JP3706041B2 - 竪型ミル - Google Patents

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JP3706041B2 JP2001100414A JP2001100414A JP3706041B2 JP 3706041 B2 JP3706041 B2 JP 3706041B2 JP 2001100414 A JP2001100414 A JP 2001100414A JP 2001100414 A JP2001100414 A JP 2001100414A JP 3706041 B2 JP3706041 B2 JP 3706041B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、回転テーブルとローラタイヤ間に破砕物を送り込んで挟圧破砕する竪型ミルに関するものである。
【0002】
【従来の技術及びその課題】
竪型ミルを、この発明の実施例を示す図1、図11を参照して説明すると、ミルケーシング(上下フレーム2、3)内にテーブル8を回転自在に設けるとともに、このテーブル8にローラタイヤ9を近接し、そのテーブル8とローラタイヤ9の間に破砕物aを送り込んで挟圧粉砕又は挟圧破砕するものである。
【0003】
この竪型ミルによる破砕(粉砕)において、破砕効率を高めたり、所要の範囲の粒径の破砕物b(粉砕物b’)を得るために、テーブル8の回転数を上げると、テーブル8上の破砕物aが遠心力により外側に移行し易くなり、十分に破砕されないまま排出される。このため、従来では、テーブル回転数をあまり上げることができず、問題が多い。
【0004】
この発明は、テーブル回転数を上げても、破砕物aがテーブル外に破砕されないまま排出されないようにすることを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するために、この発明は、テーブル外側全周にダムリングを昇降可能に設けたのである。このダムリングにより、テーブル外周に堰が形成され、破砕物の排出が抑制される。このとき、ダムリングは昇降可能であるため、そのテーブル上面からの突出量を調節することにより、破砕物の排出量を調整し得る。この調整により、所要粒径範囲の破砕物を容易に得ることができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
この発明の実施形態としては、回転するテーブルとそのテーブルに近接したローラタイヤの間に破砕物を送り込んで挟圧破砕する竪型ミルにおいて、前記テーブルの外側全周にダムリングを昇降可能に設けた構成を採用し得る。
【0007】
この構成において、ダムリングの昇降は、昇降調節可能なシリンダ、ねじジャッキなどを採用する。また、その昇降は上下方向の傾斜面を介して行えば、その昇降量の微調整が容易である。このとき、その傾斜面の傾斜角の選定により、昇降度合を調節し得る。
【0008】
この竪型ミルにあっては、テーブルの回転手段と昇降手段をそれぞれ地盤に設置し、その回転手段からテーブルの回転軸にその回転軸の昇降を吸収して回転力を伝達するようにし得る。このように、昇降手段と回転手段を切り離せば、昇降手段は、回転手段を昇降させる必要がなくなり、それだけ小型化し得る。
【0009】
具体的には、回転するテーブルとそのテーブルに近接したローラタイヤの間に破砕物を送り込んで挟圧破砕する竪型ミルにおいて、前記テーブルを油圧シリンダ等により昇降可能に支持し、その昇降手段及び前記テーブルのモータなどの回転手段を地盤にそれぞれ設置し、その回転手段から前記テーブルの回転軸にその回転軸の昇降を吸収して回転力を伝達するように構成する。
【0010】
その回転軸の昇降を吸収する一具体的手段としては、上記テーブルの回転軸にその軸方向に移動可能で回転方向には一体のプーリを嵌め込んだ構成を採用し得る。この構成では、プーリを上記回転手段で回転させ、その回転力を、前記回転軸に対するその軸方向のプーリの移動により、回転軸にその昇降を吸収して伝達し得る。
【0011】
また、他の具体的手段としては、上記テーブルの回転軸に平歯車を嵌め込み、この平歯車に上記回転手段により回転されるピニオンを噛み合わせた構成を採用し得る。この構成では、その噛み合わせの平歯車の歯すじ方向の緯度により前記回転軸の昇降を吸収して、その回転力を回転軸に伝達する。
【0012】
