JP3708191B2 - 画像処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ファクシミリ、スキャナ、ディジタルコピーなどのディジタルデータの画像処理装置であり、特に2値化された画像を任意の倍率で拡大、縮小する画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の2値化された画像の拡大、縮小機能を有する画像処理装置では、縮小時には縮小率に応じた間隔で間引き処理し、また拡大時には整数倍拡大した後に縮小時と同一処理により拡大率に応じた周期により間引き処理して任意倍率の拡大縮小処理が行われていた。特開平6−164896号にはこの技術が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した従来の技術では、入力画像データにかかわりなく、周期的に間引き処理が行われるため、入力画像の文字部についてはスムージィングされた画像がえられるが、ハーフトーン化された中間調部ではノイズが増加し、階調の再現性が失われる。また縮小時には黒細線が消去され再現性が失われるという問題が発生していた。
【0004】
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、2値化された画像を任意倍率で拡大縮小処理ができ、文字部は拡大時スムージィングされ、また縮小時には黒細線が保存され、またハーフトーン化され中間調部は拡大縮小率の値によってノイズ等の障害が発生せずに中間調の階調再現性が保持される画像処理装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像処理装置においては、2値画像データに対して拡大時にはスムージィング処理をし、縮小時には黒細線を消去しない処理をする。拡大縮小倍率を設定し、これより投影係数を生成し、この投影係数と2値画像データにより出力画像に投影された入力黒画素の割合に応じた多値化投影画素データを生成する。また2値画像データの像域を判定し、文字画像の場合はスムージィング処理または黒細線消去防止処理した画像データとし、中間調画像の場合は多値化投影画像データとし、この両データを合成し、誤差拡散処理により中間調を含む2値化データに変換する。
この本発明によれば、2値画像を任意の倍率で拡大縮小処理ができ、文字部は拡大時スムージィングされ、縮小時には黒細線が保存され、中間調部は拡大縮小の値によってノイズ等が発生せずに中間調の階調再現性が保持される。
【0006】
【発明の実施の形態】
請求項1の発明では、画像メモリより2値画像データを入力し、この画像データの所定のエリア内を参照して文字画像と中間調画像を判別する像域判別手段と、前記画像メモリより2値画像データを入力し、拡大処理時に入力画素の中心が投影された出力画素とその周囲にスムージィング画像データを発生させ、縮小時に出力画像に投影された黒細線の保存処理を実施する文字補正処理手段と、入力画像に対する出力画像の設定倍率に従って入力画素の出力画素への投影の割合を示す投影係数を発生する制御手段と、この投影係数と前記画像メモリより入力した2値画像データにより出力画素に投影された入力黒画素の割合に応じて多値した投影画像データを生成する投影処理手段と、前記像域判別手段の出力データに基づいて文字画像の場合前記文字補正処理手段の出力データを入力し、中間調画像の場合前記投影処理手段の出力データを入力し、これらを多値画像に合成する合成手段と、この合成手段から出力されるデータの誤差拡散処理を行う誤差拡散処理手段とを備える。
【0007】
本発明では、文字補正処理手段により拡大時にはスムージィング処理が実施され、縮小時には黒細線を消去しない処理が実施される。制御手段より設定拡大縮小倍率によって投影係数が生成され、投影処理手段はこの投影係数と2値画像データにより出力画素に投影された入力黒画素の割合に応じて多値化投影画像データを生成する。像域判別手段は入力した2値画像の所定エリア内を参照して文字画像と中間調画像を判別し、合成手段は、この判別に従って文字画像の場合は文字補正処理手段の2値データを入力し、中間調画像の場合は投影処理手段の多値画像を入力し、2値データは多値データの最上レベルと最下レベルに設定することにより両データを合成し、この多値合成データを誤差拡散処理により中間調を含む2値化データに変換して出力する。
【0008】
これにより入力画像データのハーフトーン部は投影処理が施され多値化され、このように多値化された投影画像の局所的反射は入力2値画像の局所的反射率に一致する。このように局所的反射率が保存された多値データを誤差拡散処理することによって得られるハーフトーン画像はノイズの発生も極めて少なく、階調の再現性が保存される。また文字部は拡大処理の場合スムージィング補間データが拡大挿入され、縮小処理の場合黒細線が保存される。
【0009】
請求項2の発明では、請求項1の発明において、前記像域判別手段の判別結果を格納する判別結果メモリと、前記文字補正処理手段の出力データを格納する文字画像メモリと、前記投影処理手段の出力データを格納する投影画像メモリとを備え、前記制御手段は前記投影画像メモリに格納するデータの投影アドレスを生成すると共に前記判別結果メモリと前記文字画像メモリに投影アドレスに対応した文字アドレスを生成する。
【0010】
本発明では、投影画像メモリの投影アドレスを制御手段で生成すると共にこの投影アドレスに対応した文字アドレスを判別結果メモリと文字画像メモリに発生するので、どのような倍率においても投影画像データと文字画像データの位置は一致し、像域判別が誤判断をした場合においても画質劣化を最小に押さえることができる。
【0011】
