JP3709549B2 - 生体用巻貼着テ−プの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、身体の疲労や障害を生ずる患部やこれに対応するつぼ部に貼着して治療する生体用巻貼着テ−プの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、打撲、捻挫、突指などの治療や予防にテ−ピングが行われて来た。こうした捻挫などは広く筋肉疲労等に起因するものと考えられるが、このような疲労や各種障害の予防、回復のためなどに、その患部やこれに対応するつぼ部に細幅のテ−プを、並列的に一定の法則に基づいて貼付し、その予防、回復などの治療を行うものが見られるようになった。
【0003】
これは、細幅のテープで従来のテーピングテープと同様に貼着部分を保護すると共に、筋肉の過緊張や過弛緩によって起こされる各種の疾患に対して、上記細幅のテープが適度の緊張と弛緩を与え、これにより適正な筋緊張をもたらして疲労回復の治療等を行うものである。
この治療法では、広幅のテ−プを裂いて細幅のテ−プを作り、この細幅のテ−プを患部等に適当な間隔を置いて一本一本並べるように貼付しているので、その作業が極めて煩雑である。また、同じような幅の細幅のテ−プを作ることが難かしいし、テ−プの基材も同じ幅で裂くことができるようなものに限られており、これを使用しての処置も手早く、容易に行うことができなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、このような細幅の粘着テ−プの貼付けによる処置をスム−ズに行うことができるようなテープを提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、基材の一面に粘着剤層を形成した粘着テ−プを巻芯に巻回しておき、これを付着防止剤を塗布または浸漬付与させた状態の切断刃によって複数本の細幅な巻テープが並列されるように分割し、この細幅巻テープを疲労や障害を生ずる患部や、この患部に対応して存在するつぼ部に巻戻しながら貼着することにより、スム−ズな治療ができるようにする。
【0006】
【発明の実施の態様】
基材1の一面に粘着剤層2を形成している。上記基材には、アセテ−トクロス、レ−ヨンアセテ−トクロス、綿クロス、ポリエステルクロス、その他のクロスや、ポリ塩化ビニ−ル、ポリエステル、ポリエチレンその他のプラスチックフイルム、不織布、紙、これらの複合材料などを用いることができる。そして、その長さ方向の伸びが好ましくは約1〜20%程度の比較的伸びの少ないもので、皮膚に馴染むような適度の柔軟性を有するものが好ましい。また、基材の幅方向に手切れ性を有するものでは、後記するように粘着テ−プを貼付するときに適当な長さに切断することが一層便利にできる。
この基材は後記するように細幅に分割され、約2〜8mm程度、通例約3〜6mm程度にされる。
上記粘着剤層2の粘着剤には、ゴム系、アクリル系、シリコン系その他の適宜の粘着剤を使用することができるが、皮膚に対して良く付着し、かぶれを生じないようなものが好ましい。
【0007】
こうした粘着テ−プ3は適当な太ささの巻芯4に巻回され、後記するようにその幅方向に間隔を置かないで隣接するような状態で複数本を並列して巻回するように分割する。図1に示すものは、粘着テ−プ3の幅を4mmとし、これの15本を円筒状の巻芯4の上に間隔を置かずに並列させて巻回している。
【0008】
こうした生体用巻貼着テ−プ5は、広幅の粘着テ−プを巻芯の上に巻回しておき、この巻回された粘着テ−プの部分を切断刃によって4mm幅の15本の粘着テ−プに分割するようにして作ることができる。更に広幅の粘着テープを巻芯に巻回したものでは、細幅の粘着テープ15本毎に巻芯まで切断すれば、生体用巻貼着テ−プを効率的に製造することができる。
この切断刃による分割は、上記巻芯を回転させながら、カミソリ刃や丸刃その他の切断刃によって行なうことができ、このときに切断刃にシリコン液その他の付着防止剤を塗布したり、付着防止剤中に上記切断刃の一部を浸漬させる等して付着防止剤を付与させるようにすれば、切断を一層スム−ズに行なうことができる。
【0009】
この生体用巻貼着テ−プ5は、例えば2本置きに3本の粘着テ−プ3の端部6を剥がし(図4)、この3本の端部6を同時に患部やつぼ部の隅の部分に貼付けて、同時にこれを巻戻しながら、患部に貼って行くと、該テ−プがテ−プ幅の2倍の間隔7を置いて平行している状態にキチンと貼付けることができるので適当な長さで各粘着テ−プを適宜切断し、同様にして2本置きに4本の粘着テ−プ3を同時に貼付ければ、7本の粘着テ−プ3も容易に平行状態に貼付けることができ、しかも貼付する際に粘着テ−プを引伸ばすようなこともなくほぼ本来の長さで貼付けることができる(図5)。また、1本置きや、貼付する位置などに応じ、場合によっては7本の粘着テ−プ3を同時に平行的に貼付することもよい。
