JP3703777B2 - 長葱処理機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、長葱処理機に係り、特に、長葱に対して皮剥ぎや根切り等を行うための長葱処理機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
成長が済んだ長葱は、ひげ根が生えた短い茎から長い葉が延びた形をしていて、葉は茎側の軟白部とその余の緑葉から成り、標準的なサイズのもので見た場合、全長は60センチメートル程度で、軟白部は25〜35センチメートル程度ある。
このような形で収穫された長葱は、出荷に際して、皮剥ぎや根切りその他幾つかの処理が行われる。皮剥ぎは、軟白部の上皮と、下葉すなわち軟白部の途中から脇へ張り出すように延びている緑葉(収穫時にはある程度枯れているものが多い)を剥ぎ取る処理であり、根切りは、ひげ根と共に茎部の一部を切り落とす処理であって、通常、茎部の中間辺り叉は根に近い位置で茎部をカットする。
【0003】
こうした皮剥ぎや根切りを機械的に行う長葱処理機には従来から各種のものがあるが、皮剥ぎについては、軟白部に向けて高圧エアーを吹き付けるエアーノズルを長葱の長手方向へ走行させる風圧剥ぎ方式のものが多く、根切りについては長葱の長手方向と直交する向きで構えたカッターで茎部をカットする方式のものが多い。
この場合の処理手順は、一般に、最初に根切りを行い、次いで下葉を手で剥ぎ取った後、軟白部の上皮を剥ぐ、といった順で行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の長葱処理機は、高圧エアーで剥ぎ取ることができるのは軟白部の上皮だけで、下葉については手作業で剥ぎ取ることを余儀無くされていた。
このため、長葱の処理にはまだまだ多くの人手を要するという基本的な課題が残されていた。
しかも、剥ぎ取りのための高圧エアーの吹き付けは開放空間で行われるため、作業場には高圧エアーが吹き荒れるばかりか、吹き飛ばされた上皮やこれに付着していた泥やゴミが散乱し、上皮を剥ぐことによって葱特有の臭いが拡散してしまうので、作業環境を極めて劣悪なものにしてしまうという重大な問題があった。
【0005】
その上、残すべき緑葉に対しては高圧エアーを吹き付けてはならないので、高圧エアーを吹き付け始める位置は長葱一つ一つに合わせて調節することになるのであるが、この点、従来の長葱処理機にあっては、エアーノズルの吹き付け開始位置を選択的に設定するためのスイッチを位置調節自在に設けたり、エアーノズルの移動範囲を数値設定する制御装置を用意しておいて、長葱ごとに手操作でスイッチの位置を変更したり制御数値をいちいち入力するという操作を行うようにしていた。
このような操作には当然専属の人員が必要になり、その者は前記した劣悪な環境の中で長時間作業することを強いられるし、この操作を行うための時間がロスタイムになって処理能率を大幅に低下させてしまうことになる。
【0006】
また、長葱の形は一様で無く、綺麗な直線形に延びたものもあれば、緩やかな弧を描くように一方向へ曲がったものや、S字形に屈曲したものなど様々であるにも係わらず、根切りを行うカッターは、処理位置に置かれる長葱の総体的な長手方向と直交する固定的な向きで設けられているため、茎部の曲り具合によっては、カッターによる切断面が茎部の中間位置から大きく外れたり、茎部の軸と直交しない向きでカットしてしまうことになる。
このような形で茎部がカットされると、往々にして、切断面が軟白部に及んだり、ひげ根を残した部位で切断してしまうことになったりする。既知の通り、長葱は軟白部を切断してしまうと、葉液がしみ出すと共に芯部の皮が出て来て、品質を著しく劣化させてしまうし、その切断個所から急速に腐敗が進行してしまうという重大な欠陥を招く。
【0007】
本発明は上記した従来の問題点に鑑みて為されたものであり、皮剥ぎのための高圧エアーを長葱の軸回りだけの限定された空間に噴射することができるようにして、その限定された空間の中で軟白部の上皮を剥ぎ取ることができ、且つ、その高圧エアーによって生じる負圧吸引作用で下葉の剥ぎ取りも行うことができて、手作業による下葉の剥ぎ取りを完全に不要ならしめると共に、剥ぎ取られた上皮と下葉やそれらの剥ぎ取りに伴って発生する悪臭等が作業場に拡散することの無い画期的な長葱処理機を提供することを目的とする。
また、本発明は、長葱に高圧エアーを吹き付ける位置の制御に特別な操作を全く必要としない画期的な長葱処理機を提供することを目的とする。
更に、本発明は、長葱の曲り具合に応じて根切り用カッターの向きを自動的に合わせることができて、茎部のカットが常に茎部の軸方向と直交する向きで行われるようにした画期的な長葱処理機を提供することを目的とする。
【0008】
この目的を達成するために、請求項1に記載した長葱処理機は、前端口付近から内部後方へ向けて高圧エアーを噴射するノズル孔を備えた皮剥ぎ筒と、長葱を上記皮剥ぎ筒に対向した処理位置に置くためのワーク支持部材と、処理位置に置かれた長葱の緑葉を保持する開閉自在な葉部チャックと、前記皮剥ぎ筒を処理位置に置かれた長葱に対してその長手方向へ前進後退させる皮剥ぎ筒移動手段とを備え、前記処理位置に置かれる長葱の緑葉の左右両脇に長葱の下葉の有無を検出する下葉センサーを配置し、この下葉センサーが下葉無しの信号を出力したとき皮剥ぎ筒の前進を停止することを特徴とするものである。
請求項2に記載した長葱処理機は、請求項1に記載した長葱処理機において、ワーク支持部材は、少なくとも長葱の軟白部を支持する軟白部支持部と長葱の緑葉を支持する緑葉支持部を有し、上記軟白部支持部は、皮剥ぎ筒で押されることにより撓むか叉は緑葉支持部側へ変位することを特徴とするものである。
請求項3に記載した長葱処理機は、請求項1または2に記載した長葱処理機おいて、皮剥ぎ筒は、皮剥ぎ筒移動手段によって移動される筒本体と、ノズル孔を備え上記筒本体に軸回りへ回転自在に内嵌めされたエアー噴出し筒とを備えており、このエアー噴出し筒を回転させる回転手段を設けたことを特徴とするものである。
請求項4に記載した長葱処理機は、請求項1から3のいずれかに記載した長葱処理機において、扉によって開閉される投下口を有する回収ボックスと該回収ボックスから延びた排気ダクトとを備えた回収機を設けると共に、一端が皮剥ぎ筒の内部空間に連続した回収ホースの他端を上記回収ボックス内に導入したことを特徴とするものである。
請求項5に記載した長葱処理機は、請求項1から4のいずれかに記載した長葱処理機において、ワーク支持部材は、少なくとも長葱の軟白部を支持する軟白部支持部と長葱の緑葉を支持する緑葉支持部を有し、該緑葉支持部は、残すべき緑葉を下葉とは区分して支持する残し葉区分け部を有することを特徴とするものである。
請求項6に記載した長葱処理機は、前端口付近から内部後方へ向けて高圧エアーを噴射するノズル孔を備えた皮剥ぎ筒と、長葱を上記皮剥ぎ筒に対向した処理位置に置くためのワーク支持部材と、処理位置に置かれた長葱の緑葉を保持する開閉自在な葉部チャックと、前記皮剥ぎ筒を処理位置に置かれた長葱に対してその長手方向へ前進後退させる皮剥ぎ筒移動手段とを備え、前記処理位置に置かれた長葱の緑葉の左右両脇位置を経由して皮剥ぎ筒側へ移動する左右2つの生え際押当て部材と、この生え際押当て部材が上記左右両脇位置から皮剥ぎ筒側へ向かう移動をバネ力で行わせるためのバネ部材と、このバネ部材のバネ力に抗して生え際押当て部材を上記左右両脇位置から上方又は後方へ外れた位置に戻すリセット手段と、皮剥ぎ筒の前端口が生え際押当て部材に近接した位置に到達したことを検出する検出手段とを備えており、この到達が検出されたとき皮剥ぎ筒の前進を停止することを特徴とするものである。
請求項7に記載した長葱処理機は、請求項6に記載した長葱処理機において、ワーク支持部材は、少なくとも長葱の軟白部を支持する軟白部支持部と長葱の緑葉を支持する緑葉支持部を有し、上記軟白部支持部は、皮剥ぎ筒で押されることにより撓むか叉は緑葉支持部側へ変位することを特徴とするものである。
請求項8に記載した長葱処理機は、請求項6または7に記載した長葱処理機において、皮剥ぎ筒は、皮剥ぎ筒移動手段によって移動される筒本体と、ノズル孔を備え上記筒本体に軸回りへ回転自在に内嵌めされたエアー噴出し筒とを備えており、このエアー噴出し筒を回転させる回転手段を設けたことを特徴とするものである。
請求項9に記載した長葱処理機は、請求項6から8のいずれかに記載した長葱処理機において、扉によって開閉される投下口を有する回収ボックスと該回収ボックスから延びた排気ダクトとを備えた回収機を設けると共に、一端が皮剥ぎ筒の内部空間に連続した回収ホースの他端を上記回収ボックス内に導入したことを特徴とするものである。
