JP3704754B2 - 放電灯点灯装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は放電灯点灯装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明に係る第1従来例として特開平4ー193067号公報に示したものがあり、その基本構成を示す回路図を図12に示す。
【0003】
本回路は、少なくともスイッチング素子SW1及び振動要素Z2を含んでなると共に、平滑コンデンサC1を直流電源電圧として負荷に交流の高周波電圧を供給するインバータ回路INV1と、振動要素Z2,スイッチング素子SW1の直列接続を介して整流器DBの出力端に接続されたインピーダンス素子Z1とから構成される。
【0004】
そして、スイッチング素子SW1が高速でオン・オフして、交流電源Vs→整流器DB→インピーダンス素子Z1→振動要素Z2→スイッチング素子SW1→整流器DB→交流電源Vsの電流経路で電流が流れることにより入力力率が改善される。ここで、図13に示す様なコンデンサCo及びインダクタンス素子Loよりなるフィルター回路Foを付加すれば、入力電流の高調波成分も低く抑えられる。
【0005】
また、スイッチング素子SW1がオンのとき、振動要素Z2にはインバ−タ回路INV1の電流が流れると共に、上述の電流経路でも電流が流れるので、つまり振動要素Z2はインバ−タ回路INV1と入力力率改善回路とで共用されることになり、回路構成も簡単になる。
【0006】
なお、ダイオードD3は必要に応じて接続するが、インピーダンス素子Z1の電流が反転してダイオードD3を介してコンデンサC1を充電したり、スイッチング素子SW1のオン時とは逆向きにインバ−タ回路INV1に電流を流したりすることができる。
【0007】
図14に具体回路例を示す。
本回路は、図12に示す回路構成に於て、インピーダンス素子Z1をインダクタンス素子L3とコンデンサC4との直列回路とし、振動要素Z2としてインダクタンス素子L2を、インバ−タ回路INV1として所謂ハ−フブリッジ式インバータ回路を、インバータ回路INV1の負荷として放電灯Laを用いたものである。
【0008】
ます、インバ−タ回路INV1の動作について説明する。インバ−タ回路INV1は、トランジスタ(以下、スイッチング素子と呼ぶ。)Q1,Q2とダイオードD1,D2、インダクタンス素子L2、コンデンサC2,C3及び放電灯Laにより構成されている。スイッチング素子Q1,Q2が高速で交互にオン・オフし、コンデンサC1の直流電圧を高周波に変換して放電灯Laを高周波点灯させる。コンデンサC2は放電灯Laのフィラメントの予熱用コンデンサであり、且つインダクタンス素子L2との共振用コンデンサも兼ねている。コンデンサC3はカップリングコンデンサである。
【0009】
本回路の特徴は、振動要素Z2であるインダクタンス素子L2とスイッチング素子Q2との直列回路を、インダクタンス素子L3とコンデンサC4との直列回路を介して整流器DBの出力端に接続したことである。このため、スイッチング素子Q2がオンすると、交流電源Vs→整流器DB→インダクタンス素子L3→コンデンサC4→インダクタンス素子L2→スイッチング素子Q2→整流器DB→交流電源Vsの経路で入力電流が流れる。インダクタンス素子L3、コンデンサC4、インダクタンス素子L2は振動系を形成しており、いずれ電流の向きは反転する。反転した電流は、コンデンサC4→インダクタンス素子L3→ダイオードD3→スイッチング素子Q1→インダクタンス素子L2→コンデンサC4を通る第1の経路、又は、コンデンサC4→インダクタンス素子L3→ダイオードD3→コンデンサC1→コンデンサC3→放電灯La→コンデンサC4を通る第2の経路を流れ、コンデンサC4の電荷を放出する。第1又は第2のいずれの経路を通るかは、インダクタンス素子L3、コンデンサC4、インダクタンス素子L2の共振周波数とスイッチング周波数とによって決まる。
【0010】
以上の過程は交流電源Vsの商用周期の全区間にわたって繰り返されるので、入力電流が常に流れることになる。したがって入力力率が高くなる。また、例えば図13に示す様な適当なフィルター回路を入力側に付加し、高周波成分を除去した入力電流波形は、入力電流の高調波成分の少ない正弦波に近い波形とすることができる。
