JP3704771B2 - 音声・映像データ記録・再生装置およびそのシステム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタル形式の音声・映像データを記録し、記録した音声・映像データを再生する音声・映像データ記録・再生装置および音声・映像データ記録・再生システムに関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
例えば、テレビジョン放送局において、ニュース番組等において放映される映像の制作制作は通常、まず、ビデオテープレコーダ(VTR装置)を内蔵したテレビカメラ等で放映される映像の元となる映像(素材映像)および音声をビデオテープに収録して個別に管理し、さらに、編集者が必要に応じて編集室のVTR装置を用いてビデオテープに収録された1つまたは複数の音声・映像データ(AVデータ)を再生し、再生した素材映像を組み合わせて実際に放送する映像を他のテープ上に記録することにより行われる。
【0003】
しかしながら、素材映像の管理を、ビデオテープに記録されている状態で行うと、多数の素材映像の中から必要なものを選択するための作業効率が悪くなり、また、素材映像が収録されているテープの保管場所から編集室への運搬の必要もある。さらに、複数の編集者が素材映像を共用しずらい。このような問題は、特に、1つのニュース映像の制作に多数の素材映像を使用するような場合に顕著である。
【0004】
また、テープ上に制作されたニュース映像は、一般に、番組送出用のVTR装置、あるいは、番組送出用のVTR装置を内蔵するカートマシンに人手により運搬され装填される。しかしながら、番組を送出する段階におけるニュース映像の管理あるいは送出順序の入替え等の操作も人手により行う必要があり、効率が悪く、人的ミスによる誤りも発生しうるため信頼性に欠ける。
【0005】
このような問題を解決するために、素材映像あるいは放送用映像の一元的な管理と運用、および、素材映像の共用を可能にするコンピューティングシステムで用いられる、いわゆるサーバシステムが用いられる。
図12は、従来の音声・映像データ用のサーバシステム8の構成例を示す図である。
図12に示すように、サーバシステム8は、コンピュータの基本構成要素であるCPU401、ROM402、RAM403、高速バス404、デバイスインタフェース405m を介して接続されるデータ記録・再生装置406m 、入出力インタフェース407n を介して接続される音声・映像データ圧縮手段408n 、および、音声・映像データ圧縮手段408n に対応する音声・映像データ伸長手段409n から基本的に構成される。
さらに、サーバシステム8が、上位の応用システムと別個のコンピュータ上に実現されている場合は、LAN410とサーバシステム8とを接続するLAN用インタフェース411が設けられる。
【0006】
サーバシステム8が音声・映像データを記録する際には、音声・映像データ圧縮手段408n は、入力された音声・映像データS40n を圧縮し、圧縮音声・映像データS41n を生成し、入出力インタフェース407n を介して高速バス404に転送する。
高速バス404に転送された圧縮音声・映像データは通常、データ流量制御等のためにRAM403へ一時的に蓄積(バッファリング)された後、再びバス404に転送され、デバイスインタフェース405m を介してデータ記録・再生装置406m に適宜、記録される。
【0007】
また、サーバシステム8が音声・映像データを再生する際には、データ記録・再生装置406n に記録された圧縮音声・映像データは、再生された後、デバイスインタフェース405m を介して高速バス404に転送される。
高速バス404に転送された圧縮音声・映像データは、記録の際と同様に、データ流量制御等のためにRAM403にバッファリングされ、再び、高速バス404に転送され、入出力インタフェース407n を経由して音声・映像データ伸長手段409n への入力データS42n となる。
【0008】
音声・映像データ伸長手段409n は、入力データS42n から映像信号S43n を復号してシステムから出力する。
サーバシステム8が音声・映像データを記録および再生する際には、入出力インタフェース407n 、高速バス404およびデバイスインタフェース405m の動作は、いずれも応用システムからLAN410、LAN用インタフェース411、高速バス404およびRAM403を介して伝達されてきた命令に基づいたCPU401により制御される。
【0009】
なお、動作命令が応用システムではなく、映像信号の入出力側から供給される場合は、入出力インタフェース407n に、図4に破線で示すように接続される制御線S44n が必要となる。この場合、制御線S44n より供給される命令は、入出力インタフェース407n 、高速バス404およびRAM403を介してCPU401に伝達され、CPU401は、入出力インタフェース407n 、高速バス404およびデバイスインタフェース405m の動作を制御線S44n から供給された命令に基づいて制御する。
【0010】
しかしながら、図12に示したサーバシステム8は、テレビジョン放送局において、高品質な音声・映像データを記録・再生するために必ずしも適していない。この理由を以下に説明する。
第1に、テレビジョン放送局で使用される水準の高品質な音声・映像データをサーバシステム8が取り扱う場合、バスのデータ転送能力が不足してシステム規模あるいはシステムの拡張性が制約される。
【0011】
つまり、現行のディジタル形式のテレビジョンの音声・映像データのデータレートは100Mbps以上であり、この音声・映像データを高能率符号化した符号化音声・映像データも、編集加工による劣化を考慮して、例えばCCIR勧告723に記載されているように、約30Mbps(4Mバイト/s)のデータレートとなる。
【0012】
例えば、サーバシステム8において、8人の編集者が同時に2つの30Mbps(4MBps)の素材映像を用いて編集作業(いわゆるABロール編集)を行うことを実現しようとすると、上述のように音声・映像データをバッファリングする必要があることを考慮すると、高速バス404上には最大48本〔=3(同時に2つの素材映像を再生し、1つの編集後の映像を記録する必要から)×2(バッファリングのための往復)×8(編集者数)〕の符号化音声・映像データが同時に転送されることになる。従って、高速バス404には、符号化音声・映像データ転送のためだけに、最低192MBpsの実効データ転送レートが求められる。
【0013】
さらに、入出力インタフェース407n へ音声・映像データを転送する際に、瞬断があってはならないとしうテレビジョン放送局におけるサーバシステム8固有の制約があるので、高速バス404およびRAM403を制御するCPU401の処理能力も問題となる。加えて、高性能コンピュータにおけるバスの物理的転送速度は通常、100MBps程度であり、図12に示したサーバシステム8の構成によると、高々8人程度の編集者が素材映像を共有する編集作業の実現は技術的に必ずしも容易ではない。
【0014】
また、テレビジョン放送局において使用可能なサーバシステムを実現する場合、外部から供給される同期信号あるいはタイムスタンプにサーバシステムを従属同期させなければならない。
通常、テレビジョン放送局の内の放送用器材の間では、音声・映像データ用の基準同期信号あるいはタイムコードに厳密に同期して音声・映像データの伝送および送出が行われる。
【0015】
従って、既存の放送用機器とサーバシステムとを接続するためには、サーバーシステムの音声・映像データの入力および出力(入出力)を基準同期信号等に同期して行うことが必要である。しかし、基本的に非同期で動作するコンピュータを用いて音声・映像データの転送を行うサーバシステム8において、基準同期信号あるいはタイムコードに同期した音声・映像データの入出力を行うことは必ずしも容易ではない。
【0016】
つまり、図12に示した構成のサーバシステム8においては、音声・映像データの転送と交換(ルーティング)を非同期の高速バス404およびRAM403を用いて行うと、本来、基準同期信号等に同期して伝送される音声・映像データをサーバシステム8内部の非同期転送系を通過させた後に、再び外部の基準同期信号に同期させる同期/非同期変換処理が必要となるため、装置規模が大きくなり、製造コストも上昇する。
【0017】
また、テレビジョン放送局で使用されるサーバシステム8においては、音声・映像データの転送および交換を、非同期の高速バス404およびRAM403を用いて行うことに起因するシステム遅延が発生し、この障害がテレビジョン放送局システムの運用に障害を与える。
