JP3708174B2 - 立体映像表示装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は眼鏡等を使用する必要がない壁掛け立体テレビに関する。
【0002】
【従来技術】
従来、眼鏡を使用する必要がない多人数同時観察可能なステレオ画像表示装置として本願出願人は既に特願平4-303116号および特願平6-162684号に提案している。以下にこの装置の原理について説明する。即ち、1対のステレオ像の複数の観察者による同時観察が可能とすべく、1対の、ステレオ像を時分割で表示可能なカラー液晶板と、その映像を左右の眼に正しく選択的に送ることが可能となる凸レンズ、または、凸レンズアレイと、該観察者像が表示可能な白黒テレビとで構成されたバックライトを備える時分割、または、空間分割立体テレビであり、1対のステレオ像を眼鏡無しで多人数同時観察が可能である。
しかしながら凸レンズや凸レンズアレイが大型化するにしたがい、該レンズやレンズアレイ近傍より得られる観察者の赤外映像と該レンズやレンズアレイにより白黒テレビの画像出力面に結像する観察者の映像は大きな視差を持ち、該立体テレビの特徴である観察者に対するセルフトラッキングが困難になる欠点を有していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述の点に鑑みなされたものであって、特殊な眼鏡無しでステレオ立体画像表示を時分割、空間分割または時間並行で行う立体画像表示装置を使用した立体映像表示装置に関する。
【0004】
【課題を解決する手段】
そこで、本発明は、第一に、立体映像出力すべく結像手段またはアレイ状に構成された結像手段が配設され、その後方に観察者の顔面像が実質的に結像する位置またはその近傍に、観察者の左右の目にそれぞれ左目用、右目用ステレオ像を時分割に分配すべく画像出力可能なバックライト光源を配設せしめ、該観察者と該結像手段またはアレイ状に構成された該結像手段との間に該観察者の観察すべきステレオ像を時分割で表示可能な透明で電気光学的な空間変調素子群を配設し、さらに該結像手段またはアレイ状に構成された該結像手段によって結像した該観察者の映像または赤外映像を撮像し、得られた該観察者像の左右目用の変調二値化像を該左右目用ステレオ像に同期し交互に該バックライト光源の該結像手段またはアレイ状に構成された該結像手段によって結像した該観察者像と幾何学的に一致する位置に表示する立体映像表示装置とすることによる。
第二に、立体映像出力すべく結像手段またはアレイ状に構成された結像手段が配設され、その後方に観察者の顔面像が実質的に結像する位置またはその近傍に、観察者の左右の目にそれぞれ左目用、右目用ステレオ像を空間分割または時間並行に分配すべく、偏光方位角が互いに直角である2種類の偏光像で右目用のバックライト光としての一方の偏光像と左目用のバックライト光としての他方の偏光像からなる2種類の偏光像を空間分割で出力可能なバックライト光源を配設せしめ、該観察者と該結像手段またはアレイ状に構成された該結像手段との間に該観察者の観察すべきステレオ像を空間分割または時間並行で表示可能で偏光方位角が直角である2種類の偏光板を交互に配設して該ステレオ像の一方を該一方の偏光像により表示し、該ステレオ像の他方を該他方の偏光像により表示するように構成した透明で電気光学的な空間変調素子群を配設し、さらに該結像手段またはアレイ状に構成された該結像手段によって結像した該観察者の映像または赤外映像を撮像し、得られた該観察者像の該観察者の顔面の左右の領域において異なった変調二値化像で該左右の領域の一方においては一方の偏光像からなり該左右の領域の他方においては他方の偏光像からなる変調二値化像を該バックライト光源の該結像手段またはアレイ状に構成された該結像手段によって結像した該観察者像と幾何学的に一致する位置に表示することを特徴とする立体映像表示装置とすることによる。
第三に、立体映像出力すべく結像手段またはアレイ状に構成された結像手段が配設され、その後方に観察者の顔面像が実質的に結像する位置またはその近傍に、観察者の左右の目にそれぞれ左目用、右目用ステレオ像を時分割に分配すべく画像出力可能な透明で電気光学的な空間変調素子群を配設せしめ、さらにその後方に該観察者の観察すべきステレオ像を時分割で表示可能な画像出力面を配設し、さらに該結像手段またはアレイ状に構成された該結像手段によって結像した該観察者の映像または赤外映像を撮像し、得られた該観察者像の左右目用の変調二値化像を該左右目用ステレオ像に同期し交互に該空間変調素子群の該結像手段またはアレイ状に構成された該結像手段によって結像した該観察者像と幾何学的に一致する位置に表示する立体映像表示装置とすることによる。
第四に、立体映像出力すべく結像手段またはアレイ状に構成された結像手段が配設され、その後方に観察者の顔面像が実質的に結像する位置またはその近傍に、観察者の左右の目にそれぞれ左目用、右目用ステレオ像を空間分割または時間並行に分配すべく画像出力可能で、偏光方位角が直角である2種類の偏光板を交互に配設して偏光方位角が互いに直角である2種類の偏光像を空間分割または時間並行で表示可能で該2種類の偏光像における一方の偏光像を通して該ステレオ像の一方を表示可能であり該2種類の偏光像における他方の偏光像を通して該ステレオ像の他方を表示可能とした透明で電気光学的な空間変調素子群を配設せしめ、さらにその後方に該観察者の観察すべきステレオ像を空間分割または時間並行で表示可能で、偏光方位角が互いに直角である2種類の偏光像からなるステレオ像で右目用のステレオ像の一方と左目用のステレオ像の他方からなるステレオ像を空間分割または時間並行で出力可能な画像出力面を配設し、さらに該結像手段またはアレイ状に構成された該結像手段によって結像した該観察者の映像または赤外映像を撮像し、得られた該観察者像の該観察者の顔面の左右の領域において異なった変調二値化像で該左右の領域の一方においては該一方の偏光像からなり該左右の領域の他方においては該他方の偏光像からなる変調二値化像を該空間変調素子群の該結像手段またはアレイ状に構成された該結像手段によって結像した該観察者像と幾何学的に一致する位置に表示する立体映像表示装置とすることによる