【0011】
図15は図14に示す回路の動作波形図である。
図中、Vinは入力電圧、Iinは入力電流で、Izは入力電流Iinのうちインダクタンス素子L3とコンデンサC4とを通る成分、ID3は入力電流IinのうちダイオードD3を通る成分である。Iin2は図14には図示していないが、例えば図13に示す様なフィルター回路Foを付加したときの入力波形であり、高周波成分が除去され、正弦波に近い波形となっている。入力電圧Vinのピーク付近での入力電流Iin2の突部は、ダイオードD3を介して交流電源Vsから直接的に流れる電流であり、インダクタンス素子L3とコンデンサC4とを適切に設計すれば更に下げることができる。
【0012】
本回路では、インバータの振動要素であるインダクタンス素子L2は、入力力率改善用とインバータ回路用との両方から共用されている。したがって、インダクタンス素子L2にはDC一DC変換、DC−AC変換という2つの変換過程を通らず、整流器DBからの電流の一部が直接的に流れるので、回路総合効率が高くなる。
【0013】
本発明に係る第2従来例として、当出願人出願の特願平6ー276862号に示したものがあり、その回路図を図16〜図18に示す。
【0014】
図16に示す回路は、本従来例に於ける主回路構成を示し、直流電源Eをインバータ回路INV2で交流の高周波電力に変換して放電灯Laに供給すると共に、スイッチング素子Q11の駆動信号のオン信号の立ち上がりに同期してインバータ回路INV2の周波数を、先行予熱時の周波数f2から点灯時の周波数f1へと切り替るものである。
【0015】
ここでインバータ回路INV2は一石式インバータ回路であり、主共振回路A,3倍共振回路B,スイッチング素子Q11,スイッチング素子Q11に逆並列接続されたダイオードD11,スイッチング素子Q11の駆動回路1から構成される。主共振回路Aは、インダクタンス素子L11とコンデンサC11とからなる並列共振回路に、カップリングコンデンサC13を介してインダクタンス素子L12とコンデンサC12とからなる直列共振回路を接続したものであり、コンデンサC12の両端に放電灯Laを並列接続している。3倍共振回路Bは、2次巻線n2,n3を有するインダクタンス素子LnとコンデンサCnとの並列回路からなり、主共振回路Aの一端とスイッチング素子Q11のコレクタ間に直列接続されている。そして、インダクタンス素子L11,Ln,スイッチング素子Q11からなる直列接続が直流電源Eの両端に並列接続されている。また、インダクタンス素子Lnの2次巻線n2,n3は放電灯LaのフィラメントX1,X2の各々に接続され、インダクタンス素子Lnの2次巻線n2,n3に発生する2次電圧により放電灯LaのフィラメントX1,X2の各々に予熱電力を供給する。
【0016】
図17に、駆動回路1にスイッチング素子Q11の駆動信号Vdを供給する制御回路の回路図を示し、その動作波形図を図18に示す。
【0017】
本制御回路は、発振回路2とタイマー回路3とから構成される。駆動回路1にスイッチング素子Q11の駆動信号Vdを発生する発振回路2は、汎用のタイマーIC(例えばNEC社製のμPC5555など)よりなるタイマー回路TM及び外付けの抵抗R1,R2,コンデンサC14から構成される。タイマー回路TMの出力端子(3番ピン)には、図18(a)に示す様なクロック信号が出力され、これをDフリップフロップFF1で分周して、図18(b)に示す様な駆動信号Vdを得ている。
【0018】
タイマー回路3は、先行予熱時から点灯時への切り替わりを制御するもので、コンパレータCP1とDフリップフロップFF2とから構成される。コンパレ−タCP1の正入力端子には基準電圧Vkが入力され、コンパレ−タCP1の負入力端子にはコンデンサC15の両端電圧(以下、電圧と呼ぶ。)Vc15が入力されている。コンデンサC15は電源投入後抵抗R16を介して充電され、電圧Vc15は徐々に上昇する。電圧Vc15が基準電圧Vkを越えると、コンパレ−タCP1の出力はハイ(H)レベルからロー(L)レベルへと変化をし、これによりDフリップフロップFF2の出力Q、つまりタイマー回路3の出力はクロック入力端子CLKの立ち上がりに同期してHレベルからLレベルへと変化し、スイッチング素子Q12はオンからオフへと変化する。
