JP3576455B2 - 竪型ミル - Google Patents

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JP3576455B2 JP2000099313A JP2000099313A JP3576455B2 JP 3576455 B2 JP3576455 B2 JP 3576455B2 JP 2000099313 A JP2000099313 A JP 2000099313A JP 2000099313 A JP2000099313 A JP 2000099313A JP 3576455 B2 JP3576455 B2 JP 3576455B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、回転テーブルが昇降する竪型ミルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
竪型ミルを、この発明の実施例を示す図1、図11を参照して説明すると、ミルケーシング(上下フレーム2、3)内にテーブル8を回転自在に設けるとともに、このテーブル8にローラタイヤ9を近接し、そのテーブル8とローラタイヤ9の間に被砕物a、a’を送り込んで挟圧粉砕又は挟圧破砕するものである。
【0003】
この竪型ミルによる粉砕において、被砕物a’の供給量が変動する場合、粉砕物b’の粒度を適正な範囲とするために、ローラタイヤ9の圧下力及びローラタイヤ9とテーブル8の間隙δを調整する必要がある。この調整は、ローラタイヤ9の押圧力を調整したり、テーブル8を昇降して行っている。このとき、ローラタイヤ9を加圧バネ45によって押圧している型式では、そのバネ圧でローラタイヤ9の押圧力が決定されるため、その圧下力等の調整は困難であり、通常、テーブル8の昇降で対応している。
【0004】
そのテーブル8を昇降可能とした竪型ミルとして、特開平2−144160号公報及び特開平9−276726号公報に記載のものを挙げることができる。前者の公報記載の技術は、テーブル8及びその駆動モータを備えた昇降台をねじ駆動のパンタグラム型式の昇降機で昇降可能にしたものであり、後者の公報記載の技術は、その昇降台を各種の昇降機で昇降可能にしたものである。
【0005】
また、この竪型ミルによって破砕、例えば製砂が行われており、その一例として、実公平3−17945号公報に記載のものがある。この公報記載の技術は、ローラタイヤ9の押圧力を圧縮ばね及び調節ボルトにより調整して圧下力及び間隙δを調節する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記粉砕に係る両公報に記載の技術は、昇降台上に、テーブル8、モータ及び減速機を載せているため、それらの重量が重くなり、それだけ、大型の昇降手段が必要となるうえに、昇降台が地盤Gに固定されていないため、昇降台が粉砕作用によって大きく振動し、円滑な粉砕作用の妨げとなり、また騒音が発生する。さらに、昇降台はテーブル8の回転力に抗する手段を講じる必要があり、昇降するものではその手段が複雑となる。
【0007】
さらに、製砂などの破砕においても、テーブル8を昇降させて圧下力を調節することが好ましく、その際、粉砕と同様な問題は生じないようにすることが好ましい。
【0008】
因みに、ローラタイヤ9を上下方向に揺動させて上記間隙δを調節する手段は、その各ローラタイヤ9毎にその調節をしなくてはならず、作業が煩雑であり、その調節制御も容易でない。また、ローラタイヤ9の加圧手段がミルケーシングから突出することは、ミル自体の大型化を招き、その加圧手段は一般的に高価なものとなる(実公平3−17945号公報参照)。
【0009】