請求項10に記載した長葱処理機は、処理位置にある長葱に対してその長手方向で前進後退する移動ベースと、この移動ベースに全方位傾動自在に支持された揺動体と、該揺動体に取り付けられ長葱の軟白部を掴む開閉自在な曲り順応アームと、この曲り順応アームに 近い位置でこれの開閉方向と平行な姿勢で作動するように設けられたカッターとを備えており、移動ベースを移動させて開き状態の曲り順応アームの内側に当該長葱の軟白部を相対的に通した後曲り順応アームを閉じて該曲り順応アームに当該軟白部を掴ませ、この状態から更に移動ベースを移動させることで曲り順応アームを当該長葱の軟白部と茎部との境にあるくびれに係合させ、この状態でカッターを駆動して茎部をカットすることを特徴とするものである。
【0009】
請求項1に記載した長葱処理機は、前端口付近から内部後方へ向けて高圧エアーを噴射するノズル孔を備えた皮剥ぎ筒と、長葱を上記皮剥ぎ筒に対向した処理位置に置くためのワーク支持部材と、処理位置に置かれた長葱の緑葉を保持する開閉自在な葉部チャックと、前記皮剥ぎ筒を処理位置に置かれた長葱に対してその長手方向へ前進後退させる皮剥ぎ筒移動手段とを備えたことを特徴とするものである。
この長葱処理機によれば、長葱をその根が皮剥ぎ筒を向く向きで処理位置に置いて、この長葱に対して皮剥ぎ筒を前進させると当該長葱が相対的に皮剥ぎ筒に挿入されるので、その上皮がノズル孔から噴射する高圧エアーによって剥ぎ取られると共に、皮剥ぎ筒の前端口に生じる負圧吸引力によって下葉が皮剥ぎ筒内に吸い込まれて剥ぎ取られる。
また、請求項1に記載した長葱処理機は、処理位置に置かれる長葱の緑葉の左右両脇に下葉の有無を検出する下葉センサーを配置し、この下葉センサーが下葉無しの信号を出力したとき皮剥ぎ筒の前進を停止することを特徴とするものである。
この請求項1の発明によれば、皮剥ぎ筒の最大前進位置は、常に、当該長葱の下葉が剥ぎ取られたときの位置になり、この位置は、個々の長葱のサイズやワーク支持部材への長葱の乗せ方に応じてその都度自動的に規定されることになる。皮剥ぎ筒がこの位置に来たときは当然軟白部の上皮は剥ぎ取られている。
従って、請求項1の発明によれば、長葱に対して高圧エアーを作用させる位置を設定するために従来のこの種の処理機が必要としていた操作、即ち、個々の長葱ごとにスイッチを動かしたり制御値を入力するといった作業が全く不要になり、長葱に対して高圧エアーを作用させる位置を常に過不足の無い位置に自動的に規定することができる。
【0010】
従って、この発明によれば、軟白部の上皮と下葉の両方を高圧エアーの作用によって剥ぎ取ることができるので、手作業による下葉の剥ぎ取りを完全に不要ならしめることができる。しかも、この剥ぎ取りの大部分はいずれも皮剥ぎ筒によって長葱の軸回りだけに限定された空間内で実行され、一部皮剥ぎ筒の外で実行される下葉の吸引についても、空気流で見れば皮剥ぎ筒内での処理と同じであるから、高圧エアーは勿論、剥ぎ取った上皮や下葉、泥やゴミ、悪臭等を全て皮剥ぎ筒の任意の延長部で回収することができ、それらを作業場に拡散させないで済む。
【0011】
また、長葱に対する高圧エアーの吹き付けが皮剥ぎ筒という限定された空間内で行われるために、高圧エアーが長葱に作用する効率が非常に高くなり、それによって、上皮や下葉の剥ぎ取りが確実且つスムーズに実行されると共に、高圧エアーの供給量がかなり少なくて済む。このことは、エアーコンプレッサーの稼動コストが安く済むだけで無く、騒音の低減にも寄与する。
【0012】
葉部チャックは、緑葉のうち残すべき葉だけを保持させるためのものであり、この葉部チャックで保持させた以外の緑葉が下葉となって剥ぎ取られる。
ワーク支持部材は、処理位置に固定しておいてそれに長葱を手作業で乗せるようにしても良いが、チェーン等の無端走行体に一定間隔で多数取り付けたコンベア形にしておいて、1つのワーク支持部材が処理位置に来る度に当該コンベアを一旦停止させるようにしても良い。
【0013】
請求項2に記載した長葱処理機は、請求項1に記載した長葱処理機において、ワーク支持部材は、少なくとも長葱の軟白部を支持する軟白部支持部と長葱の緑葉を支持する緑葉支持部を有し、上記軟白部支持部は、皮剥ぎ筒で押されることにより撓むか叉は緑葉支持部側へ変位することを特徴とするものである。
本発明を実用化するに当たっては、ワーク支持部材に、長葱に対する処理が実行されていない状態では長葱を支持し続け処理中は少なくとも軟白部から離間して当該軟白部が皮剥ぎ筒の中に挿入され得るようにするという状態切換え機能が必要になるが、このワーク支持部材を請求項2のように構成すると、特別な制御手段を用いなくても、上記所要の状態切換を行わせることができる。
【0014】
この請求項2における軟白部支持部の形態としてはいろいろ考えられる。例えば、ゴム材料で板状に形成してこれを立壁状に設け、その上側縁等に軟白部を乗せることで支持させると共に皮剥ぎ筒が前進するときは該皮剥ぎ筒で押し倒される、という形態が考えられる。また、その軟白部支持部にバネで初期位置への戻り力を付勢しておき、皮剥ぎ筒が前進するとき該皮剥ぎ筒で押されて緑葉支持部側へ変位し、皮剥ぎ筒が後退するのに伴って初期位置に戻る、といった形態などが考えられる。
【0015】
請求項3に記載した長葱処理機は、請求項1叉は2に記載した長葱処理機において、皮剥ぎ筒は、皮剥ぎ筒移動手段によって移動される筒本体と、ノズル孔を備え上記筒本体に軸回りへ回転自在に内嵌めされたエアー噴出し筒とを備えており、このエアー噴出し筒を回転させる回転手段を設けたことを特徴とするものである。
このようにすると、高圧エアーを長葱の軸回り全体に満遍なく吹き付けることができると共に、その高圧エアーは長葱の軸回りを旋回しながら流れる螺旋流になり、皮剥ぎ筒の前端口に生じる負圧吸引力にも場所的ムラが生じないので、上皮や下葉の剥ぎ取りをよりスムーズに行わせることができる。
【0016】
請求項4に記載した長葱処理機は、請求項1から3のいずれかに記載した長葱処理機において、扉によって開閉される投下口を有する回収ボックスと該回収ボックスから延びた排気ダクトとを備えた回収機を設けると共に、一端が皮剥ぎ筒の内部空間に連続した回収ホースの他端を上記回収ボックス内に導入したことを特徴とするものである。
この請求項4の発明によれば、皮剥ぎ筒内に噴射した高圧エアーと、長葱から剥ぎ取った上皮や下葉、これらに付着していた泥やゴミ、悪臭等を作業場に拡散させないで全て回収機に回収でき、少なくとも高圧エアー及び臭気とその他の有形物とをここで分離することができる。この回収機に脱臭機能や消音機能を持たせることも非常に有意義である。
【0019】
請求項5に記載した長葱処理機は、請求項1から4のいずれかに記載した長葱処理機において、ワーク支持部材は、少なくとも長葱の軟白部を支持する軟白部支持部と長葱の緑葉を支持する緑葉支持部を有し、該緑葉支持部は、残すべき緑葉を下葉とは区分して支持する残し葉区分け部を有することを特徴とするものである。
【0020】
このようにすれば、残すべき緑葉と剥ぎ取るべき下葉とをより確実に区分できるので、剥ぎ取りに失敗が生じない。
残し葉区分け部の形態としては、例えば、左右2つの立ち壁を設けておいて、その立ち壁の内側に残すべき緑葉だけを収めるようにした形態などが考えられ、その緑葉の先端部を狙って葉部チャックが保持するように葉部チャックを配置しておけば良い。
【0021】
請求項6に記載した長葱処理機は、前端口付近から内部後方へ向けて高圧エアーを噴射するノズル孔を備えた皮剥ぎ筒と、長葱を上記皮剥ぎ筒に対向した処理位置に置くためのワーク支持部材と、処理位置に置かれた長葱の緑葉を保持する開閉自在な葉部チャックと、前記皮剥ぎ筒を処理位置に置かれた長葱に対してその長手方向へ前進後退させる皮剥ぎ筒移動手段とを備え、前記処理位置に置かれた長葱の緑葉の左右両脇位置を経由して皮剥ぎ筒側へ移動する左右2つの生え際押当て部材と、この生え際押当て部材が上記左右両脇位置から皮剥ぎ筒側へ向かう移動をバネ力で行わせるためのバネ部材と、このバネ部材のバネ力に抗して生え際押当て部材を上記左右両脇位置から上方又は後方へ外れた位置に戻すリセット手段と、皮剥ぎ筒の前端口が生え際押当て部材に近接した位置に到達したことを検出する検出手段とを備えており、この到達が検出されたとき皮剥ぎ筒の前進を停止することを特徴とするものである。
【0022】
この請求項6の発明は、長葱それぞれに異なる下葉の生え際位置を検出して、その生え際の直前位置まで皮剥ぎ筒を前進させるように制御することで、下葉の吸引をより確実に行わせるようにしたものである。即ち、生え際押当て部材は、少なくとも緑葉の左右両脇位置に来たところからはバネ部材のバネ力で皮剥ぎ筒側へ押されるので、その左右いずれかが当該長葱が持つ数枚の下葉のうち一番先の方に有る下葉の生え際に当ったところで停止し、この状態の生え際押当て部材に近接したところまで皮剥ぎ筒を前進させれば、当該長葱が持っていた全ての下葉が確実に皮剥ぎ筒に吸引されるからである。
【0023】
生え際押当て部材としては、例えば板状のものを左右2枚用いるだけでも良い。この生え際押当て部材の移動軌跡を案内する手段としては、ガイドレールやエアシリンダー等が適し、バネ部材としてはコイルバネなどを用いれば良い。
