JP3706422B2 - たばこエレメントおよびその製造方法 - Google Patents

たばこエレメントおよびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、喫煙者の口腔内への一酸化炭素流入量を低減し、喫煙者の健康に及ぼす悪影響を軽減できるたばこエレメント(葉たばこやたばこ煙用フィルター)およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、健康に及ぼすたばこの影響との関連から、先進諸国を中心に喫煙時の口腔内への有害成分の流入量(デリバリー量と称する場合がある)を低減させるための種々の検討がなされている。たばこ煙成分のうち、たばこの燃焼時に発生する一酸化炭素成分は、血液中のヘモグロビンとの結合力が強く、人体への悪影響が懸念される成分の1つである。そのため、たばこ煙中の一酸化炭素成分を除去することが重要な課題である。
【0003】
一酸化炭素を除去する方法として、特開昭53−39266号公報には、たばこ煙用フィルター内にゼオライトを添加し、たばこの主たる流煙中に含まれる一酸化炭素成分を吸着除去する方法が開示されている。この方法は、室温付近での二酸化炭素成分に対する吸着能は高いものの、一酸化炭素に対する吸着能が小さい。そのため、たばこ煙中の一酸化炭素を効率よく除去することが困難である。
【0004】
特開昭58−216684号公報には、たばこ煙フィルター内に、クロレラと、過炭酸塩、過ホウ酸塩及び過硫酸塩から選ばれた少くとも一種とを添加することにより、たばこ煙中の一酸化炭素を吸着除去する方法が提案されている。この方法は、一酸化炭素成分に対して比較的高い除去性能を示すものの、たばこ煙フィルターを長時間放置すると、時間の経過とともにクロレラが変色し、ついには異臭を発生させるので、たばこ自体の喫味を損なう虞がある。
【0005】
一方、特開昭60−216843号公報には、酸化アルミニウム粒子の表面に白金やパラジウムを担持させた触媒を用いて、たばこ煙中の一酸化炭素を二酸化炭素に酸化して除去する方法が提案されている。この触媒は、比較的高温のたばこ煙が触媒に接触すると、一酸化炭素に対する酸化能が発現するものの、室温付近では一酸化炭素に対する酸化能が低下し、たばこ煙中の一酸化炭素を効率よく除去することが困難である。また、一酸化炭素の除去能が喫煙時の外部環境、特に外気温に大きく左右される。
【0006】
さらに、特開昭60−28823号公報には、マンガン酸化物にパラジウム微粒子を担持させた触媒粉末を充填したたばこホルダーを用い、たばこ煙中の一酸化炭素を二酸化炭素に酸化して除去する方法が開示されている。この方法は、一酸化炭素に対する酸化能が室温程度でも比較的高い。また、この先行文献にはフィルターやシガレットホルダーに充填使用するたばこ煙中COの低減用に使用でこることが記載されている。しかし、前記触媒成分を用いる方法では、たばこの喫味が損なわれる虞がある。
【0007】
さらには、葉たばこ部の燃焼速度により燃焼温度を調製し、一酸化炭素の発生を抑制し、一酸化炭素のデリバリー量を低減することも考えられる。しかし、この方法では、葉たばこ部の燃焼速度を小さくするのに限界があるので、必然的に一酸化炭素の生成量の抑制にも限界がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、たばこ煙中の一酸化炭素を有効に除去できる、葉たばこやたばこ煙用フィルターなどのたばこエレメント及びその製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、たばこ煙中の一酸化炭素を高い触媒活性で効率よく二酸化炭素に酸化して除去でき、喫煙者の口腔内への一酸化炭素流入量を著しく低減できるたばこエレメント及びその製造方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、喫味を改善できるとともに、喫煙者の健康に悪影響を及ぼす虞のある一酸化炭素量を軽減できるたばこエレメント及びその製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記目的を達成するため鋭意検討の結果、担体に触媒活性成分としての金触媒が担持された触媒成分を葉たばこ又はフィルター素材に添加すると、喫煙により生成する一酸化炭素を高い効率で除去できることを見いだし、本発明を完成した。