請求項3の発明では、請求項2の発明において、前記制御手段は、設定倍率の主走査倍率から入力される画素の主走査方向の位置を表す格子点が出力画素に投影される主走査格子点を求め、この値より前記投影係数の主走査方向の主走査投影係数と、その主走査格子点の出力画素上の位置を表す主走査投影アドレスと、入力画素の主走査方向の中心が投影される位置の主走査方向の出力画素のアドレスに基づく主走査文字アドレスを発生し、さらに設定倍率の副走査倍率から入力される画素の副走査方向の位置を表す格子点が出力画素に投影される副走査格子点を求め、この値より前記投影係数の副走査方向の副走査投影係数と、その副走査格子点の出力画素上の位置を表す副走査投影アドレスと、入力画素の副走査方向の中心が投影される位置の副走査方向の出力アドレスに基づく副走査文字アドレスを発生する。
【0012】
本発明では、主走査倍率から主走査格子点を求め、これに基づき主走査投影係数、主走査投影アドレス、主走査文字アドレスを求め、副走査倍率から副走査格子点を求め、これに基づき副走査投影係数、副走査投影アドレス、副走査文字アドレスを生成するので、投影アドレスと文字アドレスの表す投影画像データと文字画像データの位置は一致し、画像劣化を少なくする。また主走査方向、副走査方向共独立にアドレスを生成できるので、スムージィング補間データの挿入と黒細線保存処理は主走査方向と副走査方向に独立動作し、一方向が拡大、他方向が縮小の場合においても、それぞれスムージィング補間と、黒細線の保存処理が実施され、文字の再現性が向上する。
【0013】
請求項4の発明は、請求項2の発明において、前記投影処理手段は、前記投影画像メモリの出力画像の初期レベルを白レベルとし、入力画素が黒の場合、その画素の投影アドレスで示される出力画素について投影係数により算出される投影面積に応じた多値レベルにする。
【0014】
本発明では、投影処理手段において、出力画素の初期レベルを白レベルとし、入力画素が黒レベルの場合、出力画素に投影係数によって算出される投影面積に応じたレベルを得る。1つの出力画素には複数の入力画素より黒を投影されることもあるので、この場合は、これらの黒画素による投影面積を積算した値に応じた多値レベルとなる。このようにして2値画像の入力画像を多値化画像に変換できる。
【0015】
請求項5の発明は、請求項1の発明において、前記合成手段は、像域判別結果が文字画像であり、かつ前記文字補正処理手段の出力データが黒である場合、合成多値出力レベルを最小レベルとし、像域判別結果が文字画像であり、前記文字補正処理手段の出力データが白である場合、合成多値出力レベルを最大レベルとし、また像域判別結果が中間調画像である場合、前記投影処理手段の投影画像データを出力する。
【0016】
本発明では、文字補正処理手段から出力される2値画像と投影処理手段から出力される多値画像を合成する場合、2値画像の白レベルを多値画像の最大レベルとし、2値画像の黒レベルを多値画像の最小レベルとすることにより2値画像と多値画像を多値画像に合成することができる。
【0017】
請求項6の発明は、請求項1の発明において、前記文字補正処理手段は、前記画像メモリより2値画像データを入力し、拡大処理時に入力画素の中心が投影された出力画素を文字中核画素とし、その周辺に補正用のスムージィング補間画素を設け、これら両画素を表すアドレスを文字アドレスとし、主走査方向のスムージィング補間画素の主走査文字アドレスが、前回書き込みの文字中核画素の主走査文字アドレスと同一になる場合は、その主走査方向のスムージィング補間画素の画像メモリへの書き込みを禁止し、また、副走査方向のスムージィング補間画素の副走査文字アドレスが前回書き込みの文字中核画素の副走査文字アドレスと同一になる場合は、その副走査方向のスムージィング補間画素の画像メモリへの書き込みを禁止する。
【0018】
本発明では、主走査方向のスムージィング補間画素の主走査文字アドレスが前回書き込みした文字中核画素の主走査文字アドレスと同一になる場合は、そのスムージィング補間画素が出力画素を格納する画像メモリに書き込まれることを禁止する。拡大率が小さい場合、スムージィング補間画素が前回書き込んだ文字中核画素と重なる場合が生じる。文字中核画素は入力画素を投影したものであり、スムージィング補間画素は文字中核画素を元に推定した画素であるので、これを消去し文字中核画素を残すことにより画質が向上する。これは副走査方向のスムージィング補間画素についても同様である。
【0019】
請求項7の発明では、請求項1の発明において、前記文字補正処理手段は、前記画像メモリより2値画像データを入力し、入力画素の中心が投影された出力画素を文字中核画素とし、入力画像の所定エリア内の主走査方向の前回の注目画素を含む参照画素パターンと細線パターンが一致し、かつ主走査倍率が1未満である場合、今回の注目画素に対応する文字中核画素の画像メモリへの格納を禁止し、入力画像の所定エリア内の副走査方向の前回の注目画素を含む参照画素パターンと細線パターンが一致し、かつ副走査倍率が1未満である場合、今回の注目画素に対応する文字中核画素の画像メモリへの格納を禁止する。
【0020】
本発明では、入力画素の前回の注目画素が細線パターンに一致して黒細線を構成しており、前回の注目画素の文字中核画素は黒となっている。今回の注目画素の文字中核画素は縮小処理であるため前回の中核画素と重なる場合が生じる。このとき今回の文字中核画素が黒であれば問題ないが白の場合、黒細線を消してしまう。このため今回の文字中核画素が出力画素を格納する画像メモリへ書き込まれることを禁止する。これにより縮小時の黒細線の消去を防止し画質の低下を防ぐ。これは主走査方向および副走査方向の両方向について成り立つ。
【0021】
請求項8の発明では、請求項5の発明において、前記誤差拡散処理手段への入力データが最小レベルである場合は黒レベルを、また最大レベルである場合は白レベルを出力し、その他の場合は誤差拡散処理手段の出力データを出力する白黒強制回路を設ける。
【0022】