こうして平行的に貼付された細幅の粘着テ−プは、患部やつぼ部の筋肉等に緊張と弛緩の作用を並行的に与え、こうした力学的負荷作用によって疲労を解消し、疲労を回復することができる。また、痛みや内部疾患の治癒を図ることができる。
【0010】
また、上記の如く患部等に平行状に粘着テ−プを貼付けた上から、同様にしてこれに直交したり、適度の角度で交叉するように更に複数本の粘着テープを平行状に貼付けると、一層良好な効果が得られることがある。図6に示すものでは、図5に示すものの上に3本ずつ平行に9本の細幅の粘着テープを貼付している。
この粘着テープを平行状に貼付ける場合、上記した3本とか4本の他、同時に処理可能な適宜の本数を上記に準じて同時に巻戻しながら患部等に貼付して行くことができるし、上記の如く、2本置きではなく、1本置き、3本置きなど適当な本数を置いてテ−プ間の間隔を調整しながら平行状に巻戻すこともできる。
【0011】
このように同時に複数本を巻戻すときには、図7に示すように、この1本の粘着テ−プの一部を切って、同時に巻戻す複数本の粘着テ−プ3の端部6からやゝ内側に、上記複数本の粘着テ−プ3に渡るように上から補助テープ8を仮着し、各粘着テ−プの端部6を各々剥して巻戻せばこの補助テ−プ8によって各細幅の粘着テ−プ3がばらばらになることがなくて(図8)、更に容易に平行状態に貼付けることができ、患部への貼付けが終ったら、この補助テ−プ8を剥すようにすればよく、場合によってはそのまま貼付けた状態にしておいてもよい。
【0012】
この生体用巻粘着テ−プは、上記の如く複数本を同時に巻き戻すだけでなく、その1本の細幅の粘着テープ3を巻戻しながら、患部に適当な間隔9を置くようにしてスパイラル状に巻付けて行くこともできる(図9)。
さらに、これに交叉するようにして同様にスパイラル状に巻付けて行くと、更に一層の効果を得ることができるようになる(図10)。
【0013】
【発明の効果】
本発明は上記したように、巻芯に複数本が平行して巻回してある貼着テープの複数本を間隔を置いて同時に巻戻すことができるので、この巻戻した粘着テープを手間を要さず患部等に平行状態にキチンと所定の方向に向けて貼付けることができるし、1本の粘着テープを巻戻しながら患部等にスパイラル状などに容易に貼付けることもできる。そして、こうして貼付した平行する細幅の粘着テープによって疲労回復、障害の回復など良好な効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例を示す斜視図である。
【図2】 図1の正面図である。
【図3】 図1の一部省略拡大断面図である。
【図4】 図2の粘着テープを2本置きに3本巻き戻した状態の説明図である。
【図5】 粘着テープを平行状態に患部に貼付けた状態の説明図である。
【図6】 図5のものに交叉する状態に更に粘着テープを平行状態に貼付けた状態の説明図である。
【図7】 図2のものの更に他の使用例の説明図である。
【図8】 図7の粘着テープを巻戻した状態の説明図である。
【図9】 粘着テープをスパイラル状に患部に貼付けた状態の説明図である。
【図10】 図9のものに交叉する状態に更に粘着テープをスパイラル状に貼付けた状態の説明図である。
【符号の説明】
1 基材
2 粘着剤層
3 粘着テ−プ
4 巻芯
6 粘着テープの端部
7、9 間隔
8 補助テープ
Claims (1)
- 広幅のテ−プ状の基材の一面に粘着剤層を形成し、この粘着テ−プを巻芯に巻回し、疲労や障害を生じる患部や該患部に対応するつぼ部に貼着して治療が行えるよう上記巻回された粘着テ−プを付着防止剤を塗布または浸漬付与させた状態の切断刃によって複数本の3〜7mmの細幅な巻テ−プが一つの巻芯に並列されるように分割する生体用巻貼着テ−プの製造方法。
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JP25926595A JP3709549B2 (ja) | 1995-09-12 | 1995-09-12 | 生体用巻貼着テ−プの製造方法 |
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Publications (2)
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JPH0975422A JPH0975422A (ja) | 1997-03-25 |
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1995
- 1995-09-12 JP JP25926595A patent/JP3709549B2/ja not_active Expired - Fee Related
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