JP3706539B2 - ブレーキシリンダ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、常用ブレーキ及び駐車ブレーキなどに使われるバネブレーキの両方が作動可能なブレーキシリンダ装置に関し、特に軸方向長さを短くすることができるブレーキシリンダ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば鉄道車両用の台車ブレーキ装置には、圧縮空気で作動する常用ブレーキ装置の他に、長時間車両を停止する場合などに圧縮空気がなくてもバネ力により作動するバネブレーキ装置が使用される。この常用ブレーキ装置とバネブレーキ装置とを別個独立に装備した台車ブレーキ装置にすると、装備スペースが必要になる。
【0003】
そこで、空気ブレーキ装置とバネブレーキ装置とを同一ピストンロッドを介して作動するようにし、両ブレーキ装置を一体に構成したブレーキシリンダ装置が開発されている。
【0004】
例えば、特開昭55−160646号公報には、図15に示すように、ロッド931が突出し、第1作用室94と第1バネ95が対向して作用する第1ピストン93を有し、第1作用室94に圧力流体が作用すると第1バネ95の付勢力に打ち勝って第1ピストン93がブレーキ方向に移動する常用ブレーキ手段91と、ロッド931が貫通し、ロッド931の軸方向に移動可能に設けられ、第2作用室96と第2バネ97が対向して作用する第2ピストン98を有し、第2作用室96に圧力流体が作用しなくなると第2バネ97の付勢力により第2ピストン98が前記ブレーキ方向に移動するバネブレーキ手段92とを備え、ロッド931に第2ピストン93が当接する係止部932が形成されたブレーキシリンダ装置90が開示されている。
【0005】
常用ブレーキ手段91の第1作用室94に圧力流体が作用すると、第1バネ95に抗して第1ピストン93及びロッド931がブレーキ方向に移動し、図示の常用ブレーキ位置となる。この常用ブレーキ位置において、常用ブレーキ手段91の第1作用室94及びバネブレーキ手段92の第2作用室96に圧力流体が作用しなくなくると、第2バネ97により第2ピストン98がロッド931に沿ってブレーキ方向に移動する。この第2ピストン98が係止部932に当接すると、第2バネ97の付勢力がロッド931に伝達され、常用ブレーキに代わりバネブレーキが作用する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
特開昭55−160646号公報のように、ロッド931に係止部932を形成する場合、常用ブレーキ手段91を弛め、ロッド931を第1バネ95の付勢力により短縮させたとき、係止部932が第2ピストン98に当たらないように、係止部932はロッド931の先端側にずらせて設けられる。そのため、第2ピストン98がロッド931の係止部932に当接するまでに、図示の距離Lだけ第2ピストン98がロッド931に沿って移動する必要がある。その結果、距離Lに相当する分だけ、ブレーキシリンダ装置90の軸方向長さが長くなるという問題点がある。
【0007】
また、実公平8−5881号公報には、係止部932に代わり、ロッド931の外周に、一端が第2ピストン98に当接可能であり、他端がロッド931の先端に設けられた大径部の段部に当接可能なスリーブを嵌めたブレーキシリンダ装置が提案されている。ただし、常用ブレーキ手段91の弛め時に第1ピストン93及びロッド931が短縮できる程度の長さのスリーブしか嵌められないため、特開昭55−160646号公報の場合と同様に、バネブレーキ92を作動させるまでに、第2ピストン98が相当距離移動する必要があり、ブレーキシリンダ装置90の軸方向長さが長くなるという問題点がある。
【0008】
そこで、本発明は、常用ブレーキ及び駐車ブレーキなどとして使用されるバネブレーキの両方が作動可能であるとともに、軸方向長さを短くすることができ、さらに空気圧縮機の故障や配管の損傷等で圧縮空気が配給できない場合でも、容易に手動で駐車ブレーキを解除できるブレーキシリンダ装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する請求項1の発明は、ロッドが突出し、第1作用室と第1バネが対向して作用する第1ピストンを有し、前記第1作用室に圧力流体が作用すると前記第1バネの付勢力に打ち勝って前記第1ピストンがブレーキ方向に移動する常用ブレーキ手段と、前記ロッドが貫通し、前記ロッドの軸方向に移動可能に設けられ、第2作用室と第2バネが対向して作用する第2ピストンを有し、前記第2作用室に圧力流体が作用しなくなると前記第2バネの付勢力により前記第2ピストンが前記ブレーキ方向に移動するバネブレーキ手段とを備え、常用ブレーキ及びバネブレーキの両方が作動可能なブレーキシリンダ装置において、