【0010】
すなわち、本発明のたばこ煙用フィルターは、セルロース及び/又はセルロースエステルの繊維又は粉粒体を含むフィルターロッドに、たばこ煙中の一酸化炭素を酸化する触媒成分が含まれている。前記触媒成分は、遷移金属の酸化物(例えば、周期表4A族金属又は周期表8族金属の酸化物(酸化鉄、酸化コバルトおよび酸化ニッケルから選択された少なくとも一種など))で構成された担体と、この担体に担持された平均粒径0.1〜10nm(例えば、0.1〜5nm)の金微粒子とで構成されている。触媒成分に対する金原子の割合は0.1〜15%であってもよい。また、触媒成分の割合は、たばこを構成する要素100重量部に対して、1〜100重量部であってもよい。触媒成分の平均粒径は、1〜1000μmであってもよい。さらに、前記たばこ煙用フィルターは、さらに吸着剤(活性炭、天然又は合成ゼオライトから選ばれた少なくとも一種など)を含んでいてもよい。
【0011】
本発明には、葉たばこ部に、前記たばこ煙用フィルターが装着されているシガレットも含まれる。
【0012】
本発明のたばこ煙用フィルターは、前記触媒成分を、セルロース及び/又はセルロースエステルの繊維又は粉粒体を含むフィルターロッドに添加することにより製造できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明のたばこエレメントは、ロッド状たばこを構成する種々の要素(例えば、葉巻たばこ、紙巻きたばこ(シガレット)、たばこ煙用フィルターなど)と、喫煙にともなって生成する一酸化炭素を有効に除去するため、前記要素に添加された触媒成分とで構成されている。以下に、前記ロッド状たばこの構成要素と触媒成分について説明する。
【0014】
[たばこ構成要素]
葉たばこ
葉たばこは、紙巻きたばこ、葉巻たばこのいずれであってもよいが、刻みたばこなどのたばこ葉を巻紙を用いてロッド状に成形した紙巻きたばこ(シガレット)に有効に適用される。シガレットの葉たばこ部(たばこ本体)は、たばこ煙用フィルターを備えていないシガレット全体を構成してもよい。
【0015】
フィルター
本発明は葉たばこ部に装着されるたばこ煙用フィルターにも好適に適用される。葉たばこ部の口元に装着されるたばこ煙用フィルターは、慣用のフィルター素材、例えば、セルロース(フィブリル化されていてもよい木材パルプやリンターパルプなど)、再生セルロース(ビスコースレーヨン、銅アンモニアレーヨンなど)、セルロースエステル、合成高分子(ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレンなど)などの繊維や粉粒体で構成できる。これらの繊維や粉粒体は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
好ましいフィルター素材には、セルロース繊維及び/又はセルロースエステル繊維が含まれ、喫味を向上させるため少くともセルロースエステル繊維を含む場合が多い。セルロースエステル繊維としては、例えば、セルロースアセテート、セルロースプロピオネート、セルロースブチレートなどの有機酸エステル(例えば、炭素数2〜4程度の有機酸とのエステル);セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートなどの混酸エステル;およびポリカプロラクトングラフト化セルロースエステルなどのセルロースエステル誘導体などが例示される。これらのセルロースエステル繊維も、単独でまたは二種以上混合して使用できる。