サーバシステム8のシステム遅延については、システム遅延時間の絶対量が問題となる他、他の放送機器との同期をとる上で、システム遅延時間が一定の値であるか否かが問題になる。
【0018】
サーバシステム8のシステム遅延時間の絶対量は、例えば音声・映像データを再生する際に、デバイスインタフェース405m 、RAM403、入出力インタフェース407n の3ケ所でデータ流量制御等のためのバッファリングが必要となり、編集作業で求められる応答性能を満たすことは基本的に困難である。
またシステム遅延時間が一定であるか否かの問題は、サーバシステム8のCPUおよびRAM等、システムの根幹となる構成部分が本質的に非同期で動作するので、経時的にシステム遅延時間が変化する可能性が高く、一定の値を保証することは容易ではない。
【0019】
また例えば、テレビジョン放送局において、サーバシステム8への音声・映像データの記録と再生がサーバシステム8外部の制御装置により制御される場合に、制御処理に要する時間のために、外部の基準同期信号等と音声・映像データとの同期がとれなくなったり、システム遅延が生じたりする。サーバシステム8を外部の制御装置から制御するためには、例えば図12に破線で示すように、専用の制御線を入出力インタフェース407n に接続する必要がある。
【0020】
しかしながら、図7に示したように専用の制御線を入出力インターフェース407n に接続した場合、制御命令は高速バス404を介してCPU401に伝達され、再び、高速バス404を介してデバイスインタフェース405m と入出力インタフェース407n とに伝達されるため、制御のための命令の伝達自体に遅延時間が生じる。また仮に、制御に係る遅延時間が問題にならないほど短くても、上述したサーバシステム8のシステム遅延の問題が残ってしまう。
【0021】
また、テレビジョン放送局で用いられるサーバシステム8においては、音声・映像データの転送および交換が高速バス404およびRAM403を使用して行われるため、圧縮率を高め、高速バス404の転送能力等に適合させた符号化音声・映像データを転送する必要がある。従って、サーバシステム8においては、劣化がないベースバンドデジタル音声・映像データの転送や交換が困難であり、サーバシステム8に接続される全ての放送機器に対して高能率符号化した音声・映像データを供給せざるを得ない。
【0022】
高能率符号化した音声・映像データを供給することは、ハードウエア資源の有効利用のためには優れた技術ある。しかし、高能率符号化した音声・映像データを伸長復号した後の音声・映像データの品質は必ず劣化する。このため、稀に、伸長復号後の音声・映像データの品質が、テレビジョン放送に用いることができないほどに劣化してしまう可能性がある。
上述したように、図12に示したサーバシステム8にはいくつかの問題点があり、これらの問題の解決策を求めることが必要である。
【0023】
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、テレビジョン放送局の放送システムにおいて、テレビジョン放送局それぞれの業務規模、あるいは、同一のテレビジョン放送局における放送システムを適用する業務の種類に対応して、音声・映像データ用サーバーシステムの規模および機能を変更することができ、機能および構成の変更が容易で拡張性が高く、低コストな音声・映像データ記録・再生装置および音声・映像データ記録・再生システムを提供することを目的とする。
【0024】
また、本発明は、通常、テレビジョン放送局内の放送システムにおいて、音声・映像データが基準同期信号あるいはタイムコードに厳密に同期して伝送および送出されること、および、既存の放送機器との接続の容易性を考慮し、外部から入力される基準同期信号等に従属同期して音声・映像データを取り扱うことができる音声・映像データ記録・再生装置および音声・映像データ記録・再生システムを提供することを目的とする。
【0025】
また、本発明は、取り扱う音声・映像データにシステム遅延時間を生じる部分を極力、削減してシステム遅延時間を減らし、また、外部の制御装置に制御されて動作する場合に、外部の制御装置からの制御命令が処理実行部分に直接的に供給されるようにして、外部の制御装置からの制御に対して素早く対応できる音声・映像データ記録・再生装置および音声・映像データ記録・再生システムを提供することを目的とする。
【0026】
また、本発明は、放送システムにおいて、なるべく基準同期信号に同期して音声・映像データを転送および交換し、同期/非同期変換処理を要する部分を少なくすることができる音声・映像データ記録・再生装置および音声・映像データ記録・再生システムを提供することを目的とする。
また、本発明は、ベースバンドディジタル音声・映像データの転送および交換を可能とする音声・映像データ記録・再生装置および音声・映像データ記録・再生装置システムを提供することを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明に係る音声・映像データ記録・再生装置は、音声・映像データを記録・再生する記録・再生手段と、外部から第1の制御入力信号を受け入れ、受け入れた前記第1の制御入力信号に応じて前記記録・再生手段との間で第1のデータレートの前記音声・映像データを入出力する第1の入出力制御手段と、外部から第2の制御入力信号を受け入れ、受け入れた前記第2の制御入力信号に応じて前記記録・再生手段との間で第1のデータレートよりも高い第2のデータレートの前記音声・映像データを入出力する第2の入出力制御手段と、少なくとも前記第1の入出力制御手段および前記第2の入出力制御手段と所定の制御信号を送受信し、前記第1の入出力制御手段および前記第2の入出力制御手段を制御する記録・再生制御手段とを有する。
【0028】
好適には、前記記録・再生制御手段は、外部から入力される入力音声・映像データの前記記録・再生手段への記録を要求する記録要求信号の通知を前記第1の入出力制御手段および前記第2の入出力制御手段から受けて、前記入力音声・映像データが記録される前記記録・再生手段の記録領域を割り当てる記録領域割当手段と、前記入力音声・映像データに割り当てた前記記録・再生手段の記録領域を示す記録領域通知信号を前記第1の入出力制御手段および前記第2の入出力制御手段に通知する記録領域通知手段とを有し、前記第1の入出力制御手段および前記第2の入出力制御手段はそれぞれ、外部からの前記記録要求信号を前記記録・再生制御手段に通知する記録要求通知手段と、前記記録領域通知信号を受けて前記記録・再生手段を制御し、受けた前記記録領域通知信号が示す前記記録・再生手段の記録領域に前記入力音声・映像データを記録させる記録制御手段とを有する。
【0029】
好適には、前記記録・再生制御手段は、前記記録・再生手段に記録された前記音声・映像データを再生し、外部へ出力することを要求する再生要求信号の通知を前記第1の入出力制御手段から受けて、再生が要求された前記音声・映像データが記録されている前記記録・再生手段の再生領域を検索する記録領域検索手段と、検索の結果、見つかった前記記録・再生手段の再生領域を示す再生領域通知信号を前記第1の入出力制御手段に通知する再生領域通知手段とを有し、前記第1の入出力制御手段および前記第2の入出力制御手段はそれぞれ、外部から前記再生要求信号を受け入れて前記記録・再生制御手段に通知する記録再生通知手段と、前記再生領域通知信号を前記記録・再生制御手段の前記再生領域通知手段から受けて前記記録・再生手段を制御し、受けた前記再生領域通知信号が示す前記記録・再生手段の再生領域から前記入力音声・映像データを再生させ、外部に出力する再生制御手段と、再生が要求された前記音声・映像データの終了を示す音声・映像データ終了信号を前記記録・再生手段から受け入れて外部に対して通知する終了通知手段とを有し、前記記録・再生手段は、再生させられた前記音声・映像データが終了した場合に、前記音声・映像データの終了を示す前記音声・映像データ終了信号を前記第1の入出力制御手段に通知する音声・映像データ終了通知手段を有する。
【0030】
好適には、前記第1の入出力制御手段および前記第2の入出力制御手段と前記記録・再生手段とは、同一のデータバスを介して接続され、前記第1の入出力制御手段および前記第2の入出力制御手段と前記記録・再生手段とは、同一の前記制御バスを介して接続される。
好適には、前記記録・再生手段は、第1のデータレートのベースバンドの音声・映像データを記録・再生可能な記録媒体に対して音声・映像データを記録・再生する。
【0031】
本発明に係る音声・映像データ記録・再生装置において、記録・再生手段は、音声・映像データを、ハードディスク、光磁気ディスク、半導体メモリあるいはVTRテープ等の所定の記録媒体に記録する。