本発明では、誤差拡散処理手段で処理される前に入力データの最小レベルを黒レベルに最大レベルを白レベルにし、文字画像の2値画像を再現し、その他のレベルのデータは誤差拡散処理手段で中間調の2値化データとする。2値化データの最小レベルと最大レベルは合成手段で文字画像の2値化データを多値化したものであり、これを元の2値化データに戻すことにより文字画像データを鮮明に2値化データとすることができる。全てのデータを誤差拡散処理手段を通すと白または黒データが中間調データとなることがあるので、これを防止して鮮明な文字画像を得る。
【0023】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明の一実施の形態による画像処理装置の概略を示すブロック図である。1は2値画像データの入力、2は画像入力データを複数ライン記憶する画像メモリ、3は画像メモリ2より読み出される4×4画素の所定エリアを参照し、注目画素がハーフトーン(中間調)か文字であるかを1画素毎に判定し、像域判別結果を画像処理のタイミングに合わせて出力する像域分離回路であり、所定エリアの特徴によりハーフトーンか文字かを判別する像域判別回路4と、判定結果を後述する制御回路15からのアドレスにより書き込み制御する判別データ書き込み制御回路5と、判別結果を記憶する判別結果メモリ6を備えている。
【0024】
7は画像メモリ2の4×4画素を読み出し、所定エリアを参照し拡大設定時はスムージィング処理をし、縮小設定時は黒細線を保存する処理を行い、後述する投影処理回路に同期して文字補正処理結果データを出力する文字補正処理回路であり、所定エリア内の画素が黒細線であるかを判別する黒細線判別回路8と、所定エリア内の画素よりスムージィング補間データを発生するスムージィング処理回路10と、黒細線判別結果と制御回路15からの文字アドレスによりスムージィング補間データの書き込みを制御する文字データ書き込み制御回路9と、スムージィング処理または黒細線処理をした文字データを記憶する文字画像メモリ11とを備えている。
【0025】
12は設定倍率により入力画像の注目画素の出力画素への投影データを出力する投影処理回路であり、注目画素と後述する投影係数から注目画素の出力画素への投影データを求め、対応する注目画素が複数あれば、それらの投影値の積算値を求めて投影された黒画素の面積率から多値化投影データを演算する投影データ演算回路13と、この投影データを格納する投影画像メモリ14からなる。制御回路15は主走査倍率入力16と副走査倍率入力17より指定された倍率により入力画素の出力画素への投影面積を算出する投影係数を投影データ演算回路13へ出力すると共に、投影画像メモリ14への投影アドレス、判別結果メモリ6と文字画像メモリ11への文字アドレスを発生する。
【0026】
18は像域判別結果データと文字画像処理結果データと投影画像データにより多値化画像データを合成する画像信号合成回路、19は画像信号合成回路18により合成された多値画像データを誤差拡散処理し1ビットの2値画像データを出力する誤差拡散処理回路であり、入力画像信号を過去の誤差データにより補正する画像信号補正回路20、この補正結果を2値化する2値化回路21、この2値化結果と前記補正結果より誤差を求める誤差演算回路22、この誤差データを以降の処理画素に分配し、現処理画素の誤差データを求める誤差分配集積回路23、誤差データを記憶する誤差メモリ24とを備えている。25は誤差拡散入力データのレベルが最小レベルの場合、2値化回路21の出力を強制的に黒にし、最大レベルの場合は強制的に白にし、その他の場合は2値化回路21の出力をそのまま出力する白黒強制回路である。
【0027】
以上のように構成した装置の動作について説明する。図2〜図6は本実施の形態の動作フロー図である。図7〜図9は入力画素と投影出力画素の座標を示し、主走査方向および副走査方向の倍率を同じくしたときの関係で、図7は1.8倍,図8は1.2倍,図9は0.8倍の場合を示す。図7を例にとって説明する。破線で示す格子が入力画素を示し、実線で示す格子が投影出力画素を示す。座標X,Yが入力画素の座標を示し、座標AX,AYが投影出力画素の座標を示す。AXは主走査投影アドレス,AYは副走査投影アドレスと称する。入力画素が1.8倍に拡大されて投影出力画素に投影される様子を表すため、入力画素を1.8倍に拡大して表示する。網点で示した入力画素について考えると、1つの入力画素(Y=2,X=2)が9個の投影出力画素に投影されていることを示している。図9は縮小の場合であるが、入力画素(Y=3,X=3)は4個の投影出力画素に投影されている。なお、以降の座標表示は(Y,X)というようにY座標,X座標の順に表示する。
【0028】
投影出力画素は入力画素の格子点aに基づいて表現される。図10は入力画素と投影出力画素の関係を示す図である。なお、本実施の形態では入力画素に対する投影出力画素の倍率は2倍までとして説明するが2倍以上も可能である。倍率を最大2倍とすると入力画素が投影される投影出力画素の最大数は図10に示すように9個となる。なお、図7〜図9に示した(AY,AX)座標は絶対座標を示し、図10に示す(AY,AX)座標は格子点aに基づく相対座標示す。この相対座標は各格子点、例えば格子点bについても定義され、格子点aに基づく(AY(0),AX(2))座標は格子点bに基づく(AY(2)′,AX(2)′)座標と同じ座標を表している。AY=3,AX=5に投影される入力画素はa,bの入力画素以外にX方向に+1した入力画素が2画素あることを示す。これに対し格子点aの入力画素の中心が投影されている(AY=4,AX=4)座標の投影出力画素は格子点aの入力画素1個からのみ投影されている。
【0029】