【0016】
セルロースエステルの平均重合度(粘度平均重合度)は、例えば、50〜900、好ましくは200〜800程度の範囲から選択でき、セルロースエステルの平均置換度は、例えば、1.5〜3.0程度の範囲から選択できる。
【0017】
好ましいセルロースエステルには、例えば、セルロースアセテート、セルロースプロピオネート、セルロースブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、特にセルロースアセテートが含まれる。
【0018】
繊維の断面形状は、特に制限されず、例えば、円形、楕円形、異形(例えば、Y字状、X字状、I字状、R字状、H字状など)や中空状などのいずれであってもよい。
繊維径及び繊維長は、繊維の種類に応じて選択でき、例えば、繊維径0.01〜100μm、好ましくは0.1〜50μm程度、繊維長50μm〜5cm、好ましくは100μm〜3cm程度の範囲から選択する場合が多い。セルロースエステルの繊度は、1〜16デニール、好ましくは1〜10デニール程度の範囲から選択できる。セルロースエステル繊維などの繊維は、非捲縮繊維又は捲縮繊維のいずれであってもよい。
繊維は、例えば、3,000〜1,000,000本、好ましくは5,000〜100,000本程度のセルロースエステル繊維の単繊維(フィラメント)を束ねることにより形成されたトウ(繊維束)の形態で使用できる。
【0019】
フィルター素材で形成されたたばこ煙フィルターは、フィルターロッドに適度な硬度を発現させるため、慣用のバインダー成分を含んでいてもよい。バインダー成分としては、繊維の種類に応じて、可塑剤(トリアセチンなど)、樹脂(天然高分子、半合成高分子、合成高分子から選択された水溶性高分子又は水不溶性高分子)、デンプンやデンプン誘導体などの多糖類などが使用でき、樹脂は、溶液、分散液などの液状又は半固形状、粉粒状、繊維状などの固形、溶融状などで使用できる。
【0020】
たばこ煙フィルターは、フィルター特性を損なわない範囲の通気抵抗および密度、例えば、長さ10cm、直径7.8mmφのフィルターにおいて、通気抵抗200〜600mmWG(ウォーターゲージ)、好ましくは300〜500mmWG程度であり、密度は0.20〜0.50g/cm2 、好ましくは0.25〜0.45g/cm2 (例えば、0.30〜0.45g/cm2 )程度である場合が多い。
【0021】
[触媒成分]
前記たばこ要素に添加する触媒成分は、担体と、この担体に担持された触媒活性成分としての金触媒とで構成されており、金触媒は微粒子状で担持されている場合が多い。
前記触媒活性成分を担持する担体は、前記金触媒の活性が有効に発現する限り特に制限されず、例えば、活性炭、シリカゲル、ゼオライト、アルミナ、シリカ、シリカ−アルミナ、ニッケル−アルミナなどであってもよいが、遷移金属の酸化物であるのが好ましい。遷移金属の酸化物には、例えば、Sc,Y、ランタノイド金属やアクチノイド金属などの周期表3A族金属、Ti,Zrなどの周期表4A族金属、Vなどの周期表5A族金属、Mo,Wなどの周期表6A族金属、Mnなどの周期表7A族金属、Cu,Agなどの周期表1B族金属、Znなどの周期表2B族金属、Fe,Ru,Co,Rh,Ni,Pd,Ptなどの周期表8族金属から選択された金属の酸化物が含まれる。これらの担体は単独又は二種以上使用できる。好ましい担体は、喫煙時又は喫煙後も固形を維持できる不燃性を有し、喫煙により有害成分を生成しない担体である。特に好ましい担体には周期表8族金属(例えば、鉄,コバルト,ニッケルなど)の酸化物が含まれる。
担体の比表面積は、広い範囲、例えば、1〜3000m2 /g、好ましくは10〜2000m2 /g(例えば、100〜1500m2 /g)程度の範囲から選択できる。
【0022】