第1の入出力制御手段は、例えばVTR装置によりVTRテープを通常の速度(1倍速)で再生して得られる通常のデータレートの(第1のデータレート;実時間的な)音声・映像データの入出力に用いられる。第1の入出力制御手段には、例えば編集装置等の本発明に係る音声・映像データ記録・再生装置を制御する制御装置が接続されており、入出力制御装置それぞれは制御入力信号を受け入れる。
【0032】
受け入れた第1の制御入力信号が、例えば、記録・再生手段に音声・映像データを記録させることを要求する旨の記録要求信号である場合、この信号を受け入れた入出力制御手段は、記録要求信号を制御用のバスを介して記録・再生制御手段に通知する。
記録要求信号の通知を受けた記録・再生制御手段は、記録のために入力される入力音声・映像データに対して、記録・再生手段の記録領域を割り当て、割り当てた記憶領域を示す記録領域通知信号を入出力制御手段に返す。
入出力制御手段は、記録・再生手段を制御し、データバスを介して入力音声・映像データを転送し、通知された記録領域に記録させる。
【0033】
受け入れた第1の制御入力信号が、例えば、記録・再生手段に記録されている音声・映像データを再生し、外部に出力させることを要求する旨の再生要求信号である場合、この信号を受け入れた入出力制御手段は、再生要求信号を記録・再生制御手段に制御用バスを介して通知する。
再生要求信号の通知を受けた記録・再生制御手段は、再生が要求された音声・映像データが記録されている記録・再生手段の記録領域を検索し、探し出した記録領域を示す再生領域通知信号を制御用バスを介して入出力制御手段に返す。
【0034】
第2の入出力制御手段は、例えば、VTR装置によりVTRテープを、再生時間を1/2あるいは1/3に短縮して再生して得られる高速データレートの(第2のデータレートの;非実時間的な)音声・映像データの入出力に用いられ、例えば高速伝送装置等が接続され、第1の入出力手段と同様の処理を行う。
第2の入出力制御手段は、制御用バスを介して記録・再生手段を制御し、再生領域通知信号が示す記録領域から再生を要求された音声・映像データを再生させる。
記録・再生手段が、再生が要求された音声・映像データの再生を終了すると、制御用バスを介して再生処理の完了(再生が要求された音声・映像データの終了)を示す音声・映像データ終了通知信号を入出力制御手段に返し、第2の入出力制御手段は、さらに、その旨を外部に接続された制御装置に通知する。
【0035】
また、本発明に係る音声・映像データ記録・再生システムは、複数の音声・映像データ記録・再生装置を有し、前記音声・映像データ記録・再生装置は、音声・映像データを記録・再生する記録・再生手段と、外部から制御入力信号を受け入れ、受け入れた前記制御入力信号に応じて前記記録・再生手段との間で第1のデータレートの前記音声・映像データを入出力する第1の入出力制御手段と、制御入力信号を受け入れ、受け入れた前記制御入力信号に応じて前記記録・再生手段との間で第1のデータレートよりも高い第2のデータレートの前記音声・映像データを入出力する第2の入出力制御手段と、少なくとも前記第1の入出力制御手段および前記第2の入出力制御手段と所定の制御信号を送受信し、前記第1の入出力制御手段および前記第2の入出力制御手段を制御する記録・再生制御手段とを有し、前記記録・再生制御手段は、外部から入力される入力音声・映像データの前記記録・再生手段への記録を要求する記録要求信号の通知を前記第1の入出力制御手段および前記第2の入出力制御手段から受けて、前記入力音声・映像データが記録される前記記録・再生手段の記録領域を割り当てる記録領域割当手段と、前記入力音声・映像データに割り当てた前記記録・再生手段の記録領域を示す記録領域通知信号を前記第1の入出力制御手段および前記第2の入出力制御手段に通知する記録領域通知手段とを有し、前記第1の入出力制御手段および前記第2の入出力制御手段はそれぞれ、外部からの前記記録要求信号を前記記録・再生制御手段に通知する記録要求通知手段と、前記記録領域通知信号を受けて前記記録・再生手段を制御し、受けた前記記録領域通知信号が示す前記記録・再生手段の記録領域に前記入力音声・映像データを記録させる記録制御手段とを有し、前記複数の音声・映像データ記録・再生装置の第2の入出力制御手段の間を接続し、これらの音声・映像データ記録・再生装置の間で第2のデータレートの音声・映像データを送受信する。
【0036】
【発明の実施の形態】
<参考例1>
以下、本発明の実施の形態を説明する前に、その実施の形態の参考となる構成を有するデータ記録・再生装置1を、参考例1として説明する。
図1は、参考例1に係るデータ記録・再生装置1の構成を示す図である。
【0037】
図1に示すように、データ記録・再生装置1は、n個の音声・映像データ入出力制御回路(AVデータ入出力制御回路)101 〜10n 、記録・再生制御回路34、同期・非同期変換回路24、記憶装置26、同期信号インターフェース回路(同期信号IF回路)28、タイムコードインターフェース回路(TCIF回路)30および多重化制御インターフェース回路(多重化IF回路)32から構成される。
【0038】
データ記録・再生装置1において、AVデータ入出力制御回路101 〜10n および同期・非同期変換回路24はデータバス22を介して相互に接続され、記録・再生制御回路34、AVデータ入出力制御回路101 〜10n および記憶装置26は、制御バス20を介して相互に接続されている。
【0039】
また、AVデータ入出力制御回路10i には外部、例えば編集装置等の外部機器2(上位システム)から必要に応じて、同期信号IF回路28を介して基準同期信号S28が入力され、TCIF回路30を介して音声・映像データの時刻を示し、同期確立のために用いられるタイムコードS30が入力され、多重化IF回路32を介してAVデータ入出力制御回路101 〜10n の動作を一括して制御する一括制御信号S32が入力される。
【0040】
また、データ記録・再生装置1においては、外部から入力される基準同期信号およびタイムコード等に同期したデータバス22上の音声・映像データの転送が可能であり、また、AVデータ入出力制御回路101 〜10n を介して編集装置等の上位応用システムを接続して、複数の音声・映像データに対する一括した入出力制御が可能になっている。
【0041】
これらの構成部分によりデータ記録・再生装置1は、例えば、VTR装置から1倍速(通常の速度)で音声・映像データを再生して得られる実時間的な音声・映像データに係る入出力制御と記録再生制御の負荷を分散し、多チャンネルの音声・映像データを同時に入出力し、記録・再生する。
【0042】
図2は、第1のAVデータ入出力回路10i (iは整数;1≦i≦n、以下同じ)の構成を示す図である。
外部機器2および記憶装置26との間で非圧縮音声・映像データを入出力する場合には、図2に示すように、マイクロプロセッサ(CPU)102、メモリ回路(MEM)112およびデータバスインターフェース回路(データバスIF)114から構成される第1のAVデータ入出力制御回路10i が用いられる。
【0043】
AVデータ入出力制御回路10i において、マイクロプロセッサ102は、例えばプログラムを記憶したROMを内蔵したワンチップマイクロプロセッサ等から構成される。
また、マイクロプロセッサ102は、外部機器2との間で制御信号S10ai を送受信し、記録・再生制御回路34との間で制御バス20を介して制御信号を送受信する。
【0044】
また、マイクロプロセッサ102は、記録・再生制御回路34から入力される制御信号と、外部機器2から入力される制御信号S10ai と、必要に応じて基準同期信号S28、TCIF回路30および多重化IF回路32それぞれを介して入力される基準同期信号S28、タイムコードS30および一括制御信号S32とに基づいて、メモリ回路112およびデータバスIF114の動作を制御し、外部機器2および記憶装置26の間の音声・映像データの入出力を制御する。
【0045】
データバスIF114は、マイクロプロセッサ102の制御に従って、記憶装置26との間でデータバス22を介して音声・映像データを入出力する。つまり、メモリ回路112にバッファリングされている音声・映像データを記憶装置26(同期・非同期変換回路24)に対して出力し、記憶装置26から入力された音声・映像データをメモリ回路112に対して出力する。
【0046】
メモリ回路112は、マイクロプロセッサ102の制御に従って、外部機器2から入力される音声・映像データS10bi をバッファリングし、データバスIF114を介して記憶装置26(同期・非同期変換回路24)に対して出力する。
また、メモリ回路112は、データバスIF114を介して記憶装置26から入力される音声・映像データをバッファリングし、音声・映像データS10ci として外部機器2に対して出力する。
【0047】
再び図1を参照して、AVデータ入出力制御回路10i 以外のデータ記録・再生装置1の各構成部分を説明する。