投影出力画素を表す座標AY,AXを投影アドレスと称し、AXを主走査投影アドレス、AYを副走査投影アドレスと称する。KY,KXを投影係数と称する。投影係数は各出力画素に投影された入力画素の主走査方向と副走査方向の辺の長さを出力画素の辺の長さで割った比で表される。つまり出力画素の1辺を1としたときの投影された長さである。KXを主走査投影係数,KYを副走査投影係数と称する。投影係数も格子点aに基づいて相対的に表され、KY(2)〜KY(1),KX(2)〜KX(0)というように表示される。投影係数は入力画素が出力画素に投影する面積を表すのに用いられる。例えば、(AY=5,AX=5)の座標に格子点aの入力画素が投影される面積はKY(2)×KX(2)で表される。この投影面積により、後述するように各投影出力画素の濃度(多値)が計算される。なお、入力画素位置、倍率により入力画素の投影のない投影アドレスに対しては投影係数は「0」となる。
【0030】
図11は入力画素と文字アドレスとの関係を示す図である。文字アドレスは文字中核アドレスと文字補間アドレスからなり、入力画素(注目画素)の中心点cが投影される出力画像を文字中核データとし、このアドレスを文字中核アドレスCY(1),CX(1)として入力画素の中心点cに基づく相対座標として表す。この文字中核データの絶対座標は図7〜図9に示した(AY,AX)座標と同じであり、(CY,CX)座標で表示され、図11では一例として(CY(1),CX(1))座標が(CY=4,CX=5)座標で表されている。
【0031】
文字中核データはS(1,1)として表し、このS(1,1)の上方,左方,斜め左上方のデータをスムージィング補間データS(0,1),S(1,0)、S(0,0)で表す。S(1,1)の文字中核アドレスは(CY(1),CX(1))であり、S(0,1)の文字補間アドレスは(CY(0),CX(1))、S(1,0)の文字補間アドレスは(CY(1),CX(0))、S(0,0)の文字補間アドレスは(CY(0),CX(0))である。スムージィング補間データとは入力画素を拡大したとき、出力画像を滑らかにするため、挿入する補間画素である。文字アドレスはCY(1),CY(0),CX(1),CX(0)の4通りよりなり、これらを組み合わせて、S(1,1)〜S(0,0)の4つのデータを表示する。なお、Y方向を副走査方向、X方向を主走査方向と言う。
【0032】
次に図2〜図6を用いて図1に示した装置の動作を説明する。まず、図1に示す制御回路15の動作を説明する。制御回路15は主走査倍率MX,副走査倍率MYを入力し、拡大か縮小かを示す制御信号LX,LY,投影アドレスAX,AY,投影係数KX,KY,文字アドレスCX,CY,を発生する。
【0033】
図2において主走査倍率MXと副走査倍率MYが入力されると(S1)、その倍率に応じて制御信号LX,LYがセットされる(S1〜S7)。1倍以上の拡大のときLX=1(S3),LY=1(S6)であり、1倍未満の縮小の場合、LX=0(S4),LY=0(S7)である。
【0034】
まず、副走査方向の投影アドレスAY,投影係数KY,文字アドレスCYの発生について説明する。画像メモリ2の入力画素のアドレスを(Y,X)で表す。投影出力画素の格子点の位置を投影カウンタ値で表す。図10で示すように出力画素のX,Y方向の1辺の長さを1とすると、入力画素の1辺の長さはMX,MYで表される。格子点を計数するカウンタの主走査(X)方向の値をXC,副走査(Y)方向の値をYCとすると、XC(n)=XC(n−1)+MX,YC(n)=YC(n−1)+MYで表される。ここでnはn個目の格子点の位置である。なお、これ等はXC=XC+MXのように表現される。
【0035】
画像処理に必要な画像データは画像メモリ2に書き込みが行われ、新たなラインの画像データが必要となる毎に記憶データの書き換えが行われる。本実施の形態では最低4ラインのデータが書き込まれる。まず初期設定としてY=0,YC=0,AY(2)=0を設定する(S8)。図10を参照して、前回の格子点bのAY(2)をAYPとする。AYP,AXP,CYPのPは前回を表す文字である。副走査投影カウンタ値YCの小数点以下の数を切り捨てた値をINT(YC)で表し、この値をAY(2)で表す。INTは小数点以下の数を切り捨て整数値とすることを表す記号である。AY(1)はAY(2)より1画素副走査方向に小さなアドレス、AY(0)はAY(2)より2画素副走査方向に小さなアドレスを表す(S9)。これにより副走査投影アドレスAYが生成される。
【0036】
次に副走査投影係数KYについて図12を用いて説明する。投影係数は倍率によって値が変わる。まず今回のAY(2)の値が前回のAY(2)の値と同じ場合(S10)で、これは図12(A)に示すように前回の格子点bと今回の格子点aが同じ投影出力画素に投影されている場合である。この場合、図に示すように投影係数はKY(2)=MYとなり、他のKY(1),KY(0)は存在しないので「0」となる(S11)。次に前回のAY(2)が今回のAY(1)となる場合(S12)で、これは(B)に示すように入力画素が2つの投影出力画素にまたがっている場合である。この場合のKY(2),KY(1)は(B)に示すようにKY(2)=YC−AY(2)、KY(1)=MY−KY(2)となりKY(0)は存在しないので「0」となる(S13)。また入力画素が3つの投影出力画素にまたがる場合は、(C)に示すようにKY(2)=YC−AY(2),KY(1)=1,KY(0)=MY−(1+KY(2))となる(S14)。これにより副走査投影係数が生成される。
【0037】
次に文字アドレスについて説明する。まず前回の文字中核アドレスCY(1)をCYPとする(S15)。図11で示すように文字中核アドレスは入力画素の中心点cを表すので格子点aを表す副走査投影カウンタYCの値からMYの1/2を引き小数点を捨てた整数値で表される。つまりCY(1)=INT(YC−MY/2)となる。また文字補間アドレスCY(0)はCY(1)より1を減じたアドレスである(S16)。これにより副走査文字アドレスが生成される。
【0038】
