JP3710026B2 - 炊飯装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する分野】
本発明は、洗米器の側方に炊飯器が設けられた業務用等の炊飯装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、特開平8−140846号公報等に開示されているように、洗米器の側方に複数段の炊飯器を設けた業務用炊飯装置には、洗米器側に、昇降台を昇降させるエレベータ機構を設け、炊飯作業をする場合、まず、作業者が炊飯内釜を炊飯器側から洗米器側の昇降台上に移した後、昇降台を上昇させて洗米器の排出口のすぐ下方まで炊飯内釜内釜を上昇させ、ここで、炊飯内釜に洗米器側から水加減された洗米を落下供給し、その後炊飯内釜を戻すべき炊飯器の位置まで昇降台を下降させ、ここから作業者が昇降台上の炊飯内釜を炊飯器側に戻し、炊飯器側で炊飯するしたものがある。
【0003】
しかし、この種の従来の炊飯装置では、炊飯器の炊飯内釜を炊飯器側から洗米器側に移す際及び炊飯器の炊飯内釜を洗米器側から炊飯器側に戻す際に、手作業で炊飯器側の炊飯内釜をエレベータ機構の昇降台に載せたり、手作業で昇降台の炊飯内釜を炊飯器側に戻す必要があり、炊飯作業が非常に面倒であった。また、炊飯内釜を炊飯器側から洗米器側に移した後、昇降台を上昇させて洗米器の排出口のすぐ下方まで炊飯内釜内釜を上昇させる必要があるし、また炊飯内釜に洗米器側から洗米を落下供給した後に、炊飯内釜を戻すべき炊飯器の位置まで昇降台を下降させる必要があり、炊飯内釜に排米を供給して炊飯器側に戻して炊飯器側で炊飯するまでに手間がかかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点に鑑み、作業者が炊飯器側の炊飯内釜をエレベータ機構の昇降台に載せたり、昇降台の炊飯内釜を炊飯器側に戻すような面倒をなくして、炊飯作業を楽になし得るようにしたものである。また、洗米器側で、炊飯内釜を載せた昇降台昇降動作させる手間を省略できるようにして、炊飯作業を手間を要さず迅速になし得るようにしたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この技術的課題を解決するための本発明の第1の技術的手段は、貯米槽3の下方に洗米槽5を備えた洗米器1の側方下方に、上下方向複数段の炊飯器2が設けられ、炊飯器2側から炊飯器2の炊飯内釜27を洗米器1側に移動し、洗米器1側の洗米槽5の排出口9から洗米を落下させて炊飯内釜27に供給した後、炊飯内釜27を炊飯器2側に戻して、炊飯するようにした炊飯装置において、
前記炊飯内釜27を、炊飯器2側と洗米器1側との間で水平移動させる水平移動手段43が設けられ、炊飯内釜27に洗米を供給するときに、洗米器1の排出口9から落下した洗米を炊飯内釜27に案内する案内筒39が設けられ、
案内筒39は、前記貯米槽3及び洗米槽5に上下移動自在に外嵌されると共に、洗米槽5に外嵌するように設けられた保持筒40に上下移動自在に内嵌保持されている点にある。
【0006】
本発明の第2の技術的手段は、前記案内筒39の外周の一部に上下方向にラック41が形成され、保持筒40に、ラック41に対応して長孔44が設けられ、ピニオン42がこの長孔44を通してラック41に噛み合わされ、ピニオン42を案内筒モータにより正逆回転することによって、案内筒39が、洗米槽5から炊飯内釜27に向けて出退移動調整自在に構成されている点にある。
本発明の第3の技術的手段は、前記炊飯器2の炊飯ケース26の洗米器1側の側壁に、開口部30が設けられ、炊飯内釜27を載置する載置台32が、前記炊飯ケース26の開口部30を通して炊飯ケース26内と洗米器1側とに移動自在に設けられ、該載置台32に、該載置台32が炊飯ケース26内に移動したとき前記炊飯ケース26の開口部30を開閉自在に塞ぐ蓋体35が設けられ、前記水平移動手段43が、前記炊飯内釜27を載置した載置台32を、炊飯ケース26内と洗米器1側との間で水平移動させるように構成されている点にある。
【0007】
従って、水平移動手段43により、炊飯内釜27を、炊飯器2側と洗米器1側との間で水平移動させることができ、炊飯内釜27に洗米を供給するときに、案内筒39によって、洗米器1の排出口9から落下した洗米を炊飯内釜27に案内するができる。その結果、洗米器1側で、炊飯内釜27を、洗米器1の排出口9のすぐ下方と炊飯器2に対応する位置との間で昇降させる必要がなくなる。