【0019】
スイッチング素子Q12がオンの時は、タイマー回路TMの周波数制御端子(5番ピン)の電圧は、抵抗R13〜R15の分圧比で決まる低いレベルであるが、スイッチング素子Q12がオフすると、タイマー回路TMの周波数制御端子(5番ピン)の電圧は、抵抗R13,R14の分圧比で決まる高いレベルへと変化する。これを受けてタイマー回路TMの出力端子(3番ピン)の動作周波数fは2×f2より2×f1に切り替わり、スイッチング素子Q1の駆動信号Vdは、先行予熱時の周波数f2より点灯時の周波数f1へと切り替わる。
【0020】
図18には本従来例に於ける動作波形図を示す。
図中、(a)はタイマー回路TMの出力信号(3番ピン)の電圧、(b)はスイッチング素子Q11の駆動信号Vd、(c)はコンパレ−タCP1の出力信号、(d)はタイマー回路3に於けるDフリップフロップFF2の出力信号、(e)はスイッチング素子Q11の両端電圧V1,(f)はスイッチング素子Q11に流れる電流ID1の波形を示す。タイマー回路3の出力は、DフリップフロップFF2により発振回路2の出力信号と同期しているので、図18(a)〜(d)に示す様に、タイマー回路3の出力、つまりDフリップフロップFF2の出力は、スイッチング素子Q11の駆動信号の立ち上がりに同期してHレベルからLレベルへと切り替わる。即ちスイッチング素子Q11の駆動信号の立ち上がりに同期してスイッチング素子Q11の駆動信号の周波数はf2よりf1へと切り替わる様になる。この構成により、図18(e),(f)に示す様に、先行予熱時の動作から点灯時の動作への切り替わりに際して過渡的に共振回路A,Bの共振周波数を通過することはない。
【0021】
インバータ回路を放電灯点灯装置に用いるには、先行予熱後に点灯する動作が要求される。具体的には、[1]先行予熱量(フィラメント加熱量)が大きいこと、[2]先行予熱中には放電灯は点灯しないこと、[3]点灯時には始動電圧に足る充分な電圧を放電灯に印加できること、[4]点灯後の常時予熱量(フィラメント加熱量)は小さいことが要求される。[1]と[2]の条件はランプ寿命を損なわないため、[3]の条件はランプの不点を防止するため、[4]の条件はランプ寿命を損なわないため、及び回路の電力損失を低減するためである。
【0022】
以上の条件を実現するためには、図16に示す回路に於て、図19に示す様に、先行予熱時の周波数f2と点灯時の周波数f1とを設定し、スイッチング素子Q11のスイッチング周波数をf2からf1に切り替わるように制御してやれば良い。
【0023】
図19に示す実線(a)は主共振回路Aの共振特性であり、fxはその共振周波数である。また、図19に示す破線(b)は3倍共振回路Bの共振特性であり、fyはその共振周波数である。これにより、上記条件[1]〜[4]を満足する放電灯点灯装置が得られる。
【0024】
なお、fx<f1,fy<f2としているのは、動作モードを遅相モードとして、スイッチング素子Q11のストレスを低減するためである。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記第1従来例に於ては以下の様な第1の問題点が生じる。
【0026】
放電灯Laを負荷とすると、図15に示す回路に於て、先行予熱時にはコンデンサC2を介して放電灯Laに予熱電力を供給しなければならず、放電灯Laの両端電圧は高くなる。この為にインダクタンス素子L2を流れる電流の振幅は大きくなり、インダクタンス素子L3,コンデンサC4に流れる電流が大きくなってしまう。
【0027】
つまり、インダクタンス素子L3,コンデンサC4からダイオードD3を介してコンデンサC1を充電する充電量が大きくなってしまい、また、先行予熱時には放電灯Laは不点状態であるのでコンデンサC1の放電量は少なく、コンデンサC1の両端電圧(以下、電圧と呼ぶ。)Vc1が放電灯Laの点灯時に比べてより高くなってしまう。そして、電圧Vc1が高くなると、スイッチング素子Q1,Q2などに大きなストレスが印加される。
【0028】
更に、上記第2従来例に於ては以下の様な第2の問題点が生じる。
図16に示す回路で、例えば交流電源Vsを完全整流平滑した様な直流電源Eを用いた場合、入力力率が低下し、入力電流歪が生じ、入力電流高調波歪みも高くなってしまう。
