JP3706535B2 - 筒型二次電池 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、筒状の密閉容器内に発電要素となる電極体が収容されて、該電極体が発生する電力を外部へ取り出すことが可能な筒型二次電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の二次電池は、図11に示す如く、筒体(1)の両端部に蓋体(2)を溶接固定してなる筒状の密閉容器(3)の内部に、巻き取り電極体(9)を収容して構成されている。蓋体(2)には、正負一対の電極端子機構(5)が取り付けられており、巻き取り電極体(9)と電極端子機構(5)とが、集電板(32)とリード部(33)により互いに接続されて、巻き取り電極体(9)が発生する電力を一対の電極端子機構(5)から外部に取り出すことが可能となっている。又、蓋体(2)には圧力開閉式のガス排出弁(7)が取り付けられている。
【0003】
巻き取り電極体(9)は、図12及び図14に示す如く、それぞれ帯状の正極(41)と負極(43)とがセパレータ(42)を介して幅方向へずらして重ね合わされて、渦巻き状に巻き取られている。これによって、巻き取り電極体(9)の巻き軸方向の両端部の内、一方の端部では、セパレータ(42)の端縁よりも外方へ正極(41)の端縁が突出すると共に、他方の端部では、セパレータ(42)の端縁よりも外方へ負極(43)の端縁が突出している。尚、巻き取り電極体(9)は張力をかけて巻き取られているため、正極(41)、セパレータ(42)及び負極(43)は、互いに重なり合っている部分において、隙間なく密着している。
【0004】
正極(41)は、アルミニウム箔からなる芯体(45)の表面に正極活物質(44)を塗布して構成され、負極(43)は、銅箔からなる芯体(47)の表面に負極活物質(46)を塗布して構成されている。
【0005】
密閉容器(3)内の巻き取り電極体(9)は電解液に浸漬されており、電解液の大部分はセパレータ(42)に浸透している。電解液は、電解質を溶媒に溶解させたものであって、電池の組立工程において密閉容器(3)内に注入された電解液は、正極(41)、セパレータ(42)及び負極(43)の端縁が渦巻き状に現われている巻き取り電極体(9)の端面(48)から浸入して、セパレータ(42)に浸透する。
【0006】
電解液は、正極(41)と負極(43)との対向面間の電荷移動媒体として働き、前記対向面間に挟まれているセパレータ(42)に電解液が十分に浸透していれば、電荷の移動がセパレータ(42)全域で均一となるため、電池出力は安定する。一方、電解液の浸透が不十分な場合は、電荷の移動が不均一となるため、電池出力は不安定になる。
【0007】
そこで、密閉容器内に電解液を注入した後、密閉容器内を加圧することによって、電解液の浸透を促進している。
又、セパレータに電解液を十分に浸透させるために、表面を粗面化したセパレータを用いた電極体(特開平6−333550)や、電解液と電極体を加熱する方法(特開平10−284121)等が提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、巻き取り電極体(9)の前記端面(48)において、正極(41)とセパレータ(42)と負極(43)とが互いに隙間なく密着しているために、電解液はセパレータ(42)に浸入し難く、セパレータ(42)全体に浸透するのに長時間を要していた。
表面を粗面化したセパレータを用いた電池においても、セパレータの表面に形成された微細な溝の毛細管現象を利用するために、浸透時間を著しく短縮することは出来ず、又、セパレータ表面に微細な溝加工が必要であるため、製造工程が複雑となる問題があった。
又、電解液と電極体を加熱する方法においても、電解液の粘度が低下して流動性は向上するものの、巻き取り電極体の端面において正極とセパレータと負極とは隙間なく密着しているために、浸入し難さは改善されず、電解液はセパレータに十分浸透しなかった。又、加熱によって電解液中の低沸点物質が蒸発して、電解液の組成が変化する虞があった。
【0009】
特に高容量大型電池においては、電極体が大型化するために、電解液の浸透に時間がかかり、又、浸透状態にむらが生じて十分な電池特性が得られない問題があった。
【0010】
本発明の目的は、正極と負極との間にセパレータを介在させてなる電極体が大型となった場合においても、電解液が充分にセパレータに浸透する構造を有する筒型二次電池を提供するものである。