また、炊飯器1の炊飯内釜27を炊飯器2側から洗米器1側に移す際及び炊飯器2の炊飯内釜27を洗米器1側から炊飯器2側に戻す際に、炊飯内釜27を載置する載置台32を炊飯器2側から洗米器1側に移動させれば、開口部30を塞ぐ蓋体35も載置台32と共に移動して、開口部30が開き、また炊飯内釜27を載置する載置台32を炊飯器2側から洗米器1側に戻せば、蓋体35も炊飯器2側に戻って開口部30を塞ぐ。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1及び図2において、1は洗米器である。2は複数の炊飯器で、洗米器1の側方に複数段設けられている。
洗米器1は、貯米槽3と、貯米槽3の底部に設けた計量器4と、この計量器4からの計量米を受け入れる洗米槽5とを備え、貯米槽3内の米が、設定した量に計量されて洗米槽5内に落下供給されるようになっている。
【0009】
洗米槽5は、攪拌モータによって回転駆動される攪拌部材7を備え、貯米槽3から供給された米と図示省略の給水手段で供給された水とを、攪拌部材7で攪拌することにより洗米するように構成されている。洗米槽5の下部に、排米弁8によって開閉自在な排出口9が設けれており、洗米槽5にて、給水手段、排水装置等がコントローラによって制御されることによって、米の設定量に応じて洗米・ざる上げ・水加減等が行われ、その後洗米槽5の排出口9から、水加減された米が、後述する炊飯内釜27に落下供給されるようになっている。
【0010】
洗米槽4の下方に、各炊飯器2に対応して案内レール13が夫々設けられている。各案内レール13の上方に横ネジ軸19が複数段保持されており、水平移動モータ20によって横ネジ軸19を軸心廻りに正逆回転させることにより、横ネジ軸19に螺合したナット21を左右移動させ、これによりナット21に固定した移動アーム22を、ナット21と共に左右移動させるようになっている。
前記炊飯器2は、直方体形状の炊飯ケース26と、炊飯ケース26内に収納した炊飯内釜27と、炊飯ケース26内に収納した炊飯コンロ28とを備える。炊飯ケース26の正面に、下端を支点に開閉自在な開閉扉29が設けられている。炊飯ケース26の洗米器1側の側壁に、開口部30が設けられ、前記炊飯ケース26の開口部30を通して炊飯ケース26内から炊飯内釜27を洗米器1側に取り出せるようになっている。
【0011】
各炊飯器2には炊飯内釜27を載置する載置台32が設けられ、載置台32は炊飯内釜27を載置した状態で、炊飯ケース26の底部に取り付けた案内レール33上を移動することにより、前記炊飯ケース26の開口部30を通して、炊飯ケース26内と洗米器2側との間を出退移動できるようになっている。
載置台32に、前記炊飯ケース26の開口部30を開閉自在に塞ぐ蓋体35が設けられ、載置台32を炊飯ケース26内に移動したとき蓋体35で前記炊飯ケース26の開口部30を開閉自在に塞ぐようになっている。
【0012】
また、載置台32には炊飯内釜27の底部に対応する開口37が設けられており、載置台32を炊飯ケース26内に移動したとき、載置台32に炊飯内釜27を載置した状態で、炊飯コンロ28により炊飯内釜27の米を炊飯できるようになっている。
載置台32の蓋体35に前記移動アーム22が連結され、水平移動モータ20の駆動により、前記炊飯内釜27を載置した載置台32を、案内レール33上と案内レール13上との間を水平移動するようになっており、前記横ネジ軸19、水平移動モータ20、ナット21、移動アーム22等により、炊飯内釜27を載置した載置台32を炊飯ケース26内と洗米器1側との間で水平移動させる水平移動手段43が構成されている。
【0013】
洗米器9の排出口9から落下した洗米を炊飯内釜27に案内する案内筒39が設けられている。この案内筒39は、前記貯米槽3及び洗米槽5に上下移動自在に外嵌されると共に、保持筒40に上下移動自在に内嵌保持され、案内筒39の外周の一部に上下方向にラック41が形成され、保持筒40に、ラック41に対応して長孔44が設けられ、ピニオン42がこの長孔44を通してラック41に噛み合わされており、ピニオン42を図示省略の案内筒モータにより正逆回転することによって、案内筒39が、洗米槽5から炊飯内釜27に向けて出退移動調整自在に構成されている。従って、ラック41、ピニオン42及び案内筒モータにより、案内筒39を昇降動作させる昇降手段45が構成されている。