【0029】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、入力力率を向上可能し、入力電流高調波歪みを低減可能であると共に、大きなストレスが印加されることを防止可能で、回路効率の向上が可能な放電灯点灯装置を提供することである。
【0030】
【課題を解決するための手段】
少なくとも1つのスイッチング素子と、所定の主共振周波数を有する主共振回路と、主共振回路の倍の共振周波数を有する倍共振回路とを有すると共に、交流電源を整流器及び平滑コンデンサを介し整流平滑して得られた直流電源を、交流の高周波電力に変換して放電灯に供給するインバータ回路と、前記整流器の出力から、インピーダンス素子、前記インバータ回路の振動要素及び前記スイッチング素子を介して交流電源から入力電流を通電する電流経路とを備えた放電灯点灯装置であって、前記インバータ回路は、第1の動作周波数と第2の動作周波数とを有し、前記第1の動作周波数は倍の共振周波数近傍で且つ倍の共振周波数より大きいものであり、前記第2の動作周波数は主共振周波数近傍で且つ主共振周波数より大きいものであって、前記放電灯の先行予熱時には前記第1の動作周波数で発振動作をし、前記放電灯の点灯時には前記第2の動作周波数で発振動作をするものであることを特徴とする。
【0032】
請求項記載の発明によれば、直流電源電圧を検出することにより放電灯の異常検出を行うことを特徴とする。
【0033】
【実施の形態】
(実施の形態1)
本発明に係る第1の実施の形態の回路図を図1に、その動作波形図を図2に示す。
【0034】
図14に示した第1従来例と異なる点は、インダクタンス素子L3を省略してコンデンサC4でインピーダンス素子Z1を構成し、スイッチング素子Q1,Q2の接続点及びインダクタンス素子L2間にカップリング用コンデンサC5を設け、スイッチング素子Q2及カップリング用コンデンサC5の直列接続の両端に3倍共振回路Z3を並列接続し、カップリング用コンデンサC5,インダクタンス素子L2を介してスイッチング素子Q2の両端にコンデンサC9及び放電灯Laを並列接続すると共に、放電灯Laの予熱電力を3倍共振回路Z3より供給する様にしたことであり、その他の第1従来例と同一構成には同一符号を付すことにより説明を省略する。なお、インダクタンス素子L2とコンデンサC9とで主共振回路Z4を構成する。
【0035】
ここで3倍共振回路Z3は、2次巻線n2,n3を有するトランスT1の1次巻線n1とコンデンサC6との直列接続で構成され、トランスT1の2次巻線n2,n3はそれぞれ、コンデンサC7,C8を介して放電灯LaのフィラメントX1,X2に接続され、トランスT1の2次巻線n2,n3に発生する2次電圧によりフィラメントX1,X2に予熱電力を供給する。またスイッチング素子Q1、Q2は、発振回路4からの駆動信号Vdを受ける駆動回路1bにより駆動される。更に、先行予熱時は、先行予熱回路5から発振回路4へ予熱信号S1が供給される。更にまた、インバ−タ回路INV3は、スイッチング素子Q1,Q2,ダイオードD1,D2,主共振回路Z4,3倍共振回路Z3,コンデンサC5,放電灯Laより構成される。そして、図1の回路に於て、主共振回路Z4の共振周波数をfoとし、3倍共振回路Z3の共振周波数を3foとする。
【0036】
なお、駆動回路1b,発振回路4,先行予熱回路5で制御回路10を構成する。更に、発振回路4,先行予熱回路5の各々は図17に示す発振回路,タイマー回路を用いてもよく、また他の回路も用いてもよい。また駆動回路1bは、スイッチング素子Q1,Q2を駆動するものなら何でもよく、例えば図3に示す様なトランスT101,T102,抵抗R101〜R104,コンデンサC101,C102,トランジスタ(以下、スイッチング素子と呼ぶ。)Tr101〜Tr104,NOTゲートIC101からなる回路でもよい。
【0037】
次に、図2を参照して動作を簡単に説明する。
図2(a)に示す様に、時刻0〜t1の放電灯Laの先行予熱時では、駆動回路1によりインバ−タ回路INV3を、3fo近傍で且つ3foよりも大きい周波数fで動作させ、時刻t1以降の放電灯Laの点灯時では、駆動回路1によりインバ−タ回路INV3を、fo近傍で且つfoよりも大きい周波数fで動作させる。