に、請求項1ないし記載の立体映像表示装置における結像手段またはアレイ状に構成された結像手段を通して立体映像観察者の赤外光照明を行う請求項1ないし記載の立体映像表示装置とすることによる。
に、請求項1ないし記載の立体映像表示装置における結像手段またはアレイ状に構成された結像手段を通さずに立体映像観察者の赤外光照明を行う請求項1ないし記載の立体映像表示装置とすることによる。
に、前記結像手段またはアレイ状に構成された結像手段が単数枚または複数枚より構成された凸レンズまたは凸レンズアレイである請求項1ないし記載の立体映像表示装置とすることによる。
に、前記結像手段またはアレイ状に構成された結像手段が単数枚または複数枚より構成されたフレネル凸レンズまたはフレネル凸レンズアレイである請求項1ないし記載の立体映像表示装置とすることによる。
に、前記結像手段またはアレイ状に構成された結像手段が単数枚または複数枚より構成された凹面鏡または凹面鏡アレイである請求項1ないし記載の立体映像表示装置とすることによる。
に、前記結像手段またはアレイ状に構成された結像手段が単数枚または複数枚より構成されたフレネル凹面鏡またはフレネル凹面鏡アレイである請求項1ないし記載の立体映像表示装置とすることによる。
十一に、前記結像手段またはアレイ状に構成された結像手段が単数枚または複数枚より構成された回折格子レンズまたは回折格子レンズアレイである請求項1ないし記載の立体映像表示装置とすることによる。
十二に、前記結像手段が請求項ないし11記載の立体映像表示装置における結像手段を任意に組み合わせて構成される結像手段である請求項1ないし記載の立体映像表示装置とすることによる。
十三に、請求項1又は2記載の立体映像表示装置におけるバックライト光源から立体映像観察者との間に、又は、請求項3記載又は4記載の立体映像表示装置における画像出力面から立体映像観察者との光路間にミラーまたはハーフミラーを用いることを特徴とする請求項1ないし12記載の立体映像表示装置とすることによる。
十四に、請求項1ないし記載の立体映像表示装置における結像を自動焦点技術を用いて行う請求項1ないし13記載の立体映像表示装置とすることによる。
十五に、ディジタル画像のための表示装置として用いられる請求項1ないし14記載の立体映像表示装置とすることによる。
十六に、アナログ画像のための表示装置として用いられる請求項1ないし14記載の立体映像表示装置とすることによる。
【0005】
【作用】
本発明では、時分割ステレオ像表示に同期して立体映像観察者側の顔面像の変調像が備えられた結像手段、または、アレイ状結像手段により焦立した該観察者の映像と幾何学的におよそ一致するよう、該焦立面に予め配設されたバックライト光源、または、透明で電気光学的空間変調素子に入力されることにより、時分割、空間分割、または、時間並行でそれぞれのステレオ像が左右の目に分配され、また、該結像手段、または、アレイ状結像手段を観察者の撮像と観察者へのバックライトの配送を兼ねることにより、該変調像と、該結像手段または該アレイ状結像手段により焦立した該観察者の映像とのずれが少なくなる。結果、装置の画面の大型化や装置の薄型化に伴うアレイ状結像手段の複雑化にも対応できる。
【0006】
【実施例】
以下、引き続き、本発明の立体映像表示装置の要旨をさらに明確にするため図面を利用して一実施例の説明をする。
図1は本実施例における立体映像表示装置の概略構成図であり、また図2はこの立体映像表示装置を側面から見た光学経路を示す図であり、立体映像出力すべく大型凸レンズLa が配設され、その後方に観察者Oの顔面像が実質的に結像する位置またはその近傍に、観察者の左右の眼にそれぞれ正しいステレオ像を時分割に分配すべく画像出力可能なバックライト光源として通常の白黒テレビDを配設せしめ、さらに、該観察者Oと該光源Hとの間に該観察者Oの観察すべきステレオ像を時分割で表示可能な透明で電気光学的な空間変調素子群としてバックライトを外したカラー液晶テレビJおよびそのマトリックス回路Fを備え、ビデオテープレコーダAから出力されるステレオビデオ信号Nは該マトリックス回路Fに入力される。その際、該ビデオテープレコーダAから出るステレオ映像信号Nからステレオ同期信号Sを回路Cより取り出し、該ステレオ同期信号Sに同期させながら該大型凸レンズLaと該白黒テレビDとの間に主に赤外光を反射し可視光が透過可能な図1および図2の如く配設されたミラーRにより反射した該観察者Oの赤外光像が焦立する位置またはその近傍に配設されたディフューザーTを通して赤外線カメラGより得られる観察者側の赤外光映像信号Mの二値化像を二値化回路Bで変調合成しその該観察者の半面の映像およびその輝度反転像信号である変調二値化映像信号Kを、該白黒テレビDに、該大型凸レンズLa により焦立する該観察者側の像と幾何学的に一致するよう交互に時分割に入力させ、かつ、該大型凸レンズLa 面の左右どちらか一方向より観察者に対して照明する赤外光源Hを配設する。
また、該カラ−液晶テレビJに入力される映像により該観察者Oの赤外光像の光学的強度に変化が起こるので、それを補正するため該ステレオ映像信号Sの輝度信号に応じて該赤外カメラの光学絞りの口径を自動的に変化させるよう該ステレオ同期信号Sを該赤外線カメラGに入力される。これらにより赤外光源Hが観察できる複数の該観察者は該ステレオ像を立体映像として観察できる。
尚大型凸レンズLa は、フレネル凸レンズや図3に示す如く凹面鏡Wやフレネル凹面鏡Wあるいは回折格子レンズでも良く、該結像手段どうしや鏡を任意に組み合わせたものを用いても良く、赤外線カメラGは可視光に感度を有しているものを用いて赤外光照明を行わず画像認識技術等を用いて観察者の変調像としての二値化像を得ても良い。