触媒担体に担持された金微粒子の粒径は、触媒活性を有効に発現できる範囲、例えば、金原子のサイズから30nm程度の範囲から選択できる。金微粒子の粒径(平均粒径)は、例えば、30nm以下(例えば、0.5〜30nm程度)、好ましくは20nm以下(例えば、1〜20nm)、さらに好ましくは1〜10nm(例えば、1〜5nm)程度である場合が多い。
触媒活性成分の担持量は、金触媒の活性が発現する範囲、例えば、触媒担体と触媒活性成分とを合せた触媒成分に対して、金原子0.1〜15%、好ましくは1〜10%、さら好ましくは2〜8%(例えば、3〜6%)程度である。金原子の担持量が0.1%未満では、一酸化炭素を酸化除去能が小さく、15%を越えても金原子同士が近接しすぎて凝集し、粗大粒子となる可能性があり、一酸化炭素除去能がさほど向上しない場合が多い。なお、金触媒は、触媒担体に微粒子状で均一に高分散して担持されているのが好ましい。
【0023】
なお、金原子の担持量「%」は、触媒成分の全金属成分に対する金原子の割合を意味し、次のようにして算出することができ、上記金属成分には、炭素も含まれる。例えば、触媒成分が、nモルの金属酸化物Fe23からなる担体と、この担体に担持された金m(g)とで構成されている場合[すなわちAu m(g)/(n×Fe23)]である場合、金原子の個数NAu=m(g)÷197(金の原子量)×N(アボガドロ数)、触媒担体の鉄金属原子の個数Ns=n×2×Nで表されるから、計算式NAu/(NAu+Ns)×100(%)で算出できる。
【0024】
触媒成分の粒径は、一酸化炭素の除去効率を低下させず、巻上げ作業性を損なわない範囲で選択でき、例えば、平均粒径1〜1000μm(例えば、10〜1000μm)、好ましくは20〜700μm(例えば、30〜500μm)、さらに好ましくは50〜500μm(例えば、30〜350μm)程度である。
【0025】
なお、前記担体や触媒成分は、葉たばこやフィルターへの添加に際して分散液として使用する場合には分散性を向上させるため、分散剤などにより表面処理されていてもよく、分散剤などの添加剤を含んでいてもよい。また、燃焼時に比表面積が減少するのを抑制するため、担体には酸化処理などの表面処理を施してもよい。
【0026】
葉たばこやフィルターに対する触媒成分の添加量は、触媒成分の種類や使用形態などに応じて選択でき、ロッド状たばこの構成要素(葉たばこ又はフィルター)100重量部に対して1〜100重量部、好ましくは5〜80重量部(例えば、5〜50重量部)、さらに好ましくは10〜70重量部程度である。触媒成分の添加量が少いと、たばこ煙中の一酸化炭素に対する除去効率が低下し、多過ぎると喫味やフィルターの巻上げ作業性を損なう虞がある。
【0027】
なお、担体に対する金触媒の担持は、慣用の方法、例えば、ハロゲン化物、シアン化物、錯体化合物、錯塩、有機金化合物などの金化合物を、担体に含浸、浸漬などの方法で適用し、加熱又は還元処理したり、pH調整などにより金化合物を担体上に沈澱(沈着)させた後、加熱又は還元処理することにより金を析出させる方法、蒸着などの物理的方法により行なうことができる。
担体として金属酸化物を用いる場合、具体的には、次のような担持方法が採用できる。
▲1▼共沈法:塩化金酸(HAuCl4)と、金属酸化物に対応する金属の無機酸塩(硝酸塩など)との混合水溶液を、アルカリ金属炭酸塩(炭酸ナトリウム)などの無機塩基の水溶液に加え、生成する共沈物を水洗、乾燥した後、焼成する方法。
▲2▼クエン酸マグネシウム添加法:予め調製した金属酸化物粉末を懸濁した塩化金酸水溶液に、クエン酸マグネシウム(Mg3(C6572)を添加し、熟成した後、水洗、乾燥し、空気中で焼成する方法。また、上記共沈法において、共沈した後、クエン酸マグネシウムを添加し、金を超微粒子状に担持する方法。
【0028】