又、上述した各公報に示された従来の竪型ミルでは、テーブル8やローラタイヤ9を収納するフレームはローラタイヤ9を取付けた部分をテーブル8より下方のフレーム部分から分離できるように構成されている。このような竪型ミルでローラタイヤ9が偏摩耗したためローラタイヤ9を補正する際にローラタイヤ9を含む上部フレームを移動してローラタイヤ9を補正する必要があるが、上部フレームとローラタイヤ9を含む部材は重くこれらを下部フレームから移動する作業は何らの補正手段がなければ極めて困難である。
【0010】
この発明は、上記問題を解決し、テーブルの昇降手段を小型化し、テーブル回転時の偏荷重を抑制して振動を小さくし、かつローラタイヤの補正作業を容易とした竪型ミルを提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、この発明は、テーブルの回転手段と昇降手段をそれぞれ地盤に設置し、その回転手段からテーブルの回転軸にその回転軸の昇降を吸収して回転力を伝達するようにし、上記テーブル及びローラタイヤを収納したフレームを上下に分割し、上フレームに取付けたローラタイヤの偏摩耗時の補正手段をフレーム分割位置に設けたのである。
【0012】
このように、昇降手段と回転手段を切り離せば、昇降手段は、回転手段を昇降させる必要がなくなり、それだけ小型化し得る。このような竪型ミルにおいて、ローラタイヤの偏摩耗時の補正手段をフレームに設けることによりローラタイヤの補正が容易となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
この発明の実施形態としては、破砕用竪型ミルにあっては、回転するテーブルとそのテーブルに近接したローラタイヤの間に被砕物を送り込んで挟圧破砕する竪型ミルにおいて、前記テーブルを油圧シリンダ等により昇降可能に支持し、その昇降手段及び前記テーブルのモータなどの回転手段を地盤にそれぞれ設置し、その回転手段から前記テーブルの回転軸にその回転軸の昇降を吸収して回転力を伝達するようにし、上記テーブル及びローラタイヤを収納したフレームを上下に分割し、上フレームに取付けたローラタイヤの偏摩耗時の補正手段をフレーム分割位置に設けた構成を採用し得る。
【0014】
その回転軸の昇降を吸収する一具体的手段としては、上記テーブルの回転軸にその軸方向に移動可能で回転方向には一体のプーリを嵌め込んだ構成を採用し得る。この構成では、プーリを上記回転手段で回転させ、その回転力を、前記回転軸に対するその軸方向のプーリの移動により、回転軸にその昇降を吸収して伝達し得る。
【0015】
また、他の具体的手段としては、上記テーブルの回転軸に平歯車を嵌め込み、この平歯車に上記回転手段により回転されるピニオンを噛み合わせた構成を採用し得る。この構成では、その噛み合わせの平歯車の歯すじ方向の緯度により前記回転軸の昇降を吸収して、その回転力を回転軸に伝達する。
【0016】
さらに、他の具体的手段としては、上記昇降手段となる油圧シリンダを地盤にその軸周りに回転自在に設け、その油圧シリンダのピストンロッドを上記テーブルの回転軸とするとともに、そのピストンロッドをシリンダケーシングに対し回転不能とし、シリンダケーシングを上記回転手段によって回転可能とした構成を採用し得る。この構成では、シリンダケーシングとピストンロッドとの間によって昇降が吸収される。
【0017】
また、粉砕及び破砕のいずれの竪型ミルにあっても、上記吸収手段の他の具体的手段としては、上記昇降手段となる油圧シリンダのケーシングを地盤に固定し、そのピストンに上記テーブルの回転軸が昇降方向に一体になり、そのテーブル回転軸は、前記ケーシングに回転自在になってモータの回転力がそのピストンの昇降を吸収して伝達される構成を採用し得る。そのテーブル回転軸のケーシングに対する回転自在は、ピストンに対し回転自在にして得てもよいが(実施例参照)、ピストンをケーシングに回転自在にして得てもよい。
【0018】
これらの油圧シリンダによる構成にあっては、上記テーブル回転軸がケーシングを貫通して上記モータの出力軸と同一軸心となっているようにすれば、モータ、油圧シリンダ及びテーブルが同一直線上に位置するため地盤上のモータと油圧シリンダ等の設置スペースが小さくなり、ミル自体の小型化を図り得る。