前記第2作用室に圧力流体が作用しなくなり、前記第2ピストンが前記ロッドに対して移動し始めると、前記ロッドと前記第2ピストンとを連結するクラッチ手段を設け
前記クラッチ手段は、前記ロッド又は前記第2ピストンの一方に設けられたネジと、このネジに螺合し、前記ロッドと前記第2ピストンとの相対移動により回転するナット部材と、前記第2ピストンが前記ロッドに対して移動し始めると、前記ナット部材の回転を止める止め手段とを備えて成り、
前記止め手段は、前記ナット部材と共回りする噛み合い手段を有し、前記止め手段の回転は、係脱自在なロック手段により止められており、
前記ロック手段は、ストロークエンドに向かう第2ピストンに押されるスライドピンによりロック位置からアンロック位置へと切り替わることを特徴とするブレーキシリンダ装置である。
上記構成により、まず、第2作用室に圧力流体が作用しなくなり、第2ピストンがロッドに対して移動し始めると、クラッチ手段によりロッドと第2ピストンとが連結され、第2ピストンを介してロッドにバネブレーキが作用する。そのため、第2ピストンの移動量が少なくなる。
次いで、常用ブレーキの作動時に第1ピストンのロッドがブレーキ方向に移動すると、ナット部材が回転するため、第2ピストンの位置は変わらない。また、第2作用室に圧力流体が作用しなくなり、第2ピストンがロッドに対して移動し始めると、クラッチ手段の止め手段がナット部材の回転を止めるため、第2ピストンとロッドが一体となってブレーキ方向に移動する。
さらに、バネブレーキの作動時に、ナット部材が回転しながら第2ピストンだけがブレーキ方向に移動すると、ナット部材とスリーブ部材の噛み合い手段が互いに噛み合い、ナット部材の回転はロック手段によって止められる。このロック手段は係脱自在であるため、バネブレーキの作動中に、ロック手段を外すと、ナット部材が回転し、ロッドが第1バネの付勢力により、反ブレーキ方向に移動でき、バネブレーキが解除される。
そして、ロック手段を手動で解除すると、第2ピストンは第2バネの付勢力でストロークエンドに向かい、ロック手段はスライドピンによりアンロック位置に切り換わったままになる。そのため、第2作用室への給気が無圧となっても、ナット部材が回転できるため、第1ピストンによる空気ブレーキ手段が作動可能な状態になる。
【0010】
請求項2の発明は、ロッドが突出し、第1作用室と第1バネが対向して作用する第1ピストンを有し、前記第1作用室に圧力流体が作用すると前記第1バネの付勢力に打ち勝って前記第1ピストンがブレーキ方向に移動する常用ブレーキ手段と、前記ロッドが貫通し、前記ロッドの軸方向に移動可能に設けられ、第2作用室と第2バネが対向して作用する第2ピストンを有し、前記第2作用室に圧力流体が作用しなくなると前記第2バネの付勢力により前記第2ピストンが前記ブレーキ方向に移動するバネブレーキ手段と、を備え、常用ブレーキ及びバネブレーキの両方が作動可能なブレーキシリンダ装置において、
前記第2作用室に圧力流体が作用しなくなり、前記第2ピストンが前記ロッドに対して移動し始めると、前記ロッドと前記第2ピストンとを連結するクラッチ手段を設け、
前記クラッチ手段は、前記ロッド又は前記第2ピストンの一方に設けられたネジと、このネジに螺合し、前記ロッドと前記第2ピストンとの相対移動により回転するナット部材と、前記第2ピストンが前記ロッドに対して移動し始めると、前記ナット部材の回転を止める止め手段とを備えて成り、
前記止め手段は、前記ナット部材の外周に設けられ、軸方向に延在する刃と、この刃に係合する刃先を有し、係合方向に付勢されたロックレバーとを備えて成るブレーキシリンダ装置である。
上記構成により、まず、第2作用室に圧力流体が作用しなくなり、第2ピストンがロッドに対して移動し始めると、クラッチ手段によりロッドと第2ピストンとが連結され、第2ピストンを介してロッドにバネブレーキが作用する。そのため、第2ピストンの移動量が少なくなる。
次いで、常用ブレーキの作動時に第1ピストンのロッドがブレーキ方向に移動すると、ナット部材が回転するため、第2ピストンの位置は変わらない。また、第2作用室に圧力流体が作用しなくなり、第2ピストンがロッドに対して移動し始めると、クラッチ手段の止め手段がナット部材の回転を止めるため、第2ピストンとロッドが一体となってブレーキ方向に移動する。
さらに、第2ピストンで押されて回転しようとするナット部材の回転がロックレバーで止められ、バネブレーキ手段が作用する。このロックレバーを手動で解除すると、ナット部材が回転するため、第2ピストンが第2バネの付勢力でストロークエンドに至ってバネブレーキ手段が解除される。
【0011】
