JP3708004B2 - 通信システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インターネット等のネットワークに接続可能な通信装置を用いた通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
個人がインターネットに接続する場合は、通常、ユーザがインターネット接続業者であるインターネットサービスプロバイダ(ISP)と契約しておき、電話・ISDN回線網等の通信回線を通じてISPのアクセスポイントと接続することによって、ISPが管理するルータを通じてインターネットへと接続されるようになっている。
【0003】
そして、インターネットの情報を得る方法としては、ユーザが情報を取得したいときに自らの操作でインターネットに接続してホームページを閲覧したり電子メールを受信し、その情報の取得後に自らの操作でインターネットとの接続を終了する方法や、自動巡回システムやソフトウェアを用い、予め設定した時間に自動的にインターネットに接続し、設定した情報源にアクセスすることで情報の収集を自動的に行う方法等があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、インターネットの情報を得る方法として、自動巡回システムやソフトウェアを用いる場合には、利用が集中すると思われる時間帯を避け、比較的に利用が少なくネットワークが混雑していない時間帯にインターネットに接続するように設定することにより、インターネットの情報を短時間で得ることができ、インターネットの接続利用料金やユーザとISPのアクセスポイントとの接続に係る通信料金を低料金に抑えることができるが、ネットワークが混雑していないと思われる時間帯であっても実際には混雑している場合があり、このような場合、例えば50Kbpsの転送速度で送受信可能なモデムであっても20Kbps程度でしか送受信できない状況に陥ることもあり、インターネットの情報を得るのに2倍以上の時間がかかってしまい、インターネットの接続利用料金やユーザとISPのアクセスポイントとの接続に係る通信料金が高くつくといった問題点があった。
【0005】
又、このような自動巡回システムやソフトウェアでは、一定時間データの送受信がなければ自動的にISPのアクセスポイントとの接続を終了する機能を有している場合があるが、低い転送速度でデータを送受信している場合には、接続を継続したままになってしまうため、やはり上述のような問題点を解消することはできなかった。
【0006】
本発明は、ネットワークが混雑していない状態においてネットワークへの接続を行うことができる通信システムを提供することを目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、アクセスポイントを経由してネットワークに接続される通信装置と、ネットワークに接続されたサーバとからなる通信システムであって、上記通信装置が、アクセスポイントを経由するデータの転送速度が所定の転送速度を下回ったとき、上記サーバに対してアクセスポイントの候補を送信し、その後、当該サーバからの検索結果に基づいてアクセスポイントの切り換えを行う一方、上記サーバが、上記通信装置から受信したアクセスポイントの候補の中から高い転送速度が得られるアクセスポイントを検索し、その検索結果を上記通信装置に送信するよう構成したものである。
【0016】
従って、本発明によれば、通信装置が、アクセスポイントを経由するデータの転送速度が所定の転送速度を下回ったときにサーバに対してアクセスポイントの候補を送信し、サーバが、通信装置から受信したアクセスポイントの候補の中から高い転送速度が得られるアクセスポイントを検索し、その検索結果を通信装置に送信し、通信装置が、サーバからの検索結果に基づいてアクセスポイントの切り換えを行うことにより、通信装置は、混雑していないアクセスポイントを経由してネットワークへの接続を行うことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0018】
図1は本発明の一実施の形態である通信装置の構成を示す機能ブロック図、図2は同通信装置とネットワークとの関係を示す説明図、図3は同通信装置における情報取得時の動作制御の第1の例を示すフローチャート、図4は同通信装置における情報取得時の動作制御の第2の例を示すフローチャート、図5は同通信装置における情報取得時の動作制御の第3の例を示すフローチャート、図6は同通信装置における情報取得時の動作制御の第3の例を示す制御シーケンス、図7は同通信装置に記憶されたアクセスポイント情報のデータ構造を示す説明図である。
