JP3706414B2 - ラジカル反応を用いた加工装置および加工方法 - Google Patents

ラジカル反応を用いた加工装置および加工方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ラジカル反応を利用した無歪加工装置および加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ラジカル反応を利用した無歪加工方法は、例えば、特開平1−125829号公報等によってすでに開示されている。この加工方法において、プラズマを用いるものは特にプラズマCVM(Chemical Vaporization Machining)と呼ばれている(森ら、精密工学会春季大会学術講演会講演論文集 P.637 1992)。
【0003】
プラズマCVMとは、つぎのような原理に基づくものである。すなわち、高圧力下において、被加工物近傍に設置された加工電極からプラズマを発生させる。このプラズマにハロゲンなどの電気陰性度の高い反応ガスを供給する。これにより、反応ガスは解離し、反応性に富んだラジカルになる。ラジカルを被加工物表面と反応させ、反応により生じた生成物を連続的に気化させることにより、被加工物表面を加工する。なお、反応ガスは、被加工物と反応し、生成物が気化する特性を有するものを選択して用いる。
【0004】
この加工方法では、高圧力下でプラズマを生成するために、従来にない高濃度のラジカルを生成できる。このため、機械加工に匹敵する高加工速度が得られる。また、高圧力下であるために、加工電極周辺の電界強度の高い箇所だけに局在化したプラズマを生成できる。その結果、加工領域を加工電極近傍に限定することができ、加工電極形状に依存した極めて空間分解能の高い加工を達成できる。さらに、機械加工では塑性変形、ぜい性破壊といった物理現象を利用しているために、加工によって被加工物表面にダメージを与えることになるが、プラズマCVMでは化学的に加工が進行するので、被加工物表面に欠陥や熱的変質層が形成されず無歪である。
【0005】
このような従来のプラズマCVMにおいて、プラズマ内への反応ガスの供給方法、および、生成ガスのプラズマ外への排出方法には、大別すると次のようなものがあった。
【0006】
(1)加工電極とは独立したガス供給手段のノズルの先からプラズマにガスを吹き付ける。生成ガスをプラズマ外に排出するための手段は備えず、自然に排出させる。
(2)加工電極を筒状にし、加工電極の内部に反応ガスを流し、加工電極の先端から反応ガスを吹き出し、プラズマに供給する。生成ガスをプラズマ外に排出するための手段は備えず、自然に排出させる。
【0007】
(3)特開平5−234942号公報のように、加工電極内部に、反応ガスを流すための流路と、生成ガスを流すための流路とを設け、加工電極の先端から反応ガスを吹き出させ、プラズマに供給すると共に、加工電極の先端から生成ガスを吸引する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術では、加工電極を小型にしても、加工電極径に比べて加工痕が大きく、微細な加工ができないという問題があった。
【0009】
そこで、本発明は、ラジカル反応を用いた無歪加工装置であって、微細な加工に適した装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らの研究によれば、加工電極を小型にしても加工痕が大きくなる原因は、反応ガスの供給方法と、生成ガスの排出方法とにあると考えられる。というのは、プラズマ内で生成されたラジカルは、すべてプラズマ内で被加工物と反応するとは限らず、この未反応のラジカルが、ガスの流れにのってプラズマ外に流れ、プラズマの外側の被加工物と反応するため、加工痕が大きくなってしまうと考えられる。また、反応ガスの流れによってプラズマ自体が広がってしまうことも加工痕拡大の原因と考えられる。
【0011】
発明者らは、加工装置内のガスの流れを、プラズマの周囲から均等にプラズマの内部に向かって流れる一つの流れのみに制御することにより上記問題が解決できると考えた。このためには、プラズマの周囲に均一に生成ガスを満たした空間を形成し、プラズマの内部でガスを吸引し、この吸引力によって、プラズマの周囲の反応ガスをプラズマ内に供給するとともに、未反応なラジカルおよび生成ガスを排気する。
【0012】