【0038】
この様な構成にすることにより、図2(c)に示す様に電圧Vc1は、時刻0〜t1の放電灯Laの先行予熱時では低く、時刻t1以降の放電灯Laの点灯時では高くできる。
【0039】
つまり、f≒3foで動作させると、共振電流の殆どが3倍共振回路Z3へ流れ、主共振回路Z4には殆ど流れない。この為に、図2(b)に示す様に放電灯Laの両端電圧(以下、電圧と呼ぶ。)VLaの振幅は大きく減少し、コンデンサC4を流れる電流も大きく減少し、よって図2(c)に示す様に電圧Vc1は低くなり、図2(d)に示す様に予熱電流の振幅は大きくなる。また、f≒foで動作させると、共振電流の殆どが主共振回路Z4へ流れ、3倍共振回路Z3には殆ど流れない。この為に、図2(b)に示す様に電圧VLaの振幅は大きくなり、コンデンサC4を流れる電流も大きくなり、よって図2(c)に示す様に電圧Vc1は高くなり、図2(d)に示す様に予熱電流の振幅は小さくなる。
【0040】
また本実施例に示す様に構成することで、スイッチングロスの低減も可能となる。以下にその理由について簡単に述べる。
【0041】
先ず第1に、先行予熱時の電圧Vc1を低く、点灯時の電圧Vc1を高くすることができるので、コンデンサC1よりインバ−タ回路INV3へ同一電力を供給すると考えると、スイッチング素子Q2に流れる電流(以下、電流と呼ぶ。)Ic2を低下できるので、スイッチング素子Q2でのスイッチングロスを低下することができる。
【0042】
第2の理由を図4を参照して以下に示す。
図4(a)には上記従来例に於けるスイッチング素子Q2のコレクタ・エミッタ間電圧VCEと、電流Ic2と、スイッチング素子Q2に逆並列接続されたダイオードD2に流れる電流ID2との波形を示す。図4(b)には本実施例の放電灯La点灯時に於けるスイッチング素子Q2のコレクタ・エミッタ間電圧VCEと、電流Ic2と、スイッチング素子Q2に逆並列接続されたダイオードD2に流れる電流ID2との波形、及び主共振回路Z4,3倍共振回路Z3に流れる共振電流波形を示す。
【0043】
本実施例の放電灯La点灯時に於て、図4(b)に示す様に電流Ic2は、その大部分が主共振回路Z4を流れる電流であるが、3倍共振回路Z3にも一部電流が流れる。つまり電流Ic2は、主共振回路Z4を流れる電流に3倍共振回路Z3を流れる電流を重畳したものとなり、図4(a)と比べると電流Ic2(max)は減少する。ここでスイッチング素子Q2でのスイッチングロスは一般にIc2×VCE(sat)・・・・・・・・・・・・・・・(1)
で表され、電流Ic2(max)の減少によりスイッチング素子Q2でのスイッチングロスの低減を図ることができる。なおスイッチング素子Q2がMOSFETである場合、スイッチング素子Q2のオン抵抗をRonとし、そのスイッチングロスは、
Ic2×Ic2×Ron・・・・・・・・・・・・・・・・・(2)
で表されるので、電流Ic2(max)の減少によりトランジスタの場合と比べてよりスイッチング素子Q2でのスイッチングロスの低減を図ることができる。
【0044】
(実施の形態2)
本発明に係る第2の実施の形態の回路図を図5に示す。
【0045】
図1に示した第1の実施の形態と異なる点は、スイッチング素子Q1,Q2としてMOSFETを用いたことであり、その他の第1の実施の形態と同一構成には同一符号を付すことにより説明を省略する。なお、ダイオードD1,D2の代わりにMOSFETの寄生ダイオードを用いてもよい。
【0046】
(実施の形態3)
本発明に係る第3の実施の形態の回路図を図6に示す。本実施例は、主回路構成としてスイッチング素子Q3を含んでなる一石式インバータ回路としたことであり、その回路構成は以下に示す通りである。なお、その基本的な回路動作は第1の実施の形態と同様であるので説明は省略する。
【0047】
本回路は以下に示す様に構成する。