【0019】
ピストン(回転軸)の昇降を吸収する手段は、軸方向に可動なフレキシブル継手、例えば、オルダム継手を採用すれば、軸心ズレなども吸収し得て、製作精度も高いものを要求されず、製作コストの低減を図り得る。このとき、オルダム継手により、モータの回転力はテーブル回転軸に直接又はピストンを介して伝達する。すなわち、直接はテーブル回転軸がピストンに回転自在の場合であり、ピストンを介するときはテーブル回転軸がピストンに回転方向に一体の場合である。この一体の場合でもテーブル回転軸に直接に伝達し得る。
【0020】
また、上記テーブル上面に被砕物の投入シュートの開口を臨ませ、そのシュートの開口とテーブル上面の間隙をその投入シュートの昇降により調節可能とすれば、被砕物の投入量をその間隙の調節で調整し得る。その具体的構成としては、前記投入シュートを、伸縮自在な二重管により成し、そのテーブルの上面に対向する管をシリンダにより他の管に対しその軸方向に移動可能として、上記間隙をテーブル・フィーダ開度検出機構により検出して制御部に入力し、その制御部を介して前記間隙を調節制御するようにしたものを採用し得る。
【0021】
【実施例】
一実施例を図1乃至図4に示し、この実施例の竪型ミルは、機台1上に上下フレーム(ケーシング)2、3が固定され、その下フレーム2内面周囲の4等分位にアーム2aが設けられて、このアーム2aに油圧シリンダ10が支持リング4を介して支持されている。上フレーム3には蓋5が取付けられて、その蓋5中央に被砕物aの投入筒(投入シュート)6が設けられている。なお、この投入シュート6は蓋5の上方ホッパ6aを一体に形成したホッパ付きシュートである。その投入シュート6には調節筒(調節シュート)7がシリンダ7aを介して昇降自在に嵌められており、シリンダ7aのピストンロッドの伸縮により調節シュート7が昇降して(管7が管6に対しその軸方向に移動して)下端投入口のレベル、すなわち、シュート7と後記テーブル8の間隙δが調節される。
【0022】
この調節により、シュート7の開口からの投入量が制御され、テーブル8上の被砕物aの層厚が一定に保たれる。前記間隙δはテーブル・フィーダ開度検出機構7c、例えば調節シュート7のフランジ7bと投入シュート6の間に介設のリニアスケールにより検出し、その検出結果は図示しないこの竪型ミルの制御部に入力される。間隙δを設定変更する場合は、制御部に変更設定値を入力すると、制御部を経てシリンダ7aが作動して調節シュート7が昇降し、間隙δが所定値に調節される。すなわち、テーブル・フィーダ開度検出機構7cにより間隙δを検出し、この検出結果をコントロールパネルに表示するとともに、該コントロールパネルのスイッチ操作により間隙δを調節してシュート7からの被砕物aの供給量が制御される。これによって、挟圧破砕・粉砕時における負荷が安定するとともに粉化が少なくなる。
【0023】
上記油圧シリンダ10の軸心には回転テーブル8が設けられ、このテーブル8の周囲3等分位にローラタイヤ9が設けられている。このローラタイヤ9は上部フレーム3に回転自在であるが揺動不可にタイヤ軸9aを介して支持されており、テーブル8が回転している状態で、上記投入筒6から被砕物aが投入されると、その被砕物aがローラタイヤ9とテーブル8の間で挟圧破砕される。なお、この実施例の竪型ミルは、ローラタイヤ9の摩耗による補正作業を容易とする手段を備え、かつ小型化を図ったものであるが、その構成については後で説明する。
【0024】
油圧シリンダ10は、特公平5−29508号公報記載の環状式であって、そのケーシング11が上記支持リング4に固着され、そのケーシング11内に円筒状ピストン12が昇降自在に設けられている。ケーシング11内にはピストン12の上下に油圧室13a、13bが形成され、その両室13a、13bにそれぞれ油管14a、14bが接続されており、上油圧室13aに給油、下油圧室13bが排油されることによりピストン12が下降し、下油圧室13bに給油、上油圧室13aから排油されることによりピストン12が上昇する。ピストン12には上記テーブル8の回転軸8aが軸受15を介して回転自在に挿通されて昇降方向に一体となっている。また、ピストン12にはリニアスケール16が付設されており、このスケール16によってピストン12の昇降量が検出される。
