JP2002298921A - 二次電池 - Google Patents

二次電池

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JP2002298921A
JP2002298921A JP2001094267A JP2001094267A JP2002298921A JP 2002298921 A JP2002298921 A JP 2002298921A JP 2001094267 A JP2001094267 A JP 2001094267A JP 2001094267 A JP2001094267 A JP 2001094267A JP 2002298921 A JP2002298921 A JP 2002298921A
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JP
Japan
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band
current collector
shaped
secondary battery
electrode
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Application number
JP2001094267A
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English (en)
Inventor
Akira Kinoshita
晃 木下
Katsuisa Yanagida
勝功 柳田
Yoshinori Kida
佳典 喜田
Toshiyuki Noma
俊之 能間
Ikuro Yonezu
育郎 米津
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

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  • Cell Electrode Carriers And Collectors (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)
  • Connection Of Batteries Or Terminals (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電池缶の内部に、それぞれ帯状の正極41と負
極43の間にセパレータ42を介在させてこれらを渦巻き状
に巻き取った巻き取り電極体4が収納され、巻き取り電
極体4が発生する電力を一対の電極端子機構から外部へ
取り出すことが出来る二次電池において、生産性を低下
させることなく、巻き取り電極体の製造工程で集電体に
発生するゆがみを防止して、サイクル特性を向上せしめ
る。 【解決手段】 本発明に係る二次電池において、正極41
及び負極43はそれぞれ、集電体40、49と、帯状集電体4
0、49の表面の長手方向に伸びる第1帯状領域に形成さ
れた活物質層44、46と、帯状集電体40、49の表面の長手
方向に伸びる第2帯状領域に形成されたスペーサー層4
5、47とから構成され、該スペーサー層45、47は、充放
電反応に関与しない物質からなり、巻き取り電極体4の
巻き軸方向の両端部が前記一対の電極端子機構に連結さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電池缶の内部に二
次電池要素となる巻き取り電極体が収容され、電池缶に
設けた一対の電極端子機構から巻き取り電極体の発生電
力を取り出すことが出来る二次電池に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯型電子機器、電気自動車等の
電源として、エネルギー密度の高いリチウム二次電池が
注目されている。例えば電気自動車に用いられる比較的
大きな容量の円筒型リチウム二次電池は、図8及び図9
に示す様に、筒体(11)の両端部に蓋体(12)(12)を固定し
てなる円筒状の電池缶(1)の内部に、巻き取り電極体