記録・再生制御回路34は、制御バス20を介してAVデータ入出力制御回路10i 、同期・非同期変換回路24および記憶装置26との間で制御信号を送受信し、これらの構成部分の動作を制御する。
【0048】
また、記録・再生制御回路34は、記憶装置26の記録領域を管理し、AVデータ入出力制御回路10i から記憶装置26に対する音声・映像データの記録要求信号を受けた場合に、音声・映像データを記録する記憶装置26の記録領域を定め、AVデータ入出力制御回路10i に通知し、また、AVデータ入出力制御回路10i から記憶装置26に記録されている音声・映像データの再生が供給された場合には、再生する音声・映像データが記録されている記憶装置26の記録領域を検索し、見つけ出した記録領域をAVデータ入出力制御回路10i に通知する。
【0049】
同期信号IF回路28は、外部機器2が取り扱う音声・映像データ10bi ,10ci に同期し、テレビジョン放送局において各放送機器の同期をとるために用いられるハウスクロック等の基準同期信号を受け入れ、基準同期信号S28としてAVデータ入出力制御回路10i および同期・非同期変換回路24に供給する。
【0050】
TCIF回路30は、外部機器2等の外部から入力され、音声・映像データの経過時間あるいは表示時間等を示し、外部機器2において音声と映像との同期をとるため等に用いられるタイムコードを受け入れ、タイムコードS30としてAVデータ入出力制御回路10i および同期・非同期変換回路24に供給する。
【0051】
多重化IF回路32は、外部機器2等の外部から入力され、AVデータ入出力制御回路101 〜10n 全てに対する同一の処理内容を示し、これらを一括して制御する一括制御信号を受け入れ、一括制御信号S32としてAVデータ入出力制御回路101 〜10n に供給する。
【0052】
同期・非同期変換回路24は、データバス22上で基準同期信号S28あるいはタイムコードS30に同期したデータ転送を行う場合に用いられ、データバス22を介してAVデータ入出力制御回路10i から、これらの信号に同期して入力された音声・映像データを非同期に記憶装置26に記録させ、記憶装置26が非同期に再生した音声・映像データを、これらの信号に同期してデータバス22を介してAVデータ入出力制御回路10i に対して出力する。
【0053】
記憶装置26は、制御バス20を介した記録・再生制御回路34の制御に従って、例えばハードディスクあるいは半導体メモリといった、実時間的なベースバンドの音声・映像データのデータレートでデータを記録・再生可能な記録媒体に、データバス22および同期・非同期変換回路24を介してAVデータ入出力制御回路10i から入力される圧縮符号化(時間圧縮)された音声・映像データを記録し、また、記録した音声・映像データを再生し、同期・非同期変換回路24およびデータバス22を介してAVデータ入出力制御回路10i に対して出力する。
なお、記憶装置26は、複数の音声・映像データを独立かつ同時に記録・再生することが可能であり、複数のAVデータ入出力制御回路10i は、あたかも、それぞれ1台ずつVTR装置を有しているかのように、記憶装置26に音声・映像データを記録・再生することができる。このような記憶装置26を有することにより、同一の素材データの任意の部分を、任意のタイミングで再生することが可能となる。
【0054】
以下、データ記録・再生装置1の動作を説明する。
図3は、記憶装置26に音声・映像データを記録する場合のデータ記録・再生装置1の各構成部分間の信号シーケンスを示す図である。なお、図3には、説明の簡略化のために、記憶装置26に空き記録領域がない場合等の例外処理を省略して示してある。
図3に示すように、外部機器2からAVデータ入出力制御回路10i に対して、記録要求信号が制御信号S10ai として出力される。
【0055】
記録要求信号を受けたAVデータ入出力制御回路10i は、制御バス20を介して記録・再生制御回路34に記録要求信号を出力する。
記録要求信号を受けた記録・再生制御回路34は、記憶装置26の空き記録領域を検索し、記録が要求された音声・映像データに割り当てた記録領域を示す領域割当信号を、AVデータ入出力制御回路10i および記憶装置26に出力する。
【0056】
領域割当信号を受けたAVデータ入出力制御回路10i は、外部機器2に対して記録許可信号を制御信号S10ai として出力する。
記録許可信号を受けた外部機器2は、AVデータ入出力制御回路10i に対して記録命令信号を出力し、AVデータ入出力制御回路10i は、制御バス20を介して受けた記録命令信号を記憶装置26に対して出力する。
【0057】
さらに、外部機器2は、記憶装置26に記録を要求する実時間的な音声・映像データS10bi (図3において図示せず)をAVデータ入出力制御回路10i に対して出力する。
外部機器2が出力する音声・映像データS10bi は、AVデータ入出力制御回路10i およびデータバス22を介して記憶装置26に記録される。
【0058】
記録・再生制御回路34が割り当てた記録領域全てに音声・映像データが記録されると、記憶装置26は制御バス20を介してAVデータ入出力制御回路10i に記録完了通知信号を出力する。
記録完了通知信号を受けたAVデータ入出力制御回路10i は、外部機器2に記録完了通知信号を出力する。
【0059】
図4は、記憶装置26に記録された音声・映像データを再生する場合のデータ記録・再生装置1の各構成部分間の信号シーケンスを示す図である。なお、図4には、説明の簡略化のために、記憶装置26に再生が要求された音声・映像データが記録されていない場合等の例外処理を省略して示してある。
図4に示すように、外部機器2は、記憶装置26に記録されている音声・映像データを再生することを要求する再生要求信号を制御信号S10ai としてAVデータ入出力制御回路10i に対して出力する。
【0060】
再生要求信号を受けたAVデータ入出力制御回路10i は、記録・再生制御回路34に制御バス20を介して再生要求信号を出力する。
再生要求信号を受けた記録・再生制御回路34は、再生が要求された音声・映像データが記録されている記憶装置26の領域を検索し、見つけ出した記録領域を示す領域通知信号を制御バス20を介してAVデータ入出力制御回路10i および記憶装置26に出力する。
【0061】
領域通知信号を受けたAVデータ入出力制御回路10i は、再生許可信号を制御信号10ai として外部機器2に出力する。
再生許可信号を受けた外部機器2は、再生命令信号を制御信号S10ai としでAVデータ入出力制御回路10i に出力し、再生命令信号を受けたAVデータ入出力制御回路10i は、再生命令信号を制御バス20を介して記憶装置26に出力する。
【0062】
再生命令信号を受けた記憶装置26は、記録・再生制御回路34から受けた領域通知信号が示す記録領域から再生が要求された音声・映像データを再生してデータバス22を介してAVデータ入出力制御回路10i に出力する。
AVデータ入出力制御回路10i は、記憶装置26から受けた音声・映像データを、実時間的な音声・映像データS10ci として外部機器2に出力する(図3において図示せず)。
【0063】
記憶装置26は、記録・再生制御回路34から受けた領域通知信号が示す記録領域から音声・映像データの全てを再生し終えると、再生完了通知信号を制御バス20を介してAVデータ入出力制御回路10i に出力する。
再生完了通知信号を受けたAVデータ入出力制御回路10i は、再生完了通知を制御バス20を介して記録・再生制御回路34に出力する。
【0064】
再生完了通知信号を受けた記録・再生制御回路34は、制御バス20を介してAVデータ入出力制御回路10i に再生完了認識通知信号を出力する。
再生完了認識通知を受けたAVデータ入出力制御回路10i は、外部機器2に再生処理完了通知信号を制御信号S10ai として出力する。
【0065】
なお、外部機器2等の外部から多重化IF回路32を介してAVデータ入出力制御回路101 〜10n 全てに同一の制御信号(一括制御信号S32)が入力される場合には、AVデータ入出力制御回路101 〜10n 全てが同じ記録または再生動作を行う。
【0066】
また、同期信号IF回路28またはTCIF回路30から、基準同期信号S28またはタイムコードS30が入力され、記録・再生制御回路34が基準同期信号S28またはタイムコードS30に同期したデータ転送を行なうようにAVデータ入出力制御回路101 〜10n および同期・非同期変換回路24を制御した場合、データバス22上の音声・映像データの転送は、これらの信号に同期して行われる。
【0067】
<参考例2>
