JP3706716B2 - 電解方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、液透過型ガス拡散陰極を使用して食塩等を電解し苛性アルカリを製造する電解方法に関し、より詳細には該電解に際して前記ガス拡散陰極の細孔の生成する苛性アルカリによる閉塞を防止して効率良く苛性アルカリを製造するための電解方法に関する。
【0002】
【従来技術とその問題点】
クロルアルカリ電解を代表とする電解工業は素材産業として重要な役割を果たしている。このような重要な役割を持つもののクロルアルカリ電解に要する消費エネルギーが大きく、日本のようにエネルギーコストが高い国ではその省エネルギー化が大きな問題となる。例えばクロルアルカリ電解では環境問題の解決とともに省エネルギー化を達成するために、水銀法から隔膜法を経てイオン交換膜法へと転換され、約25年で約40%の省エネルギー化を達成してきた。しかしこの省エネルギー化でも不十分で、エネルギーである電力コストが全製造費の50%を占めているが、現行の方法を使用する限りこれ以上の電力節約は不可能なところまで来ている。より以上の省エネルギー化を達成するためには電極反応を修正する等の抜本的な変化を行なわなければならない。その例として燃料電池等で採用されているガス拡散電極の使用は現在考えられる中で最も可能性が高く、電力節約が大きい手段である。
【0003】
従来の金属電極を使用する電解反応▲1▼が、陰極としてガス拡散電極を使用すると電解反応▲2▼に変換される。
▲1▼ 2NaCl+2H2 0→Cl2 +2NaOH+H2 EO =2.21V
▲2▼ 2NaCl+ 1/2O2 +H2 O→Cl2 +2NaOH EO =0.96V
つまり金属電極をガス拡散電極に変換することにより、理論分解電圧が2.21Vから0.96Vに減少し、理論的には約65%の省エネルギー化が可能になる。従ってこのガス拡散電極の使用によるクロルアルカリ電解の実用化に向けて種々の検討が成されている。
ガス拡散電極の構造は一般に半疎水(撥水)型と言われるもので、表面に白金等の触媒が担持された親水性の反応層と撥水性のガス拡散層を接合した構造を有している。反応層及びガス拡散層ともバインダーとして撥水性のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂を使用し、このPTFE樹脂の特性を利用してガス拡散層ではその割合を多くし、反応層では少なくして両層を構成している。
【0004】
このようなガス拡散電極をクロルアルカリ電解に使用すると幾つかの問題点が生じる。例えば高濃度の苛性ソーダ中では撥水材であるPTFE樹脂が親水化して撥水性を失いやすくなる。これを防止するために前記ガス拡散層のガス室側に薄い多孔性のPTFEシートを貼ることが試みられている。又このガス拡散電極に酸素や空気を供給しながら電解を進行させるが、副反応として一部過酸化水素が生成しそれが構成材料である炭素を腐食して炭酸ソーダを生成することがある。アルカリ溶液中では前記炭酸ソーダは沈澱してガス拡散層を閉塞したり表面を親水化したりしてガス拡散電極の機能を劣化させることがある。この炭酸ソーダが生成しなくても炭素表面に触媒を担持するのみで該触媒による炭素腐食が生ずることも観察されている。
【0005】
このガス拡散電極の閉塞の問題点を解決するために従来は使用する炭素の選択やその作製方法、並びに炭素の樹脂の混合比率を調節することが行なわれたが、いずれも根本的な解決にはならず、炭素腐食の見掛け上の速度を遅らせるのみで、腐食を止めることはできなかった。炭素を使用しなければこのような腐食の問題を解決できるため、炭素の代わりに銀を使用する方法が提案されている。銀の使用により腐食の問題は解決できるものの、銀を使用するガス拡散電極は炭素を使用するガス拡散電極と異なり、焼結法で作製され、その作製方法が極めて複雑でかつ撥水性部分と親水性部分の制御が極めて行ないにくいという問題点がある。
【0006】