請求項3の発明は、前記ロックレバーは、ストロークエンドに向かう第2ピストンに押されるスライドピンによりロック位置からアンロック位置へと切り替わる請求項記載のブレーキシリンダ装置である。
上記構成において、ロックレバーを手動で解除すると、第2ピストンは第2バネの付勢力でストロークエンドに向かい、ロックレバーはスライドピンによりアンロック位置に切り換わったままになる。そのため、第2作用室への給気が無圧となっても、ナット部材が回転できるため、第1ピストンによる空気ブレーキ手段が作動可能な状態になる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明のブレーキシリンダ装置の一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るブレーキシリンダ装置の断面図である。図2は、図1のX−X線の断面図である。図3は、図1のY−Y線の断面図である。
【0020】
図1において、ブレーキシリンダ装置1は、圧縮空気などの流体圧力で作動する常用ブレーキ手段2と、バネ25の付勢力で作動するバネブレーキ手段3とを同一のロッド111を介して作動するようにし、常用ブレーキ手段2のロッド111とバネブレーキ手段3のピストン21との間にクラッチ手段4を設けて成る。
【0021】
常用ブレーキ手段2は、一方側(ブレーキ方向)にロッド111が突出した第1ピストン11と、この第1ピストン11が摺動自在に挿入され他方側(反ブレーキ方向)が閉じられた第1シリンダ12とを有し、第1ピストン11の他方側と第1シリンダ12との間に設けられ、第1ポートBを経て圧縮空気が給排される第1作用室14と、第1ピストン11の一方側に配設された第1バネ15とを対向させて成る。
【0022】
バネブレーキ手段3は、ロッド111が貫通し、ロッド111の軸方向に移動可能な第2ピストン21と、第2ピストン21の外周が摺動自在に挿入される外筒221及び第2ピストン21の円筒状突出部211の内周が摺動自在に挿入される内筒222の一方側端を閉じた第2シリンダ22とを有し、第2ピストン21の一方側と第2シリンダ22との間に設けられ、第2ポートAを経て圧縮空気が給排される第2作用室24と、第2ピストン21の他方側であって外筒221の端との間に配設された第2バネ25とを対向させて成る。
【0023】
クラッチ手段4は、ロッド111の外周に設けられたネジ31と、第2ピストン21に軸受321を介して回転自在に支持され、ネジ31にかみ合うナット部材32と、第2ピストン21がロッド111に対して移動し始めると、ナット部材32の回転を止める止め手段33とからなる。なお、ナット部材32は、ロッド111に対して回転自在に支持され、第2ピストン21の間にネジが形成されるものであってもよい。
【0024】
止め手段33は、ナット部材32と対面するスリーブ部材35と、ナット部材32とスリーブ部材35との対向する面に設けられた噛み合い手段36とから成る。このスリーブ部材35は、内筒222に沿って軸方向に摺動自在に挿入され、バネ351によって他方側のストッパーリング352に向かって付勢され、ロックレバー38によって一方向の回転を止められている。
【0025】
噛み合い手段36は、図2に示される様に、ナット部材32の一方側の面に形成された凹凸刃322と、スリーブ部材35の他方側の面に形成され、図2と同様の形状を有する凹凸刃353とからなる。
【0026】
図3に示す様に、スリーブ部材35の外周には軸方向に延在するラッチ刃354が設けられ、ロックレバー38の先端にはラッチ刃354に対して突出方向に付勢された刃先381が設けられている。このラッチ刃354と刃先381は、ナット部材32の一方側(ブレーキ方向)への移動に伴う回転による連れ回りを止め、ナット部材32の他方側(反ブレーキ方向)への回転による連れ回りを許容するワンウェイクラッチとなっている。
【0027】
また、ロックレバー38の刃先381は、第2シリンダ22内に設けられたバネ382によりラッチ刃354に向けて付勢されるとともに、アイナット383を引き上げるとバネ382の付勢力に抗してラッチ刃354から外される。図1に戻り、スリーブ部材35のラッチ刃354は軸方向に延在しており、ロックレバー38の刃先381はラッチ刃354の一方側の端に係合しているため、スリーブ部材35が一方側へ摺動しても、ラッチ刃354と刃先381の係合が保たれる。以上説明した機能を有するロックレバー38は、スリーブ部材35の回転を止める係脱自在なロック手段を構成する。
【0028】
以上の構成を有するブレーキシリンダ装置1の作動を以下に説明する。図1は常用ブレーキ手段2とバネブレーキ手段3の両方が弛められた運転位置を示す。図4は、常用ブレーキ手段2が作動している空気ブレーキ位置を示す。図5は、バネブレーキ手段3が作動しているバネブレーキ位置を示す。図6は、バネブレーキ手段3が手動で開放された状態を示す。