検出手段としては、光電式のものでも良いが、汚れ対策を考えると磁気式のものが適すると思われる。その場合は、センサー本体と被検出部材を、生え際押当て部材又はこれと一体的に移動する部材と皮剥ぎ筒に各別に取り付けておけば良い。
【0024】
請求項10に記載した長葱処理機は、処理位置にある長葱に対してその長手方向で前進後退する移動ベースと、この移動ベースに全方位傾動自在に支持された揺動体と、該揺動体に取り付けられ長葱の軟白部を掴む開閉自在な曲り順応アームと、この曲り順応アームに近い位置でこれの開閉方向と平行な姿勢で作動するように設けられたカッターとを備えており、移動ベースを移動させて開き状態の曲り順応アームの内側に当該長葱の軟白部を相対的に通した後曲り順応アームを閉じて該曲り順応アームに当該軟白部を掴ませ、この状態から更に移動ベースを移動させることで曲り順応アームを当該長葱の軟白部と茎部との境にあるくびれに係合させ、この状態でカッターを駆動して茎部をカットすることを特徴とするものである。
【0025】
この請求項10の発明は、軟白部上皮を剥がれた長葱にはその軟白部と茎部との境にくびれが現出していることを利用して茎部を理想的な向きでカットできるようにしたものである。
即ち、この長葱処理機において、曲り順応アームは全方位に対して傾動できる状態で支持されているので、この曲り順応アームが当該長葱の軟白部を掴んで滑って行くときやくびれに係合するときは、曲り順応アーム自体が軟白部やくびれに対して最も姿勢が安定する向き即ちその部分の軸方向と直交する向きに自動的に姿勢を合わせることになる。そして、カッターは曲り順応アームに近い位置でこれの開閉方向と平行な姿勢で作動するように設けられているため、カッターの向きも曲り順応アームが掴んだ部位の軸方向と直交する向きになる。従って、カッターによる茎部のカットは、長葱の個々の曲り具合に応じて、常に、当該茎部の軸方向と直交する向きで実行されるので、軟白部までカットしてしまったり、ひげ根を残してカットしてしまうといったカットミスが生じる余地は無い。
【0026】
請求項10の発明を具体化するに当って、全方位傾動機構としては例えば2軸直交形のものやジンバル機構などを用いれば良く、カッターは、例えば揺動体にエアシリンダなどを固定してそのピストンロッドに取り付ければ良い。この場合、カッターの姿勢を曲り順応アームの開閉方向と平行に保つための手段としては、ピストンロッドを軸周りへ回転不能にしておいたり、カッターの移動方向を案内するガイド部材を設けることなどが考えられる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態に係る長葱処理機1を図面に従って説明する。この長葱処理機1は、比較的小規模な作業場に適したもので、長葱に対する皮剥ぎと根切りを1本ごとに完結させて行くように構成したものである。
【0028】
長葱処理機1は、長葱2に対する皮剥ぎを行う皮剥ぎ筒31と、この皮剥ぎ筒31を移動させるためのリニアロボット25と、長葱2に対する根切りを行う根切りヘッド61と、これら皮剥ぎと根切りが実行される処理位置へ向けて長葱2を供給する供給コンベア3と、長葱2の下葉2d′の有無を検出する下葉センサー15L、15Rと、処理位置に来た長葱2の葉部をチャックする葉部チャック21と、皮剥ぎ筒31が剥ぎ取った皮等を回収する回収機110などで構成されている。根切りヘッド61は、皮剥ぎ筒31に揺動自在に支持されている。
【0029】
〔A.供給コンベア、長葱の供給等〕(図1、図2、図10、図11)
供給コンベア3(図1、図2参照)は、左右方向(図1における下方へ向かう方向を左側とし、同図における右方へ向かう方向を前側とする)へ延びる2列のチェーン4と、このチェーン4に一定の間隔で取り付けられたワーク載置部5を備えており、チェーン4は図示しない走行手段によって無端状に走行し、その走行は間欠的に行われる。
ワーク載置部5は、前後のチェーン4のリンクプレート間に掛け渡すように固定されたベースプレート6を備えており、このベースプレート6の上面には、前端寄り位置と中間部に軟白部支持板7、8が、後端部には緑葉支持板9がそれぞれ設けられている。
【0030】
軟白部支持板7、8はゴム製のもので、厚み方向が前後方向を向く姿勢で、その下部がベースプレート6に固定された取付金具に取り付けられている。従って、これら軟白部支持板7、8の上部は前後方向で強く押圧されたときは折れ曲がるように撓み(図10(B)参照)、その押圧が解除されたときは元の姿勢に戻る。前側の軟白部支持板7の上端部には長葱2の軟白部2cが稍余裕を有して納まる切欠き7aが形成されている。
緑葉支持板9は金属板で形成され、その上部は、水平な底板9aとその左右両端から立ち上がった残し葉区分け壁9bとから成っていて、前後方向から見た形が上に向かって開口したコ字形をしている。
前側の軟白部支持板7の切欠き7aの下縁と後側の軟白部支持板8の上縁と緑葉支持板9の底板9aは互いにほぼ同じ高さにある。
【0031】
供給コンベア3の後脇にはワーク位置決め板10が配置されている。このワーク位置決め板10は左右方向に長い板状をしており、ワーク載置部5に乗った長葱2と同じ高さに配置されている。
供給コンベア3に長葱2を乗せる作業は、このワーク位置決め板10に対向するポジションで次のように行う。即ち、図1、図2に示すように、長葱2の根2aをワーク位置決め板10に突き当てることで当該長葱2の前後方向における位置を規定しながら、軟白部2cを前側の軟白部支持板7の切欠き7aと後側の軟白部支持板8の上側縁に乗せると共に、葉部については残すべき緑葉2dだけを緑葉支持板9の底板9aに乗せ、落とすべき下葉2d′は緑葉支持板9の左右両脇に出しておく。
【0032】
長葱2はこのような形で1本づつワーク載置部5に乗せられ、供給コンベア3の走行によって移送される。
供給コンベア3の走行は間欠的に行われる。即ち、供給コンベア3は、1つのワーク載置部5が皮剥ぎ筒31の手前である処理位置に来たところで一旦停止し、ここで当該ワーク載置部5に乗っている長葱2に対する処理が終了したところで走行を再開し、後続のワーク載置部5が処理位置に来ると停止する、といった間欠的な方式で走行される。
処理位置に来た長葱2は、その根2bを皮剥ぎ筒31側に向けた状態で該皮剥ぎ筒31に対向する。
【0033】
〔B.下葉センサー〕(図1、図2、図10、図11)
処理位置には、左右2つの下葉センサー15L、15Rが配置されている。このセンサーには、発光ダイオードなどの光源を備えた投光部16とフォトトランジスタ等の光起電素子を備えた受光部17を有するギャップ型の光スイッチを使用しており、処理位置に来たワーク載置部5の緑葉支持板9の左右両脇に各別に配置されている。投光部16と受光部17は、それぞれ左右方向へ10センチメートル程度の長さを有し、これらの間を長葱2の葉部が通過できるだけのギャップを空けて投光部16と受光部17が上下方向で対向している。
この下葉センサー15L、15Rから延びたリード線は図示しない制御盤の制御回路に接続されている。
【0034】
長葱2が載置されたワーク載置部5が処理位置に来ると、当該長葱2の下葉2d′が左右の下葉センサー15L、15Rにおけるギャップに入る(図2、図10等参照)。この状態では、下葉センサー15L、15Rの少なくとも一部において受光が遮られるため、これらセンサーからOFF信号が出力する。この信号が「下葉有りの信号」になる。そしてこの状態から下葉2d′が全て剥ぎ取られると、下葉センサー15L、15Rにおいては受光が遮られることが無くなるため、これらセンサーからON信号が出力する。この信号が「下葉無しの信号」になる。
【0035】
〔C.葉部チャック〕(図1、図2、図10、図11)
葉部チャック21は、エアチャック型のチャックシリンダー22と、このチャックシリンダー22によって互いに上下方向で開閉される一対の葉部チャックアーム23を備えており、処理位置に来たワーク載置部5の直ぐ後ろに配置されている。葉部チャックアーム23は、その基端部がチャックシリンダー22のアクチュエータに固定されると共に、先端部に横長の板状をした挟みプレート24が取り付けられており、この挟みプレート24の互いに対向する面はウレタンゴムなどで形成されている。
【0036】
葉部チャックアーム23は、図2に示すように挟みプレート24どうしが互いに大きく離間した開き位置と、挟みプレート24どうしが接し合うように閉じたチャック位置との間で開閉され、ワーク載置部5が処理位置に来ていない状態では開き位置で待機する。
挟みプレート24どうしの中間位置は、ワーク載置部5に乗った長葱2と丁度同じ高さにあり、且つ、前後方向においては長葱2の緑葉2dの先端部と対応している。従って、長葱2が乗ったワーク載置部5が処理位置に来ると、当該長葱2の緑葉2dの先端近くの部位が2つの挟みプレート24の間に入る。この状態からチャックアーム23が閉じられて、挟みプレート24が緑葉2dをしっかり掴む。