インダクタンス素子Lo,コンデンサCoからなるフィルタ回路Foを介して交流電源Vsの両端に整流器DBを接続し、整流器DBの出力端にダイオードD3を介してコンデンサC1を並列接続する。コンデンサC1の両端には、インダクタンス素子L21,Ln2,L22,コンデンサC23,C22からなる直列回路を並列接続する。インダクタンス素子L21はセンタタップを有するものであり、インダクタンス素子L21の1次側を介してコンデンサC1の両端には制御回路10で駆動するスイッチング素子Q3が並列接続されている。またインダクタンス素子Ln2の両端にはコンデンサCn2が並列接続されていると共に、インダクタンス素子Ln2は2次巻線n2,n3を介して放電灯LaのフィラメントX1,X2に予熱電力を供給する。コンデンサC22の両端には放電灯Laが並列接続されている。そして、整流器DBの正の出力端子と放電灯Laとの間にコンデンサC4が接続されている。
【0048】
なお、制御回路10は、図示しない駆動回路1c,発振回路4,先行予熱回路5を含み構成されるものであり、駆動回路1cはスイッチング素子Q3を駆動するものなら何でもよい。
【0049】
(実施の形態4)
本発明に係る第4の実施の形態の回路図を図7に示す。本実施例は、主回路構成としてスイッチング素子Q31〜Q34を含んでなるフルブリッジ式インバータ回路としたことであり、その回路構成は以下に示す通りである。なお、その基本的な回路動作は第1の実施の形態と同様であるので説明は省略する。
【0050】
本回路の構成は以下に示す通りである。
インダクタンス素子Lo,コンデンサCoからなるフィルタ回路Foを介して交流電源Vsの両端に整流器DBを接続し、整流器DBの出力端にダイオードD3を介してコンデンサC1を並列接続する。コンデンサC1の両端には、負荷を放電灯La11,La12の直列接続とし、スイッチング素子Q31〜Q34,インダクタンス素子L31,コンデンサC31,C32,トランスT2を含んでなるフルブリッジ式インバータ回路を接続している。トランスT2は2次巻線n2,n3,n4を有し、トランスT2の2次巻線n2,n3,n4を介して放電灯La11,La12の各々のフィラメントX11,X12,X13,X14に予熱電力を供給する。整流器DBの正の出力端子と放電灯La11との間にコンデンサC4が接続されている。スイッチング素子Q31〜Q34は制御回路10により駆動される。
【0051】
なお、制御回路10は、図示しない駆動回路1d,発振回路4,先行予熱回路5を含み構成されるものであり、駆動回路1dはスイッチング素子Q31〜Q34を駆動するものなら何でもよく、例えば図8に示す様な、トランスT103〜T106,抵抗R105〜R1012,コンデンサC103〜C106,スイッチング素子Tr105〜Tr1012,NOTゲートIC103,IC104からなる回路でもよい。
【0052】
(実施の形態5)
本発明に係る第5の実施の形態の回路図を図9に、その動作波形を図10に示す。
【0053】
図1に示した第1の実施の形態と異なる点は、コンデンサC1の両端に抵抗R31,R32の直列接続からなる検出回路6を設けたことであり、その他の第1の実施の形態と同一構成には同一符号を付すことにより説明を省略する。
【0054】
次に図10を用いて動作を簡単に説明する。なお図10に於ける実線は、ランプ寿命末期、無負荷状態、不点状態などのランプ異常状態での波形を示し、破線はランプ正常点灯状態での波形を示す。
【0055】
ランプ異常状態では、図10(b)に示す様に、時刻t1以降の点灯時での電圧VLaの振幅がランプ正常状態と比べて大きくなるので、コンデンサC4を流れる電流が大きくなり、コンデンサC1への充電電流も大きくなり、図10(c)に示す様に電圧Vc1がランプ正常状態と比べて上昇する。電圧Vc1を抵抗R31,R32で分圧した電圧V31を検出値として、電圧Vc1の上昇を検出することにより異常状態が検出できる。検出後はインバータ回路の微弱発振、発振停止などを行って電圧VLaを低下させればよい。
【0056】
なお、検出回路6は例えばツェナーダイオードを用いて電圧Vc1の上昇を検出するものでも、他の方法でもよく、また検出後の電圧VLaの制御方法も何でもよい。
【0057】
(実施の形態6)
本発明に係る第6の実施の形態の回路図を図11に示す。
【0058】
図1に示した第1の実施の形態と異なる点は、コンデンサC9をコンデンサC41とコンデンサC42とに分割すると共に、インピーダンス素子Z1を介して整流器DBの両端にコンデンサC41を接続し、コンデンサC41と放電灯Laとの間にコンデンサC42を接続したことであり、その他の第1の実施の形態と同一構成には同一符号を付すことにより説明を省略する。