【0025】
上記ピストン昇降用の油圧回路30は図4に示すように構成されており、タンクTからモータ・ポンプ31により切換弁32、逆止弁33、34を介してシリンダ11内の上下油圧室13a、13bに油圧が印加される。このため、上述のように、切換弁32により上油圧室13aに給油されると(同図(b)の状態)、ピストン12は下降し、逆に下油圧室13bに給油されると(同図(a)の状態)、ピストン12は上昇する。このピストン12の昇降はテーブル8の昇降であって、その昇降量(テーブル8とローラタイヤ9の間隙δ)はリニアスケール16によって検出され、所要の位置になれば給油を停止する。
【0026】
すなわち、隙間δを、例えば摩耗により隙間が広くなったため狭くする等、狭める方向に設定変更する場合、図4(a)に示すように、切換弁32を切換えて油圧ポンプ31より、油圧を油圧シリンダ10の下油圧室13bに油管14bを経て印加すると、油圧の上昇とともにピストン12が上昇し、同期してテーブル8も上昇する。このピストン12の上昇に伴って、上油圧室13a内の油圧も上昇し、この油圧の上昇によって、逆止弁34のバネが開放されて、上油圧室13a内の油はタンクT内に流入する。設定量だけピストン12が上昇すれば、油圧ポンプ31を止める。
【0027】
一方、隙間δを、例えば、被砕物の粒度を若干大きくするために広くしたりする等、広げる方向に設定変更する場合、図4(b)に示すように切換弁32を切換えてモータ・ポンプ31により、油圧を油圧シリンダ10の上油圧室13aに油管14aを経て印加すると、ピストン12が下降し、同期してテーブル8も下降する。このとき、下油圧室13b内の油は、油管14bの油圧が逆止弁33にパイロット圧を印加して開放するから、油管14bを経てタンクT内に流入する。設定量だけピストン12が下降すると、切換弁32を図4(b)から同(a)に切換えてモータ・ポンプを止める。
【0028】
この調整時における間隙δはテーブル8の隙間検出機構、すなわち、リニアスケール16などにより検出され、その検出結果は図示しないこの竪型ミルの制御部に入力される。間隙δを設定変更する場合は、その制御部に変更設定値を入力すると、該制御部により油圧回路30が作動して所定値となる。
【0029】
この作用により、所要の間隙δになった状態では、油圧シリンダ10は上下油圧室13a、13bともに一定圧力が封入された状態である。すなわち、下油圧室13bは逆止弁33により逆流が阻止されているため、テーブル8等の自重による圧力が発生しているだけであり、一方、上油圧室13aは逆止弁34のバネにより逆流が阻止されており、このため、上下油圧室13a、13bは前記圧力でバランスしている状態である。なお、上下油圧室13a、13bは必ずバランスしていなくてはならないということはなく、上油圧室13aは開放していてもよい。このため、逆止弁34はなくてもよい。因みに、逆止弁34は隙間設定時にピストン12を上昇する際、上油圧室13aの油の戻り量を調節する作用を行う。上油圧室13aが開放されていると、下油圧室13bに油を入れたときピストン12が早く上昇してしまう。このため、逆止弁34に代えて絞り弁やオリフィスを使用し得る。このように間隙δの設定は1個の油圧シリンダ10と油圧回路30によりテーブル8を上下させるだけで良いので、容易である。
【0030】
また、破砕作用時において、ローラタイヤ9とテーブル8の間に大きな被砕物aが入り込んだり、層厚が増えて高負荷(衝撃力)が生じると、下油圧室13aに加圧が生じるため、リリーフ弁35を介して上油圧室13b側に給油される。この給油は、上下油圧室13a、13bは同一断面積としてあるから、ピストン12の移動量に均り合う容量の油が移動してその衝撃力を吸収する。このリリーフ弁35はハイフロー形が好ましい。同図中、36はストレーナ、37は圧力計、37aはオイルレベル計、38はエアーフリーザ、39はリリーフ弁であり、このリリーフ弁39は、ポンプ31からの油管14b内の油圧が何らかの理由により異常に高くなった場合にその圧を逃がす。