長葱2に対する皮剥ぎと根切りが終了したときは、葉部チャックアーム23が開き位置へと移動され、次いで供給コンベア3が走行する。
【0037】
〔D.リニアロボット〕(図1)
リニアロボット25は、ACサーボモーター26によって回転されるボールネジ方式のロボット本体27と、図示しないコントローラーなどを備えていて、ロボット本体27が前後方向へ延びる向きで配置され、その走行体28に皮剥ぎ筒31が固定される。
【0038】
〔E.皮剥ぎ筒〕(図1〜図6、図10、図11)
皮剥ぎ筒31は、筒本体32と、この筒本体32の前端寄り位置に回転自在に内嵌めされたエアー噴出し筒45と、エアー通路を兼ねた軸受けブロック39や送風管37等から成る送風系と、エアー噴出し筒45を回転させるための回転手段などで構成されている。
【0039】
〔E−1.筒本体、送風系、回転手段〕
筒本体32は、前後方向に長い円筒形をしており、その内径は、長葱2の軟白部2cの標準的太さの2倍余りになっていて、その後端寄り位置にはベースブロック33(図1、図3参照)が固定されている。このベースブロック33は、比較的厚い金属板で縦長矩形に形成されており、その肉厚な下部に設けられている大きな孔33aに筒本体32が通された状態で、該筒本体32に締め付け固定されている。
筒本体32の後端部には蛇腹形の回収ホース38の一端部が連結されている。従って、この回収ホース38は筒本体32の内部空間に通じている。
【0040】
ベースブロック33の上部背面には、エアー噴出し筒45を回転させるためのギアドモーター34が取り付けられており、その出力軸はベースブロック33に設けられている孔を通して前方へ突出し、これにユニバーサルジョイント35が取り付けられている。
また、ベースブロック33の厚肉な下部における上端部にはエアー供給孔33b(図3参照)が形成されている。このエアー供給孔33bは、入口がベースブロック33の左側面に開口し、出口は左右に並ぶ2つに分岐してベースブロック33の前側面に開口しており、該入口には図示しないコンプレッサーから延びた高圧エアーホース36が接続され、左右の出口には2本の送風管37の一端が接続されている。
【0041】
軸受けブロック39(図4、図6等参照)は、やや左右方向に長い板状を為すと共に、その底面は筒本体32の外周面と同じ曲率に加工されており、この底面が筒本体32の外周面における前端近くの位置に上から座した状態で該筒本体32に固定されている。軸受けブロック39には、その中央部を前後方向へ貫通したベアリング取付孔39aと、その左右両脇に位置したエアー通路39bが設けられている。
ベアリング取付孔39aにはボールベアリングが取り付けられていて、このボールベアリングに回転軸40が支持されている。該回転軸40には、その前端部に平ギア形の駆動ギア41が取り付けられ、後端部にはユニバーサルジョイント42が取り付けられている。このユニバーサルジョイント42と前記ユニバーサルジョイント35とが連結シャフト43で連結されている。従って、ギアドモーター34が駆動すると駆動ギア41が回転する。
【0042】
エアー通路39bの出口は軸受けブロック39の底面に開口し、入口は軸受けブロック39の後ろ側面に開口しており、この入口に上記送風管37の他端が接続されている。
筒本体32の外周壁の前端寄り位置にはエアー流入口32a(図6参照)が形成されていて、軸受けブロック39のエアー通路39bの出口はこのエアー流入口32aに接合されている。
【0043】
〔E−2.エアー噴出し筒〕
エアー噴出し筒45は、前後方向へ延びる円筒形をしたベースボディ46と、従動ギア50と、噴射ヘッド53の3つの部材が一体的に結合された構造になっている(図10、図11においては、一体構造で示してある)。
ベースボディ46の外周面からは4つの円形フランジが張り出していて、このフランジどうしの間にシーリング材やニードルベアリング47が外嵌状に固定されると共に、隣接する2つのフランジの間の溝状をした空間がエアー流入部48になっている。このようなベースボディ46は、軸受け47によって回転自在となる状態で筒本体32の前端寄り位置に挿入されている。ベースボディ46の前端は筒本体32の前端と揃い、エアー流入部48には筒本体32のエアー流入口32aが臨む。
【0044】
従動ギア50はベースボディ46の内径と同じ内径を持つリング形をしており、その外周面に平ギア形の歯が形成され、ベースボディ46の前端面にこれと同軸に固定されている。この従動ギア50に上記駆動ギア41が上から噛合している。
【0045】
噴射ヘッド53は、2つのハーフを結合することで中空なリング形を為すように形成されており、従動ギア50の前端面にこれと同軸に固定されている。この噴射ヘッド53の外径は筒本体32の外径と同じであるが、内径はベースボディ46や従動ギア50の内径よりある程度小さい。従って、この噴射ヘッド53の背面壁54のうち軸心側ほぼ半部は従動ギア50の内周面から内フランジ様に張り出した形になる。このフランジ様に張り出した部分は扁平な円錐斜面になっていて、その周方向へ等間隔の位置に小さなノズル孔55が4つづつ形成されている。これらノズル孔55の軸線は、ベースボディ46の後端近くの軸線上で互いに交差する向きになっている。
【0046】
エアー噴出し筒45には、ベースボディ46のエアー流入部48から噴射ヘッド53の内部空間に通じたエアー流路56が設けられている。即ち、ベースボディ46の外周壁にはその前端からエアー流入部48に貫通したエアー流路が3つ周方向へ等間隔の位置に形成されており、従動ギア50と噴射ヘッド53の背面壁にも該エアー流路に対応した位置にそれぞれエアー流路が形成されていて、ベースボディ46と従動ギア50と噴射ヘッド53の相互結合は、それぞれのエアー流路どうしが互いに接続されるように位置合わせして行われる。
噴射ヘッド53の前端が皮剥ぎ筒31の前端口57になる。
【0047】
しかして、エアー噴出し筒45は、その噴射ヘッド53が筒本体32の前端から突出するように位置した状態で該筒本体32に回転自在に挿入されており、ギアドモーター34が駆動することで回転され、高圧エアーホース36から供給されて来る高圧エアーは、軸受けブロック39のエアー通路39b―エアー流入部48―エアー流路56―噴射ヘッド53へと流れて、ノズル孔55から後方へ向かって噴射する。この高圧エアーの噴射は螺旋流となる。
そして、高圧エアーの噴射は皮剥ぎ筒31の前端口57近くで行われるので、この高圧エアーの噴射によって、皮剥ぎ筒31の前端口に負圧吸引力が生じる。
【0048】
以上のように構成された皮剥ぎ筒31は、筒本体32に取り付けられた前記ベースブロック33がリニアロボット25の走行体28に固定されることで該リニアロボット25に支持される(図1参照)。従って、皮剥ぎ筒31はリニアロボット25が駆動することで前後方向へ移動され、初期状態では図1に示すホーム位置で待機する。
供給コンベア3で処理位置に運ばれて来た長葱2は、待機位置にある皮剥ぎ筒31にその軸心とほぼ同じ高さで前側から対向し(図1参照)、その根2bが皮剥ぎ筒31の前端口に近接する(図4参照)。このように近接する位置は、前記ワーク位置決め板10によって規定される。
しかして、皮剥ぎ筒31は、処理位置に置かれた長葱2に対して前進後退され、前進することによって、皮剥ぎ筒31の中に当該長葱2が相対的に挿入される(図10(B)参照)。
【0049】
〔F.根切りヘッド〕(図1、図3、図4、図7〜図11)
根切りヘッド61は、皮剥ぎ筒31に支持されたクラッチ機構63と、これに取り付けられた全方位傾動機構71と、該全方位傾動機構71に支持された揺動体77と、この揺動体77に取り付けられた曲り順応アーム機構85及びカッター機構94と、引掛かり検出センサー101等で構成されている。
【0050】
〔F−1.クラッチ機構〕
64はクラッチ機構63の機構ベースを示す。該機構ベース64は側方から見てL字形をしており、その水平部が前記した軸受けブロック39の上面に固定されている。この機構ベース64の垂直壁の左右両端寄り位置には孔64aが形成されていて、この孔64aに、前後方向へ互いに平行に延びる2つのリニア軸受け65の前端部が固定的に通されている。このリニア軸受け65には、円柱状をした2本の可動軸66が各別に挿通されている。該可動軸66は、リニア軸受け65から前方へ突出した位置にストッパーリング66aが取り付けられると共に、その後端面にバネ受け板67が掛け渡し状に取り付けられている。そして、可動軸66のうちリニア軸受け65から後ろへ突出した部分にはコイルバネ68が外嵌され、このコイルバネ68は、リニア軸受け65の後端面とバネ受け板67との間で適度に圧縮されている。
【0051】
従って、可動軸66は、コイルバネ68の弾発力を上回る力で前方へ押圧されていない状態では、ストッパリング66aがリニア軸受け65に前方から当接した一体化位置に保持され、この状態で可動軸66が皮剥ぎ筒31と一体的に移動する。