(3)を収容して構成されている。両蓋体(12)(12)には、
正負一対の電極端子機構(9)(9)が取り付けられてお
り、巻き取り電極体(3)の両極と両電極端子機構(9)
(9)とが互いに接続されて、巻き取り電極体(3)が発生
する電力を一対の電極端子機構(9)(9)から外部に取り
出すことが可能となっている。又、各蓋体(12)には圧力
開閉式のガス排出弁(13)が取り付けられている。
【0003】巻き取り電極体(3)は、図10に示す様
に、それぞれ帯状の正極(31)と負極(33)の間に帯状のセ
パレータ(32)を介在させて、これらを渦巻き状に巻回し
て構成されている。正極(31)は、アルミニウム箔からな
る帯状集電体(30)の両面にリチウム複合酸化物からなる
正極活物質(34)を塗布して構成され、負極(33)は、銅箔
からなる帯状集電体(39)の両面に炭素材料を含む負極活
物質(36)を塗布して構成されている。セパレータ(32)に
は、非水電解液が含浸されている。
【0004】ここで、正極(31)及び負極(33)はそれぞれ
セパレータ上に幅方向へずらして重ね合わされ、渦巻き
状に巻き取られている。これによって、巻き取り電極体
(3)の巻き軸方向の両端部の内、一方の端部では、セパ
レータ(32)の端縁よりも外方へ正極(31)の集電体(30)の
端縁(38)が突出すると共に、他方の端部では、セパレー
タ(32)の端縁よりも外方へ負極(33)の集電体(39)の端縁
(38)が突出している。そして、巻き取り電極体(3)の両
端部にはそれぞれ円板状の集電板(5)が溶接され、該集
電板(5)がリード部材(55)を介して図9に示す電極端子
機構(9)の基端部に接続される。尚、正極側の集電板
(5)はアルミニウム製、負極側の集電板(5)はニッケル
製である。
【0005】電極端子機構(9)は、電池缶(1)の蓋体(1
2)を貫通して取り付けられた電極端子(91)を具え、該電
極端子(91)の基端部には鍔部(92)が形成されている。蓋
体(12)の貫通孔には絶縁部材(93)が装着され、蓋体(12)
と電極端子(91)の間の電気的絶縁性とシール性が保たれ
ている。電極端子(91)には、蓋体(12)の外側からワッシ
ャ(94)が嵌められると共に、第1ナット(95)及び第2ナ
ット(96)が螺合している。そして、第1ナット(95)を締
め付けて、電極端子(91)の鍔部(92)とワッシャ(94)によ
って絶縁部材(93)を挟圧することにより、シール性を高
めている。尚、前記リード部材(55)の先端部は、電極端
子(91)の鍔部(92)に、スポット溶接或いは超音波溶接に
よって固定されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の円筒
型リチウム二次電池においては、巻き取り電極体の製造
工程にて、図5に示す如く正極(31)の集電体(30)の表面
に形成されている活物質層(34)の厚さを均一にするため
に、圧延を施している。圧延前の集電体(30)の表面に
は、図6(a)に示す様に活物質層(34)が形成されると共
に、電極巻き取り軸方向の一方の端部には、活物質の塗
布されていない非塗工部(35)が形成されている。このた
め、圧延時には、集電体(30)の内、専ら活物質層(34)の
形成された部分が圧力を受けることとなり、この結果、
集電体(30)には図6(b)に示す様なゆがみが生じること
となる。尚、図5、図6(a)及び同図(b)は、正極側の
集電体を示しているが、負極側の集電体についても同様
のゆがみが生じる。
【0007】この様に、ゆがみを生じた集電体を巻き取
って巻き取り電極体を作製した場合、巻き取り電極体の
巻き圧が巻き軸方向に変化すると共に、正極と負極の対
向面間の間隔が不均一となる。この結果、充放電反応が
不均一となり、充放電を繰り返したときの放電容量の低
下、即ち二次電池のサイクル特性の低下の原因となって
いた。
【0008】そこで、図11に示す様に、電極(7)を構
成する集電体(73)の活物質非塗工部(75)に、一定ピッチ
で切れ込みをいれる構造が提案されている(特開平11
−312517号)。該構造によれば、非塗工部(75)が
複数の部分に切り離されているので、圧延工程時には、