【0031】
上記支持リング4の下部には支持枠17が固定され、この枠17にインバータモータMが設けられている。インバータモータMは減速機が不要で小型化し得るうえに回転数も可変である。モータMにはインバータモータ以外のものも採用し得る。モータMの回転軸(出力軸)20と上記テーブル回転軸8aとは同一軸心で、軸方向に可動なフレキシブル継手であるオルダム継手21により連続されている。そのオルダム継手21は、図3に示すように、モータ回転軸20に固定される部材21aと、テーブル回転軸8aに固定される部材21bと、その両部材21a、21bに嵌合されるフローティングカム部材21cとから成る。出力軸20への回転力の伝達方式は、後述及び公知の種々の回転軸上に設置しないモータ・減速機等を介して行うこともできる。
【0032】
そのオルダム継手21の部材21bは回転軸8aに止め輪21dをその両者21c、8aにビス止めすることにより一体化され、部材21aはキーにより回転軸20に一体化されている。カム21cは部材21aに固定のガイド21eに止め板21f、パッキング21gを介して一方向のみ移動自在に支持されている。このオルダム継手21は、両回転軸8a、20の軸心がズレても回転力の伝達が可能であり、また、これらの組立てが容易である。この継手部分は、部材21aと部材21b側にそれぞれ設けたカバー22a、22bによって塵埃の侵入が防止されている。フレキシブル継手として、オルダム継手21に代えてモータMの固定に対してテーブル8が昇降し得るスライド(摺動形)軸継手、例えば、後述のギヤ軸継手、スプライン軸継手などを使用し得る。
【0033】
図5、図6に上フレーム3に固定されているローラタイヤ9の摩耗時の補正手段70の詳細について示している。補正手段70は図1の油圧ジャッキ71と、図5に示すフレーム回転手段72とから成る。図1に示すように上フレーム3と下フレーム2に分割されているその接合部をボルトで固定している部位で、上フレーム3を持上げるための油圧ジャッキ(又は油圧シリンダ)71が下フレーム2の頂部のフランジに少なくとも3等分位に設けられている。油圧ジャッキ71は手動操作で上フレーム3を同時に持上げるようにしてもよいが、図示しない固定配管をし、遠隔操作により全ての油圧ジャッキを一斉に作動させるようにしておくとよい。油圧ジャッキ71の突出ピストン71aが上フレーム3の下端フランジを突上げることにより上フレーム3を所定寸法持上げるものとする。
【0034】
フレーム回転手段72は、若干のテーパ形状の支持ローラ73を有する回転軸74を軸受75で回転自在に支持し、これをケース76に収納し、回転軸74の他端にはハンドル77が着脱自在に装着されたものから成る。ケース76は、下フレーム2の上端フランジを、取付部位で延長して図示しないボルトで取付固定される。なお、取付部位は、これも少なくとも3等分位に設けられる。
【0035】
この実施例は以上の構成であり、油圧シリンダ10の上下油圧室13a、13bに油を給排することにより、テーブル8を昇降させて、ローラタイヤ9との間隙δを所要の値にする。その後、モータMによりテーブル8を回転し、被砕物aを投入すると、テーブル8とローラタイヤ9の間で間隙δを保ったまま挟圧破砕されるので、粉化を起こすことなく均一な粒度となり、その破砕物bはテーブル8周囲から下方に落下する。このとき、アーム2a上の案内板2bによってその落下はスムースに案内される。落下した被砕物bは種々のコンベアによって所要の位置に搬送される。
【0036】