このため、本発明では、
被加工物を搭載するためのワークテーブルと、前記被加工物の表面に局部的なプラズマを生成するための電極と、前記電極を前記被加工物に対して相対的に移動させるための移動手段と、前記局部的なプラズマに反応ガスを供給するためのガス供給手段と、ガスを排出するためのガス排出手段と、前記ワークテーブルおよび前記電極が内部に配置される容器とを有し、
前記ガス供給手段は、前記容器の内面に沿い且つ前記プラズマが生成される空間と対向せず該空間に前記反応ガスが直接吹き付けられない位置に形成された、前記反応ガスの供給口を有し、該プラズマが生成される空間の外周側から均等に該反応ガスを供給し、
前記ガス排出手段は、ガスを吸引するための吸入口を有し、前記吸入口は、前記局部的なプラズマが生成される空間の内部に位置するように配置されていることを特徴とする加工装置を提供する。
【0013】
従来の技術において、プラズマの外側に配置されたノズルの先から、プラズマに向かって反応ガスを吹き付ける方法では、吹き付けによって、プラズマを吹き抜けるガスの流れが形成されるため、未反応なラジカルが、この流れにのって、プラズマ外に流れ出るとともに、プラズマの形状がガスの流れに沿って広がる。また、電極の先端からプラズマの内部に反応ガスを吹き出す方法では、ガスの流れが、プラズマ内部から外部に向かう流れになるため、未反応なラジカルがプラズマ外に流れ出てしまうとともに、プラズマも外側に向かって広がる。また、特開平5−234942号公報のように、電極の先端から反応ガスを吹き出すとともに、電極の先端から吸引を行う方法は、プラズマ内でのガスの流れが複雑であり、ガスの流れを解析しない限り、未反応なラジカルをプラズマの外側に吹き出させることなく、すべて吸引することは困難である。また、加工電極先端に、ガス吸引口とガス供給口とを設けるために電極先端が大型化してしまい、そのためにプラズマも広がってしまう。
【0014】
これに対し、本発明の加工装置は、プラズマに生成ガスを吹き付けず、プラズマの外側の空間を生成ガスで満たし、プラズマ内の吸引口から吸引を行うことで、ガスの流れをつくっている。したがって、プラズマの中から外へのガスの流れが形成されないため、未反応なラジカルをプラズマの外側に漏れ出させずに、吸引することができる。また、プラズマの広がりを防ぐことができる。この結果、加工痕を小さくでき、微細な加工を行うことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0016】
本発明の一実施の形態の加工装置の構成について、図1、図5、および、図9を用いて説明する。
【0017】
被加工レンズ10を搭載するためのワークテーブル1と、被加工レンズ10の近傍でプラズマを発生させるための加工電極2とは、図5のように、チャンバ9aの内部に備えられている。ワークテーブル1には、連結棒101を介して、位置決めユニット6が接続されている。位置決めユニット6は、チャンバ9b内に配置されている。チャンバ9aとチャンバ9bとは、蛇腹9cと隔壁9dとにより連結されている。連結棒101は、隔壁9dを貫通している。位置決めユニット6は、ワークテーブル1をx,y,zの3軸の直進移動と、回転移動させる機能を有する。これにより、被加工レンズ10を加工電極2に対して相対的に移動させることができ、被加工レンズ10の任意の部分を加工することができる。
【0018】
図1のように、チャンバ9aの側壁面の底面に近い部分には、開口部402が設けられ、反応ガス供給システム4のダクト401が接続されている。
【0019】
一方、加工電極2は、図1、図9のように、先端部201が細い管状に加工されている。また、加工電極2には、ガス吸引システム5の吸引ダクト504が接続されている。加工電極2には、先端部201と、吸引ダクト504とを接続する流路202が形成されている。加工電極2の先端部201の開口部203から吸引されたガスは、加工電極2の流路202および吸引ダクト504を通ってガス吸引システム4に吸引される。
【0020】
ガス吸引システム5は、マスフローコントローラ501と、ドライポンプ502と、吸着装置503とにより構成されている。マスフローコントローラ501は、吸引するガスの流量をコントロールするために配置されている。吸着装置503は、吸引したガスに含まれる有害成分を除去するために配置されている。
【0021】