非塗工部(75)が自由に拡がることとなる。この結果、集
電体(73)に生じるゆがみは小さくなる。しかし、前記電
極(7)の製作においては、非塗工部(75)に切り込み加工
が必要であるため、工程が煩雑になって、生産性が低い
という問題があった。
【0009】本発明の目的は、生産性を低下させること
なく、巻き取り電極体の製造工程で集電体に発生するゆ
がみを防止して、二次電池のサイクル特性を向上せしめ
ることにある。
【0010】
【課題を解決する為の手段】本発明に係る二次電池にお
いては、電池缶の内部に、それぞれ帯状の正極と負極の
間にセパレータを介在させてこれらを渦巻き状に巻き取
った巻き取り電極体が収納され、巻き取り電極体が発生
する電力を一対の電極端子機構から外部へ取り出すこと
が出来る。正極及び負極はそれぞれ、帯状集電体と、帯
状集電体の表面の長手方向に伸びる第1帯状領域に形成
された活物質層と、帯状集電体の表面の長手方向に伸び
る第2帯状領域に形成されたスペーサー層とから構成さ
れ、該スペーサー層は、充放電反応に関与しない物質か
らなり、巻き取り電極体の巻き軸方向の両端部が前記一
対の電極端子機構に連結されている。尚、第1帯状領域
及び第2帯状領域は、帯状集電体の両面に設けられてい
る。
【0011】上記本発明の二次電池によれば、帯状集電
体の内、表面にスペーサー層が形成されている部分は、
スペーサー層を介して圧延されることとなるので、活物
質層を介して圧延される部分の伸びと、スペーサー層を
介して圧延される部分の伸びは同程度になり、集電体の
ゆがみは従来よりも小さくなる。
【0012】具体的構成において、帯状集電体の第2帯
状領域は第1帯状領域よりも幅が狭く、帯状集電体の表
面の内、第1帯状領域を除く全領域に第2帯状領域が設
けられている。該具体的構成によれば、帯状集電体の全
体が同程度に圧延されるので、圧延後の集電体のゆがみ
は、従来よりも小さくなる。
【0013】他の具体的構成において、帯状集電体の第
2帯状領域は第1帯状領域よりも幅が狭く、帯状集電体
の表面の内、第1帯状領域を除く領域に、第2帯状領域
と、帯状集電体の端縁に沿って伸びる第3帯状領域とが
設けられ、第3帯状領域では帯状集電体の表面が露出し
ている。該具体的構成によれば、第3帯状領域では帯状
集電体の表面が露出しているので、帯状集電体の端部と
電極端子機構との間の電気抵抗は、充分に小さくなる。
【0014】他の具体的構成において、前記充放電反応
に関与しない物質は、金属である。該具体的構成によれ
ば、金属からなるスペーサー層が活物質層と同程度の延
性を発揮するので、集電体全体が同じ程度に圧延され
る。又、前記充放電反応に関与しない物質は、樹脂であ
る。該具体的構成によれば、樹脂からなるスペーサー層
が活物質層と同程度の延性を発揮するので、集電体全体
が同じ程度に圧延される。
【0015】
【発明の効果】本発明に係る二次電池によれば、帯状集
電体の内、スペーサー層を介して圧延される部分の伸び
は、活物質層を介して圧延される部分の伸びと同程度と
なるので、圧延後の集電体のゆがみは、従来よりも小さ
くなり、この結果、巻き取り電極体の充放電反応が改善
されて、従来よりも優れたサイクル特性が得られる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を円筒型リチウム二
次電池に実施した形態につき、図面に沿って具体的に説
明する。
【0017】第1実施例 本実施例の円筒型リチウム二次電池は、図8に示す従来
の円筒型リチウム二次電池と同様の外観を有しており、
図1に示す如く、筒体(11)の両端部に蓋体(12)を溶接固
定してなる円筒状の電池缶(1)の内部に、巻き取り電極
体(4)を収容して構成されている。両蓋体(12)(12)に
は、正負一対の電極端子機構(9)(9)が取り付けられて
おり、巻き取り電極体(4)の両極と両電極端子機構(9)
(9)とが、それぞれ後述する集電構造により互いに接続
されて、巻き取り電極体(4)が発生する電力を一対の電
極端子機構(9)(9)から外部に取り出すことが可能とな
っている。又、各蓋体(12)には圧力開閉式のガス排出弁
(13)が取り付けられている。