上記作用をするこの実施例の竪型ミルで被砕物aを粉砕又は破砕処理を続けると、ローラタイヤ9が少しずつ摩耗するが、その摩耗は必ずしも全てのローラタイヤ9について均一に生じるとは限らず、3箇所のうち特定位置のものが大きく摩耗し、いわゆる偏摩耗を生じることがある。その原因は、ローラタイヤ9の材料の不均一、供給量の不均一、粒度の不均一などの種々の要因が重なることによるものであり、テーブル8上面で完全に均等な粉砕、破砕処理をすることは困難であることに起因する。このような偏摩耗が生じると、製品としての被砕物の破砕寸法精度にばらつきが生じ、製品の均質な品質を保持できなくなる。このため、これを補正する方法として、上記補正手段によりローラタイヤ9の設定位置を下フレーム2に対して移動させ、偏摩耗したローラタイヤ9を新たな位置へ移動させることにより補正を行なう。この補正作業を行なうため、まずテーブル8の回転を停止させた状態で、上フレーム3と下フレーム2を固定しているボルトを取外し、油圧ジャッキ71を作動させて上フレーム3を所定寸法だけ持上げる。
【0037】
次に、図6の(a)に示すように、上下フレーム3と2のフランジ間に上記フレーム回転手段72を挿入し、固定する。その後油圧ジャッキの突出ロッド71aを下げて上フレーム3の荷重をフレーム回転手段72の支持ローラ73に乗せて支持する。そして、ハンドル77を回転させて支持ローラ73を回転すると、その上に支持されている上フレーム3が全体として下フレーム2に対し回転する。これにより、図6の(a)、(b)に示すように、偏摩耗したローラタイヤ9(イ) が偏摩耗しないローラタイヤ9(ロ) に入れ替わり、異なる位置でそれぞれのローラタイヤ9が作動する。このような入替え操作を適宜タイミング行なうことによりローラタイヤ9の偏摩耗が解消される。
【0038】
図7乃至図10には他の実施例を示し、図7、図8に示す実施例は、ローラタイヤ9がトラニオン継手9bにより支持され、かつ加圧バネ45によりテーブル8の方向に押し付けられるようになっている。テーブル8の回転軸8aは、昇降筒47に囲まれており、この昇降筒47の上部で、ラジアル軸受48により、回転自在に支持されている。テーブル8と昇降筒47との間にはスラスト自動調心ころ軸受52が設けられている。
【0039】
回転軸8aにはプーリ49が外嵌されており、このプーリ49は、その上下を軸受50、51で回転自在に支持されており、両軸受50、51は、図示省略した支持部材により、ケーシング(フレーム)2に固定されている。回転軸8aとプーリ49は、図8(a)に示すように、回転軸8aの外周面に設けられた垂直な突条53と、プーリ49の内周面に形成された垂直な溝56とが係合しており、回転軸8aとプーリ49が垂直方向に摺動可能で回転方向には一体となっている。すなわちスプライン軸受となっている。なお、回転軸8aとプーリ49は垂直方向に摺動し、回転方向には係合して(一体になって)おればよく、例えば、同図(b)に示すように、この部分の回転軸8aの断面を四角形とし、プーリ49の内周面をそれにあった四角形として係合させるなどの周知の構成を採用し得る。プーリ49は、ケーシング2外の地盤G上に固定された減速機付きモータMのプーリ55とVベルト57により連結されている。Vベルト57に代えて、タイミングベルトなどの周知の伝達手段を採用し得る。
【0040】
昇降筒47の下部には底板58が固着されており、この底板58の下方の地盤Gに昇降手段である油圧シリンダ59が設けられている。この油圧シリンダ59のピストンロッド59aは回転不能として前記底板58が固定されている。
【0041】
この実施例は以上の構成であり、油圧シリンダ59を昇降させることにより、昇降筒47、回転軸8a、テーブル8等を一体的に昇降させて、テーブル8とローラタイヤ9との間隙δを調整する。この時、その間隙δは、油圧シリンダ59(実際にはピストン)の伸縮量をリニアスケール16等の変位計で測定することにより検出する。また、プーリ49は、ケーシング2に固定の軸受50、51により上下方向の移動ができないが、突条53が溝56内を摺動することにより、プーリ49に対し回転軸8aが昇降してその吸収がなされる。
【0042】