▲3▼滴下析出担持法:金属酸化物を浸漬した水溶液中に、pHをほぼ一定に保持しながら、塩化金酸水溶液とアルカリ金属炭酸塩(炭酸ナトリウム)などの無機塩基の水溶液とを適宜滴下し、水酸化金を析出させて担持した後、水洗乾燥した後、空気中で焼成する方法。この方法は、金を少量担持する場合に有効であり、ハニカムやビーズ状担体などの成形体に金属酸化物を含浸担持させ、得られた担体に金触媒を担持させることもできる。
上記より明らかなように、水酸化金を沈澱または析出させた後、焼成することにより、金の(超)微粒子を担持させる場合が多い。
【0029】
本発明において、前記触媒成分は、常温付近においても一酸化炭素に対して高い触媒活性(酸化活性)を示す。紙巻きたばこ(シガレット)が、葉たばこ部と、この葉たばこ部の口元に装着されたたばこ煙用フィルターとで構成されている場合、葉たばこ部及びたばこ煙用フィルターの少くとも一方の要素に触媒成分が添加されていればよいが、葉たばこ部及びたばこ煙用フィルターの双方に触媒成分を添加すると、喫煙に伴って生成する一酸化炭素をさらに有効に除去でき、喫煙者の健康に及ぼす悪影響を顕著に軽減できる。
【0030】
また、たばこ煙用フィルターは、気相成分を選択的に除去して喫味を向上させたり、一酸化炭素の除去効率をさらに高めるため、吸着剤、例えば、活性炭、ゼオライト(天然又は合成ゼオライト)、アルミナ、シリカなどを含んでいてもよい。吸着剤の比表面積は、フェノール類などの有害成分の除去効率を損なわない範囲で選択でき、例えば、200〜4000m2 /g、好ましくは300〜3000m2 /g、さらに好ましくは500〜2500m2 /g程度である場合が多い。なお、吸着剤は葉たばこに添加してもよい。
吸着剤の粒径は、有害成分に対する除去効率を損なわず、喫味を改善できるとともに、巻上げ操作性を損なわない範囲で選択でき、例えば、平均粒径10〜1000μm、好ましくは20〜500μm(例えば、50〜500μm)、さらに好ましくは30〜350μm程度である。
吸着剤の添加量は、フィルター素材100重量部に対して1〜100重量部、好ましくは5〜80重量部(10〜50重量部)、さらに好ましくは10〜70重量部程度の範囲から選択できる。
【0031】
触媒成分や吸着剤は、たばこの構成要素(葉たばこ又はフィルター)内に全体に亘り均一に分布(散在)していてもよく、不均一又は部分的に存在していてもよい。また、触媒成分や吸着剤は、たばこの構成要素のうち同一の部位又は異なる部位に存在していてもよい。例えば、紙巻きたばこ(シガレット)では、巻紙の片面又は両面に均一又は不均一に触媒成分を保持させてもよく、部分的にコーティングしてもよい。また、たばこ煙用フィルターでは、触媒成分や吸着剤は、一般のたばこ煙用フィルターの構造に応じて種々の態様で添加でき、例えば、デュアルフィルターやトリプルフィルターなどにおいては、複数のフィルターチップ間の間隙部に充填してもよい。
【0032】
なお、たばこ煙用フィルターやフィルター素材は、種々の添加剤、例えば、白色度改善剤(例えば、酸化チタン、好ましくはアナターゼ型酸化チタン)、カオリン、タルク、ケイソウ土、石英、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、アルミナなどの無機微粉末;アルカリ金属やアルカリ土類金属の塩などの熱安定化剤;着色剤;油剤;歩留まり向上剤;活性炭などの吸着剤;生分解促進剤;光分解促進剤などを含んでいてもよい。
【0033】
本発明のたばこエレメントは、触媒成分を、たばこを構成する要素に添加することにより製造でき、触媒成分や吸着剤が前記構成要素に添加可能である限り、特に制限されない。例えば、葉たばこ部は、粉粒状の触媒成分と葉たばことを混合し、巻紙でロッド状に巻上げる方法、水などに触媒成分を分散させた分散液(スラリーなど)と葉たばことを混合し、巻紙で巻上げた後、溶媒を除去する方法、巻紙で葉たばこを巻上げた後、触媒成分の分散液(スラリーなど)をロッド部に適用し、溶媒を除去する方法などにより得ることができる。なお、ロッド状に巻上げられた葉たばこは、必要に応じて所定の長さに切断される。