この問題点以外に従来のガス拡散電極を使用する苛性アルカリ電解特に実用槽では、ガス室の電解槽の高さ方向に圧力差があり、一定圧で一定量のガスを供給しても電極表面全体に均一にガス供給を行なうことは極めて困難であるという問題点があった。このため実験室規模では高さ方向に数種類の電極を並べて均一にガス供給が行なわれるように工夫しているが、これを実用槽に適用するのは複雑すぎ、未だ実用例はない。この高さ方向の圧力差を緩和し大型化を容易にするためガス室側にも供給ガスとともに電解液を供給して電解を行なうことが試みられている。しかしながらこの方法では圧力の問題は解決するものの、電解液の存在のためガス拡散電極のガス拡散層へのガス供給が不十分になり、ガス量が不十分であるためその分電流密度を低く抑えなければならず、実験室規模では30A/dm2 程度の電流密度が可能であっても大型槽では電流密度はその半分程度に抑えなければならないという問題点があった。
【0007】
このガス供給が不十分になるという欠点を解消するために、電極表面に凹凸を形成したり撥水化したりして供給ガスをガス拡散電極のガス拡散槽の近傍に集めることが試みられている。しかしこの方法もガスがガス拡散電極を通って反応層へ到達するための駆動力とはならず、ガス供給が不十分になるという問題点は依然として解決されていない。
この問題点を解決するために本発明者らは、液透過型ガス拡散電極をイオン交換膜に密着させ、液の圧力をイオン交換膜に掛けガス拡散電極には全く圧力が掛からないようにしてきた。しかしこの方法ではガス拡散電極を透過してきた製品である苛性アルカリがガス拡散電極をある程度塞いでしまいガス供給が時として滞る等の問題が生じている。これは電極表面の疎水/親水の度合いを調節することによりある程度防げるが完全ではなく、特に電解槽の大型化の際には電極の閉塞は大きな問題点となる。
【0008】
【発明の目的】
本発明は、前述の従来技術の問題点、つまりガス拡散電極を使用する電解において生成物である苛性アルカリが透過して到達するガス室側表面での生成苛性アルカリの滞留による、特にガス供給の阻害に起因する電解効率の低下を簡便かつ確実に防止できる電解方法を提供することを目的とする。
【0009】
【問題点を解決するための手段】
本発明に係わる電解方法は、液透過型ガス拡散陰極を有する縦型電解槽を使用する苛性アルカリ生成電解方法において、陰極供給ガスを前記ガス拡散陰極の電極面上を一方向に供給し、前記電解面上で液滴となった苛性アルカリを飛散させながら電解を行なうことを特徴とする電解方法である。
【0010】
以下本発明を詳細に説明する。
液透過型ガス拡散陰極は、通常、隔膜であるイオン交換膜に密着して設置され、該イオン交換膜により溶液室である陽極室とガス室である陰極室に区画された2室型電解槽の陰極として使用される。このような電解槽を使用する苛性アルカリ生成電解では、ガス(酸素)供給は前記ガス拡散陰極のイオン交換膜と反対面から行なわれ、該供給ガスは前記ガス拡散陰極内を通ってイオン交換膜に達し、該イオン交換膜表面で電解反応により水酸イオンを生成する。この水酸イオンは、陽極側からのアルカリ金属イオンと結合して苛性アルカリを生成し、この苛性アルカリは前記ガス拡散陰極内を前記供給ガスの流れと対向する方向に流れてガス室、つまり前記ガス拡散陰極表面に達する。この苛性アルカリは高濃度であり前記表面で液滴となったり、該表面を流下して電解槽下部から取り出される。液滴となった苛性アルカリは勿論流下する苛性アルカリもその一部がガス拡散陰極表面を覆ってしまい、円滑なガス供給が阻害されることになる。十分なガス供給が行なわれないと前述したイオン交換膜表面での水酸イオン生成の効率が低下し、従って製品である苛性アルカリの生成効率も低下する。
【0011】
このガス拡散陰極表面を覆う苛性アルカリを如何に除去するかが、ガス拡散陰極を使用する苛性アルカリ電解における効率を高く維持するために解決されるべき問題点である。この問題点を解消するために、従来は電極構造に特殊な工夫、例えば庇状の案内板を取り付けて液滴等を電極表面から除去したり、前述した通り電極面の親水/撥水の度合いを調節して、即ち電極内の多孔部分の孔の大きさをガス用と液用に分けられるような孔径分布にすると同時に電解液との接触角を電極表面の撥水性の度合いを調節することにより所望の値にして、同様に液滴等の電極表面からの除去を行なうようにしている。