以下、本発明の実施の形態の参考となる構成を有するAVデータ入出力制御回路を、参考例2として説明する。
図5は、参考例2における本発明に係るAVデータ入出力制御回路40iの構成を示す図である。
図5に示すように、AVデータ入出力制御回路40iは、図2に示したAVデータ入出力制御回路10iのメモリ回路112と外部機器2との間に、圧縮符号化回路120および伸長復号回路122を付加した構成になっている。
【0068】
AVデータ入出力制御回路40i は、図1に示したデータ記録・再生装置1において、ベースバンドの非圧縮音声・映像データ10bi ,10ci を外部機器2との間で入出力し、記憶装置26に圧縮符号化した音声・映像データを記録・再生する場合に、AVデータ入出力制御回路10i の代わりに用いられる。
【0069】
圧縮符号化回路120は、外部機器2から入力された非圧縮の実時間的な音声・映像データS10bi を、MPEG等の圧縮符号化方式で圧縮符号化し、メモリ回路112に対して出力する。
伸長復号回路122は、データバスIF114から入力された圧縮符号化された圧縮音声・映像データを伸長復号し、実時間的なベースバンドの非圧縮音声・映像データS10ci として外部機器2に対して出力する。
【0070】
以下、AVデータ入出力制御回路40i をAVデータ入出力制御回路10i の代わりに用いたデータ記録・再生装置1の動作を簡単に説明する。
図3に示した信号シーケンスにより、外部機器2から圧縮符号化回路120に入力された実時間的な非圧縮音声・映像データは、圧縮符号化回路120により圧縮符号化され、メモリ回路112およびデータバスIF114を介して記憶装置26に対して出力され、記憶装置26により所定の記録媒体に記録される。
【0071】
また、図4に示した信号シーケンスにより、記憶装置26から再生された圧縮音声・映像データは、データバスIF114およびメモリ回路112を介して伸長復号回路122に入力され、伸長復号され、実時間的な音声・映像データとして外部機器2に出力される。
【0072】
圧縮符号化回路120および伸長復号回路122をAVデータ入出力制御回路40i に設けることにより、ベースバンドの音声・映像データとして入力される音声・映像データS10bi を圧縮符号化して記憶装置26に記録することができ、また、記憶装置26が再生した圧縮音声・映像データをベースバンドの音声・映像データS10ci として外部機器2に出力することができる。
【0073】
なお、圧縮符号化回路120および伸長復号回路122を、音声データまたは映像データのいずれかを取り扱うように構成してもよい。
また、制御バス20における同期データ転送が不要な場合は、同期・非同期変換回路24を削除し、あるいは、同期・非同期変換回路24の動作を止めてもよい。
【0074】
第1実施形態
以下、本発明の第1の実施の形態を説明する。
参考例1に示したデータ記録・再生装置1のAVデータ入出力制御回路10iは、実時間的な音声・映像データを入出力することを目的としている。
しかしながら、データ記録・再生装置1においては、実時間的な音声・映像データの入出力のみが可能であるため、データ記録・再生装置1と外部機器2との間の高速な音声・映像データ、例えば倍速再生下音声・映像データの転送ができず、音声・映像データの転送に時間がかかり、外部機器2における編集作業の効率が低下してしまう。
また、参考例2に示したAVデータ入出力制御回路40iを用いた場合、圧縮・伸長処理により音声・映像データの劣化が生じてしまう。
【0075】
第1の実施形態に示すデータ記録・再生装置3は、かかる問題点を解決するためになされたものであり、データ記録・再生装置1に、非実時間的な音声・映像データを入出力するAVデータ入出力制御回路50を付加した構成をとる。
図6は、第1の実施形態における本発明に係るデータ記録・再生装置3の構成を示す図である。なお、図6に示したデータ記録・再生装置3の構成部分の内、図1に示したデータ記録・再生装置1と同一の構成部分には、同一符号を付してある。
【0076】
図6に示すように、データ記録・再生装置3は、参考例1に示したデータ記録・再生装置1と同じ構成部分として、n個の実時間的な音声・映像データ用のAVデータ入出力制御回路101〜10n、記録・再生制御回路34、同期・非同期変換回路24、記憶装置26、同期信号IF回路28、TCIF回路30および多重化IF回路32する。さらに、データ記録・再生装置3は、参考例1に示したデータ記録・再生装置1と異なる構成部分として、AVデータ入出力制御回路50を有する。
【0077】
データ記録・再生装置3において、AVデータ入出力制御回路50は、例えば、VTR装置から2倍速、3倍速再生等の倍速再生をして得られる通常の実時間的な音声・映像データと異なるデータレートの音声・映像データ(非実時間的な音声・映像データ)を外部機器2との間で入出力するために用いられる。
なお、AVデータ入出力制御回路50は、AVデータ入出力制御回路101 〜10n と同様に、同期・非同期変換回路24とデータバス22を介して相互に接続される。また、AVデータ入出力制御回路50は、記録・再生制御回路34および記憶装置26と、制御バス20を介して相互に接続される。
【0078】
また、AVデータ入出力制御回路50には、AVデータ入出力制御回路101 〜10n と同様に、外部機器2から必要に応じて、同期信号IF回路28を介して基準同期信号S28が入力される。
また、AVデータ入出力制御回路50には、TCIF回路30を介して音声・映像データの時刻を示し、同期確立のために用いられるタイムコードS30が入力される。
また、AVデータ入出力制御回路50には、多重化IF回路32を介して、AVデータ入出力制御回路101 〜10n およびAVデータ入出力制御回路50の動作を一括して制御するために用いられる一括制御信号S32が入力される。
【0079】
このように、データ記録・再生装置3においては、外部から入力される基準同期信号およびタイムコード等に同期したデータバス22上の音声・映像データの転送が可能である。
また、データ記録・再生装置3は、AVデータ入出力制御回路101 〜10n を介した実時間的な音声・映像データの入出力を外部機器2との間で行うことができる他、AVデータ入出力制御回路50を介した非実時間的な音声・映像データの入出力を外部機器2との間で行うことができる。
【0080】
図7は、第1の実施形態に示す非実時間的なベースバンドの非圧縮音声・映像データ用のAVデータ入出力制御回路50の構成を示す図である。なお、図7に示すAVデータ入出力制御回路50の構成部分の内、図2に示したAVデータ入出力制御回路101〜10nと同じ構成部分には同一の符号を付してある。
図7に示すように、外部機器2および記憶装置26との間で非圧縮音声・映像データを入出力するデータ記録・再生装置50は、マイクロプロセッサ102、メモリ回路500およびデータバスIF114から構成される。
【0081】
メモリ回路500は、データ記録・再生装置112(図2)と同様に、マイクロプロセッサ102の制御に従って、外部機器2から入力される音声・映像データS50bをバッファリングし、データバスIF114を介して記憶装置26(同期・非同期変換回路24)に対して出力する。
また、メモリ回路500は、データバスIF114を介して記憶装置26から入力される音声・映像データをバッファリングし、音声・映像データS50cとして外部機器2に対して出力する。
【0082】
ただし、AVデータ入出力制御回路500は、AVデータ入出力制御回路101 が入出力する実時間的な音声・映像データよりもデータレートが高い非実時間的な音声・映像データを入出力するため、メモリ回路500は、図2に示したAVデータ入出力制御回路101 〜10n のメモリ回路112に比べて記憶容量が大きい。
【0083】
以下、データ記録・再生装置3の動作を説明する。
図8は、図6に示した記憶装置26に非実時間的なベースバンドの音声・映像データを記録する場合のデータ記録・再生装置3の各構成部分間の信号シーケンスを示す図である。なお、図8には、説明の簡略化のために、記憶装置26に空き記録領域がない場合等の例外処理を省略して示してある。
図8に示すように、外部機器2からAVデータ入出力制御回路50に対して、記録速度要求信号が制御信号S50aとして出力される。外部機器2は、この記録速度要求信号により、データ記録・再生装置3に記録させようとする非実時間的な音声・映像データのデータレートを通知する。
【0084】
AVデータ入出力制御回路50は、外部機器2に対して、通知を受けたデータレートで記録が可能である旨を通知する記録速度承認信号を制御信号S50aとして出力する。
記録速度承認信号を受信した外部機器2は、AVデータ入出力制御回路50に対して、記録要求信号を出力する。