主走査投影アドレスAX(2),AX(1),AX(0),主走査投影係数KX(2),KX(1),KX(0),主走査中核アドレスCX(1),主走査文字補間アドレスCX(0)は図3に示すように副走査方向のアドレスと同様に演算される(S17〜S25)。これにより主走査投影アドレス、主走査投影係数、主走査文字アドレスが生成される。
【0039】
次に主走査画像メモリアドレスXと副走査画像メモリアドレスYを用い画像メモリ2から主走査4画素×副走査4画素のエリアの16画素のデータPD(00)〜PD(3,3)を読み出す。図3のS26〜S33はこの画像メモリ2読み出し動作を表す。S29のPINは画像データの画像メモリ2への入力データを示す。Mは主走査方向の画素の数を表し、Nは副走査方向の画素の数を表す。
【0040】
次に投影処理回路12の投影データ演算回路13と投影画像メモリ14の動作を説明する。本回路12は画像メモリ2から入力した2値画像よりなる入力画像の投影係数KX,KYを用いて投影面積を求め、この投影面積の黒の面積が投影出力画素に占める面積比により多値画素を生成する。1つの出力画素は最大4個の入力画素からの投影を受けるので、投影を受ける度に投影面積を計算して投影画像メモリ14に入力し、それを再び読み出し次の投影の面積を加算する動作を最大4回繰り返す。
【0041】
2値画像を多値画像に変換する場合、本実施の形態では一例として0〜63からなる64階調に正規化するものとし、白を白レベルとし63とする。また黒を0とする。この間を投影面積率に応じた数値を入れる。これを図10を用いて説明すると、網点で示す入力画素が白の場合中心になる(AY(1),AX(1))座標の出力画素は白の63となる。網点画素が黒の場合は(AY(1),AX(1))座標の出力画素は黒の0となる。また他の投影出力画素、例えば(AY(2),AX(2))座標の出力画素は4個の入力画素から投影される。網点入力画素から投影される投影面積F1はKY(2)*KX(2)で表され、他の3つの投影面積F2〜F4もそれぞれ他の入力画素の主走査投影係数と副走査投影係数の積で表され、これら4つの投影面積のうち黒の入力画素により投影された面積の和が出力画素(AY(2),AX(2))の黒の割合を示す。これを上述の正規化すると、63(1−黒面積の和)となる。
【0042】
図4を用いて投影処理回路12の動作を説明する。先に画像メモリ2より読み出した16個の画像データPD(0,0)〜P(3,3)の注目画素をPD(2,2)とする。この注目画素はこの16個のほぼ中央を表すデータで、これに代えてPD(1,1)としてもよい。この注目画素が1の場合、白画素とし、白画素であるか調べ(S34)、白画素の場合、係数PTを0とし(S35)、黒画素の場合PT=63とする(S36)。図10で示すように入力画素は最大9個の出力画素に投影されているので、投影データ演算回路13では制御回路15より出力された主走査投影係数KX(0)〜KX(2),副走査投影係数KY(0)〜KY(2)より9通りの組み合わせについて、主走査投影係数と副走査投影係数を乗算して投影面積を求める。投影係数は出力画素の一辺に対する比率として表されているので、この投影面積は出力画素に対する入力画素の投影面積率となっている。この投影面積率にステップS35,S36で得られたPTが乗じられる。
【0043】
投影アドレスAY(N),AX(M)により表される投影画像データ(出力画素)MS(AY(N),AX(M))は、次のようにして演算される。まず投影アドレスAY(N),AX(M)により示される投影画像メモリデータMP(AY(N),AX(M))の初期レベルを白レベル(本例では63)に設定しておき、投影アドレスAY(N),AX(M)で表される出力画素への黒画素投影の効果を示すKY(N)*KX(M)*PTが演算されるとこの値をMP(AY(N),AX(M))より差し引くことにより、出力画素を正規化した濃度レベル(多値化データ)MS(AY(N),AX(M))が得られ、この値をMPデータとして再び投影画像メモリ14の同じアドレスに格納する。図10に示すように1つの出力画素は最大4個の入力画素からの投影を受けるので、その度に上記の演算を繰り返し、濃度レベルを更新する。また、1つの入力画素は最大9個の出力画素に投影されるので、M,Nをそれぞれ0〜2の範囲で変化させ、9個の出力画素のアドレスを生成し、ステップS39で示される多値化演算が行われる。(S37〜S43)。なお、注目画素が白レベルである場合、また投影係数が0の場合は、KY(N)*KX(M)*PTは0となり白レベルが保持される。このようにして2値入力画素は64階調に多値化される。なお、本実施の形態では倍率を2倍まで、また64階調の正規化とした場合について説明したが、これらの倍率や階調は一例を示すもので、任意の値で実現できる。
【0044】
次に文字補正処理回路7の動作について説明する。スムージィング処理回路10では画像メモリ2から読み出された主走査4画素×副走査4画素のエリアの16個の画像データPD(0,0)〜PD(3,3)を参照して図11に示すように注目画素(入力画素)の中心が投影される文字中核データS(1,1)とこの周囲のスムージィング補間データS(0,1),S(1,0),S(0,0)を発生する(図4のS44)。この補間データは2つの文字中核データ間に補間されるものであるので、拡大時のみ用いられる。また補間データの生成は公知の方法を用いる。
【0045】
黒細線判別回路8も同様に16個の画像データPD(0,0)〜PD(3,3)を入力し、パターンマッチングにより主走査方向の前回の注目画素(今回の注目画素の主走査方向1つ前の入力画素)が細線パターンと判別された場合BX=1とし、不一致の場合BX=0とする(S45)、また副走査方向の前回注目画素(今回の注目画素の副走査方向1つ前の入力画素)が細線パターンと判別された場合BY=1,不一致の場合BY=0とする(S46)。
【0046】