【0018】巻き取り電極体(4)は、図2に示す様に、
それぞれ帯状の正極(41)、負極(43)及びセパレータ(42)
から構成されており、正極(41)及び負極(43)はそれぞれ
セパレータ上に幅方向にずらして重ね合わされて、渦巻
き状に巻き取られている。これによって、巻き取り電極
体(4)の巻き軸方向の両端部の内、一方の端部では、セ
パレータ(42)の端縁よりも外方へ正極(41)の端部が突出
すると共に、他方の端部では、セパレータ(42)の端縁よ
りも外方へ負極(43)の端部が突出している。
【0019】正極(41)は、アルミニウム箔からなる帯状
集電体(40)と、その表面に形成されている活物質層(44)
及びアルミニウム箔からなるスペーサー層(45)から構成
されている。正極(41)の活物質層(44)は、帯状集電体(4
0)の表面の長手方向に伸びる第1帯状領域に形成されて
おり、スペーサー層(45)は、帯状集電体(40)の表面の長
手方向に伸びる第2帯状領域に形成されている。負極(4
3)は、銅箔からなる帯状集電体(49)と、その表面に形成
されている活物質層(46)及び銅箔からなるスペーサー層
(47)から構成されており、負極(43)の活物質層(46)は、
帯状集電体(49)の表面の長手方向に伸びる第1帯状領域
に形成されており、スペーサー層(45)は、帯状集電体(4
9)の表面の長手方向に伸びる第2帯状領域に形成されて
いる。尚、第2帯状領域は、正極(41)及び負極(43)を構
成する帯状集電体(40)(49)の表面の内、第1帯状領域を
除く全領域に設けられている。
【0020】巻き取り電極体(4)の両端部にはそれぞれ
集電板(5)(5)が設置され、集電体の端縁(48)(48)に溶
接されている。該集電板(5)の端部に突設されたリード
部(55)の先端は、図1に示す電極端子(91)の鍔部(92)に
溶接されている。集電板(5)は、円形の平板状本体(51)
を具え、該平板状本体(51)には、放射状に伸びる複数本
の円弧状凸部(52)が一体成形され、巻き取り電極体(4)
側に突出している。又、平板状本体(51)には、中央孔(5
4)が開設されると共に、該中央孔(54)の周囲に、複数の
注液孔(53)が開設されている。更に、平板状本体(51)の
端部には、短冊状のリード部(55)が一体に形成されてい
る。
【0021】電極端子機構(9)は、図1に示す様に、電
池缶(1)の蓋体(12)を貫通して取り付けられた電極端子
(91)を具え、該電極端子(91)の基端部には鍔部(92)が形
成されている。蓋体(12)の貫通孔には絶縁部材(93)が装
着され、蓋体(12)と電極端子(91)の間の電気的絶縁性と
シール性が保たれている。電極端子(91)には、蓋体(12)
の外側からワッシャ(94)が嵌められると共に、第1ナッ
ト(95)及び第2ナット(96)が螺合している。そして、第
1ナット(95)を締め付けて、電極端子(91)の鍔部(92)と
ワッシャ(94)によって絶縁部材(93)を挟圧することによ
り、シール性を高めている。
【0022】次に本実施例の円筒型リチウム二次電池の
製造方法について説明する。 [正極の作製]正極活物質としてのLiCoOと導電
剤としての炭素を重量比85:5の割合で混合し、正極
合剤を得る。次に、結着剤であるポリフッ化ビニリデン
をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)に溶解させて、
NMP溶液を調製する。そして、正極合剤とポリフッ化
ビニリデンの重量比が90:10になる様に正極合剤と
NMP溶液を混練して、スラリーを調製する。このスラ
リーをアルミニウム箔からなる正極集電体の両面の第1
帯状領域にドクターブレード法により塗布し、130℃
で乾燥を施す。次に、集電体の両面の第2帯状領域にス
ペーサー層となるアルミニウム箔を密着させる。この状
態で活物質層とスペーサー層の形成領域に圧延を施し
て、正極を得る。ここで、正極集電体の巻き軸方向の幅
は21cmであり、第1帯状領域の幅は20cmであ
り、第2帯状領域の幅は1cmである。又、圧延後の活
物質層とスペーサー層は、互いに同じ厚さである。
【0023】[負極の作製]結着剤であるポリフッ化ビ