しかしこれらの手法のうち、前者は比較的損傷を受けやすいガス拡散陰極表面に加工を施す必要があり、又後者は比較的結果を予想しにくくかつ加工に手間が掛かる操作が必要になるため、十分かつ満足が成果が必ずしも得られるわけではない。
【0012】
本発明はこれらの従来技術の問題点を解消できる電解方法であり、液透過型ガス拡散陰極を使用する苛性アルカリ生成電解を効率良く、つまり高電流密度及び低槽電圧で行なうことを可能にする。
ガス拡散陰極表面に達した苛性アルカリの一部は、前述の通り液滴となったり該表面の撥水性により自重で陰極表面を流下するが、本発明者らの検討によると特に液滴となった苛性アルカリは僅かな力で陰極表面から飛散させ除去できることが判った。この力として本発明では供給ガスのエネルギーを使用することにし、該供給ガスの流れを陰極表面とほぼ平行になるようにしてガス拡散陰極に供給し、つまり供給ガスの流れをエアナイフの要領でガス拡散陰極表面に当てることにより、液滴をガス拡散陰極表面から飛散させて除去できる。このような供給方法でも供給ガス自体のガス拡散陰極への供給は円滑に行なわれる。
【0013】
本発明は、このような着想により成されたもので、ガス拡散陰極を使用するハロゲン化アルカリの電解による苛性アルカリ製造電解方法において、前記ガス拡散陰極表面に留まって該ガス拡散陰極を被覆し円滑なガス供給を阻害する恐れのある高濃度苛性アルカリに供給ガスを比較的高速で陰極表面にほぼ平行に供給することにより液滴となった苛性アルカリを陰極表面から飛散させることを意図するものである。
通常液透過型ガス拡散陰極を使用する場合、経験的に30から40A/dm2 の電流密度では、30分から1時間は槽電圧の上昇がなく、それ以降槽電圧が上昇する。本発明では、特にこの電圧上昇を抑制するために、前述の通り陰極表面に、供給ガスを供給する。このガス供給は従来の通り陰極表面に直接当たらないように行なうと当然液滴の飛散は生じないが、陰極表面に直角に当てても飛散は生じない。従って陰極表面とほぼ平行に、つまり平行又は僅かな角度例えば30°程度の傾斜をもって当てることが望ましく、その供給方向は重力方向又はその逆方向が最も望ましいが、横方向又は斜め方向から当てても液滴の飛散は生ずる。
【0014】
供給ガスの流速は陰極表面の液滴を効果的に飛散させ除去するために十分であれば特に限定されないが、通常は5〜10cm/秒以上とすることが望ましい。但し実際の電解に必要なガス量は極僅かであり、通常は陰極表面に存在する液滴を全て除去するために必要なガスを陰極表面全体に流すと過剰なガス量を必要とすることになるため、分岐管を設けて陰極表面の小エリア毎に比較的高速で少量のガスを供給したり、あるいはガスを循環して実際に使用するガス量を減らして理論量に近づけるとともに、陰極表面の各エリアへの均一供給を達成するようにしても良い。電解反応に必要とするガス量は電流密度30A/dm2 で約21リットル/m2 ・分(純酸素の理論値)であり、通常はこの10%増し程度の酸素を陰極に供給する。この供給量は僅かであり、ガス室の平均厚さを10mmとすると、ガス室中の供給ガス流速は0.3 〜0.4 cm/秒となり、液滴を飛散させるには不十分な速度である。従ってこの場合には、ノズルを工夫することにより、例えばエアナイフ用のノズルを使用し、ガス室のうち陰極表面に近い1mm幅の部分にのみガス供給を行なうようにすると、3〜4cm/秒のガス流速が得られる。この流速でも十分であるが、供給ガスを循環させると更に大きい流速が得られる。このノズルを使用する場合には、高さ方向から10〜20cmおきに設けると所望の流速が得られる。
【0015】
