JP3709682B2 - スライド式卓上切断機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スライド式卓上切断機の摺動部材を覆う圧縮性の良いべローズの形状に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のスライド式卓上切断機の摺動部材を覆うべローズの形状は特開平6−297401号公報に開示されている。通常べローズの用途は、摺動部材の外周を覆い軸心と平行に伸縮自在とし、軸の防塵や接触防止の働きに用いる。
【0003】
従来のべローズ53は図8に示す形状であり、これを形成するには一般的にブロー成形により製造される。この製造工程について図9〜図13により説明する。初めに図9に示すよう高温で半凝固化したポリエチレン等の樹脂のパイプ状素材50が射出される。次に、図10に示す鋼鉄製で常温の型51と型52とで挾み込みエア口54より空気を流し込み内部の圧力Pを高めていく。これにより素材50が膨れ上がり型51、52に接触する。以後の説明は型51、52とも同様の変化となるので、型51側の変化についてのみ説明する。素材50は型51に接触し冷されるため半凝固状態から凝固状態に変化していく。続いて、図11に示すように型51に接触状態であっても圧力Pにより素材50は型51の谷部51cに向かって伸びていく。さらに、図12の過程を経て図13に示す最終形状となり完全な凝固状態となる。このときべローズ53の厚さにはむらがあり、図14のようにべローズ53の内側谷部53aが厚く(T1)外側山部53cが薄く(T2)なる。
【0004】
また、べローズ53の最小圧縮寸法は、図15に示すように、べローズ53の厚い内側の谷部53a(T1)が重なりあった厚さとなり、
最小圧縮寸法=内側の厚さ(T1)×2×谷数 となる。
【0005】
たとえば、5山での圧縮寸法は図15に示すbとなる。従って、摺動部材の外周をべローズ53で覆い、軸心と平行に軸を摺動させる場合は、軸長さはべローズ53の最小圧縮寸法分を付加した長さとする必要があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、摺動部材の前後をべローズで覆うスライド式卓上切断機の摺動部材の長さは、べローズのない状態に前後各々のべローズ最小圧縮寸法分を付加した長さとなり、この長さが大きいほど製品が大きくなり重量も増すため、運搬性が劣るばかりでなく、原価高となってしまう。
【0007】
上記従来のべローズ形状で、上記したべローズの最小圧縮寸法を少なくしようとした場合、べローズの厚さを薄くするか、べローズの山高さを高くし山数を少なくするしかなかったが、これにもブロー成形できる厚さの限界や、山高さを高くすることにより製品の高さが増し大形化するという問題があった。
【0008】
本発明の目的は、上記した従来の問題を改善し、べローズを使用したスライド式卓上切断機において、製品の軽量化、小形化を図ることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、加工材を載置するベースにホルダを介して複数本の摺動部材を前後摺動自在に保持し、該摺動部材の前端にベース上面に対し上下揺動自在な切断刃物部を連結し、後端に該摺動部材の抜け止め用のサポートを設けたスライド式卓上切断機において、前記ホルダと前記サポート間及び該ホルダと前記切断刃物部ホルダ間の各々の摺動部材外周を該摺動部材の摺動方向と垂直に連続する複数の谷部と山部を有する山形状を形成し、該摺動部材の摺動方向と平行に伸縮自在で谷部が厚く山部が薄い形状をしたべローズで覆い、該べローズの谷部を伸縮方向に平行な同一線上に重ならないよう前記摺動部材内側の谷高さに高低差を設けることにより達成される。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態をを図1〜図7を用いて説明する。図1はべローズの形状を示す断面図、図2は図1のべローズを圧縮したときの状態を示す断面図、図3は卓上スライド式切断機の側面図、図4は図3の背面図、図5は切断機における加工材切断時の部分側面図、図6は図3の部分上面図、図7は図6のA−A線断面図である。
【0011】