記録要求信号を受けたAVデータ入出力制御回路50は、制御バス20を介して記録・再生制御回路34に記録要求信号を出力する。
記録要求信号を受けた記録・再生制御回路34は、記憶装置26の空き記録領域を検索し、記録が要求された音声・映像データに割り当てた記録領域を示す領域割当信号を、AVデータ入出力制御回路50および記憶装置26に出力する。
【0085】
領域割当信号を受けたAVデータ入出力制御回路50は、外部機器2に対して記録許可信号を出力する。
記録許可信号を受けた外部機器2は、AVデータ入出力制御回路50に対して記録命令信号を出力し、AVデータ入出力制御回路50は、制御バス20を介して受けた記録命令信号を記憶装置26に対して出力する。
【0086】
さらに、外部機器2は、記憶装置26に記録を要求する非実時間的なベースバンドの音声・映像データS50b(図8において図示せず)をAVデータ入出力制御回路50に対して出力する。
外部機器2が出力する音声・映像データS50bは、AVデータ入出力制御回路50およびデータバス22を介して記憶装置26に記録される。
【0087】
記録・再生制御回路34が割り当てた記録領域全てに音声・映像データが記録されると、記憶装置26は制御バス20を介してAVデータ入出力制御回路50に記録完了通知信号を出力する。
記録完了通知信号を受けたAVデータ入出力制御回路50は、外部機器2に記録完了通知信号を出力する。
以上説明したように、データ記録・再生装置3においても、データ記録・再生装置1の記録時の信号シーケンス(図3)に記録速度要求信号および記録速度承認信号を前置するだけで、非実時間的な音声・映像データを記憶装置26に記録することができる。
【0088】
図9は、図6に示した記憶装置26に記録された非実時間的なベースバンドの音声・映像データを再生する場合のデータ記録・再生装置3の各構成部分間の信号シーケンスを示す図である。なお、図9には、説明の簡略化のために、記憶装置26に再生が要求された音声・映像データが記録されていない場合等の例外処理を省略して示してある。
図9に示すように、外部機器2は、再生させようとする音声・映像データのデータレートをデータ記録・再生装置3に通知する再生速度要求信号をAVデータ入出力制御回路50に対して出力する。
AVデータ入出力制御回路50は、通知を受けたデータレートで再生が可能である旨を通知する再生速度承認信号を制御信号S50aとして出力する。
この再生速度承認信号を受けた外部機器2は、AVデータ入出力制御回路50に対して再生要求信号を出力する。
【0089】
再生要求信号を受けたAVデータ入出力制御回路50は、記録・再生制御回路34に制御バス20を介して再生要求信号を出力する。
再生要求信号を受けた記録・再生制御回路34は、再生が要求された音声・映像データが記録されている記憶装置26の領域を検索し、見つけ出した記録領域を示す領域通知信号を制御バス20を介してAVデータ入出力制御回路50および記憶装置26に出力する。
【0090】
領域通知信号を受けたAVデータ入出力制御回路50は、再生許可信号を制御信号S50aとして外部機器2に出力する。
再生許可信号を受けた外部機器2は、再生命令信号を制御信号S50aとしてAVデータ入出力制御回路50に出力し、再生命令信号を受けたAVデータ入出力制御回路50は、再生命令信号を制御バス20を介して記憶装置26に出力する。
【0091】
再生命令信号を受けた記憶装置26は、記録・再生制御回路34から受けた領域通知信号が示す記録領域から再生が要求された音声・映像データを再生してデータバス22を介してAVデータ入出力制御回路50に出力する。
AVデータ入出力制御回路50は、記憶装置26から受けた音声・映像データを、非実時間的な音声・映像データS50cとして外部機器2に出力する(図8において図示せず)。
【0092】
記憶装置26は、記録・再生制御回路34から受けた領域通知信号が示す記録領域から音声・映像データの全てを再生し終えると、再生完了通知信号を制御バス20を介してAVデータ入出力制御回路50に出力する。
再生完了通知信号を受けたAVデータ入出力制御回路50は、再生完了通知を制御バス20を介して記録・再生制御回路34に出力する。
【0093】
再生完了通知信号を受けた記録・再生制御回路34は、制御バス20を介してAVデータ入出力制御回路50に再生完了認識通知信号を出力する。
再生完了認識通知を受けたAVデータ入出力制御回路50は、外部機器2に再生処理完了通知信号を制御信号S50aとして出力する。
以上説明したように、データ記録・再生装置3においても、データ記録・再生装置1の再生時の信号シーケンス(図4)に再生速度要求信号および再生速度承認信号を前置するだけで、非実時間的な音声・映像データを記憶装置26から再生することができる。
【0094】
なお、外部機器2等の外部から多重化IF回路32を介してAVデータ入出力制御回路101 〜10n およびAVデータ入出力制御回路50の全てに同一の制御信号(一括制御信号S32)が入力される場合には、AVデータ入出力制御回路101 〜10n およびAVデータ入出力制御回路50は、同じ記録または再生動作を行う。
【0095】
また、同期信号IF回路28またはTCIF回路30から、基準同期信号S28またはタイムコードS30が入力され、記録・再生制御回路34が基準同期信号S28またはタイムコードS30に同期したデータ転送を行なうようにAVデータ入出力制御回路101 〜10n 、AVデータ入出力制御回路50および同期・非同期変換回路24を制御した場合、データバス22上の音声・映像データの転送は、これらの信号に同期して行われる。
また、データ記録・再生装置3においても、AVデータ入出力制御回路10i は、AVデータ入出力制御回路50の記録・再生動作と平行して音声・映像データの記録・再生を行うことが可能であることはいうまでもない。
【0096】
以上説明したように、第1の実施形態に示したデータ記録・再生装置3によれば、実時間的な音声・映像データよりもデータレートが高い非実時間的な音声・映像データの入出力が可能となり、外部機器2との音声・映像データの転送に要する時間が短縮され、外部機器2における編集作業の効率が向上する。
また、AVデータ入出力制御回路50を用いた場合、非圧縮音声・映像データを高速転送可能であるため、参考例2に示したAVデータ入出力制御回路40iを用いる場合と異なり、音声・映像データの劣化が生じない。
【0097】
なお、AVデータ入出力制御回路50に、高速化した圧縮符号化回路120および伸長復号回路122をさらに加えることにより、AVデータ入出力制御回路50を、圧縮符号化した音声・映像データを入出力可能なように変形することができる。
また、データ記録・再生装置3が複数のAVデータ入出力制御回路50を有するように構成してもよい。
また、第1の実施形態に示したデータ記録・再生装置3に対しても、参考例1および参考例2に示したものと同様の変形が可能である。
【0098】
第2実施形態
以下、本発明に係るデータ記録・再生装置3の第1の用途として、本発明の第2の実施形態を説明する。
図10は、第2の実施形態におけるデータ記録・再生システム4の構成を示す図である。
図10に示すように、データ記録・再生システム4は、データ記録・再生装置3と外部機器21 ,22 から構成される。
データ記録・再生システム4において、データ記録・再生装置3は、例えば、6個のAVデータ入出力制御回路101〜10n(n=6)と1個のAVデータ入出力制御回路50とを有し、AVデータ入出力制御回路101〜103は外部機器21 に接続され、AVデータ入出力制御回路104〜106は外部機器22接続される。また、データ記録・再生装置3のAVデータ入出力制御回路50は、例えば実時間的なデータレートよりも高い非実時間的なデータレートで音声・映像データを伝送する高速伝送装置(図示せず)に接続され、高速伝送装置との間で制御信号S50aおよび音声・映像データS50b,S50cを送受信する。
【0099】
外部機器21 ,22 は、例えば、音声・映像データを編集処理する編集装置であって、外部機器21 は、データ記録・再生装置3のAVデータ入出力制御回路101 〜103 との間で、3本の制御信号S10a1 〜10a3 、2本の入力(外部機器21 側から見て)音声・映像データS10c1 ,S10c2 および1本の出力音声・映像データS10b3 を送受信する。
外部機器22 は、外部機器21 と同様に、例えば、データ記録・再生装置3のAVデータ入出力制御回路104 〜106 との間で、3本の制御信号S10a4 〜10a6 、2本の入力音声・映像データS10c4 ,S10c5 および1本の出力音声・映像データS10b6 を送受信する。
【0100】