【0052】
〔F−2.全方位傾動機構〕
全方位傾動機構71は、クラッチ機構63の可動軸66に固定されたステー73と、このステー73に前後方向へ回動自在に支持された揺動体支持枠75と、この揺動体支持枠75に取り付けられたボールベアリング76と、このボールベアリング76に支持された揺動体77等で構成されている。
ステー73は、上から見て前方に開口したコ字形を為す上部73aと、この上部73aの左右両側部の前端から下へ延びた側部73bとで構成されており、上部73aが前記2本の可動軸66の前端に掛け渡すように固定されている。側部73bの下端部には左右方向へ延びる横軸74が取り付けられている。
【0053】
揺動体支持枠75は、前後方向から見て門形を為すように形成されており、ステー73の両側部73bの間に収まった状態で、その左右両下端部が横軸74に回動自在に支持されている。また、この揺動体支持枠75の上端部の中間部は円板形に形成されていて、この部分に大きな孔75aが形成され、この孔75aにボールベアリング76が装着されている。このボールベアリング76の内輪に厚い円板形をした揺動体77が該ボールベアリング76の軸と同軸に支持されている。従って、揺動体77は、ボールベアリング76に対して回転することで垂直軸の軸回りへ向きを変更し得ると共に、揺動体支持枠75が横軸74の軸回りへ回動するのに伴って前後方向へも向きを変更し得るので、全方位傾動自在な状態で支持されている。揺動体77の中心部には比較的大きな孔77a(図4、図9参照)が形成されている。
【0054】
機構ベース64の垂直壁上面にはバネ掛けピン79が立設され、揺動体支持枠75の上面にも別のバネ掛けピン80が立設されており、これらバネ掛けピン79と80との間に引っ張りバネ81が掛け渡されている。
全方位傾動機構71は、この引っ張りバネ81による後方への引っ張りと、曲り順応アーム機構85やカッター機構94等との重量バランスと、後述する各種シリンダーに接続された多数のエアーホースによる弾性的支持等によって、揺動範囲を適度に制限され、皮剥ぎ筒31が停止している状態では図7に示すほぼ垂直な姿勢に保たれる。
【0055】
〔F−3.曲り順応アーム機構〕
86は曲り順応アーム機構85の機構ベースを示す。この機構ベース86は、その主部が横長の矩形ブロック状をしており、ここに前後方向へ延びる左右2つの取付孔86aが形成され、上側へ突出した取付部が揺動体77に下から固定されている。取付孔86aにはボールベアリングが装着されていて、このボールベアリングにアーム回転軸87が挿通されている。
このアーム回転軸87のうち機構ベース86から前側へ突出した部分には被制御腕88のボス部が固定されると共に、該被制御腕88の前側にスパーギア89が取り付けられている。左右のスパーギア89は互いに噛合している。従って、2つのアーム回転軸87は常に同期して互いに反対方向へ回転される。右側の被制御腕88には長孔88aが形成されている。
【0056】
また、アーム回転軸87の後端部にはそれぞれアームベース91の基端部が固定されている。このアームベース91は比較的厚い金属板で形成され、前方から見て、先端側半部が互いに外側へ膨らんだ弧を描くように屈曲しており、この屈曲した部分の背面に曲り順応アーム93が固定されている。
曲り順応アーム93は比較的薄い金属板で形成されると共に、前方から見て、互いに左右対称の概ね三日月形をしており、左側の曲り順応アーム93の右側縁はほぼ「く」の字形に屈曲した係合縁93aになっていて、右側の曲り順応アーム93の左側縁は左側の曲り順応アーム93の係合縁93aと左右対称の形をした係合縁93aになっている。
左右の曲り順応アーム93は、鋏の2枚の刃を為すように、前後で位置がずれている。
【0057】
曲り順応アーム93と被制御腕88との位相関係は次のようになっている。図8に実線で示すように、左右の被制御腕88が互いに反対側へほぼ水平に延びた姿勢になっている状態において、左右の曲り順応アーム93はその係合縁93aどうし互いに長葱2の軟白部2cの横断面より2倍程度大きい間隔を開けた位置に来ている。このときの曲り順応アーム93の位置が待機位置である。
【0058】
機構ベース86の主部の上面には横長のシリンダ取付板95が固定されており、このシリンダ取付板95の両端部に2つのアーム駆動シリンダ96、97が下向き姿勢で取り付けられていて、そのピストンロッド96a、97aはシリンダ取付板95に形成された孔を通して下へ突出している。
これら2つのアーム駆動シリンダ96、97のうち左側のもの96は曲り順応アーム93を閉じる方向へ駆動するチャック用のもので、右側のアーム駆動シリンダ97は曲り順応アーム93を開く方向へ駆動する開放用のものである。開放用のアーム駆動シリンダ97のピストンロッド97aは右側の被制御腕88の長孔88aを通されると共に、その長孔88aより下の位置に引上げフランジ97bが取り付けられている。
【0059】
2つのアーム駆動シリンダ96、97はほぼ同時に同じ方向へ駆動し、それによって曲り順応アーム93を開閉する。即ち、このアーム駆動シリンダ96、97がロッド引込み方向へ駆動している状態では、引上げフランジ97bによって右側の被制御腕88が水平姿勢に保持され、これに伴って左側の被制御腕88も水平姿勢に保持されるので、曲り順応アーム93が前記待機位置に保持される。そしてこの状態から、開放用のアーム駆動シリンダ97がロッド突出方向へ駆動して引上げフランジ97bを下へ逃がし、それに僅か遅れてチャック用のアーム駆動シリンダ96がロッド突出方向へ駆動すると、被制御腕88が互いに閉じる方向へ回動されるので、それに伴って曲り応動アーム93が図8に二点鎖線で示すように互いに閉じる方向へ回動する。
【0060】
〔F−4.カッター機構〕
前記した揺動体77の上面にはカッターシリンダー98が下向き姿勢で取り付けられており、そのピストンロッド98aの先端部は揺動体77の中心孔77aを通して下へ突出し、このピストンロッド98aにカッター99が取り付けられている。また、揺動体77の下面には中心孔77aの左右両脇から下へ向かって互いに平行に延びるカッターガイド100(図4、図7等参照)が取り付けられている。
【0061】
カッター99は、前記皮剥ぎ筒31の前端口57の径より多少大きい左右幅を有した縦長のプレート状を為すと共にその下端が斜めに傾斜した刃先99aになっており、その左右両側部はカッターガイド100に重なっていて、それにより、カッター99の姿勢が曲り順応アーム93の開閉方向と平行な姿勢に保持される。
従って、このカッター99は、カッターシリンダー98によって上下方向へ移動され、その移動は、図4を見て分かるように、曲り順応アーム93に後ろから近接した位置で行われる。
【0062】
図4に示すカッター99の位置は、カッターシリンダー98がロッド引込み方向へ駆動しているときの待機位置であり、この状態では、カッター99が、処理位置に来た長葱2に上から臨むように位置する。そして、カッターシリンダー98がロッド突出方向へ駆動すると、カッター99は、図11(D)に示すように、刃先99aが皮剥ぎ筒31の底頂部と同じ高さ辺りに来るカット位置へと突き出される。
【0063】
〔F−5.引掛かり検出センサー〕
クラッチ機構63の機構ベース64における垂直壁の上端面にはセンサー取付板102の一端部が固定され、該センサー取付板102の後端部に引掛かり検出センサー101が取り付けられている。このセンサーには磁気型近接スイッチの本体部が用いられていて、そのコンタクト面が下を向く向きで取り付けられている。
また、クラッチ機構63のバネ受け板67には被検出板103が取り付けられている。この被検出板103は鉄などの磁性材料で形成されていて、引掛かり検出センサー101のコンタクト面より僅かに低いレベルに位置している。
【0064】
可動軸66が一体化位置に来ている状態において、被検出板103の前端は、引掛かり検出センサー101の下面中央部に対向する位置より多少後ろに位置しており、この状態では該引掛かり検出センサー101が「OFF信号」を出力する。この状態から、可動軸66が機構ベース64に対して相対的に前進すると、被検出板103が引掛かり検出センサー101の下面中央部に対向する位置に来るので、それによって該引掛かり検出センサー101が「ON信号」を出力する。
引掛かり検出センサー101が「ON信号」を出力すると、この信号をトリガーとして前記カッターシリンダー98がロッド突出方向へ駆動し、それによりカッター99をカット位置へと突き出す。
【0065】
〔G.回収機〕(図1、図12)
回収機110は、箱形の回収ボックス111と、扉112と、扉開閉シリンダ115と、排気ダクト119などで構成されている。