図において、ベース1上面に加工材2を支持するフェンス3を固定する。ベース1にはターンテーブル4が嵌合し、ターンテーブル4はベース1に挾持され、水平方向へ回動自在となっている。グリップ23はターンテーブル4の側面にねじ嵌合し、グリップ23を回すことによりベース1の側面を押圧し、ターンテーブル4の回動を規制する。ターンテーブル4後端にホルダシャフト6を設け、ホルダシャフト6の軸心はターンテーブル4上面とほぼ一致するように位置させている。このホルダシャフト6でターンテーブル4とホルダ7を連結している。ターンテーブル4にはホルダシャフト6を中心とする長穴26が形成され、長穴26にレバー8を挿通し、かつホルダ7にねじ嵌合している。レバー8を緩めると、ホルダ7はホルダシャフト6を支点として、長穴26の範囲内で傾斜自在となり、レバー8を締め付けると、ホルダ7を任意位置で固定することができる。直角切断の状態(ホルダ7がターンテーブル4に対し直角に立設した状態)において、ホルダ7上方にターンテーブル4上面に対し平行な貫通孔7aを2ヵ所穿設し、この貫通孔7a内に図示しない摺動保持部材を設け、貫通孔7a内に左右に並列した摺動部材となる2本のガイドバー9をそれぞれ挿通する。ガイドバー9は前記摺動保持部材によりターンテーブル4上面に対し平行に、かつ前後方向に摺動する。ガイドバー9の前端には切断刃物部ホルダ10、後端にガイドバー9の抜け止め用のサポート11が設けられている。ホルダ7と切断刃物部ホルダ10、ホルダ7とサポート11間には各々べローズ12が連結され、ホルダ7前後のガイドバー8を覆っている。べローズ12はガイドバー8の前後摺動に伴い、ガイドバー8の軸心と平行に伸縮する。
【0012】
さらに、ホルダ7側面に設けたノブ13はガイドバー9の摺動を固定するものである。切断刃物部ホルダ10には、切断刃物部14がヒンジシャフト15によりターンテーブル4上面に対し上下揺動自在に軸支され、スプリング25により上方に付勢されている。切断刃物部14には図示しない上・下限位置を規制する各ストッパー、モーター16、のこ刃30及び切断刃物部14を押し下げるハンドル17を備えている。また切断刃物部14にはモーター16からのこ刃30へ動力を伝達するため、図示しないが、ベルトやギヤなどの動力伝達機構を有している。なお、切断刃物部ホルダ10の揺動支点とのこ刃30の軸間の距離は、常に一定に保たれている。
【0013】
次に、切断方法について説明する。小物の加工材2をフェンス3に対し、直角に切断する場合、図1の状態で、ノブ13で切断刃物部ホルダ10の前後摺動を規制し、加工材2をフェンス3面に押しあて固定し、ハンドル17により、切断刃物部14を押し下げて直角切りを行なう。
【0014】
フェンス3面に対し、角度をつけて切断する場合には、グリップ23を緩め、ターンテーブル4を回動させ、フェンス3とのこ刃30の角度を所定位置にあわせグリップ23を締めて、ターンテーブル4の位置を固定する。切断作業は前記直角切りの場合と同じである。
【0015】
また、直角切り、角度切りで幅の広い加工材を切断する場合には、フェンス3面に加工材2を押しつけ固定したあと、ノブ13を緩め、ハンドル17で手前側に引くと、切断刃物部ホルダ10、サポート11、ガイドバー9及び切断刃物部14は一体となって前方に移動する。図3のように、ハンドル17を押し下げ切込みを与えたあと、後方に切断刃物部14を摺動させながら切断を行う。切断後、押し下げていた力を弱くすれば、スプリング25により、切断刃物部14が上方に押し上げられる。
【0016】
さらに、傾斜切りの場合は、レバー8を緩め、ホルダ7を傾斜回動させ、ターンテーブル4上面とのこ刃30との傾斜角を所定位置に合わせた後、レバー8を締めホルダ7を固定する(図4参照)。次に、前述した直角切り、角度切り等の手順により切断すれば良い。
【0017】
次に運搬時について説明する。運搬時は通常ベース1、または、サポート11とハンドル17を両手で持って移動する。このとき、ガイドバー9の摺動をノブ13で固定し製品単体の動きを止める。
【0018】
上記構成において、べローズ12の形状について説明する。べローズ12の形状を図1に示す。べローズ12はガイドバー8の軸心側の谷高さを深い谷部12a、山部12c、浅い谷部12b、山部12cと交互に高低差を設け連ならせた形状とする。このときのべローズ12の厚さは、従来のブロー成形の製造工程で説明したように、べローズ12の厚さにはむらがあり、図2のように、べローズ12内側の深い谷部12aが一番厚く(Ta)、次に浅い谷部12bが厚く(Tb)、外側の山部12cが一番薄く(Tc)となる。また、ガイドバー8の軸心との平行線上で、かつべローズ12の浅い谷部12b位置における深い谷部12aと山部12cをつなぐべローズ12の厚さはTaよりも薄く、Tcよりも厚いTdとなる。
【0019】