【0029】
図1の運転位置において、第2ポートAに圧縮空気が給気されているため、第2ピストン21は、第2バネ25の付勢力に抗して反ブレーキ方向に押し込まれ、第1シリンダ12の一方側の端に当たって止まっている。このバネブレーキ手段3の弛め位置では、ナット部材32とスリーブ部材35の間の噛み合い手段36は僅かな隙間を隔てた非噛み合い状態であり、クラッチ手段4は非連結状態となっている。また、第1ポートBから圧縮空気が排出されているため、第1ピストン11は、第1ばね15の付勢力により第1シリンダ12の他方側の端まで移動している。この常用ブレーキ2の弛め位置では、ロッド111は反ブレーキ方向に短縮した状態になっている。
【0030】
図4の空気ブレーキ位置において、第1ポートBに圧縮空気が給気されると、第1ピストン11及びロッド111は、第1バネ15の付勢力に抗してブレーキ方向に移動しようとする。このとき、ナット部材32とスリーブ部材35の間の噛み合い手段36は非噛み合い状態であり、クラッチ手段4は非連結状態を保っている。ナット部材32はロッド111のネジ31によって回転するため、第1ピストン11及びロッド111はブレーキ方向に移動し、必要な空気ブレーキ力が発生する。
【0031】
図5のバネブレーキ位置において、第1ポートBに圧縮空気を給気した状態で、第2ポートAの圧縮空気が排気されると、第2ピストン21は第2バネ25の付勢力によりブレーキ方向に移動しようとする。このとき、第2ピストン21とともにナット部材32が移動するため、ナット部材32とスリーブ部材35の間の噛み合い手段36が噛み合い状態すなわちクラック手段4が連結状態となってナット部材32の回転が止められる。なお、スリーブ部材35のラッチ刃354はロックレバー38の刃先381に係合しているため、スリーブ部材35は、回転が止められたまま、第2ピストン21と共に軸方向に摺動する。すると、第2ピストン21は回転が止められたナット部材32を介してロッド111と一体になり、ロッド111は第2バネ25の付勢力によりブレーキ方向に移動した状態を保ち、必要なバネブレーキ力が発生する。このバネブレーキ位置では、第1ポートBに給気されている圧力空気がたとえば配管漏洩で圧力低下しても、バネブレーキ力が確保される。
【0032】
図5のバネブレーキ位置から図4の空気ブレーキ位置に復帰する場合、第1ポートBと第2ポートAに圧縮空気が給気されるため、第1ピストン11は図示の空気ブレーキ位置を保持するが、第2ピストン21は第2バネ25の付勢力に抗して反ブレーキ方向に移動しようとする。このとき、ナット部材32とスリーブ部材35の間の噛み合い手段36が噛み合い状態を保っているものの、図3に示すように、ナット部材32が反ブレーキ方向に移動する時計方向の回転は刃先381ラッチ刃354を乗り越えることにより許容される。そのため、図5のナット部材32が回転し、第2ピストン21は図4の位置に向かって移動し、ナット部材32とスリーブ部材35の間の噛み合い手段36が離れる図4の状態に復帰する。
【0033】
図5のバネブレーキ位置において、空気圧縮機の故障や配管の破損等で圧縮空気が供給できない場合、バネブレーキ力を手動で開放することができる。
図6のバネブレーキ手動開放において、ロックレバー38が図示の矢印方向に引き上げられると、スリーブ部材35のラッチ刃354から刃先381が外れ、ナット部材32とスリーブ部材35の間の噛み合い手段36が噛み合い状態を保ったまま回転可能となり、クラッチ手段4の全体が空回りする。すると、第1ピストン11及び第2ピストン21の両方は第1バネ15及び第2バネ25の付勢力により互いにストロークエンドまで移動でき、第1ピストン11及びロッド111が反ブレーキ方向に移動する。その結果、バネブレーキを手動で開放して、鉄道車両などを動かすことができる。
【0034】
以上説明したブレーキシリンダ装置1において、図5に示される様に、空気ブレーキ位置からバネブレーキ位置に切り換わる場合、第2ピストン21の移動によりクラッチ手段4が作動して、ロッド111と第2ピストン21とを連結するため、第2ピストン21の僅かな移動距離Mでもってバネブレーキ手段3が作動する。そのため、常用ブレーキ手段2とバネブレーキ手段3を一体化したブレーキシリンダ装置1の軸方向長さを短くすることができる。また、第2バネ25が僅かな距離Mだけ伸びて所定の付勢力を第2ピストン21に作用させるため、長い距離伸びてから所定の付勢力を作用させるものに比較して小さな線径の第2バネ25を用いることができる。
【0035】