また、大型凸レンズLa と白黒テレビDの画像出力面との距離を、自動焦点技術を用いて観察者Oの映像が該白黒テレビDの画像出力面に結像するように調節する機能を有しても良く、バックライトとしての効率をあげるために該白黒テレビDの画像出力面に大型の凸レンズやフレネル凸レンズや回折格子レンズを配設しても良く、それぞれを任意に組み合わせて用いても良い。
また、該赤外線カメラの光学絞りを口径を変化させない場合は、該ステレオ映像信号Sにより該観察者側の赤外光映像信号Mを変調し、該カラ−液晶テレビJに入力される映像により、該観察者Oの赤外光像の光学的強度の変化の補正を行っても良い。
さらに、ディフューザーTから該赤外線カメラGへの該赤外、または、可視光像の集光効率をあげるためディフューザーTに大型の凸レンズやフレネル凸レンズや回折格子レンズを配設しても良く、それぞれを任意に組み合わせて用いても、アレイ状に用いても良い。
尚本実施例では赤外線照明は該大型凸レンズLa の側方より行っているが、その方向は本方式のセルフトラッキングの主旨に反しない限り任意であり、該大型凸レンズLa を通して赤外光照明しても良い。
また、該ミラーRや該ディフューザーTや、該赤外線カメラGの代わりに白黒テレビDの画像出力面またはその近傍に、大型の可視光が透過可能な赤外線に感度を持ち、その強度を平面的な映像として感知できるものを配設されるシステムでも良い。
【0007】
以下引き続き、本発明の請求項1に基づく立体映像表示装置の要旨をさらに明確にするため、図面を利用して一実施例を説明する。
図4は立体映像表示装置の概略構成図であり、また、図5は立体映像表示装置を側面から視認した光学経路の要部を示す図であり、立体映像出力すべく凸レンズアレイLb が配設され、その後方に観察者の顔面像が実質的に結像する位置またはその近傍に、観察者の左右の眼にそれぞれ正しいステレオ像を時分割に分配すべく画像出力可能な、後述するカラー液晶テレビJの検光子としての偏光板は後述する白黒液晶テレビDの偏光子としての偏光板と共有できるので、表面の偏光板を外した画像書換速度の速い白黒液晶テレビDを前記平面的な映像として赤外線を感知できる部材Vを張り合わせ配設せしめ、さらに、該観察者Oと該凸レンズアレイLb との間に該観察者の観察すべきステレオ像を時分割で表示可能な透明で電気光学的な空間変調素子群としてバックライトを外したカラー液晶テレビJ、および、そのマトリックス回路Fを備え、ビデオテープレコーダAから出力されるステレオビデオ信号Nは該マトリックス回路Fに入力される。
その際、該ビデオテープレコーダAから出るステレオ映像信号Nからステレオ同期信号Sをステレオ同期信号抽出回路Cより取り出し、該ステレオ同期信号Sに同期させながら観察者O側の映像を連続的に撮影可能な該平面的な映像として赤外線を感知できる部材Vより得られる観察者O側の赤外光映像信号Mの左右どちらかの二値化像、および、その輝度反転像を二値化回路Bで変調合成し、その該観察者Oの左右半面の二値化像、および、その輝度反転像信号Kを、該白黒液晶テレビDに、該凸レンズアレイLb により焦立する該観察者O側の像と幾何学的に一致するよう交互に時分割に入力させ、光源Hを該凸レンズアレイLb 面の左右どちらか一方向より観察者Oに対して赤外光照明する。その結果上述の如く該観察者Oの該半面像群が得られることになる。
よって、光源Hが観察できる複数の該観察者Oは該ステレオ像を立体映像として観察できる。尚、該平面的な映像として赤外線を感知できる部材Vが、該白黒液晶テレビDの偏光板より後方に配設された場合は、ステレオ同期信号Sにより該観察者O側の赤外光映像信号Mを変調し該カラ−液晶テレビJに入力される映像により該観察者Oの赤外光像の光学的強度の変化の補正を行う必要がある。凸レンズアレイLb はフレネル凸レンズアレイや凹面鏡アレイやフレネル凹面鏡アレイあるいは回折格子レンズアレイでも良く、該結像手段どうしや鏡を任意に組み合わせたものを用いても良く、該平面的な映像として赤外線を感知できる部材は可視光に感度を有しているものを用いて赤外光照明を行わず画像認識技術等を用いて観察者の変調像としての二値化像を得ても良い。
また、凸レンズアレイLb と、白黒液晶テレビDの画像出力面との距離を、自動焦点技術を用いて観察者Oの映像が白黒液晶テレビDの画像出力面に結像するように調節する機能を有しても良く、さらに、バックライトとしての効率をあげるため白黒液晶テレビDの画像出力面に大型の凸レンズやフレネル凸レンズや回折格子レンズを配設しても良く、それぞれを任意に組み合わせて用いても良くフレネル化したものを用いても良い。
尚本実施例では赤外線照明は該凸レンズアレイLb の側方より行っているが、その方向は本方式のセルフトラッキングの主旨に反しない限り任意であり、該大型凸レンズLa 、または凸レンズアレイLb を通して赤外光照明しても良い。
【0008】
次に、本発明の請求項2に基づく立体映像表示装置の要旨をさらに明確にするため、図面を利用して一実施例につき説明する。
図6は立体映像表示装置の要部を示す概略構成図であり、また、図7はこの立体映像表示装置を側面から視認した際の光学経路の要部を示す光路図であり、立体映像出力すべく凸レンズアレイLb が配設され、その後方に観察者の顔面像が実質的に結像する位置またはその近傍に、観察者の左右の眼に各々正しいステレオ像を空間分割に分配すべく画像出力可能なバックライト光源として白黒液晶テレビDを、前記平面的な映像として赤外線を感知できる部材Vを張り合わせ配設せしめ、該白黒液晶テレビDの表面の偏光板は、該白黒液晶テレビDのピクセルの横、または、縦列の位置に相当する一列ごと交互に偏光方位角が各々直角である偏光板または一枚の偏光板に透過光の偏光軸が90度回転する結晶や、液晶等で構成されたフィルムを、該白黒液晶テレビDのピクセルの横または縦列の位置に相当する一列おきを用いる。