【0011】
【課題を解決する為の手段】
本発明に係る筒型二次電池においては、筒型密閉容器の内部に、正極と負極との間に電解液を含むセパレータを介在させてこれらを積層した電極体が収納され、正極及び負極はそれぞれ芯体の表面に活物質を塗布して構成され、該電極体が発生する電力を一対の電極端子部から外部へ取り出すことが出来る。ここで前記電極体の正極又は負極の少なくとも何れか一方の電極とセパレータとの対向面間に、1或いは複数のスペーサー片が挟まれている。
【0012】
上記発明に係る筒型二次電池において、スペーサー片は電極とセパレータとの間に隙間を形成するので、電解液は該隙間に容易に浸入する。更に、電解液はセパレータに次第に浸透する。
【0013】
具体的構成において、スペーサー片は網状片である。
【0014】
該具体的構成においては、網状片自体が電解液を通過させることが可能であるから、網状片が電極間の電荷移動を妨げる虞はない。この結果、電池の出力は安定する。
【0015】
更に具体的構成において、電極体は、それぞれ帯状の正極と負極との間にセパレータを介在させて渦巻き状に巻き取った巻き取り電極体である。ここで、網状片は、巻き取り電極体を構成する電極の巻き軸方向の両端部若しくは一方の端部に配置され、該電極の巻き軸とは直交する長手方向の全長に亘って伸びている。
【0016】
該具体的構成によれば、網状片は巻き取り電極体の端部において、長手方向の全長に亘って隙間を形成するので、電解液は該隙間に容易に浸入して、更に該隙間周辺から徐々にセパレータに浸透する。又、電解液の浸入箇所が長手方向の全長に亘っているため、電解液は短時間でセパレータ全体に均一に浸透する。
【0017】
他の具体的構成において、網状片は、巻き取り電極体を構成する電極の巻き軸とは直交する長手方向に間隔をおいて複数箇所に配置され、該電極の巻き軸方向の幅よりも僅かに短い幅を有している。
【0018】
該具体的構成によれば、網状片は、前記長手方向に間隔をおいて前記巻き軸方向に貫通した隙間を形成するので、電解液は該隙間に容易に浸入して、更に隣接する前記隙間の間に挟まれているセパレータ領域に双方向から浸透する。この結果、電解液は短時間でセパレータ全体に均一に浸透する。
【0019】
更に他の具体的構成において、網状片は、巻き取り電極体を構成する電極の巻き軸方向の両端部若しくは一方の端部に、該電極の巻き軸とは直交する長手方向に間隔をおいて複数箇所に配置されている。
【0020】
該具体的構成によれば、網状片は、前記端部に間隔をおいて隙間を形成するので、電解液は該隙間に容易に浸入して、更に該隙間周辺からセパレータに浸透する。又、電解液の浸入箇所が多数形成されることによって、電解液は、短時間でセパレータ全体に均一に浸透する。
【0021】
又、網状片は、アルミニウム、銅、ニッケルから選択される金属又はその合金から形成される。
【0022】
本具体的構成においては、該金属又はその合金で形成した網状片は、電解液中における化学的安定性に優れているので、密閉容器内で変質する虞がない。例えば、正極とセパレータに挟まれる網状片を形成する金属としては、アルミニウム又はその合金が好ましく、負極とセパレータに挟まれる網状片を形成する金属としては、銅又はニッケルから選ばれる金属又はその合金が好ましい。これらは、正極集電板又は負極集電板の材質として一般的に用いられるものであって、導電性や電解液中での安定性に優れている。
【0023】
更に又、網状片は、フッ素樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、シリコーン樹脂から選択される樹脂で形成される。
該具体的構成においては、網状片を形成する樹脂が電解液中における化学安定性に優れているので、網状片が密閉容器内で変質する虞はない。
【0024】
【発明の効果】
本発明に係る筒型二次電池によれば、電極体が大型となった場合にも、電解液が充分にセパレータ全体に浸透するので、安定した電池出力が得られる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を円筒型リチウムイオン二次電池に実施した形態につき、図面に沿って具体的に説明する。
【0026】