また、図1において、クラッチ手段4がネジ31とナット部材32と止め手段33とを備えてなり、第2ピストン21の移動がナット部材32の回転に変換され、止め手段33がナット部材32の回転を止めるだけでクラッチ手段4が連結状態になる。そのため、クラッチ手段4を機械部品の組み合わせで構成でき、クラッチ手段4をシンプルな構成とすることができる。
【0036】
また、図1において、止め手段33がスリーブ部材35と噛み合い手段36とを備え、ナット部材32がスリーブ部材35に向かって移動すると、噛み合い手段36によりクラッチ手段4が連結状態になる。そのため、クラッチ手段4は確実に作動する。
【0037】
また、図5のバネブレーキ位置において、スリーブ部材35の回転を止めるロックレバー(ロック手段)38が係脱自在になっているため、ロックレバー38を引くと、図6のように簡単にバネブレーキを手動で開放することができる。
【0038】
また、図1において、クラッチ手段4がバネブレーキ手段3の第2シリンダ22の内筒222の内周側に設けられているため、ブレーキシリンダ装置1の軸方向長さを長くすることなく、クラッチ手段4を組み込むことが出来る。通常第2シリンダ22(第2ピストン21)は第1シリンダ12(第1ピストン11)に比較して大径になるため、第2シリンダ22の内周側にクラッチ手段4を収納する空間が簡単に得られる。
【0039】
さらに、図1において、常用ブレーキ手段2の第1バネ15とバネブレーキ手段3の第2バネ25が径方向に重なるように配置されているため、常用ブレーキ手段2とバネブレーキ手段3とを軸方向長さを短くして一体化することができ、クラッチ手段4の採用による軸方向長さの短縮と合わせて、ブレーキシリンダ装置1の軸方向長さを極小化できる。
【0040】
図7は、ブレーキシリンダ装置の変形例、及びバネブレーキを手動で開放した後、常用ブレーキ手段2が作用している空気ブレーキ位置を示す。図6のバネブレーキ手動開放において、バネブレーキを手動で開放した後、ロックレバー38の引き上げを解放すると、ロックレバー38はバネ382の付勢力によりスリーブ部材35側に移動され、再び刃先381とラッチ刃354とを係合させる。そして、空気圧縮機を保全して、圧縮空気を第2ポートAに供給することにより、第2ピストン21を第2バネ25の付勢力に抗して図1の運転位置に復帰できる。
運転位置へ復帰するとき、操作電磁弁の故障等により圧縮空気を第2ポートAに供給できない場合、ナット部材32とスリーブ部材35との噛み合い及び刃先381とラッチ刃354の係合により、第1ピストン11は第2ピストン21に一体となり、常用ブレーキ手段2が作用できなくなる。
【0041】
図7のブレーキシリンダ装置1Aでは、図6のバネブレーキ手動開放において、圧縮空気を第2ポートAに供給できなくても、常用ブレーキ手段2の作用を可能にしたものである。図7では、ラッチ刃354の軸方向長さを、図1のものに比して短く調整した。ラッチ刃354の軸方向長さは、図1の運転位置、図4の空気ブレーキ位置及び図5のバネブレーキ位置において、ラッチ刃35と刃先381との係合を可能とし、図7に示すように、第2ピストン21がスリーブ部材35と共にブレーキ方向のストロークエンド近傍まで移動したときにおいて、ラッチ刃354と刃先381とが係合しなくなる程度にされている。
【0042】
図6で説明したように、バネブレーキを手動で開放した後、ロックレバー38の引き上げを解放すると、ロックレバー38はバネ382の付勢力によりスリーブ部材35側に移動される。
そして、図7の空気ブレーキ位置において、ロックレバー38の刃先381はラッチ刃354に係合することなく、スリーブ部材35の外周に押し当てられる。この状態で、ナット部材32とスリーブ部材35とは、噛み合わされたまま回転可能となり、第1ピストン11の移動を許容する。
これにより、圧縮空気を第1ポートBに供給することで、第1ピストン11はナット部材32及びスリーブ部材35を回転させながらブレーキ方向へ移動し、常用ブレーキ手段2を作用させる。また、圧縮空気を第1ポートBから排気することで、第1ピストン11は第1バネ15の付勢力にて反ブレーキ方向に移動し、常用ブレーキ手段2を開放する。この結果、バネブレーキを手動で開放した後、圧縮空気を第2ポートAに供給できなくなっても、空気ブレーキを作用させて車両を車庫まで走行させることが可能となる。
【0043】
このように、図7において、ラッチ刃354の軸方向長さを、図1のものに比して短く調整しているため、バネブレーキを手動で開放した後、圧縮空気を第2ポートAに供給できない場合が発生しても、空気ブレーキを作用させて車両を車庫まで走行させることができる。
【0044】