ニリデンをNMPに溶解させて、NMP溶液を調製す
る。そして、天然黒鉛とポリフッ化ビニリデンの重量比
が95:5になる様に天然黒鉛とNMP溶液とを混練し
て、スラリーを調製する。このスラリーを、銅箔からな
る負極集電体の両面の第1帯状領域にドクターブレード
法により塗布し、130℃で乾燥を施す。次に、集電体
の両面の第2帯状領域にスペーサー層となる銅箔を密着
させる。この状態で活物質層とスペーサー層の形成領域
に圧延を施して、負極を得る。ここで、負極集電体の巻
き軸方向の幅は21.5cmであり、第1帯状領域の幅
は20.5cmであり、第2帯状領域の幅は1cmであ
る。又、圧延後の活物質層とスペーサー層は、互いに同
じ厚さである。
【0024】[電解液の調製]エチレンカーボネートと
ジエチルカーボネートを体積比1:1で混合した溶媒に
LiPFを1mol/Lの割合で溶解して電解液を調
製する。
【0025】[電池の組立]以上の工程によって得られ
た正極及び負極と、イオン透過性のポリエチレン製微多
孔膜からなるセパレータとを用いて、図2に示す巻き取
り電極体(4)を作製する。巻き取り電極体(4)の端部か
ら突出する集電体(40)(49)の端縁(48)(48)には、図1に
示す如く、集電板(5)を押し付ける。これによって、集
電板(5)の円弧状凸部(52)は、巻き取り電極体(4)の集
電体端縁(48)に食い込み、円弧状凸部(52)と集電体端縁
(48)の間には、円筒面からなる接合面が形成される。こ
の状態で、集電板(5)の円弧状凸部(52)の内周面に向け
てレーザービームを照射し、レーザー溶接を施す。この
結果、集電板(5)の円弧状凸部(52)と巻き取り電極体
(4)の集電体端縁(48)とが、大きな接触面で互いに接合
されることになる。
【0026】各蓋体(12)には、図1に示す電極端子機構
(9)を取り付け、各集電板(5)のリード部(55)の先端
と、各電極端子(91)の鍔部(92)とをレーザー溶接を施し
て接続固定する。そして、巻き取り電極体(4)を筒体(1
1)内に収容すると共に、筒体(11)の両開口部に蓋体(12)
(12)を溶接固定し、一方の蓋体(12)に圧力弁(13)を取り
付ける。そして、他方の圧力弁取り付け孔から、電池缶
(1)内に電解液を注入して、該取り付け孔に圧力弁(13)
をねじ込んで、本実施例の円筒型リチウム二次電池を作
製する。
【0027】本実施例の円筒型リチウム二次電池におい
ては、図3に示す集電体(40)の内、表面にスペーサー層
(45)が形成されている部分は、スペーサー層(45)を介し
て圧延されるので、集電体(40)の内、活物質層(44)を介
して圧延される部分の伸びと、スペーサー層(45)を介し
て圧延される部分の伸びは、図4(b)に示す如く同程度
となって、集電体(40)のゆがみは従来よりも小さくな
る。
【0028】又、図4(a)に示す様に、集電体の表面の
内、活物質層(44)が形成されていない全ての領域(第2
帯状領域)にスペーサー層(45)が形成されているので、
集電体全体が同程度に圧延される。更に、スペーサー層
を形成しているアルミニウム及び銅は、正極及び負極そ
れぞれの活物質層と同程度の延性を有するので、集電体
全体が同じ程度に圧延される。尚、本実施例の効果につ
いて、図3、図4(a)及び同図(b)を用いて、正極の集
電体について説明したが、負極の集電体についても同様
の効果が得られる。
【0029】第2実施例 本実施例の円筒型リチウム二次電池は、第1実施例の円
筒型リチウム二次電池と基本的に同様の構成であるが、
スペーサー層はポリフッ化ビニリデンを用いて形成され
ており、更に、図7に示す如く、各集電体(40)(49)の端
縁に沿って、集電体の表面が露出している第3帯状領域
(61)(62)が形成されている。
【0030】本実施例の円筒型リチウム二次電池の製造
方法は、第1実施例の円筒型リチウム二次電池の製造方
法と同様であり、スペーサー層の形成工程のみが異なっ
ている。具体的には、第1実施例と同様にして、正極及
び負極の集電体の第1帯状領域の表面に活物質層を形成
する。一方、ポリフッ化ビニリデンをNMPに溶解し、
NMP溶液を調製する。そして、このNMP溶液を、各