本実施例の円筒型リチウムイオン二次電池は、図1及び図2に示す如く、筒体(1)の両端部に蓋体(2)(2)を溶接固定してなる筒状の密閉容器(3)の内部に、巻き取り電極体(4)を収容して構成されている。蓋体(2)には、正負一対の電極端子機構(5)(5)が取り付けられており、巻き取り電極体(4)と各電極端子機構(5)とが、集電板(32)とリード部(33)により互いに接続されて、巻き取り電極体(4)が発生する電力を一対の電極端子機構(5)(5)から外部に取り出すことが可能となっている。又、蓋体(2)には圧力開閉式のガス排出弁(7)が取り付けられている。
【0027】
巻き取り電極体(4)は、図3に示す如く、それぞれ帯状の正極(41)、セパレータ(42)、負極(43)、及び網状片(61)から構成されている。正極(41)は、芯体(45)の表面に正極活物質(44)を塗布して構成され、負極(43)は、芯体(47)の表面に負極活物質(46)を塗布して構成されている。網状片(61)は、線材を編んだものであって、巻き取り電極体(4)の巻き軸方向の両端部に配置され、巻き軸と直交して巻き取り電極体(4)の長手方向の全長に亘って伸びている。
正極(41)と接する位置に配置される網状片(61)は、正極(41)の芯体(45)と同じ材質であるアルミニウムから形成され、負極(43)と接する位置に配置される網状片(61)は、負極(43)の芯体(47)と同じ材質である銅又はニッケルから形成される。
【0028】
正極(41)及び負極(43)はそれぞれ、セパレータ(42)との間に網状片(61)を挟んだ状態で、幅方向へずらして重ね合わされて、渦巻き状に巻き取られている。図7は、前記配置において、図6に示す巻き取り電極体(4)の端面(48)のC−C線に沿う断面を表わしている。巻き取り電極体(4)の軸方向の両端部では、正極(41)の端縁が、セパレータ(42)の端縁よりも外方へ突出すると共に、他方の端部では、負極(43)の端縁が、セパレータ(42)の端縁よりも外方へ突出することになる。網状片(61)は、セパレータ(42)の端縁よりも内側に配置される。
【0029】
本発明電池は次の様にして作製される。先ず、図3に示す巻き取り電極体(4)が作製された後、巻き取り電極体(4)の各端面(48)に集電板(32)が溶接により接合される。次に、図2に示す如く、集電板(32)がリード部(33)を介して、蓋体(2)に取り付けられている電極端子機構(5)と接続される。その後、筒体(1)の内部に巻き取り電極体(4)が収容されて、筒体(1)の開口部に蓋体(2)が溶接固定される。最後に、図示省略する注液孔から密閉容器(3)内に電解液が注入されて、本発明電池が完成する。
【0030】
網状片(61)は、図7に示す様に、巻き取り電極体(4)の両端部において長手方向の全長に亘って、正極(41)及び負極(43)のそれぞれとセパレータ(42)との間に隙間を形成する。従って、電池の組立工程において、電解液は網状片(61)を伝って該隙間に容易に浸入し、該隙間周辺から徐々にセパレータ(42)に浸透する。更に、電解液の浸入箇所が長手方向の全長に亘っているため、電解液はセパレータ(42)の両端部から中央部に向かって浸透することになり、電解液は短時間でセパレータ(42)全体に均一に浸透する。
【0031】
図4は、巻き取り電極体(4)における網状片(61)の他の配置を表わしており、図8は、該配置において、図6に示す巻き取り電極体(4)の端面(48)のC−C線に沿う断面を表わしている。網状片(61)は、巻き取り電極体(4)の巻き軸とは直交方向に間隔をおいて配置され、巻き取り電極体(4)の長手方向の幅よりも僅かに短い幅に形成されている。
【0032】
網状片(61)は、図8に示す如く、前記長手方向に間隔をおいて前記巻き軸方向に貫通した隙間を形成している。電解液は該隙間に容易に浸入して、更に長手方向において隣接する前記隙間の間に挟まれているセパレータ(42)領域に双方向から浸透する。この結果、電解液は短時間でセパレータ(42)全体に均一に浸透する。又、網状片(61)は、巻き取り電極体(4)の長手方向の幅よりも僅かに短い幅に形成されるので、網状片(61)の端部は、セパレータ(42)の両端部より外方へ突出することがなく、これによって正極(41)と負極(43)間の短絡が防止される。
【0033】
図5は、巻き取り電極体(4)における網状片(61)の更に他の配置を表わしており、図9は、該配置において、図6に示す巻き取り電極体(4)の端面(48)のC−C線に沿う断面を表わしている。網状片(61)は、巻き取り電極体(4)の巻き軸方向の両端部に、該巻き取り電極体(4)の巻き軸と直交する長手方向に間隔をおいて、正極(41)及び負極(43)それぞれとセパレータ(42)との界面の複数箇所に配置されている。ここで、複数の網状片(61)は、正極(41)及び負極(43)の表裏において互いに重ならず、且つ巻き取り電極体(4)の長手方向においても互いに重ならない様に配置されている。