図8乃至図10により、他の変形例に係る他のブレーキシリンダ装置1Bを説明する。図8は、空気ブレーキ位置にある作動状態を示し、図9は、バネブレーキ位置にある作動状態を示し、図10は、バネブレーキ殺しで空気ブレーキ位置にある作動状態を示す。図8において、図1と異なる点は、第2シリンダ22の内筒222の部分に、第2ピストン21に押されるスライドピン39が設けられ、ロックレバー38がこのスライドピン39によってロック位置からアンロック位置に切り換わるようにした点である。その他の点は図1と同様である。
【0045】
スライドピン39は、内筒222に軸方向に摺動自在に内蔵されている。スライドピン39の第2シリンダ21に対向する側は、内筒222の側壁から突出するピン391となっており、スライドピン39のロックレバー38に係合する側は、傾斜面392となっている。ロックレバー38の先端に至る途中で、スライドピン39が係合する部分に、傾斜面3841を有する横穴384が形成されている。ロックレバー38の傾斜面3841にスライドピン39の傾斜面39が係合している状態では、ピン391が内筒222の側壁から突出しており、バネ382で付勢されたロックレバー38の刃先381がスリーブ部材35のラッチ刃354と係合している。
【0046】
このブレーキシリンダ装置1Bの作動を説明する。図8において、第2ポートAに圧縮空気が給気されると、ナット部材32とスリーブ部材35は非噛み合いの状態であり、第1ポートBに給気される圧縮空気に応じて空気ブレーキが作動する。図9において、第1ポートB及び第2ポートAから圧縮空気が排気されると、ナット部材32とスリーブ部材35とが噛み合い手段36において噛み合い、ナット部材32の回転が止められるため、第2バネ25によるバネブレーキが作動する。図9において、バネブレーキを解除するため、ロックレバー38を引き上げると、ロックレバー38の刃先38とスリーブ部材35のラッチ刃354の係合が外れる。すると、ナット部材32が回転可能となり、第2ピストン21が第2バネ25に押されて移動し、スライドピン39のピン391が第2ピストン21で押される。
【0047】
図10において、第2ピストン21がストロークエンドまで移動すると、スライドピン39の傾斜面392がロックレバー38の傾斜面3841を押し上げ、ロックレバー38の刃先381とスリーブ部材35のラッチ刃354の係合が外れた状態即ちアンロック状態が保持される。このまま、第2ポートAが無圧であって、第1ポートBに圧縮空気が給気されると、空気ブレーキが作用する。そのため、バネブレーキを手動で開放した後、圧縮空気を第2ポートAに供給できない場合が発生しても、空気ブレーキを作用させて車両を車庫まで走行させることができる。
【0048】
図11乃至図13により、更に他の変形例に係るブレーキシリンダ装置1Cを説明する。図11は、空気ブレーキ位置にある作動状態を示し、図12は、バネブレーキ位置にある作動状態を示し、図13は、バネブレーキ殺しで空気ブレーキ位置にある作動状態を示す。図11において、図8と異なる点は、ナット部材とスリーブ部材とを一体化した点である。
【0049】
ナット部材34は、第2シリンダ22の内筒222内に軸方向摺動自在且つ回転自在に支持されている。ナット部材34のバネ341及びスラスト軸受342を介して第2ピストン21に向かって付勢されている。第2ピストン21に向かう位置は、スナップリング343及びスラスト軸受344により決められている。第2シリンダ22のナット部材34の対向面にはスラスト軸受345が取り付けられ、第2シリンダ22がナット部材34を回転可能に押すことができる構造である。ナット部材34の外周には、ロックレバー38の刃先381に係合するラッチ刃346が設けられている。このラッチ刃346と刃先381は、ナット部材34の一方側(ブレーキ方向)への移動に伴う回転による連れ回りを止め、ナット部材34の他方側(反ブレーキ方向)への回転による連れ回りを許容するワンウェイクラッチとなっている。
【0050】
このブレーキシリンダ装置1Cの作動を説明する。図11において、第2ポートAに圧縮空気が給気されると、第2ピストン21のスラスト軸受345がナット部材34から離れ、ナット部材34は回転自在である。そのため、第1ポートBに給気される圧縮空気に応じて空気ブレーキが作動する。図12において、第1ポートB及び第2ポートAから圧縮空気が排気されると、第2ピストン21がナット部材34を軸方向に移動させ、ナット部材34のラッチ刃346がロックレバー38の刃先381に係合し、ナット部材34の回転が止められるため、第2バネ25によるバネブレーキが作動する。図12において、バネブレーキを解除するため、ロックレバー38を引き上げると、ナット部材34が回転可能となり、第2ピストン21が第2バネ25に押されて移動する。