以上述べたように構成したデータ記録・再生システム4においては、外部機器21 ,22 は、それぞれ編集の対象となる音声・映像データ(素材データ)の供給をデータ記録・再生装置3から受けることができ、また、編集処理の結果として得られた音声・映像データをデータ記録・再生装置3に記録させることができる。
【0101】
データ記録・再生システム4に示した構成を採ることにより、データ記録・再生装置3は、2台の外部機器21 ,22 の要求に応じて音声・映像データを記録・再生することができる。
また、データ記録・再生システム4は、高速伝送装置から受信した音声・映像データを記録し、記録した音声・映像データを再生してデータ記録・再生システム4に対して供給することが可能である。
【0102】
また、AVデータ入出力制御回路101 〜106 を介して外部機器21 ,22 から入力された音声・映像データをデータバス22を介してデータ記録・再生システム4から高速伝送装置に対して供給し、あるいは、高速伝送装置から供給された音声・映像データを外部機器21 ,22 に対して出力することが可能である。
【0103】
従って、第2の実施形態に示したデータ記録・再生システム4によれば、複数の外部機器2による音声・映像データの記録・再生要求に応えることができ、しかも、非実時間的な音声・映像データ入力S50bを高速伝送装置の要求に応じて送受信することが可能になる。
【0104】
また、第2の実施形態に示したデータ記録・再生システム4によれば、外部機器21 ,22 が使用する素材データを、予め高速伝送装置から受信してデータ記録・再生装置3に用意することができ、編集作業の能率が向上する。
なお、第2の実施形態に示したデータ記録・再生システム4の各構成部分に対しては、第1の実施形態〜第3の実施形態に示した変形が可能である。
【0105】
第3実施形態
以下、本発明に係るデータ記録・再生装置3の第2の用途として、本発明の第3の実施形態を説明する。
複数の外部機器2をそれぞれ、参考例1および参考例2に示した複数のデータ記録・再生装置1に接続し、複数の外部機器2が複数のデータ記録・再生装置1に対して音声・映像データを記録したいという要求がある。このような要求を満たすために、複数の外部機器2それぞれを複数のデータ記録・再生装置1に接続すると、複数の外部機器2それぞれが、複数のデータ記録・再生装置1それぞれのAVデータ入出力制御回路10iを占有することになる。
【0106】
従って、例えば、それぞれn個のAVデータ入出力制御回路101〜10nを有する2台のデータ記録・再生装置11,12に複数の外部機器2を単純に接続すると、2台のデータ記録・再生装置11,12が接続可能な外部機器2の数はn台以下になる。
第3の実施形態に示すデータ記録・再生システム5は、かかる問題点を解決するためになされたものである。つまり、データ記録・再生システム5は、データ記録・再生装置1(図1)の代わりにデータ記録・再生装置3(図6)を使用し、外部機器2による複数のデータ記録・再生装置に対する音声・映像データを記録・再生可能とし、しかも、できる限り多数の外部機器2を複数のデータ記録・再生装置に接続することを目的とする。
【0107】
図11は、第3の実施形態におけるデータ記録・再生システム6の構成を示す図である。
図11に示すように、データ記録・再生システム5は、2台のデータ記録・再生装置31,32および4台の外部機器21〜24により構成される。
データ記録・再生システム5において、データ記録・再生装置31,32は、例えば、6個のAVデータ入出力制御回路101〜10n(n=6)と1個のAVデータ入出力制御回路50とを有する。
【0108】
データ記録・再生装置31 のAVデータ入出力制御回路50(図6,図7)は、高速伝送装置からの非実時間的な音声・映像データS50b1 を受け、音声・映像データS50c1 をデータ記録・再生装置32 のAVデータ入出力制御回路50に対して出力する。
【0109】
また、データ記録・再生装置31 のAVデータ入出力制御回路101〜106は、外部との間で制御信号S10a1を送受信し、外部から実時間的な音声・映像データS10b1を受け入れる。
また、データ記録・再生装置31のAVデータ入出力制御回路101〜106は、それぞれ外部機器21,22との間で制御信号S10a2〜S10a6を送受信し、外部機器21,22から音声・映像データS10b3,S10b6を受け入れ、外部機器21,22に対して音声・映像データS10c2,S10c3,S10c4,S10c5を出力する。
【0110】
データ記録・再生装置32のAVデータ入出力制御回路50は、高速伝送装置からの非実時間的な音声・映像データS50b2を受け、データ記録・再生装置31のAVデータ入出力制御回路50から音声・映像データS50c1 を受ける。
また、データ記録・再生装置32のAVデータ入出力制御回路101〜106は、それぞれ外部機器23,24との間で制御信号S10a1〜S10a6を送受信し、外部機器23,24から音声・映像データS10b3,S10b6を受け入れ、外部機器23,24に対して音声・映像データS10c1,S10c2,S10c4,S10c5を出力する。
また、データ記録・再生装置31,32のAVデータ入出力制御回路50は、それぞれ、第2の実施形態において示した高速伝送装置からの音声・映像データS50b1,50b2を受信する。
外部機器21〜24は、例えば、音声・映像データを編集処理する編集装置である。
【0111】
データ記録・再生システム5において、データ記録・再生装置32 は、データ記録・再生装置31 に記録されている音声・映像データを音声・映像データS50c1 として受けることができる。従って、外部機器21 〜24 の内、データ記録・再生装置32 に接続された外部機器23 ,24 は、データ記録・再生装置31 ,32 のいずれに記録された音声・映像データも編集処理の対象とすることができ、編集の結果として得られた音声・映像データをデータ記録・再生装置32 に記録することができる。
また、外部機器21 以外の外部機器22 〜24 はそれぞれ、データ記録・再生装置31 ,32 から2つの素材データを受け、編集作業をすることができる。
【0112】
第3の実施形態において示したデータ記録・再生システム5の構成とすれば、データ記録・再生装置31は、4台の外部機器21〜24の要求に応えながら、実時間的な音声・映像データS10b1を、外部機器21〜24以外からの制御信号S10a1に従って受け、さらに、制御信号S10a1に従ってデータ記録・再生装置31,32の間で受けた音声・映像データの複写を行うことができる。従って、データ記録・再生装置31,32は、全体として外部機器21〜24以外からの制御信号10a1に従って、外部機器21〜24それぞれに対して音声・映像データS10b1を供給することができる。
【0113】
なお、例えば、音声・映像データを時分割多重化した音声・映像データS50b1,S50b2をデータ記録・再生装置31,32にそれぞれ入力し、データ記録・再生装置31,32を、あたかも時分割交換機であるかのように利用し、外部機器21〜24に対する音声・映像データの供給の柔軟性を増すことが可能である。
第3の実施形態に示したデータ記録・再生システム5の各構成部分に対しては、例えば、参考例1〜2,第1の実施形態に示した変形が可能である。
【0114】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明に係る音声・映像データ記録・再生装置および音声・映像データ記録・再生システムによれば、テレビジョン放送局の放送システムにおいて、テレビジョン放送局それぞれの業務規模、あるいは、同一のテレビジョン放送局における放送システムを適用する業務の種類に対応して、音声・映像データ用サーバーシステムの規模および機能を変更することができる。従って、本発明に係る音声・映像データ記録・再生装置および音声・映像データ記録・再生システムは、機能および構成の変更が容易で拡張性が高く、低コストである。
【0115】
また、本発明に係る音声・映像データ記録・再生装置および音声・映像データ記録・再生システムによれば、通常、テレビジョン放送局内の放送システムにおいて、音声・映像データが基準同期信号あるいはタイムコードに厳密に同期して伝送および送出されること、および、既存の放送機器との接続の容易性を考慮し、外部から入力される基準同期信号等に従属同期して音声・映像データを取り扱うことができる。
【0116】
また、本発明に係る音声・映像データ記録・再生装置および音声・映像データ記録・再生システムによれば、取り扱う音声・映像データにシステム遅延時間を生じる部分を極力、削減してシステム遅延時間を減らし、また、外部の制御装置に制御されて動作する場合に、外部の制御装置からの制御命令が処理実行部分に直接的に供給されるようにして、外部の制御装置からの制御に対して素早く対応できる。