加工電極2とチャンバ9aとには、これらの間に高周波電圧を印加し、電力を供給する電力供給システム3が接続されている。電力供給システム3は、高周波電源と、マッチング回路とにより構成されている。マッチング回路は、チャンバ9a側と高周波電源側とのインピーダンスを一致させることにより、電力を有効に加工電極2に供給するために配置されている。加工電極2とチャンバ9aとの間には、絶縁部材901が配置され、両者を絶縁している。加工電極2とチャンバ9aとの間に、高周波電圧を印加することにより、図9のように、加工電極2の先端部201と被加工レンズ10との間に、局部的なプラズマ902が生成される。
【0022】
次に、本実施の形態の加工装置の動作について説明する。
【0023】
まず、ガス供給システム4のダクト401によって、チャンバ9aの底面近くの開口部402からチャンバ9a内に反応ガスを供給する。開口部402は、加工電極2の先端部201から離れた位置に配置されているため、供給されたガスが、加工電極2の先端部201付近に直接吹き付けられることはなく、反応ガスは、チャンバ9a内を満たし、加工電極2の先端部201と被加工レンズ10との間の空間およびその周囲に、反応ガスが満たされた空間が形成される。
【0024】
ここで、電力供給システム3から加工電極2に電力を供給し、加工電極2の先端部201と被加工レンズ10との間に局部的なプラズマ902を形成する。そして、ガス吸引システム5を動作させ、加工電極2の先端部201の開口部203からガスを吸引させると、局部的なプラズマ902の周囲の反応ガスが満たされた空間から、プラズマ902に向かう一様な流れが形成される。この流れにより、反応ガスが、プラズマ902の周囲の空間から反応ガスがプラズマに等方的に供給される。
【0025】
このとき、反応ガスが供給されるチャンバ9aの開口部402は、プラズマ902から十分に離れているため、プラズマ902の周囲の反応ガスが満たされた空間の反応ガスの濃度は、均一になっている。よって、プラズマ902の全周囲から一様な量の反応ガスがプラズマに流れ込む。
【0026】
流れ込んだガスは、プラズマ902内部に位置する加工電極2の先端部の開口部203から吸引されるが、プラズマ902を通過する間に反応ガスのラジカルが形成され、このラジカルが、被加工レンズ10と反応し、反応ガスが揮発することにより、被加工レンズ10が加工される。
【0027】
この状態で、位置決めユニット6により、被加工レンズ10と電極2とを相対的に移動させることにより、被加工レンズ10を任意の形状に加工することができる。
【0028】
反応により生成したガス、未反応な反応ガス、および、未反応なラジカルは、加工電極2の先端部201の開口部203から吸引される。ここで、プラズマ902内のガスの流れは、プラズマ902の周囲から開口部203に向かう流れのみであるため、生成ガス、未反応な反応ガス、未反応なラジカルは、この流れにのってすべて開口部203から吸引され、プラズマ902の外側に漏れでることはない。
【0029】
したがって、未反応なラジカルが、プラズマ902の外側で、被加工レンズ10と反応して被加工レンズ10を加工してしまうことがない。また、ガスの流れが、プラズマの外側から内側に向かう流れのみであるため、プラズマがガスの流れによって広がることがない。これにより、加工痕が小さくでき、微細な加工を行うことが可能である。
【0030】
本発明の加工装置では、プラズマの周囲に、均一な密度で反応ガスを満たした空間を形成するが、このための反応ガス供給システム4の構成は、上述の実施の形態に限定されるものではない。例えば、図2、図3のように、チャンバ9aの上面と側面の内側に、一定の間隔を空けて壁411、412を形成する。そして、チャンバ9aの上面に供給ダクト401を取り付ける。そして、供給ダクト401から反応ガスを供給し、チャンバ9aと壁411、412との間の空間に反応ガスを満たし、壁411、412と、チャンバ9aの底面との間隙421、422から反応ガスをチャンバ9a内に供給する。このような構成にすることにより、チャンバ9aの底面の全周囲から反応ガスを均一な流量で供給することができる。間隙421、422は、電極2の先端201から離れているため、先端201付近に反応ガスが吹き付けられることはない。また、間隙421、422がチャンバ9aの底面の全周囲にあるため、チャンバ9aの全周囲からプラズマ902を包むように、プラズマ902の周囲の空間に均一に反応ガスを供給することができる。