【0014】
炊飯内釜27の上端開口を塞ぐ上蓋47が設けられている。この上蓋47には環状の係止片48が上方突設されている。炊飯ケース26に、蓋支持リンク51が横軸52廻りに揺動自在に支持され、蓋支持リンク51の一端部に、鉤形に屈曲した係合部53が形成され、係合部53が上蓋47の係止片48に係合され、蓋支持リンク51の他端部はソレノイド54の作動片54aが連結されており、ソレノイド54が作動することにより作動片54aが下方突出し、これにより、図1に鎖線で示す如く蓋支持リンク51が横軸52廻りに揺動し、上蓋47を炊飯内釜27から外して持ち上げるようになっており、蓋支持リンク51及びソレノイド54により、炊飯内釜27の上蓋47を上方に持ち上げる持ち上げ手段57が構成されている。
【0015】
前記攪拌モータ、案内筒モータ、水平移動モータ20、ソレノイド54等は図示省略のコントローラにより制御され、図3乃至図5のフローチャートに示すように自動的に動作するように構成されている。
即ち、コントロールパネルの運転開始スイッチを押すことによって、ステップ1で、炊飯ケース26内で載置台32上に炊飯内釜27が載せられている待機中の炊飯器2が選択され、ステップ2で、選択した炊飯器2のソレノイド54が作動状態になり、これにより上蓋47が炊飯内釜27から持ち上げられる。
【0016】
ステップ3で、案内筒モータが駆動し、案内筒39が選択した炊飯器2側に向けて昇降移動する。ステップ4で、案内筒39が選択した炊飯器2に対応する位置まで昇降したか否かを判別し、案内筒39が選択した炊飯器2に対応する昇降位置に達していなければ、ステップ3に戻り、案内筒モータの駆動を続行する。案内筒39が選択した炊飯器2に対応する昇降位置に達すれば、ステップ5に進み、案内筒モータを停止する。これにより、案内筒39が炊飯器2に対応する位置で停止する。
【0017】
なお、案内筒39が選択した炊飯器2に対応する位置まで昇降したか否かの判別は、例えばリミットスイッチ等の位置センサによって案内筒39の昇降位置を検出することにより、或いは案内筒モータの回転数を検出することにより、行われる。
なお、選択した炊飯器2が上段の炊飯器2の場合は、案内筒39は図1に実線で示す如く案内筒39の下端が保持筒40内に後退した上段位置に昇降され、選択した炊飯器2が下段の炊飯器2の場合は、案内筒39は図1に鎖線で示す如く案内筒39の下端が下段の炊飯器2の炊飯内釜27に接近する下段位置に昇降され、選択した炊飯器2が中段の炊飯器2の場合は、案内筒39は図1に実線で示す上段位置と鎖線で示す下段位置との中間に位置する中段位置に昇降される。
【0018】
ステップ6で、選択した炊飯器2に対応する水平移動モータ20を、載置台32が洗米器1側に移動するように駆動し、これにより移動アーム22と共に載置台32が炊飯ケース26側から洗米器1側に水平移動する。ステップ7で、載置台32が洗米器1側に達したか否かを判別し、載置台32が洗米器1側に達していなければ、ステップ7に戻り、水平移動モータ20の駆動を続行する。載置台32が洗米器1側に達すれば、ステップ8に進み、水平移動モータ20を停止する。これにより、炊飯内釜27が載置された載置台32が案内レール13上に載り、炊飯内釜27が洗米槽5の排出口9下方に位置することとなる。
【0019】
なお、載置台32が洗米器1側に達したか否かの判別は、例えばリミットスイッチ等の位置センサによって載置台32の水平移動位置を検出することにより、或いは水平移動モータ20の回転数を検出することにより、行われる。
ステップ9で、洗米槽5の排米弁8を開き、洗米槽5の排出口9から、水加減された洗米を落下する。これにより、洗米供給位置Aにある炊飯内釜27に水加減された洗米が供給される。
炊飯内釜27に水加減された洗米が供給された後、ステップ10で、水平移動モータ20を、載置台32が炊飯器2側に移動するように駆動し、これにより移動アーム22と共に載置台32が洗米器1側から炊飯ケース26側に向けて水平移動する。ステップ11で、載置台32が炊飯ケース26内に入ったか否かを判別し、載置台32が炊飯ケース26内に入っていなければ、ステップ10に戻り、水平移動モータ20の駆動を続行し、載置台32の炊飯ケース26側への水平移動を続ける。載置台32が炊飯ケース26内に入ってれば、ステップ12に進み、水平移動モータ20を停止する。これにより、炊飯内釜27が載置された載置台32が炊飯ケース26内に入り、蓋体35によって炊飯ケース26の開口部30が閉塞される。