所要の間隙δになった後、モータMを駆動させて、テーブル8を回転させると、上記突条53と溝56の係合により、プーリ49の回転が確実に回転軸8aに伝わってテーブル8が回転する。その回転するテーブル8の上に被砕物aを供給し、加圧バネ45により付勢されているローラタイヤ9とテーブル8との間に噛み込ませて破砕する。
【0043】
図9の実施例は、回転軸8aに平歯車62を外嵌固定し、この平歯車62にピニオン63を噛み合わせたものである。ピニオン63はベベルギヤボックス64を介して減速機付きモータMにより回転される。
【0044】
この竪型ミルにおいて、回転軸8aは、油圧シリンダ59により昇降可能であるとともに、ピニオン63、平歯車62を介して回転力を受ける。このとき、平歯車62の幅(高さ)をピニオン63に対して大きく取っており、回転軸8aが上昇して平歯車62の位置が変わっても、平歯車62とピニオン63の噛み合いを確保できて、回転軸8aを回転させることができる。
【0045】
図10の実施例においては、回転軸8aは、断面が四角形の回転軸部(ピストンロッド)59aと、断面が円形のピストン部68bよりなり、ピストン部59cは、断面積が回転軸部59aより大きく設計されているとともに、油圧シリンダ59のケーシング59b内に収納されている。シリンダケーシング59bの上面は断面が四角形の開口に形成されており、この開口に、断面が四角形の回転軸部59aが貫通して、シリンダケーシング59bに対する回転が禁止され、上下の昇降だけが許容される。
【0046】
油圧シリンダ59は、地盤Gに固定の支持筒60に軸受51を介して回転自在に支持されて、地盤Gに設置されており、その下端には、油を給排するためのロータリジョイント65が設けられている。このロータリジョイント65を介して、図示省略した油圧ポンプにより油圧シリンダ59内に油が給排されて、ピストン部59cが昇降してテーブル8と回転軸8aが一体的に昇降する。
【0047】
シリンダケーシング59bにはプーリ49’が固定されており、このプーリ49’が図示しないモータMにより回転されることにより、シリンダケーシング59bが回転し、テーブル8も回転する。
【0048】
上記各実施例は製砂などの破砕の場合であったが、粉砕の場合でもこれらの各実施例は採用できる。このとき、例えば、図11に示すように、スクリューフィーダ60から被砕物aをテーブル8上に投入し、粉砕物b’はケーシング2下部から導入された空気に搬送されて上昇し、分級機61を経てバグフィルター等の捕集機に導かれる粉砕用竪型ミルとし得る。
【0049】
なお、図7以降の実施例において、その油圧シリンダ59は図4に示す油圧回路30等によって制御する。また、ローラタイヤ9は加圧バネ45による押圧力を付与するものでなく、図1のごとく、揺動不能でもよい。
【0050】
【発明の効果】
この発明は以上のようにして、テーブルの回転手段と昇降手段をそれぞれ地盤に設置し得るものとし、かつローラタイヤの偏摩耗の補正手段を備えたので、昇降手段を小型化でき、コストダウンを図ると共に、ローラタイヤの偏摩耗による補正作業を容易とすることもできる。また、テーブル回転時における偏荷重も極力抑えることが容易で、振動も小さく、また、そのテーブルの回転も円滑とし得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例の概略断面図
【図2】同実施例のピストンが上昇した状態の要部断面図
【図3】同実施例のオルダム継手の分解斜視図
【図4】同実施例の油圧回路図
【図5】フレーム回転手段の主要断面図
【図6】補正作業の説明図
【図7】他の実施例の概略要部断面図
【図8】同実施例のテーブル回転軸とプーリの嵌合各例を示す断面図
【図9】他の実施例の概略要部断面図
【図10】他の実施例の概略要部断面図
【図11】他の実施例の概略要部断面図
【符号の説明】
a、a’ 被砕物
b 破砕物
b’ 粉砕物
G 地盤
M テーブル回転用モータ
2、3 ミルケーシング(上下フレーム)