さらに、他の具体的手段としては、上記昇降手段となる油圧シリンダを地盤にその軸周りに回転自在に設け、その油圧シリンダのピストンロッドを上記テーブルの回転軸とするとともに、そのピストンロッドをシリンダケーシングに対し回転不能とし、シリンダケーシングを上記回転手段によって回転可能とした構成を採用し得る。この構成では、シリンダケーシングとピストンロッドとの間によって昇降が吸収される。
【0013】
また、粉砕及び破砕のいずれの竪型ミルにあっても、上記吸収手段の他の具体的手段としては、上記昇降手段となる油圧シリンダのケーシングを地盤に固定し、そのピストンに上記テーブルの回転軸が昇降方向に一体になり、そのテーブル回転軸は、前記ケーシングに回転自在になってモータの回転力がそのピストンの昇降を吸収して伝達される構成を採用し得る。そのテーブル回転軸のケーシングに対する回転自在は、ピストンに対し回転自在にして得てもよいが(実施例参照)、ピストンをケーシングに回転自在にして得てもよい。
【0014】
これらの油圧シリンダによる構成にあっては、上記テーブル回転軸がケーシングを貫通して上記モータの出力軸と同一軸心となっているようにすれば、モータ、油圧シリンダ及びテーブルが同一直線上に位置するため地盤上のモータと油圧シリンダ等の設置スペースが小さくなり、ミル自体の小型化を図り得る。
【0015】
ピストン(回転軸)の昇降を吸収する手段は、軸方向に可動なフレキシブル継手、例えば、オルダム継手を採用すれば、軸心ズレなども吸収し得て、製作精度も高いものを要求されず、製作コストの低減を図り得る。このとき、オルダム継手により、モータの回転力はテーブル回転軸に直接又はピストンを介して伝達する。すなわち、直接はテーブル回転軸がピストンに回転自在の場合であり、ピストンを介するときはテーブル回転軸がピストンに回転方向に一体の場合である。この一体の場合でもテーブル回転軸に直接に伝達し得る。
【0016】
また、上記テーブル上面に破砕物の投入シュートの開口を臨ませ、そのシュートの開口とテーブル上面の間隙をその投入シュートの昇降により調節可能とすれば、破砕物の投入量をその間隙の調節で調整し得る。その具体的構成としては、前記投入シュートを、伸縮自在な二重管により成し、そのテーブルの上面に対向する管をシリンダにより他の管に対しその軸方向に移動可能として、上記間隙をテーブル・フィーダ開度検出機構により検出して制御部に入力し、その制御部を介して前記間隙を調節制御するようにしたものを採用し得る。
【0017】
さらに、上記いずれの竪型ミルにあっても、ローラタイヤをケーシングに揺動不可に固定し、このローラタイヤに対し両者間の隙間が一定となるようにテーブルを昇降させて設定し、テーブル回転数を高速回転自在となるように構成を採用することができる。このような構成では、テーブル回転数を大幅に大きく設定できる。ローラタイヤが加圧バネで押圧する従来のタイプでは、ローラタイヤのそれぞれは単独に圧下力が調整されるため、テーブル回転数を上げようとするとローラタイヤからの圧下力がばらばらのため粒度を適正に調整することができないが、上記構成のようにローラタイヤを固定しておき、これに対して常に隙間が一定となるようにテーブルを昇降して設定すればテーブルの回転数を従来の数倍まで大きくしても適正な粒度を確保できる。
【0018】
【実施例】
一実施例を図1乃至図6に示し、この実施例の竪型ミルは、機台フレーム1上に上下フレーム(ケーシング)2、3が固定され、その下フレーム2内面周囲の4等分位にアーム2aが設けられて、このアーム2aに油圧シリンダ10が支持リング4を介して支持されている。上フレーム3には蓋5が取付けられて、その蓋5中央に破砕物aの筒状投入シュート6が設けられている。
【0019】
油圧シリンダ10の軸心には回転テーブル8が設けられ、このテーブル8の周囲3等分位にローラタイヤ9が設けられている。このローラタイヤ9は上部フレーム3に回転自在であって、テーブル8が回転している状態で、上記投入シュート6から破砕物aが投入されると、その破砕物aがローラタイヤ9とテーブル8の間で挟圧破砕される。回転テーブル8の中心線Oとローラタイヤ9のなす角度θは10°〜15°、さらに20°までとする。また、テーブル8の凹曲面の水平線とのなす傾斜角度θ1 も角度θと同様とし、好ましくは、θ=θ1 とする。さらに、回転テーブル8の凹曲面とローラタイヤ9の外周面の曲率は同じとする。
【0020】