回収ボックス111の底面は、縦断面で見てV字形を為すように屈曲しており、その半部が底壁111aで、別の半部が投下口111bになっていて、この投下口111bが扉112で開閉される。回収ボックス111の一側壁には支持片113が上下2個取り付けられていて、下側の支持片113に、側方視ほぼT字形をしたブラケット114の短い腕の一端部が回動自在に連結されている。
【0066】
扉開閉シリンダ115にはクレピス型のエアシリンダーを使用しており、そのフック115aが上側の支持片113に支持され、そのピストンロッド115bの先端部がブラケット114の短い腕の他端部に回動自在に連結されている。そして、ブラケット114の長い腕の先端部が扉112の中央部に回動自在に連結されている。
扉開閉シリンダ115がロッド突出方向へ駆動している状態では扉112が図12に実線で示すように投下口111bを閉じた位置に保持され、扉開閉シリンダ115がロッド引込み方向へ駆動することで扉112が同図に二点鎖線で示すように投下口111bを開く。
【0067】
回収ボックス111の内部は金網117によって上下にほぼ2分されており、下半分が実質的な回収空間になっている。回収ボックス111の天壁には排気口118が設けられていて、この排気口118に排気ダクト119が接続され、該排気ダクト119の先端は屋外に延びている。
回収ボックス111の天壁にはホース通し孔120が形成されており、皮剥ぎ筒31から延びた前記回収ホース38の先端部は、このホース通し孔120を通して回収ボックス111内に導入され、その先端は金網117より下の空間まで延びている。
従って、皮剥ぎ筒31によって長葱2から剥ぎ取られた上皮は、回収ホース38を風送されて回収ボックス111の回収空間に落下され、送風は金網117を通って排気ダクト119に流れて行く。
【0068】
回収ボックス111の底面の下方には搬出コンベア123の一端部が位置している。従って、回収ボックス111に回収された皮葉等は、扉112が開くことで搬出コンベア123上に落ち、この搬出コンベア123によって所定の処分場所へ移送されて行く。
尚、この回収ボックス111の壁には消音材が用いられていて、皮剥ぎ筒31内に噴出した高圧エアーの音をここで減衰してできるだけ騒音を発生しないようにしている。
【0069】
長葱処理機1は以上のように構成されており、前記したリニアロボット25のACサーボモーターや、ギアドモーター34、前記した各種シリンダー22、96、97、98に供給する作動エアーを制御する制御弁などに対する動作命令は、前記した下葉センサー15L、15R、引掛かり検出センサー101等からの出力信号や予め設定されている制御手順等に従って、図示しない制御回路が実行する。
【0070】
〔H.動作〕(図10、図11)
次に、長葱処理機1による皮剥ぎと根切りの動作を説明する。
〔H−1.長葱の供給と緑葉のチャック〕(図10(A))
前記したように、供給コンベア3のワーク載置部5が処理位置に来ると、これに乗っている長葱2がホーム位置で待機している皮剥ぎ筒31に前方から近接して対向すると共に、その長葱2の下葉2d′が下葉センサー15L、15Rの各ギャップに入る。これによって該下葉センサー15L、15Rから「下葉有りの信号」が出力する。この状態が図10(A)に示す状態である。
尚、下葉2d′が左右いずれか一方だけである場合であっても、下葉センサー15L、15Rの一方からは「下葉有りの信号」が出力する。
【0071】
この信号が出力すると、葉部チャック21のチャックシリンダー22が閉じ方向へ駆動されて葉部チャックアーム23が当該長葱2の残すべき緑葉2d、すなわち緑葉支持板9の左右の残し葉区分け壁9bの間を通されている緑葉2dだけを掴む。
【0072】
〔H−2.皮剥ぎ〕(図10(B))
この葉部チャック21が閉じると、リニアロボット25の走行体28が前方へ走行して、皮剥ぎ筒31を根切りヘッド61と共に前進させる。このとき、ワーク載置部5の軟白部支持板7、8は噴射ヘッド53によって押されて図10(B)に示すように撓まされるので、皮剥ぎ筒31の移動を邪魔することは無い。
【0073】
皮剥ぎ筒31が前進するのとほぼ同時に、ギアドモーター34が駆動してエアー噴出し筒45を回転させると共に、高圧エアーホース36から送風管37に高圧エアーが供給される。従って、皮剥ぎ筒31は、回転するノズル孔55から皮剥ぎ筒31内にほぼ後方へ向かって高圧エアーを噴射しながら前進し、この前進によって当該長葱2が図10(B)に示すように皮剥ぎ筒31の中に相対的に挿入されて行き、この挿入された部分の周囲全体に満遍なく高圧エアーが吹き付けられる。これによって、長葱2の軟白部2cの上皮が剥ぎ取られて行くと共に、皮剥ぎ筒31の前端口57が下葉2d′に近づくと該前端口57に生じている負圧吸引作用によって当該下葉2d′が皮剥ぎ筒31内に吸い込まれるので、この下葉2d′も同図に示すように剥ぎ取られて行く。
【0074】
皮剥ぎ筒31の前進は、当該長葱2の下葉2d′が全て剥ぎ取られたところで停止する。即ち、下葉2d′が全て剥ぎ取られるまでは下葉センサー15L、15Rの少なくとも一方から「下葉有りの信号」が出力し続けるが、下葉2d′が全て剥ぎ取られると下葉センサー15L、15Rからはいずれも「下葉無しの信号」が出力するので、それによって下葉2d′が全て剥ぎ取られたことが検出されるからである。
【0075】
尚、皮剥ぎ筒31が前進するとき、根切りヘッド61の全方位傾動機構71の揺動部と曲り順応アーム機構85及びカッター機構94は皮剥ぎ筒31の動きに対する相対的な慣性で揺動するが、曲り順応アーム93は前記したように大きく開いた待機位置に保持されているため、上皮や下葉2d′の剥ぎ取りを邪魔することは無い。
【0076】
〔H−2.根切り〕(図11(C)、図11(D))
次いで、リニアロボット25に後退命令が出力され、それによって皮剥ぎ筒31が後退する。この後退が開始した後所定のタイミングでアーム駆動シリンダ96、97がロッド突出方向へ駆動され、それにより、曲り順応アーム93が閉じて当該長葱2の軟白部2cを掴む。このときのアーム駆動シリンダ96に対する駆動圧力は1Kg程度に制御され、それによって、曲り順応アーム93は軟白部2cをこれが相対的に滑ることができる程度に軽く掴む。
従って、この状態からは、曲り順応アーム93は当該軟白部2cの曲がり具合に応じて向きを合わせながら移動して行くので、揺動体77を介して曲り順応アーム93と一体的に向きが変更するカッター99も当該軟白部2cの曲がり具合に応じて向きを変更して行く。
【0077】
そして、曲り順応アーム93が当該長葱2の茎部2aと軟白部2cとの境にあるくびれ2eに差し掛かると、図11(C)に示すように、曲り順応アーム93が当該くびれ2eを掴んでそこに引っ掛かる。この状態になると、根切りヘッド61の大部分が後方への移動を阻止されるので、ここからは根切りヘッド61の大部分をその位置に残したまま皮剥ぎ筒31と機構ベース64、引掛かり検出センサー101等が後退する。これにより、前記被検出板103が引掛かり検出センサー101に対して相対的に前進するので、該引掛かり検出センサーからON信号が出力される。
【0078】
このON信号に従い、アーム駆動シリンダ96の駆動圧力が5Kg程度に高められて曲り順応アーム93に当該くびれ2eをしっかりチャックさせる。この状態において、カッター99は、長葱2の茎部2aのほぼ中間位置又はそれより多少根2b側に寄った部位に上から対向し、その向きは、茎部2aの軸方向と直交する向きになる。この直後にカッターシリンダ98がロッド突出方向へ駆動されてカッター99をカット位置へと突き出す(図11(D)参照)。これにより、当該茎部2aがその中間部辺りでカットされ、カットされた部分は皮剥ぎ筒31の前端口57に生じている負圧吸引作用によって皮剥ぎ筒31内に吸引される。
【0079】
次いで、カッター99と曲り順応アーム93がそれぞれの待機位置に戻され、皮剥ぎ筒31がホーム位置に戻され、可動軸66が一体化位置に戻る。
以上のようにして長葱2に対する軟白部2cの上皮及び下葉2d′の剥ぎ取りと茎部2aのカットという一連の処理が終了する。この一連の処理が終了すると、供給コンベア3が走行して後続のワーク載置部5を処理位置へと移動し、当該ワーク載置部5に乗っている長葱2に対する処理が行われる。
長葱2から剥ぎ取られた上皮や下葉2d′と、カットされた茎部2a、これらに付着していた泥やゴミなどは、高圧エアーと共に回収機110に回収される。
【0080】
〔I.下葉位置検出機構〕(図13〜図15)
以上の実施の形態では、皮剥ぎ筒31の前進停止位置を制御するための検出手段として、下葉2d′の有無を検出する下葉センサー15L、15Rを用いたが、この下葉センサー15L、15Rに代わる下葉位置検出機構131を図13から図15に示す。
この機構131は、長葱それぞれに異なる下葉2d′の生え際位置を検出するようにしたものであり、その生え際の直前位置まで皮剥ぎ筒31を前進させるように制御することで、下葉2d′の吸引をより確実に行わせることができるようにしている。
【0081】