【0031】
図2のように、壁412を加工電極2に取り付けることにより、壁412を支持する場合には、壁412を絶縁体により構成する。これにより、壁412がチャンバ9aの内側に位置していても、プラズマを形成することができる。
【0032】
また、図3のように、チャンバ9aの導体部に壁411を取り付けることにより、壁411を支持する構成にする場合には、壁411を導体によって構成し、壁411とチャンバ9aとを導通させる。これにより、壁411が存在していても、プラズマを形成することができる。
【0033】
また、図1の実施の形態では、電極2の先端部201の先からガスを吸引する構成であったが、本発明は、プラズマが生成される空間の内側に吸引口が位置していれば良く、必ずしも、電極の先端から吸引させなくともよい。たとえば、図4、図8のように、ガス吸引システム5のダクト504を加工電極2の先端部までのばし、ダクト504の先端部531を細い管状に加工した形状にすることができる。そして、ダクト504の先端部531の開口部532がプラズマ902の内側に位置するように配置する。これにより、加工電極2を介することなく、ダクト504から直接ガスを吸引することが可能になり、図1の装置と同様の効果が得られる。この場合には、電極2の先端を管状にする必要はなく、円柱状等、ブレード状等の種々の形状の電極を用いることができる。
【0034】
【実施例】
本発明の一実施例を説明する。
【0035】
本実施例は、上述の図1、図5、図9を用いて説明した実施の形態の実施例である。よって、加工装置の全体の構造の説明は、上述した通りであるので説明を省略する。加工を行うチャンバ9aは、約φ600mm、高さ約300mmのステンレス製とした。ワークテーブル1は、φ400mmのステンレス製とした。位置決めユニット6は、X、Y、Zの3軸の直進と回転の自由度を有し、X、Yは各々約150mm、Zは50mmのストロークを有するものとした。位置決めユニットを収納するチャンバ9bは、約φ1500mm、高さ1000mmのステンレス製とした。加工電極2の先端部201は、外径φ1、内径φ0.8のNi製パイプを用いた。ガス供給システム3の高周波電源は、130MHzの高周波を出力するものを用いた。
【0036】
上記の構成の装置を用いて、以下の手順で石英ガラス(SiO2)製の被加工物10を加工した。反応ガスには、Heに対してSF6を1%混合したものを用いた。
【0037】
まず、被加工物10をワークテーブル1上に設置したのち、チャンバ9aを密閉し、内部を排気した。ガス供給システム4のダクト401から、反応ガスを300cc/minの流量でチャンバ9a内に供給した。つぎに、チャンバ内の圧力が700torrで一定になったのを確認したのち、加工電極2の先端部201の先端から300cc/minの一定流量でガスを吸引した。このように反応ガスの供給流量と吸引流量とを同一にしているので、チャンバ9a内の圧力を一定に維持することができる。そして、約10W程度の電力を電力供給システム3から加工電極2に印加し、加工電極2の先端部201の先端にプラズマを生成させた。プラズマ内に吸引された反応ガスは、以下のようにラジカルを形成し、このラジカルが石英ガラスと以下のように反応し、除去加工が進行するものと考えられる。Heは反応に寄与しない。
【0038】
SF6 → S+6F*
3SiO2+2SF6 → 3SiF4+3O2+2S
位置決めユニット6により、被加工物10を移動させて、加工を行った。
【0039】
図6に本実施例の加工装置により、被加工物10上で一定時間加工電極2を移動させることなく加工を行った場合に、形成される加工痕の形状を示す。また、比較例として、上述の実施例と同じパイプ状の先端部201の加工電極2から反応ガスを300cc/minで吹き出させ(本明細書の従来技術記載の(2)の方法)、同時間加工を行った場合の加工痕の形状を示す。図6からわかるように、本実施例の加工痕は、比較例よりも半径が小さく、最深部の深さが深くなっており、しかも、側面部の傾斜が急峻になっていることがわかる。
【0040】