回転テーブル8の外周には環状のダムリング71が設けられ、このダムリング71は保持材72に支持され、この保持材72は傾斜面72aを介しシリンダ73に支持された環状の昇降部材74の傾斜面74aに載っている。その傾斜面72a、74aの一方は傾斜面でなくてもよい。シリンダ73はテーブル8下面に固定のフレーム75に揺動可能に支持され、制御部80からの指示によって昇降部材74を昇降する。この昇降により、傾斜面72a、74aを介してダムリング71が昇降し、テーブル8からの破砕物aの排出量を微調節する。シリンダ73は周囲等間隔に3個設けてあるが、その数は任意である。制御部80は、図5に示すように、オイルタンク81、ポンプ82、モータ83、ソレノイドバルブ84、分配弁85から成り、油圧管86を介して各シリンダ73に油圧が印加される。
【0021】
その制御部80への給電及び制御信号の伝達は、図4に示すように外部から電線86aが回転軸8aと同心の環状容器87内に導かれて、この容器87内のゾル状導電液87aに接続されている。一方、制御部80の支持台80aからは絶縁板88を介してリング状導体片89が導電液87a中に挿入され、この導体片87から制御部80に電線86bが導かれている。この容器87等の給電、信号伝達構成の数は、給電、信号伝達の数によって適宜に決定され、テーブル8の回転に関係なく、外部電線86aからそれらの部材(導電液87a等)を介し電線86bを経て、制御部80に給電されるとともに制御信号が伝達される。制御信号は無線とし得る。この場合、給電のみの構成となる。ダムリング71が昇降しても、導体片89は導電液87aから出ない。
【0022】
また、テーブル8中央には、円錐状の尖頭部材90が設けられており、この尖頭部材90によって、破砕物aがテーブル8の周囲に導かれる。尖頭部材90の表面は硬化肉盛90aがなされている。さらに、投入シュート6は下方に向かって絞られた漏斗状をしており、この形状であることにより、破砕物aが尖頭部材90に当たってテーブル8周囲に確実に導かれる。尖頭部材90はテーブル8にビス止めしてもよいが、テーブル8と一体に成形することもできる。
【0023】
油圧シリンダ10は、特公平5−29508号公報記載の環状式であって、図2に示すように、そのケーシング11が上記支持リング4に固着され、そのケーシング11内に円筒状ピストン12が昇降自在に設けられている。ケーシング11内にはピストン12の上下に油圧室13a、13bが形成され、その両室13a、13bにそれぞれ油管14a、14bが接続されており、上油圧室13aに給油、下油圧室13bが排油されることによりピストン12が下降し、下油圧室13bに給油、上油圧室13aから排油されることによりピストン12が上昇する。ピストン12には上記テーブル8の回転軸8aが軸受15を介して回転自在に挿通されて昇降方向に一体となっている。また、ピストン12にはリニアスケール16が付設されており、このスケール16によってピストン12の昇降量が検出される。
【0024】
上記ピストン昇降用の油圧回路30は図6に示すように構成されており、タンクTからモータ・ポンプ31により切換弁32、逆止弁33、34を介してシリンダ11内の上下油圧室13a、13bに油圧が印加される。このため、上述のように、切換弁32により上油圧室13aに給油されると(同図(b)の状態)、ピストン12は下降し、逆に下油圧室13bに給油されると(同図(a)の状態)、ピストン12は上昇する。このピストン12の昇降はテーブル8の昇降であって、その昇降量(テーブル8とローラタイヤ9の間隙δ1 )はリニアスケール16によって検出され、所要の位置になれば給油を停止する。
【0025】
すなわち、隙間δ1 を、例えば摩耗により隙間が広くなったため狭くする等、狭める方向に設定変更する場合、図6(a)に示すように、切換弁32を切換えて油圧ポンプ31より、油圧を油圧シリンダ10の下油圧室13bに油管14bを経て印加すると、油圧の上昇とともにピストン12が上昇し、同期してテーブル8も上昇する。このピストン12の上昇に伴って、上油圧室13a内の油圧も上昇し、この油圧の上昇によって、逆止弁34のバネが開放されて、上油圧室13a内の油はタンクT内に流入する。設定量だけピストン12が上昇すれば、油圧ポンプ31を止める。
【0026】
一方、隙間δ1 を、例えば、破砕物の粒度を若干大きくするために広くしたりする等、広げる方向に設定変更する場合、図6(b)に示すように切換弁32を切換えてモータ・ポンプ31により、油圧を油圧シリンダ10の上油圧室13aに油管14aを経て印加すると、ピストン12が下降し、同期してテーブル8も下降する。このとき、下油圧室13b内の油は、油管14bの油圧が逆止弁33にパイロット圧を印加して開放するから、油管14bを経てタンクT内に流入する。設定量だけピストン12が下降すると、切換弁32を図6(b)から同(a)に切換えてモータ・ポンプを止める。