〔I−1.構造〕
処理位置のほぼ上方には、前後方向へ延びるガイドベース132が図示しない架構に支持されて配置されており、このガイドベース132の左側面に、互いに平行に前後方向へ延びる上下2本のガイドレール133が固定され、このガイドレール133に沿って移動するスライダーに横長な厚い板状をしたスライドベース135が取り付けられている。このスライドベース135には、前後方向へ延びるロッド通し孔135aが形成されると共に、上面にはフラッパー昇降シリンダ136が下向き姿勢で取り付けられており、そのピストンロッド136aはスライドベース135に設けられた図示しない縦孔を通して下へ突出している。
【0082】
このピストンロッド136aの下端には水平なフラッパー取付け板137の中央部が固定され、該フラッパー取付け板137に、生え際押当て部材としてのフラッパー138が左右2枚、下垂状に取り付けられている。このフラッパー138は、プラスチックなどによって縦長の比較的薄い板状を為すように形成され、左右方向で互いに平行に対向する向きで設けられ、その間隔は、前記緑葉支持板9の左右幅より多少広くなっている。
従って、フラッパー138は、フラッパー昇降シリンダ136が駆動することで昇降される。フラッパー138は、フラッパー昇降シリンダ136がロッド引込み方向へ駆動している状態では、図13に示し、また図14には実線で示すように、処理位置に来た長葱2よりある程度高い上昇位置で待機し、フラッパー昇降シリンダ136がロッド突出方向へ駆動すると、図14に二点鎖線で示すようにその下端部が処理位置に来ている長葱2の左右両脇に位置する下降位置へと落とされる。
【0083】
ガイドレール133の前端部左脇にはリセットシリンダー140が前方を向いた姿勢で設けられており、そのピストンロッド140aはスライドベース135に設けられているロッド通し孔135aを摺動自在に挿通され、先端部には戻しフランジ141が取り付けられている。このピストンロッド140aには、シリンダケース140bとスライドベース135との間で適度に圧縮されたコイルバネ143が外嵌されている。従って、スライドベース135は、コイルバネ143の弾発力によって常時後方への移動力が付勢されており、リセットシリンダー140がロッド引込み方向へ駆動したときは、戻しフランジ141によって前方へ引かれることで図13及び図14に示す待機位置に保持される。スライドベース135が待機位置に来ている状態では、左右2枚のフラッパー138は緑葉支持板9の左右両脇に上から各別に臨むように位置する。
【0084】
皮剥ぎ筒31(図13から図15では、筒本体32の外形のみ示してある)の外周面前端部からは、多少前側へ屈曲した形のブラケット145が立ち上がっており、このブラケット145の上端部に、検出手段としての近接スイッチ146がそのコンタクト面を右方に向けた姿勢で取り付けられている。
一方、前記スライドベース135の左側面からは磁性材料で形成された被検出板147が前方へ突出している。前後方向から見て、近接スイッチ146のコンタクト面と被検出板147は同じ高さで互いに近接している。
【0085】
〔I−2.動作〕
初期状態において、スライドベース135は待機位置に保持され、フラッパー138は上昇位置に来ている。
この状態から、ワーク載置板5が処理位置に来ると、その長葱2の緑葉2dを葉部チャック21がチャックし、次いで、フラッパー138が当該長葱2の緑葉2dの左右両脇位置を経由してそこから皮剥ぎ筒31側へ向かって水平に移動する。即ち、葉部チャック21がチャック動作を行うと、フラッパー昇降シリンダー136がロッド突出方向へ駆動し、これにより、左右のフラッパー138の下端部が、図14に二点鎖線で示すように、緑葉支持板9の左右両脇に来て、当該ワーク載置板5に乗っている長葱2の下葉2d′と緑葉2dとの間に位置する。
【0086】
ここで、リセットシリンダー140がロッド突出方向へ駆動してピストンロッド140aを最大限突出させる(図15参照)。これにより、それまで待機位置に止められていたスライドベース135がコイルバネの143の弾発力によって後方へ押し出されるので、フラッパー138の下端部が、図15に示すように、下葉2d′の生え際に当たる。この場合の生え際は、当該長葱2が持っている数枚の下葉2d′のうち一番先の方に有る下葉2d′の生え際であり、その生え際に左又は右のフラッパー138が当る。例えば、図面に示す長葱2の場合は、3枚の下葉2d′が根2b側から左、右、左の順で延びているので、この場合は、左の先側の下葉2d′の生え際に左のフラッパー138が当る。
【0087】
コイルバネ143の弾発力は、フラッパー138が下葉2d′の生え際に当たることでスライドベース135をそれ以上移動させない程度の強さに設定されている。従って、フラッパー138及びスライドベース135は、当該長葱2が持っている一番先の下葉2d′の生え際にフラッパー138が当ったところで、動きを止められる。
【0088】
皮剥ぎ筒31はこの状態から前進する。即ち、制御回路は、リセットシリンダー140をロッド突出方向へ駆動させるための指令を出力した後所定のタイミングで前記リニアロボット25に前進信号を出力するように組まれている。
皮剥ぎ筒31の前進に伴なう動作は前記したものと同様であり、エアー噴出し筒45が回転しながら高圧エアーを噴射し、それによって、長葱2から軟白部上皮を剥ぎ取ると共に、下葉2d′を吸引する。
そして、皮剥ぎ筒31の前端口57が図15に二点鎖線で示すように、一番先にある下葉2d′の生え際近くの位置、換言すればフラッパー138に接近した位置まで来るのと同時に、これに取り付けられている近接スイッチ146が前記被検出板147に対向する。皮剥ぎ筒31上での近接スイッチ146の位置と、スライドベース135上での被検出板147の取付け位置は、これら両者が上記したタイミングで対向するように設定されている。
【0089】
近接スイッチ146が被検出板147に対向することにより、該近接スイッチ146からON信号が出力し、このON信号の出力によって皮剥ぎ筒31の前進が停止する。即ち、皮剥ぎ筒31が遅くとも一番先の方にある下葉2d′の生え際近くの位置に来るまでには、当該長葱2が持っていた全ての下葉2d′は確実に皮剥ぎ筒31内に吸引されてしまうからである。
近接スイッチ146から出力されるON信号をトリガーとして、リセットシリンダー140がロッド引込み方向へ駆動されてスライドベース135が待機位置に戻されると共に、フラッパー昇降シリンダ136もロッド引込み方向へ駆動されてフラッパー138を上昇位置に引き上げて、長葱2の移送経路から退避させる。
【0090】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の具体的構成がこの実施の形態に限定されるものでは無く、本発明の要旨から外れない範囲での設計変更等があっても本発明に含まれる。
特に、実施の形態においては、長葱に対する皮剥ぎと根切りを長葱1本ごとに完結して行くように構成したが、皮剥ぎの工程と根切りの工程を分けて行うようにしても良い。例えば実施の形態に示した構造のものを使用する場合は、皮剥ぎ筒と根切りヘッドを分離し、根切りヘッドはリニアロボットなどで移動される移動ベースに支持させ、この根切りヘッドと皮剥ぎ筒を供給コンベアの脇に互いに並列に配置しておいて、皮剥ぎと根切りをそれぞれ独立して行うようにしても良い。この場合、皮剥ぎ筒と根切りヘッドをそれぞれ複数設けておいてそれらを同時に駆動させるようにすると、その数の長葱を一度に処理できるので、処理能率が向上する。
【0091】
また、実施の形態においては、長葱の軟白部を掴む曲り順応アームが回動式で開閉するようにしたが、この曲り順応アームの開閉は、長葱の軸と直交する直線方向で行われる方式としても良く、そのようにすれば、長葱を掴む動作をより安定に行わせることができる。
【0092】
【発明の効果】
以上のように、請求項1の発明によれば、軟白部の上皮と下葉の両方を高圧エアーの作用によって剥ぎ取ることができるので、手作業による下葉の剥ぎ取りを完全に不要ならしめることができる。しかも、高圧エアーは勿論、剥ぎ取った上皮や下葉、泥やゴミ、悪臭等を全て皮剥ぎ筒の任意の延長部で回収することができ、それらを作業場に拡散させないで済む。そして、高圧エアーが長葱に作用する効率が非常に高くなり、それによって、上皮や下葉の剥ぎ取りが確実且つスムーズに実行されると共に、高圧エアーの供給量がかなり少なくて済む。このことは、エアーコンプレッサーの稼動コストが安く済むだけで無く、騒音の低減にも寄与する。
また、請求項1の発明によれば、長葱に対して高圧エアーを作用させる位置を設定するために従来のこの種の処理機が必要としていた操作、即ち、個々の長葱ごとにスイッチを動かしたり制御値を入力するといった作業が全く不要になり、長葱に対して高圧エアーを作用させる位置を常に過不足の無い位置に規定することができる。
【0093】