さらに、該観察者Oと、該凸レンズアレイLb との間に、該観察者Oの観察すべきステレオ像を空間分割で表示可能であり、該ステレオ像各々が偏光軸が直角である偏光のどちらか一方を選択的にバックライトとして用いることが可能なバックライトを外したカラー液晶テレビJ、および、そのマトリックス回路Fを備える。そのため、該カラー液晶テレビJのバックライト入射面側の偏光板は、該カラー液晶テレビのピクセルの横または縦列の位置に相当する一列ごと交互に偏光方位角が直角である偏光板、または、偏光板と結晶や、液晶等のフィルムで合成されたものである。ビデオテープレコーダAから出力されるステレオビデオ信号Nは該マトリックス回路Fに入力される。
その際、該ステレオビデオ信号Nはインターレース方式で右目用と左目用映像を含んでいるため、その右目用映像は該右目用バックライト光を選択できる偏光板が存する位置の該カラー液晶テレビJのピクセルを駆動させ、該左目用映像は該左目用バックライト光を選択できる偏光板が存する位置の該カラー液晶テレビJのピクセルを、該右目用映像を表示するピクセルと左目用映像を表示するピクセルに入力される偏光バックライト光はその偏光軸が各々直角であるので、+−電極反転駆動させ、観察者O側の映像を連続的に撮影可能な該平面的な映像として赤外線を感知できる部材Vより得られる観察者O側の赤外光映像信号Mの左右どちらかの二値化像およびその輝度反転像を二値化回路Bで合成し、その該観察者Oの左右半面の二値化像およびその輝度反転像信号Kを、該白黒液晶テレビDに、該凸レンズアレイLb により焦立する該観察者O側の像と、幾何学的に一致するよう上述の該白黒液晶テレビのピクセルの横、または、縦列の一列ごと交互に入力させ、光源Hを、該凸レンズアレイLb 面の左右どちらか一方向より観察者Oに対して赤外光照明する。その結果上述の如く該観察者Oの該半面像群が得られることになる。
よって、光源Hが観察できる複数の該観察者Oは、該ステレオ像を立体映像として観察できる。尚、該白黒液晶テレビDを、通常の白黒液晶テレビで検光子としての偏光板を外したものを用いた場合は、該二値化像の左右どちらかを該白黒テレビに入力すれば良い。
また、該平面的な映像として赤外線を感知できる部材Vが該白黒液晶テレビDの偏光板より後方に配設された場合は、ステレオ同期信号Sにより該観察者O側の赤外光映像信号Mを変調し該カラ−液晶テレビJに入力される映像により該観察者Oの赤外光像の光学的強度の変化の補正を行う必要がある。凸レンズアレイLb はフレネル凸レンズアレイや、凹面鏡アレイや、フレネル凹面鏡アレイ、あるいは、回折格子レンズアレイでも良く、該結像手段どうしや鏡を任意に組み合わせたものを用いても良く、該平面的な映像として赤外線を感知できる部材は、可視光に感度を有しているものを用いて赤外光照明を行わず画像認識技術等を用いて観察者の変調像としての二値化像を得ても良い。また、凸レンズアレイLb と、白黒液晶テレビDの画像出力面との距離を、自動焦点技術を用いて観察者Oの映像が白黒液晶テレビDの画像出力面に結像するように調節する機能を有しても良く、バックライトとしての効率をあげるため白黒液晶テレビDの画像出力面に大型の凸レンズやフレネル凸レンズや回折格子レンズを配設しても良く、それぞれを任意に組み合わせて用いても良くフレネル化したものを用いても良い。
尚本実施例では赤外線照明は、該凸レンズアレイLb の側方より行っているが、その方向は本方式のセルフトラッキングの主旨に反しない限り任意であり、該凸レンズアレイLb を通して赤外光照明しても良い。
【0009】
また、白黒テレビDや白黒液晶テレビDに入力する二値化像は必ずしも一方の輝度反転像を用いる必要は無く、観察者の左右の眼にステレオ像分配に関して適切なバックライトとして働く二値化像であれば良い。本実施例ではバックライト光源として白黒テレビや白黒液晶テレビを用いたが、二次元画像出力が可能であり、かつ、その発色光が色の三原色は最低含んだものであれば良い。たとえば、プラズマディスプレイ、ネオン管ディスプレイ、個体発光素子や、CRTや、アレイ状CRT等である。
ただし、請求項2の空間分割方式に関しては、該二次元画像出力面が空間分割に左右の眼用に偏光軸が直角に偏光した2つの二値化像を表示できるよう、ストライプ状に交互に偏光方位角が各々直角の偏光子でできた偏光板を、該二次元画像出力面に張り付ける必要がある。尚、その際請求項2の要旨に反しない範囲において偏光子の偏光板における張り付け形状は任意であり、また、該カラー液晶テレビのバックライト入射面側の偏光板も同様である。
さらに、請求項1に基づく本実施例では、表面の偏光板を外した白黒液晶テレビをバックライトとして用いたが、該偏光板を外さない場合は、該カラー液晶テレビのバックライト入射面の偏光板の偏光方位角と、該白黒液晶テレビの表面の該液晶板の偏光方位角を一致させるか、該カラー液晶テレビのバックライト入射面側の該偏光板は不要である。
尚本実施例ではアレイ状結像手段を用いた場合で空間分割方式を説明したが、結像手段を用いた場合も同様である。請求項2に基づく本実施例では、ステレオ映像を時分割でビデオテープレコーダより入力させたが、二つの映像信号よりなるステレオ映像信号を用いても良く、ステレオ映像を発生させることができる如何なる映像信号を用いても良い。
また、請求項1および2に基づく本実施例では、ステレオ像を発生させる機器としてビデオテープレコーダを用いたが、ステレオ像を発生するものであれば任意である。
【0010】
次に、図8および図9の如く、前記請求項1および2に示されたバックライトと、ステレオ像を表示可能な透明で電気光学的な空間変調素子群との間に、時分割に同期した透過光の偏光軸を90度回転可能とする電気光学的な空間変調素子Eを配設した場合、請求項1に関して空間分割方式のバックライト光源を用いることができ、さらに、請求項2に関して時分割方式のバックライト光源を用いることができる。
【0011】