文字データ書き込み制御回路9では拡大時スムージィング補間データを文字中核データ間に補間してスムージィングな出力画像とするが、拡大率が小さい場合、この補間データが既に投影されている文字中核データと重なり、上書きして元の文字中核データを消去してしまうことが発生する。文字中核データは入力画素の中心が投影されたデータであり、推定により発生した補間データより画質を保持する上で重要なデータとなるので、このように重なった場合は補間データの上書きを禁止する。
【0047】
このためLX=1つまり主走査倍率が1以上で、かつ主走査方向で前回の中核アドレスCXPが今回のスムージィング補間アドレスCX(0)と一致したときはスムージィング補間データS(1,0)の書き込みを禁止し(S47)、一致しないときアドレスCY(1),CX(0)のデータKD(CY(1),CX(0)としてS(1,0)を書き込む(S48)。同様に副走査方向でLY=1,つまり副走査倍率が1以上で、前回の中核アドレスCYPが今回のスムージィング補間アドレスCY(0)と一致した時は、スムージィング補間データS(0,1)の書き込みを禁止し(S49)、一致しないときアドレスCY(0),CX(1)のデータKD(CY(0),CX(1))としてS(0,1)を書き込む(S50)。同様にしてLX=1かつLY=1でCXP≠CX(0)かつCYP≠CY(0)の場合のみKD(CY(0),CX(0))のデータをS(0,0)とし(S52)、その他の場合は書き込みを禁止する(S51)。
【0048】
文字データ書き込み制御回路9では縮小時黒細線が消えないようにする。図13は黒細線の消去が生じる場合を説明する図である。破線の格子が入力画素を表し、実線が出力画素を表す。G1,G2は入力画素を表し、両画素の中心はいずれも出力画素(文字中核データ)G3内に投影されている。またG1は黒細線を形成する画素となっている。黒細線を網点で示している。文字中核データG3は初めにG1の投影により黒画素となるが、次にG2の投影を受けると白画素に書き換えられ黒細線が欠けてしまう。このため、縮小時、前の文字中核データと今回の文字中核データのアドレスが一致した時は今回の文字中核データの書き込みを禁止し、黒細線を残す。
【0049】
図5のS53〜S55は上述の動作を示す。主走査倍率が1以下(LX=0)で、かつ前回の主走査入力画素が黒細線パターンと一致した時(BX=1),(S53)、または副走査倍率が1以下(LY=0)で、かつ前回の副走査入力画素が黒細線パターンと一致したとき(BY=1),(S54)は、今回の文字中核データの書き込みを禁じ、ステップS53,S54に該当しないときのみ文字中核データS(1,1)を文字中核アドレスCY(1),CX(1)に書き込む(S55)。
【0050】
次に像域分離回路3の動作について説明する。像域分離回路4は画像メモリ2より16個の画像データPD(0,0)〜PD(3,3)を読み込み、変化点をカウントし、所定の値より変化点が多い場合をハーフトーン、少ない場合文字と判定する。これらは公知の技術で例えば特開平6−253140号に示されている。図5のS56では、この方法を用いて判別を行い、文字判別の場合はZD=1,ハーフトーン判別の場合はZD=0とする。
【0051】
判別データ書き込み制御回路5は入力画素について像域判別回路4が判別した判別結果ZDを用いて出力画素の判別を行う。この場合、拡大時には文字中核データとこの周囲のスムージィング補間データは、対応する入力画素の判別値ZDを用いることを原則とするが、スムージィング補間データが前回の文字中核データと重なる時は判別値の書き込みを禁止し、前回の文字中核データの判別値を生かす。また文字中核データに対しては、主走査倍率、副走査倍率が共に1倍以上のとき、および縮小時、前回の文字中核データと今回の文字中核データが同一のアドレスとなったときで前回がハーフトーンと判別された場合のみ今回の文字中核データの判別結果ZDを書き込む。このようにして文字中核データの判別結果を優先し、文字判別結果を優先する。
【0052】
図5において、主走査倍率が1以上(LX=1)で前回の主走査文字中核アドレス(CXP)が今回の主走査文字補間アドレスCX(0)と一致した場合は、スムージィング補間データS(1,0)が文字かハーフトーンかを表す判別データVD(CY(1),CX(0))へ判別結果ZDを記入することを禁止し(S57)、一致しない時のみ記入する(S58)。また副走査倍率が1以上(LY=1)で前回の副走査文字中核アドレス(CYP)が今回の副走査文字補間アドレスCY(0)と一致した場合はスムージィング補間データS(0,1)の判別データVD(CY(0),CX(1))へ判別結果ZDを記入することを禁止し(S59)、一致しないときのみ判別結果ZDを記入する(S60)。また主走査、副走査倍率が共に1以上(LX=1,LY=1)で、前回主走査文字中核アドレス(CXP)が今回の主走査文字補間アドレスCX(0)と一致せず、かつ前回の副走査文字中核アドレス(CYP)が今回の副走査文字補間アドレスCY(0)と一致しない場合のみスムージィング補間データS(0,0)の判別データVD(CY(0),CX(0))へ判別結果ZDを書き込み(S62)、これ以外の場合は書き込みを禁止する(S61)。
【0053】
また主走査倍率と副走査倍率が共に1以上(LX=1,LY=1)の場合(S63)、または縮小時で前回と今回の文字中核アドレスが一致し、前回の文字中核データの判別結果RD(CY(1),CX(1))がハーフトーンの場合(S64)のみ、今回の文字中核データS(1,1)の判別データVD(CY(1),CX(1))へ判別結果ZDを書き込む(S65)。それ以外の場合は判別結果の書き込みを禁止する。
【0054】
なお、制御回路15で発生した倍率を表す制御信号LX,LYは判別データ書き込み制御回路5と文字データ書き込み制御回路9へ供給され、文字アドレスCX,CYは判別データ書き込み制御回路5、判別結果メモリ6、文字データ書き込み制御回路9および文字画像メモリ11に入力される。
【0055】