【0019】
以下、本発明の一実施の形態である通信装置を図1乃至図7に基づいて説明する。
【0020】
図1において、1は電話・ISDN回線網等の通信回線、2は通信回線1を介してインターネットとのデータの送受信を行うデータ送受信部、3はインターネットとの間で送受信されるデータの転送速度を監視する転送速度監視部、4は各種設定を行う操作部、5は操作結果や実行結果を表示する表示部、6は再接続までの時間を計測するタイマ管理部、7は比較する転送速度やアクセスポイント情報を記憶する情報記憶部、8は装置全体の制御を行う制御部であり、これらデータ送受信部2と転送速度監視部3と操作部4と表示部5とタイマ管理部6と情報記憶部7と制御部8とによって通信装置が構成されている。
【0021】
そして、このように構成された通信装置(ファクシミリ、パソコン、携帯電話)は、図2に示されるように、通信回線を介してISPのアクセスポイントA,B,Cの何れかに接続され、このISPのアクセスポイントA,B,Cの何れかを経由してインターネットに接続できるようになっている。
【0022】
又、インターネットには、ISPのアクセスポイントのトラフィックを計測すると共に、その計測した情報を管理・蓄積するデータベースサーバが接続されており、通信装置はこのデータベースサーバと通信を行うことによって蓄積されたトラフィック情報を取得することが可能になっている。
【0023】
以下、上記のように構成・接続された通信装置について、まず、インターネットから所望の情報を取得するときの動作の第1の例を図3に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0024】
ユーザが操作部4を操作してインターネットへの接続を要求するか、又は自動巡回システムを用いて設定されたインターネットへの接続時間が到来したとき、この情報取得動作が開始され、操作部4によって選択されたアクセスポイント又は予め設定されたアクセスポイントへの接続が開始される(ステップS1)。
【0025】
そして、ISPのアクセスポイントを経由したインターネットへの接続が完了したとき、データ送受信部2によってインターネットへのデータ送信とインターネットからのデータ受信を開始し(ステップS2)、その後、所望する全てのデータの読み込みが終了したとき(ステップS3)、通信回線を開放してアクセスポイントを経由したインターネットとの接続を切断し(ステップS4)、この情報取得動作を終了する。
【0026】
一方、データ送受信部2によってインターネットへのデータ送信とインターネットからのデータ受信を行っているとき(ステップS2,S3)、転送速度監視部3によってそのデータ送受信の転送速度を監視しており、所望する全てのデータの読み込みが終了する前に、その転送速度が記憶部7に記憶されている転送速度を下回ったとき(ステップS5)、制御部8は通信回線を開放してアクセスポイントを経由したインターネットとの接続を切断する(ステップS6)と共に、記憶部7に記憶されている時間情報に基づいてタイマを起動し、その後、タイマ管理部6によってタイムアウトを検出したとき(ステップS7)、ISPのアクセスポイントを経由したインターネットへの再接続を行い(ステップS8)、以後、上述の動作制御を実行する(ステップS2〜S8)。
【0027】
即ち、例えば、記憶部7に比較転送速度として20Kbpsが、再接続時間として1時間が設定されている場合には、データ送受信時において、そのデータ転送速度が20Kbps以上であれば、満足のいく転送速度が得られていると判断してデータの読み込みが継続され、20Kbps未満であれば、通信回線が自動的に切断され、その後、1時間経過後に自動的にインターネットへの再接続が行われる。
【0028】
従って、上記動作制御によれば、ネットワークが混雑している状態におけるネットワークへの接続を中断し、所定時間経過後においてネットワークへの接続を再開することができると共に、当該ネットワークへの接続の中断及び再開を、ネットワークが混雑している状態において繰り返し行うことができるため、何れネットワークが混雑していない状態においてネットワークから所望の情報を取得することができる。
【0029】
次に、インターネットから所望の情報を取得するときの動作の第2の例を図4に示すフローチャート及び図7に示す説明図に基づいて説明する。