【0059】
つまり上記実施の形態1から実施の形態5では、インピーダンス素子Z1であるコンデンサC4を放電灯Laの一端に直接接続していたが、本実施の形態では、インピーダンス素子Z1であるコンデンサC4を主共振回路Z4を構成するコンデンサC41,C42に接続した。この様にインピーダンス素子Z1であるコンデンサC4は、主共振回路Z4に接続すればよい。
【0060】
なお、上記全ての実施例に於て放電灯Laは1灯に限定されるものではなく、また多灯の場合もそれらの接続は、並列、直列、直並列など限定されるものではない。
【0062】
請求項記載の発明によれば、入力力率を向上可能し、入力電流高調波歪みを低減可能あると共に、大きなストレスが印加されることを防止可能で、電力変換過程が少なくなることと放電灯点灯時の予熱電力の低減とにより回路効率の向上が可能であり、また先行予熱時に於て、予熱電力を増加して且つ放電灯の未放電状態を維持することにより放電灯の寿命を改善可能な放電灯点灯装置を提供できる。
【0064】
請求項記載の発明によれば、入力力率を向上可能し、入力電流高調波歪みを低減可能あると共に、大きなストレスが印加されることを防止可能で、電力変換過程が少なくなることと放電灯点灯時の予熱電力の低減とにより回路効率の向上が可能であり、また先行予熱時に於て、予熱電力を増加して且つ放電灯の未放電状態を維持することにより放電灯の寿命を改善可能で、簡単な構成で異常状態を検出可能な放電灯点灯装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施の形態の回路図を示す。
【図2】上記実施の形態の動作波形図を示す。
【図3】上記実施の形態に係る駆動回路例を示す。
【図4】(a)は従来例に係るスイッチング素子の電圧・電流波形を示し、(b)は上記実施の形態に係るスイッチング素子の電圧・電流波形を示す。
【図5】本発明に係る第2の実施の形態を示す回路図である。
【図6】本発明に係る第3の実施の形態を示す回路図である。
【図7】本発明に係る第4の実施の形態を示す回路図である。
【図8】上記実施の形態に係る駆動回路例を示す。
【図9】本発明に係る第5の実施の形態を示す回路図である。
【図10】上記実施の形態の動作波形図を示す。
【図11】本発明に係る第6の実施の形態を示す回路図である。
【図12】本発明に係る第1従来例を示す回路図である。
【図13】フィルタ回路例を示す回路図である。
【図14】本発明に係る第2従来例を示す回路図である。
【図15】上記従来例に係る動作波形図を示す。
【図16】本発明に係る第3従来例を示す回路図である。
【図17】上記従来例に係る発振回路とタイマー回路とを示す回路図である。
【図18】上記従来例に係る動作波形図である。
【図19】上記従来例に係る共振周波数を示す特性図である。
【符号の説明】
f 周波数
INV インバータ回路
La 放電灯
Q スイッチング素子

Claims (2)

  1. 少なくとも1つのスイッチング素子と、所定の主共振周波数を有する主共振回路と、主共振回路の倍の共振周波数を有する倍共振回路とを有すると共に、交流電源を整流器及び平滑コンデンサを介し整流平滑して得られた直流電源を、交流の高周波電力に変換して放電灯に供給するインバータ回路と、前記整流器の出力から、インピーダンス素子、前記インバータ回路の振動要素及び前記スイッチング素子を介して交流電源から入力電流を通電する電流経路とを備えた放電灯点灯装置であって、前記インバータ回路は、第1の動作周波数と第2の動作周波数とを有し、前記第1の動作周波数は倍の共振周波数近傍で且つ倍の共振周波数より大きいものであり、前記第2の動作周波数は主共振周波数近傍で且つ主共振周波数より大きいものであって、前記放電灯の先行予熱時には前記第1の動作周波数で発振動作をし、前記放電灯の点灯時には前記第2の動作周波数で発振動作をするものであることを特徴とする放電灯点灯装置。
  2. 前記直流電源電圧を検出することにより放電灯の異常検出を行うことを特徴とする請求項1に記載の放電灯点灯装置。
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