【0020】
なお、載置台32が炊飯ケース26内に入ったか否かの判別は、例えばリミットスイッチ等の位置センサによって載置台32の水平移動位置を検出することにより、或いは水平移動モータ20の回転数を検出することにより、行われる。
ステップ13で、ソレノイド54の作動を停止する。これにより、ソレノイド上蓋47が下がって、上蓋47が炊飯内釜27の上端開口を塞ぐ。
次に、ステップ14で、炊飯コンロ28が点火され、炊飯が開始される。
なお、前記実施の形態によれば、案内筒39を選択した炊飯器2に対応する位置に昇降させ後(ステップ3〜ステップ5)、炊飯内釜27を洗米槽5の排出口9下方に水平移動させている(ステップ6〜ステップ8)が、これに代え、案内筒39を選択した炊飯器2に対応する位置に昇降させると同時に、炊飯内釜27を洗米槽5の排出口9下方に水平移動させるようにしてもよい。
【0021】
【発明の効果】
本発明によれば、作業者が炊飯器2側の炊飯内釜27をエレベータ機構の昇降台に載せたり、エレベータ機構の昇降台の炊飯内釜27を炊飯器2側に戻すような面倒がなくなるし、また洗米器1側で、炊飯内釜27を昇降動作させる手間を省略でき、炊飯作業を手間を要さず簡単かつ迅速になし得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す正面断面図である。
【図2】同側面断面図である。
【図3】同動作説明用のフロチャートである。
【図4】同動作説明用のフロチャートである。
【符号の説明】
1 洗米器
2 炊飯器
5 洗米槽
26 炊飯ケース
27 炊飯内釜
30 開口部
32 載置台
35 蓋体
39 案内筒
43 水平移動手段
Claims (3)
- 貯米槽(3)の下方に洗米槽(5)を備えた洗米器(1)の側方下方に、上下方向複数段の炊飯器(2)が設けられ、炊飯器(2)側から炊飯器(2)の炊飯内釜(27)を洗米器(1)側に移動し、洗米器(1)側の洗米槽(5)の排出口(9)から洗米を落下させて炊飯内釜(27)に供給した後、炊飯内釜(27)を炊飯器(2)側に戻して、炊飯するようにした炊飯装置において、
前記炊飯内釜(27)を、炊飯器(2)側と洗米器(1)側との間で水平移動させる水平移動手段(43)が設けられ、炊飯内釜(27)に洗米を供給するときに、洗米器(1)の排出口(9)から落下した洗米を炊飯内釜(27)に案内する案内筒(39)が設けられ、
案内筒(39)は、前記貯米槽(3)及び洗米槽(5)に上下移動自在に外嵌されると共に、洗米槽(5)に外嵌するように設けられた保持筒(40)に上下移動自在に内嵌保持されていることを特徴とする炊飯装置。 - 前記案内筒(39)の外周の一部に上下方向にラック(41)が形成され、保持筒(40)に、ラック(41)に対応して長孔(44)が設けられ、ピニオン(42)がこの長孔(44)を通してラック(41)に噛み合わされ、ピニオン(42)を案内筒モータにより正逆回転することによって、案内筒(39)が、洗米槽(5)から炊飯内釜(27)に向けて出退移動調整自在に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の炊飯装置。
- 前記炊飯器(2)の炊飯ケース(26)の洗米器(1)側の側壁に、開口部(30)が設けられ、炊飯内釜(27)を載置する載置台(32)が、前記炊飯ケース(26)の開口部(30)を通して炊飯ケース(26)内と洗米器(1)側とに移動自在に設けられ、該載置台(32)に、該載置台(32)が炊飯ケース(26)内に移動したとき前記炊飯ケース(26)の開口部(30)を開閉自在に塞ぐ蓋体(35)が設けられ、前記水平移動手段(43)が、前記炊飯内釜(27)を載置した載置台(32)を、炊飯ケース(26)内と洗米器(1)側との間で水平移動させるように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の炊飯装置。
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