【0030】
ユーザが操作部4を操作してインターネットへの接続を要求するか、又は自動巡回システムを用いて設定されたインターネットへの接続時間が到来したとき、この情報取得動作が開始され、記憶部7に記憶された最も優先順位の高いアクセスポイントへの接続が開始される(ステップS11)。
【0031】
そして、ISPのアクセスポイントを経由したインターネットへの接続が完了したとき、データ送受信部2によってインターネットへのデータ送信とインターネットからのデータ受信を開始し(ステップS12)、その後、所望する全てのデータの読み込みが終了したとき(ステップS13)、通信回線を開放してアクセスポイントを経由したインターネットとの接続を切断し(ステップS14)、この情報取得動作を終了する。
【0032】
一方、データ送受信部2によってインターネットへのデータ送信とインターネットからのデータ受信を行っているとき(ステップS12,S13)、転送速度監視部3によってそのデータ送受信の転送速度を監視しており、所望する全てのデータの読み込みが終了する前に、その転送速度が記憶部7に記憶されている転送速度を下回ったとき(ステップS15)、制御部8は通信回線を開放してアクセスポイントを経由したインターネットとの接続を切断する(ステップS16)と共に、記憶部7に記憶されているアクセスポイント情報に基づいて、直前に接続していたアクセスポイントの次順位のアクセスポイントを指定し(ステップS17)、当該指定したアクセスポイントを経由したインターネットへの再接続を行い(ステップS18)、以後、上述の動作制御を実行する(ステップS12〜S18)。
【0033】
即ち、例えば、記憶部7に比較転送速度として20Kbpsが、優先順位第1位のアクセスポイント情報として「アクセスポイントA・03−1234−5678」が、優先順位第2位のアクセスポイント情報として「アクセスポイントB・03−8765−4321」が、優先順位第3位のアクセスポイント情報として「アクセスポイントC・03−1111−2222」が設定されている場合には、まずアクセスポイントAを経由してインターネットに接続され、そのデータ送受信時において、そのデータ転送速度が20Kbps以上であれば、満足のいく転送速度が得られていると判断してデータの読み込みが継続され、20Kbps未満であれば、通信回線が自動的に切断され、その後、アクセスポイントBを経由してインターネットに接続され、そのデータ送受信時において、そのデータ転送速度が20Kbps以上であれば、満足のいく転送速度が得られていると判断してデータの読み込みが継続され、20Kbps未満であれば、通信回線が自動的に切断され、その後、アクセスポイントCを経由してインターネットに接続される。
【0034】
従って、上記動作制御によれば、ネットワークが混雑している状態におけるネットワークへの接続を中断し、他のアクセスポイントを経由してネットワークへの接続を再開することができると共に、当該ネットワークへの接続の中断及び再開を、ネットワークが混雑している状態において繰り返し行うことができるため、何れネットワークが混雑していない状態においてネットワークから所望の情報を取得することができる。
【0035】
次に、インターネットから所望の情報を取得するときの動作の第3の例を図5に示すフローチャート、図6に示す制御シーケンス及び図7に示す説明図に基づいて説明する。
【0036】
ユーザが操作部4を操作してインターネットへの接続を要求するか、又は自動巡回システムを用いて設定されたインターネットへの接続時間が到来したとき、この情報取得動作が開始され、記憶部7に記憶された最も優先順位の高いアクセスポイントへの接続が開始される(ステップS21)。
【0037】
そして、ISPのアクセスポイントを経由したインターネットへの接続が完了したとき、データ送受信部2によってインターネットへのデータ送信とインターネットからのデータ受信を開始し(ステップS22)、その後、所望する全てのデータの読み込みが終了したとき(ステップS23)、通信回線を開放してアクセスポイントを経由したインターネットとの接続を切断し(ステップS24)、この情報取得動作を終了する。
【0038】