【0034】
網状片(61)は、図9に示す如く、前記端部に間隔をおいて隙間を形成するので、電解液は該隙間に容易に浸入して、更に該隙間周辺からセパレータ(42)に浸透する。又、電解液の浸入箇所が複数形成されることによって、電解液は、短時間でセパレータ(42)全体に均一に浸透する。複数の網状片(61)は、上述の配置を有しているので、網状片(61)の厚さによる巻き取り電極体(4)の外径の増大を最小限に抑えることが出来る。
【0035】
尚、前述の線材を編んだ金属製の網状片(61)に代えて、例えば図10に示す様に多数の貫通孔が形成されている樹脂製シートからなる網状片(62)を用いることも出来る。
【0036】
実験
正極の作製
正極活物質としてのLiCoO2と、導電剤としての炭素を重量比90:5で混合して正極合剤を作製した。次に、結着剤であるポリフッ化ビニリデンをN−メチル−2−ピロリドン(NMP)に溶解してNMP溶液を調製した。そして正極合剤とポリフッ化ビニリデンの重量比が95:5になる様に、正極合剤と前記NMP溶液を混練してスラリーを調製した。このスラリーを正極芯体としてのアルミニウム箔の両面にドクターブレード法により塗布して150℃で2時間の真空乾燥を施して正極を作製した。
【0037】
負極の作製
結着剤であるポリフッ化ビニリデンをNMPに溶解させNMP溶液を調製した。次に、黒鉛粉末(粒子径10μm)とポリフッ化ビニリデンの重量比が85:15になるように混練してスラリーを調製した。このスラリーを負極芯体としての銅箔の両面にドクターブレード法により塗布して150℃で2時間の真空乾燥を施して負極を作製した。
【0038】
電解液の調製
溶媒としてエチレンカーボネートとジエチルカーボネートを体積比1:1で混合して、これにLiPF6を1mole/lの割合で溶解して電解液を調製した。
【0039】
巻き取り電極体の作製
以下の実施例1〜実施例6に用いた網状片は、何れも目の粗さがメッシュ330である。
又、実施例1〜実施例6及び比較例に用いた巻き取り電極体の巻き取り長さは、何れも4mであり、正極と負極との間に挟まれたセパレータは、ポリエチレン製のイオン透過性微多孔膜を用いた。
【0040】
実施例1
正極とセパレータの間にアルミニウム製の10枚の網状片(30×50mm、厚さ100μm)を互いに重ならない様に巻き取り長さ方向に等間隔に配設した。それらを、セパレータを介して負極と重ね合わせて巻き取り、巻き取り電極体を作製した。
実施例2
負極とセパレータの間に銅製の10枚の網状片(30×50mm、厚さ100μm)を互いに重ならない様に巻き取り長さ方向に等間隔に配設した。それらを、セパレータを介して正極と重ね合わせて巻き取り、巻き取り電極体を作製した。
実施例3
網状片をニッケル製としたこと以外は、前記実施例2と同様に巻き取り電極体を作製した。
実施例4
正極とセパレータの間にPTFE製の10枚の網状片(20×50mm、厚さ100μm)を互いに重ならない様に巻き取り長さ方向に等間隔に配設した。それらを、セパレータを介して負極と重ね合わせて巻き取り、巻き取り電極体を作製した。
実施例5
負極とセパレータの間にポリエチレン製の10枚の網状片(20×50mm、厚さ100μm)を互いに重ならない様に巻き取り長さ方向に等間隔に配設した。それらを、セパレータを介して正極と重ね合わせて巻き取り、巻き取り電極体を作製した。
実施例6
網状片をポリプロピレン製としたこと以外は、前記実施例5と同様に巻き取り電極体を作製した。
比較例
正極と負極を、セパレータを介して重ね合わせて巻き取り、網状片を具えない巻き取り電極体を作製した。
【0041】
電池の組立て
図2に示す如く、巻き取り電極体(4)の両端部に集電板(32)が溶接接合される。更に、集電板(32)はリード部(33)を介して、蓋体(2)に取り付けられている電極端子機構(5)と接合される。これを筒体(1)に挿入して、蓋体(2)を筒体(1)に溶接した後、密閉容器(3)内に電解液を注入して本発明電池を組み立てた。
尚、図1において、筒体(1)はアルミニウム製であって、外径45mm、高さ200mm、厚み1.25mmを有している。蓋体(2)はアルミニウム製であって、直径45mm、厚さ5mmを有している。又、完成した電池は、外径が45mm、両電極端子機構(5)(5)を含んだ全長は220mmであった。