集電体の第2帯状領域に塗布し、130℃で乾燥を施
す。この状態で圧延を施し、正極及び負極を得る。ここ
で、正極集電体の巻き軸方向の幅は21cmであり、第
1帯状領域の幅は20cmであり、第2帯状領域の幅は
8mmであり、第3帯状領域の幅は2mmである。又、
圧延後の活物質層とスペーサー層は、互いに同じ厚さで
ある。負極集電体の巻き軸方向の幅は21.5cmであ
り、第1帯状領域の幅は20.5cmであり、第2帯状
領域の幅は8mmであり、第3帯状領域の幅は2mmで
ある。又、圧延後の活物質層とスペーサー層は、互いに
同じ厚さである。
【0031】本実施例の円筒型リチウム二次電池のスペ
ーサー層を形成しているポリフッ化ビニリデンは、正極
及び負極それぞれの活物質層と同程度の延性を有するの
で、集電体全体が同じ程度に圧延される。更に、第3帯
状領域では集電体の表面が露出しており、集電体の端部
と集電板の接触面積が充分に大きいので、集電体の端部
と集電板の間の電気抵抗は、充分に小さなものとなる。
尚、第3帯状領域の幅は充分に小さいので、これによる
圧延後の集電体のゆがみは、無視できる程度である。
【0032】尚、スペーサー層を形成する材質として
は、上記各実施例の材質のみならず、例えば、金属とし
ては、タンタル、ニッケル、ステンレス鋼を用いること
も出来る。樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン
等のフッ素系樹脂や、スチレン−ブタジエン共重合ゴム
等のゴム系樹脂を用いることも出来る。又、本発明に係
る二次電池の集電構造は、上記各実施例の集電構造に限
定されるものではなく、例えば、電池缶の内壁面に集電
体の端縁を直接接合する構造とすることも出来る。
【0033】本発明の効果を確認するための実験を行な
った。以下に、実験に用いた電池について説明する。前
記第1実施例の発明電池Aと、前記第2実施例の発明電
池Bを製作した。又、図7に示すスペーサー層(45)(47)
の幅Xを3mm〜8mmの範囲で段階的に変えたこと以
外は、発明電池Aと同様にして、発明電池C〜Eを製作
した。一方、比較電池Fとして、図11に示す従来構造
の電極(7)を用いて円筒型リチウム二次電池を製作し
た。集電体(73)の非塗工部(75)に形成された各凸部(76)
は、巻き軸方向の長さが8mmであり、巻き取り方向の
幅が10mmである。各凸部(76)の間隔は15mmであ
る。尚、巻き取り電極体の構造以外は、発明電池Aと同
じ仕様である。又、比較電池Gとして、図10に示す従
来構造の巻き取り電極体(3)を用いて円筒型リチウム二
次電池を製作した。巻き取り電極体(3)の構造以外は、
発明電池Aと同じ仕様である。
【0034】試験1(スペーサー層の効果の確認) 発明電池A、発明電池B、比較電池F、比較電池Gを用
いて、各電池のサイクル特性を比較した。サイクル特性
の測定においては、各電池を5Aで4.2Vまで充電し
た後、5Aで2.7Vまで放電するサイクルを繰り返
し、所定のサイクル数における各電池の放電容量を測定
した。表1に各電池の放電容量を示す。
【0035】
【表1】
【0036】発明電池A及び発明電池Bは、比較電池F
及び比較電池Gよりも、サイクル特性が向上した。発明
電池A及び発明電池Bの集電体の表面には、スペーサー
層が形成されているので、圧延工程において、集電体全
体が同程度に圧延され、集電体のゆがみは従来よりも小
さくなって、巻き取り電極体の充放電反応が改善された
のである。
【0037】試験2(スペーサー層の幅の検討) 発明電池A、発明電池C〜E、比較電池Gを用いて、各
電池のサイクル特性を比較した。サイクル特性の測定方
法は試験1と同じである。表2に各電池の放電容量を示
す。
【0038】
【表2】
【0039】スペーサー層の幅が大きい電池ほど、サイ
クル特性は優れている。この理由は、集電体の圧延工程
において、スペーサー層の幅が大きいほど集電体全体が
一様に圧延され、集電体のゆがみが小さくなるためであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る円筒型リチウム二次電池の一部破
断正面図である。