次に図6を参照して説明する。以上で入力画素の主走査方向の1画素の処理が終わるので、主走査方向の入力画素数分だけ、投影処理回路12、文字補正処理回路7、像域分離回路3、制御回路15の動作を繰り返す(S66,S67)。今回入力画素の1ラインの終了により投影画像メモリ14、文字画像メモリ11、判別結果メモリ6の書き込みが終了したラインを判別し、そのラインデータを順次各メモリより投影アドレスAY,AX,文字アドレスCY,CXにより並行して同一タイミングで判別データRD(n),文字画像データCD(n),投影画像データTD(n)を読み出す。読み出しが終了した投影画像メモリ14,文字画像メモリ11には初期状態として白レベルを書き込み、判定結果メモリ6にはハーフトーン状態を書き込む。また書き込み終了ラインが無いと判断される場合は、読み出し処理をせず、入力画像メモリの次のラインの処理を行う。
【0056】
縮小率が大きいと今回のラインの入力画素による副走査投影アドレスAY(2)が前回のライン入力画素による副走査投影アドレスAYPと同じになることがある(S68)。つまり図13で示したように同一の出力画素に前回と今回の副走査入力画素が投影されることがある。この場合は書き込み終了ラインがないと判断して次のラインの入力画素の処理を行う(S72,S73)。またAYPとAY(2)が等しくない時は(S68)、投影画像メモリ14、文字画像メモリ11、判別結果メモリ6の副走査アドレスAY,CYがAYPと等しいラインの主走査アドレスAX=0,CX=0より順次読み出し、画像信号合成回路18に入力する(S69)。また前回のラインの入力画素による副走査アドレスAYPと今回のラインの入力画素による副走査アドレスAY(2)より1つ前のアドレスAY(1)と同じくなるときは(S70)、書き込み終了ラインがないと判断して次のラインの入力画素の処理を行う(S72,S73)。同じくならない時は(S70)、投影画像メモリ14、文字画像メモリ11、判別結果メモリ6の副走査アドレスAY,CXがAY(1)と等しいラインをAX=0,CX=0より順に読み出し、画像信号合成回路18へ入力する(S71)。このようにして副走査入力画素を全て読み込み処理を行う(S72,S73)。
【0057】
並行して読み出された投影画像データTDと文字画像データCDと像域判別結果RDは画像信号合成回路18において像域判別結果が文字であり、かつ文字補正処理出力データが黒である場合は、合成多値出力レベルの最小「0」にし、また像域判別結果が文字であり、かつ文字補正処理出力データが白である場合は、合成多値出力レベルの最大レベル「63」にし、また像域判別結果がハーフトーンである場合は、投影画像データTDを出力する。
【0058】
画像信号合成回路18により合成された多値データは誤差拡散処理回路19で誤差拡散処理され2値データ化される。白黒強制回路25は誤差拡散処理入力データが最小レベルである場合は黒レベルを、また最大レベルの場合は白レベルを出力し、それ以外のレベルの場合は誤差拡散処理データを出力する。この処理により合成された文字情報は確実に白または黒となり、誤差拡散処理の誤差伝搬により稀に発生する白黒反転が文字部に発生しないようにしている。
【0059】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、本発明は、文字補正処理回路において主走査倍率、副走査倍率により入力画像に対するそれぞれの方向に対するスムージィング処理、または黒細線保存処理が選択実行され、投影処理回路において、主走査倍率、副走査倍率より求まる主走査方向、副走査方向の投影係数と入力画像データより投影データを演算し、像域判別部で入力画像エリア内の画像の特徴により入力画像データが文字データかハーフトーンデータかを判別し、画像信号合成回路に対して像域判別結果が文字の場合、文字補正処理データを出力し、またハーフトーンデータの場合、投影画像処理データを出力する。画像信号合成回路でこの両データは合成処理され、誤差拡散処理部で誤差拡散処理により2値データに変換する。なお、誤差拡散処理入力データが最小レベルである場合は黒レベルを、最大レベルの場合は白レベルを出力し、その他の場合は誤差拡散処理結果を出力する。
【0060】
以上の処理により入力画像データのハーフトーン部は投影処理が実施され、主走査倍率、副走査倍率によらず投影画像の局所的反射率は入力画像の局所的反射率に一致し、ハーフトーン画像の階調性は保持される。一方、文字部は拡大処理時にはスムージィング補間され、縮小時には黒細線保存処理により細線の欠落が防止される。またスムージィング補間データの挿入と黒細線保存処理は主走査方向と副走査方向に独立に動作でき、一方向が拡大、他の方向が縮小の場合でもそれぞれにスムージィング補間と黒細線の保存が実施され、文字画像の画質が向上する。また投影画像メモリ、文字画像メモリおよび判別結果メモリを同一タイミングで制御することにより、どの様な倍率設定においても投影画像データと文字画像データの位置は一致し、像域判別回路が誤判別した場合でも画質劣化を最小に押さえることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態の構成を示すブロック図
【図2】制御回路の動作フロー図
【図3】制御回路と画像メモリ読み出しの動作フロー図
【図4】投影データ演算処理と文字補正処理の動作フロー図
【図5】文字補正処理と像域分離処理の動作フロー図
【図6】投影画像メモリ、文字画像メモリ、判別結果メモリの読み出し動作フロー図
【図7】主走査および副走査倍率1.8倍の入力画素と出力画素の関係を示す図
【図8】主走査および副走査倍率1.2倍の入力画素と出力画素の関係を示す図
【図9】主走査および副走査倍率0.8倍の入力画素と出力画素の関係を示す図
【図10】投影アドレス、投影係数を説明する図
【図11】文字アドレス、文字中核データ、スムージィング補間データを説明する図