これまでに述べた通りに供給ガスを陰極表面に供給すると液滴が除去されて、ガス拡散陰極へ換言すると反応サイトであるイオン交換膜へのガス供給が円滑になり、槽電圧の低下及び電流効率の増加により高収率で目的とする苛性アルカリが得られる。しかしながら陰極の上端が陰極室側に向くように陰極又は電解槽を傾斜させると(好ましくは5〜15°)、更に良好な結果が得られる。つまり陰極上部表面で供給ガスにより陰極表面から離れた液滴が重力により落下して陰極表面に残らない。
これに対し、陰極が傾斜していないと不十分に陰極から離れた液滴は再度陰極表面に戻るため、ガス流による液滴の飛散効果が若干減少する。又陰極の高さ方向に関しては、下部の方が高濃度苛性アルカリで被覆されやすいため、下部へのガス供給量を上部への供給量より若干増加させることも有効である。
【0016】
【実施例】
次に本発明に係わる電解方法の実施例を記載するが、該実施例は本発明を限定するものではない。
【0017】
【実施例1】
ニッケルフォームをプレスにより嵩密度を純金属の25%とした厚さ0.6 mmの板状体を基材とし、この基材の表面に平均粒径10μmのニッケル粒子を、撥水性フッ素樹脂をバインダーとして焼結し、この片面に平均粒子約1μmの銀粉を触媒として担持して、液透過型ガス拡散陰極とした。
このガス拡散陰極の触媒担持面がイオン交換膜側に密着するように、幅5cm高さ25cmの電解槽に取り付けて2室法電解槽を構成した。イオン交換膜はデュポン社製のナフィオン961 とし、該イオン交換膜の反対側に、厚さ0.5 mmのチタン製エクスパンドメッシュに酸化イリジウムと酸化ルテニウムの複合酸化物を被覆した不溶性電極(いわゆるDSE)を密着して設置した。
【0018】
前記電解槽の陽極室に食塩水を濃度200 g/リットルで循環し、陰極室には理論量の約1.5 倍の純酸素を水蒸気で飽和させたガスを循環した。陰極室へのガス供給は電解槽上方にガス拡散陰極の幅方向にほぼ全面に渡って設けた約1mmの幅の開口部を通して行ない、供給ガスが陰極表面とほぼ平行に陰極へ供給されるようにした。ガス出口として、電解槽下部に陰極液の除去を兼ねて同じくガス拡散陰極幅とほぼ同じ開口を有する幅3mmのスリットを設けた。
供給ガスの流速を5cm/秒とし、温度85℃、電流密度30A/dm2 で電解を行なったところ、槽電圧は2.2 Vであった。又電解槽上半分と下半分の電流密度差を測定したところ、上半分に対して下半分は4〜6%程度低かったが、この電流密度差は実用範囲内であると判断した。
【0019】
【比較例1】
ガス供給を従来と同様に陰極室方向から直角にガス拡散陰極に当たるように行なったこと以外は実施例1と同一条件で電解を行なったところ、槽電圧は2.4 Vであり、電解槽の上下の電流密度差は、上半分に対して下半分は20〜25%低く大きなアンバランスが生じていた。又下側からガス供給を行なうと、槽電圧は更に上昇し、かつ上下の電流密度差は30%以上になった。下側では供給ガスの流れによりかえって苛性アルカリの陰極表面からの除去が妨げられているようであった。
【0020】
【実施例2】
供給ガスの流速を変えたこと以外は実施例1と同じ電解条件で電解を行ない、供給ガス流速と槽電圧の関係を調べた。その結果を表1に示す。
表1から、ガス流速が5cm/秒以上であると、槽電圧の減少が顕著であることが判る。
【0021】
【表1】
【0022】
【実施例3】
電解槽下部にノズルを設けて下部から陰極面に平行に平均で6cm/秒となるように供給酸素を流したこと以外は実施例1と同じ電解条件で電解を行なったところ、電流密度30A/dm2 における槽電圧は2.2 Vであり、ガス流の制御を行なわない場合と比較して200 mVの電圧低下が可能であった。又電流密度を40A/dm2 に上昇させた場合、本実施例では槽電圧が2.32Vであったのに対し、ガス流の制御を行なわない場合は2.55Vで230 mVの差が見られた。
【0023】
【実施例4】
実施例1と同じ電解槽を使用し、かつガス流を3cm/秒に固定した。電解槽をガス拡散陰極のガス室側面が下向きになるように傾斜させながら、電解を行ない、傾斜角と槽電圧の関係を調べた。その結果を表2に示す。
表2から、傾斜角が15°以上であると槽電圧には殆ど影響がなく、又5°未満では傾斜させた効果が殆ど生じていないことが判る。この結果から実際の電解を行なう場合の好ましい傾斜角は5〜15°であることが判った。