【0051】
図13において、第2ピストン21がストロークエンドまで移動すると、スライドピン39によってロックレバー38のアンロック状態が保持される。このまま、第2ポートAが無圧であって、第1ポートBに圧縮空気が給気されると、空気ブレーキが作用する。そのため、バネブレーキを手動で開放した後、圧縮空気を第2ポートAに供給できない場合が発生しても、空気ブレーキを作用させて車両を車庫まで走行させることができる。
【0052】
このように、ナット部材34とロックレバー38が直接係合する構造にすると、図8のスリーブ部材35に相当する部品を削減でき、スリーブ部材35とナット部材32との間の複雑な噛み合い手段36を製作する加工の手間を省くことが出来る。
【0053】
図14は前述した利点を有するブレーキシリンダ装置1が装備された鉄道車両用の台車ブレーキ装置の一例を示す。図14において、台車ブレーキ装置50は、ハウジング51の上方に斜め横向きにブレーキシリンダ装置1を取り付け、ハウジング51の下方にブレーキ手段52を略水平に取り付けて構成される。このブレーキシリンダ装置1とブレーキ手段52は同じ側に向けて突設されている。
【0054】
ハウジング51内に、軸53を中間支点とする第1レバー54が内蔵されている。この第1レバー54の長辺541の端にブレーキシリンダ装置1のロッド111の先端が連結され、第1レバー54の短辺542の側に自動隙間調整機構55を介してブレーキ手段52のロッド521が回動自在に支持されている。ブレーキ手段52のロッド521の先端に軸支されたブレーキシュー保持体56は、ハウジング51の軸57を支点とする第2レバー58がブレーキシュー保持体56の軸59に連結されることにより図示の作動姿勢を保持する。
【0055】
このような鉄道車両用の台車ブレーキ装置50は、4個の車輪を有する台車の狭い部分に装備される。そのため、台車ブレーキ装置50の全体を小型に形成する必要があり、図示のように軸方向長さが極小化されたブレーキシリンダ装置1を用いることが有効であることが判る。
【0056】
ただし、常用ブレーキ手段とバネブレーキ手段の一体化の形態には種々あり、図2の様な形態に限らず、実公平8−5881号公報に開示されるように、常用ブレーキ手段の第1バネとバネブレーキ手段の第2バネを直列に配列したブレーキシリンダ装置に対しても、前述したクラッチ手段を適用し、ブレーキシリンダ装置の軸方向長さを短くすることができる。
【0057】
【発明の効果】
請求項1の発明によると、第2ピストンの移動量が少なくなった分、ブレーキシリンダ装置のロッド方向の長さを短くすることができ、ブレーキシリンダ装置の小型化が可能になる。また、第2ピストンに作用する第2バネが僅かしか伸びないため、相当伸びてから所定の付勢力を発生させるようなバネに比較して小さな線径の第2バネを使用できる。
また、ロッド又は第2ピストンの一方に設けられたネジと、これらの他方に回転自在に設けられたナット部材というシンプルな構造のクラッチ手段にすることができる。
また、バネブレーキの作動時に、ロック手段を手動で外すことにより、簡単にバネブレーキを解除することができる。
さらに、スライドピンによって、ロックレバーの刃先とスリーブ部材の刃との係合を解除したアンロック状態を保持できるため、バネブレーキを手動で開放した後、バネブレーキの第2作用室に圧縮流体を作用させることができない場合でも、空気ブレーキを作動させながら車両を車庫まで走行させることが可能となる。
【0058】
請求項2の発明によると、第2ピストンの移動量が少なくなった分、ブレーキシリンダ装置のロッド方向の長さを短くすることができ、ブレーキシリンダ装置の小型化が可能になる。また、第2ピストンに作用する第2バネが僅かしか伸びないため、相当伸びてから所定の付勢力を発生させるようなバネに比較して小さな線径の第2バネを使用できる。
また、ロッド又は第2ピストンの一方に設けられたネジと、これらの他方に回転自在に設けられたナット部材というシンプルな構造のクラッチ手段にすることができる。
さらに、ナット部材とロックレバーが直接係合する構成であるため、部品点数を減らして、噛み合い手段を形成するための複雑な加工を省くことができる。
【0059】
請求項3の発明によると、スライドピンによって、ロックレバーの刃先とナット部材の刃との係合を解除したアンロック状態を保持できるため、バネブレーキを手動で開放した後、バネブレーキの第2作用室に圧縮流体を作用させることができない場合でも、空気ブレーキを作動させながら車両を車庫まで走行させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のブレーキシリンダ装置の一実施形態を示す断面図である。