【0027】
この調整時における間隙δ1 はテーブル8の隙間検出機構、すなわち、リニアスケール16などにより検出され、その検出結果は図示しないこの竪型ミルの制御部に入力される。間隙δ1 を設定変更する場合は、その制御部に変更設定値を入力すると、該制御部により油圧回路30が作動して所定値となる。
【0028】
この作用により、所要の間隙δ1 になった状態では、油圧シリンダ10は上下油圧室13a、13bともに一定圧力が封入された状態である。すなわち、下油圧室13bは逆止弁33により逆流が阻止されているため、テーブル8等の自重による圧力が発生しているだけであり、一方、上油圧室13aは逆止弁34のバネにより逆流が阻止されており、このため、上下油圧室13a、13bは前記圧力でバランスしている状態である。なお、上下油圧室13a、13bは必ずバランスしていなくてはならないということはなく、上油圧室13aは開放していてもよい。このため、逆止弁34はなくてもよい。因みに、逆止弁34は隙間設定時にピストン12を上昇する際、上油圧室13aの油の戻り量を調節する作用を行う。上油圧室13aが開放されていると、下油圧室13bに油を入れたときピストン12が早く上昇してしまう。このため、逆止弁34に代えて絞り弁やオリフィスを使用し得る。このように間隙δ1 の設定は1個の油圧シリンダ10と油圧回路30によりテーブル8を上下させるだけで良いので、容易である。
【0029】
また、破砕作用時において、ローラタイヤ9とテーブル8の間に大きな破砕物aが入り込んだり、層厚が増えて高負荷(衝撃力)が生じると、下油圧室13aに加圧が生じるため、リリーフ弁35を介して上油圧室13b側に給油される。この給油は、上下油圧室13a、13bは同一断面積としてあるから、ピストン12の移動量に均り合う容量の油が移動してその衝撃力を吸収する。このリリーフ弁35はハイフロー形が好ましい。同図中、36はストレーナ、37は圧力計、37aはオイルレベル計、38はエアーフリーザ、39はリリーフ弁であり、このリリーフ弁39は、ポンプ31からの油管14b内の油圧が何らかの理由により異常に高くなった場合にその圧を逃がす。
【0030】
上記支持リング4の下部には支持枠17が固定され、この枠17に減速機Nが設けられ、この減速機NにモータMが連結されている。減速機Nの回転軸(出力軸)20と上記テーブル回転軸8aとは同一軸心で、軸方向に可動なフレキシブル継手であるオルダム継手21により連続されている。そのオルダム継手21は、図3に示すように、モータ回転軸20に固定される部材21aと、テーブル回転軸8aに固定される部材21bと、その両部材21a、21bに嵌合されるフローティングカム部材21cとから成る。出力軸20への回転力の伝達方式は、後述及び公知の種々の回転軸上に設置しないモータ・減速機等を介して行うこともできる。
【0031】
そのオルダム継手21の部材21bは回転軸8aに止め輪21dをその両者21c、8aにビス止めすることにより一体化され、部材21aはキーにより回転軸20に一体化されている。カム21cは部材21aに固定のガイド21eに止め板21f、パッキング21gを介して一方向のみ移動自在に支持されている。このオルダム継手21は、両回転軸8a、20の軸心がズレても回転力の伝達が可能であり、また、これらの組立てが容易である。この継手部分は、部材21aと部材21b側にそれぞれ設けたカバー22a、22bによって塵埃の侵入が防止されている。フレキシブル継手として、オルダム継手21に代えてモータMの固定に対してテーブル8が昇降し得るスライド(摺動形)軸継手、例えば、後述のギヤ軸継手、スプライン軸継手などを使用し得る。
【0032】
この実施例は以上の構成であり、油圧シリンダ10の上下油圧室13a、13bに油を給排することにより、テーブル8を昇降させて、ローラタイヤ9との間隙δ1 を所要の値にする。その後、モータMによりテーブル8を回転し、破砕物aを投入すると、テーブル8とローラタイヤ9の間で間隙δ1 を保ったまま挟圧破砕されるので、粉化を起こすことなく均一な粒度となり、その破砕物bはテーブル8周囲から下方に落下する。このとき、投入シュート6から投入される破砕物aは尖頭部材90に当接してその周囲に拡散して円滑に粉砕される。また、ダムリング71を適宜に昇降させて、所要粒径幅の破砕物bをテーブル8から排出する。
