてチップ組立て後の製品のレーザ特性を正確に測定できるものが得られるという効果がある。また、このバー状態にある半導体レーザ装置の冗長領域は、チップ分離時に除去可能な部分に形成されているので、バー状態から分離したチップとしては従来の変調器付きレーザと同じ形態のものが得られるという効果がある。
【0040】
また、この発明による半導体レーザ装置は、上記の半導体レーザ装置において、上記冗長領域は、上記半導体レーザ装置に設けられているp電極とn電極とを電気的にショートした状態にしてなるものであることを特徴とするものであり、これにより、上記冗長領域は、半導体レーザ装置の作製時にp電極とn電極とをショートさせることで容易に形成できるという効果があり、また、上記の半導体レーザ装置の場合と同様にチップ状態においてチップ組立て後の製品のレーザ特性を正確に測定でき、かつ、バー状態から分離したチップとしては従来の変調器付きレーザと同じ形態のものが得られる等の効果がある。
【0041】
さらには、この発明による半導体レーザ装置によれば、半導体レーザ素子と他の半導体素子とを集積してなる複合集積型半導体レーザチップが、複数形成されてなるバー状態にある半導体レーザ装置において、上記バー状態の上記チップの形成領域以外の部分に、該チップのテスト用のプローブ用パッドが、その隣接するチップにおける上記他の半導体素子と配線により接続されて,形成されてなり、上記各チップにおける他の半導体素子は、該チップに隣接するチップにおける他の半導体素子と配線により結ばれてなることを特徴とするものであり、これにより、上記プローブ用パッドにプローブを当てて、上記半導体素子に半導体レーザ装置の電極電位と同じ電圧をかけることにより、該半導体素子をショート状態、つまり半導体素子のOFF状態(透過)にして半導体素子の影響を受けずに該半導体レーザ装置の光学特性を測定することができ、また、プローブ用パッドに所定の電圧をかけて半導体素子をON状態(吸収)にして該半導体レーザ装置の消光特性をも測定することができるため、チップテスト時において組立後の製品の電気的・光学的特性等のレーザ特性をより正確に評価することができるという効果がある。また、上記チップテスト用のプローブ用パッドは、チップ形成領域以外の部分に形成されているので、チップ分離時に該プローブ用パッドを分離除去することにより、バー状態から分離したチップとしては従来の変調器付きレーザと同じ形態のものが得られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による半導体レーザ装置(変調器付レーザ)を示す平面図である。
【図2】 図1のAA′部分の断面図である。
【図3】 図1のBB′部分の断面図である。
【図4】 実施の形態1の変調器部分における製造工程を示す断面図である。
【図5】 実施の形態1の変調器部分における製造工程を示す断面図である。
【図6】 この発明の実施の形態2による半導体レーザ装置(変調器付レーザ)を示す平面図である。
【図7】 半導体レーザ素子と変調器とから構成された従来の複合集積型半導体レーザ(変調器付レーザ)を示す斜視図である。
【図8】 従来の変調器付レーザのバー状態を示す平面図である。
【図9】 半導体レーザ(変調器付きレーザ等の半導体レーザ素子と他の半導体素子との集積型半導体レーザも含む。)の作製フローを示すフローチャートである。
【図10】 変調器付レーザの光学特性(p−I特性)における、チップ組立て前後の比較を示すグラフである。
【符号の説明】
1 n−InP基板、2 MQW活性層、3 S.I−InPブロック層、
4 n−InPブロック層、5 S.I−InPブロック層、6 p−InP第2クラッド層、7 p−InGaAsコンタクト層、8 SiO2 膜、9 p電極、10 Auメッキ、11 n電極、12 溝、16 p−InP第1クラッド層、21 ボンディングパッド部分、22 半導体レーザ(LD)部分、
23 変調器部分、24 冗長領域、31 ウエハをヘキ開して得たバー、
32 ブローブ用パッド、33 冗長配線、91 冗長配線、221 単一波長半導体レーザ素子(LD)、231 外部変調器。

Claims (2)

  1. 半導体レーザ素子と他の半導体素子とを集積してなる複合集積型半導体レーザチップが、複数形成されてなるバー状態にある半導体レーザ装置において、
    上記バー状態の上記各チップに隣接する,チップ分離時に除去される部分に、上記他の半導体素子を電気的にショートした状態とする冗長領域が、その隣接する一方のチップにおける他の半導体素子と配線により接続されて,形成されてなることを特徴とする半導体レーザ装置。
  2. 請求項1に記載の半導体レーザ装置において、
    上記冗長領域は、上記半導体レーザ装置に設けられているp電極とn電極とを電気的にショートした状態にしてなるものであることを特徴とする半導体レーザ装置。
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