【図2】該二次電池に装備されている巻き取り電極体の
一部展開斜視図である。
【図3】該二次電池に用いられる正極の断面図である。
【図4】該正極の圧延工程前及び圧延工程後の形状を説
明する図である。
【図5】従来の二次電池に用いられる正極の断面図であ
る。
【図6】該正極の圧延工程前及び圧延工程後の形状を説
明する図である。
【図7】本発明に係る他の円筒型リチウム二次電池に装
備されている巻き取り電極体の一部展開斜視図である。
【図8】円筒型リチウム二次電池の外観を示す斜視図で
ある。
【図9】従来の円筒型リチウム二次電池の一部破断正面
図である。
【図10】該二次電池に装備されている巻き取り電極体
の一部展開斜視図である。
【図11】従来の他のリチウム二次電池に用いる電極体
の正極を表わす図である。
【符号の説明】
(1) 電池缶 (11) 筒体 (12) 蓋体 (4) 巻き取り電極体 (40) 集電体 (41) 正極 (44) 活物質層 (45) スペーサー層 (49) 集電体 (43) 負極 (46) 活物質層 (47) スペーサー層 (5) 集電板 (9) 電極端子機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 喜田 佳典 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 能間 俊之 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 米津 育郎 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 Fターム(参考) 5H017 AA03 CC01 DD05 DD06 EE01 EE07 5H022 AA09 CC12 CC19 CC22 EE01 EE06 5H029 AJ05 AJ14 AK03 AL07 AM03 AM05 BJ02 BJ14 DJ05 DJ07 EJ01 EJ12 5H050 AA07 CA07 CB08 DA07 DA08 EA24

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電池缶の内部に、それぞれ帯状の正極と
    負極の間にセパレータを介在させてこれらを渦巻き状に
    巻き取った巻き取り電極体が収納され、巻き取り電極体
    が発生する電力を一対の電極端子機構から外部へ取り出
    すことが出来る二次電池において、 正極及び負極はそれぞれ、帯状集電体と、帯状集電体の
    表面の長手方向に伸びる第1帯状領域に形成された活物
    質層と、帯状集電体の表面の長手方向に伸びる第2帯状
    領域に形成されたスペーサー層とから構成され、該スペ
    ーサー層は、充放電反応に関与しない物質からなり、巻
    き取り電極体の巻き軸方向の両端部が前記一対の電極端
    子機構に連結されていることを特徴とする二次電池。
  2. 【請求項2】 帯状集電体の第2帯状領域は第1帯状領
    域よりも幅が狭く、帯状集電体の表面の内、第1帯状領
    域を除く全領域に第2帯状領域が設けられている請求項
    1に記載の二次電池。
  3. 【請求項3】 帯状集電体の第2帯状領域は第1帯状領
    域よりも幅が狭く、帯状集電体の表面の内、第1帯状領
    域を除く領域に、第2帯状領域と、帯状集電体の端縁に
    沿って伸びる第3帯状領域とが設けられ、第3帯状領域
    では帯状集電体の表面が露出している請求項1に記載の
    二次電池。
  4. 【請求項4】 第1帯状領域及び第2帯状領域は、帯状
    集電体の両面に設けられている請求項1乃至請求項3の
    何れかに記載の二次電池。
  5. 【請求項5】 前記充放電反応に関与しない物質は、金
    属である請求項1乃至請求項4の何れかに記載の二次電
    池。
  6. 【請求項6】 前記充放電反応に関与しない物質は、樹
    脂である請求項1乃至請求項4の何れかに記載の二次電
    池。
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