図10は請求項3に基づく実施例における立体映像表示装置の概略構成図であり、また、図11はこの立体映像表示装置を側面から見た光学経路を示す図であり、立体映像出力すべく大型凸レンズLa が配設され、その後方に観察者Oの顔面像が実質的に結像する位置またはその近傍に、観察者の左右の眼にそれぞれ正しいステレオ像を時分割に分配すべくバックライトを外した画像書換速度の速い白黒液晶テレビQを配設せしめ、さらに、その後方に該観察者Oの観察すべきステレオ像を時分割で180度倒立した画像として表示可能なカラーテレビPを備え、ビデオテープレコーダAから出力されるステレオビデオ信号Nは該マトリックス回路Fに入力される。その際、該ビデオテープレコーダAから出るステレオ映像信号Nからステレオ同期信号Sを該回路Cより取り出し、そのステレオ同期信号Sに同期させながら、該大型凸レンズLa と該白黒液晶テレビQとの間に主に赤外光を反射し可視光が透過可能な図9および図10の如く配設されたミラーRにより反射した該観察者Oの赤外光像が焦立する位置、または、その近傍に配設されたディフューザーTを通して赤外線カメラGより得られる観察者側の赤外光映像信号Mの二値化像を二値化回路Bで変調合成し、その該観察者の半面の映像およびその輝度反転像信号Kを、該白黒液晶テレビQに、該大型凸レンズLa により焦立する該観察者側の像と、幾何学的に一致するよう交互に時分割に入力させ、かつ、該大型凸レンズLa 面の左右どちらか一方向より観察者に対して照明する赤外光源Hを配設する。これらにより赤外光源Hが観察できる複数の該観察者は該ステレオ像を立体映像として観察できる。
尚大型凸レンズLa はフレネル凸レンズや、図12の如く凹面鏡Wやフレネル凹面鏡Wあるいは回折格子レンズでも良く、該結像手段どうしや鏡を意意に組み合わせたものを用いても良く、赤外線カメラGは、可視光に感度を有しているものを用いて赤外光照明を行わず画像認識技術等を用いて観察者の変調像としての二値化像を得ても良い。
また、該大型凸レンズLa と該白黒液晶テレビQの画像出力面との距離を自動焦点技術を用いて観察者Oの映像が白黒液晶テレビQの画像出力面に結像するように調節する機能を有しても良く、立体映像の輝度をあげるためカラーテレビPの画像出力面に大型の凸レンズやフレネル凸レンズや回折格子レンズを配設しても良く、それぞれを任意に組み合わせて用いても良い。
また、ディフューザーTから該赤外線カメラGへの該赤外、または、可視光像の集光効率を上げるためディフューザーTに大型の凸レンズやフレネル凸レンズや回折格子レンズを配設しても良く、それぞれを任意に組み合わせて用いても、アレイ状に用いても良い。
尚本実施例では赤外線照明は該大型凸レンズLa の側方より行っているが、その方向は本方式のセルフトラッキングの主旨に反しない限り任意であり、該大型凸レンズLa を通して赤外光照明しても良い。
また、該ミラーRや、該ディフューザーTや、該赤外線カメラGの代わりに白黒液晶テレビQの画像出力面、または、その近傍に大型の可視光が透過可能な赤外線に感度を持ち、その強度を平面的な映像として感知できるものを配設されるシステムでも良い。
【0012】
以下引き続き、本発明の請求項3に基づく立体映像表示装置の要旨をさらに明確にするため、図面を利用して一実施例を説明する。
図13は立体映像表示装置の概略構成図であり、また、図14は立体映像表示装置を側面から視認した光学経路の要部を示す図であり、立体映像出力すべく凸レンズアレイLb が配設され、その後方に観察者の顔面像が実質的に結像する位置、または、その近傍に、観察者の左右の眼にそれぞれ正しいステレオ像を時分割に分配すべく、後述するカラー液晶テレビの検光子としての偏光板は後述する白黒液晶テレビの偏光子としての偏光板と共有できるので、バックライトと偏光板を外した画像書換速度の速い白黒液晶テレビQを前記平面的な映像として赤外線を感知できる部材Vを張り合わせ配設せしめ、さらに、その後方に該観察者の観察すべきステレオ像を時分割で180度倒立像として表示可能なカラー液晶テレビP、および、そのマトリックス回路Fを備え、ビデオテープレコーダAから出力されるステレオビデオ信号Nは該マトリックス回路Fに入力される。
その際、該ビデオテープレコーダAから出るステレオ映像信号Nからステレオ同期信号Sを該回路Cより取り出し、そのステレオ同期信号Sに同期させながら観察者O側の映像を連続的に撮影可能な該平面的な映像として赤外線を感知できる部材Vより得られる観察者O側の赤外光映像信号Mの左右どちらかの二値化像およびその輝度反転像を二値化回路Bで変調合成し、その該観察者Oの左右半面の二値化像およびその輝度反転像信号Kを、該白黒液晶テレビQに、該凸レンズアレイLb により焦立する該観察者O側の像と幾何学的に一致するよう交互に時分割に入力させ光源Hを該凸レンズアレイLb 面の左右どちらか一方向より観察者Oに対して赤外光照明する。
その結果上述の如く該観察者Oの該半面像群が得られることになる。よって、光源Hが観察できる複数の該観察者Oは該ステレオ像を立体映像として観察できる。
尚凸レンズアレイLb は、フレネル凸レンズアレイや凹面鏡アレイやフレネル凹面鏡アレイ、あるいは、回折格子レンズアレイでも良く、該結像手段どうしや鏡を任意に組み合わせたものを用いても良く、該平面的な映像として赤外線を感知できる部材は可視光に感度を有しているものを用いて赤外光照明を行わず画像認識技術等を用いて観察者の変調像としての二値化像を得ても良い。また、該凸レンズアレイLb と、該白黒液晶テレビQの画像出力面との距離を自動焦点技術を用いて該観察者Oの映像が該白黒液晶テレビQの画像出力面に結像するように調節する機能を有しても良く、観察すべきステレオ像が明るく観察できるよう該カラー液晶テレビPの画像出力面に大型の凸レンズや、フレネル凸レンズや、回折格子レンズを配設しても良く、それぞれを任意に組み合わせて用いても良くフレネル化したものを用いても良い。
尚本実施例では赤外線照明は該凸レンズアレイLb の側方より行っているが、その方向は本方式のセルフトラッキングの主旨に反しない限り任意であり、該凸レンズアレイを通して赤外光照明しても良い。
【0013】
次に、本発明の請求項4に基づく立体映像表示装置の要旨をさらに明確にするため、図面を利用して一実施例につき説明する。