一方、データ送受信部2によってインターネットへのデータ送信とインターネットからのデータ受信を行っているとき(ステップS22,S23)、転送速度監視部3によってそのデータ送受信の転送速度を監視しており、所望する全てのデータの読み込みが終了する前に、その転送速度が記憶部7に記憶されている転送速度を下回ったとき(ステップS25)、制御部8はデータベースサーバに対してアクセスポイントA,B,Cの情報を送信すると共に、その中で最も混雑していなくて高い転送速度が得られるアクセスポイントを要求する(ステップS26)。
【0039】
そして、データベースサーバが通信装置から得られたアクセスポイント取得要求に対して最適なアクセスポイントをアクセスポイント取得応答として返し、そのレスポンスを通信装置が受信すると(ステップS27)、制御部8は通信回線を開放してアクセスポイントを経由したインターネットとの接続を切断し(ステップS28)、その後、データベースサーバから取得したアクセスポイント取得応答に基づくアクセスポイントを経由したインターネットへの再接続を行い(ステップS29)、以後、上述の動作制御を実行する(ステップS22〜S29)。
【0040】
即ち、例えば、記憶部7に比較転送速度として20Kbpsが、優先順位第1位のアクセスポイント情報として「アクセスポイントA・03−1234−5678」が、優先順位第2位のアクセスポイント情報として「アクセスポイントB・03−8765−4321」が、優先順位第3位のアクセスポイント情報として「アクセスポイントC・03−1111−2222」が設定され、且つアクセスポイントCにおいて高い転送速度が得られる場合には、まずアクセスポイントAを経由してインターネットに接続され、そのデータ送受信時において、そのデータ転送速度が20Kbps以上であれば、満足のいく転送速度が得られていると判断してデータの読み込みが継続され、20Kbps未満であれば、データベースサーバに対してアクセスポイントA,B,Cの情報を送信し、高い転送速度が得られるアクセスポイントを要求すると共に、その要求に対して返されるアクセスポイント取得応答に基づいてアクセスポイントCを経由してインターネットに接続される。
【0041】
従って、上記動作制御によれば、ネットワークが混雑している状態におけるネットワークへの接続を中断し、データベースサーバが検索した高い転送速度が得られるアクセスポイントを経由してネットワークへの接続を再開することができると共に、当該ネットワークへの接続の中断及び再開を、ネットワークが混雑している状態において繰り返し行うことができるため、何れネットワークが混雑していない状態においてネットワークから所望の情報を取得することができる。
【0044】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、ネットワークへの再接続を行うために経由するアクセスポイントを、サーバが検索した高い転送速度が得られるアクセスポイントに切り換えることにより、混雑していないアクセスポイントを経由したネットワークへの接続を迅速に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である通信装置の構成を示す機能ブロック図である。
【図2】同通信装置とネットワークとの関係を示す説明図である。
【図3】同通信装置における情報取得時の動作制御の第1の例を示すフローチャートである。
【図4】同通信装置における情報取得時の動作制御の第2の例を示すフローチャートである。
【図5】同通信装置における情報取得時の動作制御の第3の例を示すフローチャートである。
【図6】同通信装置における情報取得時の動作制御の第3の例を示す制御シーケンスである。
【図7】同通信装置に記憶されたアクセスポイント情報のデータ構造を示す説明図である。
【符号の説明】
1 通信回線
2 データ送受信部
3 転送速度監視部
4 操作部
5 表示部
6 タイマ管理部
7 情報記憶部
8 制御部
Claims (1)
- アクセスポイントを経由してネットワークに接続される通信装置と、ネットワークに接続されたサーバとからなる通信システムであって、
上記通信装置は、アクセスポイントを経由するデータの転送速度が所定の転送速度を下回ったとき、上記サーバに対してアクセスポイントの候補を送信し、その後、当該サーバからの検索結果に基づいてアクセスポイントの切り換えを行う一方、
上記サーバは、上記通信装置から受信したアクセスポイントの候補の中から高い転送速度が得られるアクセスポイントを検索し、その検索結果を上記通信装置に送信することを特徴とする通信システム。
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