6、7 投入シュート
7a 投入シュート伸縮用シリンダ
7c テーブル・フィーダ開度検出機構(リニアスケール)
8 テーブル
9 ローラタイヤ
10 油圧シリンダ
11 シリンダケーシング
12 ピストン
13a、13b 油圧室
20 モータ回転軸(出力軸)
21 オルダム継手
30 油圧回路
45 加圧バネ
47 昇降筒
49、49’ 回転軸用プーリ
55 プーリ
59 油圧シリンダ
59b シリンダケーシング
60 支持筒
62 平歯車
63 ピニオン
70 補正手段
71 油圧ジャッキ
72 フレーム回転手段
73 支持ローラ

Claims (9)

  1. 回転するテーブル8とそのテーブル8に近接したローラタイヤ9の間に被砕物aを送り込んで挟圧破砕する竪型ミルであって、上記テーブル8を昇降手段により昇降可能に支持し、その昇降手段及び前記テーブル8の回転手段を地盤Gにそれぞれ設置し、その回転手段から前記テーブル8の回転軸8aにその回転軸8aの昇降を吸収して回転力を伝達するようにし、上記テーブル8及びローラタイヤ9を収納したフレームを上下に分割し、上フレーム3に取付けたローラタイヤ9の偏摩耗時の補正手段をフレーム分割位置に設けて成る竪型ミル。
  2. 前記補正手段が上フレームを持上げる油圧ジャッキと上フレームを回転させるフレーム回転手段から成ることを特徴とする請求項1に記載の竪型ミル。
  3. 上記昇降手段となる油圧シリンダ10のケーシング11を地盤Gに固定し、そのピストン12に上記テーブル8の回転軸8aが昇降方向に一体となり、そのテーブル回転軸8aは、前記ケーシング11に回転自在になってモータMの回転力がそのピストン12の昇降を吸収して伝達されることを特徴とする請求項1又は2に記載の竪型ミル。
  4. 上記テーブル回転軸8aは上記ケーシング11を貫通して上記モータMの出力軸20と同一軸心となっていることを特徴とする請求項3に記載の竪型ミル。
  5. 上記テーブル回転軸8aとモータMの出力軸20とを軸方向に可動なフレキシブル継手により連結して、そのフレキシブル継手によりピストン12の昇降を吸収するようにしたことを特徴とする請求項3又は4に記載の竪型ミル。
  6. 上記フレキシブル継手がオルダム継手21であることを特徴とする請求項5に記載の竪型ミル。
  7. 回転するテーブル8を昇降可能に支持し、その昇降手段及び前記テーブル8の回転手段を地盤Gにそれぞれ設置し、その回転手段から前記テーブル8の回転軸8aにその回転軸8aの昇降を吸収して回転力を伝達して、前記テーブル8とそのテーブル8に近接したローラタイヤ9の間に被砕物a’を送り込んで挟圧粉砕する竪型ミルであって、
    上記昇降手段となる油圧シリンダ10のケーシング11を地盤Gに固定し、そのピストン12に上記テーブル8の回転軸8aが昇降方向に一体となり、そのテーブル回転軸8aは、前記ケーシング11に回転自在になってモータMの回転力がそのピストン12の昇降を吸収して伝達され、上記テーブル8及びローラタイヤ9を収納したフレームを上下に分割し、上フレーム3に取付けたローラタイヤ9の偏摩耗時の補正手段をフレーム分割位置に設けたことを特徴とする竪型ミル。
  8. 上記テーブル8上面に被砕物の投入シュート7の開口を臨ませ、そのシュート7の開口とテーブル上面の間隙δを投入シュート7の昇降により調節可能としたことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の竪型ミル。
  9. 上記投入シュート7を、伸縮自在な二重管6、7より構成し、そのテーブル8の上面に対向する管7をシリンダ7aにより他の管6に対しその軸方向に移動可能として、上記間隙δをテーブル・フィーダ開度検出機構7cにより検出して制御部に入力し、この制御部を介してその間隙δを調節制御するようにとしたことを特徴とする請求項8に記載の竪型ミル。
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