図15は立体映像表示装置の要部を示す概略構成図であり、また、図16はこの立体映像表示装置を側面から視認した際の光学経路の要部を示す光路図であり、立体映像出力すべく凸レンズアレイLb が配設され、その後方に観察者の顔面像が実質的に結像する位置またはその近傍に、観察者の左右の眼に各々正しいステレオ像を空間分配すべく画像出力可能なバックライトを外した白黒液晶テレビQを前記平面的な映像として赤外線を感知できる部材Vを張り合わせ配設せしめ、該白黒液晶テレビQの表面の偏光板は該白黒液晶テレビのピクセルの横、または、縦列の位置に相当する一列ごと交互に偏光方位角が各々直角である偏光板、または、一枚の偏光板に透過光の偏光軸が90度回転する結晶や、液晶等で構成されたフィルムを、該白黒液晶テレビDのピクセルの横、または、縦列の位置に相当する一列おきを用いる。
さらに、その後方に該観察者Oの観察すべきステレオ像を空間分割で表示可能であり、該ステレオ像各々が偏光軸が直角である偏光を発するカラー液晶テレビP、および、そのマトリックス回路Fを備える。そのため、該カラー液晶テレビPの出力面側の偏光板は、該カラー液晶テレビのピクセルの横列の位置に相当する一列ごと交互に偏光方位角が直角である偏光板である。ビデオテープレコーダAから出力されるステレオビデオ信号Nは、該マトリックス回路Fに入力される。その際、該ステレオビデオ信号Nはインターレース方式で右目用と左目用映像を含んでいるため、前記一列ごと交互に偏光方位角の変化に合わせて右目用映像と左目用映像を交互に空間分割入力する。該右目用映像と左目用映像はその偏光軸が各々直角であるので、該白黒液晶テレビQに該観察者Oの左右の二値化半面像をピクセルの横、または、縦列に対して一列ごとに+−電極反転駆動させ、交互に空間分割入力し、観察者O側の映像を連続的に撮影可能な該平面的な映像として赤外線を感知できる部材Vより得られる観察者O側の赤外光映像信号Mの左右どちらかの二値化像およびその輝度反転像を二値化回路Bで合成し、その該観察者Oの左右半面の二値化像およびその輝度反転像信号Kを、該白黒液晶テレビQに、該凸レンズアレイLb により焦立する該観察者O側の像と幾何学的に一致するように、上述の該白黒液晶テレビQのピクセルの横、または、縦列の一列ごと交互に入力させ光源Hを該凸レンズアレイLb 面の左右どちらか一方向より観察者Oに対して赤外光照明する。
その結果上述の如く該観察者Oの該半面像群が得られることになる。よって、光源Hが観察できる複数の該観察者Oは該ステレオ像を立体映像として観察できる。
尚凸レンズアレイLb は、フレネル凸レンズアレイや凹面鏡アレイやフレネル凹面鏡アレイ、あるいは、回折格子レンズアレイでも良く、該結像手段どうしや鏡を任意に組み合わせたものを用いても良く、該平面的な映像として赤外線を感知できる部材は可視光に感度を有しているものを用いて赤外光照明を行わず画像認識技術等を用いて観察者の変調像としての二値化像を得ても良い。
また、凸レンズアレイLb と、該白黒液晶テレビQの画像出力面との距離を自動焦点技術を用いて観察者Oの映像が該白黒液晶テレビQの画像出力面に結像するように調節する機能を有しても良く、観察すべきステレオ像が明るく観察できるよう該カラー液晶テレビPの画像出力面に大型の凸レンズや、フレネル凸レンズや、回折格子レンズを配設しても良く、それぞれを任意に組み合わせて用いても良くフレネル化したものを用いても良い。
本実施例では赤外線照明は該凸レンズアレイLb の側方より行っているが、その方向は本方式のセルフトラッキングの主旨に反しない限り任意であり、該凸レンズアレイを通して赤外光照明しても良い。
【0014】
また、白黒液晶テレビQに入力する二値化像は必ずしも一方の輝度反転像を用いる必要は無く、観察者の左右の眼にステレオ像分配に関して適切なバックライトとして働く二値化像であれば良い。本実施例で用いられたカラーテレビPは本発明の主旨に反しない限り如何なるタイプのものでも良い。たとえば液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、ネオン管ディスプレイ、個体発光素子や、CRTやアレイ状CRT等である。
ただし、請求項4の空間分割方式に関しては該カラーディスプレイ画像出力面が空間分割に左右の眼用に偏光軸が直角に偏光した2つの二値化像を表示できるよう、ストライプ状に交互に偏光方位角が各々直角の偏光子でできた偏光板を、該二次元画像出力面に張り付ける必要がある。さらに、その際請求項4の要旨に反しない範囲において偏光子の偏光板における張り付け形状は任意であり、また、該カラー液晶テレビのバックライト入射面側の偏光板も同様である。
また、請求項3に基づく本実施例では表面の偏光板を外した白黒液晶テレビを用いたが、該偏光板を外さない場合は、該カラーテレビの偏光板の偏光方位角と該白黒液晶テレビの表面の該液晶板の偏光方位角を一致させるか、該カラーテレビPの出力面側の偏光板は不要である。本実施例ではアレイ状結像手段を用いた場合で空間分割方式を説明したが、結像手段を用いた場合も同様である。
また、請求項4に基づく本実施例では、ステレオ映像を時分割でビデオテープレコーダより入力させたが、二つの映像信号よりなるステレオ映像信号を用いても良く、ステレオ映像を発生させることができる如何なる映像信号を用いても良い。
また、請求項3および4に基づく本実施例では、ステレオ像を発生させる機器としてビデオテープレコーダを用いたが、ステレオ像を発生するものであれば任意である。
【0015】
次に、図17および図18の如く、前記請求項3および4に示された画像出力可能な透明で電気光学的な空間変調素子群と、観察者の観察すべきステレオ像を表示可能な画像出力面との間に、時分割に同期した透過光の偏光軸を90度回転可能とする電気光学的な空間変調素子Eを配設した場合、請求項3に関して空間分割方式の画像出力可能な透明で電気光学的な空間変調素子群を用いることができ、請求項4に関して時分割方式の画像出力可能な透明で電気光学的な空間変調素子群を用いることができる。