【0024】
【表2】
【0025】
【発明の効果】
本発明の電解方法は、液透過型ガス拡散陰極を有する縦型電解槽を使用する苛性アルカリ生成電解方法において、陰極供給ガスを前記ガス拡散陰極の電極面上を一方向に供給し、前記電解面上で液滴となった苛性アルカリを飛散させながら電解を行なうことを特徴とする電解方法である。
【0026】
本発明により、ガス拡散陰極の電極面上を一方向に供給ガスを供給しながら電解を行なうと、ガス拡散陰極表面に存在する高濃度苛性アルカリが前記供給ガスにより陰極表面から離れあるいは飛散して除去される。通常の電解に使用する以外の成分や部材を一切使用しないことから、余分なコストは殆ど生ずることがなく、ガス供給を阻害する陰極閉塞を防止できる。
ガス供給が円滑になることから、供給ガスが容易にガス拡散陰極全面に、従って反応が生ずるイオン交換膜表面に達しやすくなり、十分に反応を進行させることができるようになる。従って反応が十分に進行することによる効率上昇による省エネルギー化を達成できる。しかも供給ガスを陰極表面に当てるように供給するという簡便な手法であるため、確実に除去効果が生じ、大きなメリットが得られる。
【0027】
供給ガスの流れは重力方向又はその逆方向であることが望ましいが、横方向又は斜め方向から供給しても良い。
液滴の飛散に必要とする供給ガス量は理論ガス量よりかなり大きいため、供給ガスをノズルを通して供給し、電極面での速度を増加させるようにして必要とする供給ガス量を理論量に近づけることが望ましい。
供給ガスは前記ノズル又は分岐管を通して供給し、電極全面にほぼ均一に供給するようにすることが好ましい。
ガス拡散陰極をその上端が陰極室側に向くように、例えば5〜15°傾斜させると液滴の除去を更に効果的に行なうことができる。
電解槽では陰極の上部表面より下部表面の方が高濃度苛性アルカリが滞留しやすいため、下部表面へのガス供給量を多くすると、更に効率が向上する。
Claims (5)
- 液透過型ガス拡散陰極を有する縦型電解槽を使用する苛性アルカリ生成電解方法において、陰極供給ガスを前記ガス拡散陰極の電極面上を一方向に供給し、前記電解面上で液滴となった苛性アルカリを飛散させながら電解を行なうことを特徴とする電解方法。
- 供給ガスの流れが重力方向又はその逆方向である請求項1に記載の電解方法。
- 液透過型ガス拡散陰極を有する縦型電解槽を使用する苛性アルカリ生成電解方法において、陰極供給ガスをノズルを通して前記ガス拡散陰極の電極面上を一方向に速度を増加させるように供給し、前記電解面上で液滴となった苛性アルカリを飛散させながら電解を行なうことを特徴とする電解方法。
- 液透過型ガス拡散陰極を有する縦型電解槽を使用する苛性アルカリ生成電解方法において、陰極供給ガスを分岐管を通して前記ガス拡散陰極の電極全面にほぼ均一に供給に供給し、前記電解面上で液滴となった苛性アルカリを飛散させながら電解を行なうことを特徴とする電解方法。
- 液透過型ガス拡散陰極を有する縦型電解槽を使用する苛性アルカリ生成電解方法において、陰極供給ガスを、上端が陰極室側に向くように傾斜させた前記ガス拡散陰極の電極面上を一方向に供給し、前記電解面上で液滴となった苛性アルカリを飛散させながら電解を行なうことを特徴とする電解方法。
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JP20257497A Expired - Lifetime JP3706716B2 (ja) | 1997-07-11 | 1997-07-11 | 電解方法 |
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1997
- 1997-07-11 JP JP20257497A patent/JP3706716B2/ja not_active Expired - Lifetime
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