【0034】
また、たばこ煙用フィルターは、フィルター素材に、必要に応じてバインダー成分とともに、触媒成分や吸着剤を添加しながら、巻紙でロッド状に巻き上げることにより製造できる。フィルターの製造において、触媒成分及び吸着剤の添加には、たばこ煙用フィルターの製造に利用されている活性炭添加装置などをそのまま利用できる。例えば、フィルター素材として繊維を用いる場合、繊維束(トウ)を開繊幅5〜50cm程度に開繊して触媒成分や吸着剤を添加しながら、巻紙でロッド状に巻き上げることにより製造できる。また、フィルター素材に触媒成分や吸着剤を添加して、抄紙などの方法により紙様のシート状に成型した後、シートを巻紙でロッド状に巻き上げることによってもフィルターを得ることができる。巻上げられたロッド状のフィルターは、通常、所定の長さに切断され、フィルターチップとする場合が多い。
【0035】
なお、一酸化炭素デリバリー量をより有効に低減するため、葉たばこ部の燃焼速度を調整(遅延)させたり、ベンチレーション機能を有するフィルターと組み合わせて使用してもよい。
【0036】
【発明の効果】
本発明のたばこエレメント(葉たばこやたばこ煙用フィルター)は、触媒成分によりたばこ主煙中の一酸化炭素を二酸化炭素へ効率よく酸化して除去できる。そのため、喫煙者の口腔内への一酸化炭素流入量を著しく低減できる。また、喫味を改善できるとともに、喫煙者の健康に及ぼす悪影響を軽減できる。
【0037】
【実施例】
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
実施例1
断面Y字状のフィラメント(2.2デニール)で構成されたセルロースアセテート繊維のトウ(トータルデニール40000)を幅約20cmに開繊し、たばこ煙用チャコールフィルター製造用巻上げ機(ドイツ,ハウニ社製,KDF2/AC1/AF1)の活性炭粉末添加装置を用いて、開繊したトウ100重量部に対して、触媒活性成分として金微粒子(平均粒径5nm)を5%担持した酸化ニッケル粉末(平均粒径250μm)50重量部をフィルター巻上げ時に均一に散布し、トウを紙巻装置に供給し、巻取紙を用いてトウを巻上げ速度400m/分で巻上げ、得られたフィルターロッドをカッターで長さ102mmに切断した。得られたフィルターをさらに長さ25mmに切断し、フィルターサンプルを作製した。
【0038】
実施例2及び3
酸化ニッケルに代えて触媒担体として酸化鉄(実施例2)、酸化コバルト(実施例3)を用いた金微粒子担持触媒成分を用い、実施例1と同様にしてフィルターサンプルを作製した。
【0039】
実施例4
触媒成分を添加することなく、実施例1と同様にして巻上げたフィルターを長さ14mmと長さ10mmに切断し、これらの2つのフィルター間の間隙1mmに、トウ100重量部に対して、触媒活性成分として金微粒子(平均粒径5nm)を5%担持した酸化ニッケル粉末(平均粒径250μm)50重量部となるように充填し、全長が25mmとなるように巻取紙で再度巻上げ、フィルターサンプルを作製した。
【0040】
比較例1
触媒成分を添加することなく、実施例1と同様にしてフィルターサンプルを調製した。
【0041】
比較例2
金粒子を担持していない酸化ニッケル粉末を添加する以外、実施例1と同様にしてフィルターサンプルを調製した。
【0042】
比較例3〜5
酸化ニッケル粉末に白金微粒子(比較例3)、ロジウム微粒子(比較例4)又はパラジウム微粒子(比較例5)を担持した触媒成分を用いる以外、実施例1と同様にしてフィルターサンプルを調製した。
【0043】
そして、実施例及び比較例において、たばこ主煙中の一酸化炭素デリバリー量を、次のようにして測定した。