【0016】
前記実施例群で表わされた装置を右目専用機、左目専用機としてそれぞれ2台をハーフミラーで図19の如く合成し、時間並行方式の立体映像表示装置として用いても良い。ただし、該図19では水平方向に合成されているが、垂直方向に合成されたものでも良い。さらに、図20の如く偏光子を外した白黒液晶テレビと各々が発生する画像の偏光光軸が直角である液晶カラープロジェクター、および、偏光を保持できるディフューザーを用いる等のステレオ像を、各々その偏光の光軸が直角であるようなカラーテレビPを用いたときは、時間並行方式の立体映像表示装置として用いても良い。また、前記実施例群で表わされた立体映像表示装置に用いられる結像手段またはアレイ状に構成された結像手段と、バックライト光源または画像出力可能な透明で電気光学的な空間変調素子群は請求項1ないし4に反しない範囲において必ずしも平行に配設する必要はない。
さらに、本実施例では、ビデオテープレコーダからの一方向通信である立体映像表示装置として用いているが、テレビ、家庭用および工業用立体映像表示装置や、医用画像立体映像表示装置、双方向通信として、たとえばマルティメディア、ゲーム機、テレビ電話や、バーチャルリアリティ等に用いても良い。
【0017】
またさらに、本実施例に用いた立体映像観察者に、バックライトを分配すべく配設された凸レンズアレイの代わりに、図21および図22に示した如くの二重ハエの眼レンズスクリーンLc を用いた場合には、観察者の映像を取り込むためのテレビカメラの映像レンズをアレイ状にする必要はない。また、バックライト光源に表示する観察者の二値化像もマルチフレームにする必要もない。
【0018】
【発明の効果】
上述の如く本発明によれば、特殊な眼鏡無しで、多人数同時観察が可能なステレオ像表示による立体映像表示装置を実現することができる。
さらに、装置の画面の大型化や、装置の薄型化に伴うアレイ状結像手段の複雑化にも対応できる等の独特の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に基づく発明の一実施例における立体テレビ装置の概略図である。
【図2】本実施例の立体テレビ装置の側面から見た光学経路を示す図である。
【図3】請求項1に基づく発明の凹面鏡を用いた場合の一実施例を示す図である。
【図4】請求項1に基づく発明の一実施例における立体テレビ装置の概略図である。
【図5】本実施例の立体テレビ装置の側面から見た光学経路を示す図である。
【図6】請求項2に基づく発明の一実施例における立体テレビ装置の概略図である。
【図7】本実施例の立体テレビ装置の側面から見た光学経路を示す図である。
【図8】請求項1に基づく立体テレビ装置の側面から見た光学経路を示す図である。
【図9】請求項2に基づく立体テレビ装置の側面から見た光学経路を示す図である。
【図10】請求項3に基づく発明の一実施例における立体テレビ装置の概略図である。
【図11】本実施例の立体テレビ装置の側面から見た光学経路を示す図である。
【図12】請求項3に基づく発明の凹面鏡を用いた場合の一実施例を示す図である。
【図13】請求項3に基づく発明の一実施例における立体テレビ装置の概略図である。
【図14】本実施例の立体テレビ装置の側面から見た光学経路を示す図である。
【図15】請求項4に基づく発明の一実施例における立体テレビ装置の概略図である。
【図16】本実施例の立体テレビ装置の側面から見た光学経路を示す図である。
【図17】請求項3に基づく立体テレビ装置の側面から見た光学経路を示す図である。
【図18】請求項4に基づく立体テレビ装置の側面から見た光学経路を示す図である。
【図19】ハーフミラーを用いて合成された時間並行方式立体映像表示装置の一実施例である。
【図20】ステレオ像を各々その偏光の光軸が直角であるようなカラーテレビを用いた時間並行方式立体映像表示装置の一実施例である。
【図21】二重ハエの眼レンズスクリーンの要部を側面から視認した光学経路を示す図である。
【図22】二重ハエの眼レンズスクリーンを視認した光学経路を示す図である。
【符号の説明】
0 観察者
G 赤外線カメラ
D 白黒(液晶)テレビ
La 大型凸レンズ
Lb 凸レンズアレイ
Lc 二重ハエの眼レンズスクリーン
A ビデオテープレコーダ
B 二値化回路
C ステレオ同期信号抽出回路
E 時分割に同期した透過光の偏光軸を90度回転可能とする電気光学的な空間変調素子
F マトリックス回路
H 赤外光源
J カラー液晶板
K 観察者の変調二値化映像信号
M 観察者の映像信号
N ステレオビデオ信号
S ステレオ同期信号
T ディフューザー
R ミラー
V 平面的な映像として赤外線を感知できる部材
P カラーテレビ
Q 白黒液晶板
W 凹面鏡
Rh ハーフミラー
Pr 〜Pl 各々が発生する画像の偏光光軸が直角である液晶カラープロジェクター

Claims (16)

  1. 立体映像出力すべく結像手段またはアレイ状に構成された結像手段が配設され、その後方に観察者の顔面像が実質的に結像する位置またはその近傍に、観察者の左右の目にそれぞれ左目用、右目用ステレオ像を時分割に分配すべく画像出力可能なバックライト光源を配設せしめ、該観察者と該結像手段またはアレイ状に構成された該結像手段との間に該観察者の観察すべきステレオ像を時分割で表示可能な透明で電気光学的な空間変調素子群を配設し、さらに該結像手段またはアレイ状に構成された該結像手段によって結像した該観察者の映像または赤外映像を撮像し、得られた該観察者像の左右目用の変調二値化像を該左右目用ステレオ像に同期し交互に該バックライト光源の該結像手段またはアレイ状に構成された該結像手段によって結像した該観察者像と幾何学的に一致する位置に表示することを特徴とする立体映像表示装置。