【0033】
上記構成の竪型ミルでは、ローラタイヤ9は上フレーム3に固定設置され揺動不可とされており、このローラタイヤ9に対して隙間δ1 を所要の値となるように上記調整が予め行われる。このため、モータMによるテーブル8の回転数を大幅に大きく設定できる。ローラタイヤ9がテーブル8に対して等しい間隔δ1 について設定されているためテーブル8の回転数を上昇させても破砕粒度を均一にすることができるからである。
【0034】
例えば、図示の例ではテーブル8の回転数を60〜120rpmとすることができ、これは従来の例では30〜40rpmであったのに対し2〜3倍の高速回転数を採用することとなり、その結果粉砕(破砕)能力(生産能力)を大幅にアップすることができることとなる。
【0035】
図7乃至図11には他の実施例を示し、いずれも、上記実施例と同様に、ダムリング71及びその昇降機構等が付設されており、図7、図8に示す実施例は、ローラタイヤ9がトラニオン継手9bにより支持され、かつ加圧バネ45によりテーブル8の方向に押し付けられるようになっている。テーブル8の回転軸8aは、昇降筒47に囲まれており、この昇降筒47の上部で、ラジアル軸受48により、回転自在に支持されている。テーブル8と昇降筒47との間にはスラスト自動調心ころ軸受52が設けられている。
【0036】
回転軸8aにはプーリ49が外嵌されており、このプーリ49は、その上下を軸受50、51で回転自在に支持されており、両軸受50、51は、図示省略した支持部材により、ケーシング(フレーム)2に固定されている。回転軸8aとプーリ49は、図8(a)に示すように、回転軸8aの外周面に設けられた垂直な突条53と、プーリ49の内周面に形成された垂直な溝56とが係合しており、回転軸8aとプーリ49が垂直方向に摺動可能で回転方向には一体となっている。すなわちスプライン軸受となっている。なお、回転軸8aとプーリ49は垂直方向に摺動し、回転方向には係合して(一体になって)おればよく、例えば、同図(b)に示すように、この部分の回転軸8aの断面を四角形とし、プーリ49の内周面をそれにあった四角形として係合させるなどの周知の構成を採用し得る。プーリ49は、ケーシング2外の地盤G上に固定された減速機付きモータMのプーリ55とVベルト57により連結されている。Vベルト57に代えて、タイミングベルトなどの周知の伝達手段を採用し得る。
【0037】
昇降筒47の下部には底板58が固着されており、この底板58の下方の地盤Gに昇降手段である油圧シリンダ59が設けられている。この油圧シリンダ59のピストンロッド59aは回転不能として前記底板58が固定されている。
【0038】
この実施例は以上の構成であり、油圧シリンダ59を昇降させることにより、昇降筒47、回転軸8a、テーブル8等を一体的に昇降させて、テーブル8とローラタイヤ9との間隙δ1 を調整する。この時、その間隙δ1 は、油圧シリンダ59(実際にはピストン)の伸縮量をリニアスケール16等の変位計で測定することにより検出する。また、プーリ49は、ケーシング2に固定の軸受50、51により上下方向の移動ができないが、突条53が溝56内を摺動することにより、プーリ49に対し回転軸8aが昇降してその吸収がなされる。
【0039】
所要の間隙δ1 になった後、モータMを駆動させて、テーブル8を回転させると、上記突条53と溝56の係合により、プーリ49の回転が確実に回転軸8aに伝わってテーブル8が回転する。その回転するテーブル8の上に破砕物aを供給し、加圧バネ45により付勢されているローラタイヤ9とテーブル8との間に噛み込ませて破砕する。
【0040】
図9の実施例は、回転軸8aに平歯車62を外嵌固定し、この平歯車62にピニオン63を噛み合わせたものである。ピニオン63はベベルギヤボックス64を介して減速機付きモータMにより回転される。
【0041】
この竪型ミルにおいて、回転軸8aは、油圧シリンダ59により昇降可能であるとともに、ピニオン63、平歯車62を介して回転力を受ける。このとき、平歯車62の幅(高さ)をピニオン63に対して大きく取っており、回転軸8aが上昇して平歯車62の位置が変わっても、平歯車62とピニオン63の噛み合いを確保できて、回転軸8aを回転させることができる。
【0042】