【0117】
また、本発明に係る音声・映像データ記録・再生装置および音声・映像データ記録・再生システムによれば、放送システム全体で用いられる基準同期信号に同期して音声・映像データを伝送することができ、同期/非同期変換処理を要する構成部分を少なくすることができる。
また、本発明に係る音声・映像データ記録・再生装置および音声・映像データ記録・再生システムによれば、ベースバンドディジタル音声・映像データの転送および交換が可能である。
【0118】
また、本発明に係る音声・映像データ記録・再生装置および音声・映像データ記録・再生システムは、従来の実時間的な映像音声データの記録・再生に加え、非実時間的な音声・映像データを記録・再生することが可能であり、音声・映像データの伝送時間を短縮することができ、例えば、編集作業時間に制限があるニュース映像の編集に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の参考例に係るデータ記録・再生装置の構成を示す図である。
【図2】 第1のAVデータ入出力回路の構成を示す図である。
【図3】 図1に示した記憶装置に、音声・映像データを記録する場合のデータ記録・再生装置の各構成部分間の信号シーケンスを示す図である。
【図4】 記憶装置に記録された音声・映像データを再生する場合のデータ記録・再生装置の各構成部分間の信号シーケンスを示す図である。
【図5】 本発明の参考例における本発明に係るAVデータ入出力制御回路の構成を示す図である。
【図6】 第1の実施形態における本発明に係るデータ記録・再生装置の構成を示す図である。
【図7】 第1の実施形態に示す非実時間的なベースバンドの非圧縮音声・映像データ用のAVデータ入出力制御回路の構成を示す図である。
【図8】 図6に示した記憶装置に非実時間的なベースバンドの音声・映像データを記録する場合のデータ記録・再生装置の各構成部分間の信号シーケンスを示す図である。
【図9】 図6に示した記憶装置に記録された非実時間的なベースバンドの音声・映像データを再生する場合のデータ記録・再生装置の各構成部分間の信号シーケンスを示す図である。
【図10】 第2の実施形態におけるデータ記録・再生システムの構成を示す図である。
【図11】 第3の実施形態におけるデータ記録・再生システムの構成を示す図である。
【図12】 従来の音声・映像データ用のサーバシステムの構成例を示す図である。
【符号の説明】
1,3,31 ,32 …データ記録・再生装置、2,21 〜24 …外部機器、4,5…データ記録・再生システム、101 〜10n ,10i ,50…AVデータ入出力制御回路、102…マイクロプロセッサ、112,500…メモリ回路、114…データバスIF、120…圧縮符号化回路、122…伸長復号回路、24…同期・非同期変換回路、26…記憶装置、28…同期信号IF回路、30…TCIF回路、32…多重化IF回路、34…記録・再生制御回路、2…外部機器
Claims (6)
- 音声・映像データを記録・再生する記録・再生手段と、
外部から第1の制御入力信号を受け入れ、受け入れた前記第1の制御入力信号に応じて前記記録・再生手段との間で第1のデータレートの前記音声・映像データを入出力する第1の入出力制御手段と、
外部から第2の制御入力信号を受け入れ、受け入れた前記第2の制御入力信号に応じて前記記録・再生手段との間で第1のデータレートより高い第2のデータレートの前記音声・映像データを入出力する第2の入出力制御手段と、
少なくとも前記第1の入出力制御手段および前記第2の入出力制御手段と所定の制御信号を送受信し、前記第1の入出力制御手段および前記第2の入出力制御手段を制御する記録・再生制御手段と
を有する音声・映像データ記録・再生装置。 - 前記記録・再生制御手段は、
外部から入力される入力音声・映像データの前記記録・再生手段への記録を要求する記録要求信号の通知を前記第1の入出力制御手段および前記第2の入出力制御手段から受けて、前記入力音声・映像データが記録される前記記録・再生手段の記録領域を割り当てる記録領域割当手段と、
前記入力音声・映像データに割り当てた前記記録・再生手段の記録領域を示す記録領域通知信号を前記第1の入出力制御手段および前記第2の入出力制御手段に通知する記録領域通知手段と
を有し、
前記第1の入出力制御手段および前記第2の入出力制御手段はそれぞれ、
外部からの前記記録要求信号を前記記録・再生制御手段に通知する記録要求通知手段と、
前記記録領域通知信号を受けて前記記録・再生手段を制御し、受けた前記記録領域通知信号が示す前記記録・再生手段の記録領域に前記入力音声・映像データを記録させる記録制御手段と
を有する請求項1に記載の音声・映像データ記録・再生装置。 - 前記記録・再生制御手段は、
前記記録・再生手段に記録された前記音声・映像データを再生し、外部へ出力することを要求する再生要求信号の通知を前記第1の入出力制御手段から受けて、再生が要求された前記音声・映像データが記録されている前記記録・再生手段の再生領域を検索する記録領域検索手段と、
検索の結果、見つかった前記記録・再生手段の再生領域を示す再生領域通知信号を前記第1の入出力制御手段に通知する再生領域通知手段と
を有し、
前記第1の入出力制御手段および前記第2の入出力制御手段はそれぞれ、
外部から前記再生要求信号を受け入れて前記記録・再生制御手段に通知する記録再生通知手段と、
前記再生領域通知信号を前記記録・再生制御手段の前記再生領域通知手段から受けて前記記録・再生手段を制御し、受けた前記再生領域通知信号が示す前記記録・再生手段の再生領域から前記入力音声・映像データを再生させ、外部に出力する再生制御手段と、
再生が要求された前記音声・映像データの終了を示す音声・映像データ終了信号を前記記録・再生手段から受け入れて外部に対して通知する終了通知手段と
を有し、
前記記録・再生手段は、
再生させられた前記音声・映像データが終了した場合に、前記音声・映像データの終了を示す前記音声・映像データ終了信号を前記第1の入出力制御手段に通知する音声・映像データ終了通知手段
を有する請求項2に記載の音声・映像データ記録・再生装置。 - 前記第1の入出力制御手段および前記第2の入出力制御手段と前記記録・再生手段とは、同一のデータバスを介して接続され、
前記第1の入出力制御手段および前記第2の入出力制御手段と前記記録・再生手段とは、同一の前記制御バスを介して接続される
請求項2に記載の音声・映像データ記録・再生装置。 - 前記記録・再生手段は、
第1のデータレートのベースバンドの音声・映像データを記録・再生可能な記録媒体に対して音声・映像データを記録・再生する
請求項2に記載の音声・映像データ記録・再生装置。 - 複数の音声・映像データ記録・再生装置を有し、
前記音声・映像データ記録・再生装置は、
音声・映像データを記録・再生する記録・再生手段と、
外部から第1の制御入力信号を受け入れ、受け入れた前記第1の制御入力信号に応じて前記記録・再生手段との間で第1のデータレートの前記音声・映像データを入出力する第1の入出力制御手段と、
外部から第2の制御入力信号を受け入れ、受け入れた前記第2の制御入力信号に応じて前記記録・再生手段との間で第1のデータレートよりも高い第2のデータレートの前記音声・映像データを入出力する第2の入出力制御手段と、
少なくとも前記第1の入出力制御手段および前記第2の入出力制御手段と所定の制御信号を送受信し、前記第1の入出力制御手段および前記第2の入出力制御手段を制御する記録・再生制御手段と
を有し、
前記記録・再生制御手段は、
外部から入力される入力音声・映像データの前記記録・再生手段への記録を要求する記録要求信号の通知を前記第1の入出力制御手段および前記第2の入出力制御手段から受けて、前記入力音声・映像データが記録される前記記録・再生手段の記録領域を割り当てる記録領域割当手段と、
前記入力音声・映像データに割り当てた前記記録・再生手段の記録領域を示す記録領域通知信号を前記第1の入出力制御手段および前記第2の入出力制御手段に通知する記録領域通知手段と
を有し、
前記第1の入出力制御手段および前記第2の入出力制御手段はそれぞれ、
外部からの前記記録要求信号を前記記録・再生制御手段に通知する記録要求通知手段と、
前記記録領域通知信号を受けて前記記録・再生手段を制御し、受けた前記記録領域通知信号が示す前記記録・再生手段の記録領域に前記入力音声・映像データを記録させる記録制御手段と
を有し、
前記複数の音声・映像データ記録・再生装置の第2の入出力制御手段の間を接続し、これらの音声・映像データ記録・再生装置の間で第2のデータレートの音声・映像データを送受信する
音声・映像データ記録・再生システム。
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