  2. 立体映像出力すべく結像手段またはアレイ状に構成された結像手段が配設され、その後方に観察者の顔面像が実質的に結像する位置またはその近傍に、観察者の左右の目にそれぞれ左目用、右目用ステレオ像を空間分割または時間並行に分配すべく、偏光方位角が互いに直角である2種類の偏光像で右目用のバックライト光としての一方の偏光像と左目用のバックライト光としての他方の偏光像からなる2種類の偏光像を空間分割で出力可能なバックライト光源を配設せしめ、該観察者と該結像手段またはアレイ状に構成された該結像手段との間に該観察者の観察すべきステレオ像を空間分割または時間並行で表示可能で偏光方位角が直角である2種類の偏光板を交互に配設して該ステレオ像の一方を該一方の偏光像により表示し、該ステレオ像の他方を該他方の偏光像により表示するように構成した透明で電気光学的な空間変調素子群を配設し、さらに該結像手段またはアレイ状に構成された該結像手段によって結像した該観察者の映像または赤外映像を撮像し、得られた該観察者像の該観察者の顔面の左右の領域において異なった変調二値化像で該左右の領域の一方においては一方の偏光像からなり該左右の領域の他方においては他方の偏光像からなる変調二値化像を該バックライト光源の該結像手段またはアレイ状に構成された該結像手段によって結像した該観察者像と幾何学的に一致する位置に表示することを特徴とする立体映像表示装置。
  3. 立体映像出力すべく結像手段またはアレイ状に構成された結像手段が配設され、その後方に観察者の顔面像が実質的に結像する位置またはその近傍に、観察者の左右の目にそれぞれ左目用、右目用ステレオ像を時分割に分配すべく画像出力可能な透明で電気光学的な空間変調素子群を配設せしめ、さらにその後方に該観察者の観察すべきステレオ像を時分割で表示可能な画像出力面を配設し、さらに該結像手段またはアレイ状に構成された該結像手段によって結像した該観察者の映像または赤外映像を撮像し、得られた該観察者像の左右目用の変調二値化像を該左右目用ステレオ像に同期し交互に該空間変調素子群の該結像手段またはアレイ状に構成された該結像手段によって結像した該観察者像と幾何学的に一致する位置に表示することを特徴とする立体映像表示装置。
  4. 立体映像出力すべく結像手段またはアレイ状に構成された結像手段が配設され、その後方に観察者の顔面像が実質的に結像する位置またはその近傍に、観察者の左右の目にそれぞれ左目用、右目用ステレオ像を空間分割または時間並行に分配すべく画像出力可能で、偏光方位角が直角である2種類の偏光板を交互に配設して偏光方位角が互いに直角である2種類の偏光像を空間分割または時間並行で表示可能で該2種類の偏光像における一方の偏光像を通して該ステレオ像の一方を表示可能であり該2種類の偏光像における他方の偏光像を通して該ステレオ像の他方を表示可能とした透明で電気光学的な空間変調素子群を配設せしめ、さらにその後方に該観察者の観察すべきステレオ像を空間分割または時間並行で表示可能で、偏光方位角が互いに直角である2種類の偏光像からなるステレオ像で右目用のステレオ像の一方と左目用のステレオ像の他方からなるステレオ像を空間分割または時間並行で出力可能な画像出力面を配設し、さらに該結像手段またはアレイ状に構成された該結像手段によって結像した該観察者の映像または赤外映像を撮像し、得られた該観察者像の該観察者の顔面の左右の領域において異なった変調二値化像で該左右の領域の一方においては該一方の偏光像からなり該左右の領域の他方においては該他方の偏光像からなる変調二値化像を該空間変調素子群の該結像手段またはアレイ状に構成された該結像手段によって結像した該観察者像と幾何学的に一致する位置に表示することを特徴とする立体映像表示装置。
  5. 請求項1ないし記載の立体映像表示装置における結像手段またはアレイ状に構成された結像手段を通して立体映像観察者の赤外光照明を行うことを特徴とする請求項1ないし記載の立体映像表示装置。
  6. 請求項1ないし記載の立体映像表示装置における結像手段またはアレイ状に構成された結像手段を通さずに立体映像観察者の赤外光照明を行うことを特徴とする請求項1ないし記載の立体映像表示装置。
  7. 前記結像手段またはアレイ状に構成された結像手段が単数枚または複数枚より構成された凸レンズまたは凸レンズアレイである請求項1ないし記載の立体映像表示装置。
  8. 前記結像手段またはアレイ状に構成された結像手段が単数枚または複数枚より構成されたフレネル凸レンズまたはフレネル凸レンズアレイである請求項1ないし記載の立体映像表示装置。
  9. 前記結像手段またはアレイ状に構成された結像手段が単数枚または複数枚より構成された凹面鏡または凹面鏡アレイである請求項1ないし記載の立体映像表示装置。
  10. 前記結像手段またはアレイ状に構成された結像手段が単数枚または複数枚より構成されたフレネル凹面鏡またはフレネル凹面鏡アレイである請求項1ないし記載の立体映像表示装置。
  11. 前記結像手段またはアレイ状に構成された結像手段が単数枚または複数枚より構成された回折格子レンズまたは回折格子レンズアレイである請求項1ないし記載の立体映像表示装置。
  12. 前記結像手段が請求項ないし11記載の立体映像表示装置における結像手段を任意に組み合わせて構成される結像手段である請求項1ないし記載の立体映像表示装置。
  13. 請求項1又は2記載の立体映像表示装置におけるバックライト光源から立体映像観察者との間に、又は、請求項3記載又は4記載の立体映像表示装置における画像出力面から立体映像観察者との光路間にミラーまたはハーフミラーを用いることを特徴とする請求項1ないし12記載の立体映像表示装置。
  14. 請求項1ないし記載の立体映像表示装置における結像を自動焦点技術を用いて行う請求項1ないし13記載の立体映像表示装置。
  15. ディジタル画像のための表示装置として用いられる請求項1ないし14記載の立体映像表示装置。
  16. アナログ画像のための表示装置として用いられる請求項1ないし14記載の立体映像表示装置。
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