また、図7には、加工電極2の先端部201を、外径φ0.5mm、内径φ0.3mmのNi製パイプNiした場合の加工痕の形状を示す。投入電力、反応ガス種および濃度は、上記実施例と同じで、反応ガス流量は、1L/minとした。また、比較例として、同じ加工電極の先端部201を用いて、同条件で、反応ガスを先端部201から吹き出させた場合の加工痕の形状を示す。図7から、前述の外径φ1mmの場合と同様に、比較例よりも、加工痕の半径が小さくなっていることがわかる。また、比較例では、W字型の加工痕となるが、本実施例では、V字型の加工痕が得られることがわかる。
【0041】
このように、本実施例の加工装置を用いることより、半径が小さく急峻な加工痕が得られ、従来のプラズマCVDと比較して微細な加工を行うことが可能である。また、本実施例で加工されたものは、機械加工されたものと異なり、加工表面が無歪である。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、ラジカル反応を用いた無歪加工装置であって、微細な加工を行うことのできる装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の加工装置の部分断面図。
【図2】本発明の一実施の形態の加工装置の部分断面図。
【図3】本発明の一実施の形態の加工装置の部分断面図。
【図4】本発明の一実施の形態の加工装置の部分断面図。
【図5】本発明の一実施の形態の加工装置の全体の構成を示すブロック図。
【図6】本発明の一実施例による加工装置による加工痕の形状を示すグラフ。
【図7】本発明の一実施例による加工装置による加工痕の形状を示すグラフ。
【図8】図1の加工装置のプラズマと加工電極先端の位置関係を示す部分断面図。
【図9】本発明の一実施の形態の加工装置のプラズマと加工電極先端の位置関係を示す部分断面図。
【符号の説明】
1・・・ワークテーブル、2・・・加工電極、3・・・電力供給システム、4・・・ガス供給システム、5・・・ガス吸引システム、6・・・位置決めユニット、9a、9b・・・チャンバ、10・・・被加工物、201・・・被加工電極先端部、202・・・流路、902・・・局部的なプラズマ。

Claims (5)

  1. 被加工物を搭載するためのワークテーブルと、前記被加工物の表面に局部的なプラズマを生成するための電極と、前記電極を前記被加工物に対して相対的に移動させるための移動手段と、前記局部的なプラズマに反応ガスを供給するためのガス供給手段と、ガスを排出するためのガス排出手段と、前記ワークテーブルおよび前記電極が内部に配置される容器とを有し、
    前記ガス供給手段は、前記容器の内面に沿い且つ前記プラズマが生成される空間と対向せず該空間に前記反応ガスが直接吹き付けられない位置に形成された、該反応ガスの供給口を有し、該プラズマが生成される空間の外周側から均等に該反応ガスを供給し、
    前記ガス排出手段は、ガスを吸引するための吸入口を有し、前記吸入口は、前記局部的なプラズマが生成される空間の内部に位置するように配置されていることを特徴とする加工装置。
  2. 請求項1に記載の加工装置において、
    前記ガス供給手段の前記供給口は、前記被加工物の加工すべき面よりも下方に位置することを特徴とする加工装置。
  3. 請求項1または2に記載の加工装置において、
    前記吸入口は、前記電極に設けられ、
    前記電極は、前記吸入口から吸入されたガスを流すための流路を有することを特徴とする加工装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の加工装置において、
    前記供給口は、前記ワークテーブルを囲むように、配置されていることを特徴とする加工装置。
  5. 容器の内部で被加工物の表面に局部的なプラズマを形成し、前記局部的なプラズマに反応ガスを供給して、前記反応ガスに含まれる物質のラジカルを形成し、前記ラジカルと前記被加工物との反応させ、生じた生成物を揮発させることにより、前記被加工物を加工する方法であって、
    前記容器の内面に沿い且つ前記局部的なプラズマが生成される空間と対向せず該空間に前記反応ガスが直接吹き付けられない位置から、前記反応ガスを供給し、
    前記局部的なプラズマが生成されている空間の内部で、ガスの吸引を行い、この吸引により、プラズマが生成されている空間の周囲から均等に該空間へ流れる流れを形成することにより、プラズマが生成される空間の周囲から均等に前記反応ガスを供給すること特徴とする加工方法。
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