【図2】図1のX−X線の断面図である。
【図3】図1のY−Y線の断面図である。
【図4】図1のブレーキシリンダ装置の作動時を示す作動説明図である。
【図5】図1のブレーキシリンダ装置の作動時を示す作動説明図である。
【図6】図1のブレーキシリンダ装置の作動時を示す作動説明図である。
【図7】本発明のブレーキシリンダ装置の変形例、及びその作動時を示す断面図である。
【図8】本発明の他の変形例に係るブレーキシリンダ装置の断面図である。
【図9】図8のブレーキシリンダ装置の作動時を示す作動説明図である。
【図10】図8のブレーキシリンダ装置の作動時を示す作動説明図である。
【図11】本発明の更に他の変形例に係るブレーキシリンダ装置の断面図である。
【図12】図11のブレーキシリンダ装置の作動時を示す作動説明図である。
【図13】図11のブレーキシリンダ装置の作動時を示す作動説明図である。
【図14】本発明ブレーキシリンダ装置が組み込まれた鉄道車両用ブレーキ装置の断面図である。
【図15】従来のブレーキシリンダ装置の断面図である。
【符号の説明】
1,1A,1B,1C ブレーキシリンダ装置
2 常用ブレーキ手段
3 バネブレーキ手段
4 クラッチ手段
11 第1ピストン
111 ロッド
14 第1作用室
15 第1バネ
21 第2ピストン
24 第2作用室
25 第2バネ
31 ネジ
32 ナット部材
33 止め手段
34 ナット部材
35 スリーブ部材
36 噛み合い手段
38 ロックレバー(ロック手段)
39 スライドピン
354 ラッチ刃
381 刃先

Claims (3)

  1. ロッドが突出し、第1作用室と第1バネが対向して作用する第1ピストンを有し、前記第1作用室に圧力流体が作用すると前記第1バネの付勢力に打ち勝って前記第1ピストンがブレーキ方向に移動する常用ブレーキ手段と、前記ロッドが貫通し、前記ロッドの軸方向に移動可能に設けられ、第2作用室と第2バネが対向して作用する第2ピストンを有し、前記第2作用室に圧力流体が作用しなくなると前記第2バネの付勢力により前記第2ピストンが前記ブレーキ方向に移動するバネブレーキ手段とを備え、常用ブレーキ及びバネブレーキの両方が作動可能なブレーキシリンダ装置において、
    前記第2作用室に圧力流体が作用しなくなり、前記第2ピストンが前記ロッドに対して移動し始めると、前記ロッドと前記第2ピストンとを連結するクラッチ手段を設け
    前記クラッチ手段は、前記ロッド又は前記第2ピストンの一方に設けられたネジと、このネジに螺合し、前記ロッドと前記第2ピストンとの相対移動により回転するナット部材と、前記第2ピストンが前記ロッドに対して移動し始めると、前記ナット部材の回転を止める止め手段とを備えて成り、
    前記止め手段は、前記ナット部材と共回りする噛み合い手段を有し、前記止め手段の回転は、係脱自在なロック手段により止められており、
    前記ロック手段は、ストロークエンドに向かう第2ピストンに押されるスライドピンによりロック位置からアンロック位置へと切り替わることを特徴とするブレーキシリンダ装置。
  2. ロッドが突出し、第1作用室と第1バネが対向して作用する第1ピストンを有し、前記第1作用室に圧力流体が作用すると前記第1バネの付勢力に打ち勝って前記第1ピストンがブレーキ方向に移動する常用ブレーキ手段と、前記ロッドが貫通し、前記ロッドの軸方向に移動可能に設けられ、第2作用室と第2バネが対向して作用する第2ピストンを有し、前記第2作用室に圧力流体が作用しなくなると前記第2バネの付勢力により前記第2ピストンが前記ブレーキ方向に移動するバネブレーキ手段と、を備え、常用ブレーキ及びバネブレーキの両方が作動可能なブレーキシリンダ装置において、
    前記第2作用室に圧力流体が作用しなくなり、前記第2ピストンが前記ロッドに対して移動し始めると、前記ロッドと前記第2ピストンとを連結するクラッチ手段を設け、
    前記クラッチ手段は、前記ロッド又は前記第2ピストンの一方に設けられたネジと、このネジに螺合し、前記ロッドと前記第2ピストンとの相対移動により回転するナット部材と、前記第2ピストンが前記ロッドに対して移動し始めると、前記ナット部材の回転を止める止め手段とを備えて成り、
    前記止め手段は、前記ナット部材の外周に設けられ、軸方向に延在する刃と、この刃に係合する刃先を有し、係合方向に付勢されたロックレバーとを備えて成るブレーキシリンダ装置。
  3. 前記ロックレバーは、ストロークエンドに向かう第2ピストンに押されるスライドピンによりロック位置からアンロック位置へと切り替わる請求項記載のブレーキシリンダ装置。
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