請求項2の発明によれば、特別な制御手段を用いなくても、長葱に対する処理が実行されていない状態では長葱を支持し続け処理中は少なくとも軟白部から離間して当該軟白部が皮剥ぎ筒の中に挿入され得るようにするという状態切換えを行わせることができる。
【0094】
請求項3の発明によれば、高圧エアーを長葱の軸回り全体に満遍なく吹き付けることができると共に、その高圧エアーは長葱の軸回りを旋回しながら流れる螺旋流になり、皮剥ぎ筒の前端口に生じる負圧吸引力にも場所的ムラが生じないので、上皮や下葉の剥ぎ取りをよりスムーズに行わせることができる。
【0095】
請求項4の発明によれば、皮剥ぎ筒内に噴射した高圧エアーと、長葱から剥ぎ取った上皮や下葉、これらに付着していた泥やゴミ、悪臭等を作業場に拡散させないで全て回収機に回収でき、少なくとも高圧エアー及び臭気とその他の有形物とをここで分離することができる。
尚、実施の形態では、この回収機に脱臭機能や騒音減衰機能を持たせたが、このようにすると、高圧エアーから悪臭を除去したり、高圧エアーの騒音を低減させることもできる。
【0096】
特に、請求項5の発明によれば、残すべき葉と剥ぎ取るべき下葉とをより確実に区分できるので、剥ぎ取りに失敗が生じない。
【0097】
請求項6の発明は、長葱それぞれに異なる下葉の生え際位置を検出して、その生え際の直前位置まで皮剥ぎ筒を前進させるようにしたので、当該長葱が持っている全ての下葉を確実に皮剥ぎ筒に吸引させることができる。
【0098】
請求項10の発明によれば、カッターによる茎部のカットは、長葱の個々の曲り具合に応じて、常に、当該茎部の軸方向と丁度直交する向きで実行されるので、軟白部までカットしてしまったり、ひげ根を残してカットしてしまうといったカットミスが生じる余地は無い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る長葱処理機の全体平面図である。
【図2】図1に示す長葱処理機の供給コンベアとその脇に配置された葉部チャック等を拡大した要部斜視図である。
【図3】図1に示す長葱処理機の皮剥ぎ筒とこれに支持された根切りヘッド等を拡大した斜視図である。
【図4】図3のA−A線に沿って切断した拡大断面図である。
【図5】図1に示す長葱処理機における皮剥ぎ筒の噴射ヘッドを拡大した斜視図である。
【図6】図4のB−B線に沿って切断した拡大断面図である。
【図7】図1に示す長葱処理機における根切りヘッドのクラッチ機構と全方位傾動機構等を一部分解して示す拡大斜視図である。
【図8】図1に示す長葱処理機における根切りヘッドの曲り順応アーム機構を拡大した正面図である。
【図9】図1に示す長葱処理機における根切りヘッドの曲り順応アーム機構を分解した拡大斜視図である。
【図10】図1に示す長葱処理機による皮剥ぎから根切りまでの動作の前段を(A)から(B)へ順を追って示す要部概略断面図である。
【図11】図10の(B)に続く動作を(C)から(D)へ順を追って示す要部概略断面図である。
【図12】図1に示す長葱処理機における回収機を拡大した垂直断面図である。
【図13】図1に示す長葱処理機における下葉センサーに代わる下葉位置検出機構の一例を示す斜視図である。
【図14】図13の下葉位置検出機構による動作を説明するための側面図である。
【図15】図13の下葉位置検出機構による動作のうち、図14に示す状態から先の動作を説明するための側面図である。
【符号の説明】
1…長葱処理機 2…長葱 2a…茎部 2b…根 2c…軟白部
2d…緑葉 2d′…下葉 2e…くびれ
5…ワーク支持部材 7…軟白部支持部 8…軟白部支持部
9…緑葉支持部 9b…残し葉区分け部 15L…下葉センサー
15R…下葉センサー 21…葉部チャック 25…皮剥ぎ筒移動手段
31…皮剥ぎ筒(移動ベース) 32…筒本体
34、35、41、42、43、50…回転手段 38…回収ホース
45…エアー噴出し筒 55…ノズル孔 57…前端口 77…揺動体
93…曲り順応アーム 99…カッター 110…回収機
111…回収ボックス 111b…投下口 112…扉
119…排気ダクト 138…生え際押当て部材 143…バネ部材
136、140…リセット手段 146、147…検出手段

Claims (10)

  1. 前端口付近から内部後方へ向けて高圧エアーを噴射するノズル孔を備えた皮剥ぎ筒と、長葱を上記皮剥ぎ筒に対向した処理位置に置くためのワーク支持部材と、処理位置に置かれた長葱の緑葉を保持する開閉自在な葉部チャックと、前記皮剥ぎ筒を処理位置に置かれた長葱に対してその長手方向へ前進後退させる皮剥ぎ筒移動手段とを備え、前記処理位置に置かれる長葱の緑葉の左右両脇に長葱の下葉の有無を検出する下葉センサーを配置し、この下葉センサーが下葉無しの信号を出力したとき皮剥ぎ筒の前進を停止することを特徴とする長葱処理機。
  2. 請求項1に記載した長葱処理機において、ワーク支持部材は、少なくとも長葱の軟白部を支持する軟白部支持部と長葱の緑葉を支持する緑葉支持部を有し、上記軟白部支持部は、皮剥ぎ筒で押されることにより撓むか叉は緑葉支持部側へ変位することを特徴とする長葱処理機。
  3. 請求項1または2に記載した長葱処理機おいて、皮剥ぎ筒は、皮剥ぎ筒移動手段によって移動される筒本体と、ノズル孔を備え上記筒本体に軸回りへ回転自在に内嵌めされたエアー噴出し筒とを備えており、このエアー噴出し筒を回転させる回転手段を設けたことを特徴とする長葱処理機。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載した長葱処理機において、扉によって開閉される投下口を有する回収ボックスと該回収ボックスから延びた排気ダクトとを備えた回収機を設けると共に、一端が皮剥ぎ筒の内部空間に連続した回収ホースの他端を上記回収ボックス内に導入したことを特徴とする長葱処理機。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載した長葱処理機において、ワーク支持部材は、少なくとも長葱の軟白部を支持する軟白部支持部と長葱の緑葉を支持する緑葉支持部を有し、該緑葉支持部は、残すべき緑葉を下葉とは区分して支持する残し葉区分け部を有することを特徴とする長葱処理機
  6. 前端口付近から内部後方へ向けて高圧エアーを噴射するノズル孔を備えた皮剥ぎ筒と、長葱を上記皮剥ぎ筒に対向した処理位置に置くためのワーク支持部材と、処理位置に置かれた長葱の緑葉を保持する開閉自在な葉部チャックと、前記皮剥ぎ筒を処理位置に置かれた長葱に対してその長手方向へ前進後退させる皮剥ぎ筒移動手段とを備え、前記処理位置に置かれた長葱の緑葉の左右両脇位置を経由して皮剥ぎ筒側へ移動する左右2つの生え際押当て部材と、この生え際押当て部材が上記左右両脇位置から皮剥ぎ筒側へ向かう移動をバネ力で行わせるためのバネ部材と、このバネ部材のバネ力に抗して生え際押当て部材を上記左右両脇位置から上方又は後方へ外れた位置に戻すリセット手段と、皮剥ぎ筒の前端口が生え際押当て部材に近接した位置に到達したことを検出する検出手段とを備えており、この到達が検出されたとき皮剥ぎ筒の前進を停止することを特徴とする長葱処理機。
  7. 請求項6に記載した長葱処理機において、ワーク支持部材は、少なくとも長葱の軟白部を支持する軟白部支持部と長葱の緑葉を支持する緑葉支持部を有し、上記軟白部支持部は、皮剥ぎ筒で押されることにより撓むか叉は緑葉支持部側へ変位することを特徴とする長葱処理機。
  8. 請求項6または7に記載した長葱処理機において、皮剥ぎ筒は、皮剥ぎ筒移動手段によって移動される筒本体と、ノズル孔を備え上記筒本体に軸回りへ回転自在に内嵌めされたエアー噴出し筒とを備えており、このエアー噴出し筒を回転させる回転手段を設けたことを特徴とする長葱処理機。
  9. 請求項6から8のいずれかに記載した長葱処理機において、扉によって開閉される投下口を有する回収ボックスと該回収ボックスから延びた排気ダクトとを備えた回収機を設けると共に、一端が皮剥ぎ筒の内部空間に連続した回収ホースの他端を上記回収ボックス内に導入したことを特徴とする長葱処理機。
  10. 処理位置にある長葱に対してその長手方向で前進後退する移動ベースと、この移動ベースに全方位傾動自在に支持された揺動体と、該揺動体に取り付けられ長葱の軟白部を掴む開閉自在な曲り順応アームと、この曲り順応アームに近い位置でこれの開閉方向と平行な姿勢で作動するように設けられたカッターとを備えており、移動ベースを移動させて開き状態の曲り順応アームの内側に当該長葱の軟白部を相対的に通した後曲り順応アームを閉じて該曲り順応アームに当該軟白部を掴ませ、この状態から更に移動ベースを移動させることで曲り順応アームを当該長葱の軟白部と茎部との境にあるくびれに係合させ、この状態でカッターを駆動して茎部をカットすることを特徴とする長葱処理機。
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