一酸化炭素デリバリー量:フィルターサンプルに、日本たばこ産業(株)製の商品名「ピースライト」の葉たばこ部を接続してシガレットサンプルを調製し、ピストンタイプの定容量型自動喫煙機(ドイツ,ボルグワルド社製,RM20/CS)を用い、流量17.5ml/秒,喫煙時間2秒/回、喫煙頻度1回/分の条件でシガレットサンプルを喫煙した。そして、喫煙後の主流煙から全粒子成分を除去した気相成分を、非分散赤外線式一酸化炭素測定器(ドイツ,ボルグワルド社製,ULTRAMAT-1)を用いて分析した。なお、比較例1における一酸化炭素デリバリー量を「1.00」とし、シガレットサンプルの一酸化炭素デリバリー量を相対値として評価した。
一酸化炭素デリバリー量の評価は、温度23℃、相対湿度65%の雰囲気中で約24時間放置して調湿したたばこ試料について行なった。
結果を表1に示す。
【0044】
【表1】
Figure 0003706422
表1に示されるように、比較例に比べて、実施例で得られたシガレットサンプルは、一酸化炭素デリバリー量が3倍程度小さく、一酸化炭素を効率よく除去できる。
【0045】
実施例5
葉たばこ100重量部に対して、触媒活性成分として金微粒子(平均粒径5nm)を5%担持した酸化ニッケル粉末(平均粒径250μm)50重量部を均一に混合し、巻紙を用いてロッド状に巻上げ、得られた葉たばこをカッターで長さ59mmに切断し、葉たばこサンプルを調製した。
【0046】
実施例6及び7
酸化ニッケルに代えて触媒担体として酸化鉄(実施例6)、酸化コバルト(実施例7)を用いた金微粒子担持触媒成分を用い、実施例5と同様にして葉たばこサンプルを調製した。
【0047】
比較例6
触媒成分を添加することなく、実施例5と同様にして葉たばこサンプルを調製した。
【0048】
比較例7
金粒子を担持していない酸化ニッケル粉末を添加する以外、実施例5と同様にして葉たばこサンプルを調製した。
【0049】
そして、実施例1の一酸化炭素デリバリー量の測定方法において、実施例5〜7,比較例6及び7の葉たばこサンプルに、日本たばこ産業(株)製の「ピースライト」のフィルター部を接続してシガレツトサンプルを作製する以外、前記試験方法と同様にして一酸化炭素デリバリー量を測定した。
結果を表2に示す。
【0050】
【表2】
Figure 0003706422
表2に示されるように、比較例に比べて、実施例で得られたシガレットサンプルは、一酸化炭素除去能が極めて高い。

Claims (10)

  1. セルロース及び/又はセルロースエステル繊維又は粉粒体を含むフィルターロッドに、たばこ煙中の一酸化炭素を酸化する触媒成分が含まれているフィルターであって、前記触媒成分が、遷移金属の酸化物で構成された担体と、この担体に担持された平均粒径0.1〜10nmの金微粒子とで構成されているたばこ煙用フィルター。
  2. 担体が、周期表3A族金属、周期表4A族金属、周期表5A族金属、周期表6A族金属、周期表7A族金属、周期表1B族金属、周期表2B族金属、周期表8族金属から選択された金属の酸化物である請求項1記載のたばこ煙用フィルター
  3. 金微粒子の平均粒径が0.1〜5nmである請求項1記載のたばこ煙用フィルター。
  4. 触媒成分に対する金原子の割合が0.1〜15%である請求項1記載のたばこ煙用フィルター
  5. 触媒成分の割合が、たばこを構成する要素100重量部に対して、1〜100重量部である請求項1記載のたばこ煙用フィルター
  6. 触媒成分の平均粒径が1〜1000μmである請求項1記載のたばこ煙用フィルター。
  7. たばこ煙用フィルターが、さらに吸着剤を含む請求項1記載のたばこ煙用フィルター。
  8. 吸着剤が、活性炭、天然又は合成ゼオライトから選ばれた少なくとも一種である請求項7記載のたばこ煙用フィルター。
  9. 葉たばこ部に、請求項1記載のたばこ煙用フィルターが装着されているシガレット。
  10. 請求項1記載の触媒成分を、セルロース及び/又はセルロースエステルの繊維又は粉粒体を含むフィルターロッドに添加するたばこ煙用フィルターの製造方法。
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