【0042】
試験1
各電池の電解液含液量を測定した。試験においては、密閉容器内に電解液を20g注入した後、密閉容器内を200mmHgに減圧して30分間放置する操作を繰り返した。含液量は、電解液が密閉容器内に注入出来なくなるまでの全注入量とした。その結果を表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】
試験2
次に、各電池の出力密度を測定した。試験においては、DODが80%において、25A、15A、5Aのそれぞれで30秒間放電したときの電池電圧を測定した。そして、電流−電圧(IV)直線から2.7V時の電流値を求め、更に電池重量から出力密度を算出した。その結果を表2に示す。
【0045】
【表2】
【0046】
試験1及び試験2の結果から、実施例の電池は何れも電解液の含液量が多く、出力密度が大きいことがわかる。従って、本発明によれば網状片が隙間を形成することによって電極体に対する電解液の浸透が促進されて、電解液が充分にセパレータに浸透することが明らかである。
【0047】
本発明の各部構成は上記実施の形態に限らず、電極体に電解液を含浸して発電要素とする電池に広く適用可能であって、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電池の外観を示す斜視図である。
【図2】本発明の集電構造を表わす断面図である。
【図3】本発明の巻き取り電極体の一部展開図である。
【図4】他の巻き取り電極体の一部展開図である。
【図5】更に他の巻き取り電極体の一部展開図である。
【図6】本発明の巻き取り電極体の一部を示す平面図である。
【図7】本発明の巻き取り電極体の要部を示す拡大断面図である。
【図8】他の巻き取り電極体の要部を示す拡大断面図である。
【図9】更に他の巻き取り電極体の要部を示す拡大断面図である。
【図10】本発明に用いられる網状片の他の例を示す正面図である。
【図11】従来の集電構造を表わす断面図である。
【図12】従来の巻き取り電極体の一部展開図である。
【図13】従来の巻き取り電極体の要部を示す拡大断面図である
【図14】従来の巻き取り電極体の部分断面図である。
【符号の説明】
(3) 密閉容器
(32) 集電板
(4) 巻き取り電極体
(41) 正極
(42) セパレータ
(43) 負極
(5) 電極端子機構
(61) 網状片
(9) 巻き取り電極体
Claims (8)
- 筒型密閉容器の内部に、正極と負極との間に電解液を含むセパレータを介在させてこれらを積層した電極体が収納され、正極及び負極はそれぞれ芯体の表面に活物質を塗布して構成され、該電極体が発生する電力を一対の電極端子部から外部へ取り出すことが出来る筒型二次電池において、前記電極体の正極又は負極の少なくとも何れか一方の電極とセパレータとの対向面間に、1或いは複数のスペーサー片が挟まれていることを特徴とする筒型二次電池。
- スペーサー片は、網状片である請求項1に記載の筒型二次電池。
- 電極体は、それぞれ帯状の正極と負極との間にセパレータを介在させて渦巻き状に巻き取った巻き取り電極体である請求項2に記載の筒型二次電池。
- 網状片は、巻き取り電極体を構成する電極の巻き軸方向の両端部若しくは一方の端部に配置され、該電極の巻き軸とは直交する長手方向の全長に亘って伸びている請求項3に記載の筒型二次電池。
- 網状片は、巻き取り電極体を構成する電極の巻き軸とは直交する長手方向に間隔をおいて複数箇所に配置され、該電極の巻き軸方向の幅よりも僅かに短い幅を有している請求項3に記載の筒型二次電池。
- 網状片は、巻き取り電極体を構成する電極の巻き軸方向の両端部若しくは一方の端部に、該電極の巻き軸とは直交する長手方向に間隔をおいて複数箇所に配置されている請求項3に記載の筒型二次電池。
- 網状片は、アルミニウム、銅、ニッケルから選択される金属又はその合金によって形成されている請求項2乃至請求項6の何れかに記載の筒型二次電池。
- 網状片は、フッ素樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、シリコーン樹脂から選択される樹脂によって形成されている請求項2乃至請求項6の何れかに記載の筒型二次電池。
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