べローズ12単品の圧縮状態を図2に示す。べローズ12の最小圧縮寸法は、従来のように厚さが最大となるべローズ53の内側の谷部53a(T1)が重なり合わないように、べローズ12内側の谷部に高低差を設けることで、ガイドバー8軸心との平行線上で、かつべローズ12の浅い谷部12b位置での厚さが累積された寸法となり、最小圧縮寸法=浅い谷部の厚さTb×2×浅い谷部の谷数+厚さTd×2×深い谷部の谷数 となる。
【0020】
たとえば、5山での圧縮寸法は図2に示すaとなり、図2に示す従来の圧縮寸法bと比較しても分かるように圧縮寸法は少なくできる。べローズ12全体の圧縮寸法は図3に示すAとなる。この圧縮寸法が少なくなればなるほど製品は小さく、重量も少なく軽量化ができ、運搬性が優れるばかりでなく、原価を低くすることができる。
【0021】
【発明の効果】
本発明によれば、従来のように厚さが最大となるべローズ内側の谷部が重なり合わないように、べローズ内側の谷部に高低差を設けることで、べローズの同じ外形寸法の範囲内で圧縮寸法を従来品よりも少なくし、摺動部材を短くすることができ、製品を小形化することで軽量化ができ、運搬性が優れるばかりでなく、原価を低くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態となるべローズの断面図である。
【図2】図1でべローズを圧縮したときの状態を示す断面図である。
【図3】スライド式卓上切断機の側面図である。
【図4】図3の背面図である。
【図5】加工材切断時の部分側面図である。
【図6】図3の部分上面図である。
【図7】図6の摺動部A−A断面図である。
【図8】従来のべローズを示す断面図である。
【図9】べローズの製造工程を示す部分斜視図である。
【図10】べローズの製造工程を示す部分図である。
【図11】べローズの製造工程を示す部分図である。
【図12】べローズの製造工程を示す部分図である。
【図13】べローズの製造工程を示す部分図である。
【図14】図8の部分断面図である。
【図15】図14のべローズを圧縮したときの状態を示す断面図である。
【符号の説明】
7…ホルダ、9…ガイドバー、10…切断刃物部ホルダ、12…べローズ、12a…深い谷部、12b…浅い谷部、12c…山部。
Claims (1)
- 加工材を載置するベースにホルダを介して複数本の摺動部材を前後摺動自在に保持し、該摺動部材の前端にベース上面に対し上下揺動自在な切断刃物部を連結し、後端に該摺動部材の抜け止め用のサポートを設けたスライド式卓上切断機において、前記ホルダと前記サポート間及び該ホルダと前記切断刃物部ホルダ間の各々の摺動部材外周を該摺動部材の摺動方向と垂直に連続する複数の谷部と山部を有する山形状を形成し、該摺動部材の摺動方向と平行に伸縮自在で谷部が厚く山部が薄い形状をしたべローズで覆い、該べローズの谷部を伸縮方向に平行な同一線上に重ならないよう前記摺動部材内側の谷高さに高低差を設けたことを特徴とするスライド式卓上切断機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34251597A JP3709682B2 (ja) | 1997-12-12 | 1997-12-12 | スライド式卓上切断機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34251597A JP3709682B2 (ja) | 1997-12-12 | 1997-12-12 | スライド式卓上切断機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11170204A JPH11170204A (ja) | 1999-06-29 |
JP3709682B2 true JP3709682B2 (ja) | 2005-10-26 |
Family
ID=18354348
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34251597A Expired - Fee Related JP3709682B2 (ja) | 1997-12-12 | 1997-12-12 | スライド式卓上切断機 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3709682B2 (ja) |
-
1997
- 1997-12-12 JP JP34251597A patent/JP3709682B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH11170204A (ja) | 1999-06-29 |
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