図10の実施例においては、回転軸8aは、断面が四角形の回転軸部(ピストンロッド)59aと、断面が円形のピストン部68bよりなり、ピストン部59cは、断面積が回転軸部59aより大きく設計されているとともに、油圧シリンダ59のケーシング59b内に収納されている。シリンダケーシング59bの上面は断面が四角形の開口に形成されており、この開口に、断面が四角形の回転軸部59aが貫通して、シリンダケーシング59bに対する回転が禁止され、上下の昇降だけが許容される。
【0043】
油圧シリンダ59は、地盤Gに固定の支持筒60に軸受51を介して回転自在に支持されて、地盤Gに設置されており、その下端には、油を給排するためのロータリジョイント65が設けられている。このロータリジョイント65を介して、図示省略した油圧ポンプにより油圧シリンダ59内に油が給排されて、ピストン部59cが昇降してテーブル8と回転軸8aが一体的に昇降する。
【0044】
シリンダケーシング59bにはプーリ49’が固定されており、このプーリ49’が図示しないモータMにより回転されることにより、シリンダケーシング59bが回転し、テーブル8も回転する。
【0045】
上記各実施例は製砂などの破砕の場合であったが、粉砕の場合でもこれらの各実施例は採用できる。このとき、例えば、図11に示すように、スクリューフィーダ60から破砕物aをテーブル8上に投入し、粉砕物b’はケーシング2下部から導入された空気に搬送されて上昇し、分級機61を経てバグフィルター等の捕集機に導かれる粉砕用竪型ミルとし得る。
【0046】
なお、図7以降の実施例において、その油圧シリンダ59は図6に示す油圧回路30等によって制御する。また、ローラタイヤ9は加圧バネ45による押圧力を付与するものでなく、図1のごとく、揺動不能でもよい。
【0047】
さらに、図11のものでもこの発明は採用し得る。また、回転テーブル8が昇降しないものにも、この発明は採用し得る。
【0048】
【発明の効果】
この発明は、以上のようにして、テーブルからの破砕物の排出量を調整し得るようにしたので、効率のよい破砕を行うことができるとともに、所要粒径範囲の破砕物を容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例の概略断面図
【図2】同実施例のピストンが上昇した状態の要部断面図
【図3】同実施例のオルダム継手の分解斜視図
【図4】同実施例の要部拡大断面図
【図5】同実施例のダムリング昇降用油圧機器の配置図
【図6】同実施例の油圧回路図
【図7】他の実施例の概略要部断面図
【図8】同実施例のテーブル回転軸とプーリの嵌合各例を示す断面図
【図9】他の実施例の概略要部断面図
【図10】他の実施例の概略要部断面図
【図11】他の実施例の概略要部断面図
【符号の説明】
a 破砕物
b 破砕物
b’ 粉砕物
G 地盤
M テーブル回転用モータ
2、3 ミルケーシング(上下フレーム)
6 投入シュート
7a 投入シュート伸縮用シリンダ
7c テーブル・フィーダ開度検出機構(リニアスケール)
8 テーブル
9 ローラタイヤ
10 油圧シリンダ
11 シリンダケーシング
12 ピストン
13a、13b 油圧室
20 モータ回転軸(出力軸)
21 オルダム継手
30 油圧回路
45 加圧バネ
47 昇降筒
49、49’ 回転軸用プーリ
55 プーリ
59 油圧シリンダ
59b シリンダケーシング
60 支持筒
62 平歯車
63 ピニオン
71 ダムリング
72 ダムリング保持材
73 昇降シリンダ
72a、74a 傾斜面
74 昇降部材
90 尖頭部材

Claims (1)

  1. ミルケーシング内に、テーブル8を回転かつ昇降可能に設けるとともに、そのテーブル8に近接するローラタイヤ9を設け、前記テーブル8とローラタイヤ9の間に破砕物aを送り込んで挟圧破砕する竪型ミルであって、
    上記テーブル8の外側全周にダムリング71を昇降可能に設けて、そのダムリング71の昇降を昇降量調節可能な昇降シリンダ73により行い、前記ダムリング71及び昇降シリンダ73を前記テーブル8に設けて一体に回転させるとともに、前記昇降シリンダ73を電気制御する制御部80を前記テーブル8に設けて一体に回転させ、上記ミルケーシングと前記制御部80の間には給電手段を設け、
    その給電手段を、上記制御部80側に設けた導体片89と、ミルケーシング側に設けた導電液87aを入れた上記テーブル8と同心の環状容器87とから構成し、前記導体片89に前記制御部80を接続すると共に、前記導体液87aに外部電線86aを接続したことを特徴とする竪型ミル。
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