【図12】投影係数の算出を説明する図
【図13】黒細線保存処理を説明する図
【符号の説明】
2 画像メモリ
3 像域分離回路
4 像域判別回路
5 判別データ書き込み制御回路
6 判別結果メモリ
7 文字補正処理回路
8 黒細線判別回路
9 文字データ書き込み制御回路
10 スムージング処理回路
11 文字画像メモリ
12 投影処理回路
13 投影データ演算回路
14 投影画像メモリ
15 制御回路
18 画像信号合成回路
19 誤差拡散処理回路
25 白黒強制回路

Claims (8)

  1. 画像メモリより2値画像データを入力し、この画像データの所定のエリア内を参照して文字画像と中間調画像を判別する像域判別手段と、前記画像メモリより2値画像データを入力し、拡大処理時に入力画素の中心が投影された出力画素とその周囲にスムージィング画像データを発生させ、縮小時に出力画像に投影された黒細線を判別してその黒細線の保存処理を実施する文字補正処理手段と、入力画像に対する出力画像の設定倍率に従って入力画素の出力画素への投影の割合を示す投影係数を発生する制御手段と、この投影係数と前記画像メモリより入力した2値画像データにより出力画素に投影された入力黒画素の割合に応じて多値化した投影画像データを生成する投影処理手段と、前記像域判別手段の出力データに基づいて文字画像の場合前記文字補正処理手段の出力データを入力し、中間調画像の場合前記投影処理手段の出力データを入力し、これらを多値画像に合成する合成手段と、この合成手段から出力されるデータの誤差拡散処理を行う誤差拡散処理手段とを備えた画像処理装置。
  2. 前記像域判別手段の判別結果を格納する判別結果メモリと、前記文字補正処理手段の出力データを格納する文字画像メモリと、前記投影処理手段の出力データを格納する投影画像メモリとを備え、前記制御手段は前記投影画像メモリに格納するデータの投影アドレスを生成すると共に前記判別結果メモリと前記文字画像メモリに投影アドレスに対応した文字アドレスを生成することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 前記制御手段は、設定倍率の主走査倍率から入力される画素の主走査方向の位置を表す格子点が出力画素に投影される主走査格子点を求め、この値より前記投影係数の主走査方向の主走査投影係数と、その主走査格子点の出力画素上の位置を表す主走査投影アドレスと、入力画素の主走査方向の中心が投影される位置の主走査方向の出力画素のアドレスに基づく主走査文字アドレスを発生し、さらに設定倍率の副走査倍率から入力される画素の副走査方向の位置を表す格子点が出力画素に投影される副走査格子点を求め、この値より前記投影係数の副走査方向の副走査投影係数と、その副走査格子点の出力画素上の位置を表す副走査投影アドレスと、入力画素の副走査方向の中心が投影される位置の副走査方向の出力アドレスに基づく副走査文字アドレスを発生することを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
  4. 前記投影処理手段は、前記投影画像メモリの出力画像の初期レベルを白レベルとし、入力画素が黒の場合、その画素の投影アドレスで示される出力画素について投影係数により算出される投影面積に応じた多値レベルにすることを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
  5. 前記合成手段は、像域判別結果が文字画像であり、かつ前記文字補正処理手段の出力データが黒である場合、合成多値出力レベルを最小レベルとし、像域判別結果が文字画像であり、前記文字補正処理手段の出力データが白である場合、合成多値出力レベルを最大レベルとし、また像域判別結果が中間調画像である場合、前記投影処理手段の投影画像データを出力することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  6. 前記文字補正処理手段は、前記画像メモリより2値画像データを入力し、拡大処理時に入力画素の中心が投影された出力画素を文字中核画素とし、その周辺に補正用のスムージィング補間画素を設け、これら両画素を表すアドレスを文字アドレスとし、主走査方向のスムージィング補間画素の主走査文字アドレスが、前回書き込みの文字中核画素の主走査文字アドレスと同一になる場合は、その主走査方向のスムージィング補間画素の画像メモリへの書き込みを禁止し、また、副走査方向のスムージィング補間画素の副走査文字アドレスが前回書き込みの文字中核画素の副走査文字アドレスと同一になる場合は、その副走査方向のスムージィング補間画素の画像メモリへの書き込みを禁止することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  7. 前記文字補正処理手段は、前記画像メモリより2値画像データを入力し、入力画素の中心が投影された出力画素を文字中核画素とし、入力画像の所定エリア内の主走査方向の前回の注目画素を含む参照画素パターンと細線パターンが一致し、かつ主走査倍率が1未満である場合、今回の注目画素に対応する文字中核画素の画像メモリへの格納を禁止し、入力画像の所定エリア内の副走査方向の前回の注目画素を含む参照画素パターンと細線パターンが一致し、かつ副走査倍率が1未満である場合、今回の注目画素に対応する文字中核画素の画像メモリへの格納を禁止することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  8. 前記誤差拡散処理手段への入力データが最小レベルである場合は黒レベルを、また最大レベルである場合は白レベルを出力し、その他の場合は誤差拡散処理手段の出力データを出力する白黒強制回路を設けたことを特徴とする請求項5記載の画像処理装置。
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